JP2000250965A - 建設物のモデル化方法、施工支援装置及び記録媒体 - Google Patents

建設物のモデル化方法、施工支援装置及び記録媒体

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JP2000250965A
JP2000250965A JP11056179A JP5617999A JP2000250965A JP 2000250965 A JP2000250965 A JP 2000250965A JP 11056179 A JP11056179 A JP 11056179A JP 5617999 A JP5617999 A JP 5617999A JP 2000250965 A JP2000250965 A JP 2000250965A
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Koji Ichikawa
浩司 市川
Hidefumi Asada
英史 浅田
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建設物モデルを利用して行われる作業に支障
を来すことなく、建設物のモデル化を簡易に行う。 【解決手段】 X=0の平面からスパン長LXに一致す
る間隔で通り芯本数xmax分だけ配列した平面群(X方向
通り芯モデル)を設定し((B)参照)、Y=0の平面から
スパン長LYに一致する間隔で通り芯本数ymax分だけ配
列した平面群(Y方向通り芯モデル)を設定し((C)参
照)、Z=0の平面から階高LZに一致する間隔で階数
zmax分だけ配列した平面群(床面モデル)を設定し
((D)参照)、各モデルを重ね合わせて3次元通り芯モデ
ルを作成する((E)参照)。そして、各方向の通り芯平面
で囲まれた6面体状の空間を6面体モデル(建設物モデ
ルを構成する最小単位)として認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建設物のモデル化方
法、施工支援装置及び記録媒体に係り、特に、処理対象
(施工対象)の建設物をモデル化するための建設物のモ
デル化方法、建設工事の施工に関連する各種作業を支援
する施工支援装置、及びコンピュータを前記施工支援装
置として機能させるためのプログラムが記録された記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建設工事の施工に関連する各
種作業を支援することを目的として、建設対象の建設物
の設計が完了した後に、建設対象(処理対象)の建設物
に関する各種の情報を記憶したデータベース(建設物モ
デル)を作成することが行われている。この建設物モデ
ルは、建設物の個々の構成部材を表す部材モデルの集合
であり、建設物を構成する全ての部材について、建設物
の設計段階で決定された部材の形状や配置位置、構造等
を詳細に表す情報(設計情報)が各々設定されることに
よって作成される。
【0003】上記の建設物モデルを利用して、例えば各
部材の配置位置に応じたディスプレイの表示面上の位置
に各部材を3次元表示する処理を行えば、処理対象の建
設物の概略構成等を把握することができる。また、例え
ば所定階における建設物モデルの平面図を、前記平面図
上に現れる各部材を部材の種別(柱、梁、壁、床等)毎
に形や色を異ならせて表示すれば、前記所定階における
各部材の配置等を把握したり工区等を設定することも可
能となる。
【0004】また、建設モデルは、例えば工区毎の施工
数量の集計等に利用することも可能であり、施工数量を
定量的に把握したり、資源(建設資材や労務)を効率的
に移動・配分した適正な工程計画の作成を支援すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
建設物モデルは、先にも述べたように建設物を構成する
各部材の部材モデルの集合であり、個々の部材モデルは
部材の形状、他の部材との位置関係を含む配置位置、構
造等を詳細に表す設計情報から構成されているので、建
設物モデル(部材モデル)の作成にあたっては膨大な項
目について各々情報を設定する必要があり、多大な労力
を要するという問題があった。
【0006】また、従来の建設物モデルはデータ量が膨
大であるので、建設物モデルを記憶するためには記憶容
量の大きな記憶手段が必要とされていた。更に、建設工
事においては、建設物の設計が一旦完了した後にも、例
えば小梁の配置の変更等のように建設物の細かな設計変
更が発生することが多い。これに対し、従来の建設物モ
デルは、建設物の設計が変更されると、微細な変更であ
っても、対応する部材の情報を修正する必要があり、建
設物モデルのメインテナンスにも多大な手間がかかって
いた。
【0007】また、従来の建設物モデルは部材モデルの
集合であるので、建設物モデルを利用した処理の1つで
あるディスプレイ等の表示手段への建設物モデルの表示
を行う場合にも、部材の配置位置を表す情報を取り込
み、取り込んだ情報に基づいて部材の表示位置を演算
し、演算した表示位置に部材を表示する、という一連の
処理を、建設物を構成する多数の部材について各々行う
必要があった。このため表示に多大な時間がかかるとい
う問題もあった。
【0008】更に、建設物モデルに対する工区や施工順
序の設定についても、例えば工区の指定に際して単一の
工区を構成する全ての部材を選択する等のように、部材
単位で行われていた。このため、工区や施工順序を設定
するための作業が煩雑であった。また、工区の設定につ
いては、例えば隣り合う工区の境界位置をオペレータに
よって指定させ、指定された境界位置に基づいて個々の
部材が何れの工区に属するかを各々判断して工区情報を
設定することも考えられるが、処理が複雑化するという
欠点がある。
【0009】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、建設物モデルを利用して行われる作業に支障を来す
ことなく、建設物のモデル化を簡易に行うことができる
建設物のモデル化方法を得ることが目的である。
【0010】また本発明は、建設物モデルを利用して行
われる建設工事の施工に関連する各種作業を省力化する
ことができる施工支援装置及び記録媒体を得ることが目
的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、従来の
建設物モデルと実際の建設工事の施工とを対比させて検
討した結果、従来の建設物モデルは建設物を構成する個
々の部材を単位として建設物を表しているのに対し、建
設工事の施工は、例えば柱や梁、床、壁等の線材や面材
で区画された構造体を単位として工区が設定され、設定
された工区単位で施工が行われることから、建設工事の
施工に関連する各種作業についても前記構造体を単位と
して行われることが殆どであることに着目し、従来の建
設物モデルが、建設工事の施工に関連する作業には必要
でない情報も含まれて構成されていることに想到し、本
発明を成すに至った。
【0012】上記に基づき請求項1記載の発明に係る建
設物のモデル化方法は、鉛直方向と第1の方向とを含み
鉛直方向に沿って建設物を区分する第1の鉛直基準面、
鉛直方向と前記第1の方向に交差する第2の方向とを含
み鉛直方向に沿って建設物を区分する第2の鉛直基準
面、及び水平方向に沿って建設物を区分する水平基準面
を、処理対象の建設物に対し、前記建設物を構成する主
要な部材の配置位置に沿って前記建設物を区分するよう
に各々複数設定し、前記建設物を前記各基準面によって
多数個の6面体状の構造物に区分したときの個々の構造
物に対応する6面体モデルを各々生成し、生成した6面
体モデルの各々に対し、6面体モデルと対応する構造体
の前記建設物上での位置を表す情報を設定すると共に、
6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応する部材を
単位として部材の属性を表す情報を設定する。
【0013】請求項1記載の発明では、鉛直方向と第1
の方向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第1
の鉛直基準面、鉛直方向と前記第1の方向に交差する第
2の方向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第
2の鉛直基準面、及び水平方向に沿って建設物を区分す
る水平基準面を、処理対象の建設物に対し、建設物を構
成する主要な部材の配置位置に沿って建設物を区分する
ように各々複数設定している。これにより、処理対象の
建設物を各基準面によって多数個の6面体状の構造物に
区分したとすると、各構造物の辺及び面に相当する位置
には、建設物を構成する主要な部材が位置していること
になり、処理対象の建設物は、各々複数の部材から成る
多数個の構造物に区分されることになる。
【0014】請求項1の発明では、処理対象の建設物を
前記各基準面によって多数個の6面体状の構造物に区分
