JP2000259976A - 流入ランプ制御装置および流入ランプ制御方法 - Google Patents

流入ランプ制御装置および流入ランプ制御方法

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JP2000259976A
JP2000259976A JP11060496A JP6049699A JP2000259976A JP 2000259976 A JP2000259976 A JP 2000259976A JP 11060496 A JP11060496 A JP 11060496A JP 6049699 A JP6049699 A JP 6049699A JP 2000259976 A JP2000259976 A JP 2000259976A
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ramp
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Hiroshi Shimoura
弘 下浦
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適確に車両の流入制御を行なうことができる
流入ランプ制御装置を提供する。 【解決手段】 交通流の動特性としてQ(交通量)−E
(車両の存在台数)曲線を利用した動的交通流モデルを
使用する。これにより、交通流の時々刻々の変化に対応
できるようにする。なお、交通流モデルは制御の容易性
と安定性のため、線形性が維持されるように工夫し、制
御方策の解法としては、ある程度の先の時刻までの対象
道路全体を考慮した予測最適制御として、線形計画法ま
たは2次計画法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は流入ランプ制御装
置および流入ランプ制御方法に関し、特に年々渋滞が激
しくなる都市部の高速道路システムにおいて、対象とす
る高速道路の本線の交通が渋滞しないように、先々の交
通需要量を考慮して、各流入ランプからの流入量を最小
限規制する、流入ランプ制御装置および流入ランプ制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路などにおける渋滞の発生を防ぐ
ため、オンランプ(流入ランプ)での流入制御が行なわ
れている。流入制御パターンを定めるための方法論とし
て、LP(リニアプログラミング;線形計画法)制御が
代表的である。
【0003】LP制御に関する文献として、たとえば
「都市高速道路ネットワークに対する動的流入制御モデ
ルの開発」(土木計画学研究・論文集No.12;19
95年8月)や、「観測データの利用による都市高速道
路の動的なLP型流入制御モデル」(土木計画学研究・
論文集No.13;1996年8月)や、「流入需要の
時間変動を考慮した準動的LP制御問題」(第15回交
通工学研究発表会論文報告集;1995年11月)など
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術においては以下に述べる問題があった。
【0005】(1) 従来の技術においては、交通の動
特性や道路の本線の時々刻々の交通流の変化を十分に捉
えていない。すなわち、パラメータや交通データの動的
変化をモデル内に取込んでおらず、今後の交通需要や本
線交通の変化を考慮した予測制御を行っていない。した
がって、十分な動的モデルを考慮しておらず、正確な制
御を行なうことができない。
【0006】(2) 従来の技術においては、渋滞しな
いための方策を対象としているため、本線道路は渋滞し
ないことを前提としており、渋滞した場合の理論的拡張
性がない。実際には、予測外れや制御の思惑外れのため
に部分的だとしても渋滞が発生してしまう可能性があ
る。このような場合に、それ以後の制御が全くできない
というのは現実的ではない。
【0007】(3) 本線道路の交通量や速度、一部の
旅行時間、これらから派生する車両の存在台数、または
今後得られるであろうOD交通量のデータなどが、リア
ルタイムに入手され、予測や制御モデル内のパラメータ
を学習推定するという考え方が従来技術にはなく、モデ
ルの現実的運用性が十分に考慮されていないという問題
がある。
【0008】(4) 対象としている高速道路と他の道
路網との境界部分の渋滞、すなわち高速道路本線の最下
流部、または流出ランプの一般道路のボルトネック渋滞
が、高速道路本線まで延びている場合の影響を考慮し
て、ランプ制御の動特性モデルを構築したものはなかっ
た。実際には、これが渋滞の原因となっている場合が多
いと考えられるため、従来の技術においては実用化に対
する考慮が十分ではなかった。
【0009】そこでこの発明は、適確に車両の流入制御
を行なうことができる流入ランプ制御およびおよび流入
ランプ制御方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めこの発明のある局面に従うと、道路の流入ランプ制御
装置は、対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数
を、当該区間に流入する車両の交通量、当該区間から流
出する車両の交通量、および一定時刻前の車両の存在台
数により表現する存在台数動特性モデルと、車両の存在
台数Eまたは密度Kと、交通量Qとの関係を示す、E
(K)−Qモデルと、対象とする道路に対しての外部か
らの流入交通需要量の予測データとから、区間の各々に
おける一定時刻先までの車両の存在台数を予測する存在
台数予測手段と、流入ランプの総流入量と、区間の各々
の臨界存在台数とを基準に、存在台数予測手段の予測結
果を用いて、一定時刻先までの区間の各々の車両の存在
台数が臨界存在台数を超えないという条件を用いて一定
時刻先までのランプの各々の流入量を決定する決定手段
とを備える。
【0011】この発明によると、存在台数動特性モデル
とE(K)−Qモデルと流入交通需要量の予測データと
に基づいて存在台数が予測され、その存在台数に基づい
て流入量が決定される。これにより、適確に車両の流入
制御を行なうことができる流入ランプ制御装置を提供す
ることが可能となる。
