JP2000256823A - 表面処理方法及び装置並びにこれに用いられるガス加熱方法及び装置 - Google Patents

表面処理方法及び装置並びにこれに用いられるガス加熱方法及び装置

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JP2000256823A
JP2000256823A JP11063171A JP6317199A JP2000256823A JP 2000256823 A JP2000256823 A JP 2000256823A JP 11063171 A JP11063171 A JP 11063171A JP 6317199 A JP6317199 A JP 6317199A JP 2000256823 A JP2000256823 A JP 2000256823A
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JP
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gas
treated
surface treatment
flow path
treatment method
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JP11063171A
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Kazuaki Mizogami
員章 溝上
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NIPPON API KK
Nippon API Co Ltd
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NIPPON API KK
Nippon API Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局所的に異常な不動態膜が形成される可能性
を低減し、しかも処理を簡略化してコストダウンを図
る。 【解決手段】 まず、開閉弁25,27を閉じて開閉弁
26を開き、ガス加熱装置30にて加熱された高純度不
活性ガスを、被表面処理物100の内部通路に通流させ
る。その後、開閉弁25,26を閉じて開閉弁27を開
き、ガス加熱装置30にて加熱された高純度酸化性ガス
を、被表面処理物100の内部通路に通流させる。これ
により、清浄化された被表面処理物100の内部流路の
金属表面に酸化不動態膜が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
工場等に用いられる高純度ガスの配管系やその部品や容
器などの表面処理方法及び装置並びにこれに用いること
ができるガス加熱方法及び装置等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造工程に用いられる高純
度ガスの配管系や部品などにおいては、当該ガスの高清
浄化への要求が高まってきている。
【0003】そこで、従来から、この高清浄化へのアプ
ローチの1つとして、ガス配管系や部品などの金属表面
に酸化不動態膜を形成する表面処理方法が行われてい
る。すなわち、第1の従来方法として、配管等の内部に
高濃度のオゾンを常温で封じ込めてオゾンを作用させる
ことによって、金属表面に酸化不動態膜を形成する表面
処理方法がある。また、第2の従来方法として、加熱炉
内に配管部品等を入れて当該配管部品等を酸化性ガス雰
囲気中で熱処理を行うことによって、金属表面に酸化不
動態膜を形成する表面処理方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たいずれの従来の表面処理方法によっても、局所的に異
常な酸化不動態膜が形成されてしまう場合があった。
【0005】すなわち、金属表面には、微細な凹凸があ
り、この凹凸による孔の中に電解研磨剤、洗浄剤、水分
等が残留している。しかも、金属表面には、有機物、他
の金属、パーティクル(埃など)等が付着している。前
述した従来の表面処理方法では、これらの残留物や付着
物等の不純物を考慮することなく金属表面に酸化不動態
膜が形成されていたため、これらの残留物や付着物等の
不純物の影響を受けて、局所的に異常な酸化不動態膜が
形成されてしまう場合があったのである。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、局所的に異常な不動態膜が形成され難く、し
かも処理が簡単でコストダウンを図ることができる表面
処理方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明は、このような表面処理方法
及び装置において用いるのに適したガス加熱装置を提供
することを目的とする。
【0008】また、本発明は、このような表面処理方法
を行うのに適した物品を提供することを目的とする。
【0009】さらに、本発明は、内部に流路を有してい
ない被表面処理物であっても、その所定の表面に対し
て、不動態膜を形成する表面処理や清浄化する表面処理
を行うことができ、しかも処理が簡単でコストダウンを
図ることができる表面処理方法及び装置を提供すること
を目的とする。
【0010】さらにまた、本発明は、内部にガス流路を
有する物品(例えば、流量制御装置、圧力制御装置、バ
ルブ、フィルタ等)の当該内部流路の壁面を加熱する加
熱方法であって、コストダウンを図ることができるとと
もに、当該物品自体の温度条件の制約があってもその制
約にも関わらずに前記壁面を高い温度に加熱することが
できる加熱方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による表面処理方法は、被表面
処理物の被処理金属表面に不動態膜を形成する表面処理
方法において、ガス流路内に前記被処理金属表面が露出
した状態で、前記ガス流路内に加熱された不活性ガスを
通流させる第1の段階と、前記第1の段階の後に、前記
ガス流路内に加熱された不動態膜形成用ガスを通流させ
る第2の段階と、を備えたものである。
【0012】前記不動態膜形成用ガスは、金属表面に不
動態膜を形成し得るガスであればよく、例えば、酸化性
ガス(このガスにより酸化不動態膜が形成される。)や
フッ化性ガス(このガスによりフッ化不動態膜が形成さ
れる。)であってもよい。前記酸化性ガスは、金属表面
を酸化し得るガスであればよく、例えば、酸素や、オゾ
ンや、ドライエアや、それらの2種以上のガスの混合ガ
スや、それらのいずれかと不活性ガスとの混合ガスや、
それらのいずれかと他のガス(例えば、水素)との混合
ガスなどであってもよい。前記フッ化性ガスは、金属表
面をフッ化し得るガスであればよく、例えば、フッ素
や、フッ素と不活性ガスとの混合ガスや、それらのいず
れかと他のガス(例えば、水素)との混合ガスなどであ
ってもよい。また、前記被表面処理物は、部品であって
も、複数の部品が組み立てられたものであってもよい。
これらの点は、後述する本発明の各態様についても同様
である。
【0013】この第1の態様によれば、第1の段階にお
いて、ガス流路内に被処理金属表面が露出した状態で当
該ガス流路内に加熱された不活性ガスが通流されるの
で、被表面処理物を直接的に加熱することなく、被処理
金属表面が間接的に所定の高温に保持されることとな
る。このように、被処理金属表面が高温に保持されるの
で、被処理金属表面から、電解研磨剤、洗浄剤、水分等
の残留物や、有機物、他の金属、パーティクル(埃な
ど)等の付着物などの不純物が脱離する。そして、不活
性ガスが通流しているので、被処理金属表面からの脱離
成分はこのガスで希釈され速やかに排出されていくの
で、被処理金属表面の清浄化が行なわれる。
【0014】そして、その後の第2の段階において、ガ
ス流路内に加熱された不動態膜形成用ガスが通流される
ので、清浄化された被処理金属表面に不動態膜が形成さ
れることとなる。
【0015】したがって、前記第1の態様によれば、局
所的に異常な不動態膜が形成されてしまう可能性が低く
なる。また、前述したように、被表面処理物を直接的に
加熱することなく、通流させる加熱されたガスを介して
被処理金属表面が間接的に加熱されるので、被表面処理
物を加熱する炉などの設備が不要となる。さらに、前記
第1の態様では、加熱された不活性ガスを通流させた後
に、加熱された不動態膜形成用ガスを通流させるので、
その処理は簡単であり、処理に要する費用を低減するこ
とができる。
【0016】なお、第1の段階におけるガス温度や第2
の段階におけるガス温度は、被処理金属表面の材質等に
応じて適宜定めることができるが、例えば、第1の段階
におけるガス温度は60℃から400℃程度、第2の段
階におけるガス温度は、60℃から400℃程度とする
ことができる。また、第1の段階におけるガス温度や第
2の段階におけるガス温度は、必ずしもそれぞれ一定温
度とする必要はなく、適宜段階的に又は連続的に変化さ
せてもよい。例えば、第1の段階におけるガス温度は、
残留物や付着物等の不純物の脱離温度(脱離し易い温
度)を考慮して段階的に上昇させると、被処理金属表面
がより清浄化され、好ましい。以上の点は、後述する本
発明の各態様についても同様である。
【0017】なお、前記第1の態様では、前記第1の段
階の後であって前記第2の段階の前に、前記ガス流路に
加熱されていない不活性ガスを通流させる段階(説明の
便宜上、「非加熱不活性ガス通流段階」という。)を行
ってもよい。また、前記第1の態様では、前記第2の段
階の前に、前記第1の段階と非加熱不活性ガス通流段階
とを複数回繰り返してもよい。この場合、第2の段階の
直前の段階が、前記第1の段階及び非加熱不活性ガス通
流段階のいずれとなってもよい。このように、第1の段
階と非加熱不活性ガス通流段階とを繰り返せば、高純度
不活性ガスによる残留物や付着物等の不純物の除去が十
