JP3468686B2 - 旅行時間推定方法及び装置 - Google Patents

旅行時間推定方法及び装置

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JP3468686B2
JP3468686B2 JP07428798A JP7428798A JP3468686B2 JP 3468686 B2 JP3468686 B2 JP 3468686B2 JP 07428798 A JP07428798 A JP 07428798A JP 7428798 A JP7428798 A JP 7428798A JP 3468686 B2 JP3468686 B2 JP 3468686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路交通における
対象区間の旅行時間推定方法及び装置並びにその応用シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】道路交通における対象区間の旅行時間を
推定する従来の技術としては、対象区間の上流側と下流
側それぞれの断面でCCDカメラの撮像から自動的に車
両のプレートナンバーを時刻と共に記録しておき、プレ
ートナンバーを照合することによってその区間を走行す
るのに要した時間を街区間の旅行時間として算出するA
VI(Automatic Vehicle Identification)システムによ
る方法がある(佐佐木綱監修・飯田恭敬編著:交通工
学、国民科学社、1992、p.32参照)。
【0003】また、道路交通における対象区間の旅行時
間を推定する他の従来技術としては、例えば特開平7-26
2487号公報に記述されているように車両感知器による速
度データを用いて旅行時間を推定する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、前者はCCDカメラ等のAVIシステムはコスト高
であるため設置台数を増やすことが難しく、道路網全域
において車両の旅行時間の計測が困難であった。
【0005】また、後者は車両感知器による速度データ
のみの利用だと十分な推定精度を得ることが難しく、そ
のためAVIシステムを併用することが必要となり前者
と同様道路網全域において車両の旅行時間の計測が困難
であった。
【0006】そこで、本発明は、AVIシステムを必須
条件とすることなく容易かつ高精度に対象区間の走行車
両の旅行時間を推定する方法及び装置並びに該方法を実
行するためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供する
ことを目的としている。
【0007】また、本発明は、上記推定旅行時間に関す
る情報等の交通情報を交通管理者やドライバに対して提
供する旅行時間推定システムを提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、予め得られ
ている交通データと旅行時間データとから前記交通デー
タに対応する変数と旅行時間との対応関係を表現する旅
行時間対応テーブルを作成し、前記作成した旅行時間対
応テーブルを用い、交通データを入力として、前記対象
区間の旅行時間を推定する旅行時間推定方法あるいは該
旅行時間推定方法を実行するためのプログラムを記憶し
た記憶媒体により達成される。
【0009】そして上記目的を達成する本発明の旅行時
間推定装置は、予め得られている交通データと旅行時間
データとから、前記交通データに対応する変数と旅行時
間との対応関係を表現する旅行時間対応テーブルを作成
する旅行時間対応テーブル作成部と、前記旅行時間対応
テーブルを用い、交通データを入力として、前記対象区
間の旅行時間を推定する旅行時間推定部とを備えるもの
である。
【0010】また、上記目的を達成する旅行時間推定装
置は、道路上で計測される交通データを収集保存する手
段と、計測した旅行時間データを入力する旅行時間入力
部と、交通データと旅行時間データの対応関係を表現す
る旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対応テーブ
ル作成部と、推定する時間帯の交通データを入力とし上
記旅行時間対応テーブルを基に該時間帯における対象区
間の旅行時間を推定する旅行時間推定部とを備えたもの
であってもよい。
【0011】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、旅行時間対応テーブル作成部が、旅行時間対応テー
ブルの仕様を定めて該テーブルを初期化するテーブル初
期化部と、予め得られている旅行時間データと交通デー
タを初期化されたテーブル上にプロットするデータプロ
ット部と、プロットされたテーブルから旅行時間と交通
データに対応する変数の相関関係を求め、該求めた相関
関係から旅行時間対応テーブルを確定するテーブル作成
部とを備えたことにある。
【0012】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、交通データとして対象区間内、あるいは該対象区間
での交通状況に影響を与えうる対象区間近傍に設置され
た車両感知器によって計測されるデータを用いることに
ある。
【0013】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、上記旅行時間対応テーブル作成部で作成される旅行
時間対応テーブルが、旅行時間軸では対象区間を設計し
たスルーバンドの通り走行した場合の旅行時間を最小値
とし、該旅行時間軸の増加方向の区切り単位を信号機の
サイクル長とすることにある。
【0014】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、前記旅行時間対応テーブルが、旅行時間軸の他に交
通データに対応する変数軸として単位時間あたりの交通
量、占有率、速度、および交通量と占有率とによって求
まる物理量のいずれか1つを用いた二次元テーブルであ
ることにある。
【0015】また、上記旅行時間対応テーブルは、旅行
時間軸の他に、交通データに対応する変数軸として単位
時間あたりの交通量、占有率、速度、および交通量と占
有率によって求まる物理量のうちの複数を用いた多次元
テーブルであってもよい。
【0016】また、上記旅行時間対応テーブルは、旅行
時間軸の他に交通データに対応する変数軸として複数の
地点での交通データを用いた多次元テーブルであっても
よい。
