JP2000251237A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2000251237A JP11045884A JP4588499A JP2000251237A JP 2000251237 A JP2000251237 A JP 2000251237A JP 11045884 A JP11045884 A JP 11045884A JP 4588499 A JP4588499 A JP 4588499A JP 2000251237 A JP2000251237 A JP 2000251237A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱揺らぎ特性を向上させることによって10
Gb/in2以上の高密度記録で実用に供し得る新規の
磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】Co合金磁性膜と接する下地膜をhcp構
造を持つCo-Crx-My合金膜で形成し、Cr+非磁性元
素Mの添加濃度を25at%≦x+y≦50at%とすると共
にMの添加量を0.5at%≦yとし、更にMをB,Si,
Ge,C,Al,P,Ti,V,Nb,Zr,Hf,Mn,R
h,Os,Ir,Re,Pd,Pt,Mo,Ta,W,Ag,Au
のいずれかとする。別の手段は、磁性膜の中間に上記と
同様の組成の極薄のCo-Crx-My合金膜を導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度磁気記録に
適する磁性膜を有する磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の実用化されている磁気ディスク装
置は、面内磁気記録方式を採用している。面内磁気記録
方式は、ディスク基板面と平行な方向に磁化し易い磁気
記録媒体に基板と平行な面内磁区を形成する記録方式
で、その記録密度が急速に高まっている。この面内磁気
記録媒体の記録密度の向上は、主に保磁力を向上すると
と磁性膜厚を減少することとによってなされている。
【0003】Co合金からなる磁性膜の保磁力を向上す
るための手段として、磁性膜と基板の間にCrやCr合金
などの体心立法構造(以下「bcc構造」という)を持
つ材料又はNiAlなどのB2構造を持つ材料による下地
膜を設ける方法が採用されている〔例えば米国文献「ジ
ャーナル・オブ・マグネティズム・アンド・マグネティ
ック・マテリアルズ(Journal of Magnetism and Magne
tic Materials)」第155巻(1996年発行)第1
46頁〜第150頁(David E.Laughlin他 “Design an
d crystallography of multilayered media”)参
照〕。
【0004】bcc構造の下地膜を採用する場合は、エ
ピタキシャル成長するCo合金磁性膜と下地膜との間で
格子定数の条件を合わせることが一層の保磁力向上に有
効となっている〔例えば米国文献「ジャーナル・オブ・
アプライド・フィジックス(Journal of Applied Physi
cs)第79巻第8号(1996年発行)第5354頁〜
第5356頁(N. Inaba他 “Magnetic and crystallog
raphic properties ofCoCrPt thin films formed on Cr
-Ti single crystalline underlayers”)参照〕。
【0005】保磁力向上には、更に、Co合金磁性膜の
結晶性を改善することが効果的であり、そのために、下
地膜と磁性膜の間にCo合金磁性膜と同じ結晶構造を持
つ六方稠密構造(以下「hcp構造」という)の非磁性
材料による新たな下地膜を追加することが有効であり
(例えば特開平4−321919号公報参照))、代表
的な磁性膜の一つであるCo-Cr-Pt磁性膜のための追
加下地膜としてCo−35at(atomic)%Cr膜等が用いられ
ている〔例えば米国文献「IEEEトランザクション・
オン・マグネティックス(IEEE Transactions on Magne
tics)第32巻第5号(1996年発行)第3789頁
〜第3794頁(M.Futamoto他 “High Density Magnet
ic Recording on Highly Oriented CoCr-Alloy Perpend
icular RigidDisk Media”)参照〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】面内磁気記録媒体は、
現在10Gb/in2に到達しているが、これを越える
記録密度を得るためには、更なる高保磁力化と共に、耐
熱揺らぎ特性の向上が必要となる。記録密度向上と共に
前記したように磁性膜厚を減少させる必要があるが、膜
厚を小さくし過ぎると熱の影響により、記録磁化が時間
の経過と共に減少し、場合によっては消失すると云う問
題に遭遇する。このような磁化の熱揺らぎによる影響が
顕著になる磁性膜厚は、磁気ディスク装置で盛んに用い
られるCo合金系で通常20nm以下である。