【0012】好ましくは、流入ランプ制御装置は、存在
台数動特性モデルを、流入ランプ流入量の線形結合で定
式化し、線形計画法で一定時刻先までの各ランプの流入
量を決定することを特徴とする。
【0013】これによると、線形計画法により一定時刻
先までの各ランプの流入量を決定することが可能とな
る。
【0014】好ましくはE(K)−Qモデルは、非渋滞
時の線形特性を利用することを特徴とする。
【0015】これによると非渋滞時の流入ランプの制御
を適確に行なうことが可能となる。この発明の他の局面
に従うと、流入ランプ制御装置は、対象とする道路の区
間ごとの車両の存在台数を、当該区間に流入する車両の
交通量、当該区間から流出する車両の交通量、および一
定時刻前の車両の存在台数により表現する存在台数動特
性モデルと、車両の存在台数または密度と、交通量との
関係を示す、E(K)−Qモデルと、対象とする道路に
対しての外部からの流入交通需要量の予測データとか
ら、区間の各々における一定時刻先までの車両の存在台
数を予測する存在台数予測手段と、区間の各々の臨界存
在台数を基準に、存在台数予測手段の予測結果を用い
て、一定時刻先までの各区間の存在台数が臨界存在台数
に近づくように、一定時刻先までの各ランプの流入量を
決定する決定手段とを備える。
【0016】この発明によると、存在台数動特性モデル
と、E(K)−Qモデルと、流入交通需要量の予測デー
タとに基づいて存在台数が予測され、流入量が決定され
るため、適確に車両の流入制御を行なうことができる流
入ランプ制御を提供することが可能となる。
【0017】好ましくは流入ランプ制御装置は、存在台
数動特性モデルを、流入ランプ流入量の線形結合で定式
化し、線形計画法あるいは2次計画法で一定時刻先まで
の各ランプの流入量を決定することを特徴とする。
【0018】これによると、線形計画法あるいは2次計
画法により一定時刻先までの各ランプの流入量を決定す
ることが可能となる。
【0019】好ましくはE(K)−Qモデルは、非渋滞
時の線形特性および渋滞時の線形特性を利用することを
特徴とする。
【0020】これによると、非渋滞時および渋滞時の線
形特性を利用した制御が可能となる。
【0021】好ましくは、車両の存在台数は、別途シス
テムで得られる本線上の交通量データと、速度データま
たは旅行時間データとから毎時刻決定する。
【0022】これによると、車両の存在台数を得ること
が容易となる。好ましくは、流入交通需要量の予測デー
タは、OD交通量の統計値を、別途システムで得られる
時刻ごとの各流入ランプの交通量または当日の実績値の
OD交通量で調整して決定する。
【0023】これによると、より正確な交通需要量の予
測データを得ることが可能となる。好ましくは、流入交
通需要量の予測データは、OD需要交通量の統計値を、
別途システムで得られる時刻ごとの各流入ランプの需要
交通量または当日の実績値のOD需要交通量で調整して
決定する。
【0024】これによると、より正確な交通需要量の予
測データを得ることが可能となる。好ましくは、実際の
流入制御は、一定時刻先まで求めた各ランプの流入量の
うち、1時刻先までの流入量のみに基づいて行ない、毎
時刻ごとに制御量決定処理を繰返すフィードバック制御
を行なう。
【0025】これによると、より正確な制御量決定処理
を実行することが可能となる。好ましくは、実際の流入
制御は、信号機を用い、その青の時間を調整し、それに
より決定手段で決定した流入量に現実の流入量を合わせ
るようにする。
【0026】これによると、信号機により流入制御を行
なうことが可能となる。好ましくは、実際の流入制御
は、遮断機を用い、その遮断時間を調整し、それにより
決定手段で決定した流入量に現実の流入量を合わせるよ
うにする。
【0027】これによると、遮断機により流入量の制御
を行なうことが可能となる。好ましくは、実際の流入制
御は、流入ブース開閉、またはブースが複数ある場合に
は、ブース数の削減により行ない、それにより決定手段
で決定した流入量に現実に流入量を合わせるようにす
る。
【0028】これによると、ブースにより流入量の制御
を行なうことが可能となる。好ましくは流入ランプ制御
装置は、流入ブースが自動発券機の場合、実際の流入制
御は、単位時間あたりの最大発券枚数または平均発券間
隔により行なう。
【0029】これによると、単位時間あたりの最大発券
枚数または平均発券間隔により流入制御を行なうことが
できる。
【0030】好ましくは流入ランプ制御装置は、流入ブ
ースが有人料金徴収所の場合、実際の流入制御は、単位
時間あたりの最大料金徴収台数または平均料金徴収間隔
により行なう。
【0031】これによると、単位時間あたりの最大料金
徴収台数または平均料金徴収間隔により、流入制御を行
なうことができる。
【0032】好ましくは、実際の流入制御は、オンラン
プまたはオンランプ付近の案内情報板を用い、その情報
提供時間を調整し、それにより決定手段で決定した流入
量に現実の流入量を合わせるようにする。
【0033】これによると、案内情報板により流入量の
制御を行なうことが可能となる。好ましくは、実際の流
入制御は、ナビゲーション装置などの車両情報端末に対
する通信により情報案内により行ない、その提供対象車
両や、提供対象地点や、提供時間を調整し、それにより
決定手段で決定した流入量に現実の流入量を合わせるよ
うにする。
【0034】これによると、ナビゲーション装置などに
より流入量の制御を行なうことが可能となる。
【0035】この発明の他の局面に従うと、流入ランプ
制御装置は、対象とする道路の区間ごとの車両の存在台
数を、当該区間に流入する車両の交通量、当該区間から
流出する車両の交通量、および一定時刻前の車両の存在
台数により表現する存在台数動特性モデルと、車両の存
在台数または密度と、交通量との関係を示す、E(K)
−Qモデルと、対象とする道路に対しての外部からの流
入交通需要量の予測データとから、区間の各々における
一定時刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予
測手段と、流入ランプの総流入量と、区間の各々の臨界
存在台数とを基準に、存在台数予測手段の予測結果を用
いて、一定時刻先までの区間の各々の車両の存在台数が
