JP2000249020A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents
内燃機関の燃料供給装置Info
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Abstract
防止することのできる内燃機関の燃料供給装置を提供す
る。 【解決手段】燃料供給装置は、フィードポンプ8から供
給される燃料タンク4内の燃料を高圧に加圧するサプラ
イポンプ12と、サプライポンプ12と高圧燃料通路1
4を介して接続されるとともに、インジェクタ18に燃
料を分配するデリバリパイプ16と、サプライポンプ1
2の吐出量を制御する電子制御装置(ECU)26とを
備える。デリバリパイプ16とインジェクタ18、或い
はデリバリパイプ16と高圧燃料通路14との接続部分
はOリングによりシール性が確保されている。ECU2
6は、燃温センサ55により検出されるデリバリパイプ
16内の燃料温度が所定温度未満であるときには、サプ
ライポンプ12の吐出量を制限してデリバリパイプ16
内の燃料圧を相対的に低圧に制御する。
Description
により加圧された燃料を内燃機関のインジェクタに供給
する高圧燃料配管を備え、その高圧燃料配管の燃料授受
部にはシール性を確保するためのシール部材が配されて
なる内燃機関の燃料供給装置に関する。
ンクの燃料をサプライポンプにより高圧に加圧し、この
加圧した燃料をデリバリパイプ等によって構成される高
圧燃料配管に供給するとともに、同デリバリパイプに接
続されたインジェクタから気筒内に燃料を直接、噴射供
給するようにしている。
ばインジェクタから噴射される燃料の噴射圧は、例えば
サプライポンプの吐出量を制御することにより、内燃機
関の運転状態に適した圧力値に制御されている。ここ
で、高圧燃料配管の燃料圧は通常、吸気ポート噴射式内
燃機関と比較して高圧に設定されている。筒内噴射式内
燃機関においては、高圧となった気筒の内圧に抗して燃
料を噴射しなければならず、また、良好な燃焼状態を確
保すべく燃料噴霧を適度に微粒化する必要があるからで
ある。
装置では、高圧燃料配管のシール性を確保するために、
デリバリパイプとインジェクタとの接続部分や、サプラ
イポンプとデリバリパイプとの接続部分といった燃料洩
れが懸念される部位に、Oリング等のシール部材を配設
することが従来より広く行われている(例えば、特開平
9−126087号や特開平10−73060号公報参
照)。こうしたシール部材によるシール性の確保は、同
シール部材が配される接続部分の接続作業を煩雑化させ
てしまうことが無く、またサプライポンプから高圧燃料
配管に伝播する振動を減衰させる点でも有効な方法であ
るからである。
たシール部材は低温時において柔軟性が失われ、そのシ
ール能力が低下する傾向がある。このため、こうしたシ
ール部材を用いてシール性を確保するようにした燃料供
給装置にあっては、例えば内燃機関の冷間始動時等に、
シール部材が配される高圧燃料配管の接続部分から極微
量ではあるが燃料が洩れるおそれがあった。
のであり、その目的は、低温時における高圧燃料配管か
らの燃料洩れを防止することのできる内燃機関の燃料供
給装置を提供することにある。
に、請求項1に記載した発明では、高圧燃料ポンプによ
り加圧された燃料を内燃機関のインジェクタに供給する
高圧燃料配管を備え、該高圧燃料配管の燃料授受部には
シール性を確保するためのシール部材が配されてなる内
燃機関の燃料供給装置において、シール部材のシール能
力を推定しつつ、燃料授受部における所定のシール性が
維持されるように高圧燃料配管内の燃料圧を推定される
シール能力に基づいて制御する燃料圧制御手段を備える
ようにしている。
部材のシール能力が低下している場合に、そのシール能
力の低下に応じて高圧燃料配管内の燃料圧が燃料洩れの
発生しない程度の大きさにまで抑えられるようになる。
るシール部材は、その温度が低くなるほど柔軟性が失わ
れてシール能力が低下する傾向を有している。従って、
請求項2に記載した発明のように、 ・燃料圧制御手段はシール部材の温度の推定をもって該
