JP2000260430A - 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池 - Google Patents

有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池

Info

Publication number
JP2000260430A
JP2000260430A JP11060135A JP6013599A JP2000260430A JP 2000260430 A JP2000260430 A JP 2000260430A JP 11060135 A JP11060135 A JP 11060135A JP 6013599 A JP6013599 A JP 6013599A JP 2000260430 A JP2000260430 A JP 2000260430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active material
lithium
electrode active
positive electrode
electrolyte secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11060135A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatsugu Yamaguchi
雅嗣 山口
Keizo Iwatani
敬三 岩谷
Eriko Kawashima
恵利子 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP11060135A priority Critical patent/JP2000260430A/ja
Publication of JP2000260430A publication Critical patent/JP2000260430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充放電サイクル特性に優れた有機電解液二次
電池を提供する。 【解決手段】 リチウム、リチウム合金またはリチウム
イオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を負極活物質とし、
有機溶媒とリチウム塩電解質の混合液を電解液として用
いた有機電解液二次電池において、正極活物質として、
マンガン酸化物を550〜750℃で熱処理して得られ
た三酸化二マンガンと、炭酸リチウムとを混合後、空気
雰囲気下で一段目の加熱処理温度が480〜520℃
で、ついで、二段目の加熱処理温度が550〜590℃
で、ついで最終加熱処理温度が600〜850℃で加熱
処理後、次いで10℃/分以下の降温速度で300℃以
下まで徐冷する過程を経て製造された化学式:LixMn2O4
(但し、xは1.00≦x≦1.20)で表されるマン
ガン酸リチウムを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機電解液二次電池
用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム塩を含む非水電解液を用いるリ
チウム二次電池は公知である。その代表的なものの一つ
は、正極活物質としてLiMn2O4を用い、負極活物質とし
てリチウム、リチウム合金又はリチウムイオンを吸蔵・
放出する物質を用いたものである。
【0003】特開平2−270268号公報には、リチ
ウムまたはリチウム化合物を負極とし、リチウム塩を含
む非水電解質と、式LixMn2O4で表され、1.025≦x
≦1.185である正極活物質を用いた非水電解質二次
電池が開示されている。しかしながら、マンガン酸化物
として使用しているMn3O4は比表面積・細孔容積が極端
に小い為、Liとの反応性が悪く、また焼成温度が900
℃と高いためLixMn2O4からの酸素脱離が起こり、その結
果出来たLixMn2O4は、初期容量・充放電サイクル特性
(以下、サイクル特性という。)が、共に悪いという欠
点を有している。
【0004】特開平9−306490号公報では、LiOH
とMn2O3を混合し、600℃以上、酸素濃度40%以上
で加熱反応して製造される非水電解質二次電池が開示さ
れている。しかしながら、焼成条件として、酸素濃度4
0%以上が必要で、安全性・コストの面から工業的では
ない。また、MnO2からMn2O3への焼成温度が高すぎる
為、サイクル特性が劣る。
【0005】特開平10―275613号公報では、Li
2CO3とMn2O3を混合し、焼成(400℃から最終加熱温
度まで10(℃/min)以下の昇温速度→600〜800
℃/24h/酸素濃度21%以上→500℃まで2(℃
/min)徐冷)を行っている。しかしながら、Li2CO3とM
n2O3の反応の場合、Li2CO3が共融→結晶性の低い歪みス
ピネルの形成→結晶性の高いスピネルの生成の過程を経
ており、Li2CO3の共融および結晶性の低い歪みスピネル
の形成速度は極端に遅く、ゆっくりと昇温では性能が引
き出せない。また、MnO2からMn2O3への焼成温度が高す
ぎる為、サイクル特性が劣る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の問題点である放電容量およびサイクル特性に優れ
たマンガン酸リチウムおよびその製造方法、並びにその
マンガン酸リチウムを正極活物質として用いた有機電解
液二次電池を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる非水電解
液二次電池は、正極活物質のLixMn2O4(但し、xは1.