分に行なわれるので、残存する不純物等の濃度がより一
層低減される。以上の点は、後述する本発明の各態様に
ついても同様である。
【0018】本発明の第2の態様による表面処理方法
は、前記第1の態様による表面処理方法において、前記
第1の段階及び前記第2の段階における前記ガス流路内
のガス流速が0.1m/sec以上であるものである。
【0019】この第2の態様のように、第1及び第2の
段階におけるガス流速を0.1m/sec以上とする
と、第1の段階において脱離成分の再付着を低減して被
処理金属表面を清浄化する上で好ましいとともに、ガス
流路を通流している間におけるガス温度の低下を軽減す
る上で好ましい。第1及び第2の段階におけるガス流速
は、0.5m/sec以上とするとより好ましく、1m
/sec以上とすると更に好ましく、3m/sec以上
とするとより一層好ましい。
【0020】本発明の第3の態様による表面処理方法
は、前記第1又は第2の態様による表面処理方法におい
て、前記第2の段階の後に、前記ガス流路内に加熱され
ていない不活性ガスを通流させる第3の段階を備えたも
のである。
【0021】前記第1及び第2の態様において、第2の
段階により形成された被処理金属表面の不動態膜には微
細な凹凸が形成されているが、この第3の態様のよう
に、第2の段階の後に第3の段階を行えば、被処理金属
表面が略々室温に戻され、その凹凸による孔に加熱され
ていない不活性ガスが埋め込まれることとなり、その結
果、当該被表面処理物の使用に際して当該凹凸に不純物
等が付着し難くなるので、好ましい。
【0022】本発明の第4の態様による表面処理方法
は、前記第3の態様による表面処理方法において、前記
第2の段階の後であって前記第3の段階の前に、前記ガ
ス流路内に加熱された不活性ガスを通流させる第4の段
階を備えたものである。
【0023】前記第3の態様において、第2の段階の直
後には形成された不動態膜の微細な凹凸による孔の中に
不動態膜形成用ガスが埋め込まれていることとなるが、
この第4の態様のように第2の段階の後に第4の段階を
行いその後に第3の段階を行えば、微細な凹凸による孔
の中に埋め込まれていた不動態膜形成用ガスが第4の段
階によって脱離されて排出されるので、第2の段階の直
後に第3の段階を行うより、最終的に、不動態膜の微細
な凹凸による孔の中に一層完全に近く不活性ガスが埋め
込まれることとなり、当該被表面処理物の使用に際して
当該不動態膜形成用ガスの成分がいわば不純物として脱
離していくような状況も一層低減され、好ましい。
【0024】なお、前記第4の態様において、前記第2
の段階の後に、第4の段階及び第3の段階を複数回繰り
返してもよい。
【0025】本発明の第5の態様による表面処理方法
は、前記第1乃至第4のいずれかの態様による表面処理
方法において、前記第1の段階は、前記被処理金属面を
通流したガスの成分をガス分析装置でモニタしつつ行わ
れるものである。
【0026】この第5の態様によれば、第1の段階にお
いて、被処理金属表面から脱離した成分をモニタリング
しながら表面清浄化が行えるため、表面清浄化の終点検
出が可能となり、最適時間で処理を行うことができる。
【0027】本発明の第6の態様による表面処理方法
は、被表面処理物の被処理金属表面に不動態膜を形成す
る表面処理方法において、ガス流路内に前記被処理金属
表面が露出した状態で、前記ガス流路内に加熱された不
動態膜形成用ガスを通流させる第1の段階を備えたもの
である。
【0028】前記第1の態様では、ガス流路内に加熱さ
れた不動態膜形成用ガスを通流させる前に、ガス流路に
加熱された不活性ガスを通流させていたのに対し、この
第6の態様では、当初からガス流路に加熱された不活性
ガスを通流させてもよい。この場合、被処理金属表面か
らの残留物や付着物等の不純物の脱離及び排出(すなわ
ち、被処理金属表面の清浄化)と、被処理金属表面への
不動態膜の形成とが同時に進行していくこととなる。こ
のため、前記第1の態様に比べて局所的に異常な不動態
膜が形成されてしまう可能性が高くなるものの、前述し
た従来の方法に比べれば、局所的に異常な不動態膜が形
成されてしまう可能性が低くなる。また、この第6の態
様によれば、前記第1の態様に比べて、ガス流路に加熱
された不活性ガスを通流させる当初の段階を行わなくて
もよいので、その分処理が一層簡単となり、処理に要す
る費用を一層低減することができる。
【0029】本発明の第7の態様による表面処理方法
は、前記第6の態様による表面処理方法において、前記
第1の段階における前記ガス流路内のガス流速が0.1
m/sec以上であるものである。
【0030】この第7の態様のように、第1の段階にお
けるガス流速を0.1m/sec以上とすると、脱離成
分の再付着を低減して被処理金属表面を清浄化する上で
好ましいとともに、ガス流路を通流している間における
ガス温度の低下を軽減する上で好ましい。第1及び第2
の段階におけるガス流速は、0.5m/sec以上とす
るとより好ましく、1m/sec以上とすると更に好ま
しく、3m/sec以上とするとより一層好ましい。
【0031】本発明の第8の態様による表面処理方法
は、前記第6又は第7の態様による表面処理方法におい
て、前記第1の段階の後に、前記ガス流路内に加熱され
ていない不活性ガスを通流させる第2の段階を備えたも
のである。
【0032】前記第6及び第7の態様において、第1の
段階により形成された被処理金属表面の不動態膜には微
細な凹凸による孔が形成されているが、この第8の態様
のように、第1の段階の後に第2の段階を行えば、その
凹凸による孔の中に不活性ガスが埋め込まれることとな
り、その結果、当該被表面処理物の使用に際して当該凹
凸に不純物等が付着し難くなるので、好ましい。
【0033】本発明の第9の態様による表面処理方法
は、前記第8の態様による表面処理方法において、前記
第1の段階の後であって前記第2の段階の前に、前記ガ
ス流路内に加熱された不活性ガスを通流させる第3の段
階を備えたものである。
【0034】前記第8の態様において、第1の段階の直
後には形成された不動態膜の微細な凹凸による孔の中に
不動態膜形成用ガスが埋め込まれていることとなるが、
この第9の態様のように第1の段階の後に第3の段階を
行いその後に第2の段階を行えば、微細な凹凸による孔
の中に埋め込まれていた不動態膜形成用ガスが第3の段
階によって脱離されて排出されるので、第1の段階の直
後に第2の段階を行うより、最終的に、不動態膜の微細
な凹凸による孔の中に一層完全に近く不活性ガスが埋め
込まれることとなり、当該被表面処理物の使用に際して
当該不動態膜形成用ガスの成分がいわば不純物として脱
離していくような状況も一層低減され、好ましい。
【0035】本発明の第10の態様による表面処理方法
は、前記第1乃至第9のいずれかの態様による表面処理
方法において、前記被表面処理物が内部に流路を有し当
該内部流路の壁面を前記被処理金属表面とする物品であ
り、当該物品が前記ガス流路の少なくとも一部を構成す
るように設置され、前記内部流路の一方端に対する当該
一方の側の箇所及びその箇所から前記内部流路に沿って
他方端側へ間隔をあけた1つ以上の箇所にそれぞれ、当
該箇所における流路を通流するガスを加熱し得るガス加
熱装置を配設し、これらのガス加熱装置を用いて前記ガ
スの加熱を行うものである。前記ガス加熱装置として
は、後述する第25又は第26の態様によるガス加熱装
置を用いることが好ましい。
【0036】被表面処理物(配管や配管部品等)の内部
流路の全長が長い場合に、この第10の態様のように、
間隔をあけた複数の箇所にそれぞれガス加熱装置を配設
し、これらのガス加熱装置を用いて前記ガスの加熱を行
えば、加熱ガス通流時のガス温度の低下を防いで、被表
面処理物の内部流路の全体に渡って適切に温度を上げる
ことができ、好ましい。
【0037】なお、前記第1乃至第10の態様におい
て、前もって当該ガス流路を真空引きする予備段階を行
ってもよい。この場合には、被表面処理物の被処理金属
表面の微細な凹凸による孔内に入っている残留物や付着
物等の不純物が前記真空引きにより当該孔から出てくる
ので、表面清浄化効果が高まり、ひいては、局所的に異
常な不動態膜が形成されてしまう可能性が更に低くな
る。
【0038】本発明の第11の態様による表面処理方法
は、被表面処理物の被処理金属表面に不動態膜を形成す
る表面処理方法であって、前記被表面処理物が内部に流
路を有し当該内部流路の壁面を前記被処理金属表面とす
る物品である表面処理方法において、前記内部流路を複
数の個別流路に仕切り得る複数の仕切り用開閉弁と、前
記各個別流路の一方側を各ガス流入口に対して開閉する
流入口用開閉弁と、前記各個別通路の他方側を各ガス流
出口に対して開閉する流出口用開閉弁と、を前記物品に
対して設けておき、前記各個別流路毎に前記第1乃至第
9のいずれかの態様による表面処理方法を適用するもの
である。
【0039】被表面処理物(配管や配管部品等)の内部
流路の全長が長い場合に、この第11の態様のように、
個別流路毎に表面処理を行うようにすれば、加熱ガス通
流時のガス温度の低下を防いで、被表面処理物の内部流
路の全体に渡って適切に表面処理を行うことができる。
【0040】なお、前記第11の態様では、各個別流路
毎の表面処理は、同時に行ってもよいし、例えば順次行
ってもよい。順次行うようにすれば、使用するガス加熱
装置等の数を減らすことができるので、経済的である。
【0041】本発明の第12の態様による物品は、内部
に流路を有する物品において、前記内部流路を複数の個
別流路に仕切り得る複数の仕切り用開閉弁と、前記各個
別流路の一方側を各ガス流入口に対してそれぞれ開閉す
る複数の流入口用開閉弁と、前記各個別通路の他方側を
各ガス流出口に対してそれぞれ開閉する複数の流出口用
開閉弁と、を備えたものである。
【0042】この第12の態様のような物品(例えば、
半導体製造装置における配管や配管部品等)であれば、
その物品の全長が長い場合であっても、その内部流路の