シール部材のシール能力を推定するものである、といっ
た構成を採用すれば、請求項1に記載した作用効果に加
えて、シール部材のシール能力を容易に推定することが
できるようになる。
ール部材のシール能力確保可能温度に達していないこと
を条件に高圧燃料配管内の燃料圧を低下させる制御を行
うものである、といった構成を採用すれば、シール部材
におけるシール能力を同シール部材の温度に基づいて容
易に推定することができるとともに、同シール部材の温
度が低くそのシール能力が確保されないときには高圧燃
料配管内の燃料圧を燃料洩れの発生しない程度の大きさ
にまで抑えることができるようになる。
を低下させる際には、請求項4に記載した発明のよう
に、 ・燃料圧制御手段は高圧燃料配管内の燃料圧を低下させ
る際の低下割合を推定されるシール部材の温度に基づい
て変更するものである、といった構成を採用することが
できる。こうした構成によれば、シール能力の低下に応
じて高圧燃料配管内の燃料圧を設定することができるよ
うになる。
ることは、一般には困難であるため、請求項5に記載し
た発明のように、 ・燃料圧制御手段は、シール部材の温度と相関を有する
内燃機関の状態量を検出する検出手段と、該検出される
状態量とシール部材のシール能力確保可能温度に対応し
た所定の判定値との比較のもとに前記条件の成立の有無
を判定する判定手段とを備え、該判定手段による前記条
件の成立有りの判定に基づいて高圧燃料配管内の燃料圧
を低下させる制御を行うものである、といった構成を採
用すれば、シール部材の温度が該シール部材のシール能
力確保可能温度に達していないことを簡便に判定したう
えで、そのシール部材の温度に基づく燃料圧制御を容易
に実現することができるようになる。
るうえでの具体的な構成としては、請求項6に記載した
発明のように、 ・検出手段は高圧燃料配管内の燃料温度を状態量として
検出するものであり、 ・判定手段は検出される燃料温度が判定値としての所定
温度よりも低いときに前記条件の成立有りと判定するも
のである、といった構成や、請求項7に記載した発明の
ように、 ・検出手段は内燃機関の冷却水及び潤滑油の少なくとも
一方の温度を状態量として検出するものであり、 ・判定手段は検出される温度が判定値としての所定温度
よりも低いときに前記条件の成立有りと判定するもので
ある、といった構成を採用することができる。
高圧燃料配管内の燃料はシール部材に対し直接接触して
おり、その温度がシール部材の温度と高い相関性を有し
ていることから、シール部材の温度が低温であることを
判定する際に信頼性の高い判定結果が得られるようにな
る。
態量としては、こうした各種温度の他、請求項8に記載
した発明のように、 ・検出手段は機関始動時からの経過時間を状態量として
検出するものであり、 ・判定手段は検出される経過時間が判定値としての所定
時間未満であるときに前記条件の成立有りと判定するも
のである、といった構成や、請求項9に記載した発明の
ように、 ・検出手段はインジェクタから噴射される燃料の機関始
動時からの積算量或いは内燃機関に供給される吸入空気
の機関始動時からの積算量を状態量として検出するもの
であり、 ・判定手段は検出される積算量が判定値としての所定量
未満であるときに前記条件の成立有りと判定するもので
ある、といった構成を採用することもできる。
発生する燃焼熱が高圧燃料配管やその内部を流れる燃料
を介してシール部材に伝播し、同シール部材が徐々に温
度上昇するようになる。従って、機関始動時からの経過
時間が長くなるほど、シール部材の総受熱量が増大する
ため、同シール部材の温度上昇量は大きくなる。
始動時からの経過時間とシール部材の温度上昇量との関
係に着目しており、この経過時間が所定時間未満である
場合には、シール部材の温度上昇量が小さく、同シール
部材が低温であると判定することができる。
燃焼熱量が増加するほど、シール部材の総受熱量が増大
するため、やはりシール部材の温度は大きく上昇するよ
うになる。
焼熱量とシール部材の温度上昇量との関係に着目してい