臨界存在台数を超えないという条件を用いて、一定時刻
先までのランプの各々の流入量を決定する第1の決定手
段と、道路の利用効率を区間の各々の臨界存在台数を基
準に選定し、存在台数予測手段の予測結果を用いて、一
定時刻先までの各区間の存在台数が臨界存在台数に近づ
くように、一定時刻先までの各ランプの流入量を決定す
る第2の決定手段とを備え、対象とする道路上に渋滞し
ている区間がある場合、または道路が混んできて渋滞の
直前になっている区間がある場合には第2の決定手段を
利用し、それ以外の場合には第1の決定手段を利用す
る。
【0036】これによると、渋滞を考慮した制御を行な
うことができる流入ランプ制御装置を提供することが可
能となる。
【0037】この発明のさらに他の局面に従うと、流入
ランプ制御方法は、対象とする道路の区間ごとの車両の
存在台数を当該区間に流入する車両の交通量、当該区間
から流出する車両の交通量、および一定時刻前の車両の
存在台数により表現する存在台数動特性モデルと、車両
の存在台数または密度と交通量との関係を示す、E
(K)−Qモデルと、対象とする道路に対しての外部か
らの流入交通需要量の予測データとから、区間の各々に
おける一定時刻先までの車両の存在台数を予測する存在
台数予測ステップと、流入ランプの総流入量と、区間の
各々の臨界存在台数とを基準に、存在台数予測ステップ
の予測結果を用いて、一定時刻先までの区間の各々の車
両の存在台数が臨界存在台数を超えないという条件を用
いて、一定時刻先までのランプの各々の流入量を決定す
る決定ステップとを備える。
【0038】これによると、存在台数動特性モデルと、
E(K)−Qモデルと、流入交通需要量の予測データと
から存在台数が予測され、それに基づき流入量が決定さ
れる。これにより、適確に車両の流入制御を行なうこと
ができる流入ランプ制御方法を提供することが可能とな
る。
【0039】この発明のさらに他の局面に従うと、流入
ランプ制御方法は、対象とする道路の区間ごとの車両の
存在台数を、当該区間に流入する車両の交通量、当該区
間から流出する車両の交通量、および一定時刻前の車両
の存在台数により表現する存在台数動特性モデルと、車
両の存在台数または密度と交通量との関係を示す、E
(K)−Qモデルと、対象とする道路に対しての外部か
らの流入交通需要量の予測データとから、区間の各々に
おける一定時刻先までの車両の存在台数を予測する存在
台数予測ステップと、区間の各々の臨界存在台数を基準
に、存在台数予測ステップの予測結果を用いて、一定時
刻先までの各区間の存在台数が臨界存在台数に近づくよ
うに、一定時刻先までの各ランプの流入量を決定する決
定ステップとを備える。
【0040】この発明によると、存在台数動特性モデル
と、E(K)−Qモデルと、流入交通需要量の予測デー
タとから存在台数が予測され、それに基づき流入量が決
定される。これにより、適確に流入制御を行なうことが
できる流入ランプ制御方法を提供することが可能とな
る。
【0041】
【発明の実施の形態】まず、本実施の形態における交通
流制御システム(流入ランプ制御装置)の概要について
説明する。
【0042】(1) 本実施の形態においては交通流の
動特性として、Q(交通量)−E(存在台数)曲線(単
位距離あたりの存在台数にすれば、Q(交通量)−K
(密度)曲線と等価)を利用した、動的交通流モデルを
使用する。これにより、交通流の時々刻々の変化に対応
できるようにしている。
【0043】また、制御モデルの正確さを期するととも
に、本線渋滞や他の道路網との境界部分の渋滞の場合の
対応のための拡張性、リアルタイムデータよるフィード
バック制御効果、パラメータの学習修正による調整効果
を持たせることができる。
【0044】なお、交通流モデルは、制御の容易性と安
定性のため、線形性が維持されるように工夫し、制御方
法の解法としては、ある程度の先の時刻までの対象道路
全体を考慮した予測最適制御として、線形計画法または
2次計画法が用いられる。
【0045】(2) 基本的には、本線を渋滞させない
ように流入ランプの流入量を制御するのが目的であるた
め、渋滞が発生しない(すなわち密度が限界値以下であ
る)という条件のもとで、総流入量が最大になるような
制御の評価基準をとる。
【0046】しかし実際には、予測や制御のずれのため
に、渋滞が発生してしまう可能性がある。この場合に
は、渋滞している区間、渋滞していない区間ともに、密
度を限界値に極力近づける、すなわち極度の速度低下を
招く重渋滞を避けるような制御の評価基準をとる。これ
により、総流入量を極力増やすという効果も含ませる。
【0047】したがって、流入量を制御する評価基準
は、渋滞が発生しているかどうか、または渋滞の発生直
前であるかどうかにより変更する。
【0048】(3) リアルタイムデータとして、交通
流と車両の速度とから、または交通量と旅行時間とか
ら、区間の存在台数の現在値を得て、常に動的交通流モ
デルにおける時々刻々の交通状況を正しく反映させる。
また、Q−E曲線、Q−K曲線に用いるデータをリアル
タイムで常時収集し、精度を高めたりすることもでき
る。
【0049】また、現在や将来のランプ流入交通量や、
本線の最上流地点の交通量の需要量を求めるために、流
入ランプの渋滞長(渋滞台数)のリアルタイムデータを
利用したり、OD(オン/オフランプ)交通量(各流入
ランプから流出ランプの時間帯ごとの交通量)や、OD
需要交通量(各流入ランプから各流出ランプの時間帯ご
との需要交通量)の統計値や実績値を利用する。
【0050】(4) 対象道路以外の部分でのボトルネ
ックが、対象道路に影響を及ぼすような場合には、流出
ランプでの流出確率を変更することで対応する。
【0051】(5) 実際の物理的な制御は、信号機、
遮断機、ブース開閉やブース数削減、案内板情報、ナビ
ゲーション装置に対する通信による情報案内などにより
行なう。
【0052】図1は、本発明の実施の形態の1つにおけ
る交通流制御システムの構成を示すブロック図である。
【0053】図を参照して、交通流制御システムは、大
きくは交通管制センター100と、交通管制センターに
接続される交通情報収集装置200と、道路状況収集装
置300と、流入制御装置400と、情報提供装置50
0とから構成される。