【0017】また、上記旅行時間対応テーブルは、旅行
時間軸の他に交通データに対応する変数軸として複数の
地点での交通データを用いるものであって、該複数の地
点での交通データ変数には、単位時間あたりの交通量、
占有率、速度、および交通量と占有率によって求まる物
理量のいずれかを少なくとも1つ含み、かつ他と異なる
変数が1つ以上含まれている複数の変数を用いた多次元
テーブルであってもよい。
【0018】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、前記旅行時間対応テーブル作成部のテーブル作成部
が、前記旅行時間対応テーブルの前記交通データに対応
する変数軸のi列において旅行時間軸のj行との一桝に
存在するデータ数Dijの、該i列に存在する全てのデー
タ数Niに対する割合Dij/Niを算出する第1の手段と、
前記算出した割合Dij/Niのうち所定のしきい値を超え
る桝目が存在する場合には、該当するDijの桝目が示す
前記交通データに対応した変数と旅行時間との関係を該
旅行時間対応テーブルのデータとして採用する第2の手
段と、前記所定のしきい値を超える桝目が存在しない場
合には前記変数軸のi列の桝目をさらに分割し、該分割
後の列について、前記割合Dij/Niが前記所定のしきい
値を超えるような桝目が存在し該桝目に対応するデータ
が旅行時間対応テーブルのデータとして採用されるま
で、前記第1及び第2の手段を繰り返させる第3の手段
とを備えることにある。
【0019】また、上記旅行時間対応テーブルにおい
て、前記交通データに少なくとも渋滞/非渋滞等の交通
状態を示す変数を含む交通状態変数を付加し、前記割合
Dij/Niのうち前記所定のしきい値を超える桝目が存在
しない場合でも、前記所定のしきい値を超えない桝目が
複数あり、該複数の桝目が前記付加された交通状態変数
のデータで判別可能な場合には、該当する複数の桝目が
示す旅行時間と前記交通データが対応する変数との関係
を示すデータの各々を旅行時間対応テーブルのデータと
して採用することによって旅行時間対応テーブルを確定
してもよい。
【0020】また、前記旅行時間推定装置の別の特徴
は、前記旅行時間対応テーブル作成部が作成した旅行時
間対応テーブルを複数保存する記憶手段と、前記旅行時
間推定部で使用すべき旅行時間対応テーブルを前記記憶
手段に保存されている複数の旅行時間対応テーブルのう
ちから1つを選択する選択部とをさらに備え、前記旅行
時間対応テーブル作成部が1対象区間に対し天候、曜
日、時刻およびイベントの発生等の要因により分けられ
た交通パターン別に複数の旅行時間対応テーブルを作成
するものであり、前記旅行時間推定部が前記選択部によ
り選択された1つの交通パターン別旅行時間対応テーブ
ルを用いることによって旅行時間を推定することにあ
る。
【0021】さらに、上記目的を達成するために本発明
では、1以上の車両感知器と、旅行時間を推定する旅行
時間推定部と、該推定された旅行時間を示す情報を光学
的にあるいは電磁波を介して告知する情報提供部とを備
える交通情報提供システムにおいて、旅行時間推定部に
上述した旅行時間推定装置を用い、前記1以上の車両感
知器からの感知器データを入力として、該1以上の車両
感知器の少なくともいずれか1つが設置される道路区
間、あるいは該道路区間での交通状態が影響を及ぼす他
の道路区間での旅行時間を推定することを特徴とする。
【0022】さらに、上記目的を達成するために本発明
では、1以上の車両感知器と、旅行時間を推定する旅行
時間推定部と、該推定された旅行時間を利用して信号パ
ラメータを求める信号制御装置と、該信号制御装置によ
り制御される交差点信号機とを備え、前記旅行時間推定
部として上述した旅行時間推定装置を用い、前記1以上
の車両感知器からの感知器データを入力として、該1以
上の車両感知器の少なくともいずれか1つが設置される
道路区間、あるいは該道路区間での交通状態が影響を及
ぼす他の道路区間での旅行時間を推定するものであり、
前記信号制御装置が、前記旅行時間が推定された前記道
路区間あるいは前記他の道路区間に設置された交差点信
号機の信号パラメータを少なくとも求めることを特徴と
する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の旅行時間推定方法及び装
置並びにそれを応用した道路交通システムの実施の形態
について図面を参照し説明する。
【0024】図1は、本発明による旅行時間推定装置を
備える道路交通システムの一実施形態を示すブロック図
である。すなわち、本実施形態のシステムは、本発明に
よる旅行時間推定装置14と、信号制御部13と、旅行
時間データ入力部15とから構成される。
【0025】以下、図1を用いて本実施形態の処理の流
れを説明する。
【0026】図1において、10は路上を通行する車両
である。
【0027】11は通行車両を検知する車両感知器であ
って、超音波式感知器や光学式感知器のように、単位時
間あたりの交通量、時間占有率、あるいは車両速度等の
交通に係わるデータを計測するものである。なお、本発
明では車両を感知する方法は限定されるものではなく、
超音波式、光学式センサ以外のセンサやカメラ等の撮像
装置によって車両の動きを検出あるいは感知することで
車両感知器11を実現してもよい。また、車両感知器1
1は計測した上記感知器データを信号制御装置13の感
知器データ収集部130に送信する機能を備えている。
【0028】12は交差点に設置された信号機であり、
信号制御装置13の信号制御部131からの信号機運転
パラメータ(階梯表)に従って運転される。
【0029】信号制御装置13は、過去の統計に基づき
時間帯に応じて、あるいは信号機周辺の車両感知器11
から出力される感知器データに応じて適切な信号運用を
行なう装置であり、感知器データ収集部130及び信号
制御部131から構成される。
【0030】感知器データ収集部130は、少なくとも
1基の車両感知器で計測された感知器からのデータ(以
下では感知器データと略称する)を受信し保存するとこ
ろである。また、交通状況に応じた適切な信号運用のた
めの基礎データとして上記感知器データを信号制御部1
31に送信する。また、より詳細な交通状況を表わす指
標である旅行時間を推定するための基礎データとして上
記感知器データを旅行時間推定装置14に対して送信す
る機能も備えている。旅行時間推定装置14に対して送
信する上記感知器データは、旅行時間対応テーブルを作
成する場合にはテーブル用データとして送信され、旅行
時間を推定する場合には推定用データとして送信され
