JP2000259414A - ファジー制御用メンバシップ関数の調整方法 - Google Patents

ファジー制御用メンバシップ関数の調整方法

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JP2000259414A
JP2000259414A JP11060492A JP6049299A JP2000259414A JP 2000259414 A JP2000259414 A JP 2000259414A JP 11060492 A JP11060492 A JP 11060492A JP 6049299 A JP6049299 A JP 6049299A JP 2000259414 A JP2000259414 A JP 2000259414A
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Tatsuya Iizaka
達也 飯坂
Tetsuo Matsui
哲郎 松井
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】調整に必要な処理時間を短縮化し、高速かつ高
性能のファジー制御用メンバシップ関数の調整方法を提
供する。 【解決手段】ある入力に対するメンバシップ関数の出力
ωを変数とする評価関数J(ω)を用いて評価が最良と
判断されるときのωの値をメンバシップ関数の出力値ω
cnstと決定するファジー制御用メンバシップ関数の調整
方法において、評価関数の最小値または最大値を求める
手法として、DSCサーチ、黄金分割法、2分探索法、
または、黄金分割法あるいは2分探索法とDSCサーチ
とを組み合わせ、高速かつ高性能なファジー制御用メン
バシップ関数の調整方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファジー制御に用
いるメンバシップ関数を調整するためのファジー制御用
メンバシップ関数の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ファジー制御は、家電製品から大規模プ
ラントまで多くの分野において幅広く用いられている。
ファジー制御の特徴は、人間の言語的表現に近い制御規
則と、例えば大きい・小さいなどの曖昧さを表現するメ
ンバシップ関数とを用い、コンピュータやマイクロプロ
セッサ等の計算機に人間的な制御を実現させる点にあ
る。
【0003】以下、ファジー制御の簡単な例について説
明する。図26は、ファジー制御系の1例のブロック図
である。図26に示すファジー制御系では、ファジー制
御器100と制御対象200とを備えており、ある目標
量Rに制御対象200の出力量Yを追従させるために、
ファジー制御器100により制御された操作量uを制御
対象200へ出力し、この操作量uに応じて制御対象2
00の出力量Yが制御される。ここで、制御対象200
は、操作量uが増加するときに出力量Yを増加させ、ま
た、操作量uが減少するときに出力量Yを減少させるも
のとする。なお、説明を簡単にするため、制御対象20
0は、1入力1出力系とする。
【0004】実際にファジー制御器100には出力量Y
から目標量Rを引いた差である制御偏差量eが入力され
る。制御偏差量eが負の値なら出力量Yは目標量Rより
も小さく、制御偏差量eが正の値なら出力量Yは目標量
Rよりも大きい。制御偏差量eに応じて図26に示す制
御規則1〜3に従う操作量uを出力する。この場合の操
作量uについて説明する。図27は、ファジー制御器1
00によるファジー推論に用いるメンバシップ関数を説
明する説明図であって、図27(a)はメンバシップ関
数の前件部、図27(b)はメンバシップ関数の後件部
である。
【0005】図27(a)に示すように入力された制御
偏差量がe1のとき、前件部のメンバシップ関数から制
御偏差量e1が前件部にどの程度適合しているかという
グレード値を求める。制御規則2による制御偏差e1
対応するグレード値をGp、制御規則3による制御偏差
1に対応するグレード値をGqとする。
【0006】そして制御規則2による推論結果は、制御
規則2の後件部のファジー集合をグレード値Gpで切っ
た下の部分である。また、制御規則3による推論結果
は、制御規則3の後件部のファジー集合をグレード値G
qで切った下の部分である。そして各制御規則の推論結
果を合成したファジー集合を求め、2つのファジー集合
の重心を求めることにより推論結果である操作量u1
求めることができる。そして、図27(b)で示される
操作量u1を制御対象200へ出力する。制御対象20
0は操作量u1に応じた出力量Yを出力することにな
る。
【0007】このようなファジー制御系において、目標
量Rに出力量Yが追従するときの速応度・安定度・精度
などの制御性能を高める必要がある。このため前件部及
び後件部のメンバシップ関数において、メンバシップ関
数の形状、つまり、メンバシップ関数のパラメータを調
整する必要がある。(以下、メンバシップ関数の形状の
調整という。)この調整について説明する。
【0008】メンバシップ関数を自動的に調節する手法
として、教師付き学習と教師無し学習とがある。教師付
き学習は、熟練した操作者が操作量uを調節して制御対
象200を制御し、この制御と同じ制御となるようにメ
ンバシップ関数の形状を調整する手法である。この教師
付き学習の利点としては、熟練した操作者と同じ制御が
でき、また、操作者が感覚的に行っていた制御の制御規
則が抽出できることである。しかし、欠点としては、操
作者を越える制御性能が実現できないこと、人間が制御
できないような複雑もしくは高速な制御を実現できない
ことである。教師付き学習は多くの研究例がある。
【0009】一方、教師無し学習は、コンピュータ等が
最適なメンバシップ関数の形状を調整する方法である。
制御対象200をモデリングして伝達関数や状態方程式
を設計し、ファジー制御器100及び制御対象200を
含むファジー制御系のシミュレータをコンピュータにプ
ログラムし、コンピュータ上でシミュレーションを行い
ながら、最適なメンバシップ関数の形状となるようにメ
ンバシップ関数の形状を調整する手法である。
【0010】このように教師付き学習または教師無し学
習は、ともにメンバシップ関数の形状の調整を可能とす
るが、熟練した操作者がいない場合に対応でき、また、
複雑かつ高速な制御が可能なことからも教師無し学習の
重要性が高まっている。そのような教師無し学習による
調整方法の概略について説明する。図28は、メンバシ
ップ関数の形状を調整する際のパラメータを説明する説
明図、図29は、目標量Rに出力量Yが追従するときの
ファジー制御系の応答を示す特性図、図30は、評価関
数J(ω)を説明する説明図である。
【0011】例えば、図29で示すように、ステップ信
号である目標量Rが入力されたとき、出力量Yが追従し
て安定するまでに時間を要する。目標量Rと出力量Yi
(ω)との制御偏差ei(但し、i=1、2、3・・・
・m)である二乗誤差の和を評価関数J(ω)とする。
このような評価関数は次式で表される。
【0012】
【数1】
【0013】ここにωは、メンバシップ関数の形状を決
定するパラメータ値であり、また、添字iは所定時間毎
にサンプリングされた標本値であることを示している。
ωをパラメータとするメンバシップ関数の形状の決定に
ついて説明する。図28に示すように、ω10、ω20は、
メンバシップ関数の形状を決定する頂点部であり、メン
バシップ関数の形状を変更するとは、これらω10、ω20