00≦x≦1.20)として、マンガン酸化物を550
〜750℃で熱処理して得られた三酸化二マンガンと炭
酸リチウムを、マンガンとリチウムの原子比が[Li]/
[Mn]が0.5〜0.6になるように混合し、空気雰囲
気下で一段目の加熱処理温度が480〜520℃で、つ
いで、二段目の加熱処理温度が550〜590℃で、つ
いで最終加熱処理温度が600〜850℃で加熱処理
後、次いで10℃/分以下の降温速度で300℃以下ま
で徐冷する過程を経て製造されたLi xMn2O4を用いること
を特徴としてするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明について更に詳細に説明す
ると、本発明で正極活物質として用いるLixMn2O4(但
し、xは1.00≦x≦1.20)は、マンガン酸化物
を550〜750℃で熱処理して得られた三酸化二マン
ガンと炭酸リチウムを、マンガンとリチウムの原子比が
[Li]/[Mn]が0.5〜0.6になるように混合し、
空気雰囲気下で一段目の加熱処理温度が480〜520
℃で、ついで、二段目の加熱処理温度が550〜590
℃で、ついで最終加熱処理温度が600〜850℃で加
熱処理後、次いで10℃/分以下の降温速度で300℃
以下まで徐冷する過程を経て製造されたものである。こ
こで、マンガン酸化物としては、電解二酸化マンガン
(EMD)もしくは、化学合成二酸化マンガン(CM
D)である。
【0009】炭酸リチウムと二酸化マンガンの組み合わ
せの場合は、下記式(1)に示すように、酸素生成反応
である。一方、炭酸リチウムと三酸化二マンガンの組み
合わせの場合は、下記式(3)に示すように、酸素消費
反応である。また、炭酸リチウムと二酸化マンガンが反
応する場合には、スピネルが生成する反応(下記式
(1))以外に、三酸化二マンガンが生成する反応(下
記式(2))が競争で起こる。従って、二酸化マンガン
が出発原料の場合、副反応で生成した三酸化二マンガン
から酸素欠損量の大きいスピネルが副生し、容量・サイ
クル特性の低下を招く。 1/2Li2CO3+2MnO2 → LiMn2O4+1/2CO2+1/4O2 (1) 2MnO2 → Mn2O3+1/2O2 (2) 1/2Li2CO3+Mn2O3+1/4O2 → LiMn2O4+1/2CO2 (3) そこで、われわれは二酸化マンガンを550〜750℃
で熱処理して三酸化二マンガンに誘導した後、炭酸リチ
ウムと混合し、空気雰囲気下で熱処理することにより、
下記式(3)のみの反応が可能となり、酸素欠損の少な
いスピネルを合成できることを見出した。
【0010】本発明に用いる二酸化マンガンは熱処理を
行うと、細孔の分布に変化が起こり、20〜80nmの
細孔径の分布率が上昇する。この穴は、Li化合物との反
応に有効に働くと考えられ、熱処理温度としては550
〜750℃が好ましい。特に好ましい熱処理温度は、6
00〜700℃である。熱処理温度が550℃未満では
二酸化マンガンが残り、その結果出来たスピネルは、初
期容量・サイクル特性共に悪くなる。一方熱処理温度が
800℃以上では、Li化合物との反応に有効な細孔がつ
ぶれ、初期容量・サイクル特性共に悪くなる。
【0011】本発明に用いるマンガン酸化物のBET比表
面積は20〜100m2/g、細孔容積は0.03ml
/g以上、細孔径20〜80nmの細孔容積量は0.0
03ml/g以上のものが好ましい。BET比表面積が2
0m2/g未満、細孔容積0.03ml/g未満、細孔
径20〜80nmの細孔容積量0.003ml/g未満
では、熱処理を行っても、三酸化二マンガンのBET比表
面積、細孔容積、細孔径20〜80nmの細孔容積量が
共に極端に小さく、リチウム化合物との反応性が悪く、
初期容量・サイクル特性共に悪い。一方、BET比表面積
100m2/gを超えるものでは、細孔容積、細孔径2
0〜80nmの細孔容積量共に大きく反応には問題ない
が、マンガン酸化物のタップ密度が下がり、好ましくな
い。
【0012】本発明に用いる熱処理した三酸化二マンガ
ンのBET比表面積は1.5m2/g以上、細孔容積は
0.003ml/g以上、細孔径20〜80nmの細孔
容積量が0.0015ml/g以上のものが好ましい。
BET比表面積1.5m2/g未満、細孔容積0.00
3ml/g未満、細孔径20〜80nmの細孔容積量が
0.0015ml/g未満では、BET比表面積、細孔
容積、細孔径20〜80nmの細孔容積量共に小さす
ぎ、リチウム化合物との反応性が悪い。
【0013】三酸化二マンガンと炭酸リチウムの混合は
通常の方法でよく、三酸化二マンガンと炭酸リチウムを
乾式で混合するか、あるいは均一な混合物を与え易い液
体媒体を用いる湿式法である。
【0014】LiMn2O4が生成するには、上記式(3)に
示すように、酸素が必要である。しかし、加熱雰囲気と
しては空気雰囲気でよく、十分空気を供給してやれば良
い。空気供給量が、理論反応量に満たない場合には、酸
素欠損の大きいものが出来る。
【0015】Li2CO3とMn2O3の反応の場合、480〜5
20℃でLi2CO3が共融、550〜590℃で結晶性の低
い歪みスピネルの形成、600〜850℃で結晶性の高
いスピネルの生成の過程を経ており、Li2CO3の共融およ
び結晶性の低い歪みスピネルの形成速度は極端に遅く、
ゆっくりとした昇温だけでは性能が引き出せない。そこ
で本発明の有機電解液二次電池用正極活物質に用いるマ
ンガン酸リチウムを製造する際は、反応速度を考慮し
て、多段熱処理を行う。それぞれの加熱処理温度と加熱
処理時間は、 一段目:480〜520℃、1〜40時間 二段目:550〜590℃、1〜40時間 最終:600〜850℃、1〜40時間 が好ましい。各段階の時間を長くしても、コストがかか
るだけである。
【0016】本発明の有機電解液二次電池用正極活物質
に用いるマンガン酸リチウムを製造する際の、最終加熱
温度は600〜850℃で、特に700〜800℃が好
ましい。加熱温度が低いと、未反応の三酸化二マンガン
が残り、初期容量およびサイクル特性が低くなる。一
方、加熱温度が高すぎると、スピネル構造を持つ、LixM
n2O4が脱酸素して、初期容量およびサイクル特性が低下
する。
【0017】本発明の有機電解液二次電池用正極活物質