【0007】記録密度向上のこれまでの傾向を延長する
と、10Gb/in2以上の記録密度を実現するために
は磁性膜の厚さを20nm以下にしなければならない見
通しであり、従って熱の影響が避けられない。
【0008】本発明の目的は、このような従来技術の延
長上で発生する問題点を解消し、保磁力を高めかつ耐熱
揺らぎ特性を向上させることによって10Gb/in2
以上の高密度記録で実用に供し得る新規な磁気記録媒体
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】従来の面内磁気記録媒体
の耐熱揺らぎ特性を詳細に調べた結果、磁性膜の一部に
磁気異方性エネルギーの低い結晶性の劣る領域が形成さ
れ、この領域から結晶性の劣化が拡大し、記録磁化の減
少が進行することが判明した。結晶性の劣化した部分の
磁気異方性エネルギーは低く、更に、磁気異方性エネル
ギーは媒体の保磁力を形成する要素であるので、結晶性
の劣る領域が存在すると媒体の保磁力が低下することに
なる。即ち、記録磁化が減少する。従って、結晶性の劣
る領域の形成を阻止することが重要である。
【0010】この観点から、面内磁気記録媒体用に最も
一般的に使用され、また検討されているhcp構造を持
つCo合金材料を調べると、Co合金系の面内磁気記録媒
体において、結晶性が低い領域は膜の成長初期領域に存
在し、この部分の結晶性が磁性膜と接する下地膜に強い
影響を受けることが判った。従って、磁性膜の結晶性が
良好となるように下地膜の構造と組成を設定することが
重要であることが明らかになった。
【0011】更に、磁性膜の形成過程に注目して調査し
た結果、磁性膜の形成過程で磁性膜とは別の組成を持つ
少なくとも1層の極薄層を導入することにより、磁性膜
を構成する結晶粒の磁気異方性エネルギーが増大するこ
とを見い出した。
【0012】本発明は、上記の知見と調査結果に基づい
てなされたものであり、本発明の磁気記録媒体は、下地
膜が基板と接する下部下地膜と磁性膜に接する上部下地
膜の2層構造をなし、上部下地膜がhcp構造を持つC
o-Crx-My合金膜であって、Cr+非磁性元素Mの添加
濃度が25at%≦x+y≦50at%で、かつ、元素Mの添
加量が0.5at%≦yであり、更に、元素MがB,Si,
Ge,C,Al,P,Ti,V,Nb,Zr,Hf,Mn,R
h,Os,Ir,Re,Pd,Pt,Mo,Ta,W,Ag,Au
のいずれかであることを最大の特徴としている。
【0013】更に、本発明の磁気記録媒体は、hcp構
造を持つ少なくとも1層のCo-Crx-My合金による極薄
膜であって、Cr+Mの添加濃度が25at%≦x+y≦5
0at%で、かつ、Mの添加量が0.5at%≦yであり、非
磁性元素MがB,Si,Ge,C,Al,P,Ti,V,N
b,Zr,Hf,Mn,Rh,Os,Ir,Re,Pd,Pt,M
o,Ta,W,Ag,Auのいずれかである極薄膜によって
Co合金磁性膜が分離されていることを別の特徴として
いる。
【0014】このような特徴を有する磁気記録媒体の断
面構造の一例を図1に示す。非磁性基板11上に下部下
地膜12aが形成される。下部下地膜12aは、磁性膜の
結晶をエピタキシャル成長させ、結晶の配向と粒径を制
御するために用いられる。そのような下部下地膜12a
として、NiAl,FeAl,FeV,CuZn,CoAl若し
くはCuPd規則相からなるB2構造を持つ材料、又はC
r,Cr-Ti,Cr-Mo,Cr-W,Cr-Nb,Cr-V等から
なるbcc構造を持つ材料、或いは、これらB2構造を
持つ材料とbcc構造を持つ材料を積層したものを用い
るのが適当である。
【0015】これらの材料からなる膜を基板11上に形
成すると、その膜は、(211)面又は(100)面が
基板と平行である配向膜が成長し易い性質を持つ。更
に、このようなB2構造又はbcc構造を持つ材料から
なる膜を構成する結晶粒の分布は、スパッタ法等で膜形
成を行なう場合に基板温度や製膜速度を調整することに
よって制御することができる。
【0016】(211)配向膜又は(100)配向膜の
上にhcp構造を持つCo合金膜を形成すると、エピタ
キシャル成長により、
【0017】
【数1】
【0018】が基板11と平行に成長する。この場合
は、Co合金の磁化容易軸が基板と平行になり、保磁力
が向上するという面内磁気記録媒体として望ましい特性
が得られる。
【0019】次に、下部下地層12a上に、hcp構造
を持つCo-Crx-Myの合金材料からなる非磁性又は弱磁
性の上部下地膜12bが形成され、その上にCo合金磁性
膜14及び保護膜15が形成される。
【0020】ここで、Cr+Mの添加濃度は、25at%≦
x+y≦50at%に設定される。CoにCr+Mを25at%
以上添加すると、その材料は弱磁性化又は非磁性化す
る。また、Cr+Mを50at%以上添加すると、合金のh
cp構造の不安定化が起こる。従って、Co合金系にお
いて、非磁性又は弱磁性のhcp構造を安定に保てる範
囲は、25at%≦x+y≦50at%となる。また、非磁性
元素Mの添加量は、0.5at%≦yで添加の効果を得る
ことができる。
【0021】さて、Coの金属原子半径は1.26オン
グストロームであり、また、Crの金属原子半径は1.