値を変更することとする。なお、これ以外にもグレード
値を変更することも考えられるが、簡単化のため、本明
細書中ではグレード値については説明を省略する。例え
ばω20をパラメータとする場合は、ω20を除く他の値
(図28ではω10)を固定値とし、ω20のみをパラメー
タとしてω21、ω22、ω23と変動させる。そして図28
に示すようにメンバシップ関数の形状を調整する。メン
バシップ関数の形状が変化すると、図27で示したグレ
ード値Gpやグレード値Gq、操作量u1、出力量Y
i(ω)も変化し、最終的に評価関数J(ω)にも影響
を与えるものである。
【0014】さて、この評価関数J(ω)において、目
標量Rに出力量Yi(ω)が追従できない場合、評価関
数の値が大きくなり、理想的に目標量Rに出力量Y
i(ω)が完全に追従する場合は評価関数は0になる。
実際には、評価関数の値が最小になるときが最も制御性
能が良いと判断される。
【0015】この評価関数J(ω)は、ωを変数とする
と、図30の実線で示されるような特性を示す。ここに
ωcnstは、制御性能が最も高いときのメンバシップ関数
のパラメータ値を示している。この評価関数J(ω)
は、おおよそ2次曲線と同じ形状をしている。メンバシ
ップ関数の調整は、パラメータをωとしてメンバシップ
関数の形状を決定し、前件部または後件部のメンバシッ
プ関数のある入力値に対し、評価関数J(ω)が最小値
となるようなパラメータ値ωcnstを求める。そしてメン
バシップ関数の形状を決定する全てのパラメータに対し
このような調整を行ってメンバシップ関数の形状を調整
することとなる。そして、このような調整を全てのメン
バシップ関数に対して行うものである。
【0016】なお、評価関数は、制御偏差量eの二乗和
に限ることなく、各種設計が可能である。例えば、制御
対象200の出力を最大にする制御を行う場合、評価関
数を出力Yの和とし、評価関数が最大値となるときが制
御性能が高いと評価できる評価関数としてもよい。この
ような場合は、図30の点線のような特性を示す。この
ように、評価関数については種々の設計が可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】メンバシップ関数の形
状の実際の調整は、メンバシップ関数のパラメータωを
変数とするJ(ω)の最小値または最大値を求める処理
が必要となる。コンピュータ等を用いるシミュレーショ
ンでは、まずメンバシップ関数の全パラメータを固定し
てJ(ω)を計算し、次に1つのパラメータωを振って
複数のJ(ω)の値を計算して、パラメータ値ωcnst
決定し、続いて他のメンバシップ関数の1つのパラメー
タを振って同様にパラメータ値ωcnstを決定するという
処理を繰り返し行う必要があるが、従来の調整方法では
1のパラメータ値の決定だけでも計算量が多い。しか
も、実際のファジー制御系では多入力多出力であり、ま
た、メンバシップ関数も多く、計算量は莫大なものであ
る。メンバシップ関数の形状の調整には莫大な時間を要
していた。
【0018】従来のコンピュータ処理で行われる勾配法
などの方法は、評価関数J(ω)を用いてωcnstを決定
する処理が大変時間を要する。図31は、評価関数J
(ω)の最小値ωcnstの計算方法を説明する説明図、図
32は、ωcnstの計算方法の処理を示すフローチャート
である。従来は、図32のフローチャートで示すように
メンバシップ関数の2点のパラメータ値における評価関
数値を求めて、勾配方向を計算したのち、所定規則でメ
ンバシップ関数のパラメータ値を変化させていく勾配法
を用いていた。評価関数J(ω)の変数ωは次式により
変化していく。
【0019】
【数2】
【0020】ここに、ωは変数、αは学習係数(正の
値)、J(ω)は評価関数である。この式によれば、あ
る変数から次の変数までの刻み幅は、ある変数における
勾配が大きいときに刻み幅が大きくなり、勾配が小さい
ときに刻み幅が小さくなる。したがって、勾配が大き
い、つまり、最大値または最小値から離れているときは
刻み幅が大きくなり、また、勾配が小さい、つまり、最
小値または最大値の近傍においては刻み幅が小さくなる
ため、最小値または最大値の近傍において精査し、正確
な最小値または最大値を出力するものである。
【0021】しかしこの計算方法では計算に大変時間を
要していた。評価関数J(ω)の形状は、図31のよう
に予め判別している訳ではなく、実際には計算により出
力するものであり、学習係数αをどのようにとれば良い
かを前もって知ることができない。学習係数αの値を小
さくしすぎると刻み幅は小さくなり、収束まで時間が掛
かる。また、αを大きく取りすぎても刻み幅が大きくな
り収束まで時間が掛かる。しかも、この学習係数αは同
じ値であっても、評価関数によっては大きすぎたり、小
さすぎたりするため適切な値の設定が困難である。この
ように、収束が遅くなって計算処理に時間を要するとい
う欠点があった。
【0022】また、最小値または最大値近傍では勾配が
小さいため刻み幅が小さくなる。このためにも最小値ま
たは最大値近傍で収束に時間を要し、更に時間が遅くな
るという欠点もあった。また、評価関数中に最小値また
は最大値以外にも勾配がないような区間が存在するよう
な場合、その区間で収束し、誤ったωcnstを出力するこ
ともあった。
【0023】さらに、学習係数αの設定などに熟練を要
し、また、収束に時間が掛かることを認識していない人
にとっては時間の掛かる原因が掴めないという欠点があ
った。熟練の必要な学習係数などの入力を可能な限り回
避して、熟練してないオペレータにとっても使いやすい
ファジー制御用メンバシップ関数の調整方法が必要とさ
れている。
【0024】また、複数のメンバシップ関数がある場合
は、一つのメンバシップ関数の形状が最適に調整された
場合であっても、他のメンバシップ関数の形状を調整し
た後は最適でなくなり、再度調整が必要となる。実際、
ファジー制御系全体を最適にするためには、1つのメン
バシップ関数について数回から数十回繰り返し調整を行
う必要が生じる。しかしながら、従来は1回の調整に時
間を要しており、ファジー制御系全体が最適になるよう
にメンバシップ関数の調整を行うことができず、制御性
能が劣っているという欠点があった。
【0025】上記欠点を克服すべく、本発明は、調整に
必要な処理時間を短縮化し、高速かつ高性能のファジー
制御用メンバシップ関数の調整方法を提供することを目
的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、メンバシップ関数のメン
バシップ形状を決定するパラメータωを変数とする評価
関数J(ω)を用いて評価が最良と判断されるときのω
の値をメンバシップ関数のパラメータ値ωcnstと決定す
るファジー制御用メンバシップ関数の調整方法におい
て、予め定められた規則で変わる変数ωi{i=1,2,
3,・・・}における評価関数J(ωi)の値を求め、この
評価関数の値が最小値または最大値と判断されるときの
ωiの値とこのωiに隣接するωi-1及び/またはωi+1
値を用いて近似関数J’(ω)を求め、この近似関数
J’(ω)が最小または最大となるときのωの値をメン
バシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを特
徴とする。
【0027】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のファジー制御用メンバシップ関数の調整方法に