に用いるマンガン酸リチウムの製造にあっては、加熱終
了後は反応温度から300℃まで、10℃/分以下、特
に好ましくは1.0℃/分以下で降温させる。
【0018】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明をさ
らに具体的に説明する。 [BET比表面積測定法]なお、EMDおよびMn2O3のBET比表
面積は、サンプルを100℃で1時間脱気処理した後、
窒素吸着法で求めた。また、該EHDおよびMn2O3の細
孔容積は、窒素の吸着・離脱法より、BJH( Barrett, J
oyner, Hallender )法より算出した。また、該の細孔
径20〜80nmの細孔容積量は、窒素の吸着・離脱法
より、BJH法より算出した。なお、装置としては、COULT
ERTMSA3100plusを用いた。
【0019】
【実施例1】BET比表面積27.6(m2/g)、細孔容
積0.0296(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.0038(ml/g)を有する電解二酸
化マンガン(EMD)を550℃で1時間、空気雰囲気
下で熱処理行い、三酸化二マンガン(Mn2O3)に誘導し
た。該Mn2O3のBET比表面積、細孔容積および細孔径20
〜80nmの細孔容積量を表−2に示す。
【0020】該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンとリ
チウムとの原子比が2:1.06となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、770℃で10時間、空気雰囲気中で
加熱して、Li1.06Mn2O4を製造した。粉末X線回折よ
り、得られたLi1.06Mn2O4は立方晶の単相であることが
確認された。
【0021】電池の製作;上記でえられたLi1.06Mn2O4
25mgとバインダー(テフロン:アセチレンブラッ
ク=1:2) 15mgを秤量し、乳鉢でよく摺りつぶ
し、SUS304 100Mesh φ18mmの集電体の上に伸ば
した後、2ton/cm2の圧力でプレス成形して正極を作
製した。電池ケース内に、ポリプロピレン製のフィルム
からなるセパレターを挟んで、一方に上記正極、他方に
Li箔(負極)を配置し、これに非水電解液を加えてケー
スを密封した。非水電解液としては、エチレンカーボネ
ートとジメチルカーボネートとの1:2(容量比)混合
液に、LiPF6を1モル/リットルとなるように溶解したものを
用いた。
【0022】初期放電容量および充放電サイクル特性;
上記で製作した電池につき、初期放電容量および充放電
サイクル特性を室温(25℃)で測定した。充放電サイ
クル試験は、3.0Vから4.2V(4.2Vから定電
圧充電)の範囲で、1mAで定電流定電圧充電すること
により行った。結果を表―1に示す。放電容量維持率
は、初期放電容量に対する50サイクル目の放電容量を
示す。初期放電容量は、正極活物質1g当たりに換算し
た値である。
【0023】
【実施例2】EMDの熱処理温度を600℃・3時間に
変更した以外は、実施例1に準拠しLi1.06Mn2O4を製造
した。結果は表―1および表―2に示す。
【0024】
【実施例3】 EMDの熱処理温度を700℃・3時間
に変更した以外は、実施例1に準拠しLi1.06Mn2O4を製
造した。と同じ。結果は表―1および表―2に示す。
【0025】
【比較例1】EMDの熱処理温度を800℃・3時間に
変更した以外は、実施例1に準拠しLi1.06Mn2O4を製造
した。と同じ。結果は表―1および表―2に示す。
【0026】
【表1】表―1
【0027】
【表2】表―2
【0028】MnO2からMn2O3への熱処理温度は、600
〜700℃の範囲において、初期容量・サイクル特性共
に著しく改善された。
【0029】
【実施例4】BET比表面積26.4(m2/g)、細孔容
積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの細
孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMDを
600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn2O
3に誘導した。該Mn2O3のBET比表面積は5.13(m2
g)に減少したが、細孔容積(0.0314(ml/
g))と細孔径20〜80nmの細孔容積量(0.02
060(ml/g))は増加した。
【0030】実施例1と同様の操作を行い、Li1.06Mn2O
4を製造した。粉末X線回折より、得られたLi1.06Mn2O4
は立方晶の単相であることが確認された。電池の製作お
よび評価は、実施例1と同じ。結果は表―3に示す。
【0031】
【実施例5】BET比表面積49.0(m2/g)、細孔容
積0.086(ml/g)、細孔径20〜80nmの細
孔容積量0.02262(ml/g)を有するEMDを
600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn2O
3に誘導した。該Mn2O3のBET比表面積(7.99(m2
g))・細孔容積(0.0443(ml/g))は減少
したが、細孔径20〜80nmの細孔容積量(0.02
060(ml/g))は増加した。
【0032】実施例1と同様の操作を行い、Li1.06Mn2O
4を製造した。粉末X線回折より、得られたLi1.06Mn2O4
は立方晶の単相であることが確認された。電池の製作お
よび評価は、実施例1と同じ。結果は表―3に示す。
【0033】
【実施例6】BET比表面積93.9(m2/g)、細孔容
積0.139(ml/g)、細孔径20〜80nmの細
孔容積量0.01612(ml/g)を有するEMDを
600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn2O
3に誘導した。該Mn2O3のBET比表面積(13.60(m2
/g))・細孔容積(0.0919(ml/g))は減
少したが、細孔径20〜80nmの細孔容積量(0.0
7196(ml/g))は増加した。
