JP2000255033A - ブランケット胴へのブランケット取り付け方法、及び該ブランケットを有するオフセット印刷装置 - Google Patents

ブランケット胴へのブランケット取り付け方法、及び該ブランケットを有するオフセット印刷装置

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JP2000255033A
JP2000255033A JP11063235A JP6323599A JP2000255033A JP 2000255033 A JP2000255033 A JP 2000255033A JP 11063235 A JP11063235 A JP 11063235A JP 6323599 A JP6323599 A JP 6323599A JP 2000255033 A JP2000255033 A JP 2000255033A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷機のブランケット胴にブランケットを装
着するに当たって、全周にわたって所定の張力で装着す
るためのブランケット端の固定方法、及びその装置を提
供する。 【解決手段】 回転するブランケット胴に対して印刷工
程の接触摺動移動がテーブル移動で行なうオフセット印
刷装置のブランケット胴へのブランケットの取り付け方
法において、ブランケットの端に固定用の金具を平行に
位置出しして取り付けるブランケット金具位置決め工程
と、この位置決めされたブランケット金具の断面クサビ
形状と同じクサビ傾斜角を持った固定側の凹部でブラン
ケットを挟み込みこの金具を別のクサビ形状を持った固
定部品によって固定する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のブランケ
ット胴にブランケットを固定するための固定方法、及び
該ブランケットを有するオフセット印刷装置に関するも
のである.
【0002】
【従来の技術】従来の技術における印刷機のブランケッ
ト胴にブランケットを固定する方法、及び装置には、図
8に示す特開平7−1715号公報に示されているよう
な、ブランケット端に金具Fa、Fbを固定し、これを
ブランケット胴の軸線と平行に設けられた溝に、ブラン
ケットの両端縁部が係合する押え部材を対向して配置
し、この押え部材に形成されているラックと噛み合うピ
ニオンを回転自在に支持した押込み部材の溝の深さ方向
の変位によって自動的に両端縁部を同一張力で牽引して
装着されるものがある。また前記従来例に類似するブラ
ンケット端の固定方法として、図9に示すようなブラン
ケット金具を多数のネジによって挾み込む構造も知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術によるブランケット固定方法においては、以
下に述べるような問題点があった。ブランケットに巻付
け時の位置決めを目的とした所定の穴を設け、この穴を
装置に設けられたピンに挿入することによって、ブラン
ケット巻付けを行う従来のセッティング方法では、大面
積のブランケットになると、ブランケット自体が布の織
物という軟らかい構造のものに対して、裁断寸法及び穴
明けの寸法を精度良く加工することは困難になる。これ
によって、セッティング時にブランケットの端部どうし
が平行にならず、ブランケットの幅方向の左右で長さ違
いが生じ、これが張力を与えての巻付け時に、幅方向の
左右に張力のアンバランスを発生させる原因となってい
た。
【0004】例えば、厚みが約2.1mmのブランケッ
トをΦ550の径をもつブランケット胴への張力設定値
を1800kgfとした巻付けセッティング時におい
て、ブランケット長さ1000mmの端部間の平行が約
1.5mmの傾きを持った状態でブランケットに張力を
与えるとブランケット幅1000mmの左右の張力値に
約230kgfの差が生じた。この張力の差は、張力
の規定値より弱い部分ではブラン胴表面とブランケット
裏面の間で摩擦抵抗に低下が生じ、印刷時の抵抗によっ
てブランケットが微少移動をして、その部分の印刷位置
精度が悪化する。張力の規定値より強い部分では巻付
けセッティング完了時の巻付け状態の厚みは、ブランケ
ットが引き伸ばされることによって薄くなる影響を与え
ることになり、印刷工程において一定の印圧を与えよう