したときの個々の構造物に対応する6面体モデルを各々
生成する。これにより、処理対象の建設物は、各々複数
の部材から成る構造物(に対応する6面体モデル)を単
位としてモデル化され、建設物を構成する各部材は、各
々何れかの6面体モデルに含まれることになる。
【0015】そして、請求項1の発明では、生成した6
面体モデルの各々に対し、6面体モデルと対応する構造
体の建設物上での位置を表す情報を設定すると共に、6
面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応する部材を単
位として部材の属性を表す情報を設定する。これによ
り、建設物を構成する多数個の構造体の何れかに各々対
応する多数個の6面体モデルから成る建設物モデルが生
成される。
【0016】請求項1の発明では、建設物を構成する主
要な部材の配置位置に沿って各基準面を設定しているの
で、6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応する部
材は建設物を構成する主要部材であり、該主要部材につ
いてのみ属性を表す情報が設定されることになる。主要
部材以外の建設物構成部材(例えば小梁、孫梁、間柱、
ブレース等の線材:以下、非主要部材という)について
は、何れも6面体モデルの何れかの面に相当する個所に
配置されるので、非主要部材が配置される面は非主要部
材を含む複数の部材によって構成される。従って、複数
の部材によって構成される面については、該面に対応す
る部材(面材)の属性を表す情報として、非主要部材を
含む複数の部材の集合体としての属性を表す情報が設定
されることになる。これにより、属性情報を設定すべき
部材数が減少する。
【0017】また、6面体モデルの位置は6面体モデル
と対応する構造体の建設物上での位置を表す情報から既
知となり、6面体モデルの各辺及び各面に対応する部材
の位置や他の部材との位置関係は、6面体モデルの位置
及び6面体モデルの各辺及び各面の位置から求めること
ができるので、各部材の属性を表す情報として、他の部
材との位置関係を含む各部材の配置位置を表す情報を設
定する必要はない。これにより、部材の属性を表す情報
として設定すべき情報の項目数が少なくなる。従って、
各部材の属性を表す情報の設定を容易に行うことができ
る。
【0018】また、属性情報を設定すべき部材数、属性
情報として設定すべき項目数の減少に伴って、多数個の
6面体モデルから成る建設物モデルのデータ量も小さく
なるので、建設物モデルのデータを記憶するために必要
な記憶手段の記憶容量を小さくすることができる。
【0019】建設物モデルを利用して行われる施工に関
連する各種作業は、柱や梁、床、壁等の線材や面材で区
画された構造体を単位として行われるが、請求項1の発
明に係る建設物モデルは、前記構造体に対応する(又は
対応すると推定される)6面体モデルを単位として建設
物をモデル化することで生成されるので、請求項1の発
明に係る建設物モデルを利用して施工に関連する各種作
業を行ったとしても、前記作業に支障を来すことはな
い。従って、請求項1の発明によれば、建設物モデルを
利用して行われる作業に支障を来すことなく、建設物の
モデル化を簡易に行うことができる。
【0020】なお、第1及び第2の鉛直基準面、水平基
準面の設定は、より詳しくは請求項2に記載したよう
に、第1の鉛直基準面及び第2の鉛直基準面を処理対象
の建設物を構成する主要な柱及び梁の配列に沿うように
設定し、水平基準面を建設物の各階の床に沿うように設
定することが好ましい。これにより、各構造体のうち鉛
直方向に沿った辺は主要な柱に、水平方向に沿った辺は
主要な梁に、水平方向に沿った面は床に、鉛直方向に沿
った面は壁に各々対応することになるので、該構造物に
対応する6面体モデルの個々の辺及び個々の面が何れの
部材に対応するかを容易に判断することができ、各部材
の属性を表す情報の設定を容易に行うことができる。
【0021】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、前記各部材の属性を表す情報のうち、6面体モ
デルの何れかの面に対応すると共に線材を含んで構成さ
れる面材の属性を表す情報は、前記面材における前記線
材の本数及び配置が、複数種の線材配置パターンのうち
の何れに対応するかを表すパターンID情報を含むこと
を特徴としている。
【0022】建設物の設計が一旦完了した後の建設物の
設計変更は、例えば小梁や孫梁の追加や配置の変更等の
ように建設物の非主要部材に関するものであることが殆
どである。これに対し、請求項3の発明では、6面体モ
デルの何れかの面に対応すると共に線材(非主要部材)
を含んで構成される面材の属性を表す情報を、面材にお
ける線材の本数及び配置が、複数種の線材配置パターン
のうちの何れに対応するかを表すパターンID情報を含
んで構成しているので、6面体モデルの何れかの面に対
応する面材に含まれる線材の本数及び配置が変更された
場合にも、パターンID情報を変更するのみで属性情報
の修正を完了することができる。従って、建設物の設計
変更が発生した場合の建設物モデルの修正を容易に行う
ことができる。
【0023】請求項4記載の発明に係る施工支援装置
は、処理対象の建設物を構成する主要な部材の配置位置
を表す情報に基づいて、鉛直方向と第1の方向とを含み
鉛直方向に沿って建設物を区分する第1の鉛直基準面、
鉛直方向と前記第1の方向に交差する第2の方向とを含
み鉛直方向に沿って建設物を区分する第2の鉛直基準
面、及び水平方向に沿って建設物を区分する水平基準面
を、前記主要な部材の配置位置に沿って前記建設物を区
分するように各々複数設定する基準面設定手段と、前記
建設物を前記基準面設定手段によって設定された前記各
基準面によって多数個の6面体状の構造物に区分したと
きの個々の構造物に対応する6面体モデルを各々生成す
る生成手段と、前記生成手段によって生成された6面体
モデルの各々に対し、6面体モデルと対応する構造体の
前記建設物上での位置を表す情報を設定すると共に、6
面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応する部材を単
位として部材の属性を表す情報を設定する情報設定手段
と、前記建設物を表す建設物モデルを前記6面体モデル
を単位として表示手段に表示する第1の処理、前記建設
物の工区及び施工順序の少なくとも一方を前記6面体モ
デルを単位として設定させる第2の処理、前記建設物の
施工数量を集計する第3の処理、及び設定された工区及
び施工順序に基づき前記建設物の施工時の作業日程を設
定する第4の処理の少なくとも1つを行う処理手段と、
を含んで構成されている。
【0024】請求項4記載の発明では、処理対象の建設
物を構成する主要な部材の配置位置を表す情報に基づい
て、基準面設定手段により、第1の鉛直基準面、第2の
鉛直基準面及び水平基準面が、主要な部材の配置位置に
沿って建設物を区分するように各々複数設定される。ま
た生成手段は、設定された各基準面によって多数個の6
面体状の構造物に区分したときの個々の構造物に対応す
る6面体モデルを各々生成し、情報設定手段は、生成さ
れた6面体モデルの各々に対し、6面体モデルと対応す
る構造体の建設物上での位置を表す情報を設定すると共
に、6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応する部
材を単位として部材の属性を表す情報を設定する。
【0025】これにより、請求項1の発明と同様に、建
設物モデルを利用して行われる作業に支障を来すことな
く、建設物のモデル化を簡易な処理によって実現でき
る。なお、情報設定手段による各部材の属性を表す情報
の設定は、例えば予め各部材の属性情報が設定されたデ
ータベースから各部材の属性情報を取り込んで自動的に
行うようにしてもよいし、オペレータによって各部材の
属性情報を入力させ、入力された属性情報を設定するこ
とで行うようにしてもよい。
【0026】また、請求項4の発明に係る処理手段は、
建設物を表す建設物モデルを6面体モデルを単位として
表示手段に表示する第1の処理、建設物の工区及び施工
順序の少なくとも一方を6面体モデルを単位として設定
させる第2の処理、建設物の施工数量を集計する第3の
処理、及び設定された施工順序に基づき建設物の施工時
の作業日程を設定する第4の処理の少なくとも1つを行
う。
【0027】前記第1の処理は、具体的には、例えば各
6面体モデルと対応する構造体の建設物上での位置を表
す情報に基づき、該情報が表す位置に対応する表示手段
の表示面上の位置に6面体状の図形を表示することを、
6面体モデルを単位として繰り返すことで実現できる。
上記のように6面体モデルを単位として処理を行うこと
により、建設物を構成する個々の部材に対応する部材モ
デルを単位として処理を行って建設物モデルを表示する
場合と比較して、極めて簡易な処理で建設物モデルを表
示することができる。
【0028】先にも述べたように、建設工事の施工は線