【0034】実施例1と同様の操作を行い、Li1.06Mn2O
4を製造した。粉末X線回折より、得られたLi1.06Mn2O4
は立方晶の単相であることが確認された。電池の製作お
よび評価は、実施例1と同じ。結果は表―3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】EMDのBET比表面積が増大するにつれ
て、サイクル特性(50c/1c)が改善された。
【0037】
【実施例7】実施例4でえられたLi1.06Mn2O4 20m
gとバインダー(テフロン:アセチレンブラック=1:
2) 12mgを秤量し、乳鉢でよく摺りつぶし、SU
S304 100Mesh φ16mmの集電体の上に伸ばした後、
2ton/cm2の圧力でプレス成形して正極を作製した。
コイン型セル内に、ポリプロピレン製のフィルムからな
るセパレターを挟んで、一方に上記正極、他方にLi箔
(負極)を配置し、これに非水電解液を加えてケースを
密封した。非水電解液としては、エチレンカーボネート
とジメチルカーボネートとの1:2(容量比)混合液
に、LiPF6を1モル/lとなるように溶解したものを用い
た。
【0038】初期放電容量および充放電サイクル特性;
上記で製作した電池につき、初期放電容量および充放電
サイクル特性を高温(50℃)で測定した。充放電サイ
クル試験は、3.0Vから4.2V(4.2Vから定電
圧充電)の範囲で、0.8mAで定電流定電圧充電する
ことにより行った。結果は、表―4に示す。
【0039】
【実施例8】実施例5でえられたLi1.06Mn2O4に変更し
た以外は、実施例7に準拠しLi1.06Mn2O4を製造した。
結果は、表―4に示す。
【0040】
【実施例9】実施例6でえられたLi1.06Mn2O4に変更し
た以外は、実施例7に準拠しLi1.06Mn2O4を製造した。
結果は、表―4に示す。
【0041】
【表4】表―4
【0042】実施例8および実施例9で、高温時のサイ
クル特性(50c/1c)が改善された。
【0043】
【実施例10】BET比表面積26.4(m2/g)、細孔
容積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMD
を600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn
2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンと
リチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、770℃で10時間、空気雰囲気中で
加熱した後、300℃まで0.2℃/minで降下させ
た後自然放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末X線
回折より、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相である
ことが確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施例7
と同様の操作で電池を作成し、50℃で充放電試験を行
った。結果は表―5に示す。
【0044】
【実施例11】降下速度を0.5℃/minに変更した
以外は、実施例10に準拠しLi1.12Mn 2O4を製造した。
と同じ。結果は表―5に示す。
【0045】
【実施例12】降下速度を1.0℃/minに変更した
以外は、実施例10に準拠しLi1.12Mn 2O4を製造した。
と同じ。結果は表―5に示す。
【0046】
【実施例13】降下速度を10.0℃/minに変更し
た以外は、実施例10に準拠しLi1.12Mn2O4を製造し
た。結果は表―5に示す。
【0047】
【表5】表―5
【0048】300℃までの降下速度を1.0℃/mi
n以下にすることにより、高温のサイクル特性(50c
/1c)が改善された。
【0049】
【実施例14】BET比表面積26.4(m2/g)、細孔
容積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMD
を600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn
2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンと
リチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、500℃で10時間、ついで570℃
で20時間後、770℃に温度を上げて10時間、空気
雰囲気中で加熱した。但し、昇温速度は5.0℃/min
である。その後、300℃まで1.0℃/minで降下
させた後自然放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末
X線回折より、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相で
あることが確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施
例10と同様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試
験を行った。結果は表―6に示す。
【0050】
【実施例15】BET比表面積49.0(m2/g)、細孔
容積0.086(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.02262(ml/g)を有するEMD
を600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn
2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンと
リチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、500℃で10時間、ついで570℃
で20時間後、770℃に温度を上げて10時間、空気
雰囲気中で加熱した。但し、昇温速度は5.0℃/min
である。その後、300℃まで1.0℃/minで降下