とするプロセスにとっては、ブランケットのつぶれ代が
変化してしまうことによって悪影響を与える。
【0005】このことから、ブランケットのセッティン
グ時においては張力にアンバランスが無い状態でブラン
胴に巻き付けることが望ましい。また同時にブランケッ
トの固定保持については、所望する張力値が約2000
kgfと大きいためスベリや緩み等が生じない構造であ
ることが必要である。従来例で示した図9の様な固定方
法においては、ブランケットの構造が例えば図10の特
開平6−169189号公報に示すような基布層をもつ
場合においては、ブランケットに張力を付与するために
引張り力を加えていくと、徐々にブランケット厚み寸法
が薄く減少していくことが確認されている。そのために
はブランケットの装着状態は、印刷工程において生じる
印刷位置ずれ、ダブリなどの印刷障害を防ぐためにブラ
ンケットの加工精度に左右されずにブランケットの端部
間を平行な状態で固定保持でき、かつ大きな張力を受け
ての巻付けセッティングができる方法が求められてい
る。本出願に係る発明の目的は、ブランケット胴にブラ
ンケットを装着するに当たって、全周にわたって所定の
張力で装着するためのブランケット端の固定方法、及び
その装置を提案することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明者は、回転するブランケット胴に対して印刷工程
の接触摺動移動がテーブル移動で行われるオフセット印
刷装置において、ブランケット胴に設けられた固定保持
部分と一定の張力を付与する部分があって、これらの間
にあるブランケットの両側の端に取り付けられる金具を
装置の外で互いに平行に位置決め可能にする平行出し装
置を持ったことと、これらの金具形状をクサビ形状にす
ることによってブランケットを略N字形状にクランプす
る構成にすることによって、上記課題が解決されること
を見出し本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、回転するブランケッ
ト胴に対して印刷工程の接触摺動移動がテーブル移動で
行なうオフセット印刷装置のブランケット胴へのブラン
ケットの取り付け方法において、ブランケットの端に固
定用の金具を平行に位置出しして取り付けるブランケッ
ト金具位置決め工程と、この位置決めされたブランケッ
ト金具の断面クサビ形状と同じクサビ傾斜角を持った固
定側の凹部でブランケットを挟み込みこの金具を別のク
サビ形状を持った固定部品によって固定する工程とを有
する。
【0008】ここで、前記ブランケット金具位置決め工
程は、オフセット印刷装置に付属して配置され端固定用
の金具を互いに平行にセットする位置決めを有する平行
出し治具によって平坦に置かれたブランケットに対して
両端に平行に位置決めして金具を取り付けることが可能
な構造によって行うことが好ましい。また、前記ブラン
ケット固定工程は、ブランケット胴に少なくとも2個所
以上配置され、内1個所は受け渡し移動可能な構造によ
って行うことが好ましい。
【0009】また、本発明は、回転するブランケット胴
に対して印刷工程の接触摺動移動がテーブル移動で行な
うオフセット印刷装置において、ブランケット胴へのブ
ランケットの取り付けが、ブランケットの端に固定用の
金具を平行に位置出しして取り付けるブランケット金具
位置決めする機構と、この位置決めされたブランケット
金具の断面クサビ形状と同じクサビ傾斜角を持った固定
側の凹部でブランケットを挟み込み、この金具を別のク
サビ形状を持った固定部品によって固定する機構とによ
って行われる。ここで、前記ブランケット金具は、頂角
を90゜以下のクサビ断面形状であることが好ましい。
また、前記ブランケット金具を固定する機構は、頂角を
0゜以上のクサビ形状にしたことが好ましい。
【0010】
【作用】上記構成を採用することにより、平行出し治具
はブランケットを平坦な状態で置き、かつ四隅を引っ張
った状態で両端に取り付けられる金具に対して配置可能
なピンを設けてあって、下側金具が挿入されてブランケ
ットを置く平面と同一高さになる溝状の位置決めと、こ
の下側金具とブランケットを挟む形で対峙する上側金具
を固定する時に、両端の上側金具どうしが互いに平行に
なるように位置決めできる位置決めピン、または位置決