材や面材で区画された構造体を単位として行われるの
で、この構造体に対応する(又は対応すると推定され
る)6面体モデルを単位として表示された建設物モデル
を参照することで、建設工事の施工にあたって建設物の
概略構成を把握するに十分な情報を得ることができる。
従って、処理手段が第1の処理を行った場合、建設物の
概略構成を把握する作業を容易に行うことができる。
【0029】また前記第2の処理は、具体的には、例え
ば上記のように6面体モデルを単位として表示手段に建
設物モデルを表示している状態で、オペレータに、6面
体モデルを単位として工区又は施工順序を設定させるこ
とで実現できる。工区や施工順序の設定についても、線
材や面材で区画された構造体を単位として行われるが、
本発明では、前記構造体に対応する(又は対応すると推
定される)6面体モデルを単位として建設物をモデル化
しており、建設物を構成する各部材が6面体モデルを単
位としてグループ分けされているので、6面体モデルを
単位とする工区又は施工順序の設定を容易に行うことが
できる。従って、処理手段が第2の処理を行った場合、
従来は部材単位で行う必要があった工区や施工順序を設
定する作業を省力化することができる。
【0030】また前記第3の処理は、具体的には、例え
ば各部材の属性を表す情報として、各部材毎の施工数量
を表す情報が設定されるか、又は各部材毎の施工数量を
取り込むための情報(例えば各部材毎の施工数量を記憶
したデータベースから、所望の部材の施工数量を検索・
取得するための情報(部材ID等))が設定されることに
より、該情報を用いて各部材毎の施工数量を取り込み、
取り込んだ施工数量を例えば6面体モデルを単位として
集計することで行うことができる。また、6面体モデル
を単位として建設物の工区が設定されている場合には、
設定された工区を単位として施工数量を集計するように
してもよい。これにより、施工量の集計が自動的に行わ
れるので、施工量を集計する作業を省力化することがで
きる。
【0031】また、本発明に係る建設物モデルは、建設
物を構成する各部材が前記構造体に対応する(又は対応
すると推定される)6面体モデルを単位としてグループ
分けされているので、施工数量を集計すべき特定の6面
体モデルや特定の工区が指定された際に、集計対象の部
材を容易に特定することができる。従って、簡易な処理
によって短時間で施工数量を集計することができる。
【0032】また前記第4の処理は、具体的には、例え
ば工区単位又は6面体モデル単位での施工数量の集計結
果に基づいて作業日数を工区単位又は6面体モデル単位
で演算し、工区単位又は6面体モデル単位での施工順序
を表す情報が設定されることで、各工区又は各6面体モ
デルの作業期間を、作業日数及び施工順序に従って施工
期間内に割り当てることによって実現できる。これによ
り、作業日程の設定が自動的に行われるので、作業日程
を設定する作業を省力化することができる。
【0033】従って、請求項4の発明によれば、建設工
事の施工に関連する各種作業、すなわち建設物の概略構
成を把握する作業、工区や施工順序を設定する作業、施
工量を集計する作業、作業日程を設定する作業の少なく
とも1つを省力化することができる。
【0034】請求項5記載の発明に係る記録媒体は、処
理対象の建設物を構成する主要な部材の配置位置を表す
情報に基づいて、鉛直方向と第1の方向とを含み鉛直方
向に沿って建設物を区分する第1の鉛直基準面、鉛直方
向と前記第1の方向に交差する第2の方向とを含み鉛直
方向に沿って建設物を区分する第2の鉛直基準面、及び
水平方向に沿って建設物を区分する水平基準面を、前記
主要な部材の配置位置に沿って前記建設物を区分するよ
うに各々複数設定する第1のステップ、前記建設物を前
記各基準面によって多数個の6面体状の構造物に区分し
たときの個々の構造物に対応する6面体モデルを各々生
成する第2のステップ、前記生成した6面体モデルの各
々に対し、6面体モデルと対応する構造体の前記建設物
上での位置を表す情報を設定すると共に、6面体モデル
の個々の辺及び個々の面に対応する部材を単位として部
材の属性を表す情報を設定する第3のステップ、及び、
前記建設物を表す建設物モデルを前記6面体モデルを単
位として表示手段に表示する第1の処理、前記建設物の
工区及び施工順序の少なくとも一方を前記6面体モデル
を単位として設定させる第2の処理、前記建設物の施工
数量を集計する第3の処理、及び設定された施工順序に
基づき前記建設物の施工時の作業日程を設定する第4の
処理の少なくとも1つを行う第4のステップを含む処理
をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録さ
れている。
【0035】請求項5記載の発明に係る記録媒体には、
上記第1乃至第4のステップを含む処理、すなわちコン
ピュータを請求項4に記載の施工支援方法として機能さ
せるためのプログラムが記録されているので、コンピュ
ータが前記記録媒体に記録されたプログラムを読み出し
て実行することにより、請求項4の発明と同様に、建設
工事の施工に関連する各種作業を省力化することができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本発明に係
る施工支援装置として機能させることが可能なパーソナ
ルコンピュータ10が示されている。パーソナルコンピ
ュータ10は、コンピュータ本体12と、コンピュータ
本体12の入出力ポート20に接続される各種の入出力
機器と、から構成されている。
【0037】コンピュータ本体12は、CPU14、R
OM16、RAM18及び入出力ポート20を備えてお
り、これらがデータバス、アドレスバス、制御バス等の
バスによって互いに接続されて構成されている。本実施
形態では、入出力機器として、CD−ROMドライバ2
2、フロッピーディスクドライバ(FDD)24、キー
ボード26、マウス28、ディスプレイ30、プリンタ
32、及びハードディスク装置34が入出力ポート20
に各々接続されている。
【0038】パーソナルコンピュータ10を本発明に係
る施工支援装置として機能させるためのプログラム(以
下、単に「施工支援プログラム」という)は、例えばハ
ードディスク装置34に内蔵されているハードディスク
(図示省略)、又はCD−ROMドライバ22に装填さ
れるCD−ROM36、又はFDD24に装填されるフ
ロッピーディスク(FD)38の何れかに記憶すること
ができる。施工支援プログラムの実行が指示されると、
施工支援プログラムを記憶している記憶媒体(内蔵ハー
ドディスク又はCD−ROM36又はFD38)から施
工支援プログラムが読み出され、パーソナルコンピュー
タ10によって施工支援プログラムが実行される。これ
により、パーソナルコンピュータ10は施工支援装置と
して機能する。なお、施工支援プログラムを記憶してい
る記憶媒体(内蔵ハードディスク又はCD−ROM36
又はFD38)は請求項5に記載の記録媒体に対応して
いる。
【0039】キーボード26及びマウス28はオペレー
タが各種のデータやコマンドを入力するためのものであ
り、請求項4に記載の情報設定手段の一部を構成してい
る。ディスプレイ30は処理結果を表示するためのもの
であり、CRTやLCD(液晶ディスプレイ)等の各種
の表示手段を適用できる。またプリンタ32は処理結果
を紙やその他の記録材料に印刷するためのものであり、
レーザビームプリンタ、ドットプリンタ、XYプロッタ
等の各種の印刷手段を適用できる。
【0040】次に本実施形態の作用を説明する。本実施
形態に係るハードディスク装置34の内蔵ハードディス
クには、建設物情報及び施工数量情報が記憶されてい
る。建設物の設計においては、建設物を構成する主要な
部材の配置を簡易的に表す等の目的で、建設物を構成す
る種々の部材のうちの主要な部材の配置位置に沿って仮
想線(所謂通り芯)が設定される。建設物情報は、建設
対象(処理対象)の建設物の概略構成を表す情報であ
り、処理対象の建設物に設定された通り芯に関する情
報、すなわちX方向及びY方向(互いに交差しかつ各々
水平な2つの方向)についての通り芯の基本スパン長
(通り芯間隔)LX,LY、通り芯本数xmax,ymax、基本
階高LZ、階数zmaxの各情報を含んで構成されている。
【0041】また、施工数量情報は、建設工事の施工数
量(部材数、資材量、及び労務量)を、処理対象の建設
物の部材単位で定めた情報であり、各部材毎の施工数量
が各部材に付与する名称と対応されて記憶されている。
【0042】続いて、パーソナルコンピュータ10が施
工支援プログラムを実行することによって実現される施
工支援処理について、図2〜図8のフローチャートを参
照して説明する。図2のフローチャートのステップ10
0では処理対象の建設物の6面体モデルが未作成か否か
判定する。判定が肯定された場合にはステップ102へ
移行し、まずステップ102において3次元通り芯モデ
ル作成処理を行う。3次元通り芯モデル作成処理は請求
項4に記載の基準面設定手段に対応しており、以下、図