おいて、ωi{i=1,2,3,・・・}(但し、ω1は初期
値、ω2以降は、ωj+1=ω1+2j-1・h(j=1,2,3,
・・・、hは刻み幅)の関係を満たす。)を用いて評価関
数J(ωi)を求め、評価関数の値が最小値または最大
値と判断されるときのωi、このωiに隣接するωi+1
これらωiとωi+1との平均値であるωavg、及びこれら
3つの変数値における3つの評価関数値J(ωi)、J
(ωi+1)、及びJ(ωavg)を用いて2次近似関数J’
(ω)を求め、この2次近似関数J’(ω)が最小また
は最大となるときのωの値をメンバシップ関数のパラメ
ータ値ωcnstに決定することを特徴とする。
【0028】また、請求項3に記載の発明は、メンバシ
ップ関数のメンバシップ形状を決定するパラメータωを
変数とする評価関数J(ω)を用いて評価が最良と判断
されるときのωの値をメンバシップ関数のパラメータ値
ωcnstと決定するファジー制御用メンバシップ関数の調
整方法において、予め定められたωの変域[ωa,ωd
を範囲[ωa,ωc]及び範囲[ωb,ωd](但しωa
ωb<ωc<ωdを満たす)に分割し、評価関数値J
(ωb)とJ(ωc)との大小を比較し、評価関数値の最
大値を求める場合、J(ωb)<J(ωc)なら範囲[ω
b,ωd]を、あるいは、J(ωb)>J(ωc)なら範囲
[ωa,ωc]を選択し、また、評価関数値の最小値を求
める場合、J(ωb)<J(ωc)なら範囲[ωa,ωc
を、あるいは、J(ωb)>J(ωc)なら範囲[ωb
ωd]を選択し、選択された範囲[ωa,ωc]または範
囲[ωb,ωd]を新しく範囲[ωa,ωd]とする処理を
繰り返し行って評価関数J(ω)の最小値または最大値
を含む範囲[ωa,ωd]を囲い込んで限定し、囲い込ま
れた範囲[ωa,ωd]のωaとωdとの差またはJ
(ωa)とJ(ωd)との差が予め定められた範囲以下で
あると判断するとき範囲[ωa,ωd]内のωの値をメン
バシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを特
徴とする。
【0029】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載のファジー制御用メンバシップ関数の調整方法に
おいて、(ωd−ωa):(ωc−ωa)=(ωd−ωa):
(ωd−ωb)=1:τとするときにτは黄金分割比であ
ることを特徴とする。
【0030】また、請求項5に記載の発明は、メンバシ
ップ関数のメンバシップ形状を決定するパラメータωを
変数とする評価関数J(ω)を用いて評価が最良と判断
されるときのωの値をメンバシップ関数のパラメータ値
ωcnstと決定するファジー制御用メンバシップ関数の調
整方法において、予め定められたωの変域[ωa,ωc
を範囲[ωa,ωb]及び範囲[ωb,ωc](但しωa
ωb<ωcを満たす)に分割し、評価関数値J(ωa)と
J(ωc)との大小を比較し、評価関数値の最大値を求
める場合、J(ωa)<J(ωc)なら範囲[ωb,ωc
を、あるいは、J(ωa)>J(ωc)なら範囲[ωa
ωb]を選択し、また、評価関数値の最小値を求める場
合、J(ωa)<J(ωc)なら範囲[ωa,ωb]を、あ
るいは、J(ωa)>J(ωc)なら範囲[ωb,ωc]を
選択し、選択された範囲[ωa,ωb]または範囲
[ωb,ωc]を新しく範囲[ωa,ωc]とする処理を繰
り返し行って評価関数J(ω)の最小値または最大値を
含む範囲[ωa,ωc]を囲い込んで限定し、囲い込まれ
た範囲[ωa,ωc]のωaとωcとの差またはJ(ωa
とJ(ωc)との差が予め定められた範囲以下であると
判断するとき範囲[ωa,ωc]内のωの値をメンバシッ
プ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを特徴とす
る。
【0031】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載のファジー制御用メンバシップ関数の調整方法に
おいて、(ωc−ωb):(ωb−ωa)=1:1であるこ
とを特徴とする。
【0032】また、請求項7に記載の発明は、メンバシ
ップ関数のメンバシップ形状を決定するパラメータωを
変数とする評価関数J(ω)を用いて評価が最良と判断
されるときのωの値をメンバシップ関数のパラメータ値
ωcnstと決定するファジー制御用メンバシップ関数の調
整方法において、予め定められたωの変域[ωa,ωd
を範囲[ωa,ωc]及び範囲[ωb,ωd](但しωa
ωb<ωc<ωdを満たす)に分割し、評価関数値J
(ωb)とJ(ωc)との大小を比較し、評価関数値の最
大値を求める場合、J(ωb)<J(ωc)なら範囲[ω
b,ωd]を、あるいは、J(ωb)>J(ωc)なら範囲
[ωa,ωc]を選択し、また、評価関数値の最小値を求
める場合、J(ωb)<J(ωc)なら範囲[ωa,ωc
を、あるいは、J(ωb)>J(ωc)なら範囲[ωb
ωd]を選択し、選択された範囲[ωa,ωc]または範
囲[ωb,ωd]を新しく範囲[ωa,ωd]とする処理を
繰り返し行って評価関数J(ω)の最小値または最大値
を含む範囲[ωa,ωd]を所定回数囲い込んで限定し、
囲い込まれた範囲[ωa,ωd]内を予め定められた規則
で変わる変数ωi{i=1,2,3,・・・}における評価関数
J(ωi)の値を求め、この評価関数の値が最小値また
は最大値と判断されるときのωiの値とこのωiに隣接す
るωi-1及び/またはωi+1の値を用いて近似関数を求
め、この近似関数が最小または最大となるときのωの値
をメンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定するこ
とを特徴とする。
【0033】また、請求項8に記載の発明は、メンバシ
ップ関数のメンバシップ形状を決定するパラメータωを
変数とする評価関数J(ω)を用いて評価が最良と判断
されるときのωの値をメンバシップ関数のパラメータ値
ωcnstと決定するファジー制御用メンバシップ関数の調
整方法において、予め定められたωの変域[ωa,ωc
を範囲[ωa,ωb]及び範囲[ωb,ωc](但しωa
ωb<ωcを満たす)に分割し、評価関数値J(ωa)と
J(ωc)との大小を比較し、評価関数値の最大値を求
める場合、J(ωa)<J(ωc)なら範囲[ωb,ωc
を、あるいは、J(ωa)>J(ωc)なら範囲[ωa
ωb]を選択し、また、評価関数値の最小値を求める場
合、J(ωa)<J(ωc)なら範囲[ωa,ωb]を、あ
るいは、J(ωa)>J(ωc)なら範囲[ωb,ωc]を
選択し、選択された範囲[ωa,ωb]または範囲
[ωb,ωc]を新しく範囲[ωa,ωc]とする処理を繰
り返し行って評価関数J(ω)の最小値または最大値を
含む範囲[ωa,ωc]を所定回数囲い込んで限定し、囲
い込まれた範囲[ωa,ωc]内を予め定められた規則で
変わる変数ωi{i=1,2,3,・・・}における評価関数J
(ωi)の値を求め、この評価関数の値が最小値または
最大値と判断されるときのωiの値とこのωiに隣接する
ωi-1及び/またはωi+1の値を用いて近似関数を求め、
この近似関数が最小または最大となるときのωの値をメ
ンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを
特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態のファジ
ー制御用メンバシップ関数の調整方法を説明する説明
