JP2000252245A - Cmp研磨液 - Google Patents

Cmp研磨液

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JP2000252245A
JP2000252245A JP11053000A JP5300099A JP2000252245A JP 2000252245 A JP2000252245 A JP 2000252245A JP 11053000 A JP11053000 A JP 11053000A JP 5300099 A JP5300099 A JP 5300099A JP 2000252245 A JP2000252245 A JP 2000252245A
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cerium oxide
polishing liquid
oxide particles
polishing
average particle
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JP11053000A
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English (en)
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Keizo Hirai
圭三 平井
Toranosuke Ashizawa
寅之助 芦沢
Satohiko Akahori
聡彦 赤堀
Yoshio Kurihara
美穂 栗原
Yasushi Kurata
靖 倉田
Takashi Sakurada
剛史 桜田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被研磨面を選択的に傷なく研磨することがで
き、高平坦化することが可能であるCMP研磨液を提供
する。 【解決手段】 酸化セリウム粒子を含有して成るCMP
研磨液であって、酸化セリウム粒子が分散初期の平均粒
径に対して1.2倍以上12倍以下の平均粒径になるよ
うに凝集した状態で分散していることを特徴とするCM
P研磨剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子製造工
程のうち、層間絶縁膜の平坦化工程またはシャロー・ト
レンチ分離の形成工程等において好適に使用されるCM
P(Chemical Mechanical Pol
ishing)研磨剤に関する。
【0002】
【従来の技術】超大規模集積回路の分野において実装密
度を高めるために種々の微細加工技術が研究、開発され
ており、既に、デザインルールは、サブハーフミクロン
のオーダーになっている。このような厳しい微細化要求
を満足するための技術の一つにCMP技術がある。この
技術は、半導体装置の製造工程において、露光を施す層
を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、歩留まり
を安定させることができるため、例えば、層間絶縁膜の
平坦化やシャロー・トレンチ分離等を行う際に必須とな
る技術である。
【0003】従来、半導体装置の製造工程において、プ
ラズマ−CVD(ChemicalVapor Dep
osition、化学的蒸着法)、低圧−CVD等の方
法で形成される酸化珪素絶縁膜等を平坦化するためのC
MP研磨液として、コロイダルシリカを研磨粒子とする
高PH(ペーハー)の研磨液が多用されてきた。しかし
ながら、この研磨液には、酸化珪素膜の研磨速度が十分
ではない、ウエハ全面が均一に削れない(すなわち高平
坦化できない)、あるいはスクラッチと呼ばれる研磨傷
が多い等の問題がある。
【0004】CMP研磨液は、上記した絶縁膜の平坦化
以外に、シャロー・トレンチ分離の形成工程においても
使用されている。デザインルール0.5μm以上の世代
では、集積回路内の素子分離にLOCOS(シリコン局
所酸化)法が用いられてきたが、素子分離幅をより狭く
するため、シャロー・トレンチ分離法が用いられてい
る。シャロー・トレンチ分離法では、基板上に成膜した
余分の酸化珪素膜を除くためにCMPが使用され、研磨
を停止させるために、酸化珪素膜の下に窒化珪素膜がス
トッパとして形成されるのが一般的である。したがっ