め当て部材が設けられていることが特徴である平板状の
ブランケット置き部分と、ここに位置決め配置されてブ
ランケットを固定保持する上下のブランケット端金具に
よって、ブランケットに加工された取付け穴の精度が悪
くてもブランケットの端にブラン胴に固定する金具を互
いに平行に取付ける作用をする。
【0011】また、上記のブランケット端金具は上下に
分割されて、この2本の金具によってブランケットを挟
んで固定する構造で、この平行出し装置に対して上下お
のおのが位置決めすることが可能な穴、及び外形を有し
ている。また、金具の形状は逆台形のクサビ形状になっ
ていて、金具をブラン胴側及びテーブル側に固定する際
の部材においてもクサビ機構を利用しているため、小さ
な締め付け力で大きな固定力が得られる効果があり、ブ
ランケットを大きな張力によって引っ張ってもスベリや
緩みが生じないようにブランケットの固定保持の作用を
する。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の特徴を最もよく表すブランケット端
を固定する金具と、この金具をブランケットに対して平
行に取り付ける平行出し治具2を示す図面である。図1
中、1はブランケットで、この両端laとlb部分にブ
ランケット金具3と4が取り付けられてブラン胴5への
巻付け固定が行われる。
【0013】ブランケット端金具3と4は上(3a及び
4a)下(3b及び4b)に分割されてこの2本2組の
金具によってブランケット1の両端1aと1b部分を各
々に挾んで固定する構造で、2本の金具には上(3a及
び4a)下(3b及び4b)おのおのが平行出し治具2
に対して位置決めすることが可能な穴、及び外形を有し
ている。
【0014】本実施例では、下(3b及び4b)金具は
外形寸法が、平行出し治具2の平板2a上に設けられた
下金具の高さ寸法で掘り込まれた溝状の配置穴6a、6
bに挿入して、嵌め合されることで、互いに平行の位置
精度が維持再規できるように構成されている。上(3a
及び4a)金具の外側両端部に2個の位置決め穴7a、
7bがあって、平行出し治具2の平板2a上の溝状の配
置穴6a、6bの外側に設けられたピン8a、8bによ
って互いに平行の位置精度と下(3b及び4b)金具と
の上下組み合わせ位置精度が維持再現できるように構成
されている。また、この上下金具が組み合わされた形状
は、逆台形のクサビ形状になっていて、ブランケット端
金具3と4をブラン胴5側の固定ベース10及びテーブ
ル9側の固定ベース11に固定する際に、クサビの効果
で大きな固定力を得る構造になっている。
【0015】この固定ベース11には、ブランケット巻
付け終了時にブランケット胴5へこの固定ベース11を
受け渡しをするために、第1の爪とブランケット1に張
力を与えるためテーブル9で引っ張るための第2の爪が
表裏に構成されている。平行出し治具2には、ブランケ
ット1及び金具3、4が配置できる面積をもった平板2
aがあり、この平板2a上には上記の下(3b及び4
b)金具を位置決めする溝状の配置穴6a、6bと、上
(3a及び4a)金具を位置決めするピン8a、8bの
他に、ブランケット1を2組の金具3、4に対して概略
の位置を決めるのと、ブランケット自身をシワ、たるみ
等が無く平坦に伸ばした状態で置かれる目的で、ブラン
ケット1の外形形状のほぼ四隅に対応する位置に4本の
ピン12が設けられている。このピン12に挿入する穴
13がブランケット1に設けてある。
【0016】図2および3は、オフセット印刷装置上で
のブランケット金具3、4を固定する部分を示す図面で
あり、図中10(及び11)は開口部を持つ固定ベース
で、斜面14〜斜面16の3つのクサビ合わせ面が構成
されている。この固定ベース10(及び11)の開口部
には固定端出口となる縁部17がある。
【0017】ブランケット1は、この縁部17で折り曲
げられることでブランケット裏面と摩擦が最大となっ
て、張力が直接クサビ部分にかからない作用をする。ブ
ランケット金具3(及び4)の断面形状の逆台形を構成
する斜面18、19は、クサビ斜面14、15と同じ斜
面角度を持ちブランケット1を挟んだ状態で嵌まるよう
なクサビ構造になっている。固定ベース10(及び1
1)への位置決めは、位置決めピンと穴の嵌合によって
される。本実施例ではブランケット金具3(及び4)の
頂角部分に固定ベース10(及び11)に設けられた位