図、図2は、この調整方法を用いるコンピュータ処理の
フローチャートである。なお、評価関数は、先に説明し
た式(1)の評価関数J(ω)を用いることとし、評価
関数が最小値を取るとき評価が最良であるとする。
【0035】まず、原理について説明する。図1に示す
評価関数J(ω)は、概ね2次関数aω2+bω+cと
類似している。そこで2次近似関数を求めてその2次近
似関数が最小値となるときのωをメンバシップ関数のパ
ラメータ値ωcnstとするものである。操作者が自己の経
験などに基づいて前もってメンバシップ関数のパラメー
タω0を設定する。このω0から所定距離を離れたω1
設定する。そしてこのω1を初期値とし、所定の規則を
満たすように増加する変数ωiに対する評価関数値J
(ωi)を求める。
【0036】ここにωi{i=1,2,3,・・・}において、
設定入力されたω1を初期値とし、ω2以降は、 ωj+1=ω1+2j-1・h(j=1,2,3,・・・、hは刻み
幅) の関係を満たす。刻み幅であるが、例えばh=(ω0
ω1)/2jとすれば、小さすぎたり大きすぎたりするこ
とを防ぐことができる。これ以外にも、hについては任
意の値の設定が可能である。図1に示すようにωi
ω2、ω3、ω4と増加させていくと、評価関数値は減少
を続けるが、あるパラメータ値(図1ではω5)で評価
関数値は増加する。このことから最小値を通過したと認
識することができる。評価関数は等比級数的に増加する
ので、少ない回数で最小値を通過したことを認識でき
る。
【0037】このとき、最小値となるωi(図1ではω4
で最小値をとる。)とこのωiに隣接するωi+1(図4で
はω5)との平均値ωavg=(ωi+ωi+1)/2を求め
る。そして、このωi、ωi+1、ωavgの評価関数値=J
(ωi)、J(ωi+1)、J(ωavg)を求める。これら
を2次近似関数J(ω)’=aω2+bω+cに代入し
て連立3元1次方程式を求め、係数a、b、cを求め
る。これら係数から2次近似関数が最小値または最大値
を持つときのω(=b/2a)を求めることができる。
このωをパラメータ値ωcnstと決定する。以上までは、
多数あるメンバシップ関数のパラメータの1つに対する
調整法であり全てのパラメータに対し同様の操作を繰り
返すことにより、メンバシップ関数の形状が調整され
る。この探索方法は、研究者Davies,Swann,Campeyの
頭文字をとりDSCサーチと呼ばれている。
【0038】なお、2次近似方程式を求めるため、ω
i-1、ωi、ωi+1という3点を用いても良く、また、ω
i-1、ωi、ωavg=(ωi-1+ωi)/2 という3点を
用いても良い。このように2次近似方程式を求めるため
最小値近傍の3点を選択すれば良く、このパラメータ値
の選択については各種設計することができる。なお、評
価関数の最大値を求める場合、図示しないものの同様の
主旨で2次近似関数を求めてその2次近似関数が最大値
となるときのωをパラメータ値ωcnstとすることとな
る。
【0039】このような原理に基づくコンピュータ処理
について図2を用いて説明する。このフローでは評価関
数の最小値を求めるフローである。ステップS1は、初
期値ω1を設定するステップである。この初期値ω1は、
操作者により入力するようにしても良く、また、調整前
のω0に基づいてコンピュータが値を決定するようにし
てもよい。ステップS2は、インクリメント値jの初期
値を1に設定するステップである。
【0040】ステップS3は、ω0とω1との値から刻み
幅hの値を決定するステップである。刻み幅hも、操作
者により入力するようにしても良く、また、調整前のω
0を参考にコンピュータが値を決定するようにしてもよ
い。ステップS4は、ω2=ω1+hを求めるステップで
ある。
【0041】ステップS5は、J(ω1)<J(ω2)を
満たすか否かを判定するステップである。条件を満たす
と判定したときは処理を終了し、条件を満たさないと判
定したときはステップS6へ進む。このステップは、図
1に示すように変数の増加時に評価関数が減少する場合
と異なっており最小値が求められないと判断してフロー
を終了するためにある。ステップS6は、インクリメン
ト値jを1増加させるステップである。
【0042】ステップS7は、ωj+1=ω1+2j-1・h
(j=2,3・・・・)を求めるステップである。ステップS8
は、J(ωj)<J(ωj+1)を満たすか否かを判定する
ステップである。条件を満たすと判定したときはステッ
プS9へ進み、条件を満たさないと判定したときはステ
ップS6の先頭へジャンプする。
【0043】ステップS9は、ωjとωj+1との平均値で
あるωavgを求め、さらに、J(ωj)、J(ωj+1)及
びJ(ωavg)を求める。そして、J(ω)’=aω2
bω+cに代入してa,b,cに関する3元1次連立方
程式を求め、2次近似関数の係数を求める。ステップS
10は、ステップS9で求めた近似関数が最小値となる
ときのωをωcnstとするステップである。ステップS1
0を終了するとフローを終了する。
【0044】以上が、評価関数が最小となるときのω
cnstを求めるフローチャートである。なお、評価関数が
最大となるときのωcnstを求めるフローチャートは、上
記フローチャートのうちステップS5の条件をJ
(ω1)>J(ω2)とし、ステップS8の条件をJ(ω
j)>J(ωj+1)とすれば良い。以上説明したように、
本実施形態によれば、ωcnstを高速に発見することがで
き、出力を速めることができる。
【0045】続いて他の実施形態を説明する。図3は本
発明の第2実施形態のファジー制御用メンバシップ関数
の調整方法を説明する説明図、図4はこの調整方法を用
いるコンピュータ処理のフローチャート、図5は、評価
関数と変数との関係を説明する説明図である。なお、評
価関数は、先に説明した式(1)の評価関数J(ω)を
用いるものとする。
【0046】原理について説明する。原理としては黄金
分割法を用いる。評価関数J(ω)の値が最小値または
最大値となるパラメータ値ωcnstを求めるため、まず、
図3に示すように操作者が自己の経験などに基づいて前
もって設定したパラメータ値ω0を用い、このω0から均
等距離にあるパラメータ値ωaとωdを用いて範囲
[ω a,ωd]を設定する。そして、ωa<ωb<ωc<ωd
であって、(ωd−ωa):(ωc−ωa)=(ωd
ωa):(ωd−ωb)=1:τを満たすωbとωcとを設
定する。ここにτの値は少なくとも0.5<τ<1.0
の値を満たす必要があり、好ましくは、黄金分割比であ
る0.618である。
【0047】次に、評価関数値J(ωb)とJ(ωc)と
の大小を比較する。このような比較において評価関数J
(ω)の最大値を求める場合、J(ωb)<J(ωc)な
ら図3の点線の評価関数に示すように範囲[ωb,ωd
に最大値があると、あるいは、J(ωb)>J(ωc)な
ら図3の実線の評価関数に示すように範囲[ωa,ωc
に最大値があるとして選択する。また、評価関数値の最
小値を求める場合、J(ωb)<J(ωc)なら図3の点
線の評価関数に示すように範囲[ωa,ωc]に最小値が
あると、あるいは、J(ωb)>J(ωc)なら図3の実
線の評価関数に示すように範囲[ωb,ωd]に最小値が
あるとして選択する。
【0048】そして選択された範囲[ωa,ωc]または
範囲[ωb,ωd]を、新しく範囲[ωa,ωd]とする処
理(以下囲い込みという)を行い、以下、この囲い込み
処理を繰り返して範囲を絞っていく。そして囲い込まれ
た範囲[ωa,ωd]のωaとωdとの差またはJ(ωa