3のフローチャートを参照して説明する。
【0043】ステップ130では、ハードディスク装置
34の内蔵ハードディスクに記憶されている処理対象の
建設物の建設物情報から、X方向及びY方向についての
基本スパン長LX,LY、通り芯本数xmax,ymax、基本階
高LZ、階数zmaxの各情報を取り込む。次のステップ1
32では、例として図9(A)に示すようにXYZ座標
系(直交座標系)を定義する。
【0044】ステップ134では、X方向通り芯モデル
として、X=0の平面、及び該平面からX方向に沿って
X方向基本スパン長LXに一致する間隔でX方向通り芯
本数xmax分だけ配列した平面群(X=0,X=LX,X
=2LX,…)を設定する(図9(B)参照)。次のス
テップ136では、各平面(X方向通り芯平面)に識別
名称を設定する。本実施形態では各平面に対し、XYZ
座標系の原点Oに近い側に位置しているX方向通り芯平
面から順にX1,X2,…,Xxmaxの各名称を付与してい
る。
【0045】なお、X方向通り芯平面は、鉛直方向と第
1の方向(ここではY方向)とを含み鉛直方向に沿って
建設物を区分する第1の鉛直基準面に対応しており、上
記処理によって第1の鉛直基準面が複数設定される。
【0046】ステップ138では、Y方向通り芯モデル
として、Y=0の平面、及び該平面からY方向に沿って
Y方向基本スパン長LYに一致する間隔でY方向通り芯
本数ymax分だけ配列した平面群(Y=0,Y=LY,Y
=2LY,…)を設定する(図9(C)参照)。次のス
テップ140では、各平面(Y方向通り芯平面)に識別
名称を設定する。本実施形態では各平面に対し、XYZ
座標系の原点Oに近い側に位置しているY方向通り芯平
面から順にY1,Y2,…,Yymaxの各名称を付与してい
る。
【0047】なお、Y方向通り芯平面は、鉛直方向と第
1の方向に交差する第2の方向(ここではX方向)とを
含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第2の鉛直基準
面に対応しており、上記処理によって第2の鉛直基準面
が複数設定される。本実施形態では、処理対象の建設物
を構成する主要な柱及び梁(大梁)の配列に沿うように
通り芯が設定されているので、X方向通り芯平面及びY
方向通り芯平面は処理対象の建設物を構成する主要な柱
及び梁の配列に沿うように設定される。
【0048】ステップ142では、床面モデルとして、
Z=0の平面、及び該平面からZ方向に沿って階高LZ
に一致する間隔で階数zmax分だけ配列した平面群(Z
=0,Z=LZ,Z=2LZ,…)を設定する(図9
(D)参照)。次のステップ144では、各平面(Z方
向通り芯平面)に識別名称を設定する。本実施形態では
各平面に対し、XYZ座標系の原点Oに近い側に位置し
ているZ方向通り芯平面から順にF1,F2,…,Fzmax
の各名称を付与している。
【0049】なお、Z方向通り芯平面は、水平方向に沿
って建設物を区分する水平基準面に対応しており、上記
処理により、処理対象の建設物の各階の床に沿うよう
に、水平基準面が複数設定される。
【0050】そしてステップ146では、X方向通り芯
モデル、Y方向通り芯モデル及び床面モデルを重ね合わ
せて3次元通り芯モデルを作成する(図9(E)参
照)。ステップ146の処理を行うと3次元通り芯モデ
ル作成処理を終了し、図2のフローチャートのステップ
104へ移行する。
【0051】ステップ104では6面体モデル作成処理
を行う。6面体モデル作成処理は請求項4に記載の生成
手段に対応しており、以下では図4のフローチャートを
参照して説明する。ステップ160では、例として図1
0(A)に示すように、後述する6面体モデルの集合か
ら成る建設物モデル(6面体モデル)をディスプレイ3
0に表示するためのXYZ座標系をディスプレイ30の
表示面上に設定し、次のステップ162では変数i,
j,kに各々1を設定する。
【0052】ステップ164では、X方向通り芯平面X
i,Xi+1、Y方向通り芯平面Yj,Yj+1、及び、Z方向
通り芯平面Fk,Fk+1によって囲まれた6面体状の空間
(図11(A)に太線で示す空間)を単一の6面体モデ
ルとして認識する。ステップ166では、認識した6面
体モデルに対して個々の6面体モデルを識別するための
名称を付与する。本実施形態では、6面体モデルを区画
する各通り芯平面の名称に基づき(Xi,Yj,Fk)を
6面体モデルの名称として付与する。
【0053】ステップ168では6面体モデルの8個の
頂点に各々名称を付与する。本実施形態では、一例とし
て図11(B)に示すように、X方向通り芯平面Xi
Z方向通り芯平面Fkとの交差位置に存在する2個の頂
点のうち、原点Oとの距離が小さい頂点を「第1頂
点」、原点Oとの距離が大きい頂点を「第2頂点」と
し、X方向通り芯平面Xi+1とZ方向通り芯平面Fkとの
交差位置に存在する2個の頂点のうち、原点Oとの距離
が小さい頂点を「第3頂点」、原点Oとの距離が大きい
頂点を「第4頂点」とし、X方向通り芯平面XiとZ方
向通り芯平面Fk+1との交差位置に存在する2個の頂点
のうち、原点Oとの距離が小さい頂点を「第5頂点」、
原点Oとの距離が大きい頂点を「第6頂点」とし、X方
向通り芯平面Xi+ 1とZ方向通り芯平面Fk+1との交差位
置に存在する2個の頂点のうち、原点Oとの距離が小さ
い頂点を「第7頂点」、原点Oとの距離が大きい頂点を
「第8頂点」としている。
【0054】次のステップ170では8個の頂点の座標
値を各々演算する。なお頂点の座標値は、座標値演算対
象の頂点で交差するX,Y,Z各方向の通り芯平面の式
から3元3次方程式によって求めることができる。ステ
ップ172では、ステップ170で求めた座標値を、先
のステップ168で各頂点に付与した名称と対応させて
記憶する。そしてステップ174では、先のステップ1
60で設定した座標系を基準とし、6面体モデルの各頂
点の座標に基づいて、前記6面体モデルを6面体状の図
形としてディスプレイ30に表示する。
【0055】次のステップ176では、変数iに1を加
算した値が通り芯本数xmaxと等しいか否か判定する。判
定が否定された場合にはステップ178で変数iに1を
加算してステップ164に戻り、ステップ164〜ステ
ップ178を繰り返す。これにより、Y方向通り芯平面
j,Yj+1及びZ方向通り芯平面Fk,Fk+1に各々接す
る空間がxmax-1個の6面体モデルとして各々認識さ
れ、名称の付与や頂点の座標値の演算等の処理を経てデ
ィスプレイ30に表示される。
【0056】また、ステップ176の判定が肯定された
場合には、ステップ180で変数iを1に戻した後にス
テップ182へ移行し、変数jに1を加算した値が通り
芯本数ymaxと等しいか否か判定する。判定が否定された
場合にはステップ184で変数jに1を加算してステッ
プ164に戻り、ステップ164〜ステップ184を繰
り返す。これにより、Z方向通り芯平面Fk,Fk+1に各
々接する空間が(xmax-1)×(ymax-1)個の6面体モデル
として各々認識され、前述した処理を経てディスプレイ
30に表示される。
【0057】また、ステップ182の判定が肯定された
場合には、ステップ186で変数kを1に戻した後にス
テップ188へ移行し、変数kに1を加算した値が階数
zmaxと等しいか否か判定する。判定が否定された場合に
はステップ190で変数kに1を加算してステップ16
4に戻り、ステップ164〜ステップ190を繰り返
す。
【0058】これにより、X方向通り芯平面X1,X
xmax、Y方向通り芯平面Y1,Yymax、及び、Z方向通
り芯平面F1,Fzmaxによって囲まれた空間が(xmax-1)
×(ymax-1)×(zmax-1)個の6面体モデルとして各々認識
され、ステップ188の判定が肯定されたときには、各
6面体モデルが、例として図10(B)に示すようにデ
ィスプレイ30に各々表示されることになる。
【0059】ステップ188の判定が肯定されるとステ
ップ192へ移行し、ディスプレイ30に現在表示して
いる6面体モデルの中に、処理対象の建設物と整合しな
い6面体モデル(処理対象の建設物の外面から逸脱する
位置に存在している6面体モデル等)が有るか否かの検
討をオペレータに要請するメッセージをディスプレイ3
0に表示し、オペレータがキーボード26又はマウス2
8を操作することで入力された検討結果に基づいて、処
理対象の建設物と整合しない6面体モデルが有るか否か
判定する。
【0060】処理対象の建設物の外形形状が単純な矩形
状である場合には、処理対象の建設物の外面から逸脱し
た位置に6面体モデルが存在することはないので、ステ
ップ192の判定が否定されて6面体モデル作成処理を
終了する。この場合、ステップ160〜ステップ190
で作成された6面体モデルは、処理対象の建設物を構成
する主要な部材の配置位置に沿って多数個の6面体状の
構造物に区分したときの個々の構造物に対応しており、
処理対象の建設物は、これら6面体モデルの集合である
建設物モデルとしてモデル化されたことになる。