28オングストロームと両者が近いため、Co-Cr合金
はCr濃度にあまり依存せずほぼ一定の平均原子半径と
なる。一方、記録磁性膜14に用いるCo-Cr-Ta,Co
-Cr-Pt,Co-Cr-Pt-Ta,Co-Cr-Pt-Ta-Nb,C
o-Cr-Pt-Ta-Bなどの平均の原子半径は、本発明者の
実験によれば、1.265〜1.290オングストロー
ムの範囲にあることが判った。
【0022】これらの中の特にCoにPtを合金元素とし
て添加した媒体においては、Ptの金属原子半径が1.
38オングストロームと大きいため、Ptの添加量にほ
ぼ比例して平均の金属原子半径が増大する。高密度磁気
記録媒体としてCo-Cr系材料にに添加されるPtの量
は、5at%〜30at%の範囲となっている。下地膜と磁性
膜の良好なエピタキシャル成長を実現するためには、下
地膜の平均の金属原子半径を磁性膜の値に近づけること
が望ましい。
【0023】本発明の第一の対策は、このためにCo-C
r合金に金属原子半径がCo及びCrに比べて大きい元素
を適当量加えることによって下地膜材料の平均金属原子
半径を調整することである。Coと同じhcp結晶構造
を持つRh,Os,Re,Hf又は面心立方構造(fcc構
造)を持つIr,Pd,Ptは、Coに比べて大きい金属原
子半径を持ち、更に固溶範囲も広く、添加元素として適
当である。hcp構造を持つTi,面心立方構造を持つ
Au,Agは、金属原子半径がCoに比べて14%以上大
きいため固溶範囲は大きくないが、添加量が20%以下
の少ない範囲では固溶可能である。このほか、添加元素
として適当な金属元素は、bcc構造を持つV,Mo,
Ta,W,Nb又は立法晶構造を持つMnなどである。
【0024】これらの添加元素に関して本発明者が行な
った実験によれば、Co-Cr-Pt系磁性材料を対象にPt
量を5at%〜30at%の範囲で変化させた場合、Co-Cr
25-My下地材料の平均の金属原子半径のCo-Cr-Pt系
磁性材料のそれとの差が3%以内となるように調整する
ことが良好なエピタキシャル成長の関係を得るために必
要であり、そのためのCo-Cr25-My下地材料の非磁性
材料の添加量は、以下の範囲が特に好ましいことが判明
した。
【0025】即ち、Mn:3at%≦y≦25at%,Rh:3
at%≦y≦25at%,Os:3at%≦y≦25at%,Ir:3
at%≦y≦25at%,V:3at%≦y≦25at%,Re:3at
%≦y≦25at%,Pd:3at%≦y≦25at%,Pt:3at
%≦y≦25at%,Mo:3at%≦y≦22at%,Ta:3at
%≦y≦21at%,W:3at%≦y≦15at%,Au:3at%
≦y≦16at%,Ti:3at%≦y≦15at%,Nb:3at%
≦y≦12at%,Zr:2at%≦y≦20at%,Hf:3at%
≦y≦16at%,Ag:3at%≦y≦16at%,Al:3at%
≦y≦14at%である。このような添加量の範囲でCo-
Cr25-My下地材料のCr添加量を35at%まで変化させ
ても、平均の金属原子半径は殆ど変化しなかった。
【0026】本発明の関連する他の対策は、Co-Crx-
y合金膜を構成する非磁性元素Mとして金属原子半径
がCo及びCrのそれよりも小さいB,C,Si,Ge,P
の少なくとも1つの元素を採用することである。この場
合、Co合金磁性膜14とその直下に形成するCo-Crx-
y下地膜12bの平均の原子半径の差が拡大し、両者の
膜界面には結晶歪が形成される。
【0027】しかし、この場合は、下地合金を構成する
Coに比べて原子半径の小さいB,C,Si,Ge,P又
はCoに比べて結晶格子間を移動しやすいCrがCo合金
磁性膜の結晶粒界へ拡散移動することにより、両者の膜
に入る歪が緩和する効果が生ずる。これによって高い磁
気異方性エネルギー状態を実現することができる。
【0028】この場合のCo-Crx-My合金膜のMの最適
な添加量の範囲は、Cr量を25at%とした場合に、B:
2at%≦y≦14at%,C:1at%≦y≦12at%,Si:
0.5at%≦y≦15at%,Ge:0.5at%≦y≦16at
%,P:0.5at%≦y≦10at%である。Crの添加量を
15〜30at%の範囲で変化させても、Mの適当な添加
量の範囲は殆ど変化しなかった。
【0029】下地膜として許容できる弱磁性の範囲は、
飽和磁化Msが30emu/cc以下である。Co-Cr25
-My下地材料を高い基板温度で製膜すると、Crの結晶
粒界への偏析が生じて磁化が生ずることがあるが、添加
元素Mを上記の量加えたCo-Cr25-My下地材料では、
飽和磁化Msを30emu/cc以下に保てる特長があ
る。