る。
【0031】信号制御部131は少なくとも1ヶ所の交
差点信号機12に対してサイクル長、スプリット、オフ
セットなどの信号パラメータを設定することによって信
号制御を行なうところである。ここにサイクル長とは信
号表示シーケンスの一巡に要する時間であり、スプリッ
トとは各現示に割り当てられる時間の長さであり、オフ
セットとは複数の信号を系統的に制御する場合のパラメ
ータであって基準現示の青信号の始まりのある基準から
のずれである。
【0032】信号パラメータの設定方法としては、過去
の統計に基づき時間帯に応じて予め定まったパラメータ
セットに設定する時間制御による方法、あるいは感知器
データ収集部130に保存された感知器データのうち制
御する信号機周辺の感知器のデータを用いて現在の交通
状況に応じて適切なパラメータセットを計算し設定する
感応制御による方法などがある。
【0033】図2は、対象区間において信号制御部13
1で設定される信号パラメータによる信号現示の例であ
り、本図の交差点Aから交差点E方向へ流れる交通流の
時刻との関係を示している。図2において縦の太線は赤
信号を示しており、簡単のため各信号機のサイクル長及
びスプリットは同じとしオフセットはそれぞれ異なるも
のとする。また、図2の20及び21は車両が通行可能
な時間帯を示すスルーバンドであり、これは設計したス
ルーバンドの通り通行できる設計通行帯を意味し、実際
にはこのスルーバンドを基に信号制御部131で信号パ
ラメータを設計している。また、図2の22はスルーバ
ンド20でのスルーバンド旅行時間T0を示し、23及び
24サイクル長を示している。
【0034】また、信号制御部131は信号機12に対
して上記信号パラメータに基づいて作成される信号機運
転パラメータ(階梯表)を送信する機能を持つ。
【0035】また、信号制御部131は旅行時間推定装
置14に対して上記信号パラメータ及びスルーバンド旅
行時間T0を送信する機能を持つ。
【0036】旅行時間推定装置14は、旅行時間対応テ
ーブル作成部140及び旅行時間推定部141から構成
され、感知器データ収集部130からのデータ、信号制
御部131からのデータ、及び旅行時間データに基づき
旅行時間対応テーブルを作成し、作成された旅行時間対
応テーブルと感知器データから旅行時間を推定する装置
である。
【0037】次に、旅行時間推定装置14を構成する各
部の処理内容について説明する。
【0038】旅行時間対応テーブル作成部140は、図
3に示すようにテーブル初期化部1400、データプロ
ット部1401、及びテーブル作成部1402から構成
され、感知器データ収集部130からのデータ、信号制
御部131からのデータ、及び旅行時間データに基づき
旅行時間対応テーブルを作成するところである。
【0039】以下、旅行時間対応テーブル作成部140
を構成する各部の処理内容について説明する。
【0040】テーブル初期化部1400は、感知器デー
タ収集部130からの感知器データと信号制御部131
からの信号パラメータ及びスルーバンド旅行時間T0に基
づき、例えば図4のような旅行時間対応テーブル(初期
状態)を作成するところである。図4においてT0及びC
は、それぞれ信号制御部131からのスルーバンド旅行
時間、及びサイクル長である。
【0041】図4の例では、旅行時間対応テーブルの縦
軸に対象区間の旅行時間をとり、横軸に対象区間内ある
いは対象区間近傍(対象区間内ではなく、例えば対象区
間への流入路等)に設置されている車両感知器による単
位時間あたりの交通量をとっているが、横軸にとるデー
タ指標(変数)としては交通量の他に車両の存在率を示
す占有率、車両の速度、あるいは渋滞度を表すM値をと
る構成としてもよく、旅行時間との相関関係が大きくと
れるものがより望ましい。ここにM値のMは、
【0042】
【数1】
【0043】で表わされる値である。Qは交通量、Q0
は最大交通量、ρは占有率、ρ0は最大占有率である。
【0044】縦軸の旅行時間軸は図4に示すように、最
小値をスルーバンド旅行時間T0、分割単位をサイクル長
Cとする。例えば、図4のハッチングをかけた領域40
は対象区間の全域で図2のスルーバンド20を通行する
車両を意味し、図4の領域41は対象区間流入時には図
2のスルーバンド20を通行し途中で渋滞のため1サイ
クル遅れ対象区間流出時にはスルーバンド21を通行す
る車両を意味する。すなわち、図4のテーブルにおいて
縦軸(旅行時間軸)方向の桝目は対象区間の途中で渋滞
のために遅らされたサイクル数を表わす。
【0045】一方、旅行時間に対応する横軸にとるデー
タ指標(図4の例では単位時間あたりの交通量)の分割
単位は基本的には実際に車両感知器で計測して得られる
値の範囲で等分割するが、旅行時間との対応の仕方によ
っては部分的に分割幅を変えることがある。詳細はテー
ブル作成部1402の説明のところで後述する。
【0046】データプロット部1401は、テーブル初
期化部1400で作成された図4のような旅行時間対応
テーブル上に実測データをプロットするところである。
実測データは旅行時間対応テーブルに対応するべきもの
であり、図4の例では旅行時間と単位時間あたりの交通
量である。実測旅行時間データについては旅行時間デー
タ入力部15を通して外部から入力されるデータを利用
する。
【0047】テーブル作成部1402は、データプロッ
ト部1401でプロットされたデータに基づいて、例え
ば図5に示す旅行時間対応テーブルを作成するところで
ある。図5の縦軸の桝目の目盛は、図4で示されたそれ
ぞれの桝目の境界の平均値をとっている。
【0048】ここで、テーブル初期状態にデータプロッ
トされた状態から旅行時間対応テーブルを作成する手順
について説明する。
【0049】図6はテーブル初期状態にデータプロット
された状態の例である。ここで、スルーバンド旅行時間
T0は10分、サイクル長は2分であり、また横軸の分割
単位を10としている。図6において、横軸(単位時間
あたりの交通量)の一列に対応する縦軸(旅行時間)の
桝目の数が1つしかない場合(例えば横軸が0〜10の
時)は、旅行時間対応テーブルの同じ桝目に対応させ
る。一方、横軸の一列に対応する縦軸の桝目の数が連続
して複数ある場合(例えば横軸が10〜20の時)は次
の2通りの場合に分けて処理する。
【0050】(1)例えば横軸が10〜20の時のよう
に、横軸のある一列iにおいて、ある縦軸jとの一桝に
存在するデータ数Dijのその一列に存在する全てのデー
タ数Niに対する割合が所定のしきい値ε(例えば0.