置決め用の穴20に係合する位置決めピン21が2本以
上設けられている。この位置決め穴20に対して、作業
者がブランケット1をセットしたブランケット金具3
(及び4)の位置決めビン21を挿入すれば、ブランケ
ット胴5に対してブランケット1は位置関係が決定され
ることになる。
【0018】このブランケット金具3(及び4)は、固
定クサビ部品22の動作(例えばリンク機構)によって
連動して、固定ベース10(及び11)のクサビ合わせ
斜面14、15にブランケット金具3(及び4)のクサ
ビ合わせ斜面18、19が接触する方向に動作する。こ
の時ブランケット1はクサビ斜面によって曲げられ、挾
み込まれる。その時の挾み込み力Fは、固定クサビ部品
22を固定ベース10(及び11)に固定する締め付け
ネジ23によって与えられた力Pがブランケット金具3
(及び4)のクサビ合わせ斜面18、19の角度によっ
て増加される作用によって得られる。
【0019】図4は、オフセット印刷装置である。この
印刷装置を用いてブランケットの装着、及び実施例のブ
ランケット固定を行なう。図4において、101は本体
べースであり、左右2本のリニアガイド102を取り付
けてある。リニアガイド102上の移動ブロック103
にはテーブル104が固定されており、装置前方のテー
ブル駆動モーター105で回転駆動されるボールネジ1
06によって前後(X方向)に移動量を制御して走行す
ることができる。この時のテーブル104移動量は、図
示しない測長器によって検出される。
【0020】このテーブル走行方向に直角(Y方向)に
軸線をもつように配置されたブランケット胴5は、両端
を支持柱108で回転自在に支持されている。このブラ
ンケット胴5は軸延長線上に配置された減速機109と
組み合わされたブランケット胴駆動モータ110で回転
移動角を制御して回転することができる。この時のブラ
ンケット胴5回転移動量は、図示しないエンコーダ等に
よって検出される。111はブランケット胴8の左右両
側に固定されたギヤで、テーブル104上面左右に取り
付け固定されたラックギヤ112と噛み合って、印刷工
程での同調動作を実現している。印刷工程ストロークは
テーブル104の全ストロークに対して充分に短く、ラ
ックギヤ112はワーク120のX方向長さ+同調安定
ストロークを加味して長さが決定されている。これによ
りブランケット胴5とテーブル104は印刷工程ストロ
ークのみでギヤ111とラックギヤ112が接触し、そ
れ以外のストローク領域ではブランケット胴5とテーブ
ル104が各々個別に数値制御動作可能である。
【0021】ブランケット胴5に装着するブランケット
1の両端は、図2および3に示すようにブランケット金
具3(及び4)が取り付けられている。ブランケット胴
5には胴の軸線と平行にブランケット金具3を固定保持
する固定ベース10が構成される固定保持部分115
と、他方のブランケット金具4を含む固定ベース11を
受け渡を実現するために、ブランケット胴径の接線方向
に変位動作可能な移動保持部分116がある。
【0022】テーブル104にはテンション治具117
が設けられて、ブランケット1の片側端に取り付けられ
たブランケット金具4を含む固定ベース11が取り付け
取り外すことができるようになっている。テンション治
具117には、このの固定ベース11を保持する力を検
出できるロードセル118があってブランケット1に生
じる張力を逐次出力することができる。
【0023】テーブル駆動モーター105とブランケッ
ト胴駆動モータ110は、119の図示しない制御装置
によって個別または、数値制御同調動作ができる。また
この制御装置119にはロードセル118の出力、及び
テーブル104の移動量、ブランケット胴5の回転移動
量を取り込むように接続されている。
【0024】図5および6は、上記図4のオフセット印
刷装置におけるブランケット1をブランケット胴5に装
着固定する方法を工程順に示した概念図であり、各符号
は図4と同様にしてある。図5および6に従って、本発
明のブランケット1の装着固定方法を説明する。
【0025】まず、装置に付帯する平行出し治具2の平
板2a上に設けた下金具位置決め用溝状の配置穴6a、
6bにブランケット金具3、4の下側金具3b、4bを
嵌めて位置決めする。この時溝深さは下金具の高さと同