【0054】交通管制センター100は、交通監視シス
テムと、情報提供システムと、道路監視システムと、突
発事象検出システムと、ランプ流入制御システムとから
構成されている。
【0055】交通情報収集装置は、車両感知器(ループ
式、超音波式など)と、画像処理装置と、データ通信装
置(路上ビーコン、電話など)と、ETC装置とから構
成されている。
【0056】車両感知器は、設置された場所の交通量
や、車両の速度や、車両の占有率や、渋滞が生じたとき
の渋滞長を測定する。
【0057】画像処理装置は、カメラなどにより得られ
た画像を処理することで、その地点の交通量や、車両の
空間速度や、渋滞長や車両の存在台数を測定する。ま
た、画像処理装置は、車両のプレートナンバーなどを検
出したり、車両の特徴量のマッチングを行なうことで旅
行時間を測定したり、OD交通情報を得たり、交通を監
視したり、突発事象の検出を行なったりする。
【0058】データ通信装置は、車両からのアップリン
グデータを得ることにより所定区間内の車両の旅行時間
を測定する。
【0059】ETC装置は、OD交通情報や旅行時間を
得る。道路状況収集装置300は、積雪計や、降雨計
や、濃霧計や、風速計などを備え、道路状況を交通管制
センター100へ送信する。
【0060】流入制御装置400は、信号機を制御する
信号機制御装置や、遮断機を制御する遮断機制御装置
や、ブース開閉の制御を行なうブース開閉装置などから
構成される。
【0061】情報提供装置500は、情報板に対しての
表示の制御を行なう情報板制御装置や、路上ビーコンや
電話などにより構成されるデータ通信装置から構成され
る。
【0062】交通管制センター100と、交通情報収集
装置200と、道路状況収集装置300と、流入制御装
置400と、情報提供装置500とは専用有線回線や無
線などにより接続されている。
【0063】図2は、図1の交通情報収集装置200の
設置状態を示す平面図である。図を参照して、道路は複
数の区間(i−1)〜(i+1)に分割されている。こ
こに、1≦i≦nであるとする。
【0064】それぞれの区間の始点(図面において左側
の部分)に、その区間における交通量Q[台/分]を測
定する車両感知器203(i−1)〜203(i+1)
が設けられている。
【0065】また、それぞれの区間には、その区間にお
ける車両の存在台数を測定するカメラ(画像処理装置)
201(i−1)〜201(i)が設けられている。
【0066】オンランプがある区間においては、オンラ
ンプの入口まで来た車の数(流入交通需要量)Uを測定
する車両感知器207(i−1)、207(i)と、実
際にオンランプから区間に入った車両の数uを測定する
車両感知器209(i−1)、209(i)とが設けら
れている。
【0067】また、オンランプには信号機、遮断機また
はブース開閉装置により構成され、オンランプからの車
両の流入量を制御する流入制御装置400(i−1)、
400(i)が設けられている。
【0068】オンランプにおいて待機している車両の数
(オンランプ滞留台数)をDとすると、u≦U+Dの関
係が成立する。
【0069】以上に挙げられた変数をまとめると以下の
ようになる。
【0070】
【数1】
【0071】本実施の形態においては、実測されたE,
Q,u,およびUの値に基づき、交通流の時間的変化が
考慮され、各オンランプにおいて最も好ましい車両の流
入量(流入制御量)が求められ、流入制御装置400
(i−1),400(i)の制御が行なわれる。
【0072】交通流の時間的変化を考慮していく上での
橋渡しとなるのが、交通量Qと密度K(または車両の存
在台数E)との関係(Q−E(またはK)曲線)であ
る。密度に対して交通量は定まるが、交通量に対して密
度は定まらず2値性がある。これらの関係は、一般的に
は2次式で表現される。
【0073】図3は、Q−K曲線の具体例を示す図であ
る。図を参照して、車両の密度がk0 であるときに、交
通量qは最大となる。車両の密度がk0 以下であるとき
には、密度の増加に伴い交通量は増えてゆく。この状態
を、非渋滞時と呼ぶ。
【0074】一方、車両の速度がk0 を超えると、密度
の増加に伴い交通量は減っていく。この状態を渋滞時と
呼ぶ。
【0075】ただし、実際のフィールドデータでは、非
渋滞時においてはクリアな相関があるが、渋滞時におい
てはかなりばらつきが発明するのが通常である。現状で
は、この時間的な変動現象も解明されておらず、十分な
関係があるとは言えない。
【0076】しかし、変動現象に時間的な相関がなけれ
ば、すなわち近似曲線のまわりを適当にばらついている
のであれば、渋滞時においても交通流の平均的な関係と
してQとEとを捉えることができる。これにより、Q−
E曲線をモデル化に利用することができる。
【0077】ただし、基本的に1地点の特性であるた
め、区間としての関係で利用する場合にはできるだけ短
い区間で利用することが望ましい。
【0078】なお、本実施の形態においては、図4に示
されるように非渋滞時と渋滞時とをそれぞれ直線近似し
たモデルを利用することを考える。なお図4のモデルは
左右対称となっているが、実際には左右対称にならない
ことがある。
【0079】以下に、具体的な流入制御量の求め方につ
いて述べる。 (1) 渋滞が発生していないとき 時刻tにおける区間iの存在台数は、以下の(a)式に
より求めることができる。また、QとEとの間には、図
4に示される関係があるため、(a)式におけるQは、
(b)式により求めることができる。
【0080】ここに、αi は、区間iのQ−E曲線の非
渋滞時の傾き(図4参照)である。また、区間iにおけ
るオフランプからの流出量vi t は、(c)式により求
めることができる。(c)式におけるβi t は、時刻
(t−1)から時刻tまでの間に区間iのオフランプか
ら車両が出ていく確率である。
【0081】また、オンランプ滞留台数Di t は、
(d)式により求めることができる。
【0082】
【数2】
【0083】そして、(a)〜(d)式より、(e)式
を導くことができ、(e′)とおくと、(f)式を導く
ことができる。
【0084】
【数3】
【0085】ただし、以下の(g)〜(i)の制約条件
がある。(g)式において、Emax は、1つの区間にお