とJ(ωd)との差が予め定められた範囲以下であると
判断するとき、囲い込み処理を終了する。この場合[ω
a,ωd]の中に評価関数が最小値または最大値となるパ
ラメータ値ωcnstが含まれるが、例えば、ωa、ωdまた
は(ωa+ωd)/2というような値をωcnstとして決定
するものである。
【0049】このような探索方法は、τ=0.618と
いう値の場合特に黄金分割法と呼ばれる。なお、原理的
には黄金分割法の考え方を利用し、τを0.5<τ<
1.0の範囲で変えても探索可能であり、本明細書中で
は便宜上これらを一括して黄金分割法と呼ぶ。
【0050】このような原理に基づくコンピュータ処理
について図4を用いて説明する。このフローでは評価関
数の最小値を求めるフローである。ステップS11は、
調整前のパラメータ値ω0に基づいて範囲[ωa,ωd
を決定するステップである。この範囲[ωa,ωd]は、
操作者により入力するようにしても良く、また、調整前
のパラメータ値ω0に基づいてコンピュータが値を選択
するようにしてもよい。ステップS12は、ωd−ωa
εを満たすか否かを判定するステップである。条件を満
たす場合はステップS18へジャンプし、条件を満たさ
ない場合はステップS13へ進む。このときεの値を小
さくすればより正確なωcnstを求めることができ、εの
値を大きくすればより高速にωcnstを求めることができ
る。εの値も操作者により入力するようにしても良く、
また、コンピュータが値を選択するようにしてもよい。
【0051】ステップS13は範囲[ωa,ωd]の中か
ら黄金分割法によりωbとωcを求めるステップである。
ステップS14は、ωbとωcを用いて評価関数値J(ω
b)とJ(ωc)とを求めるステップである。
【0052】ステップS15は、J(ωb)<J(ωc
を満たすか否かを判定するステップである。条件を満た
す判定したときはステップS16へ進み、条件を満たさ
ないと判定したときはステップS17へジャンプする。
ステップS16は、範囲[ωa,ωc]を新しく範囲[ω
a,ωd]とする。そして、ステップS12の先頭へジャ
ンプする。
【0053】ステップS17は、範囲[ωb,ωd]を新
しく範囲[ωa,ωd]とする。そして、ステップS12
の先頭へジャンプする。以下、ステップS12により範
囲[ωa,ωd]が狭小と判断されるまでステップS12
からステップS17までの処理を繰り返す。ステップS
18は、ステップS12により範囲[ωa,ωd]が充分
狭小になったと判断したとき、この範囲の中からωcnst
を決定するステップである。そしてフローを終了する。
【0054】以上が、評価関数が最小となるときのω
cnstを求めるフローチャートである。なお、評価関数が
最大となるときのωcnstを求めるフローチャートは、上
記フローチャートのうちステップS15の条件をJ(ω
b)>J(ωc)とすれば良い。本実施形態により範囲
[ωa,ωd]が囲い込まれていく様子は、図5に示す
、、・・・というように範囲が囲い込まれてい
く。以上説明したように本実施形態によればωcnstを高
速に発見することができ、出力を速めることができる。
【0055】続いて他の実施形態を説明する。図6は本
発明の第3実施形態のファジー制御用メンバシップ関数
の調整方法を説明する説明図、図7はこの調整方法を用
いるコンピュータ処理のフローチャート、図8は、評価
関数と変数との関係を説明する説明図である。なお、評
価関数は、先に説明した式(1)の評価関数J(ω)を
用いる。
【0056】原理について説明する。原理としては、範
囲を2分割して囲い込みを行う。評価関数J(ω)の値
が最小値または最大値となるパラメータ値ωcnstを求め
るため、まず、図6に示すように操作者が自己の経験な
どに基づいて前もって設定したパラメータ値ω0を用
い、このω0から均等距離のωaとωcを用いて範囲
[ωa,ωc]を設定する。そして、ωa<ωb<ωcであ
り、かつ、(ωb−ωa):(ω c−ωb)=1:1を満た
すωbを選択する。最初、ωb=ω0となる。
【0057】次に、評価関数値J(ωa)とJ(ωc)と
の大小を比較する。このような比較において評価関数J
(ω)の最大値を求める場合、J(ωa)<J(ωc)な
ら図6の点線の評価関数に示すように範囲[ωb,ωc
に最大値があると、あるいは、J(ωa)>J(ωc)な
ら図6の実線の評価関数に示すように範囲[ωa,ωb
に最大値があるとして選択する。また、評価関数J
(ω)の最小値を求める場合、J(ωa)<J(ωc)な
ら図6の点線の評価関数に示すように範囲[ωa,ωb
に最小値があると、あるいは、J(ωa)>J(ωc)な
ら図6の実線の評価関数に示すように範囲[ωb,ωc
に最小値があるとして選択する。
【0058】そして、評価関数の最大値または最小値を
含むとして選択された範囲を新しく[ωa,ωc]と設定
する。そしてこのような動作を所定回数繰り返し、範囲
を絞っていく。そして囲い込まれた範囲[ωa,ωc]に
おけるωaとωcとの差またはJ(ωa)とJ(ωc)との
差が予め定められた範囲以下と判断するとき処理を終了
する。この場合[ωa,ωc]の中に評価関数が最小値と
なるパラメータ値ωcn stが含まれるが、例えば、ωa
ωcまたは(ωa+ωc)/2という値をωcnstとして決
定するものである。このような探索方法は、本明細書中
では2分探索法と呼ぶこととする。
【0059】このような原理に基づくコンピュータ処理
について図7を用いて説明する。このフローでは評価関
数の最小値を求めるフローである。ステップS21は、
調整前のパラメータ値ω0に基づいて範囲[ωa,ωc
を決定するステップである。この範囲[ωa,ωc]は、
操作者により入力するようにしても良く、また、調整前
のパラメータ値ω0に基づいてコンピュータが値を選択
するようにしてもよい。ステップS22は、ωc−ωa
εを満たすか否かを判定するステップである。条件を満
たす場合ステップS28へジャンプし、条件を満たさな
い場合ステップS23へ進む。このときεの値を小さく
すればより正確なωcnstを求めることができ、εの値を
大きくすればより高速にωcnstを求めることができる。
εの値も操作者により入力するようにしても良く、ま
た、コンピュータが値を選択するようにしてもよい。
【0060】ステップS23は範囲[ωa,ωc]の中心
値ωbを求めるステップである。最初の一回目はω0と一
致する。ステップS24は、ωaとωcを用いて評価関数
値J(ωa)とJ(ωc)とを求めるステップである。
【0061】ステップS25は、J(ωa)<J(ωc
を満たすか否かを判定するステップである。条件を満た
すと判定したときはステップS26へ進み、条件を満た
さないと判定したときはステップS27へジャンプす
る。ステップS26は、範囲[ωa,ωb]を新しく範囲
[ωa,ωc]とする。そして、ステップS22の先頭へ
ジャンプする。
【0062】ステップS27は、範囲[ωb,ωc]を新
しく範囲[ωa,ωc]とする。そして、ステップS22
の先頭へジャンプする。以下、ステップS22により範
囲[ωa,ωc]が狭小と判断されるまでステップS22
からステップS27までの処理を繰り返す。ステップS
28は、ステップS22により範囲[ωa,ωc]が充分
狭小になったと判断したとき、この範囲の中からωcnst
を決定するステップである。そしてフローを終了する。
【0063】以上が、評価関数が最小となるときのω
cnstを求めるフローチャートである。なお、評価関数が
最大となるときのωcnstを求めるフローチャートは、上