じにしてあるので、下金具挿入後は溝は埋まって平板2
aは平坦になる。次にブランケット1を平板2a上に広
げ、ブランケット金具3、4に対して配置を決定する目
的で設けられている平板2a上の4本のピン12に、ブ
ランケット1の外形四隅にある穴13を嵌めて、シワ、
たるみ等無くブランケット1を置く。
【0026】次に平行出し治具2の平板2a上の溝状の
配置穴6a、6bの外側に設けられたピン8a、8b
に、上金具に設けた穴7a、7bを挿入して、互いに平
行の位置精度と、下(3b及び4b)金具との上下組み
合わせ位置精度が維持再現できるように、上金具3a、
4aを下金具3b、4bに対して位置決めをして、上下
をネジ等で連結固定する。この状態までが装置外で準備
する工程であり、ここで準備したブランケット金具が、
両端に平行に精度良く取り付けられたブランケット1を
装置に持ち込んで、片側の金具3をテーブル104側の
固定ベース11へ位置決めピン21と位置決め穴20の
係合し、固定クサビ部品22を動作させると、これと連
動して(例えば図示しないリンク機構等によって)ブラ
ンケット金具3が動かされて、ブランケット金具側のク
サビ斜面18、19と固定ベース側のクサビ斜面14、
15によってブランケット1を挟み込む。
【0027】この時ブランケット1は、クサビ合わせ面
18、19(14、15)で構成されるクサビ角θ1
鋭角状に折り曲げられ、固定クサビ部品22のクサビ合
わせ斜面23は、固定ベース11のクサビ合わせ斜面1
6に合わさって仮固定状態になる。次に固定クサビ部品
22に設けてある締め付け箇所に締め付けネジ24を挿
入して、固定クサビ部品22を固定ベース11に固定す
る。この締め付け力Pはクサビ合わせ斜面16、23に
よってブランケット金具3を押付ける力に分解されてよ
り強い力Fでブランケット1を固定する。これを装置上
のテーブル104印刷方法前方に取り付けてあるテンシ
ョン治具117に固定ベース11の第2の爪26を噛み
合わせてセットする。(図5a) ブランケット1のもう一方の金具4を、ブランケット胴
5の下を通し、ブランケット胴5にある固定保持部分1
15の固定ベース10へ、位置決めピン21と位置決め
穴20の係合し、固定クサビ部品22を動作させると、
これと連動して(例えば図示しないリンク機構等によっ
て)ブランケット金具3が動かされて、ブランケット金
具側のクサビ斜面18、19と固定ベース側のクサビ斜
面14、15によってブランケット1を挟み込む。
【0028】この時ブランケット1は、クサビ合わせ面
18、19(14、15)で構成されるクサビ角θ1で
鋭角状に折り曲げられ、固定クサビ部品22のクサビ合
わせ斜面23は、固定ベース11のクサビ合わせ斜面1
6に合わさって仮固定状態になる。次に固定クサビ部品
22に設けてある締め付け箇所に締め付けネジ24を挿
入して、固定クサビ部品22を固定ベース11に固定す
る。この締め付け力Pはクサビ合わせ斜面16、23に
よってブランケット金具3を押付ける力に分解されて、
より強い力Fでブランケット1を固定する。
【0029】この時、テーブル104のストローク位置
はブランケット1の自然長さLより短いL1に移動して
停止しているので、ブランケット1はたるみをもった状
態で装置に取り付けられる。(図5b) ブランケット胴5の固定保持部分115にブランケット
1を固定をした後、ブランケット胴5から接線方向にで
るブランケット1が水平になるまでブランケット胴5を
回転させて停止する、この時回転移動量と同じストロー
ク分テーブル104も同時に動作し、L1長は変化しな
い。
【0030】次に、ブランケット胴5は停止したままテ
ーブル104をブランケット1のたるみを取る方向(+
X方向)へ微少量づつ移動して、ロードセル118の出
力f0が検出された時点で停止する。この時の出力f0
はブランケット1がたるみ無く張られたことを示し、テ
ーブル104の移動ストロークを測長器で測定すること
でブランケット1の自然長Lが求まる。(図5c) この位置から、設定された張力値Fをロードセル118
の出力が示すまでブランケット胴5を停止した状態で、
テーブル104を+X方向へ微少量づつ移動する。設定
された張力値F=ロードセル出力値fになった時点で停
止し、張力fを与えたことによって、ブランケット7が
伸びた量をテーブル104の移動量△Lとして測長器で