【0061】一方、処理対象の建設物の外形形状が単純
な矩形状でない場合には、処理対象の建設物の外面から
逸脱した位置に6面体モデルが存在していることがあ
る。このような場合にはステップ192の判定が肯定さ
れてステップ194へ移行する。ステップ194では、
処理対象の建設物と整合しない建設物の6面体モデルに
対し、削除又は修正を指示するようオペレータに要請す
るメッセージをディスプレイ30に表示し、オペレータ
がキーボード26又はマウス28を操作することで入力
された削除指示又は修正指示に応じて、6面体モデルの
削除又は修正(例えばサイズの変更等)を行う。
【0062】一例として図10(C)には、処理対象の
建設物の外形形状に応じて角部に位置している6面体モ
デルの削除が指示され、指示に応じて6面体モデルを削
除した場合を示している。ステップ194の処理によ
り、処理対象の建設物の外形形状が非矩形状の場合に
も、該建設物を構成する主要な部材の配置位置に沿って
多数個の6面体状の構造物に区分したときの個々の構造
物に対応する6面体モデルが得られ、処理対象の建設物
は、これら6面体モデルの集合である建設物モデルとし
てモデル化されたことになる。
【0063】なお、上記のように6面体モデルを単位と
して処理対象の建設物を表示する処理は、請求項4に記
載の処理手段による第1の処理に対応している。
【0064】6面体モデル作成処理を完了すると図2の
フローチャートのステップ106ヘ移行し、建設物モデ
ルの各6面体モデルに対して部材情報が未設定か、部材
情報が設定済みか、部材情報の修正の必要が有るか判定
し、判定結果に応じて処理を分岐する。各6面体モデル
に対して部材情報を設定していない場合には、ステップ
106からステップ108へ移行し、部材情報設定処理
を行う。部材情報設定処理は請求項4に記載の情報設定
手段に対応しており、以下では図5のフローチャートを
参照して説明する。
【0065】ステップ210では、建設物モデルを構成
する単一の6面体モデルの情報を取り込む。次のステッ
プ212では、処理対象の6面体モデルの12本の辺の
うち、Z方向通り芯平面上に位置している8本の辺を、
処理対象の建設物の梁に相当する線材モデルとして認識
すると共に、残りの4本の辺(X方向通り芯平面上及び
Y方向通り芯平面上に各々位置している辺)を、処理対
象の建設物の柱に相当する線材モデルとして認識する。
【0066】また、ステップ214では各線材モデルに
各々名称を付与する。本実施形態では、各線材モデルの
名称を、線材モデルと対応する部材の種類(梁/柱)及
び線材モデルの配置位置に沿って交差している2つの通
り芯平面の名称に基づいて、例えば梁(Xi,Fk)や柱
(Xi+1,Yj+1)のように付与する。次のステップ21
6では、処理対象の6面体モデルの名称、処理対象の6
面体モデルに属する各線材モデルの名称及び属性情報を
設定するためのデータベース(DB)フィールドを生成
する。そしてステップ218では、生成したDBフィー
ルドに処理対象の6面体モデルの名称及び各線材モデル
の名称を設定する。
【0067】次のステップ220では、処理対象の6面
体モデルに属する12個の線材モデルから、属性情報未
設定の特定の線材モデル(当初は8個の線材モデル全て
が属性情報未設定であり、8個の線材モデルの何れかが
選択される)を選択する。次のステップ380では、処
理対象の6面体モデルとは異なる6面体モデルに属し、
ステップ220で選択した線材モデルと座標情報が一致
する線材モデルを検索する。
【0068】次のステップ382では、ステップ380
の検索によって属性情報設定済みの線材モデルが抽出さ
れたか否か判定する。ステップ380の検索によって抽
出される線材モデルの数は、線材モデルと対応する線材
の処理対象の建設物上での位置によって変化し、他の6
面体モデルに属し座標情報が一致する線材モデルとして
0〜3個の線材モデルが抽出される。
【0069】抽出された線材モデルの中に属性情報設定
済みの線材モデルが含まれていた場合には、ステップ3
82の判定が肯定されてステップ384へ移行し、抽出
された属性情報設定済みの線材モデルから属性情報を読
み込む。また、次のステップ386では、読み込んだ属
性情報を、先のステップ220で選択した線材モデルに
付与し、ステップ228へ移行する。
【0070】一方、ステップ380の検索で属性情報設
定済みの線材モデルが抽出されなかった場合、或いは線
材モデルそのものが抽出されなかった場合には、ステッ
プ382の判定が否定されてステップ222へ移行す
る。ステップ222では、先のステップ220で選択し
た線材モデルをオペレータが視認可能に表示し(例えば
表示色を変更する等)、該線材モデルの属性を表す情報
の入力をオペレータに要請するメッセージをディスプレ
イ30に表示し、オペレータによって前記線材モデルの
属性情報を入力させる。次のステップ224では属性情
報が入力されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機
する。
【0071】前記メッセージがディスプレイ30に表示
されると、オペレータは表示されている線材モデルの属
性情報として、例えば前記線材モデルに対応する線材の
タイプ、構造形式、構造記号等を表す情報をキーボード
26を介して入力する。属性情報が入力されると、ステ
ップ224の判定が肯定されてステップ226へ移行
し、入力された属性情報をDBフィールドに設定する。
【0072】次のステップ228では、処理対象の6面
体モデルに属する12個の線材モデルの中に、属性情報
が未設定の線材モデルが有るか否か判定する。判定が肯
定された場合にはステップ220に戻り、ステップ22
8の判定が否定される迄、ステップ220以降の処理を
繰り返す。これにより、処理対象の6面体モデルに属す
る12個の線材モデルについて、名称や属性情報が各々
記憶された線材モデルDBが生成される。
【0073】ステップ228の判定が否定されるとステ
ップ230へ移行し、処理対象の6面体モデルの6個の
面のうち、Z方向通り芯平面と面で接している2個の面
を、処理対象の建設物の床に相当する面材モデルとして
認識すると共に、残りの4個の面(X方向通り芯平面又
はY方向通り芯平面と面で接している面)を、処理対象
の建設物の壁に相当する面材モデルとして認識する。
【0074】また、ステップ232では各面材モデルに
各々名称を付与する。本実施形態では、各面材モデルの
名称を、面材モデルと対応する部材の種類(床/壁)及
び面材モデルと面で接している通り芯平面の名称に基づ
いて、例えば床(Fk)や壁(Xi+1)のように付与す
る。次のステップ234では、処理対象の6面体モデル
の名称、処理対象の6面体モデルに属する各面材モデル
の名称及び属性情報を設定するためのデータベース(D
B)フィールドを生成する。そしてステップ236で
は、生成したDBフィールドに処理対象の6面体モデル
の名称及び各線材モデルの名称を設定する。
【0075】次のステップ220では面材モデル属性情
報設定処理を行う。この面材モデル属性情報設定処理に
ついて、図6のフローチャートを参照して説明する。ス
テップ260では、処理対象の6面体モデルに属する6
個の面材モデルから、属性情報未設定の面材モデル(当
初は6個の面材モデル全てが属性情報未設定)を選択す
る。次のステップ390では、処理対象の6面体モデル
とは異なる6面体モデルに属し、ステップ260で選択
した面材モデルと座標情報が一致する面材モデルを検索
する。
【0076】次のステップ392では、ステップ390
の検索によって属性情報設定済みの面材モデルが抽出さ
れたか否か判定する。ステップ390の検索では、前記
面材モデルと対応する面材の処理対象の建設物上での位
置によって異なるが、他の6面体モデルに属し座標情報
が一致する面材モデルが抽出されないか、又は前記面材
モデルとして1個の面材モデルが抽出される。
【0077】属性情報設定済みの面材モデルが抽出され
た場合には、ステップ392の判定が肯定されてステッ
プ394へ移行し、抽出された属性情報設定済みの面材
モデルから属性情報を読み込む。また、次のステップ3
96では、読み込んだ属性情報を、先のステップ260
で選択した面材モデルに付与し、ステップ282へ移行
する。一方、ステップ390の検索で属性情報設定済み
の面材モデルが抽出されなかった場合、或いは面材モデ
ルそのものが抽出されなかった場合には、ステップ39
2の判定が否定されてステップ262へ移行する。
【0078】ところで、建設物の床は小梁や孫梁等の線
材を含んで構成されることが多い。一般に、床を構成す
る線材の本数や配置位置等は不定であり、属性情報によ
って床の構成を記述しようとすると属性情報のデータ量
が膨大になるが、本実施形態では、床の構成を、床に含
まれる線材の本数や相互の位置関係に基づいて大雑把に
分類し(一例を図12(A)に示す)、分類したそれぞ
れを床の面材タイプとして各々記憶している。
【0079】また、建設物の壁についても間柱やブレー