記フローチャートのうちステップS25の条件をJ(ω
a)>J(ωc)とすれば良い。本実施形態により範囲が
囲まれていく様子は図8に示す、、・・・という
ように範囲が囲まれる。以上説明したように本実施形態
によればωcnstを高速に発見することができ、出力を速
めることができる。
【0064】以上、第1〜第3実施形態について説明し
た。第1〜第3実施形態のファジー制御用メンバシップ
関数の調整方法を用いれば、学習係数などを設定する必
要がないので、見込みより大きすぎる、また、小さすぎ
る学習係数を設定して収束まで著しく時間が掛かるとい
う事態を回避できる。
【0065】なお、第1実施形態において、メンバシッ
プ関数の形状が三角や台形である場合に、評価関数値が
勾配を持たない区間を有する場合がある。図9は、勾配
を持たない評価関数の例を示す説明図である。図9に示
すような区間において、第1実施形態の調整方法により
初期値ω1を設定すると、勾配を持たないため最小値で
あると判断し、正確なωcnstを得られない場合がある。
その点を改良するため、最初は第2または第3の実施形
態を用いて勾配を持たない区間を回避して極値を持つ範
囲を限定し、その後に第1の実施形態の調整方法により
最小値または最大値を求めるようにしてもよい。このよ
うにすれば評価関数値が勾配を持たない区間を有する場
合であっても高速かつ正確にωcnstを得ることができ
る。
【0066】
【実施例】次に、本発明のファジー制御用メンバシップ
関数の調整方法によりメンバシップ関数を調整して連続
水系モデルのファジー制御系の制御性能を向上させた具
体例について説明する。図10は、本実施例の連続水系
モデルを説明する説明図、図11〜図14は、メンバシ
ップ関数の調整前の各出力を説明する説明図、図15〜
図22は、メンバシップ関数の調整後の各出力を説明す
る説明図、図23及び図24は、調整回数と評価関数値
との関係を示す特性図、図25は、メンバシップ関数を
説明する説明図である。表1は、連続水系モデルの貯水
池毎の各値を示す表、表2はメンバシップ関数のファジ
ー規則を示す表、表3は、検討ケース毎に設計した評価
関数を説明する表、および、表4は、メンバシップ関数
の変数を示す表である。
【0067】本実施例では、第1実施形態によりメンバ
シップ関数の調整をおこなった。図10で示すように3
つの貯水池1,2,3を持ち、それぞれの貯水池から流
れる水流によりタービンT1,T2,T3を回転させ、発
電機G1,G2,G3が発電する連続水系モデルである。
この連続水系モデルにおいて、ファジー制御によりガイ
ドベーン開度の調整を行って貯水池1,2,3の基準水
位を維持しつつ、発電機G1,G2,G3の発電出力を最
大にすることが求められる。連続水系モデルは、表1に
示すような仕様となっている。
【0068】
【表1】
【0069】ファジー制御器への入力情報は、水位、水
位変動、ガイドベーン開度であり、出力はガイドベーン
の操作量である。メンバシップ関数は、図25に示すよ
うに水位に関しては、「低い、目標値に近い、高い」の
3つ、水位変動は、「減少、一定、増加」の3つ、ガイ
ドベーン開度は、「小、中、大」の3つ、出力であるガ
イドベーン補正量は、「小さくする、やや小さくする、
一定、やや大きくする、大きくする」の5つである。フ
ァジー規則は、1つの貯水池に表2に示すような27規
則がある。
【0070】
【表2】
【0071】また、メンバシップ関数の変数は1つの貯
水池に42個、計108個ある。つまり調整対象の変数
は108である。メンバシップ関数の調整前の形状を図
25に示す。メンバシップ関数の調整時において、図2
5の、、・・・で示されるパラメータの調整を行
うことによりメンバシップ関数の形状の調整を図ってい
る。
【0072】また、評価関数を2種類用意し、評価関数
の違いによる比較を行った。評価関数は、表3に示すよ
うに設計される。
【0073】
【表3】
【0074】表3のケース番号1のように、基準水位を
維持すること、ケース番号2のように発電電力を最大化
することを目的に作成した。ケース番号1の場合は評価
関数が最小値となるように、また、ケース番号2の場合
は評価関数が最大値となるように調整する。メンバシッ
プ関数の調整結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】表4において囲いがある数字が調整された
数値となる。
【0077】メンバシップ関数の調整による出力の改善
について説明する。ケース1は、基準水位を満たすよう
に設計した評価関数を用いている。そのため、メンバシ
ップ関数の形状の調整前の水位(図12)、基準水位割
合(図13)は、目標の水位、基準水位に達していなか
ったが、図16および図17で示すように改善できてい
る。
【0078】ケース2は、発電出力を最大化するように
設計した評価関数を用いている。そのため、調整前の発
電出力(図11)は発電出力の立ち上がりが遅く、低出
力で発電していたが、調整後には図19で示すように改
善することができる。
【0079】続いて、調整の繰り返し回数について評価
関数を用いて検討した。図23に示すように、検討ケー
ス1の場合は、メンバシップ関数の調整を重ねるにつ
れ、評価関数の値が0に近付いており、調整を重ねるに
つれ基準水位に近付いている。また、図24に示すよう
に、検討ケース2の場合は、調整を重ねるにつれ評価関
数の値が向上しており、最大電力を出力するようにな
る。しかし、検討ケース1、2ともに調整回数を重ねる
につれ所定値に収束する。このことからも、調整を繰り
返し行うことで制御性能を最大限に高めることができ
る。このような特性は従来は1回の調整の計算処理に莫
大な時間を取られていたため実現不可能であったが、本
発明のメンバシップ関数の調整方法によれば高速度に処
理し、かつ高性能な制御性能を実現可能とする。
【0080】このように本発明は、多数のメンバシップ
関数の形状調整を高速且つ高性能に自動的に行うことが
可能になる。また請求項1,2に記載の発明によれば、
人間が設定したメンバシップ関数の形状であっても大幅
に異なることは少ないため、その性質を利用して人間が
設定したω0近傍では小さい刻み幅で探索し、設定した
ω0とωcnstが著しく異なっている場合であっても刻み
幅を拡げて最大値または最小値を見つけるため、高速に
ωcnstを決定することができる。
【0081】また請求項3〜6に記載の発明によれば、
人間が設定したω0とωcnstが著しく異なっている場合
であっても広い範囲から囲い込んで最大値または最小値
を見つけるため、高速にωcnstを決定することができ
る。また請求項7,8に記載の発明によれば、請求項3
〜6に記載した囲い込みの手法を用いてある程度まで囲
い込み、それから、請求項1,2に記載した手法でω
cnstを決定するので、人間が設定したω0とωcnstが著
しく異なっている場合であっても広い範囲から囲い込ん
で最大値または最小値を含む範囲を限定し、その上で刻
み幅を拡げながら見つけるため、高速にωcnstを決定す
ることができる。
【0082】
【発明の効果】勾配法のように勾配に依存して刻み幅を
変更しないようにしたので、最小値または最大値近傍で
収束に時間を要することがなくなった。また、熟練を要
する学習係数αの設定などをなくしたため、初心者等に
も使い勝手のよい調整方法とすることができる。さら
に、複数のメンバシップ関数がある場合でも、それぞれ
のメンバシップ関数の形状を繰り返し交互に数回から数