【0030】以上、Co合金からなる記録磁性膜14に
接する上部下地膜12bとして、上記のCo-Cr25-My
金膜を設けることにより、記録磁性膜14を構成する結
晶粒の結晶性を改善することができ、かつ保磁力を増大
させることができる。上部下地膜12bの平均の金属原
子半径の磁性膜14のそれとの差が3%以内となるよう
に、Co-Cr25-My膜におけるM(Al,Ti,V,Nb,
Zr,Hf,Mn,Rh,Os,Ir,Re,Pd,Pt,Mo,
Ta,W,Au,Ag)の添加量を調整をすることによ
り、これらの効果を増幅させることができる。
【0031】下地膜としてCo-Cr25-Myを設ける場合
に、特に有効な記録用の磁性膜材料は、Ptを含むCo合
金であり、なかでも添加量範囲が5at%〜30at%のPt
を含むCo合金である。この添加量範囲のPt量を含むC
o合金磁性膜は、高い磁気異方性エネルギーを持つと同
時に耐熱揺らぎ性が良好であり、従って高保磁力を有
し、高密度磁気記録媒体として好適である。なお、Co-
Crx-My合金膜においてCoよりも小さい原子半径を持
つM(B,C,Si,Ge,P)の場合は、Mの平均の原
子半径のCoのそれとの差が4%以内であることが望ま
しい。
【0032】なお、Co-Cr25-My膜の厚さは、0.5
nm以上100nm以下であり、特に望ましい範囲は、
1nm以上30nm以下である。0.5nm以下では、
Co-Cr25-My合金膜の効果が不十分となるため、また
100nm以上になると膜厚が厚くなることに伴って発
生する表面起伏が大きくなるため、高密度磁気記録媒体
として必要な媒体表面の平滑性を確保することが困難に
なる。
【0033】次に、磁性膜中の結晶歪や応力を緩和し、
高い磁気異方性エネルギーと保持力を実現するための本
発明の更に他の対策として、磁性膜の形成過程において
磁性膜とは別の組成を持つCo-Crx-My合金膜を少なく
とも1層導入することが有効である。図2にこの対策を
取り入れた媒体の断面構造の一例を示す。
【0034】下地膜22として、Cr,V及びこれらの
合金等のbcc構造材料が用いられる。Co合金からな
る磁性膜24aを形成してから、その上に極薄のCo-Cr
x-My合金膜23が形成される。Co-Crx-My合金膜2
3の組成は前述のものが良い。更に、その上に再びCo
合金からなる磁性膜24bが形成され、その上に保護膜
25が形成される。ここで、Co-Crx-My膜23の上下
に設ける磁性膜24a,24bの組成は、同じでも異なっ
ても良いが、Ptを少なくとも5at%、多くとも30at%
含んだhcp構造を持つことが望ましい。
【0035】Co-Crx-My合金膜23の厚さは,0.2
nm以上5nm以下が適当である。0.2nm以下で
は、Co-Crx-My合金膜を導入する効果が小さく、また
5nm以上になると磁性膜の保磁力が低下するなどの高
密度磁気記録媒体として望ましくない影響が生ずる。
【0036】前述の下地膜を2層にする対策を同時に適
用することにより、高密度磁気記録媒体として更に望ま
しい特性を得ることができる。その例を図3に示す。下
部下地膜32aとしてbcc構造材料層が設けられ、そ
の上にhcp構造を持つCo-Crx-My合金膜からなる上
部下地膜32bを形成される。更にその上にCo合金磁性
膜34a、Co-Crx-My合金膜の極薄層33、Co合金磁
性膜34b、保護膜35が形成される。下部下地膜32a
と基板31の間に接着強化層、結晶粒径制御層、軟磁性
膜、等の複数の膜を目的に応じて形成しても良い。
【0037】上記の効果に加えて、記録磁性膜を構成す
る結晶の粒径分布を制御するようにした磁気記録媒体の
構造断面を図4に示す。非磁性基板41上にCr又はCr
合金からなる接着強化層46を設けた後、MgO,LiF
等のNaCl型結晶構造を持つ下部下地膜42aが形成さ
れる。MgO,LiF等の材料膜は、(100)配向膜が
得られ易く、しかも結晶粒径の分布が揃いやすい。成膜
の条件(基板温度、成膜速度など)を調整することによ
り、10Gb/in2以上の記録密度を実現するのに望
ましい結晶粒径10nm程度の下地膜を容易に形成する
ことができる。中間下地膜42cはB2構造を持つ材料
からなり、上部下地膜42bは、hcp構造を持つCo-
Crx-My合金膜からなる。この上にhcp構造を持つC
o合金からなる記録層用の磁性膜44a、極薄のCo-Crx
-My合金膜層43、hcp構造を持つCo合金からなる
記録層用の磁性膜44b及び保護膜45が形成される。
【0038】高密度磁気記録の実現のために、結晶粒径
を記録密度の向上に見合って微細化し、かつ結晶粒径分
布を狭くする必要があるが、上記の磁気記録媒体は、そ