いて交通流が最も効率よく流れる場合の車両の存在台数
(最大交通容量または臨界存在台数)を示す。
【0086】(h)式は、オンランプからの流入量uが
オンランプに到着した車の数を超えないようにするため
の制約条件である。
【0087】(i)式は、オンランプ滞留台数が所定数
max を超えないようにするための制約条件である。
【0088】上述の式は、時刻t=0を現在時刻と考え
ると、時刻t=1からtまでの流入制御量u1 〜ut
交通流との関係を示す式となる。
【0089】
【数4】
【0090】なるべく多くの車を各オンランプより入れ
たいため、(j)式により線形計画法を用いて、最大と
なるuを求める。また、通行料金が均一ではなく距離に
比例するような場合に、OD平均距離の長い車が流入す
るオンランプに対し重み付けを行なってもよい。
【0091】これは、あるオンランプから入る車が遠く
まで行く場合が多いときなどに、そのオンランプからな
るべく多くの車を入れるようにするものである。この場
合、(j)式に代えて、(k)式を用いるとよい。
【0092】
【数5】
【0093】すなわち(f)式で示されるモデル式が、
(g)〜(i)式の条件を満たしながら、maxΣΣu
i t となるように、今後のランプ流入制御量(u1 〜u
t )を同時に決定する。ただし、どの程度先までの時刻
tを対象と考えるかは、道路網の大きさ、交通状況の予
測可能性などに依存して決定される。なお、実際の制御
では、ある程度先までのuを求めておき、そのうち1時
刻先のu1 のみを用いることが現実的である。次の周期
では再びある程度先までのuを再計算することになる。
これにより、ある程度先までの交通状況を見越した上
で、常に最新のuを適用することができる。
【0094】(2) 渋滞が発生しているとき 区間(i−1)、区間iがともに現在渋滞しているとき
には、(b)式を、(l)式に変更する。
【0095】
【数6】
【0096】(l)式は、図4の渋滞時の部分を直線近
似した式である。なお、道路網の境界部で、先詰まりが
ある場合には、(c)式のβi t や、(l)式の
Λn 1 ,Λn 2 を変更すればよい。
【0097】評価基準として、流入交通量最大ととも
に、渋滞区間の存在台数については、(g)式の制約を
用い、存在台数を一定値(通常、最大値Ei max )に近
づけるようにする。また、非渋滞区間においても、渋滞
にならないようにする必要があるが、その範囲内ででき
るだけ交通量を多くする必要がある。この観点から、非
渋滞区間についても、存在台数を一定値(通常、最大値
i max )に近づけるようにする。なお、Emax は、図
3または図4のqmax に対応するEである。
【0098】なお、対象区間1〜nのうち、すべての区
間が非渋滞である場合のみ、E(K)−Q曲線を(b)
式で近似し、評価式を(j)式(または(k)式)とす
る線形計画法を用いる。1区間でも渋滞あるいは渋滞発
生直前である場合には、全区間においてE(K)−Q曲
線を(b)式と(l)式の組合せで近似し、評価式を
(m)式とする2次計画法を用いる。
【0099】
【数7】
【0100】なお、(m)式においては評価基準に2次
式を含むため、2次計画法を用いる必要がある。
【0101】次に、具体的な制御方法についてフローチ
ャートを用いて説明する。図5は、本実施の形態におけ
る交通流制御システムの動作について説明するためのフ
ローチャートである。
【0102】ステップS1において、制御終了の要求が
あったかが判断され、YESであれば本ルーチンを終了
し、NOであればステップS2に進む。
【0103】ステップS2において、道路の最上流区間
における交通量Q1 0 を収集する。これは、車両感知器
により実際に収集するものである。
【0104】ステップS3において、最上流区間のQ1
t を順次予測する。この予測は、別のシステムにより予
測される。たとえば、Q1 t は1日のうちの時間帯に応
じて変化するため、時間帯における交通流の経験値など
から予測することができる。
【0105】ステップS4において、各区間における流
入交通需要量Ui 0 を収集する。次に、別のシステムに
よってステップS5で各区間の将来の流入交通需要量U
i t を予測する。ただし、Ui t を直接予測すること
は、現実には困難である。したがって代替手段が必要に
なるが、これについては、後で詳しく説明する。
【0106】ステップS6において、各区間における車
両の存在台数Ei 0 を収集する。ステップS7におい
て、n区間内に渋滞が存在するかが判定され、NOであ
ればステップS12に進み、非渋滞時制御を行ない、Y
ESであればステップS8に進み、渋滞時の制御を行な
う。
【0107】このステップS7では、n個の区間のう
ち、1つでも渋滞と判断した場合には、ステップS8に
進む。また、現時点で渋滞している場合はもちろんのこ
と、制御対象のt時刻までの予測結果が渋滞である(ま
たはこのままでは渋滞する可能性が高い)場合にも、渋
滞時の制御測を用いる。
【0108】なお、渋滞/非渋滞の判断基準にはたとえ
ば以下のようなものを用いることができる。
【0109】(a) 前周期で計算、予測されたQi
一定値以上である場合。 (b) 前周期で計算、予測されたEi が一定値以上で
ある場合。
【0110】(c) 区間における車両の速度が一定値
以下である場合(速度感知器を区間に設けている場
合)。
【0111】ステップS9において、制御における解が
存在するかが判定され、YESであればステップS10
において各オンランプ入口に制御結果を送信し、ステッ
プS11で実際に流入量の制御が行なわれる。その後、
ステップS1に戻る。
【0112】ステップS9においてNOであれば、ステ
ップS14でエラーメッセージを出力し、本ルーチンを
終了する。
【0113】図6は、図5の非渋滞時制御(S12)の
内容を示すフローチャートである。図を参照して、ステ
ップS21で、各時刻のEi t と、ui t との関係式
(f)を導出する。
【0114】次に、ステップS22において、E
i t と、ui t との関係式(f)、制約式(g),
(h),(i)および評価関数(j)から、線形計画法
を用いてui tを算出する。なお、通行料金が距離に比
例するような場合には、(j)式の代わりに(k)式が