ス等の線材を含んで構成される場合がある。壁を構成す
る線材の本数や配置位置等も不定であるので、属性情報
によって壁の構成を記述しようとすると属性情報のデー
タ量が膨大になるが、本実施形態では、壁の構成につい
ても、壁に含まれる線材の本数や相互の位置関係に基づ
いて大雑把に分類し、分類したそれぞれを壁の面材タイ
プとして各々記憶している(一例を図12(B)に示
す)。なお、上記の面材タイプは、請求項3に記載の線
材配置パターンに対応している。
【0080】上記に基づきステップ262では、先のス
テップ260で選択した面材モデルをオペレータが視認
可能に表示し(例えば表示色を変更する等)た後に、前
記選択した面材モデルの種類(床/壁)に対応する面材
タイプを一覧表示すると共に、前記選択した面材モデル
に対応する面材に合致した面材タイプの選択をオペレー
タに要請するメッセージをディスプレイ30に表示し、
オペレータによって前記面材タイプを選択させる。ステ
ップ264では面材タイプが選択されたか否か判定し、
判定が肯定される迄待機する。
【0081】オペレータがキーボード26又はマウス2
8を操作し、処理対象の面材の構成に合致した面材タイ
プを選択すると、ステップ264の判定が肯定され、選
択された面材タイプを表す情報をDBフィールドに設定
する。このように、本実施形態では、各面材を構成する
線材の本数や配置を、各面材が複数種の面材タイプの何
れに対応しているかを表す情報(請求項3に記載のパタ
ーンID情報)によって記憶しており、面内の各線材の
位置等の細かな情報の設定を省略しているので、面材の
属性情報の設定(及び建設物の設計変更が生じたときの
修正)が容易になると共に、属性情報等を記憶する記憶
手段の記憶容量も節減することができる。
【0082】次のステップ266では、選択された面材
タイプが表す面内の線材数が0か否か判定する。判定が
肯定された場合にはステップ276へ移行するが、判定
が否定された場合にはステップ268へ移行し、選択さ
れた面材タイプによって特定された面内の各線材に識別
記号を各々付与する。
【0083】次のステップ270では、面内の各線材に
ついての属性情報の入力をオペレータに要請するメッセ
ージをディスプレイ30に表示し、前記属性情報をオペ
レータに入力させる。次のステップ272では、オペレ
ータによる面内の各線材の属性情報の入力が完了したか
否か判定する。オペレータがキーボード26等を操作
し、面内の線材の名称、構造形式、構造記号等の属性を
表す情報を入力すると、前記判定が肯定されてステップ
274へ移行し、入力された面内の各線材の属性情報を
DBフィールドに設定し、ステップ276へ移行する。
【0084】ステップ276では、面内の各線材以外の
構成材についての属性を表す情報の入力をオペレータに
要請するメッセージをディスプレイ30に表示し、前記
属性情報をオペレータに入力させる。次のステップ27
8では、オペレータによる前記構成材の属性情報が入力
されたか否か判定する。オペレータがキーボード26等
を操作し、面内の線材以外の構成材の名称、大きさ(縦
×横)、重量等の属性を表す情報を入力すると、前記判
定が肯定されてステップ280へ移行し、入力された線
材以外の構成材の属性情報をDBフィールドに設定し、
ステップ282へ移行する。
【0085】ステップ282では、処理対象の6面体モ
デルに属する全ての面材モデルに対して処理を完了した
か否か判定する。判定が否定された場合にはステップ2
60に戻り、処理対象の6面体モデルのうち未処理の他
の面材モデルについて上記処理を繰り返す。ステップ2
82の判定が肯定されると面材モデル属性情報設定処理
を終了し、図5のフローチャートのステップ240へ移
行する。
【0086】ステップ240では全ての6面体モデルに
対して処理を行ったか否か判定する。判定が否定された
場合にはステップ210に戻り、ステップ210以降の
処理を繰り返す。これにより、全ての6面体モデルに対
し、ステップ210以降の処理が各々行われることにな
る。そして、ステップ240の判定が肯定されると部材
情報設定処理を終了し、図2のフローチャートのステッ
プ112へ移行する。
【0087】なお、上記の部材情報設定処理によって各
部材の情報を設定した後にステップ106の判定が行わ
れるときには、部材情報設定済みと判定され、ステップ
108の部材情報設定処理を行うことなくステップ11
2へ移行する。また、部材情報を一部修正する場合に
は、ステップ106からステップ110へ移行し、オペ
レータから入力された指示に応じて部材情報の修正を行
った後にステップ112へ移行する。
【0088】ステップ112では、処理対象の建設物の
施工に関連する情報(施工情報)が未設定か、施工情報
が設定済みか、施工情報の修正の必要が有るか判定し、
判定結果に応じて処理を分岐する。施工情報を設定して
いない場合にはステップ114へ移行し、施工情報設定
処理を行う。以下、この施工情報設定処理について、図
7のフローチャートを参照して説明する。
【0089】ステップ300では、処理対象の建設物の
特定の階についての平面図を、建設物モデルを用いて6
面体モデル単位で表示すると共に、各6面体モデルの属
性情報の1つである工区属性(複数の工区のうちの何れ
に属しているか)の設定をオペレータに要請するメッセ
ージをディスプレイ30に表示することにより、各6面
体モデルの工区属性を設定させる。次のステップ302
では、オペレータによって工区属性が設定されたか否か
判定し、判定が肯定される迄待機する。
【0090】本実施形態では、各6面体モデルが何れの
工区に属するかを各々設定することで、処理対象の建設
物の工区を設定するようになっているので、オペレータ
が個々の工区の境界位置を設定する等の煩雑な操作を行
う必要が無くなると共に、個々の部材が何れの工区に属
しているかを、指定された境界位置及び個々の部材の配
置位置に基づいて個々の部材毎に判断する等の複雑な処
理を行う必要はない。
【0091】オペレータがキーボード26等を介して工
区属性を設定することでステップ302の判定が肯定さ
れると、設定された各6面体モデルの工区属性を記憶し
た後にステップ304へ移行し、処理対象の建設物の工
区単位での施工順序、及び単一の工区内における通り芯
順での施工順序の設定をオペレータに要請するメッセー
ジをディスプレイ30に表示し、施工順序を設定させ
る。次のステップ306では、オペレータによって施工
順序が設定されたか否か判定し、判定が肯定される迄待
機する。
【0092】オペレータがキーボード26等を介して施
工順序を設定することでステップ306の判定が肯定さ
れると、ステップ308へ移行し、オペレータから設定
された施工順序に基づき、全ての6面体モデルに対して
施工順序を設定する。これは、まず各6面体モデルに対
し、工区単位での施工順序に基づき、各6面体モデルが
属する工区の施工順序を設定した後に、通り芯順での施
工順序に基づいて、同一の工区に属する各6面体モデル
の施工順序を各々設定することで実現できる。各6面体
モデルに対して設定した施工順序は、各6面体モデルの
名称と対応させて記憶する。なお、上記のステップ30
0〜ステップ308は、請求項4に記載の処理手段によ
る第2の処理に対応している。
【0093】ステップ310では、建設物モデルを構成
する単一の6面体モデルの情報を取り込み、次のステッ
プ312では、処理対象の6面体モデルを構成する各部
材モデルのうち、処理対象の6面体モデルを施工する際
に施工される部材の部材モデルのみを抽出する。これ
は、処理対象の6面体モデルに対して設定した施工順序
を、該6面体モデルと隣り合う6面体に対して設定した
施工順序と比較し、処理対象の6面体モデルを構成する
部材の部材モデルの中に、処理対象の6面体モデルより
も前に施工される6面体モデルと共有してる部材モデル
が存在している場合には、該部材モデルに対応する部材
は、処理対象の6面体モデルを施工する際には既に施工
が完了していると判断し、該部材モデルを抽出対象から
除去することを繰り返すことによって実現できる。
【0094】これにより、処理対象の6面体モデルを施
工する際に施工される部材モデルのみが抽出される。例
えば図13に示す5個の6面体モデルの施工順序が、
〜で示されている順序の場合、施工順序の6面体モ
デルについては、6面体モデルの施工時に施工される柱
の本数は4本であるが、施工順序及びの6面体モデ
ルについては、施工順序の6面体モデルと共有してい
る柱が施工済みとなることから、6面体モデルの施工時
に施工される柱の本数は2本となり、施工順序の6面
体モデルについては、施工順序〜の何れかの6面体
モデルと共有している柱が施工済みとなることから、6
面体モデルの施工時に施工される柱の本数は1本とな
る。
【0095】ステップ314では、抽出した部材モデル
を該部材モデルが属している6面体モデルの施工順序と
対応付けて記憶する。ステップ316では全ての6面体
モデルを処理したか否か判定する。判定が否定された場