のような条件を満たすものである。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気記録媒体
を幾つかの実施例による発明の実施の形態を参照して更
に詳細に説明する。
【0040】
【実施例】<実施例1>直径2.5インチのガラス基板
を用い、直流マグネトロンスパッタ法によって図1に示
す断面構造を持つ面内磁気記録媒体を作製した。基板1
1上に、下部下地膜12a、上部下地膜12b、記録用磁
性膜14、及び保護膜15をこの順序で形成した。
【0041】各膜の成膜のためのターゲットとして、下
部下地膜12a用にNiAlターゲット、上部下地膜12b
用にCo-Crx-Myターゲット、記録磁性膜14用にCo-
21at%Cr-15at%Ptターゲット、保護膜15用にカーボ
ンターゲットを用いた。
【0042】Co-Crx-Myターゲットとして、Co-25at
%Cr-6at%B,Co-25at%Cr-8at%Si,Co-25at%Cr-10
at%Ge,Co-25at%Cr-4at%Al,Co-25at%Cr-6at%
P,Co-25at%Cr-6at%Ti,Co-25at%Cr-10at%V,C
o-25at%Cr-4at%Zr,Co-25at%Cr-8at%Nb,Co-25at
%Cr-6at%Hf,Co-25at%Cr-10at%Mn,Co-25at%Cr-
12at%Rh,Co-25at%Cr-18at%Ir,Co-25at%Cr-14at
%Re,Co-25at%Cr-8at%Pd,Co-25at%Cr-6at%Pt,
Co-25at%Cr-4at%Mo,Co-25at%Cr-8at%W,Co-25a
t%Cr-4at%Ag,Co-25at%Cr-6at%Auを用いた。
【0043】スパッタのArガス圧力を3mTorr、スパ
ッタパワー10W/cm2、基板温度250℃の条件
で、下部下地膜12aのNiAl膜を15nm、上部下地
膜12bを5nm、磁性膜14を16nm、保護膜15
のカーボン膜を8nmの厚さに各々成膜した。保護膜1
5の上に潤滑膜としてパーフロロポリエーテル系の膜
(図示せず)を塗布した。
【0044】比較試料として、上部下地膜12bを設け
ずにNiAl下部下地膜12a上に直接Co-21at%Cr-15at
%Pt磁性膜14を形成した試料(比較例1)、及び上部
下地膜12bは設けるが、同膜に元素Mを添加しないCo
-35at%Crからなる非磁性の上部下地膜をNiAl下部下
地膜12a上に形成し、その上にCo-21at%Cr-15at%Pt
磁性膜14を形成した試料(比較例2)を作製した。
【0045】これらの試料の保磁力を振動型磁力計(V
SM)で測定し、記録再生特性の評価を記録再生分離型
の磁気ヘッドを用いて行なった。記録ヘッドのギャップ
長は0.2μm、再生用のスピンバルブヘッド(高感度
の磁気抵抗効果型再生ヘッド)のシールド間隔を0.2
μm、測定時のスペーシング(記録媒体とヘッドの間
隔)を0.04μmとした。記録信号の経時変化の測定
は、350kFCI(FCI:1インチ当たりの磁化変
化)の磁気記録信号の記録直後の再生出力(St=0)と
100時間後の再生出力(St=100)の比として評価し
た。
【0046】表1に作成した試料の保磁力と記録信号の
残存比率(St=100/St=0)の測定結果を示す。
【0047】
【表1】
【0048】本発明の磁気記録媒体は、2.7kOe以
上の高い保磁力が得られており、しかも記録信号の残存
比率がいずれも0.9以上である。これに対し、比較例
1、2の試料の保磁力は、いずれも2.5kOe以下で
あり、しかも記録信号の残存比率が0.85以下と低
い。このようにして、本発明による磁気記録媒体は、記
録信号の劣化の小さい高密度磁気記録媒体として有効で
あることが確認された。
【0049】<実施例2>直径2.5インチのガラス基
板を用い、直流マグネトロンスパッタ法によって図2に
示す断面構造を持つ面内磁気記録媒体を作製した。基板
21上に、下地膜22、基板21に近い側のCo合金系
記録用磁性膜24a、hcp構造を持つ非磁性又は弱磁
性の極薄Co-Crx-My合金膜23、表面に近い側のCo
合金系記録用磁性膜24b、及び保護膜25をこの順序
で形成した。
【0050】下地膜22形成には、Cr及びCr-15at%T
iの2種類のターゲットを用い、基板21側に5nm厚
のCr膜を形成し、その上に5nm厚のCr-15at%Ti膜
を形成し、これによって下地膜22を2層とした。ま
た、Co合金系記録用磁性膜24aの成膜用としてCo-21
at%Cr-8at%Ptターゲットを用いた。
【0051】Co-Crx-My膜23の成膜用ターゲットと