る。即ち、機関始動時から気筒内に発生する総燃焼熱量
は、インジェクタから噴射される燃料やこの噴射燃料の
燃焼に供される吸入空気の機関始動時からの積算量と相
関を有しているため、この積算量が所定量未満である場
合には、上記総燃焼熱量が小さく、従ってシール部材の
温度上昇量も小さいものとして同シール部材が低温であ
ると判定することができる。
旦、その運転を停止して直に再開するような場合には、
シール部材の温度が機関始動時において既にシール能力
の低下を考慮すべき温度領域よりも高温になっているこ
とがある。従って、シール部材が低温であることをより
正確に判定するうえでは、シール部材の温度上昇量の
他、機関始動時におけるシール部材の初期温度を更に検
出し、この初期温度と温度上昇量とに基づいてシール部
材の温度状態を判断する構成とするのが望ましい。
載した発明のように、請求項8に記載した構成におい
て、 ・検出手段は機関始動時における高圧燃料配管内の燃料
の温度或いは機関始動時における内燃機関の冷却水及び
潤滑油の少なくとも一方の温度を状態量として更に検出
するものであり、 ・判定手段は検出される温度が判定値としての所定温度
よりも低く且つ検出される経過時間が所定時間未満であ
るときに前記条件の成立有りと判定するものである、と
いった構成や、請求項11に記載した発明のように、請
求項9に記載した発明の構成において、 ・検出手段は機関始動時における高圧燃料配管内の燃料
の温度或いは機関始動時における内燃機関の冷却水及び
潤滑油の少なくとも一方の温度を状態量として更に検出
するものであり、 ・判定手段は検出される温度が判定値としての所定温度
よりも低く且つ検出される積算量が所定量未満であると
きに前記条件の成立有りと判定するものである、といっ
た構成を採用することができる。
によれば、機関始動時において既にシール部材の十分な
シール能力が確保されるときには、高圧燃料配管内の燃
料圧を低下させる制御が行われないようになる。
求項5に記載した構成において、 ・検出手段は高圧燃料配管における燃料授受部の表面温
度を状態量として検出するものであり、 ・判定手段は前記検出される表面温度が判定値としての
所定温度より低いときに前記条件の成立有りと判定する
ものである、といった構成を採用している。
ール部材と接触しており、その表面温度はシール部材の
温度と高い相関性を有している。従って、上記構成によ
れば、シール部材の温度が低温であることを判定するに
際し信頼性の高い判定結果を得ることができるようにな
る。更に、上記構成によれば、高圧燃料配管内の燃料温
度を検出するようにした構成とは異なり、温度検出用の
センサ等を高圧下に設ける必要がなく、また、同センサ
等を設けるに際してそのシール性を確保する配慮が必要
になることもない。
内部に燃料が浸透して膨潤するため、低温時における柔
軟性が増大してシール能力が増大する傾向がある。そこ
で、請求項13に記載した発明のように、請求項1に記
載した構成において、 ・燃料圧制御手段はシール部材の温度及び膨潤度合の推
定をもってシール部材のシール能力を推定するものであ
る、といった構成を採用することにより、高圧燃料配管
内の燃料圧を燃料洩れの発生しない圧力に制御するうえ
で、膨潤によるシール能力の増大を反映させることがで
きるようになる。
大を考慮した燃料圧制御についてのより具体的な制御態
様としては、請求項14に記載した発明のように、請求
項13に記載した構成において、 ・燃料圧制御手段は推定されるシール部材の温度が該シ
ール部材のシール能力確保可能温度に達しておらず且つ
推定されるシール部材の膨潤度合が該シール部材のシー
ル能力確保可能度合に達していないときに高圧燃料配管
内の燃料圧を低下させる制御を行うものである、といっ
た構成や、請求項15に記載した発明のように、請求項
13に記載した構成において、 ・燃料圧制御手段は推定されるシール部材の温度が該シ
ール部材のシール能力確保可能温度に達していないとき
及び推定されるシール部材の膨潤度合が該シール部材の
シール能力確保可能度合に達していないときのいずれか
のときに高圧燃料配管内の燃料圧を低下させる制御を行