合にはステップ310に戻り、6面体モデルに対してス
テップ310〜ステップ316の処理・判定を各々行
う。
【0096】ステップ316の判定が肯定されるとステ
ップ318へ移行し、或る工区に属する全ての6面体モ
デルを抽出する。次のステップ320では、抽出した各
6面体モデルの施工時に施工される各部材モデルの名称
をキーにして、各部材毎の施工数量を取り込む。そして
ステップ322では、ステップ320で取り込んだ各部
材毎の施工数量の総合計(すなわち特定の工区における
施工数量の総合計)を演算する。
【0097】次のステップ324では、全ての工区に対
してステップ318〜322の処理を行ったか否か判定
する。判定が否定された場合にはステップ318に戻
り、ステップ318以降の処理を繰り返す。そして、ス
テップ324の判定が肯定されるとステップ326へ移
行し、工区毎に演算した施工数量をディスプレイ30に
表示する。なお、ステップ318〜ステップ326は請
求項4に記載の処理手段による第3の処理に対応してい
る。ステップ326の処理を行うと施工情報設定処理を
終了し、図2のフローチャートのステップ118へ移行
する。
【0098】なお、上記の施工情報設定処理によって各
部材の情報を設定した後にステップ112の判定が行わ
れるときには、部材情報設定済みと判定され、ステップ
114の部材情報設定処理を行うことなくステップ11
8へ移行する。また、施工情報を一部修正する場合に
は、ステップ112からステップ116へ移行し、オペ
レータから入力された指示に応じて部材情報の修正を行
った後にステップ118へ移行する。
【0099】ステップ118では処理対象の建設物の施
工状況の表示(シミュレーション)を行うか否か判定す
る。判定が否定された場合には施工支援処理を終了する
が、判定が肯定された場合にはステップ120へ移行し
て施工状況表示処理を行う。この施工状況表示処理につ
いて、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0100】ステップ340では、建設物モデルを構成
する単一の6面体モデルの情報の取り込みを行う。ステ
ップ342では、処理対象の6面体モデルの施工時に施
工される部材モデルを抽出する。ステップ344では、
抽出した部材モデルの施工数量等の属性情報に基づい
て、処理対象の6面体モデルの施工に要する期間を演算
する。ステップ346では、全ての6面体モデルに対し
てステップ340〜344の処理を行ったか否か判定す
る。判定が否定された場合にはステップ340に戻り、
他の6面体モデルを処理対象としてステップ340以降
の処理を行う。
【0101】全ての6面体モデルに対して上記処理が行
われると、ステップ346の判定が肯定されてステップ
348へ移行し、処理対象の建設物の施工開始日の指定
をオペレータに要請するメッセージをディスプレイ30
に表示する。そして、次のステップ350では施工開始
日が指定されたか否か判定し、判定が肯定される迄待機
する。施工開始日が指定されステップ350の判定が肯
定されるとステップ352へ移行し、指定された施工開
始日から始まる施工期間に、各6面体モデルの施工期間
を割り当てる。
【0102】上記により、処理対象の建設物の6面体モ
デル単位での作業日程が設定されることになる。なお、
ステップ340〜ステップ352は、請求項4に記載の
処理手段による第4の処理に対応している。
【0103】次のステップ354では、施工状況図とし
て表示する施工日の指定をオペレータに要請するメッセ
ージをディスプレイ30に表示し、施工日をオペレータ
に指定させる。次のステップ356では施工日が指定さ
れたか否か判定し、判定が肯定される迄待機する。施工
日が指定されると前記判定が肯定され、指定された施工
日に施工を完了している6面体モデルを全て抽出する。
そして次のステップ360では、ステップ358で抽出
した6面体モデルをディスプレイ30に表示する。これ
により、指定された施工日における施工状況を表す施工
状況図がディスプレイ30に表示されることになる。
【0104】次のステップ362では施工状況図の表示
を完了するか否か判定する。判定が肯定されるとステッ
プ364へ移行し、他の施工日の施工状況図も表示する
か否か判定する。判定が肯定された場合にはステップ3
54に戻り、新たに指定された施工日における施工状況
図の表示を行う。そしてステップ364の判定が否定さ
れると、施工支援処理を終了する。
【0105】なお、通り芯平面、6面体モデル、6面体
モデルの頂点、6面体モデルの辺又は面に対応する部材
の部材モデル等に付与する名称は、上記の実施形態に一
例として記載した名称に限定されるものではなく、任意
に設定可能であることは言うまでもない。
【0106】また、上記では面材タイプの一覧表を表示
し、処理対象の面材に対応する面材タイプを選択させる
ようにしていたが、これに限定されるものではなく、例
として図12に示したように、面内の線材の配置を表す
図をオペレータに描画させることで面材タイプの情報を
蓄積していくようにしてもよい。
【0107】また、上記では本発明に係る記録媒体とし
て、ハードディスク装置34の内蔵ハードディスク又は
CD−ROM36又はFD38を例に説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えばCD−R等
の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、メモリカー
ド、ICカード等の各種の情報記憶媒体を、本発明に係
る記録媒体として適用可能であることは言うまでもな
い。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、第1の鉛直基準面、第2の鉛直基準面及び水平基準
面を、処理対象の建設物を構成する主要な部材の配置位
置に沿って建設物を区分するように各々複数設定し、建
設物を各基準面によって多数個の6面体状の構造物に区
分したときの個々の構造物に対応する6面体モデルを各
々生成し、6面体モデルの各々に対し、6面体モデルと
対応する構造体の建設物上での位置を表す情報を設定す
ると共に、6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応
する部材を単位として部材の属性を表す情報を設定する
ので、建設物モデルを利用して行われる作業に支障を来
すことなく、建設物のモデル化を簡易に行うことができ
る、という優れた効果を有する。
【0109】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、第1の鉛直基準面及び第2の鉛直基準面を処理
対象の建設物を構成する主要な柱及び梁の配列に沿うよ
うに設定し、水平基準面を建設物の各階の床に沿うよう
に設定するので、上記効果に加え、各部材の属性を表す
情報の設定を容易に行うことができる、という効果を有
する。
【0110】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、6面体モデルの何れかの面に対応すると共に線
材を含んで構成される面材の属性を表す情報が、前記面
材における線材の本数及び配置が、複数種の線材配置パ
ターンのうちの何れに対応するかを表すパターンID情
報を含むようにしたので、上記効果に加え、建設物の設
計変更が発生した場合の建設物モデルの修正を容易に行
うことができる、という効果を有する。
【0111】請求項4記載の発明は、第1の鉛直基準
面、第2の鉛直基準面及び水平基準面を、主要な部材の
配置位置に沿って建設物を区分するように各々複数設定
し、各基準面によって多数個の6面体状の構造物に区分
したときの個々の構造物に対応する6面体モデルを各々
生成し、6面体モデルの各々に対し、6面体モデルと対
応する構造体の建設物上での位置を表す情報を設定する
と共に、6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対応す
る部材を単位として部材の属性を表す情報を設定し、建
設物モデルを表示手段に表示する第1の処理、建設物の
工区及び施工順序の少なくとも一方を設定させる第2の
処理、建設物の施工数量を集計する第3の処理、及び施
工順序に基づき施工時の作業日程を設定する第4の処理
の少なくとも1つを行うので、建設物モデルを利用して
行われる建設工事の施工に関連する各種作業を省力化す
ることができる、という優れた効果を有する。
【0112】請求項5記載の発明は、第1の鉛直基準
面、第2の鉛直基準面及び水平基準面を、主要な部材の
配置位置に沿って建設物を区分するように各々複数設定
する第1のステップ、各基準面によって多数個の6面体
状の構造物に区分したときの個々の構造物に対応する6
面体モデルを各々生成する第2のステップ、6面体モデ
ルの各々に対し、6面体モデルと対応する構造体の建設
物上での位置を表す情報を設定すると共に、6面体モデ
ルの個々の辺及び個々の面に対応する部材を単位として