て、酸化珪素膜研磨速度は窒化珪素膜研磨速度よりでき
るだけ大きいことが望ましい。しかし、従来のコロイダ
ルシリカを用いた研磨液は、酸化珪素膜と窒化珪素膜の
研磨速度比が高々3程度と小さく、シャロー・トレンチ
分離用としては実用的ではない。
【0005】一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表
面研磨液としては、酸化セリウムを用いた研磨液が多用
されている。酸化セリウム研磨液は研磨傷が発生し難
く、また、研磨速度が速いという特長を有する。そのた
め、酸化セリウム研磨液を半導体用研磨液として適用す
る検討が近年行われているが、未だコロイダルシリカを
用いた研磨液にとって代わるには至っていない。その理
由は、コロイダルシリカを用いた研磨液の問題点のうち
研磨速度と研磨傷については、十分に吟味した酸化セリ
ウム粒子を用いることで良い結果が得られつつあるが、
高平坦化及び酸化珪素と窒化珪素の研磨速度比の点で十
分な特性を示す酸化セリウム研磨液がなかったためであ
る。
【0006】特開平8−22970号公報には、被研磨
膜との相互作用が非常に強い、少なくとも一つの親水基
を有する分子量100以上の有機化合物を研磨液に添加
することにより、所望の凸状部のみを効率よく研磨し、
高平坦化を可能にする方法が提案されている。しかし、
特開平8−22970号公報に記載の方法に従うと、酸
化セリウム粒子が短時間で凝集して沈殿してしまうた
め、研磨液と添加剤液を別々に準備し、研磨直前に混合
して研磨装置上に供給するか、または二液の出口を近接
させて二液が研磨装置上で混合されるようにする等の効
率の悪い方法を採らざるを得ない。また、もし凝集沈殿
が始まっている研磨液を用いた場合には、ウエハに多数
の研磨傷を発生させてしまう。
【0007】特開平8−302338号公報には、研磨
粒子を含有した研磨粒子水溶液に増粘剤を添加した高粘
性スラリーを用いる方法が提案されており、粒子の凝集
沈殿がないため傷が少なく、より少ないスラリー使用量
で研磨できるとされているが、凸部を選択的に研磨して
高平坦化できる等の効果はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被研
磨面を選択的に傷なく研磨することができ、高平坦化す
ることが可能であるCMP研磨液を提供することにあ
る。
【0009】本発明の他の目的は、酸化珪素膜の段差を
600Å以下まで研磨することができるCMP研磨液を
提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、酸化珪素膜と窒化珪
素膜の研磨速度比が更に高いCMP研磨液を提供するこ
とにある。
【0011】本発明の他の目的は、研磨傷の発生が更に
少ないCMP研磨液を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】先に述べたいずれの方法
においても、酸化セリウム粒子の凝集は、ウエハに多数
の研磨傷を発生させたり、取り扱い性が劣る等の理由に
より、駆逐されるべき現象とみなされている。確かに、
すぐに沈殿となるような著しい凝集が起きる場合は、研
磨傷が発生する。しかしながら本発明者等は、本発明で
規定した範囲でゆるやかに酸化セリウム粒子を凝集さ
せ、しかも安定して水中にその凝集体を存在させること
により、傷が発生せず、凸部が選択的に研磨されて高平
坦化でき、しかも、酸化珪素膜の研磨速度を高くするこ
とができることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0013】本発明は、酸化セリウム粒子を含有して成
るCMP研磨液であって、酸化セリウム粒子が分散初期
の平均粒径に対して1.2倍以上12倍以下の平均粒径
になるように凝集した状態で分散していることを特徴と
するCMP研磨剤に関する。
【0014】本発明は、また酸化セリウム粒子を含有し
て成るCMP研磨液であって、酸化セリウム粒子が凝集
しており、この凝集粒子の平均粒径が、凝集を解除した
ときの平均粒径の1.2倍以上12倍以下であることを
特徴とするCMP研磨剤に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のCMP研磨液中の酸化セ
リウム粒子の濃度に特に制限はないが、取り扱いやすさ
から0.5〜20重量%の範囲が好ましく、1〜5重量