7)を超えるようなDijが存在する場合:すなわち、
【0051】
【数2】
【0052】を満たすDijが存在する場合である。
【0053】(2)例えば横軸が30〜40の時のよう
に、横軸のある一列iにおいて、ある縦軸jとの一桝に
存在するデータ数Dijのその一列に存在する全てのデー
タ数Niに対する割合が所定のしきい値ε(例えば0.
7)を超えるようなDijが存在しない場合:すなわち、
【0054】
【数3】
【0055】を満たすDijが存在しない場合である。
【0056】ここに列iに存在する全てのデータ数Ni
は、
【0057】
【数4】
【0058】である。それぞれの場合の処理方法は次の
通りである。
【0059】上記(1)の場合には、該当するDijの桝
目が示す縦軸変数(本例では旅行時間)と横軸変数(本
例では交通量)との関係を旅行時間対応テーブルのデー
タとして採用する。
【0060】上記(2)の場合には、上記数2を満たす
Dijが存在するまで図6の60のように横軸の桝目をさ
らに等分割する。上記数2を満たすDijが存在するよう
になると、上記(1)と同様に該当するDijの桝目を旅
行時間対応テーブルの同じ桝目に対応させ、該Dijが示
す縦軸及び横軸変数の関係を旅行時間対応テーブルのデ
ータとして採用する。
【0061】このようにして作成される旅行時間対応テ
ーブルは図7のようになる。ただし、図7の縦軸の桝目
の目盛は、図6で示されたそれぞれの桝目の境界の平均
値をとっている。
【0062】また、旅行時間対応テーブルのデータとし
て採用されたデータを用いて直線近似あるいは曲線近似
し、求められた直線あるいは曲線を用いて旅行時間対応
テーブルの代わりに用いる構成としてもよい。
【0063】また、図8のように横軸の一列に対応する
縦軸の桝目の数が不連続に複数ある場合には、横軸にと
る変数としては適切でないので別の変数を使用すること
が望ましい。あるいは別の車両感知器のデータを使用す
ることが望ましい。すなわち、横軸(感知器データ)に
対応する旅行時間は一意に定まることがより望ましい。
【0064】ただし、図8のそれぞれのデータにおいて
渋滞/非渋滞等の交通状態データが付加され、該交通状
態データによって判別可能な場合には図9のような旅行
時間対応テーブルを作成してもよい。図9において縦軸
方向17分より上の斜めにハッチを掛けた桝目は交通状
態が渋滞の時であり、それ以外のハッチを掛けた桝目は
交通状態が非渋滞の時を表わしている。
【0065】また、旅行時間対応テーブルは図4〜図9
のような2次元テーブルの場合だけでなく、図10及び
図11のような3次元テーブルの場合もあり、ここでも
感知器データに対応する旅行時間は一意に定まることが
より望ましい。
【0066】図10は、対象区間内または近傍に存在す
る単一感知器による単位時間あたりの交通量及び占有率
に対する旅行時間対応テーブルの例であり、感知器デー
タとしては他に速度を使用してもよい。
【0067】図11は、対象区間内または近傍に存在す
る2基の感知器(感知器A、感知器B)による単位時間
あたりの交通量に対する旅行時間対応テーブルの例であ
り、感知器データとしては他に占有率あるいは速度を使
用してもよいし、2基の感知器で異なる種類の感知器デ
ータを使用してもよい。なお、対象区間内ではなくその
近傍に配置された感知器のデータを利用する場合には、
例えば対象区間となる道路の交通流に影響を及ぼす可能
性がある道路に設置された感知器からデータを利用する
ことが好ましい。
【0068】同様にして、旅行時間対応テーブルの感知
器データの種類あるいは感知器数の数を3、4、…とし
てテーブルを4次元、5次元、…としてもよい。
【0069】また、本発明の旅行時間対応テーブルで
は、上述した感知器データの他の交通に関わる交通デー
タの他でも、対象区間内で旅行時間と相関を持っている
と判断されるデータであれば、基本的にどのようなデー
タでも利用することができる。例えば、走行地点での視
界の状態を示す視程等の、交通データではないが交通状
況に影響を与えると考えられる物理量を変数として利用
してもよい。
【0070】次に、旅行時間推定装置14の旅行時間推
定部141について処理内容の説明をする。
【0071】旅行時間推定部141は、感知器データ収
集部130からの感知器データ(推定用)を入力する交
通量データとし、旅行時間対応テーブル作成部140内
のテーブル作成部1402で予め作成された旅行時間対
応テーブルに基づいて対象区間の旅行時間を推定すると
ころである。
【0072】旅行時間を推定する場合には、例えば、予
め作成された旅行時間対応テーブルが図7であり、図の
横軸を5分あたりの交通量とする。感知器データ収集部
130に保存されている該当感知器の過去の5分あたり
の交通量データを検索して、例えば旅行時間を推定すべ
きある日のある時間帯(5分間)の交通量が45台であ
った場合には、その値を入力値として旅行時間対応テー
ブルを検索すると、その時間帯での旅行時間推定値とし
て17分を、推定旅行時間として出力する。また、別の
出力の方法として、図7の例ではサイクル長は2分であ
るので旅行時間推定値として「16分〜18分」と幅を
もたせた出力を行なってもよい。
【0073】以上の処理によって感知器データを入力と
して対象区間の旅行時間を推定することができる。
【0074】また、本実施形態では感知器データ収集部
130で収集及び格納されている感知器データを入力し
て用いた場合について説明したが、この構成の代わり
に、旅行時間の推定を希望する交通データとして任意の
値をオフラインで入力し、該入力値に応じて旅行時間を
推定し、該推定結果を出力する構成としてもよい。
【0075】次に、図3の旅行時間データ入力部15に
ついて処理内容の説明をする。
【0076】旅行時間データ入力部15は、旅行時間推
定装置14内の旅行時間対応テーブル作成部140で旅
行時間対応テーブルを作成するのに必要な旅行時間デー
タを入力値としてデータプロット部1401に送信する
ところである。
【0077】旅行時間データの入力方法としては次の2
通りがある。
【0078】(i)マン−マシンインターフェースを介
し旅行時間データを直接入力する。
【0079】(ii)オンラインで旅行時間データを自動
入力する。
【0080】対象区間の両端にAVIシステムやビーコ
ン等の直接旅行時間を計測する装置が設置されていて、