用いられる。
【0115】図7は、図5における渋滞時制御(S8)
の内容を示すフローチャートである。
【0116】図を参照して、ステップS31で各時刻の
i t と、ui t との関係式(f)′が導き出される。
なお、ここに(f)′式とは、(l)式と(b)式とを
(a)式に代入し、(f)式のような形に変形したもの
である。
【0117】ステップS32で、Ei t とui t との関
係式(f)′、制約式(g),(h),(i)および評
価関数(m)から、2次計画法を用いてui t を算出す
る。
【0118】なお、(c)式におけるβは、各一定日数
の当該時刻、当該区間の交通量と流出台数とから当該時
刻の平均流出率が算出され、それに基づき決定されるも
のである。なお、曜日別や事象有無などによってβを決
定するようにしてもよい。
【0119】なお、存在台数Eは以下のようにして実測
値から補正するようにしてもよい。 (a) 交通量Qと速度Vとを用いる方法 非渋滞時 毎時刻tの特定地点のQ/Vを求めることで、その地点
における車両の密度を求めることができる。したがっ
て、対象区間が単路の場合には、その区間を代表する1
つまたは複数の地点のQ/Vとその勢力範囲距離Lから
区間の存在台数E t を推定することができる。
【0120】このとき、対象区間に流入出ランプがある
場合には、上記データ、流入交通量、流出交通量から区
間の存在台数を推定することができる。
【0121】たとえば、図8を参照して、上流と下流の
勢力範囲を同一と考えた場合、区間の存在台数Et
(n)式で表わされる。
【0122】図9を参照して、流入出ランプがある場合
に、上流と下流の勢力範囲をランプにより変更する場合
には、(o)式を用いるとよい。
【0123】 渋滞時 渋滞の場合には、区間の内部の交通状況がアンバランス
となり、データの得られる地点が少なければ、勢力範囲
の区間を定めることができない。
【0124】したがって、別途システムで得られる渋滞
長を用いたり、毎時刻tのデータのみを使用した補正で
はなく、非渋滞時の最後の時点(t−k)から流入出交
通量の差を累積して求める方法をとる。
【0125】より詳しくは、図10を参照して、単路の
場合に長さaの渋滞が発生している場合を想定すると、
上流と下流の勢力範囲を渋滞の有無により変更する必要
があるため、(p)式によりEt を算出することができ
る。
【0126】また、図11を参照して、流入出ランプが
ある場合に、上流と下流の勢力範囲を渋滞の有無により
変更する場合には、(q)式を用いるとよい。
【0127】
【数8】
【0128】(b) 交通量と旅行時間とを利用する方
法 旅行時間Tt が比較的頻繁に得られる場合、これが得ら
れる時刻tで、旅行時間Tt と過去の交通量とから存在
台数を推定することができる。
【0129】たとえば、1車線しかない道路を想定する
と、その上流地点と下流地点とのそれぞれの、時刻aか
ら時刻bまでの交通量Qu (a,b),Qd (a,
b)、時刻tにおける旅行時間T(t)(下流地点に車
両が到達する時刻を基準とする)、時刻tにおける上流
地点と下流地点との間の車両の存在台数E(t)との間
には、次の関係が成り立つ。
【0130】 E(t)=E(t−dt)+Qu (t−dt,t)−Qd (t−dt,t) …(r) E(t)=Qu (t−T(t),t)または …(s) E(t−T(t))=Qd (t−T(t),t) …(t) 比較的頻繁に、旅行時間Tとその信頼度(精度またはば
らつき)を得るようにすると、存在台数に関する上述の
(r)式による交通量計測誤差を含んだ動特性と、上記
(s)または(t)式による信頼度を含んだ観測式とか
ら、フィルタリング処理(たとえばカルマンフィルタを
用いた処理)により、容易に車両の存在台数を推定する
ことができる。
【0131】なお、複数車線の場合には、車線ごとの車
両の総計を考えればよい。また、流入交通需要量(需要
交通量)Uを直接予測できない場合には、以下のような
手段で代用する。
【0132】(a) OD交通量の統計値がわかる場合 OD交通量の統計値として、すでに管轄部署で調査され
た統計データや、今後ETCなどで得られる場合には、
以下の手法を用いる。
【0133】・滞留台数Dがわかる場合 初期時刻0から現在時刻tまでにおける流入交通需要量
Uは、(w)式で与えられる。統計値から得られる当該
時刻の交通需要交通量をバーUt とすると、現在時刻t
からk時刻先の予測値は、(y)式で求められる。も
し、渋滞長しか得られない場合には、大型車混入率か平
均車長から換算して滞留台数を求める。
【0134】・滞留台数Dがわからない場合 流入交通需要量Uは∞となるので、予測は不要である。
このとき、(h)式は(x)式のようになり、(i)式
は無効になる。
【0135】(b) OD交通量の統計値がわからない
場合 流入需要交通量をすべての流出交通量に比例させて、O
Dを推定する。
【0136】
【数9】
【0137】なお、実際の流入制御は以下のように行な
うことができる。 (1) 信号機を用い、その青時間を調整しそれにより
決定された流入量に現実の流入量を合わせるようにする
方法。
【0138】(2) 遮断機を用い、その遮断時間を調
整して決定された流入量に現実の流入量を合わせるよう
にする方法。
【0139】(3) 流入ブース開閉またはブースが複
数がある場合にはブース数を削減することにより、決定
された流入量に現実の流入量を合わせるようにする方
法。
【0140】(4) オンランプまたはオンランプ付近
の案情報板を用い、その情報提供時間を調整することに
より、決定された流入量に現実の流入量を合わせるよう
にする方法。
【0141】(5) ナビゲーション装置などの車両情
報端末(車載パソコンなども含む)に対する通信による
情報案内により、その情報提供対象の車両や提供場所や
提供地点や提供時間を調整し、これけにより決定された
流入量に現実の流入量を合わせるようにする方法。
【0142】(6) 流入ブースが自動発券機の場合、
実際の流入制御は、単位時間あたりの最大発券枚数また
は平均発券間隔により行なう方法。
【0143】(7) 流入ブースが有人料金徴収所の場
合、実際の流入制御は、単位時間あたりの最大料金徴収