%の範囲がより好ましい。また、半導体チップ研磨に使
用することから、酸化セリウム粒子及び研磨液に加える
水溶性有機化合物中のナトリウムイオン、カリウムイオ
ン等のアルカリ金属、ハロゲン及びイオウの含有率はそ
れぞれ10ppm以下に抑えることが好ましい。
【0016】酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定
するものではないが、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、しゅう
酸塩等のセリウム化合物を焼成または過酸化水素等によ
って酸化することで作製される。但しこれらの方法によ
り製造された直後の酸化セリウム粒子は凝集しているた
め、機械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法として
は、ジェットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等
による湿式粉砕方法が好ましい。
【0017】引き続いて、上記方法により得られた酸化
セリウム粒子を水等の分散媒中に分散させて研磨液とす
る。この方法としては、通常の撹拌機による分散処理の
他にホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミルな
どを用いることができる。なお、本発明の研磨液中に存
在する酸化セリウム粒子の大部分はいわゆる二次粒子で
あり、複数の結晶が集まったものである。
【0018】通常、酸化セリウム粒子を凝集させずに均
一に水中に分散させようとした場合、酸化セリウム粒子
に対して高々数重量%の水溶性有機化合物を分散剤とし
て添加する方法が一般的にとられる。しかし、酸化セリ
ウム粒子は水と比べて極めて高比重であるため、凝集の
ない分散状態にしても数日放置すると沈殿を生じてしま
う。本発明の研磨液においては、研磨液中の酸化セリウ
ム粒子の平均粒径が酸化セリウム粒子の分散初期の状態
又は凝集を解除した状態の平均粒径の1.2倍以上12
倍以下とする。なお、酸化セリウム粒子の分散初期の状
態又は凝集を解除した状態において、もし部分的に凝集
が起こっているのであれば、それでもかまわない。凝集
の解除は、研磨液500mlに40Wの超音波発信機で
28KHzの周波数の超音波を2分間、研磨液液内から
印加することにより行われる。また、研磨液中の酸化セ
リウム粒子の平均粒径は、レーザーを用いた各種粒度分
布測定装置を用いるか、または水分を乾燥して粒子を走
査型電子顕微鏡で直接観察することによって求める。
【0019】酸化セリウム粒子の平均粒径が酸化セリウ
ム粒子の分散初期の状態又は凝集を解除した状態の平均
粒径の1.2倍以上12倍以下となる凝集状態は、酸化
セリウム粒子に対して分散剤として過剰の水溶性有機化
合物を加えることにより、研磨液中にも該有機化合物を
存在させ、かつ、酸化セリウム粒子に付着している量と
研磨液中に存在する量があまり変化しない、いわゆる平
衡状態又はそれに近い状態となった場合に達成される。
【0020】上記した特定の凝集状態を保持した研磨液
を用いて凹凸のある酸化珪素膜を研磨すると、平坦部又
は凹部を凝集状態が壊れずに保持された状態で移動して
きた粒子は、凸部に当たって崩壊することにより、凸部
をより高速で研磨することになる。このとき、平均粒径
が分散初期の状態又は凝集を解除した状態の1.2倍未
満であると、凸部が選択的に研磨できなくなり、高平坦
化できなくなる。逆に、平均粒径が分散初期の状態又は
凝集を解除した状態の12倍を越えると、粒子は崩壊し
難くなり、大きいままの粒子で研磨傷、スクラッチを発
生させることになる。また、凝集程度が大きいほどそれ
を長期間安定しておくことは難しくなるので、平均粒径
は分散初期の状態又は凝集を解除した状態の1.3倍以
上10倍以下にすることが好ましく、1.5倍以上8倍
以下にすることがより好ましい。
【0021】本発明における特定の凝集状態を保持する
ために、水溶性有機化合物を研磨液に添加することが好
ましい。その種類は、酸化セリウム粒子のゼータ電位等
表面物性によって変わってくるので厳密に特定すること
はできないが、アニオン系界面活性剤及び/又はノニオ
ン系界面活性剤が好ましい。また、適切な添加量は用い
る水溶性有機化合物の種類によって変わってくるので同
様に厳密に規定することはできないが、研磨液中に0.