内壁に対して、簡単に、前記第11の態様のような不動
態膜を形成する表面処理や清浄化する表面処理を適用す
ることができ、好ましい。
【0043】本発明の第13の態様による表面処理装置
は、内部に流路を有する物品の当該内部流路の壁面に所
定の表面処理を行う表面処理装置において、第1のガス
流入路と、第2のガス流入路と、前記第1のガス流入路
の途中に設けられ当該箇所を通流するガスを加熱するガ
ス加熱装置と、前記第1のガス流入路に流入されて前記
ガス加熱装置を通過するガスと前記第2の流入路に流入
されるガスとを切り替えて、前記物品の前記内部流路に
通流させる切り替え手段と、を備えたものである。
【0044】この第13の態様によれば、ガス加熱装置
をオン状態に保ったまま加熱されたガスと加熱されてい
ないガスとを瞬時に切り替えて前記内部流路に通流させ
ることができるので、前記第1乃至第12の態様のよう
な表面処理に要する時間を短縮することができ、好まし
い。ガス加熱装置をオン・オフすることによって加熱さ
れたガスと加熱されていないガスとを切り替えて内部流
路に通流させることもできるが、その場合には、ガス加
熱装置のオン時及びオフ時からある程度時間経過しない
と所望の温度まで上がったり下がったりしないので、表
面処理に要する時間が長くなってしまう。
【0045】本発明の第14の態様による表面処理方法
は、被表面処理物の被処理金属表面に不動態膜を形成す
る表面処理方法において、前記被処理金属表面に加熱さ
れた不活性ガスを吹き付ける第1の段階と、前記第1の
段階の後に、前記被処理金属表面に加熱された不動態膜
形成用ガスを吹き付ける第2の段階と、を備えたもので
ある。
【0046】本発明の第15の態様による表面処理方法
は、前記第14の態様による表面処理方法において、前
記第2の段階の後に、前記被処理金属表面に加熱されて
いない不活性ガスを吹き付ける第3の段階を備えたもの
である。
【0047】本発明の第16の態様による表面処理方法
は、前記第15の態様による表面処理方法において、前
記第2の段階の後であって前記第3の段階の前に、前記
被処理金属表面に加熱された不活性ガスを吹き付ける第
4の段階を備えたものである。
【0048】本発明の第17の態様による表面処理方法
は、前記第14乃至第16のいずれかの態様による表面
処理方法において、前記第1の段階は、前記被処理金属
面に吹き付けた後のガスの成分をガス分析装置でモニタ
しつつ行われるものである。
【0049】本発明の第18の態様による表面処理方法
は、被表面処理物の被処理金属表面に不動態膜を形成す
る表面処理方法において、前記被処理金属表面に加熱さ
れた不動態膜形成用ガスを吹き付ける第1の段階を備え
たものである。
【0050】本発明の第19の態様による表面処理方法
は、前記第18の態様による表面処理方法において、前
記第1の段階の後に、前記被処理金属表面に加熱されて
いない不活性ガスを吹き付ける第2の段階を備えたもの
である。
【0051】本発明の第20の態様による表面処理方法
は、前記第19の態様による表面処理方法において、前
記第1の段階の後であって前記第2の段階の前に、前記
被処理金属表面に加熱された不活性ガスを吹き付ける第
3の段階を備えたものである。
【0052】前記第1、第3乃至第6、第8及び第9の
態様ではガス流路内に被処理金属表面が露出した状態で
ガス流路内にガスを通流させるのに対し、前記第14乃
至第20の態様では被処理金属表面にガスを吹き付ける
点で両者は異なるが、前記第14乃至第20の態様は、
前記第1、第3乃至第6、第8及び第9の態様にそれぞ
れ対応しており、それらと同様の利点が得られ、前記第
1、第3乃至第6、第8及び第9の態様に関連して説明
した内容は前記14乃至第20の態様に対しても適合す
る。
【0053】前述した相違点のため、前記第1、第3乃
至第6、第8及び第9の態様は内部に流路を有する被表
面処理物に対して特に有効であるのに対し、前記第14
乃至第20の態様は内部に流路を有しない被表面処理物
に対して特に有効である。もっとも、前記第1、第3乃
至第6、第8及び第9の態様であっても、前記ガス流路
が処理室を設けて該処理室内に被表面処理物を設置すれ
ば、内部に流路を有しない被表面処理物に対しても表面
処理を行うことができる。また、前記第14乃至第20
の態様であっても、ガス噴出ノズル等を被処理金属表面
付近に位置させることができれば、内部に流路を有する
被表面処理物に対しても表面処理を行うことができる。
【0054】本発明の第21の態様による表面処理方法
は、被表面処理物の被処理表面を清浄化する表面処理方
法において、前記被処理表面に加熱された不活性ガスを
吹き付ける第1の段階と、前記第1の段階の後に、前記
被処理表面に加熱されていない不活性ガスを吹き付ける
第2の段階と、を備えたものである。
【0055】この第21の態様によれば、第1の段階に
おいて、被処理表面に加熱された不活性ガスが吹き付け
られるので、被処理表面が間接的に所定の高温に保持さ
れることとなる。このように、被処理表面が高温に保持
されるので、被処理表面から、電解研磨剤、洗浄剤、水
分等の残留物や、有機物、他の金属、パーティクル(埃
など)等の付着物が脱離する。そして、不活性ガスが吹
き付けられているので、被処理表面からの脱離成分はこ
のガスで希釈され速やかに吹き飛ばされていくので、被
処理表面の清浄化が行なわれる。その後、第2の段階に
おいて、被処理表面に加熱されていない不活性ガスを吹
き付けられるので、被処理表面が略々室温に戻され、そ
の凹凸による孔に加熱されていない不活性ガスが埋め込
まれることとなり、その結果、当該被表面処理物の使用
に際して当該凹凸に不純物等が付着し難くなる。
【0056】なお、被表面処理物の被処理表面の材質は
特に限定されるものではなく、被表面処理物は、金属材
料、金属蒸着材料及び金属メッキ材料のうちのいずれか
を、被処理表面の少なくとも一部を形成する部分に少な
くとも有するものであってもよいし、可塑剤を有する樹
脂材料又は可塑剤を有しない樹脂材料を、被処理表面の
少なくとも一部を形成する部分に少なくとも有していて
もよい。なお、被処理表面の少なくとも一部を形成する
部分に可塑剤を有する樹脂材料が用いられていた場合、
残留物や付着物等の不純物が脱離されるのみならず、樹
脂材料の表面側の部分に含まれていた可塑剤が脱離され
て樹脂材料の表面側の可塑剤の濃度が内部側の可塑剤の
濃度より低減される。これにより、表面清浄化後に、樹
脂材料からの可塑剤の脱離及び再付着も防止される。
【0057】なお、前記第21の態様において、前記第
1の段階とその後の第2の段階を繰り返して複数回行っ
てもよい。
【0058】本発明の第22の態様による表面処理方法
は、前記第21の態様による表面処理方法において、前
記第1の段階は、前記被処理面に吹き付けた後のガスの
成分をガス分析装置でモニタしつつ行われるものであ
る。
【0059】この第22の態様によれば、第1の段階に
おいて、被処理金属表面から脱離した成分をモニタリン
グしながら表面清浄化が行えるため、表面清浄化の終点
検出が可能となり、最適時間で処理を行うことができ
る。
【0060】本発明の第23の態様による表面処理方法
は、前記第14乃至第22のいずれかの態様による表面
処理方法において、前記被表面処理物が開口を有する容
器であってその内壁を前記被処理金属表面又は前記被処
理表面とする容器であるものである。
【0061】この第23の態様は、被表面処理物の例を
挙げたものであるが、前記第14乃至22の態様では被
表面処理物は開口を有する容器に限定されるものではな
い。開口を有する容器としては、例えば、ガスボンベを
挙げることができる。なお、従来、ガスボンベは、純水
で洗浄した後に乾燥させるのみであり、何ら表面処理は
行われていなかった。
【0062】本発明の第24の態様による表面処理装置
は、開口を有する容器の内壁に所定の表面処理を行う表
面処理装置において、供給されたガスを噴出するノズル
と、前記第23の態様による表面処理方法を適用するの
に必要なガスを前記ノズルに供給するガス供給手段と、
前記ノズルの噴出口が前記開口から前記容器内に出し入
れされるように、前記ノズルと前記容器とを相対的に移
動させる移動機構と、を備えたものである。
【0063】この第24の態様によれば、前記第23の
態様による表面処理方法(したがって、開口を有する容
器を被表面処理物とする前記第14乃至第22の態様に
よる表面処理方法)を行うのに適した表面処理装置を提
供することができる。
【0064】本発明の第25の態様によるガス加熱装置
は、ガス流路を通流するガスを加熱するガス加熱装置で
あって、前記ガス流路に配設されるフィルタエレメント
と、該フィルタエレメントの付近に配設されて前記フィ
ルタエレメントを加熱するヒータとを備えたものであ
る。
【0065】この第25の態様によれば、ガス流路に配
設されるフィルタエレメントがヒータにより加熱される
ので、フィルタエレメントが熱伝導媒体となってヒータ
からの熱をフィルタエレメントを通過するガスに伝導す
ることになる。このため、ガス流路を通流するガスを効
率良く加熱することができる。そして、熱伝導媒体とし
てフィルタエレメントが用いられており、当該ガス加熱
装置がフィルタを兼用しているので、加熱されたガスを
高純度のガスとして供給することができる。このように
フィルタを兼用しているので、フィルタと加熱装置とを
別個に構成する場合に比べて、小型化を図ることができ
る。なお、フィルタと加熱装置とを別個に構成してフィ
ルタを加熱装置の下流に配置すると、ガスの温度がフィ
ルタを通過することにより低下してしまうが、この第2
5の態様ではこのような温度低下は生じない。
【0066】本発明の第26の態様によるガス加熱装置
は、前記第25の態様によるガス加熱装置において、前
記フィルタエレメントの付近であって前記フィルタエレ
メントに対する上流側の前記ガス流路内の空間に、隙間
があくように分布された部材を備えたものである。
【0067】この第27の態様によれば、前記部材が設