して、Co-30at%Cr-5at%B,Co-30at%Cr-4at%Si,
Co-30at%Cr-6at%Ge,Co-30at%Cr-4at%Al,Co-30
at%Cr-6at%P,Co-30at%Cr-4at%Ti,Co-30at%Cr-
10at%V,Co-30at%Cr-4at%Zr,Co-30at%Cr-6at%N
b,Co-30at%Cr-6at%Hf,Co-30at%Cr-10at%Mn,C
o-30at%Cr-8at%Rh,Co-30at%Cr-8at%Ir,Co-30at
%Cr-7at%Re,Co-30at%Cr-8at%Pd,Co-30at%Cr-6
at%Pt,Co-30at%Cr-4at%Mo,Co-30at%Cr-4at%
W,Co-30at%Cr-3at%Ag,Co-30at%Cr-4at%Auを用
いた。
【0052】Co合金系記録用磁性膜24bの成膜用にC
o-21at%Cr-10at%Ptターゲットを用いた。
【0053】スパッタのArガス圧力を3mTorr、スパ
ッタパワー10W/cm2、基板温度270℃の条件
で、下地膜22をCr-15at%Ti(5nm)/Cr(5n
m)の計10nm、磁性膜24aを8nm、Co-Crx-M
y膜23を0.5nm、磁性膜24bを8nm、カーボン
膜25を10nmの厚さに各々成膜した。保護膜25の
上に潤滑膜としてパーフロロポリエーテル系の膜を塗布
した。
【0054】比較試料として、極薄のCo-Crx-My膜2
3を形成しない以外は同様の構造を持つ磁気記録媒体を
作製した。
【0055】実施例1の場合と同様に、これらの試料の
保磁力を振動型磁力計で測定し、記録再生特性の評価を
記録再生分離型の磁気ヘッドを用いて行なった。記録ヘ
ッドのギャップ長は0.2μm、再生用のスピンバルブ
ヘッドのシールド間隔を0.2μm、測定時のスペーシ
ングを0.04μmとした。記録信号の経時変化の測定
は、350kFCIの磁気記録信号の記録直後の再生出
力(St=0)と100時間後の再生出力(St=100)の比
として評価した。
【0056】表2に作成した試料の保磁力と記録信号の
残存比率(St=100/St=0)の測定結果を示す。
【0057】
【表2】
【0058】本発明の磁気記録媒体は、2.5kOe以
上の高い保磁力が得られており、しかも記録信号の残存
比率がいずれも0.9以上である。これに対し、比較例
の試料の保磁力は、2.3kOe以下であり、しかも記
録信号の残存比率が0.8と低い。このようにして、本
発明による磁気記録媒体は、記録信号の劣化の小さい高
密度磁気記録媒体として有効であることが確認された。
【0059】<実施例3>直径2.5インチのガラス基
板を用い、直流マグネトロンスパッタ法によって図3に
示す断面構造を持つ面内磁気記録媒体を作製した。基板
31上に、下部下地膜32a、hcp構造を持つ非磁性
又は弱磁性のCo-Crx-My上部下地膜32b、基板31
に近い側のCo合金系記録用磁性膜34a、hcp構造を
持つ非磁性又は弱磁性の極薄Co-Crx-My膜33、表面
に近い側のCo合金系記録用磁性膜34b、及び保護膜3
5をこの順序で形成した。
【0060】各膜の成膜のためのターゲットとして、下
部下地膜32a用にCrターゲット、上部下地膜32b及
び極薄膜33用にCo-Crx-Myターゲット、記録磁性膜
34a,34b用にCo-21at%Cr-8at%Ptターゲットを用
いた。
【0061】Co-Crx-Myターゲットとして、Co-20at
%Cr-14at%B,Co-20at%Cr-14at%Si,Co-20at%Cr-
10at%Ge,Co-20at%Cr-10at%Al,Co-20at%Cr-10at
%P,Co-20at%Cr-14at%Ti,Co-20at%Cr-13at%V,
Co-20at%Cr-6at%Zr,Co-20at%Cr-10at%Nb,Co-2
0at%Cr-12at%Hf,Co-20at%Cr-16at%Mn,Co-26at%
Cr-12at%Rh,Co-26at%Cr-12at%Ir,Co-26at%Cr-
8at%Re,Co-26at%Cr-8at%Pd,Co-26at%Cr-6at%P
t,Co-20at%Cr-4at%Mo,Co-20at%Cr-8at%W,Co-
26at%Cr-6at%Ag,Co-26at%Cr-4at%Auを用いた。
【0062】スパッタのArガス圧力を3mTorr、スパ
ッタパワー10W/cm2、基板温度270℃の条件
で、下部下地膜32aのCrを10nm、上部下地膜32
bのCo-Crx-My膜を5nm、下部の磁性膜34aを8n
m、極薄膜33として再び同種のCo-Crx-My膜を0.