なおかつオンラインで旅行時間データ入力部15に送信
可能な場合には上記(ii)の方法をとることが可能であ
るが、それ以外、例えば試験走行車による旅行時間計測
のような場合では上記(i)の方法をとることになる。
ただし、試験走行車の場合でも計測旅行時間データを例
えば無線通信によって旅行時間データ入力部15に送信
可能な端末を搭載している場合には上記(ii)の方法が
可能となる。
【0081】次に、本発明の旅行時間推定装置を実際に
運用するにあたっての使用例あるいは旅行時間推定装置
を用いた応用例を示す。
【0082】例えば、交通管理者が旅行時間を監視する
場合の処理の流れについて図12のフローチャートを用
いて説明する。なお、本処理が実行される前には、少な
くとも対象区間を含む複数の道路区間に対応する旅行時
間対応テーブルが作成されているものとする。
【0083】[1]交通管理者はまず監視する道路区間
を対象区間として定め、また旅行時間推定更新周期(例
えば5分)を入力する(ステップ120)。
【0084】[2]選ばれた対象区間に対応する旅行時
間対応テーブルを検索し(ステップ121)、該テーブ
ルの感知器IDと感知器データの種類を取得する(ステッ
プ122)。
【0085】[3]上記[2]で得られた感知器ID及び
感知器データの種類をキーに感知器データ収集部130
を検索(ステップ123)して所定の感知器データを入
力とし、上記旅行時間対応テーブルを検索して旅行時間
推定値を出力し(ステップ124)、モニタに表示する
(ステップ125)。
【0086】[4]上記[3]の処理は上記[1]で入
力された更新周期毎に繰り返される(ステップ12
6)。
【0087】以上のようにして、交通管理者は監視した
い道路区間における最新の交通状況を把握することがで
きる。
【0088】上述した処理で使用される各道路区間での
旅行時間対応テーブルの作成処理の流れの一例につい
て、図13のフローチャートを用いて説明する。以下で
は、旅行時間を縦軸に交通量を横軸にとった図5に示す
2次元の旅行時間対応テーブルを作成する場合を例に挙
げて説明する。
【0089】[i]最初、旅行時間対応テーブル作成部
140内のテーブル初期化部1400により、対象とす
べき道路区間に応じて選択された感知器データおよび信
号パラメータ等に基づき、図4に示すような旅行時間対
応テーブルの初期状態を設定し(ステップ1701)、
データプロット部1401により、該設定された初期状
態の旅行時間対応テーブル上に外部から入力された旅行
時間の実測データを図6に示すようにプロットする(ス
テップ1702)。
【0090】[ii]テーブル作成部1402により、交
通データを示す横軸の一列(i列)について,旅行時間
を示す縦軸の各行(j行)での桝目毎に、存在するデー
タ数Dijのその列iに存在する全てのデータ数Niに対す
る割合Dij/Niを算出する(ステップ1703)。
【0091】[iii]所定のしきい値をεとし、当該i
列にDij/Ni>εなる桝目が存在するかを判定し(ステ
ップ1704)、存在する場合にはDijの桝目が示す縦
軸変数(旅行時間)と横軸変数(交通量)との関係を旅
行時間対応テーブルのデータとして採用し(ステップ1
706)、存在しない場合は当該i列の桝目を図6の6
0のように等分割し、分割後の列をステップ1704に
よる判定対象となるように設定する(ステップ170
5)。
【0092】[iv]最後に、検討されていない列がある
かを判定し(ステップ1707)、ある場合には次の列
へ移動して(ステップ1708)、ステップ1703か
らの処理を繰り返し、検討すべき列がない場合には本処
理を終了する。
【0093】なお、上記処理によって作成された旅行時
間対応テーブルは記憶装置などに蓄積しておき、新たな
旅行時間実測データが入力される毎に更新する構成とし
てもよい。
【0094】また、より高精度に旅行時間推定を行なう
ための方法としては、旅行時間対応テーブル作成部14
0で作成する旅行時間対応テーブルとして交通パターン
によって個別のテーブルを作成する方法がある。交通パ
ターンとしては、例えば天候(晴、雨、雪)、曜日(平
日、日祝日、五十日)、時刻(朝、昼、夕)、イベント
(有り、なし)等の要因別に分けることが考えられる。
【0095】各道路区間毎に交通パターンに応じた複数
の個別のテーブルを作成しておく場合には、例えば図1
4に示すように、旅行時間推定装置14においてテーブ
ル選択部142をさらに設け、このテーブル選択部14
2により、その時点で適切と判断されたあるいは外部か
ら入力された交通パターンに応じて、対象区間で旅行時
間を推定する際に使用すべき個別のテーブルを選択する
構成とする。
【0096】また、本発明の旅行時間推定方法及び装置
の応用例として、例えば特開平8−235483号公報
に記述されているような車両感知器データの近未来の予
測値を感知器データ収集部130からの推定用データと
して用いることで、本実施形態と同様な方法及び装置に
より対象区間の近未来の旅行時間を予測することができ
る。
【0097】次に、本発明による旅行時間推定装置を実
現するハードウエア構成の一例を説明する。
【0098】本発明による旅行時間推定装置は、コンピ
ュータやワークステーション等の情報処理装置により実
現されるもので、例えば図15に示すように、感知器デ
ータ、信号制御データ、及び旅行時間データの入力を受
け付ける入出力インターフェース部1411と、CRT
やLCD等から構成され旅行時間の推定結果を出力する
表示部1413と、推定すべき道路区間の指定等の操作
指示を受け付ける入力部1415と、メモリ1414
と、中央処理部1412とを備える。
【0099】中央処理部1412は、メモリ1414に
格納されているテーブル作成プログラム1422を実行
することで、上述したような旅行時間対応テーブル14
21を作成してメモリ1414に格納し、あるいは格納
されている旅行時間対応テーブル1421を更新する。
また、中央処理部1412は、旅行時間推定プログラム
1423を実行して、格納されている旅行時間対応テー
ブル1421を用いて旅行時間を推定する。テーブル作
成プログラム1422は例えば図13に示すような処理
手順で旅行時間対応テーブルを作成するためのプログラ
ムであり、旅行時間推定プログラム1423は例えば図
12に示すような処理手順で旅行時間を推定するための