けられているので、前記部材の材質を適宜選択すること
によって、ガスの加熱効率を高めることができる。
【0068】本発明の第27の態様による加熱方法は、
内部にガス流路を有する物品の当該内部流路の壁面を加
熱する加熱方法であって、前記物品の前記内部ガス流路
の上流側にガス流路を接続し、当該接続したガス流路に
おける前記物品の直近の箇所を通流するガスを加熱する
ことによって、前記壁面を加熱するものである。前記物
品としては、例えば、流量制御装置、圧力制御装置、バ
ルブ、フィルタ等の、パイプ以外の配管部品を挙げるこ
とができる。
【0069】従来、凝縮性ガスを通流させる場合には、
当該ガスが流路の壁面等に付着してしまうのを防止する
ため、当該流路を構成する流量制御装置、圧力制御装
置、バルブ、フィルタ等を恒温槽のような加熱炉中に入
れていたため、費用が増大していた。また、流路を構成
する流量制御装置や圧力制御装置などには、温度条件の
制約(例えば、内蔵されている電気部品が壊れたり使用
されている樹脂材料が溶融したりするおそれのない上限
温度)があってさほど当該流量制御装置及び圧力制御装
置自体の温度を上昇させることができず、ひいては、流
量制御装置や圧力制御装置などの接ガス面の温度をさほ
ど上昇させることができなかった。
【0070】これに対し、前記第27の態様では、流量
制御装置、圧力制御装置、バルブ、フィルタ等の、内部
に流路を有する物品自体を直接的に加熱するのではな
く、当該物品の直近の箇所を通流するガスを加熱するこ
とによって、当該物品の内部流路の接ガス面を加熱する
ので、従来のような加熱炉等が不要となりコストダウン
を図ることができる。また、当該物品を外側から加熱す
るのではないので、当該物品自体の温度条件の制約があ
ってもその制約にも関わらずに当該物品の接ガス面を高
い温度に加熱することができる。
【0071】なお、当該物品の直近の箇所を通流するガ
スを加熱するためには、例えば、前記第25又は第26
の態様によるガス加熱装置を用いることができ、これを
当該物品の直近に配設すればよい。
【0072】なお、前記第1乃至第10の態様において
は、被表面処理物は、直接的に加熱されることなく、通
流するガスが被処理金属表面に至る前に高くされている
ことによって、被処理金属表面が高い温度に保持される
ことになる。
【0073】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0074】図1は、本発明の一実施の形態によるガス
加熱装置を示す概略断面図である。図1に示すガス加熱
装置は、ガス流入口1a及びガス流出口1bを有する金
属製のハウジング1と、ハウジング1内(すなわち、ガ
ス流入口1a及びガス流出口1b間のガス流路内)に配
設されたフィルタエレメント2と、フィルタエレメント
2の付近に配設されてフィルタエレメント2を加熱する
ヒータ3とを備えている。
【0075】フィルタエレメント2は、特に限定される
ものではなく、例えば、ステンレス鋼や銅などの金属製
のメッシュや、石英のグラスウール等であってもよい。
また、フィルタエレメント2の形状は、図示の形状に限
定されるものではない。。また、ヒータ3も、特に限定
されるものではなく、例えば、マイカヒータ、シーズヒ
ータ、赤外線ヒータ等であってもよい。
【0076】本実施の形態では、ヒータ3はハウジング
1の外周に設けられているが、ヒータ3は、例えば、ハ
ウジング1の壁部に埋設してもよい。また、本実施の形
態では、フィルタエレメント2は固定部材4を介してハ
ウジング1の内面に固定されている。固定部材4の材質
や、ハウジング1及びフィルタエレメント2との固定部
材4の接触面積を適宜設定することによって、ヒータ3
からフィルタエレメント2への熱伝導の状態を設定する
ことができる。固定部材4の材質としては、例えば金属
とすることができる。固定部材4は、ハウジング1と同
一材料で一体に構成しておいてもよいことは、言うまで
もない。
【0077】図面には示していないが、ガス流入口1a
及びガス流出口1bは、配管と気密に接続できるように
周知の構造を有している。
【0078】また、このガス加熱装置は、フィルタエレ
メント2を通過したガスの温度を検出する熱電対等の温
度センサ7を備え、この温度センサからの検出信号に基
づいて温度コントローラによって所望の温度となるよう
にヒータ3を制御できるようになっている。なお、温度
センサ7は、フィルタエレメント2を通過したガスの温
度を間接的に検出するように、例えば、ヒータ3の温度
を検出するように配置してもよい。
【0079】図1に示すガス加熱装置によれば、ガス流
路に配設されるフィルタエレメント2がヒータ3により
加熱されるので、フィルタエレメント2が熱伝導媒体と
なってヒータ3からの熱をフィルタエレメント2を通過
するガスに伝導することになる。このため、ガス流路を
通流するガスを効率良く加熱することができる。そし
て、熱伝導媒体としてフィルタエレメント2が用いられ
ており、当該ガス加熱装置がフィルタを兼用しているの
で、加熱されたガスを高純度のガスとして供給すること
ができる。このようにフィルタを兼用しているので、フ
ィルタと加熱装置とを別個に構成する場合に比べて、小
型化を図ることができる。
【0080】図2は、本発明の他の実施の形態によるガ
ス加熱装置を示す概略断面図である。図2において、図
1中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付
し、その重複する説明は省略する。
【0081】図2に示すガス加熱装置が図1に示すガス
加熱装置と異なる所は、フィルタエレメント2の付近で
あって前記フィルタエレメントに対する上流側の前記ガ
ス流路内の空間に、隙間があくように部材5が分布され
ている点のみである。本実施の形態では、部材5とし
て、多数の球状の小体が用いられているが、例えば、ラ
ンダムに折れ曲がったような線材であってもよい。ま
た、部材5の材質は、例えば、金属等の熱伝導率の高い
材料であってもよいし、セラミックスや石英ガラスのよ
うな遠赤外線等を発生する材料であってもよい。なお、
図2中、6は部材5の移動を阻止するメッシュである。
【0082】部材5の材質を金属等の熱伝導率の高い材
料とした場合には、ヒータ3からガスへの熱伝導効率が
向上し、図1に示すガス加熱装置に比べて、ガス加熱効
率が一層向上する。また、部材5の材質をセラミックス
や石英ガラス等の遠赤外線等を発生する材料とした場合
には、加熱されたときに遠赤外線等を放出することによ
る輻射熱によって、図1に示すガス加熱装置に比べて、
ガス加熱効率が一層向上する。
【0083】図3は、本発明による表面処理方法を実施
することができる表面処理装置の一例を示す概略構成図
である。この表面処理装置は、ガス供給部11と、高感
度ガス分析装置12とを備えている。ガス分析装置12
としては、例えば、大気圧イオン化質量分析(APIM
S)や高圧イオン化質量分析(HPIMS)等を用いる
ことができる。
【0084】本例では、ガス供給部11は、高純度不活
性ガス供給源としてのアルゴン、窒素、ヘリウム等の高
純度不活性ガスを収容したボンベ21と、高純度酸化性
ガス供給源としての酸素、ドライエアー、オゾン等の高
純度酸化性ガスを収容したボンベ22と、ボンベ21,
22からの圧力をそれぞれ調整する圧力調整器23,2
4と、開閉弁25〜27と、流量制御装置28,29
と、図1又は図2に示すガス加熱装置(図3では、符号
30で示す。)と、純化器31と、フィルタ32とから
構成されている。
【0085】圧力調節器23は、開閉弁25、流量制御
装置29、純化器30及びフィルタ31を介してガス供
給部11のガス供給口11aに接続されるとともに、開
閉弁26を介して流量制御装置28のガス流入口に接続
されている。圧力調節器24は、開閉弁27を介して流
量制御装置28のガス流入口に接続されている。流量制
御装置28のガス流出口は、ガス加熱装置30を介して
ガス供給口11aに接続されている。
【0086】したがって、ガス加熱装置30をオン状態
に保ったままで、開閉弁25,27を閉じて開閉弁26
を開くと、ガス供給口11aから加熱された高純度不活
性ガスが流出していく。また、ガス加熱装置30をオン
状態に保ったままで、開閉弁25,26を閉じて開閉弁
27を開くと、ガス供給口11aから加熱された高純度
酸化性ガスが流出していく。さらに、開閉弁26,27
を閉じて開閉弁25を開くと、ガス供給口11aから加
熱されていない高純度不活性ガスが流出していく。
【0087】図3中のA点からB点に至る流路が第1の
ガス流入路、図3中のC点からB点に至る流路が第2の
ガス流入路となっており、開閉弁25〜27は、第1の
ガス流入路に流入されてガス加熱装置30を通過するガ
スと第2の流入路に流入されるガスとを切り替えてガス
供給口11aから流出させる切り替え手段を構成してい
る。したがって、ガス加熱装置30をオン状態に保った
まま加熱されたガスと加熱されていないガスとを瞬時に
切り替えてガス供給口11aから流出させることができ
る。
【0088】図3に示す例では、被表面処理物100
は、内部に流路を有し当該内部流路(図示せず)の壁面
を被処理金属表面とする物品であるパイプ、バルブ、フ
ィルタ等の配管部品100となっている。もっとも、被
表面処理物100は、配管部品100に代えて、例え
ば、配管部品の組立体である配管等としてもよい。ま
た、ガス供給口11aとガス分析装置12との間の流路
に処理室(図示せず)を設け、該処理室内に被表面処理
物を配置するようにすれば、被表面処理物100は、内
部に流路を有していない物品であってもよい。
【0089】被表面処理物100は、その内部流路の入
口端にガス供給部11にガス供給口11aが接続され、
その内部流路の出口端にガスサンプリング管33に接続
されている。ガスサンプリング管33は、配管部品10
0の内部流路を通過したガスをガス分析装置12に導く
ためのものであり、ガス分析装置12に導入されたガス
は当該ガス分析装置12から外部に排気される。