部材の属性を表す情報を設定する第3のステップ、建設
物モデルを表示手段に表示する第1の処理、建設物の工
区及び施工順序の少なくとも一方を設定させる第2の処
理、建設物の施工数量を集計する第3の処理、及び施工
順序に基づき施工時の作業日程を設定する第4の処理の
少なくとも1つを行う第4のステップを含む処理をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録媒体に記
録したので、建設物モデルを利用して行われる建設工事
の施工に関連する各種作業を省力化することができる、
という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る施工支援装置として機能させる
ことが可能な、本実施形態に係るパーソナルコンピュー
タの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施形態に係る施工支援処理の内容を示す
フローチャートである。
【図3】 3次元通り芯モデル作成処理の内容を示すフ
ローチャートである。
【図4】 6面体モデル作成処理の内容を示すフローチ
ャートである。
【図5】 部材情報設定処理の内容を示すフローチャー
トである。
【図6】 面材モデル属性情報設定処理の内容を示すフ
ローチャートである。
【図7】 施工情報設定処理の内容を示すフローチャー
トである。
【図8】 施工状況表示処理の内容を示すフローチャー
トである。
【図9】 (A)はXYZ座標系、(B)はX方向通り
芯モデル、(C)はY方向通り芯モデル、(D)はZ方
向通り芯モデル、(E)は各方向の通り芯モデルを重ね
合わせた3次元通り芯モデルの一例を各々示す概念図で
ある。
【図10】 (A)は建設物モデルを表示するためのX
YZ座標系、(B)は6面体モデルの集合である建設物
モデルの表示例、(C)は(B)の建設物モデルから一
部の6面体モデルが削除された場合を示す概念図であ
る。
【図11】 (A)は各方向の通り芯平面で囲まれた空
間を6面体モデルとして認識することを説明するための
概念図、(B)は抽出した6面体モデルの各頂点に付与
する名称の一例を示す概略図である。
【図12】 (A)は床に対応する面材の面材タイプの
一例を示す概略図、(B)は壁に対応する面材の面材タ
イプの一例を示す概略図である。
【図13】 部材毎の施工順序の設定を説明するため
の、6面体モデルの配置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10 パーソナルコンピュータ 14 CPU 26 キーボード 28 マウス 30 ディスプレイ 34 ハードディスク装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛直方向と第1の方向とを含み鉛直方向
    に沿って建設物を区分する第1の鉛直基準面、鉛直方向
    と前記第1の方向に交差する第2の方向とを含み鉛直方
    向に沿って建設物を区分する第2の鉛直基準面、及び水
    平方向に沿って建設物を区分する水平基準面を、処理対
    象の建設物に対し、前記建設物を構成する主要な部材の
    配置位置に沿って前記建設物を区分するように各々複数
    設定し、 前記建設物を前記各基準面によって多数個の6面体状の
    構造物に区分したときの個々の構造物に対応する6面体
    モデルを各々生成し、 生成した6面体モデルの各々に対し、6面体モデルと対
    応する構造体の前記建設物上での位置を表す情報を設定
    すると共に、6面体モデルの個々の辺及び個々の面に対
    応する部材を単位として部材の属性を表す情報を設定す
    る建設物のモデル化方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の鉛直基準面及び第2の鉛直基
    準面を、処理対象の建設物を構成する主要な柱及び梁の
    配列に沿うように設定し、前記水平基準面を、前記建設
    物の各階の床に沿うように設定することを特徴とする請
    求項1記載の建設物のモデル化方法。
  3. 【請求項3】 前記各部材の属性を表す情報のうち、前
    記6面体モデルの何れかの面に対応すると共に線材を含
    んで構成される面材の属性を表す情報は、前記面材にお
    ける前記線材の本数及び配置が、複数種の線材配置パタ
    ーンのうちの何れに対応するかを表すパターンID情報
    を含むことを特徴とする請求項1記載の建設物のモデル
    化方法。
  4. 【請求項4】 処理対象の建設物を構成する主要な部材
    の配置位置を表す情報に基づいて、鉛直方向と第1の方
    向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第1の鉛
    直基準面、鉛直方向と前記第1の方向に交差する第2の
    方向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第2の
    鉛直基準面、及び水平方向に沿って建設物を区分する水
    平基準面を、前記主要な部材の配置位置に沿って前記建
    設物を区分するように各々複数設定する基準面設定手段
    と、 前記建設物を前記基準面設定手段によって設定された前
    記各基準面によって多数個の6面体状の構造物に区分し
    たときの個々の構造物に対応する6面体モデルを各々生
    成する生成手段と、 前記生成手段によって生成された6面体モデルの各々に
    対し、6面体モデルと対応する構造体の前記建設物上で
    の位置を表す情報を設定すると共に、6面体モデルの個
    々の辺及び個々の面に対応する部材を単位として部材の
    属性を表す情報を設定する情報設定手段と、 前記建設物を表す建設物モデルを前記6面体モデルを単
    位として表示手段に表示する第1の処理、前記建設物の
    工区及び施工順序の少なくとも一方を前記6面体モデル
    を単位として設定させる第2の処理、前記建設物の施工
    数量を集計する第3の処理、及び設定された施工順序に
    基づき前記建設物の施工時の作業日程を設定する第4の
    処理の少なくとも1つを行う処理手段と、 を含む施工支援装置。
  5. 【請求項5】 処理対象の建設物を構成する主要な部材
    の配置位置を表す情報に基づいて、鉛直方向と第1の方
    向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第1の鉛
    直基準面、鉛直方向と前記第1の方向に交差する第2の
    方向とを含み鉛直方向に沿って建設物を区分する第2の
    鉛直基準面、及び水平方向に沿って建設物を区分する水
    平基準面を、前記主要な部材の配置位置に沿って前記建
    設物を区分するように各々複数設定する第1のステッ
    プ、 前記建設物を前記各基準面によって多数個の6面体状の
    構造物に区分したときの個々の構造物に対応する6面体
    モデルを各々生成する第2のステップ、 前記生成した6面体モデルの各々に対し、6面体モデル
    と対応する構造体の前記建設物上での位置を表す情報を
    設定すると共に、6面体モデルの個々の辺及び個々の面
    に対応する部材を単位として部材の属性を表す情報を設
    定する第3のステップ、 及び、前記建設物を表す建設物モデルを前記6面体モデ
    ルを単位として表示手段に表示する第1の処理、前記建
    設物の工区及び施工順序の少なくとも一方を前記6面体
    モデルを単位として設定させる第2の処理、前記建設物
    の施工数量を集計する第3の処理、及び設定された施工
    順序に基づき前記建設物の施工時の作業日程を設定する
    第4の処理の少なくとも1つを行う第4のステップを含
    む処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが
    記録された記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2239531A1 (es) * 2004-01-29 2005-09-16 Rafael Ibañez Sanchez Procedimiento para la generacion de volumenes organicos redimensionados.

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2239531A1 (es) * 2004-01-29 2005-09-16 Rafael Ibañez Sanchez Procedimiento para la generacion de volumenes organicos redimensionados.

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