3nm、上部磁性膜34bを8nm、カーボン膜35を
10nmの厚さに各々成膜した。保護膜35の上に潤滑
膜としてパーフロロポリエーテル系の膜を塗布した。
【0063】比較試料として、Co-Crx-My膜32b,
33を形成しない以外は同様の構造を持つ磁気記録媒体
を作製した。
【0064】実施例1の場合と同様に、これらの試料の
保磁力を振動型磁力計で測定し、記録再生特性の評価を
記録再生分離型の磁気ヘッドを用いて行なった。記録ヘ
ッドのギャップ長は0.2μm、再生用のスピンバルブ
ヘッドのシールド間隔を0.2μm、測定時のスペーシ
ングを0.04μmとした。記録信号の経時変化の測定
は、350kFCIの磁気記録信号の記録直後の再生出
力(St=0)と100時間後の再生出力(St=100)の比
として評価した。
【0065】表3に作成した試料の保磁力と記録信号の
残存比率(St=100/St=0)の測定結果を示す。
【0066】
【表3】
【0067】本発明の磁気記録媒体は、2.5kOe以
上の高い保磁力が得られており、しかも記録信号の残存
比率がいずれも0.9以上である。これに対し、比較例
の試料の保磁力は、2.3kOe以下であり、しかも記
録信号の残存比率が0.8と低い。このようにして、本
発明による磁気記録媒体は、記録信号の劣化の小さい高
密度磁気記録媒体として有効であることが確認された。
【0068】<実施例4>直径2.5インチのガラス基
板を用い、直流マグネトロンスパッタ法及び高周波マグ
ネトロンスパッタ法によって図4に示す断面構造を持つ
面内磁気記録媒体を作製した。基板41上に接着強化層
46、NaCl構造を持つ下部下地膜42a、中間下地膜
42c、hcp構造を持つ非磁性又は弱磁性のCo-Crx-
y膜からなる上部下地膜42b、基板41に近い側のC
o合金系記録用磁性膜44a、hcp構造を持つ非磁性又
は弱磁性の極薄Co-Crx-My膜43、表面に近い側のC
o合金系記録用磁性膜44b、及び保護膜45をこの順序
で形成した。
【0069】各膜の成膜のためのターゲットとして、接
着強化層46用にCrターゲット、NaCl構造を持つ下
部下地膜42a用にMgOターゲット、中間下地膜42c
用にCrターゲット、上部下地膜42b及び極薄膜43用
のCo-Crx-MyターゲットとしてCo-23at%Cr-10at%M
nターゲット、磁性膜44a用にCo-21at%Cr-5at%Pt、
磁性膜44b用にCo-20at%Cr-8at%Ptターゲット、保
護膜45用にカーボンターゲットを用いた。
【0070】スパッタのArガス圧力を3mTorr、スパ
ッタパワー10W/cm2、基板温度270℃の条件
で、接着強化層46のCrを10nm、下部下地膜42a
のMgO膜を5nm、中間下地膜42cのCr膜を5n
m、上部下地膜42bのCo-23at%Cr-10at%Mn膜を5n
m、磁性膜44aのCo-21at%Cr-5at%Pt膜を7.5n
m、極薄膜43のCo-23at%Cr-10at%Mn膜を1nm、
磁性膜44bのCo-20at%Cr-8at%Pt膜を8nm、カー
ボン膜45を10nmの厚さに各々成膜した。下部下地
膜42aのMgO膜の形成には高周波マグネトロンスパッ
タ用いた。
【0071】実施例1の場合と同様、作成した試料の保
磁力を振動型磁力計で測定し、記録再生特性の評価を記
録再生分離型の磁気ヘッドを用いて行なった。記録ヘッ
ドのギャップ長は0.2μm、再生用のスピンバルブヘ
ッドのシールド間隔を0.2μm、測定時のスペーシン
グを0.04μmとした。記録信号の経時変化の測定
は、350kFCIの磁気記録信号の記録直後の再生出
力(St=0)と100時間後の再生出力(St=100)の比
として評価した。
【0072】試料の保磁力は、3.6kOeと非常に高
く、しかも記録信号の残存比率も0.95以上であり、
本発明の記録媒体は、保磁力が高くてしかも記録信号の
劣化の小さい高密度磁気記録媒体として優れた性質を有
していることが確認された。
【0073】<実施例5>実施例3の上部下地膜32b
及び極薄膜33であるhcp構造を持つ非磁性又は弱磁
性のCo-Crx-My膜において、添加元素MをMnの一種
類にし、組成をCr:0〜50at%,Mn:0〜50at%の
範囲で変化させ、それによって複数の磁気記録媒体を作
製した。作製条件は実施例3の場合と同様であり、作製
した記録媒体の断面構造も図3と同じである。Co-Crx
-Mny膜形成用ターゲットとして、Coターゲットの上に
ペレット状のCr及びMnチップを置くことにより、組成
の調整を行なった。
【0074】実施例3の場合と同様、作成した試料の保
磁力を振動型磁力計で測定し、記録再生特性の評価を記
録再生分離型の磁気ヘッドを用いて行なった。記録ヘッ
ドのギャップ長は0.2μm、再生用のスピンバルブヘ
ッドのシールド間隔を0.2μm、測定時のスペーシン
グを0.04μmとした。記録信号の経時変化の測定
は、350kFCIの磁気記録信号の記録直後の再生出