【0090】次に、図3に示す表面処理装置を用いた本
発明の一実施の形態による第1の表面処理方法につい
て、説明する。
【0091】この第1の表面処理方法では、まず、ガス
加熱装置30をオン状態に保ったままで開閉弁25,2
7を閉じて開閉弁26を開き、被表面処理物100の内
部通路に加熱された高純度不活性ガスを通流させる(こ
の段階を、以下、「加熱高純度不活性ガス通流段階」と
いう。)。被表面処理物100の内部流路の金属表面に
は、ミクロ的に見ると、図4(a)に示すように、孔1
00aがあって、この孔100a内に電解研磨剤、洗浄
剤、水分等の不純物が残留し、しかも、金属表面には、
有機物、他の金属、パーティクル(埃など)等の不純物
(図示せず)が付着している。前記加熱高純度不活性ガ
ス通流段階によって被表面処理物100の内部流路の金
属表面(被処理金属表面)が間接的に所定の高温に保持
されるので、孔100a内の不純物が膨張して、膨張し
た余分の不純物がこの孔100aから押し出されて脱離
し、高純度不活性ガス流によってパージされていく。ま
た、被表面処理物100の内部流路の金属表面に付着し
ていた不純物も、高純度不活性ガス流によってパージさ
れていく。これらによって、前記加熱高純度不活性ガス
通流段階によって被表面処理物100の内部流路の金属
表面が清浄化されていく。
【0092】この加熱高純度不活性ガス通流段階は、被
表面処理物100を通流したガスの成分をガス分析装置
12でモニタしつつ行われ、被表面処理物100の内部
流路の金属表面の清浄化の終点が検出されると、ガス加
熱装置30をオン状態に保ったままで、開閉弁25,2
6を閉じて開閉弁27を開き、被表面処理物100の内
部通路に加熱された高純度酸化性ガスを通流させる(こ
の段階を、以下、「加熱高純度酸化性ガス通流段階」と
いう。)。これにより、清浄化された被表面処理物10
0の内部流路の金属表面に酸化不動態膜が形成される。
なお、加熱高純度不活性ガス通流段階においてガス分析
装置12でモニタすることなく、所定時間経過した時に
加熱高純度酸化性ガス通流段階に移行するようにしても
よい。
【0093】なお、加熱高純度不活性ガス通流段階及び
非加熱高純度不活性ガス通流段階におけるガス流速は、
0.1m/sec以上であることが好ましく、0.5m
/sec以上とするとより好ましく、1m/sec以上
とすると更に好ましく、3m/sec以上とするとより
一層好ましい。
【0094】このように、この第1の表面処理方法によ
れば、清浄化された金属表面に酸化不動態膜が形成され
るので、局所的に異常な酸化不動態膜が形成されてしま
う可能性が低くなる。また、被表面処理物100を直接
的に加熱することなく、通流させる加熱されたガスを介
して被処理金属表面が間接的に加熱されるので、被表面
処理物100を加熱する炉などの設備が不要となる。ま
た、前記第1の表面処理方法では、加熱された高純度不
活性ガスを通流させた後に、加熱された高純度酸化性ガ
スを通流させるので、その処理は簡単であり、処理に要
する費用を低減することができる。
【0095】この第1の表面処理方法では、加熱されて
いない高純度不活性ガスは被表面処理物100に通流さ
せていないので、図3中の要素25,29,31,32
は取り除いてもよい。
【0096】なお、前述したように前記孔100a内に
不純物が入っているので、加熱高純度不活性ガス通流段
階の前に、予め前記不純物を当該孔100aから追い出
すように、被表面処理物100の内部流路を、図示しな
い真空ポンプで真空引きしておくことが好ましい。
【0097】なお、この第1の表面処理方法において、
加熱高純度不活性ガス通流段階の後であって加熱高純度
酸化性ガス通流段階の前に、開閉弁26,27を閉じて
開閉弁25を開き、被表面処理物100の内部通路に加
熱されていない高純度酸化性ガスを通流させてもよい
(この段階を、以下、「非加熱高純度不活性ガス通流段
階」という。)。非加熱高純度不活性ガス通流段階で
は、被表面処理物100の内部流路の金属表面が略々室
温に戻されるので、図4(b)に示すように、不純物が
収縮するとともに、高純度不活性ガスを孔100a内に
引き込むことになる。したがって、後の加熱高純度酸化
性ガス通流段階において、被表面処理物100の内部流
路の金属表面が高温に保持されることから、孔100a
内の不純物及び高純度不活性ガスが膨張して脱離し、よ
り清浄化されることとなる。
【0098】また、前記第1の表面処理方法において、
加熱高純度酸化性ガス通流段階の前に、加熱高純度不活
性ガス通流段階及びその後の非加熱高純度不活性ガス通
流段階を複数回繰り返してもよい。図4(b)に示すよ
うに一度表面清浄化された金属表面に対して、再度加熱
高純度不活性ガス通流段階及び非加熱高純度不活性ガス
通流段階を行うと、加熱によって不純物及び高純度不活
性ガスが膨張して脱離し、その後常温に戻されたとき、
再び高純度不活性ガスを引き込むことになるため、図4
(c)に示すように、孔100a内における不純物濃度
がより一層低下することになる。したがって、加熱高純
度酸化性ガス通流段階の前に、加熱高純度不活性ガス通
流段階及びその後の非加熱高純度不活性ガス通流段階を
複数回繰り返せば、不純物濃度の低い表面清浄化が達成
され、局所的に異常な酸化不動態膜が形成されてしまう
可能性が一層低くなる。
【0099】次に、図3に示す表面処理装置を用いた本
発明の一実施の形態による第2の表面処理方法につい
て、説明する。
【0100】この第2の表面処理方法では、前記第1の
表面処理方法と同じく加熱高純度不活性ガス通流段階及
び加熱高純度不活性ガス通流段階を行った後に、非加熱
高純度不活性ガス通流段階を行う。加熱高純度不活性ガ
ス通流段階により形成された金属表面の酸化不動態膜に
は微細な凹凸が形成されているが、加熱高純度酸化性ガ
ス通流段階の後に非加熱高純度不活性ガス通流段階を行
えば、金属表面が略々室温に戻され、その凹凸による孔
に加熱されていない高純度不活性ガスが埋め込まれるこ
ととなり、その結果、当該被表面処理物100の使用に
際して当該凹凸に不純物等が付着し難くなるので、好ま
しい。
【0101】次に、図3に示す表面処理装置を用いた本
発明の一実施の形態による第3の表面処理方法につい
て、説明する。
【0102】この第3の表面処理方法では、前記第1の
表面処理方法と同じく加熱高純度不活性ガス通流段階及
び加熱高純度不活性ガス通流段階を行った後に、加熱高
純度酸化性ガス通流段階を行い、その後非加熱高純度不
活性ガス通流段階を行う。加熱高純度不活性ガス通流段
階の直後には形成された酸化不動態膜の微細な凹凸によ
る孔の中に酸化性ガスが埋め込まれていることとなる
が、加熱高純度酸化性ガス通流段階の後に加熱高純度不
活性ガス通流段階を行いその後に非加熱高純度不活性ガ
ス通流段階を行えば、微細な凹凸による孔の中に埋め込
まれていた酸化性ガスが加熱高純度不活性ガス通流段階
によって脱離されて排出されるので、前記第2の表面処
理方法のように加熱高純度酸化性ガス通流段階の直後に
非加熱高純度不活性ガス通流段階を行うより、最終的
に、酸化不動態膜の微細な凹凸による孔の中に一層完全
に近く不活性ガスが埋め込まれることとなり、当該被表
面処理物の使用に際して当該酸化性ガスの成分がいわば
不純物として脱離していくような状況も一層低減され、
好ましい。
【0103】なお、前記第3の表面処理方法において、
加熱高純度酸化性ガス通流段階の後に、加熱高純度不活
性ガス通流段階及び非加熱高純度不活性ガス通流段階を
複数回繰り返してもよい。
【0104】次に、図3に示す表面処理装置を用いた本
発明の一実施の形態による第4の表面処理方法につい
て、説明する。
【0105】この第4の表面処理方法では、前記第1乃
至第3のいずれかの表面処理方法において、加熱高純度
酸化性ガス通流段階の前に加熱高純度不活性ガス通流段
階を行わずに、当初から加熱高純度不活性ガス通流段階
を行う。この場合、被表面処理物100の金属表面から
の不純物の脱離及び排出(すなわち、属表面の清浄化)
と、金属表面への酸化不動態膜の形成とが同時に進行し
ていくこととなる。このため、前記第1乃至第3の表面
処理方法に比べて局所的に異常な酸化不動態膜が形成さ
れてしまう可能性が高くなるものの、従来の方法に比べ
れば、局所的に異常な酸化不動態膜が形成されてしまう
可能性が低くなる。
【0106】なお、加熱高純度不活性ガス通流段階にお
いて通流される不活性ガスの純度より非加熱高純度不活
性ガス通流段階において通流される不活性ガスの純度の
方が高いことが、好ましい。
【0107】図6は、本発明による表面処理方法を実施
することができる表面処理装置の他の例を示す概略構成
図である。図6において、図3中の要素と同一又は対応
する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略
する。
【0108】図6に示す表面処理装置が図3に示す表面
処理装置と異なる所は、図3中の開閉弁25、流量制御
装置29、純化器31及びフィルタ32が取り除かれて
いる点のみである。
【0109】図6に示す表面処理装置では、ガス加熱装
置30をオン状態にして、開閉弁27を閉じて開閉弁2
6を開くと、ガス供給口11aから加熱された高純度不
活性ガスが流出していく。また、ガス加熱装置30をオ
ン状態にして、開閉弁26を閉じて開閉弁27を開く
と、ガス供給口11aから加熱された高純度酸化性ガス
が流出していく。さらに、ガス加熱装置30をオフ状態
にして、開閉弁27を閉じて開閉弁26を開くと、ガス
供給口11aから加熱されていない高純度不活性ガスが
流出していく。
【0110】したがって、図6に示す表面処理装置によ
っても、図3に示す表面処理装置と同様に、前述した第
1乃至第4の表面処理方法を行うことができる。
【0111】次に、本発明の一実施の形態による第5の
表面処理方法について、図7を参照して説明する。
【0112】この第5の表面処理方法では、被表面処理
物を、比較的全長の長い内部流路を有し当該内部流路の