台数または平均料金徴収間隔により行なう方法。
【0144】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける交通流制御
システムの構成を示すブロック図である。
【図2】交通情報収集装置の設置状態を示す平面図であ
る。
【図3】Q−K曲線の具体例を示す図である。
【図4】Q−K曲線を直線近似したモデルを示す図であ
る。
【図5】交通流制御システムの動作を示すフローチャー
トである。
【図6】図5の非渋滞時制御(S12)の内容を示すフ
ローチャートである。
【図7】図5の渋滞時制御(S8)の内容を示すフロー
チャートである。
【図8】存在台数Eの補正例を示す第1の図である。
【図9】存在台数Eの補正例を示す第2の図である。
【図10】存在台数Eの補正例を示す第3の図である。
【図11】存在台数Eの補正例を示す第4の図である。
【符号の説明】
100 交通管制センター 200 交通情報収集装置 201 カメラ(画像処理装置) 203 車両感知器 207,209 車両感知器 400 流入制御装置 500 情報提供装置

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路の流入ランプ制御装置であって、 対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数を、当該区
    間に流入する車両の交通量、当該区間から流出する車両
    の交通量、および一定時刻前の車両の存在台数により表
    現する存在台数動特性モデルと、車両の存在台数または
    密度と、交通量との関係を示す、E(K)−Qモデル
    と、対象とする道路に対しての外部からの流入交通需要
    量の予測データとから、前記区間の各々における一定時
    刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予測手段
    と、 流入ランプの総流入量と、前記区間の各々の臨界存在台
    数とを基準に、前記存在台数予測手段の予測結果を用い
    て、一定時刻先までの前記区間の各々の車両の存在台数
    が前記臨界存在台数を超えないという条件を用いて、一
    定時刻先までのランプの各々の流入量を決定する決定手
    段とを備えた、流入ランプ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記存在台数動特性モデルを、流入ラン
    プ流入量の線形結合で定式化し、線形計画法で一定時刻
    先までの各ランプの流入量を決定することを特徴とす
    る、請求項1に記載の流入ランプ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記E(K)−Qモデルは、非渋滞時の
    線形特性を利用することを特徴とする、請求項2に記載
    の流入ランプ制御装置。
  4. 【請求項4】 道路の流入ランプ制御装置であって、 対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数を、当該区
    間に流入する車両の交通量、当該区間から流出する車両
    の交通量、および一定時刻前の車両の存在台数により表
    現する存在台数動特性モデルと、車両の存在台数または
    密度と、交通量との関係を示す、E(K)−Qモデル
    と、対象とする道路に対しての外部からの流入交通需要
    量の予測データとから、前記区間の各々における一定時
    刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予測手段
    と、 前記区間の各々の臨界存在台数を基準に、前記存在台数
    予測手段の予測結果を用いて、一定時刻先までの各区間
    の存在台数が臨界存在台数に近づくように、一定時刻先
    までの各ランプの流入量を決定する決定手段とを備え
    た、流入ランプ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記存在台数動特性モデルを、流入ラン
    プ流入量の線形結合で定式化し、2次計画法で一定時刻
    先までの各ランプの流入量を決定することを特徴とす
    る、請求項4に記載の流入ランプ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記E(K)−Qモデルは、非渋滞時の
    線形特性および渋滞時の線形特性を利用することを特徴
    とする、請求項5に記載の流入ランプ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記車両の存在台数は、別途システムで
    得られる本線上の交通量データと、速度データまたは旅
    行時間データとから毎時刻決定する、請求項1から6の
    いずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記流入交通需要量の予測データは、O
    D交通量の統計値を、別途システムで得られる時刻ごと
    の各流入ランプの交通量または当日の実績値のOD交通
    量で調整して決定する、請求項1から6のいずれかに記
    載の流入ランプ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記流入交通需要量の予測データは、O
    D需要交通量の統計値を、別途システムで得られる時刻
    ごとの各流入ランプの需要交通量または当日の実績値の
    OD需要交通量で調整して決定する、請求項1から6の
    いずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  10. 【請求項10】 実際の流入制御は、一定時刻先まで求
    めた各ランプの流入量のうち、1時刻先までの流入量の
    みに基づいて行ない、毎時刻ごとに制御量決定処理を繰
    返すフィードバック制御を行なう、請求項1から6のい
    ずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  11. 【請求項11】 実際の流入制御は、信号機を用い、そ