十回にわたり調整してファジー制御系全体の出力が最適
となるように調整できるので、高速に加えて高性能な調
整方法を実現することができる
【0083】以上、本発明によれば、調整に必要な処理
時間を短縮化し、高速かつ高性能のファジー制御用メン
バシップ関数の調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を説明する説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を用いるコンピュータ処理のフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を説明する説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を用いるコンピュータ処理のフロ
ーチャートである。
【図5】評価関数と変数との関係を説明する説明図であ
る。
【図6】本発明の第3実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を説明する説明図である。
【図7】本発明の第3実施形態のファジー制御用メンバ
シップ関数の調整方法を用いるコンピュータ処理のフロ
ーチャートである。
【図8】評価関数と変数との関係を説明する説明図であ
る。
【図9】勾配を持たない評価関数の例を示す説明図であ
る。
【図10】本実施例の連続水系モデルを説明する説明図
である。
【図11】本実施例のメンバシップ関数の調整前の発電
出力の特性図である。
【図12】本実施例のメンバシップ関数の調整前の水位
の特性図である。
【図13】本実施例のメンバシップ関数の調整前の基準
水位割合の特性図である。
【図14】本実施例のメンバシップ関数の調整前のガイ
ドベーン開度の特性図である。
【図15】本実施例のメンバシップ関数の調整後の発電
出力の特性図である。
【図16】本実施例のメンバシップ関数の調整後の水位
の特性図である。
【図17】本実施例のメンバシップ関数の調整後の基準
水位割合の特性図である。
【図18】本実施例のメンバシップ関数の調整後のガイ
ドベーン開度の特性図である。
【図19】本実施例のメンバシップ関数の調整後の発電
出力の特性図である。
【図20】本実施例のメンバシップ関数の調整後の水位
の特性図である。
【図21】本実施例のメンバシップ関数の調整後の基準
水位割合の特性図である。
【図22】本実施例のメンバシップ関数の調整後のガイ
ドベーン開度の特性図である。
【図23】検討ケース1における調整回数と評価関数値
との関係を示す特性図である。
【図24】検討ケース2における調整回数と評価関数値
との関係を示す特性図である。
【図25】メンバシップ関数を説明する説明図である。
【図26】ファジー制御系の1例のブロック図である。
【図27】ファジー制御器によるファジー推論に用いる
メンバシップ関数を説明する説明図である。
【図28】メンバシップ関数の形状を調整する際のパラ
メータを説明する説明図である。
【図29】目標量Rに出力量Yが追従するときのファジ
ー制御系の応答を示す特性図である。
【図30】評価関数J(ω)を説明する説明図である。
【図31】評価関数J(ω)の最小値ωcnstの計算方法
を説明する説明図である。
【図32】ωcnstの計算方法の処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 貯水池1 2 貯水池2 3 貯水池3 T1 タービン1 T2 タービン2 T3 タービン3 G1 発電機1 G2 発電機2 G3 発電機3

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メンバシップ関数のメンバシップ形状を決
    定するパラメータωを変数とする評価関数J(ω)を用
    いて評価が最良と判断されるときのωの値をメンバシッ
    プ関数のパラメータ値ωcnstと決定するファジー制御用
    メンバシップ関数の調整方法において、 予め定められた規則で変わる変数ωi{i=1,2,3,・・
    ・}における評価関数J(ωi)の値を求め、 この評価関数の値が最小値または最大値と判断されると
    きのωiの値とこのωiに隣接するωi-1及び/またはω
    i+1の値を用いて近似関数J’(ω)を求め、 この近似関数J’(ω)が最小または最大となるときの
    ωの値をメンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定
    することを特徴とするファジー制御用メンバシップ関数
    の調整方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のファジー制御用メンバシ
    ップ関数の調整方法において、 ωi{i=1,2,3,・・・}(但し、ω1は初期値、ω2以降
    は、ωj+1=ω1+2j-1・h(j=1,2,3,・・・、hは刻
    み幅)の関係を満たす。)を用いて評価関数J(ωi
    を求め、 評価関数の値が最小値または最大値と判断されるときの
    ωi、このωiに隣接するωi+1、これらωiとωi+1との
    平均値であるωavg、及びこれら3つの変数値における
    3つの評価関数値J(ωi)、J(ωi+1)、及びJ(ω
    avg)を用いて2次近似関数J’(ω)を求め、 この2次近似関数J’(ω)が最小または最大となると
    きのωの値をメンバシップ関数のパラメータ値ωcnst
    決定することを特徴とするファジー制御用メンバシップ
    関数の調整方法。
  3. 【請求項3】メンバシップ関数のメンバシップ形状を決
    定するパラメータωを変数とする評価関数J(ω)を用
    いて評価が最良と判断されるときのωの値をメンバシッ
    プ関数のパラメータ値ωcnstと決定するファジー制御用
    メンバシップ関数の調整方法において、 予め定められたωの変域[ωa,ωd]を範囲[ωa
    ωc]及び範囲[ωb,ωd](但しωa<ωb<ωc<ωd
    を満たす)に分割し、 評価関数値J(ωb)とJ(ωc)との大小を比較し、 評価関数値の最大値を求める場合、J(ωb)<J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωd]を、あるいは、J(ωb
    >J(ωc)なら範囲[ωa,ωc]を選択し、また、評
    価関数値の最小値を求める場合、J(ωb)<J(ωc
    なら範囲[ωa,ωc]を、あるいは、J(ωb)>J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωd]を選択し、 選択された範囲[ωa,ωc]または範囲[ωb,ωd]を
    新しく範囲[ωa,ωd]とする処理を繰り返し行って評
    価関数J(ω)の最小値または最大値を含む範囲
    [ωa,ωd]を囲い込んで限定し、 囲い込まれた範囲[ωa,ωd]のωaとωdとの差または
    J(ωa)とJ(ωd)との差が予め定められた範囲以下
    であると判断するとき範囲[ωa,ωd]内のωの値をメ
    ンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを
    特徴とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のファジー制御用メンバシ
    ップ関数の調整方法において、 (ωd−ωa):(ωc−ωa)=(ωd−ωa):(ωd