壁面を被処理金属表面とする物品、具体的には本例では
半導体製造装置の配管101としている。本例では、配
管101は、半導体製造に必要なガスを供給するガス供
給部110と当該ガスが供給されるプロセスチャンバ等
のガス受給部111との間を接続するように敷設されて
いる。このような配管101の内部流路の壁面に対して
表面処理を行う場合には、例えば、図7に示すように、
配管101の上流端に対する上流側の箇所及びその箇所
から配管101の流路に沿って下流側へ間隔をあけた1
つ以上の箇所にそれぞれ、図1又は図2に示すガス加熱
装置30を配設し、これらのガス加熱装置30を用いて
配管101を通流するガスの加熱を必要時に行えばよ
い。なお、最も上流側のガス加熱装置30とガス供給部
110との間には開閉弁121が、ガス受給部111の
直前の箇所には開閉弁122が、それぞれ設けられてい
る。また、開閉弁121と最も上流側のガス加熱装置3
0との間をガス流入口123に対して開閉する開閉弁1
24、及び、開閉弁122の直前の箇所をガス流出口1
25に対して開閉する開閉弁126が、設けられてい
る。
【0113】すなわち、この第5の表面処理方法では、
図6中のガス供給部11においてガス加熱装置30を取
り除いたものを用い、その流量制御装置28のガス流出
口を図7中のガス流入口123に接続し、図6中のガス
分析装置12を図7中のガス流出口125に接続し、開
閉弁121,122を閉じ、開閉弁124,126を開
いておく。そして、この状態において、前述した第1乃
至第4のいずれかの表面処理方法を適用する。このと
き、加熱されたガスを通流させる場合には全てのガス加
熱装置30をオン状態とし、加熱されていないガスを通
流させる場合には全てのガス加熱装置30をオフ状態と
する。
【0114】この第5の表面処理方法によれば、加熱さ
れたガスを通流させるに際して、間隔をあけた複数の箇
所にそれぞれ設けられたガス加熱装置30を用いてガス
の加熱が行われるので、加熱ガス通流時のガス温度の低
下を防いで、配管101の内部流路の全体に渡って適切
に温度を上げることができる。
【0115】なお、開閉弁121,124として集合バ
ルブを用いてもよいし、開閉弁122,126として集
合バルブを用いてもよい。
【0116】次に、本発明の一実施の形態による第6の
表面処理方法について、図8を参照して説明する。図8
において、図7中の要素と同一又は対応する要素には同
一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0117】この第6の表面処理方法においても、前記
第5の表面処理方法と同様に、被表面処理物を、比較的
全長の長い内部流路を有し当該内部流路の壁面を被処理
金属表面とする物品、具体的には本例では半導体製造装
置の配管101としている。本例では、配管101の内
部流路を複数の個別流路101a〜101cに仕切り得
る複数の仕切り用開閉弁131〜134と、各個別流路
101a〜101cの一方側を各ガス流入口135〜1
37に対して開閉する流入口用開閉弁138〜140
と、各個別通路101a〜101cの他方側を各ガス流
出口141〜143に対して開閉する流出口用開閉弁1
44〜146とを、配管101に対して設けておく。な
お、各開閉弁131〜134,138〜140,144
〜146のうち同一箇所付近に設けられた各複数の開閉
弁(例えば、開閉弁132,139,144)として、
集合バルブを用いてもよい。
【0118】そして、この第6の表面処理方法では、各
個別流路101a〜101c毎に前述した第1乃至第4
のいずれかの表面処理方法を適用する。例えば、個別流
路101aに対して表面処理を行う場合には、図3又は
図6に示すガス供給部11を用いてそのガス供給口11
aを前記ガス流入口135に接続し、ガス分析装置12
をガス流出口141に接続し、開閉弁131,132を
閉じて開閉弁138,144を開き、この個別流路10
1aに対して前記第1乃至第4のいずれかの表面処理方
法を適用すればよい。
【0119】この第6の表面処理方法によれば、加熱ガ
ス通流時のガス温度の低下を防いで、配管101の内部
流路の全体に渡って適切に表面処理を行うことができ
る。
【0120】次に、本発明の一実施の形態による第7の
表面処理方法について、説明する。この第7の表面処理
方法は、前記第1乃至第4の表面処理方法をそれぞれ次
のように変形したものである。すなわち、第7の表面処
理方法は、前記第1乃至第4の表面処理方法において、
内部流路を有する被表面処理物の当該内部流路にガスを
通流させる代わりに、被表面処理物の被処理金属表面に
ガスを吹き付けるように変形したものである。この第7
の表面処理方法によっても、前記第1乃至第4の表面処
理方法と同様の利点が得られる。
【0121】ここで、第7の表面処理方法において、被
表面処理物が、開口を有する容器であってその内壁を被
処理金属表面とする容器の一種であるガスボンベ151
である場合を例として、ガスの吹き付けの様子を図9を
参照して説明する。
【0122】この場合、例えば、図3又は図6に示すガ
ス供給部11を用い、そのガス供給口11aに図9
(a)に示すノズル152を接続する。ノズル152の
先端部には、図9(b)に示すように、円周方向に渡り
多数のガス噴出口153が設けられている。ノズル15
2を開口151aから入れてノズル152とボンベ15
1とを相対的に図9(a)中の上下方向に移動させるこ
とによって、ボンベ151の内壁の全体に渡ってガスを
吹き付けることができる。ガス供給部11の動作自体
は、前記第1乃至第4の表面処理方法の場合と同じ動作
を行わせるようにすればよい。サンプリング配管33の
流入口は、ガスボンベ151の開口151aの付近に配
置しておくことによって、ボンベ151の内壁に吹き付
けた後のガスの成分をガス分析装置12でモニタする。
【0123】なお、加熱ガス吹き付け時のガス温度の低
下を防ぐため、図9(c)に示すように、ノズル152
を内筒152aと外筒152bとからなる2重管構造と
することが好ましい。内筒152aと外筒152bとの
間の空間は単に空気が入っているだけでもよいが、その
空間を真空に引いたり、その空間に断熱材を配設したり
してもよい。
【0124】図6に示すガス供給部11を用いる場合に
は、当該ガス供給部11のガス加熱装置30を図9
(d)に示すようにノズル152の先端部に設ければ、
2重管構造を採用することなく、加熱ガス吹き付け時の
ガス温度の低下を防ぐことができる。
【0125】なお、第7の表面処理方法の表面処理の対
象となる被表面処理物が開口を有する容器に限定される
ものではないことは、言うまでもない。なお、ノズルの
構造等は、被処理金属表面の形状等に合わせて適宜変更
すればよい。
【0126】図10は、本発明の一実施の形態による表
面処理装置を示す概略斜視図である。この表面処理装置
は、開口を有する容器であってその内壁を被処理金属表
面とする容器、具体的には前記ガスボンベ151に対し
て、前記第7の表面処理方法を行うのに適するように構
成されている。すなわち、この表面処理装置は、図3又
は図6に示すガス供給部11と、そのガス供給口11a
に接続された前記ノズル152と、該ノズル152の噴
出口153がガスボンベ151の開口151aからガス
ボンベ151内に出し入れされるように、ノズル152
及びガス供給部11を矢印Xの方向に移動させる移動ス
テージ154と、所定の位置に配設された前記サンプリ
ング配管33(図10では図示せず)と、前記ガス分析
装置12(図10では図示せず)と、複数のガスボンベ
151を矢印Yの方向に順次搬送するベルトコンベア等
の搬送装置155とを備えている。搬送装置155は、
各ガスボンベ151の開口151aがノズル152に正
対する位置で順次停止するように、制御される。
【0127】なお、ノズル152をフレキシブル管を介
してガス供給口11aに接続しておけば、移動ステージ
154に代えて、ノズル152のみをX方向に移動させ
る移動機構を用いることができる。
【0128】図10に示す表面処理装置によれば、多数
のガスボンベ151に対して、効率良く前記第7の表面
処理方法を行うことができる。
【0129】次に、本発明の一実施の形態による第8の
表面処理方法について、図11を参照して説明する。こ
の第8の表面処理方法は、被表面処理物の被処理表面を
清浄化する表面処理方法である。
【0130】図11に示す例では、この第8の表面処理
方法の対象である被表面処理物は、半導体ウエハを搬送
する搬送ロボットのアーム102となっており、アーム
102の外面を被処理表面としている。このアームは石
英で構成されている。
【0131】この第8の表面処理方法では、図3に示す
ガス供給部11(図6に示すガス供給部11でもよ
い。)と、ガス供給部11のガス供給口11aに接続さ
れたノズル161と、前記サンプリング管33と、前記
ガス分析装置12とを用いる。なお、図3及び図6中の
各要素22,24,27は取り除いておいてもよい。
【0132】この第8の表面処理方法では、まず、ガス
加熱装置30をオン状態に保ったままで開閉弁25,2
7を閉じて開閉弁26を開き、加熱された高純度不活性
ガスをノズル161の噴出口162からアーム102に
吹き付ける(この段階を、以下、「加熱高純度不活性ガ
ス吹き付け段階」という。)。アーム102の表面に
は、ミクロ的に見ると、図4(a)と同様に、孔があっ
て、この孔内に洗浄剤、水分等の不純物が残留し、しか
も、表面には、有機物、パーティクル(埃など)等の不
純物が付着している。前記加熱高純度不活性ガス吹き付
け段階によってアーム102の表面(被処理表面)が間
接的に所定の高温に保持されるので、前記孔内の不純物
が膨張して、膨張した余分の不純物がこの孔から押し出
されて脱離し、高純度不活性ガス流によって吹き飛ばさ
れていく。また、アーム102の表面に付着していた不
純物も、高純度不活性ガス流によって吹き飛ばされてい
く。これらによって、前記加熱高純度不活性ガス吹き付