させた後自然放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末
X線回折より、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相で
あることが確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施
例10と同様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試
験を行った。結果は表―6に示す。
【0051】
【比較例2】BET比表面積26.4(m2/g)、細孔容
積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの細
孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMDを
600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn2O
3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンとリ
チウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、770℃で10時間、空気雰囲気中で
加熱した。但し、昇温速度は5.0℃/minである。そ
の後、300℃まで1.0℃/minで降下させた後自
然放冷して、Li1. 12Mn2O4を製造した。粉末X線回折よ
り、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相であることが
確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施例10と同
様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試験を行っ
た。結果は表−6に示す。
【0052】
【比較例3】 BET比表面積26.4(m2/g)、細孔
容積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMD
を600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn
2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンと
リチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、770℃で10時間、空気雰囲気中で
加熱した。但し、昇温速度は1.0℃/minである。その
後、300℃まで1.0℃/minで降下させた後自然
放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末X線回折よ
り、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相であることが
確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施例10と同
様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試験を行っ
た。結果は表―6に示す。
【0053】
【比較例4】 BET比表面積26.4(m2/g)、細孔
容積0.026(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.00296(ml/g)を有するEMD
を750℃で24時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、
Mn2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガン
とリチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量
した。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混
合物を電気炉中で、750℃で24時間、空気雰囲気中
で加熱した。但し、昇温速度は5.0℃/minである。
その後、450℃まで1.0℃/minで降下させた後
自然放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末X線回折
より、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相であること
が確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施例10と
同様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試験を行っ
た。結果は表―6に示す。
【0054】
【比較例5】 BET比表面積49.0(m2/g)、細孔
容積0.086(ml/g)、細孔径20〜80nmの
細孔容積量0.02262(ml/g)を有するEMD
を600℃で3時間、空気雰囲気下で熱処理を行い、Mn
2O3に誘導した。該Mn2O3と炭酸リチウムを、マンガンと
リチウムとの原子比が2:1.12となるように秤量し
た。秤量後、ボールミルでよく混合した。得られた混合
物を電気炉中で、770℃で10時間、空気雰囲気中で
加熱した。但し、昇温速度は1.0℃/minである。その
後、300℃まで1.0℃/minで降下させた後自然
放冷して、Li1.12Mn2O4を製造した。粉末X線回折よ
り、得られたLi1.12Mn2O4は立方晶の単相であることが
確認された。該Li1.12Mn2O4を用いて、実施例10と同
様の操作で電池を作成し、60℃で充放電試験を行っ
た。結果は表―6に示す。
【0055】
【表6】
【0056】多段焼成することにより、高温のサイクル
特性(50c/1c)が改善されていることが判る。
【0057】
【発明の効果】本発明に係わる非水電解液二次電池は、
多段焼成することにより、室温および高温の充放電サイ