プログラムである。
【0100】さらに、本発明の旅行時間推定方法及び装
置によって出力される旅行時間推定値の利用例について
述べる。
【0101】対象区間の距離を推定旅行時間で除して得
られる旅行速度の推定値として算出する利用方法や、対
象区間の旅行時間または旅行速度を用いて渋滞度を求め
るためのしきい値を予め用意しておき推定旅行時間また
は推定旅行速度としきい値とを比較することによって対
象区間の渋滞度を求める利用方法が可能となる。
【0102】さらに、本発明の旅行時間推定方法及び装
置によって出力される旅行時間推定値の別の利用方法と
して上記の監視モニタ以外の利用例について述べる。
【0103】例えば、図16のように旅行時間推定装置
14の旅行時間推定部141がオンラインで路上のビー
コン132や情報提供板133、あるいはFM多重放送
局134等の情報提供装置に接続されている交通情報提
供システムを構成してもよい。ビーコン134は旅行時
間や渋滞度等の交通情報を光あるいは電波によってナビ
ゲーションシステムなどの車載機に送信する路上情報通
信装置であり、情報提供板133は上記交通情報を文字
または簡易図形で表示する路上の電光掲示板である。ま
た、FM多重放送局134は上記交通情報をFM多重放
送によってナビゲーションシステムなどの車載機に送信
するブロードキャスト型情報通信装置を備えている。
【0104】このようなシステムにおいては、本発明に
よる旅行時間推定部141で簡単な構成で全自動的に得
られる旅行時間推定値を即座に各情報提供装置に送信
し、該情報提供装置を介してドライバにリアルタイムに
近い交通情報を提供することが可能となる。これによっ
てドライバは渋滞を避けた経路選択を行なうことができ
道路網において交通分散がなされることが期待できる。
【0105】さらに、本発明の旅行時間推定方法及び装
置によって出力される旅行時間推定値の別の利用方法と
して交通信号制御システムでの利用例について述べる。
【0106】図17の交通信号制御システムは、旅行時
間推定部141で得られる旅行時間推定値を信号制御部
131に送信し、信号制御部131では例えば特開平9
−128677号公報に記述されているように最適な信
号パラメータを設計して各信号機の階梯表を作成し該階
梯表を交差点信号機12に送信するものである。これに
よって交通状況に応じて動的に交差点信号機を運用する
ことができ、道路網において交通の円滑化を達成するこ
とが可能となる。
【0107】以上の旅行時間推定方法及び装置によっ
て、交通管理者は対象区間の過去及び近未来の旅行時間
データを簡単かつ精度よく得ることができ、刻々と変化
する交通状況を監視または予測することが可能となる。
【0108】また、旅行時間推定装置を用いた交通情報
提供システムによって、ドライバはリアルタイムに近い
交通情報を得ることができ、これによってドライバは渋
滞を避けた経路選択を行なうことができ、道路網全体に
おいて交通分散がなされることが期待できる。
【0109】また、旅行時間推定装置を用いた交通信号
制御システムによって、交通状況に応じて動的に交差点
信号機を運用することができ、道路網において交通の円
滑化を達成することが可能となる。
【0110】
【発明の効果】本発明によれば、対象区間内あるいは対
象区間近傍の車両感知器データのみを入力とし、信号パ
ラメータを考慮して予め作成された旅行時間対応テーブ
ルを用いることによって、簡単かつ高精度な旅行時間推
定が可能であり、しかもAVIシステムを必須条件とす
ることがないので道路網全域において推定できる。
【0111】また本発明によれば、旅行時間対応テーブ
ルとして交通パターン毎に作成された個別のテーブルを
用いるとさらに高精度な旅行時間推定が可能となる。
【0112】また本発明によれば、旅行時間推定装置を
用いた交通情報提供システムによって、ドライバはリア
ルタイムに近い交通情報を得ることができ、これによっ
てドライバは渋滞を避けた経路選択を行なうことがで
き、道路網全体において交通分散がなされることが期待
できる。
【0113】また本発明によれば、旅行時間推定装置を
用いた交通信号制御システムによって、交通状況に応じ
て動的に交差点信号機を運用することができ、道路網に
おいて交通の円滑化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施形態の旅行時間推定装置を
示すブロック図である。
【図2】道路区間の信号パラメータとスルーバンドを説
明するための説明図である。
【図3】旅行時間対応テーブル作成部の内部構成を詳細
化したブロック図である。
【図4】初期化した旅行時間対応テーブルの例を示す説
明図である。
【図5】確定した旅行時間対応テーブルの例を示す説明
図である。
【図6】初期化した旅行時間対応テーブルにデータをプ
ロットした例を示す説明図である。
【図7】図6の場合に確定される旅行時間対応テーブル
の例を示す説明図である。
【図8】データプロットした結果、交通データ軸に対す
る旅行時間が複数存在する例を示す説明図である。
【図9】図8の場合に確定される旅行時間対応テーブル
の例を示す説明図である。
【図10】交通データとして2種類のデータを用いて確
定される3次元テーブルの例を示す説明図である。
【図11】交通データとして2ヶ所の感知器によるデー
タを用いて確定される3次元テーブルの例を示す説明図
である。
【図12】交通管理者が旅行時間推定装置を利用する場
合の一例としてのフローチャートである。
【図13】旅行時間対応テーブルの作成処理手順の一例
としてのフローチャートである。
【図14】旅行時間対応テーブル作成部の内部構成の他
の例を示すブロック図である。
【図15】本発明による旅行時間推定装置のハードウエ
ア構成の一例を示すブロック図である。
【図16】本発明の旅行時間推定装置を利用した交通情
報提供システムの一実施形態を表わす説明図である。
【図17】本発明の旅行時間推定装置を利用した交通信
号制御システムの一実施形態を表わす説明図である。
【符号の説明】
10・・・車両、11・・・車両感知器、12・・・信号機、13・・・信号
制御装置、130・・・感知器データ収集部、131・・・信号制御
部、14・・・旅行時間推定装置、140・・・旅行時間対応テー
ブル作成部、141・・・旅行時間推定部、1400・・・テーブル
初期化部、1401・・・データプロット部、1402・・・テーブル