け段階によってアーム102の表面が清浄化されてい
く。
【0133】なお、加熱高純度不活性ガス吹き付け段階
における吹き付けガス流速は、0.1m/sec以上で
あることが好ましく、0.5m/sec以上とするとよ
り好ましく、1m/sec以上とすると更に好ましく、
3m/sec以上とするとより一層好ましい。
【0134】この加熱高純度不活性ガス吹き付け段階
は、アーム102に吹き付けられた後のガスの成分をサ
ンプリング配管33を介してガス分析装置12でモニタ
しつつ行われ、アーム102表面の清浄化の終点が検出
されると、開閉弁26,27を閉じて開閉弁25を開
き、加熱されていない高純度不活性ガスをノズル161
の噴出口162からアーム102に吹き付ける(この段
階を、以下、「非加熱高純度不活性ガス吹き付け段階」
という。)。この非加熱高純度不活性ガス吹き付け段階
では、アーム102の表面が略々室温に戻されるので、
図4(b)と同様に、不純物が収縮するとともに、高純
度不活性ガスを表面の微細な孔内に引き込むことにな
る。その結果、当該アーム102の表面に不純物等が付
着し難くなる。
【0135】なお、加熱高純度不活性ガス吹き付け段階
においてガス分析装置12でモニタすることなく、所定
時間経過した時に非加熱高純度不活性ガス吹き付け段階
に移行するようにしてもよい。
【0136】また、この第8の表面処理方法では、加熱
高純度不活性ガス吹き付け段階及びその後の非加熱高純
度不活性ガス吹き付け段階を複数回繰り返してもよく、
その場合には、アーム102の表面を一層清浄化するこ
とができる。
【0137】前述したような原理によって被表面処理物
が清浄化されるので、この表面処理方法の対象となる被
表面処理物は、特に限定されるものではなく、その材質
は、例えば、金属であってもよいし、可塑剤を有する樹
脂材料であってもよいし、可塑剤を有しない樹脂材料で
あってもよい。また、被表面処理物は、例えば金属材料
から成る配管部品、例えばバルブ、フィルタだけでな
く、磁気ディスク基板等のあらゆる材料から成る各種部
品、さらには可塑剤を有する樹脂材料から成る樹脂製
品、例えば半導体ウェハの保管容器、半導体装置の保持
容器や、配管部品としてのパッキン等であってもよい。
【0138】前記第8の表面処理方法では、被表面処理
物が、可塑剤を有する樹脂材料を、被処理表面の少なく
とも一部を形成する部分に少なくとも有しているもの、
例えば、可塑剤を有する樹脂材料からなるパッキンやフ
ィルタや半導体ウエハの保管容器などである場合には、
前述した原理により表面の清浄化が行われるのみなら
ず、次に説明するように、当該樹脂材料の表面側領域に
含まれていた可塑剤が脱離される。
【0139】すなわち、図5(a)に示すように、前記
第8の表面処理の前には、被表面処理物である樹脂部品
103の内部に、可塑剤104が均一に含まれている。
そして、樹脂部品103の表面領域における可塑剤10
4が、前記加熱高純度不活性ガス吹き付け段階による加
熱によって、図13(b)に示すように、樹脂部品10
3の表面から脱離する。このとき、樹脂部品103の可
塑剤22bがあった部分には、高純度不活性ガスが入り
込むことになる。その結果、当該樹脂部品103の表面
側の可塑剤の濃度が内部側の可塑剤の濃度より低くな
る。これにより、樹脂部品103の表面が清浄化される
ことになり、当該樹脂部品103の使用時には可塑剤の
脱離量が低減される。
【0140】また、前記第8の表面処理方法の対象であ
る被表面処理物は、内壁を被処理表面とする前述したガ
スボンベ151であってもよい。ガスボンベ151に対
して前記第8の表面処理方法を行う場合、前述した図1
0に示す表面処理装置を用いることができる。
【0141】次に、本発明の一実施の形態による加熱方
法について、図12を参照して説明する。図12に示す
ように、各種の配管には、パイプ以外に、流量制御装
置、圧力制御装置、バルブ、フィルタ等の配管部品17
0を有している。当該配管が、例えば凝縮性ガスを通流
させるものである場合、凝縮性ガスが配管部品170内
の内部流路の壁面等に付着してしまうのを防止する必要
がある。本実施の形態による加熱方法は、配管部品17
0の内部流路の壁面(接ガス面)を加熱する加熱方法で
あって、配管部品170の前記内部ガス流路の上流側に
ガス流路を接続し、当該接続したガス流路における配管
部品170の直近の箇所を通流するガスを加熱すること
によって、配管部品170の内部流路の壁面を加熱する
ものである。具体的には、配管部品170の上流側の直
近に図1又は図2に示すガス加熱装置30を配設すれば
よい。なお、凝縮性ガスを通流させる配管にはパイプ以
外の配管部品が複数設けられているが、基本的に、各配
管部品の上流側の直近にそれぞれガス加熱装置30を配
設することが好ましい。
【0142】本実施の形態による加熱方法によれば、配
管部品170を直接に加熱するのではなく、配管部品1
70の直近の箇所を通流するガスを加熱することによっ
て、配管部品170の内部流路の接ガス面を加熱するの
で、従来のような加熱炉等が不要となりコストダウンを
図ることができる。また、配管部品170を外側から加
熱するのではないので、配管部品170自体の温度条件
の制約があってもその制約にも関わらずに当該配管部品
170の接ガス面を高い温度に加熱することができる。
【0143】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0144】前述した各実施の形態は、不動態膜形成用
ガスとして酸化性ガスを用い、金属表面に酸化不動態膜
を形成する例であったが、本発明は、不動態膜形成用ガ
スは酸化性ガスに限定されるものではないし、不動態膜
は酸化不動態膜に限定されるものではない。例えば、不
動態膜形成用ガスとしてフッ化性ガスを用い、金属表面
にフッ化不動態膜を形成してもよい。この場合には、例
えば、高純度酸化性ガスを収容した前記ボンベ22に代
えて、フッ素等の高純度フッ化性ガスを収容したボンベ
を用いればよい。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
局所的に異常な不動態膜が形成され難く、しかも処理が
簡単でコストダウンを図ることができる表面処理方法及
び装置を提供することができる。
【0146】また、本発明によれば、このような表面処
理方法及び装置において用いるのに適したガス加熱装置
を提供することができる。
【0147】また、本発明は、このような表面処理方法
を行うのに適した物品を提供することができる。
【0148】さらに、本発明は、内部に流路を有してい
ない被表面処理物であっても、その所定の表面に対し
て、不動態膜を形成する表面処理や清浄化する表面処理
を行うことができ、しかも処理が簡単でコストダウンを
図ることができる表面処理方法及び装置を提供すること
ができる。
【0149】さらにまた、本発明は、内部にガス流路を
有する物品(例えば、流量制御装置、圧力制御装置、バ
ルブ、フィルタ等)の当該内部流路の壁面を加熱する加
熱方法であって、コストダウンを図ることができるとと
もに、当該物品自体の温度条件の制約があってもその制
約にも関わらずに前記壁面を高い温度に加熱することが
できる加熱方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるガス加熱装置を示
す概略断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態によるガス加熱装置を
示す概略断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態による表面処理装置を
示す概略構成図である。
【図4】被処理金属表面の様子を示す説明図である。
【図5】被表面処理物としての樹脂部品の表面領域の様
子を示す説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による表面処理装置を
示す概略構成図である。
【図7】ガス加熱装置の配置状態を示す図である。
【図8】被表面処理物の一例を示す図である。
【図9】ガスボンベに対するガスの吹き付けの様子とノ
ズルを示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態による表面処理装置
を示す概略構成図である。
【図11】被表面処理物に対するガスの吹き付けの様子
を示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態による加熱方法を説
明する説明図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 2 フィルタエレメント 3 ヒータ 11 ガス供給部11 12 ガス分析装置 21 高純度不活性ガスを収容したボンベ 22 高純度酸化性ガスを収容したボンベ 23,24 圧力調整器 25〜27 開閉弁 28,29 流量制御装置 30 ガス加熱装置 31 純化器 32 フィルタ 33 サンプリング配管 100 被表面処理物 101 配管 102 アーム 103 樹脂部品 101a〜101c 個別流路 131〜134 仕切り用開閉弁 135〜137 ガス流入口 138〜140 流入口用開閉弁 141〜143 ガス流出口 144〜146 流出口用開閉弁 151 ガスボンベ 152,161 ノズル 153,162 噴出口 154 移動ステージ 155 搬送装置 170 配管部品

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被表面処理物の被処理金属表面に不動態
    膜を形成する表面処理方法において、 ガス流路内に前記被処理金属表面が露出した状態で、前
    記ガス流路内に加熱された不活性ガスを通流させる第1
    の段階と、 前記第1の段階の後に、前記ガス流路内に加熱された不