1〜5重量%含有させることが好ましい。このとき、酸
化珪素膜よりも窒化珪素膜の方に吸着し易い水溶性有機
化合物、例えばアニオン系界面活性剤を特に選択して使
用すれば、酸化珪素膜が窒化珪素膜の50倍以上の速度
で研磨できる研磨液とすることができる。なお、含有さ
せる水溶性有機化合物は1種類である必要性はなく、2
種類以上の水溶性有機化合物をステップバイステップで
加えたり、あるいは混合して加えてもよい。
【0022】アニオン系界面活性剤としては、α−オレ
フィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、メチルタウリン
酸塩、アラニネート塩、スルホコハク酸塩、エーテルス
ルホン酸塩、エーテルカルボン酸、エーテルカルボン酸
塩、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸トリエタノー
ルアミンやラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノー
ルアミン等のN−アシルアミノ酸塩、ラウリル硫酸トリ
エタノールアミン等のアルキル硫酸アミン塩、ラウリル
硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸アンモニウム塩、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノール
アミン等のポリオキシアルキレンアルキル硫酸アミン
塩、ポリアクリル酸アンモニウム塩(アクリル酸の単独
重合体のアンモニウム塩及びアクリル酸とアクリル酸メ
チルなどとの共重合体のアンモニウム塩を含む)等のポ
リカルボン酸型ポリマー等が挙げられるが、特にポリア
クリル酸アンモニウム塩、N−ヤシ油脂肪酸−L−グル
タミン酸トリエタノールアミン、ラウロイル−L−グル
タミン酸トリエタノールアミンを用いることが好まし
い。なお、ポリアクリル酸アンモニウム塩の重量平均分
子量は1000以上であることが好ましい。1000未
満であると、酸化セリウム粒子用分散剤としての効果が
弱くなる傾向がある。
【0023】ノニオン系界面活性剤としては、合成アル
コール系、天然アルコール系、ポリオキシアルキレング
リコール系、脂肪酸エステル系、アルキルアミン系、ア
ルキルアミド系、アルキルアミンオキサイド系があり、
例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキ
シエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、
ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソル
ビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリ
オレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソル
ビット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリ
エチレングリコールモノステアレート、ポリエチレング
リコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノ
オレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカノールア
ミド等が挙げられるが、特に、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、アルキルアルカノールアミドを用いること
が特に好ましい。
【0024】また、水溶性化合物物として、上記の界面
活性剤と同様な効果を発現させるN,N−ジエチルエタ
ノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ア
ミノエチルエタノールアミンも好ましく用いられる。
【0025】本発明のCMP研磨液に用いられる酸化セ
リウム粒子は分散初期の状態又は凝集を解除した状態の
平均粒径が0.05〜1μmのものを用いることが好ま
しく、0.1〜0.5μmのものを用いることが更に好
ましい。分散初期の状態又は凝集を解除した状態の酸化
セリウム粒子の平均粒径が0.05μm未満であると、
研磨速度が遅くなりすぎる傾向があり、また、1μmを
越えると、凝集させない状態でも研磨傷が増える傾向に
ある。
【0026】なお、本発明のCMP研磨液は、半導体基
板に形成された酸化珪素膜だけでなく、所定の配線を有
する配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素
等の無機絶縁膜、フォトマスク・レンズ・プリズムなど
の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶
質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・
光導波路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学
用単結晶、固体レーザ単結晶、青色レーザLED用サフ
ァイヤ基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結
晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨す
ることもできる。
【0027】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0028】実施例1 炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、750
℃で2時間空気中で焼成することにより酸化セリウムを
得た。酸化セリウム粉末が水に対して10重量%になる
ように脱イオン水を加え、ポリアクリル酸アンモニウム
塩が酸化セリウム粉末に対して0.8重量%となるよう
に、アクリル酸とアクリル酸メチルをモル比1:1で共
重合した重量平均分子量10,000(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによる標準ポリスチレン換
算)のポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量
%)と混合し、横型湿式超微粒分散粉砕機を用いて14
00rpmで120分間粉砕処理をした。得られたスラ
リー(これをスラリーAとする)の一部をサンプリング
して酸化セリウム粒子の粒度分布を測定した結果、平均
粒径は0.15μm、1.0μm以下の粒子数は95.