作成部、15・・・旅行時間データ入力部、20、21・・・スルー
バンド、22・・・設計したスルーバンドの通り走行した場
合の旅行時間T0、23,24・・・サイクル長C、132・・・ビーコ
ン、133・・・情報提供板、134・・・FM多重放送局。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−115087(JP,A) 特開 平9−270091(JP,A) 特開 平7−272190(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/00 - 1/0969

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報処理装置を用いて道路上で計測される
    交通データから対象区間の旅行時間を推定する方法であ
    って、前記情報処理装置の中央処理部は、 予め得られている 交通データと旅行時間データとから前
    記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係を
    表現する旅行時間対応テーブルを作成してメモリに記憶
    するステップと、 前記メモリに記憶した旅行時間対応テーブルを用い、
    記道路上で計測される交通データを入力として、前記対
    象区間の旅行時間を推定して出力装置に出力ステップ
    と、を行い、 前記旅行時間対応テーブルにおいて、旅行時間軸は前記
    対象区間を設計したスルーバンドの通り走行した場合の
    旅行時間を最小値とし、該旅行時間軸の増加方向の区切
    り単位を該対象区間の信号機のサイクル長とすること
    特徴とする旅行時間推定方法。
  2. 【請求項2】道路上で計測される交通データから対象区
    間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、 計測した旅行時間データを入力する旅行時間入力部と、
    を備え、 前記旅行時間対応テーブルを作成する際の旅行時間デー
    タとして、前記入力された旅行時間データを用いること
    を特徴とする旅行時間推定装置。
  3. 【請求項3】道路上で計測される交通データを収集及び
    保存する手段をさらに備え、 前記旅行時間対応テーブルを作成する際の交通データと
    して、前記収集及び保存された交通データを用いること
    を特徴とする請求項2に記載の旅行時間推定装置。
  4. 【請求項4】道路上で計測される交通データから対象区
    間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、を備え、 前記旅行時間対応テーブル作成部は、 前記旅行時間対応テーブルの仕様を定めて該テーブルを
    初期化するテーブル初期化部と、 予め得られている旅行時間データと交通データを前記初
    期化されたテーブル上にプロットするデータプロット部
    と、 前記データプロットされたテーブルから前記交通データ
    に対応する変数と旅行時間との相関関係を求め、該求め
    た相関関係を表すように前記旅行時間対応テーブルを確
    定するテーブル作成部と、を有することを特徴とする旅
    行時間推定装置。
  5. 【請求項5】道路上で計測される交通データから対象区
    間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、 道路上で計測される交通データを収集及び保存する手段
    と、を備え、 前記旅行時間対応テーブルを作成する際の交通データと
    して、前記収集及び保存された交通データを用い、 前記旅行時間入力部は、AVIシステムにより提供され
    る旅行時間データ、ビ ーコン信号を介して提供される旅
    行時間データ、および試験走行によって計測された旅行
    時間データのうち少なくとも1以上の旅行時間データに
    ついての入力を得ることを特徴とする旅行時間推定装
    置。
  6. 【請求項6】道路上で計測される交通データから対象区
    間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、 前記旅行時間対応テーブル作成部で作成される旅行時間
    対応テーブルは、旅行時間軸が対象区間を設計したスル
    ーバンドの通り走行した場合の旅行時間を最小値とし、
    該旅行時間軸の増加方向の区切り単位を該対象区間の信
    号機のサイクル長とすることを特徴とする旅行時間推定
    装置。
  7. 【請求項7】前記対象区間の信号機を制御する信号制御
    装置から該信号機を制御するための信号パラメータに関
    する情報を受け付ける手段をさらに備え、 前記受け付けた信号パラメータに関する情報に応じて、
    前記旅行時間対応テーブルの旅行時間軸を設定すること
    を特徴とする請求項6に記載の旅行時間推定装置。
  8. 【請求項8】前記旅行時間対応テーブルは、前記旅行時
    間軸と前記交通データに対応する変数の軸とを備えた二
    次元テーブルであり、該交通データに対応する変数とし
    て単位時間あたりの交通量、占有率、速度、および該交
    通量と該占有率とから求まる物理量のうちいずれかを用
    いたことを特徴とする請求項2〜4、6、7のうちのい
    ずれかに記載の旅行時間推定装 置。
  9. 【請求項9】道路上で計測される交通データから対象区
    間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、を備え、 前記旅行時間対応テーブルは、前記旅行時間軸、および
    前記交通データに対応する変数の軸を複数備える多次元
    テーブルであることを特徴とする旅行時間推定装置。
  10. 【請求項10】前記複数の変数は複数の地点について得
    られた前記交通データの各々に対応するものであること
    を特徴とする請求項9に記載の旅行時間推定装置。
  11. 【請求項11】前記複数の変数には、単位時間あたりの
    交通量、占有率、速度、および該交通量と該占有率とか
    ら求まる物理量のうちの少なくともいずれか1つの物理
    量が含まれることを特徴とする請求項9または10に記