測定する。(図6d) ここから、ブランケット胴5の回転角とテーブル104
の移動量を位置制御で同調させて張力fを保持しながら
巻き取りをする。この時ロードセル118の出力値は、
位置制御の補正として制御に取り込まれる。巻き取り動
作は、ブランケット胴5の縁部移動保持部分116が最
下部にきて、縁部保持部分が水平になる位置まで続けて
停止する。(図6e) この状態で、ブランケット縁部114が縁部移動保持部
分116と係合され、ロードセル118の出力値が−Δ
fするまで縁部移動保持部分116を前進させる。すな
わち、張力fが途中解除されることなく、テンション治
具117からブランケット胴5の縁部移動保持部分11
6へ、保持状態の受け渡しをさせる。その後、縁部移動
保持部分116とブランケット縁部114をボルト等で
固定し、テーブル104からテンション治具117を取
り外す。(図6f) 以上の工程でブランケット装着固定が終了する。図7
は、締め付けネジ24で与える力Pと各クサビ斜面の角
度θによってブランケット1を固定する挟み込み力Fと
の関係を表している。すなわち本実施例が従来の固定方
法と比較して少ない締め付けネジ数で大きなブランケッ
ト固定力が得られることを示す。これによると、従来直
径6mmのネジを19本使用して得られるブランケット
固定力は約9600kgfであり、対して本実施例によ
ると同等の締め付け効果は直径6mmのネジを6本使用
して得ることができる(ブランケット押えクサビ斜面角
5°、固定クサビ斜面角10°設定時において)。
【0031】以下に本実施例の特徴について述べる。上
記のブランケットの端部金具の平行精度出し固定方法と
ブランケット胴への装着方法では、第1にブランケット
が大型化(大面積化)するに伴う裁断、穴加工の精度の
悪化に影響されずに張力のアンバランス原因であったブ
ランケット固定の平行精度を維持することが容易である
ことが大きな特徴である。第2にクサビ形状の押え部品
を組み合わせて小さな締め付け力(すなわちネジ締め作
業工数を削減)によって大きな固定力を得ることが大き
な特徴である。また、固定ベース10(及び11)の開
口部には固定端出口となる縁部17を構成することでブ
ランケット1が折り曲げられることでブランケット裏面
と摩擦が最大となって張力が直接クサビ部分にかからな
い作用をすることが特徴である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、従来のブランケッ
ト巻付け方法ではブランケットが大型(大面積)化した
時に問題になっていたブランケット自体が布の織物とい
う軟らかい構造のものに対して裁断寸法及び穴明けの寸
法を精度良く加工することが困難であるために位置決め
不良により生じていた張力のアンバランスに対して、本
発明によれば、上下に分割されたブランケット端を固定
する金具とこの金具を装置の外でブランケットに対して
組み付けできる平行出し治具によって、ブランケット端
部をブランケット胴に対して平行に取付けてアンバラン
ス無く設定した張力を与えた巻付けセッティングが可能
となった。
【0033】またブランケットを固定保持する金具の形
状によるクサビ効果を利用することで、巻付け時の大き
な張力によってブランケットが引っ張られてもスベリや
緩みが生じないようになっている。さらにその固定の手
段においてもクサビ機構を利用しているため、小さな締
め付け力で大きな固定力が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のブランケット金具と平行出
し治具を示す分解斜視図。
【図2】 本発明の実施例のブランケット金具の固定部
分を示す図。
【図3】 本発明の実施例のブランケット金具の固定部
分を示す図。
【図4】 本発明の実施例のオフセット印刷装置を示す
斜視図。
【図5】 図2および3に示す装置でのブランケット胴
へのブランケット装着手順を示す図。
【図6】 図2および3に示す装置でのブランケット胴
へのブランケット装着手順を示す図。
【図7】 本発明の実施例の締め付け力とブランケット
固定力の関係。
【図8】 従来例のブランケット装着装置の斜視図。
【図9】 従来例のブランケット端の固定方法。
【図10】 従来例のブランケットの断面図。
【符号の説明】
1:ブランケット、2:平行出し治具、3〜4:ブラン