0重量%であった。また、平均粒径は2週間経過しても
±0.01μmの範囲で一定であり、酸化セリウム粒子
の凝集は起きなかった。
【0029】次に、スラリーAに、ポリアクリル酸アン
モニウム塩がスラリーAに対して2重量%となるよう
に、アクリル酸とアクリル酸メチルをモル比9:1で共
重合した重量平均分子量5,000のポリアクリル酸ア
ンモニウム塩水溶液(40重量%)を混合し、脱イオン
水を加えることにより酸化セリウム粒子濃度を2重量%
にしたスラリー(これをスラリーBとする)を得た。
【0030】スラリーBを25℃で撹拌しながら放置し
た場合の平均粒径の経時変化を測定したところ、作製直
後の0.15μmから平均粒径は徐々に大きくなり、1
時間後で0.2μm、5時間後で0.3μm、24時間
後で0.5μmと極大値を示した後は再度平均粒径は徐
々に小さくなり、100時間以降は0.25±0.03
μmに収束した。この研磨液500mlをフラスコにと
り、40Wの超音波発信機[マルバーン インストルー
メント(Malvern Instrument)社
製、マイクロサイザーマイクロプラス使用、これは粒度
分布測定器である]を入れ、28kHzの周波数の超音
波を2分間印加して凝集を解除したところ、平均粒径
は、0.15μmであった。この平均粒径が酸化セリウ
ムの分散初期の状態又は凝集の解除の状態の約1.67
倍になったスラリーをCMP研磨液−1として、実際に
8インチウエハ上の酸化珪素膜及び窒化珪素膜を荏原
(株)製CMP研磨装置で3分間研磨した結果(研磨荷
重30kPa、定盤回転数50rpm、研磨液供給量毎
分200ml)、酸化珪素膜の窒化珪素膜に対する研磨
速度比は90であった。また、0.5μmの段差がパタ
ーン形成された酸化珪素膜を研磨した結果、段差は30
0Åとなり、顕微鏡観察した結果、研磨傷も認められな
かった。
【0031】実施例2 実施例1と同様の方法で得たスラリーAに、アニオン系
界面活性剤(ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノ
ールアミン)である味の素(株)製アミソフト(商品
名)をスラリーAに対して1重量%となるように加えて
混合し(これをスラリーCとする)、実施例1と同様の
評価を行った。
【0032】スラリーCを40℃で撹拌しながら放置し
た場合の平均粒径の経時変化を測定したところ、作製直
後の0.15μmから平均粒径は徐々に大きくなり、1
時間後で0.3μm、5時間後で0.6μmと極大値を
示した後は再度平均粒径は徐々に小さくなり、24時間
以降は0.4±0.04μmに収束した。この研磨液5
00mlを実施例1と同様にして超音波を2分間印加し
て凝集を解除したところ、平均粒径は、0.16μmで
あった。この平均粒径が酸化セリウムの分散初期の状態
又は凝集の解除の状態の約2.67倍になったスラリー
をCMP研磨液−2として実施例1と同様に3分間研磨
した結果、研磨速度比は330であった。また、0.5
μmの段差がパターン形成された酸化珪素膜を研磨した
結果、段差は400Åとなった。また、研磨傷も認めら
れなかった。
【0033】比較例1 実施例1と同様の方法で得たスラリーAに、スラリーA
に対して6重量%となるようにアクリル酸とアクリル酸
メチルをモル比99:1で共重合した重量平均分子量2
0、000のポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(4
0重量%)と混合し、脱イオン水を加えることにより酸
化セリウム粒子濃度を2重量%にしたスラリー(これを
スラリーEとする)を作製し、実施例1と同様の評価を
行った。
【0034】スラリーEを15℃で撹拌しながら放置し
た場合の平均粒径の経時変化を測定したところ、作製直
後の0.15μmから平均粒径は一気に大きくなり、5
分後で0.3μm、10分後で0.6μm、15分後で
1.2μmとなって沈殿を生じた。作製直後から10分
以内に0.5μmの段差がパターン形成された酸化珪素
膜を3分間研磨した結果、段差は450Åとなり、研磨
傷も数個しか認められなかったのに対し、沈殿を生じた
スラリーを用いた場合、段差は2000Å以上残り、研
磨傷は200個以上となった。
【0035】実施例3 炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、680
℃で3時間空気中で焼成することにより酸化セリウムを
得た。酸化セリウム粉末が水に対して10重量%になる
ように脱イオン水を加え、ポリアクリル酸アンモニウム
塩が酸化セリウム粉末に対して1.5重量%となるよう
に、アクリル酸とアクリル酸メチルをモル比9:1で共