うものである、といった構成を採用することができる。
記載した構成において、こうした膨潤によるシール能力
の増大を考慮した燃料圧制御を実現するため、請求項1
6に記載した発明のように、 ・燃料圧制御手段はシール部材の温度の推定に加えシー
ル部材の膨潤度合の推定をもって該シール部材のシール
能力を推定するものであり、推定されるシール部材の膨
潤度合が該シール部材のシール能力確保可能度合に達し
ているときに高圧燃料配管内の燃料圧を低下させる制御
を禁止する禁止手段を更に備えるものである、といった
構成や、請求項17に記載した発明のように、 ・燃料圧制御手段はシール部材の温度の推定に加えシー
ル部材の膨潤度合の推定をもって該シール部材のシール
能力を推定するものであり、推定されるシール部材の膨
潤度合に基づいて高圧燃料配管内の燃料圧を低下させる
際の低下割合を変更する変更手段を更に備えるものであ
る、といった構成、更には請求項18に記載した発明の
ように、 ・燃料圧制御手段はシール部材の温度の推定に加えシー
ル部材の膨潤度合の推定をもって該シール部材のシール
能力を推定するものであり、推定されるシール部材の膨
潤度合に基づいて判定値を設定する設定手段を更に備え
るものである、といった構成を採用することができる。
載した構成において、シール部材の膨潤度合を推定する
うえでのより具体的な構成としては、請求項19に記載
した発明のように、 ・燃料圧制御手段は内燃機関の累積稼動時間を計時する
計時手段を備え、該計時される累積稼動時間に基づいて
シール部材の膨潤度合を推定するものである、といった
構成や、請求項20に記載した発明のように、 ・燃料圧制御手段は内燃機関が搭載される車両の累積走
行距離を計測する計測手段を備え、該計測される累積走
行距離に基づいてシール部材の膨潤度合を推定するもの
である、といった構成を採用することができる。
くなるほど、同シール部材の内部に燃料が浸透してその
膨潤度合が大きくなる傾向があり、また、内燃機関の稼
動状態にあれば、或いは同内燃機関が搭載される車両が
走行状態にあれば、燃料がシール部材に接触しているも
のとみなすことができる。上記請求項19,20に記載
した発明ではこの点に着目しており、これら累積稼動時
間や累積走行距離に基づいてシール部材の膨潤度合を簡
便に推定することができる。
燃料圧が大きくなるほどシール部材の内部に燃料が浸透
する際の浸透速度が増加する傾向がある。従って、シー
ル部材の膨潤度合は、燃料とシール部材との総接触時間
のみならず、その接触時の燃料圧の大きさによっても異
なるようになる。
に、請求項19に記載した構成において、 ・計時手段は高圧燃料配管内の燃料圧に基づいて累積稼
動時間の計時態様を変更するものである、といった構成
や、請求項22に記載した発明のように、請求項20に
記載した構成において、 ・計測手段は高圧燃料配管内の燃料圧に基づいて累積走
行距離の計測態様を変更するものである、といった構成
を採用すれば、累積稼動時間や累積走行距離を求める際
に、上記のような燃料の浸透速度をも考慮することがで
きるようになる。
累積稼動時間や累積走行距離を求めるための具体的な構
成としては、請求項23に記載した発明のように、請求
項21に記載した構成において、 ・計時手段は高圧燃料配管内の燃料圧が所定圧以上であ
るときの累積稼動時間を計時するものである、といった
構成や、請求項24に記載した発明のように、請求項2
2に記載した構成において、 ・計測手段は高圧燃料配管内の燃料圧が所定圧以上であ
るときの累積走行距離を計測するものである、といった
構成を採用することができる。
よれば、上記浸透速度の影響を累積稼動時間や累積走行
距離に簡便に反映させることができるようになる。
に係る燃料供給装置を具体化した第1の実施形態につい
て説明する。
式の4気筒ガソリンエンジン1及び同エンジン1の燃料
供給装置を示す概略構成図である。この燃料供給装置
は、燃料を貯留する燃料タンク4、燃料を高圧に加圧す
るサプライポンプ12、燃料タンク4の燃料をサプライ
ポンプ12に圧送するフィードポンプ8、サプライポン