ケット金具、3a,4a:ブランケット金具の上金具、
3b,4b:ブランケット金具の下金具、5:ブランケ
ット胴、6a,6b:下金具位置決め用溝状の配置穴、
7a,7b:上金具位置決め穴、8a,8b:上金具位
置決めピン、9:テーブル、10,11:固定ベース、
12:ブランケット配置用ピン、13:ブランケット配
置用穴、14〜15:クサビ合せ斜面(固定ベース
側)、16:クサビ斜面(固定ベース側)、17:縁
部、18〜19:クサビ合せ斜面(金具側)、20:ブ
ランケット金具位置決め用の穴、21:ブランケット金
具位置決め用のピン、22:固定クサビ部品、23:ク
サビ合せ斜面(固定クサビ部品側)、24:締め付けネ
ジ、25:第1の爪(テーブル側の固定ベース)、2
6:第2の爪(テーブル側の固定ベース)、101:本
体べース、102:リニアガイド、104:テーブル、
105:テーブル駆動モーター、106:ボールネジ、
110:ブランケット胴駆動モーター、114:縁部、
115:固定保持部分、116:移動保持部分、11
7:テンション治具、118:ロードセル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するブランケット胴に対して印刷工
    程の接触摺動移動がテーブル移動で行なうオフセット印
    刷装置のブランケット胴へのブランケットの取り付け方
    法において、ブランケットの端に固定用の金具を平行に
    位置出しして取り付けるブランケット金具位置決め工程
    と、この位置決めされたブランケット金具の断面クサビ
    形状と同じクサビ傾斜角を持った固定側の凹部でブラン
    ケットを挟み込みこの金具を別のクサビ形状を持った固
    定部品によって固定する工程とを有することを特徴とす
    るブランケット取り付け方法。
  2. 【請求項2】 前記ブランケット金具位置決め工程は、
    オフセット印刷装置に付属して配置され端固定用の金具
    を互いに平行にセットする位置決めを有する平行出し治
    具によって平坦に置かれたブランケットに対して両端に
    平行に位置決めして金具を取り付けることが可能な構造
    によって行われることを特徴とする請求項1に記載のブ
    ランケット取り付け方法。
  3. 【請求項3】 前記ブランケット固定工程は、ブランケ
    ット胴に少なくとも2個所以上配置され、内1個所は受
    け渡し移動可能な構造によって行われることを特徴とす
    る請求項1に記載のブランケット固定方法。
  4. 【請求項4】 回転するブランケット胴に対して印刷工
    程の接触摺動移動がテーブル移動で行なうオフセット印
    刷装置において、ブランケット胴へのブランケットの取
    り付けが、ブランケットの端に固定用の金具を平行に位
    置出しして取り付けるブランケット金具位置決めする機
    構と、この位置決めされたブランケット金具の断面クサ
    ビ形状と同じクサビ傾斜角を持った固定側の凹部でブラ
    ンケットを挟み込みこの金具を別のクサビ形状を持った
    固定部品によって固定する機構とによって行われている
    ことを特徴とするオフセット印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記ブランケット金具は、頂角を90゜
    以下のクサビ断面形状であることを特徴とする請求項4
    に記載のオフセット印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記ブランケット金具を固定する機構
    は、頂角を0゜以上のクサビ形状にしたことを特徴とす
    る請求項4に記載のオフセット印刷装置。
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JP2019127037A (ja) * 2018-01-23 2019-08-01 ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフトHeidelberger Druckmaschinen AG 印刷機において刷版クランプをコントロールする方法

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