    の青の時間を調整し、それにより決定手段で決定した流
    入量に現実の流入量を合わせるようにする、請求項1か
    ら6のいずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  12. 【請求項12】 実際の流入制御は、遮断機を用い、そ
    の遮断時間を調整し、それにより決定手段で決定した流
    入量に現実の流入量を合わせるようにする、請求項1か
    ら6のいずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  13. 【請求項13】 実際の流入制御は、流入ブース開閉、
    またはブースが複数ある場合には、ブース数の削減によ
    り行ない、それにより決定手段で決定した流入量に現実
    の流入量を合わせるようにする、請求項1から6のいず
    れかに記載の流入ランプ制御装置。
  14. 【請求項14】 流入ブースが自動発券機の場合、実際
    の流入制御は、単位時間あたりの最大発券枚数または平
    均発券間隔により行なう、請求項1から6のいずれかに
    記載の流入ランプ制御装置。
  15. 【請求項15】 流入ブースが有人料金徴収所の場合、
    実際の流入制御は、単位時間あたりの最大料金徴収台数
    または平均料金徴収間隔により行なう、請求項1から6
    のいずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  16. 【請求項16】 実際の流入制御は、オンランプまたは
    オンランプ付近の案内情報板を用い、その情報提供時間
    を調整し、それにより決定手段で決定した流入量に現実
    の流入量を合わせるようにする、請求項1から6のいず
    れかに記載の流入ランプ制御装置。
  17. 【請求項17】 実際の流入制御は、ナビゲーション装
    置などの車両情報端末に対する通信により情報案内によ
    り行ない、その提供対象車両や、提供対象地点や、提供
    時間を調整し、それにより決定手段で決定した流入量に
    現実の流入量を合わせるようにする、請求項1から6の
    いずれかに記載の流入ランプ制御装置。
  18. 【請求項18】 道路の流入ランプ制御装置であって、 対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数を、当該区
    間に流入する車両の交通量、当該区間から流出する車両
    の交通量、および一定時刻前の車両の存在台数により表
    現する存在台数動特性モデルと、車両の存在台数または
    密度と、交通量との関係を示す、E(K)−Qモデル
    と、対象とする道路に対しての外部からの流入交通需要
    量の予測データとから、前記区間の各々における一定時
    刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予測手段
    と、 流入ランプの総流入量と、前記区間の各々の臨界存在台
    数とを基準に、前記存在台数予測手段の予測結果を用い
    て、一定時刻先までの前記区間の各々の車両の存在台数
    が前記臨界存在台数を超えないという条件を用いて、一
    定時刻先までのランプの各々の流入量を決定する第1の
    決定手段と、 道路の利用効率を前記区間の各々の臨界存在台数を基準
    に選定し、前記存在台数予測手段の予測結果を用いて、
    一定時刻先までの各区間の存在台数が臨界存在台数に近
    づくように、一定時刻先までの各ランプの流入量を決定
    する第2の決定手段とを備え、 対象とする道路上に渋滞している区間がある場合、また
    は道路が混んできて渋滞の直前になっている区間がある
    場合には前記第2の決定手段を利用し、それ以外の場合
    には前記第1の決定手段を利用する、流入ランプ制御装
    置。
  19. 【請求項19】 道路の流入ランプ制御方法であって、 対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数を、当該区
    間に流入する車両の交通量、当該区間から流出する車両
    の交通量、および一定時刻前の車両の存在台数により表
    現する存在台数動特性モデルと、車両の存在台数または
    密度と、交通量との関係を示す、E(K)−Qモデル
    と、対象とする道路に対しての外部からの流入交通需要
    量の予測データとから、前記区間の各々における一定時
    刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予測ステ
    ップと、 流入ランプの総流入量と、前記区間の各々の臨界存在台
    数とを基準に、前記存在台数予測ステップの予測結果を
    用いて、一定時刻先までの前記区間の各々の車両の存在
    台数が前記臨界存在台数を超えないという条件を用い
    て、一定時刻先までのランプの各々の流入量を決定する
    決定ステップとを備えた、流入ランプ制御方法。
  20. 【請求項20】 道路の流入ランプ制御方法であって、 対象とする道路の区間ごとの車両の存在台数を、当該区
    間に流入する車両の交通量、当該区間から流出する車両
    の交通量、および一定時刻前の車両の存在台数により表
    現する存在台数動特性モデルと、車両の存在台数または
    密度と、交通量との関係を示す、E(K)−Qモデル
    と、対象とする道路に対しての外部からの流入交通需要
    量の予測データとから、前記区間の各々における一定時
    刻先までの車両の存在台数を予測する存在台数予測ステ
    ップと、 前記区間の各々の臨界存在台数を基準に、前記存在台数
    予測ステップの予測結果を用いて、一定時刻先までの各
    区間の存在台数が臨界存在台数に近づくように、一定時
    刻先までの各ランプの流入量を決定する決定ステップと
    を備えた、流入ランプ制御方法。
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