重合した重量平均分子量5,000のポリアクリル酸ア
ンモニウム塩水溶液(40重量%)と混合し、横型湿式
超微粒分散粉砕機を用いて1000rpmで120分間
粉砕処理をした。得られたスラリー(これをスラリーF
とする)の一部をサンプリングして酸化セリウム粒子の
粒度分布を測定した結果、平均粒径は0.35μm、
1.0μm以下の粒子数は95.0%であった。また、
平均粒径は2週間経過しても±0.02μmの範囲で一
定であり、酸化セリウム粒子の凝集は起きなかった。
【0036】次に、スラリーFに対してアミノエチルエ
タノールアミンが0.2重量%となるように混合し、脱
イオン水を加えることにより酸化セリウム粒子濃度を1
重量%にしたスラリー(これをスラリーGとする)を得
た。
【0037】スラリーGを25℃で撹拌しながら放置し
た場合の平均粒径の経時変化を測定したところ、作製直
後の0.35μmから平均粒径は一気に大きくなり、1
0分後で0.45μmとなって以降は±0.04μmの
範囲で一定となった。この研磨液500mlを実施例1
と同様にして超音波を2分間印加して凝集を解除したと
ころ、平均粒径は、0.35μmであった。
【0038】この平均粒径が凝集のない状態の約1.2
9倍になったスラリをCMP研磨液−3として実施例1
と同様に研磨した結果、研磨速度比は65であった。ま
た、0.5μmの段差がパターン形成された酸化珪素膜
を2分間研磨した結果、段差は550Åとなり、研磨傷
も3個しか認められなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明のCMP研磨液は、第二液の混合
の必要がなく一液で使用することができ、また酸化珪素
絶縁膜等の被研磨面の凸部を選択的に研磨することがで
き、被研磨面の高平坦化が可能で、半導体素子製造工程
に使用して好適である。
【0040】本発明のCMP研磨液は、酸化珪素膜を窒
化珪素膜の50倍以上の速度で研磨することができ、半
導体素子製造工程の中でも特にSTI(shallow
trench insulation)の形成工程に
使用して好適である。
【0041】本発明のCMP研磨液は、酸化珪素絶縁膜
等の被研磨面の凸部を選択的に特に傷なく研磨でき、半
導体素子製造工程に使用して好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤堀 聡彦 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 栗原 美穂 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 倉田 靖 茨城県つくば市和台48番 日立化成工業株 式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 桜田 剛史 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化セリウム粒子を含有して成るCMP
    研磨液であって、酸化セリウム粒子が分散初期の平均粒
    径に対して1.2倍以上12倍以下の平均粒径になるよ
    うに凝集した状態で分散していることを特徴とするCM
    P研磨液。
  2. 【請求項2】 酸化セリウム粒子として、分散初期の平
    均粒径が0.05〜1μmのものを用いる請求項1記載
    のCMP研磨液。
  3. 【請求項3】 酸化セリウム粒子を含有して成るCMP
    研磨液であって、酸化セリウム粒子が凝集した状態で分
    散しており、この凝集粒子の平均粒径が、凝集を解除し
    たときの平均粒径の1.2倍以上12倍以下であること
    を特徴とするCMP研磨液。
  4. 【請求項4】 凝集の解除を超音波を利用して行う請求
    項3記載のCMP研磨液。
  5. 【請求項5】 酸化セリウム粒子として、凝集が解除さ
    れた酸化セリウム粒子の平均粒径が0.05〜1μmの
    ものを用いる請求項3又は4記載のCMP研磨液。
  6. 【請求項6】 酸化セリウム粒子、水溶性有機化合物及
    び水を含有する請求項1〜5何れか記載のCMP研磨
    液。
  7. 【請求項7】 酸化セリウム粒子を0.5〜20重量%
    及び水溶性有機化合物を0.1〜5重量%含有する請求
    項6記載のCMP研磨液。
  8. 【請求項8】 水溶性有機化合物がアニオン系界面活性
    剤及び/又はノニオン系界面活性剤である請求項6又は
    7記載のCMP研磨液。
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