    ωb)=1:τとするときにτは黄金分割比であること
    を特徴とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方
    法。
  5. 【請求項5】メンバシップ関数のメンバシップ形状を決
    定するパラメータωを変数とする評価関数J(ω)を用
    いて評価が最良と判断されるときのωの値をメンバシッ
    プ関数のパラメータ値ωcnstと決定するファジー制御用
    メンバシップ関数の調整方法において、 予め定められたωの変域[ωa,ωc]を範囲[ωa
    ωb]及び範囲[ωb,ωc](但しωa<ωb<ωcを満た
    す)に分割し、 評価関数値J(ωa)とJ(ωc)との大小を比較し、 評価関数値の最大値を求める場合、J(ωa)<J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωc]を、あるいは、J(ωa
    >J(ωc)なら範囲[ωa,ωb]を選択し、また、評
    価関数値の最小値を求める場合、J(ωa)<J(ωc
    なら範囲[ωa,ωb]を、あるいは、J(ωa)>J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωc]を選択し、 選択された範囲[ωa,ωb]または範囲[ωb,ωc]を
    新しく範囲[ωa,ωc]とする処理を繰り返し行って評
    価関数J(ω)の最小値または最大値を含む範囲
    [ωa,ωc]を囲い込んで限定し、 囲い込まれた範囲[ωa,ωc]のωaとωcとの差または
    J(ωa)とJ(ωc)との差が予め定められた範囲以下
    であると判断するとき範囲[ωa,ωc]内のωの値をメ
    ンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを
    特徴とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のファジー制御用メンバシ
    ップ関数の調整方法において、 (ωc−ωb):(ωb−ωa)=1:1であることを特徴
    とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方法。
  7. 【請求項7】メンバシップ関数のメンバシップ形状を決
    定するパラメータωを変数とする評価関数J(ω)を用
    いて評価が最良と判断されるときのωの値をメンバシッ
    プ関数のパラメータ値ωcnstと決定するファジー制御用
    メンバシップ関数の調整方法において、 予め定められたωの変域[ωa,ωd]を範囲[ωa
    ωc]及び範囲[ωb,ωd](但しωa<ωb<ωc<ωd
    を満たす)に分割し、 評価関数値J(ωb)とJ(ωc)との大小を比較し、 評価関数値の最大値を求める場合、J(ωb)<J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωd]を、あるいは、J(ωb
    >J(ωc)なら範囲[ωa,ωc]を選択し、また、評
    価関数値の最小値を求める場合、J(ωb)<J(ωc
    なら範囲[ωa,ωc]を、あるいは、J(ωb)>J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωd]を選択し、 選択された範囲[ωa,ωc]または範囲[ωb,ωd]を
    新しく範囲[ωa,ωd]とする処理を繰り返し行って評
    価関数J(ω)の最小値または最大値を含む範囲
    [ωa,ωd]を所定回数囲い込んで限定し、 囲い込まれた範囲[ωa,ωd]内を予め定められた規則
    で変わる変数ωi{i=1,2,3,・・・}における評価関数
    J(ωi)の値を求め、 この評価関数の値が最小値または最大値と判断されると
    きのωiの値とこのωiに隣接するωi-1及び/またはω
    i+1の値を用いて近似関数を求め、 この近似関数が最小または最大となるときのωの値をメ
    ンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを
    特徴とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方
    法。
  8. 【請求項8】メンバシップ関数のメンバシップ形状を決
    定するパラメータωを変数とする評価関数J(ω)を用
    いて評価が最良と判断されるときのωの値をメンバシッ
    プ関数のパラメータ値ωcnstと決定するファジー制御用
    メンバシップ関数の調整方法において、 予め定められたωの変域[ωa,ωc]を範囲[ωa
    ωb]及び範囲[ωb,ωc](但しωa<ωb<ωcを満た
    す)に分割し、 評価関数値J(ωa)とJ(ωc)との大小を比較し、 評価関数値の最大値を求める場合、J(ωa)<J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωc]を、あるいは、J(ωa
    >J(ωc)なら範囲[ωa,ωb]を選択し、また、評
    価関数値の最小値を求める場合、J(ωa)<J(ωc
    なら範囲[ωa,ωb]を、あるいは、J(ωa)>J
    (ωc)なら範囲[ωb,ωc]を選択し、 選択された範囲[ωa,ωb]または範囲[ωb,ωc]を
    新しく範囲[ωa,ωc]とする処理を繰り返し行って評
    価関数J(ω)の最小値または最大値を含む範囲
    [ωa,ωc]を所定回数囲い込んで限定し、 囲い込まれた範囲[ωa,ωc]内を予め定められた規則
    で変わる変数ωi{i=1,2,3,・・・}における評価関数
    J(ωi)の値を求め、 この評価関数の値が最小値または最大値と判断されると
    きのωiの値とこのωiに隣接するωi-1及び/またはω
    i+1の値を用いて近似関数を求め、 この近似関数が最小または最大となるときのωの値をメ
    ンバシップ関数のパラメータ値ωcnstに決定することを
    特徴とするファジー制御用メンバシップ関数の調整方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019121281A (ja) * 2018-01-10 2019-07-22 トヨタ自動車株式会社 プラント制御装置
JP2020181296A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 三菱パワー株式会社 プラントの運転条件決定装置、プラントの制御システム、運転条件決定方法およびプログラム

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KR20210132137A (ko) * 2019-04-24 2021-11-03 미츠비시 파워 가부시키가이샤 플랜트의 운전 조건 결정 장치, 플랜트의 제어 시스템, 운전 조건 결정 방법 및 프로그램
KR102603023B1 (ko) 2019-04-24 2023-11-15 미츠비시 파워 가부시키가이샤 플랜트의 운전 조건 결정 장치, 플랜트의 제어 시스템, 운전 조건 결정 방법 및 프로그램

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