力(St=0)と100時間後の再生出力(St=100)の比
として評価した。
【0075】試作した媒体の保磁力及び再生出力の残存
比率(St=100/St=0)の測定結果をそれぞれ、図5及
び図6に示す。Co-Crx-Mnyの組成範囲が25at%≦x
+y≦50at%,0.5at%≦yのときに、特に高い保磁
力と高い再生出力の残存比率が達成されていることが確
認され、上記組成範囲が高密度磁気記録媒体にに特に有
効であることが確認された。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、磁気記録媒体の高保磁
力化と耐熱揺らぎ安定性の確保が可能となることによ
り、特に10Gb/in2以上の高密度磁気記録が可能
となり、装置の小型化や大容量化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の第1の実施例を説
明するための断面図。
【図2】本発明の第2の実施例を説明するためにの断面
図。
【図3】本発明の第3の実施例を説明するためにの断面
図。
【図4】本発明の第4の実施例を説明するためにの断面
図。
【図5】Co-Crx-Mny組成と媒体保磁力の関係を説明
するための曲線図。
【図6】Co-Crx-Mny組成と記録信号の残存比率の関
係を説明するための曲線図。
【符号の説明】
11,21,31,41…基板、12a,32a,42a
…下部下地膜、12b,32b,42b…Co-Crx-My
部下地膜、22…下地膜、42c…中間下地膜、14…
記録用磁性膜、24a,34a,44a…基板側の記録用
磁性膜、24b,34b,44b…表面側の記録用磁性
膜、23,33,43…極薄のCo-Crx-My合金膜、1
5,25,35,45…保護膜、46…接着強化層。
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月14日(2000.2.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平山 義幸 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 竹内 輝明 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 本多 幸雄 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5D006 BB02 CA01 CA05 CA06 DA03 FA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板と、当該基板上に設けられた
    下地膜と、当該下地膜を介して形成されたCo合金磁性
    膜と、当該磁性膜を保護するための保護膜とからなる磁
    気記録媒体において、前記下地膜は、基板に接する下部
    下地膜とCo合金磁性膜に接する上部下地膜との2層構
    造をなし、当該上部下地膜は、六方稠密構造を持つCo-
    Crx-My合金膜であって、25at%≦x+y≦50at%,
    0.5at%≦yであり、かつ非磁性元素MがB,Si,G
    e,C,Al,P,Ti,V,Nb,Zr,Hf,Mn,Rh,
    Os,Ir,Re,Pd,Pt,Mo,Ta,W,Ag及びAu
    からなる群から選ばれた元素であることを特徴とする磁
    気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記下部下地膜は、NiAl,FeAl,F
    eV,CuZn,CoAl及びCuPdからなる群から選ばれ
    たB2構造を持つ材料からなることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記下部下地膜は、Cr,Cr-Ti,Cr-
    Mo,Cr-W,Cr-Nb及びCr-Vからなる群から選ばれ
    た体心立方構造を持つ材料からなることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 非磁性基板と、当該基板上に設けられた
    下地膜と、当該下地膜を介して形成されたCo合金磁性
    膜と、当該を磁性膜を保護するための保護膜とからなる
    磁気記録媒体において、前記Co合金磁性膜は、六方稠
    密構造を持つ少なくとも1層のCo-Crx-My膜によって
    分離され、当該Co-Crx-My合金膜は、25at%≦x+
    y≦50at%,0.5at%≦yであり、かつ非磁性元素M
    がB,Si,Ge,C,Al,P,Ti,V,Nb,Zr,H
    f,Mn,Rh,Os,Ir,Re,Pd,Pt,Mo,Ta,
    W,Ag及びAuからなる群から選ばれた元素であること
    を特長とする磁気記録媒体。
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