クル特性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA02 AA04 BA01 BA03 BB01 BB02 BB05 BB12 BD00 BD01 BD02 BD05 5H014 AA02 BB01 BB06 EE01 EE05 EE07 EE10 HH00 HH02 HH06 HH08 5H029 AJ03 AJ05 AK03 AL06 AL12 AM03 AM05 AM07 CJ02 CJ08 HJ00 HJ02 HJ07 HJ09 HJ14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウム、リチウム合金またはリチウム
    イオンを吸蔵・放出しうる炭素材料を負極活物質とし、
    有機溶媒とリチウム塩電解質の混合液を電解液として用
    いた有機電解液二次電池において、該電池用正極活物質
    として用いられるマンガン酸リチウムが、マンガン酸化
    物を550〜750℃で熱処理して得られた三酸化二マ
    ンガンと、炭酸リチウムとを混合後、空気雰囲気下で一
    段目の加熱処理温度が480〜520℃で、ついで、二
    段目の加熱処理温度が550〜590℃で、ついで最終
    加熱処理温度が600〜850℃で加熱処理後、次いで
    10℃/分以下の降温速度で300℃以下まで徐冷する
    過程を経て製造された化学式:LixMn2O4(但し、xは
    1.00≦x≦1.20)で表されるマンガン酸リチウ
    ムであることを特徴とする有機電解液二次電池用正極活
    物質。
  2. 【請求項2】 マンガン酸リチウムが、三酸化二マンガ
    ンとリチウム化合物とを混合後、請求項1記載の加熱処
    理した後、徐冷する過程における降温速度が、1℃/分
    以下の降温速度で徐冷する過程を経て製造された化学
    式:LixMn2O4(但し、xは1.00≦x≦1.20)で
    表されるマンガン酸リチウムであることを特徴とする請
    求項1記載の有機電解液二次電池用正極活物質。
  3. 【請求項3】 熱処理して三酸化二マンガンを得るため
    のマンガン酸化物が比表面積20〜100m2/g、細
    孔容積0.03ml/g以上、かつ細孔径20〜80nm
    の細孔容積量0.003ml/g以上のマンガン酸化物
    であることを特徴とする請求項1記載の有機電解液二次
    電池用正極活物質。
  4. 【請求項4】 熱処理して三酸化二マンガンを得るため
    のマンガン酸化物が、電解二酸化マンガンもしくは化学
    合成二酸化マンガンである請求項1、2の少なくとも1
    項記載の有機電解液二次電池用正極活物質。
  5. 【請求項5】 マンガン酸化物を熱処理して得られた三
    酸化二マンガンが比表面積1.5m2/g以上、細孔容
    積0.003ml/g以上、かつ細孔径20〜80nmの
    細孔容積量0.0015ml/g以上の三酸化マンガンで
    ある請求項1、2の少なくとも1項記載の有機電解液二
    次電池用正極活物質。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の少なくとも1項記載の有
    機電解液二次電池用正極活物質の製造方法。
  7. 【請求項7】 正極活物質として、請求項1〜5の少な
    くとも1項記載の有機電解液二次電池用正極活物質を用
    いた有機電解液二次電池。
JP11060135A 1999-03-08 1999-03-08 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池 Pending JP2000260430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11060135A JP2000260430A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11060135A JP2000260430A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000260430A true JP2000260430A (ja) 2000-09-22

Family

ID=13133403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11060135A Pending JP2000260430A (ja) 1999-03-08 1999-03-08 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000260430A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103370448A (zh) * 2011-02-18 2013-10-23 东曹株式会社 电解二氧化锰及其制造方法、以及锂锰系复合氧化物的制造方法
CN104136662A (zh) * 2012-02-21 2014-11-05 东曹株式会社 电解二氧化锰及其制造方法以及其用途

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103370448A (zh) * 2011-02-18 2013-10-23 东曹株式会社 电解二氧化锰及其制造方法、以及锂锰系复合氧化物的制造方法
US20130330268A1 (en) * 2011-02-18 2013-12-12 Tosoh Corporation Electrolytic manganese dioxide and method for producing same, and method for producing lithium-manganese complex oxide
EP2677066A1 (en) * 2011-02-18 2013-12-25 Tosoh Corporation Electrolytic manganese dioxide and method for producing same, and method for producing lithium-manganese complex oxide