    載の旅行時間推定装置。
  12. 【請求項12】前記旅行時間対応テーブル作成部の前記
    テーブル作成部は、 前記旅行時間対応テーブルの前記交通データに対応する
    変数軸のi列において旅行時間軸のj行との一桝に存在
    するデータ数Dijの、該i列に存在する全てのデータ数N
    iに対する割合Dij/Niを算出する第1の手段と、 前記算出した割合Dij/Niのうち所定のしきい値を超え
    る桝目が存在する場合には、該当するDijの桝目が示す
    前記交通データに対応した変数と旅行時間との関係を該
    旅行時間対応テーブルのデータとして採用する第2の手
    段と、 前記所定のしきい値を超える桝目が存在しない場合には
    前記変数軸のi列の桝目をさらに分割し、該分割後の列
    について、前記割合Dij/Niが前記所定のしきい値を超
    えるような桝目が存在し該桝目に対応するデータが旅行
    時間対応テーブルのデータとして採用されるまで、前記
    第1及び第2の手段を繰り返させる第3の手段とを備え
    ることを特徴とする請求項4に記載の旅行時間推定装
    置。
  13. 【請求項13】前記交通データには少なくとも交通渋滞
    を示す変数を含む交通状態変数が付加されており、 前記テーブル作成部の第3の手段は、前記割合Dij/Ni
    のうち前記所定のしきい値を超える桝目が存在しない場
    合でも、前記所定のしきい値を超えない桝目が複数あ
    り、該複数の桝目が前記付加された交通状態変数のデー
    タで判別可能な場合には、該当する複数の桝目が示す旅
    行時間と前記交通データが対応する変数との関係を示す
    データの各々を旅行時間対応テーブルのデータとして採
    用することを特徴とする請求項12に記載の旅行時間推
    定装置。
  14. 【請求項14】道路上で計測される交通データから対象
    区間の旅行時間を推定する装置であって、 予め得られている交通データと旅行時間データとから、
    前記交通データに対応する変数と旅行時間との対応関係
    を表現する旅行時間対応テーブルを作成する旅行時間対
    応テーブル作成部と、 前記旅行時間対応テーブルを用い、交通データを入力と
    して、前記対象区間の旅行時間を推定する旅行時間推定
    部と、 前記旅行時間対応テーブル作成部が作成した旅行時間対
    応テーブルを複数保存する記憶手段と、 前記旅行時間推定部で使用すべき旅行時間対応テーブル
    を前記記憶手段に保存されている複数の旅行時間対応テ
    ーブルのうちから1つを選択する選択部と、を備え、 前記旅行時間対応テーブル作成部は、1対象区間に対し
    交通パターン別に複数 の旅行時間対応テーブルを作成す
    るものであり、 前記旅行時間推定部は、前記選択部により選択された1
    つの交通パターン別旅行時間対応テーブルを用いること
    によって旅行時間を推定することを特徴とする旅行時間
    推定装置。
  15. 【請求項15】前記交通パターン別の旅行時間対応テー
    ブルは、天候、曜日、時刻およびイベントの発生のうち
    少なくともいずれか1つを要因とし、該要因毎に分離さ
    れた交通データおよび旅行時間データに基づいて作成さ
    れることを特徴とする請求項14に記載の旅行時間推定
    装置。
  16. 【請求項16】1以上の車両感知器と、旅行時間を推定
    する旅行時間推定部と、該推定された旅行時間を示す情
    報を光学的にあるいは電磁波を介して告知する情報提供
    部とを備える交通情報提供システムにおいて、 前記旅行時間推定部は、前記1以上の車両感知器からの
    感知器データを入力として、該1以上の車両感知器の少
    なくともいずれか1つが設置される道路区間、あるいは
    該道路区間での交通状態が影響を及ぼす他の道路区間で
    の旅行時間を推定する請求項2〜15のいずれかに記載
    の旅行時間推定装置であることを特徴とする交通情報提
    供システム。
  17. 【請求項17】1以上の車両感知器と、旅行時間を推定
    する旅行時間推定部と、該推定された旅行時間を利用し
    て信号パラメータを求める信号制御装置と、該信号制御
    装置により制御される交差点信号機とを備える交通信号
    制御システムであって、 前記旅行時間推定部は、前記1以上の車両感知器からの
    感知器データを入力として、該1以上の車両感知器の少
    なくともいずれか1つが設置される道路区間、あるいは
    該道路区間での交通状態が影響を及ぼす他の道路区間で
    の旅行時間を推定する請求項2〜15のいずれかに記載
    の旅行時間推定装置であり、 前記信号制御装置は、前記旅行時間が推定された前記道
    路区間あるいは前記他の道路区間に設置された交差点信
    号機の信号パラメータを少なくとも求めることを特徴と
    する交通信号制御システム。
  18. 【請求項18】道路上で計測される交通データから対象
    区間の旅行時間を推定するためのプログラムが記憶され
    たコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、 前記プログラムは、コンピュータに、予め得られている
    交通データと旅行時間データとから前記交通データに対
    応する変数と旅行時間との対応関係を表現する旅行時間
    対応テーブルを作成してメモリに記憶する手段、およ
    び、前記メモリに記憶した旅行時間対応テーブルを用
    い、前記道路上で計測される交通データを入力として、
    前記対象区間の旅行時間を推定して出力装置に出力する
    手段として、機能させるためのプログラムであり、 前記旅行時間対応テーブルにおいて、旅行時間軸は前記
    対象区間を設計したスルーバンドの通り走行した場合の
    旅行時間を最小値とし、該旅行時間軸の増加方向の区切
    り単位を該対象区間の信号機のサイクル長とすることを
    特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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