    動態膜形成用ガスを通流させる第2の段階と、 を備えたことを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の段階及び前記第2の段階にお
    ける前記ガス流路内のガス流速が0.1m/sec以上
    であることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の段階の後に、前記ガス流路内
    に加熱されていない不活性ガスを通流させる第3の段階
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の表面処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の段階の後であって前記第3の
    段階の前に、前記ガス流路内に加熱された不活性ガスを
    通流させる第4の段階を備えたことを特徴とする請求項
    3記載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の段階は、前記被処理金属面を
    通流したガスの成分をガス分析装置でモニタしつつ行わ
    れることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の表面処理方法。
  6. 【請求項6】 被表面処理物の被処理金属表面に不動態
    膜を形成する表面処理方法において、 ガス流路内に前記被処理金属表面が露出した状態で、前
    記ガス流路内に加熱された不動態膜形成用ガスを通流さ
    せる第1の段階を備えたことを特徴とする表面処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第1の段階における前記ガス流路内
    のガス流速が0.1m/sec以上であることを特徴と
    する請求項6記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の段階の後に、前記ガス流路内
    に加熱されていない不活性ガスを通流させる第2の段階
    を備えたことを特徴とする請求項6又は7記載の表面処
    理方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の段階の後であって前記第2の
    段階の前に、前記ガス流路内に加熱された不活性ガスを
    通流させる第3の段階を備えたことを特徴とする請求項
    8記載の表面処理方法。
  10. 【請求項10】 前記被表面処理物が内部に流路を有し
    当該内部流路の壁面を前記被処理金属表面とする物品で
    あり、当該物品が前記ガス流路の少なくとも一部を構成
    するように設置され、 前記内部流路の一方端に対する当該一方の側の箇所及び
    その箇所から前記内部流路に沿って他方端側へ間隔をあ
    けた1つ以上の箇所にそれぞれ、当該箇所における流路
    を通流するガスを加熱し得るガス加熱装置を配設し、こ
    れらのガス加熱装置を用いて前記ガスの加熱を行うこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の
    表面処理方法。
  11. 【請求項11】 被表面処理物の被処理金属表面に不動
    態膜を形成する表面処理方法であって、前記被表面処理
    物が内部に流路を有し当該内部流路の壁面を前記被処理
    金属表面とする物品である表面処理方法において、 前記内部流路を複数の個別流路に仕切り得る複数の仕切
    り用開閉弁と、前記各個別流路の一方側を各ガス流入口
    に対して開閉する流入口用開閉弁と、前記各個別通路の
    他方側を各ガス流出口に対して開閉する流出口用開閉弁
    と、を前記物品に対して設けておき、 前記各個別流路毎に請求項1乃至9のいずれかに記載の
    表面処理方法を適用することを特徴とする表面処理方
    法。
  12. 【請求項12】 内部に流路を有する物品において、前
    記内部流路を複数の個別流路に仕切り得る複数の仕切り
    用開閉弁と、前記各個別流路の一方側を各ガス流入口に
    対してそれぞれ開閉する複数の流入口用開閉弁と、前記
    各個別通路の他方側を各ガス流出口に対してそれぞれ開
    閉する複数の流出口用開閉弁と、を備えたことを特徴と
    する物品。
  13. 【請求項13】 内部に流路を有する物品の当該内部流
    路の壁面に所定の表面処理を行う表面処理装置におい
    て、 第1のガス流入路と、 第2のガス流入路と、 前記第1のガス流入路の途中に設けられ当該箇所を通流
    するガスを加熱するガス加熱装置と、 前記第1のガス流入路に流入されて前記ガス加熱装置を
    通過するガスと前記第2の流入路に流入されるガスとを
    切り替えて、前記物品の前記内部流路に通流させる切り
    替え手段と、 を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  14. 【請求項14】 被表面処理物の被処理金属表面に不動
    態膜を形成する表面処理方法において、 前記被処理金属表面に加熱された不活性ガスを吹き付け
    る第1の段階と、 前記第1の段階の後に、前記被処理金属表面に加熱され
    た不動態膜形成用ガスを吹き付ける第2の段階と、 を備えたことを特徴とする表面処理方法。
  15. 【請求項15】 前記第2の段階の後に、前記被処理金
    属表面に加熱されていない不活性ガスを吹き付ける第3
    の段階を備えたことを特徴とする請求項14記載の表面
    処理方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の段階の後であって前記第3
    の段階の前に、前記被処理金属表面に加熱された不活性
    ガスを吹き付ける第4の段階を備えたことを特徴とする
    請求項15記載の表面処理方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の段階は、前記被処理金属面
    に吹き付けた後のガスの成分をガス分析装置でモニタし
    つつ行われることを特徴とする請求項14乃至16のい
    ずれかに記載の表面処理方法。
  18. 【請求項18】 被表面処理物の被処理金属表面に不動
    態膜を形成する表面処理方法において、前記被処理金属
    表面に加熱された不動態膜形成用ガスを吹き付ける第1
    の段階を備えたことを特徴とする表面処理方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の段階の後に、前記被処理金
    属表面に加熱されていない不活性ガスを吹き付ける第2
    の段階を備えたことを特徴とする請求項18記載の表面
    処理方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の段階の後であって前記第2
    の段階の前に、前記被処理金属表面に加熱された不活性
    ガスを吹き付ける第3の段階を備えたことを特徴とする
    請求項19記載の表面処理方法。
  21. 【請求項21】 被表面処理物の被処理表面を清浄化す
    る表面処理方法において、 前記被処理表面に加熱された不活性ガスを吹き付ける第
    1の段階と、 前記第1の段階の後に、前記被処理表面に加熱されてい
    ない不活性ガスを吹き付ける第2の段階と、 を備えたことを特徴とする表面処理方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の段階は、前記被処理面に吹
    き付けた後のガスの成分をガス分析装置でモニタしつつ
    行われることを特徴とする請求項21記載の表面処理方
    法。
  23. 【請求項23】 前記被表面処理物が開口を有する容器
    であってその内壁を前記被処理金属表面又は前記被処理
    表面とする容器であることを特徴とする請求項14乃至
    22のいずれかに記載の表面処理方法。
  24. 【請求項24】 開口を有する容器の内壁に所定の表面
    処理を行う表面処理装置において、 供給されたガスを噴出するノズルと、 請求項23記載の表面処理方法を適用するのに必要なガ
    スを前記ノズルに供給するガス供給手段と、 前記ノズルの噴出口が前記開口から前記容器内に出し入
    れされるように、前記ノズルと前記容器とを相対的に移
    動させる移動機構と、 を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  25. 【請求項25】 ガス流路を通流するガスを加熱するガ
    ス加熱装置であって、前記ガス流路に配設されるフィル
    タエレメントと、該フィルタエレメントの付近に配設さ
    れて前記フィルタエレメントを加熱するヒータとを備え
    たことを特徴とするガス加熱装置。
  26. 【請求項26】 前記フィルタエレメントの付近であっ
    て前記フィルタエレメントに対する上流側の前記ガス流
    路内の空間に、隙間があくように分布された部材を備え
    たことを特徴とする請求項25記載のガス加熱装置。
  27. 【請求項27】 内部にガス流路を有する物品の当該内
    部流路の壁面を加熱する加熱方法であって、前記物品の
    前記内部ガス流路の上流側にガス流路を接続し、当該接
    続したガス流路における前記物品の直近の箇所を通流す
    るガスを加熱することによって、前記壁面を加熱するこ
    とを特徴とする加熱方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004245249A (ja) * 2003-02-10 2004-09-02 Mcc Kogyo:Kk 高純度高圧ガス用容器およびその製造方法

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