EP2677066A4 (en) * 2011-02-18 2014-08-13 Tosoh Corp ELECTROLYTIC MANGANZIOXIDE AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF AND METHOD FOR THE PRODUCTION OF A LITHIUM MANGANKOMPLEX OXIDE
US9214675B2 (en) 2011-02-18 2015-12-15 Tosoh Corporation Electrolytic manganese dioxide and method for producing same, and method for producing lithium-manganese complex oxide
CN103370448B (zh) * 2011-02-18 2016-08-10 东曹株式会社 电解二氧化锰及其制造方法、以及锂锰系复合氧化物的制造方法
CN104136662A (zh) * 2012-02-21 2014-11-05 东曹株式会社 电解二氧化锰及其制造方法以及其用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9847526B2 (en) Lithium titanate particles and process for producing the lithium titanate particles, Mg-containing lithium titanate particles and process for producing the Mg-containing lithium titanate particles, negative electrode active substance particles for non-aqueous electrolyte secondary batteries, and non-aqueous electrolyte secondary battery
TWI596828B (zh) Positive electrode active material for lithium ion battery, positive electrode for lithium ion battery, and lithium ion battery
US10056612B2 (en) Lithium manganate particles for non-aqueous electrolyte secondary battery, process for producing the same, and nonaqueous electrolyte secondary battery
JP4856847B2 (ja) 二次電池用正極活物質およびその製造方法
US7112291B2 (en) Cobalt oxide particles and process for producing the same, cathode active material for non-aqueous electrolyte secondary cell and process for producing the same, and non-aqueous electrolyte secondary cell
KR101539154B1 (ko) 리튬 이온 전지용 정극 활물질, 리튬 이온 전지용 정극, 및 리튬 이온 전지
EP2581343A1 (en) Lithium composite compound particle powder, method for producing same, and nonaqueous electrolyte secondary battery
JP3702353B2 (ja) リチウム電池用正極活物質の製造方法およびリチウム電池
EP2937917A1 (en) Positive electrode material for lithium secondary batteries
JPH09175825A (ja) ゾル−ゲル法を利用した複合酸化物の製造方法
JP7118129B2 (ja) リチウムイオン電池用正極活物質を作製する方法
JPH08306360A (ja) 非水系電池用正極活物質の製造方法
JP2015507333A (ja) 硫酸塩電極
JP6362033B2 (ja) 非水系電解液二次電池用正極活物質と非水系電解液二次電池
JP2000323122A (ja) 非水系電解質二次電池用正極活物質とその製造方法
KR20020093602A (ko) 리튬 2차 전지용 양극재료 및 그 제조방법
US20040208818A1 (en) Cathode active material for non-aqueous electrolyte secondary cell and process for producing the same
JP2001114521A (ja) 四三酸化マンガンおよびその製造方法
JP2000260430A (ja) 有機電解液二次電池用正極活物質およびその製造方法、並びに有機電解液二次電池
US6773851B1 (en) Synthesis of Li2Mn4O9 using lithium permanganate precursor
JP4305613B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極活物質並びに非水電解質二次電池
JP4320808B2 (ja) スピネル構造を有するリチウムマンガン系酸化物及びその製造方法並びにその用途
JP3593322B2 (ja) リチウム二次電池用コバルト酸リチウム系正極活物質
WO2023249013A1 (ja) リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、リチウム二次電池、およびリチウム二次電池用正極活物質の製造方法
JP7192397B2 (ja) リチウム-コバルト-マンガン系複合酸化物及びこれを含むリチウム二次電池