プ12にて加圧された燃料をエンジン1の各インジェク
タ18に分配供給するデリバリパイプ16、サプライポ
ンプ12の圧送量等を制御する電子制御装置(以下、
「ECU」と略記する)26等によって構成されてい
る。
端部が各気筒(図示略)内に位置するようにエンジン1
のシリンダヘッド1aに設けられるとともに、その基端
部に形成された燃料導入部15においてデリバリパイプ
16に接続されている。このデリバリパイプ16内の燃
料圧に基づいてインジェクタ18の燃料噴射圧が設定さ
れている。
イプ16との接続部分を拡大して示す断面図である。デ
リバリパイプ16の側部には4つの燃料分配ポート16
a(図2ではその一つのみを図示する)が形成されてい
る。この燃料分配ポート16aの周囲には円筒状の接続
部16bがそれぞれ形成されており、同接続部16bに
燃料導入部15の一端部が挿入されている。
5の端部には周溝15aが形成されており、この周溝1
5a内にはフッ素ゴム等の高分子材料からなるOリング
20が配設されている。このOリング20によって燃料
導入部15の外壁と接続部16bの内壁との間がシール
されることにより、インジェクタ18とデリバリパイプ
16との接続部分におけるシール性(油密性)が確保さ
れている。
料タンク4の内部に固定される電動式のポンプであり、
その吐出口は途中に燃料フィルタ10が設けられた低圧
燃料供給路7を介してサプライポンプ12に接続されて
いる。このフィードポンプ8によって汲み上げられた燃
料タンク4内の燃料は、低圧燃料供給路7を通過した
後、サプライポンプ12に供給される。
1aに設けられており、低圧燃料供給路7を通じて燃料
が導入される加圧室35、カムシャフト30に設けられ
たポンプカム32によって往復駆動されることにより加
圧室35内の燃料を高圧に加圧するプランジャ34、加
圧室35から吐出される燃料の量を調節する制御弁38
等を備えている。
料タンク4に接続されるとともに、高圧燃料通路14に
よってデリバリパイプ16に接続されている。この高圧
燃料通路14には、デリバリパイプ16から加圧室35
内に燃料が流れることを規制するチェックバルブ22が
設けられている。
る燃料供給管17とデリバリパイプ16との接続部分を
拡大して示す断面図である。デリバリパイプ16の端部
には燃料導入ポート16cが形成されている。燃料供給
管17は、その一端部が燃料導入ポート16cに挿入さ
れた状態で複数のボルト19によりデリバリパイプ16
に固定されている。燃料導入ポート16cの内壁により
覆われる燃料供給管17の端部には周溝17aが形成さ
れており、この周溝17a内にはフッ素ゴム等の高分子
材料からなるOリング21が配設されている。このOリ
ング21によって燃料供給管17の外壁と燃料導入ポー
ト16cの内壁との間がシールされることにより、燃料
供給管17とデリバリパイプ16との接続部分における
シール性が確保されている。
フィードポンプ8から加圧室35内に導入される燃料の
圧力を一定値に保持するプレッシャレギュレータ23が
設けられている。リリーフ通路36はデリバリパイプ1
6にも接続されており、この接続部分36aにはリリー
フバルブ28が設けられている。このリリーフバルブ2
8はデリバリパイプ16内の燃料圧が過大な圧力になっ
たときに開弁し、デリバリパイプ16内の燃料をリリー
フ通路36を通じて燃料タンク4に戻すことにより同燃
料圧を低下させる。
期して開閉駆動される電磁弁である。この制御弁38が
開弁すると、加圧室35と低圧燃料供給路7及びリリー
フ通路36とが連通された状態になり、同弁38が閉弁
すると、加圧室35と上記両通路7,36とが遮断され
た状態になる。
について説明する。カムシャフト30の回転に伴ってプ
ランジャ34が下動する吸入行程においては、制御弁3
8が常に開弁状態に保持されている。従って、フィード
ポンプ8から圧送された燃料は低圧燃料供給路7を通じ
て加圧室35内に導入される。
においては、その上動に伴って加圧室35の容積が減少
する。ここで、制御弁38が開弁状態に保持されている
場合、加圧室35の燃料はリリーフ通路36を通じて燃
料タンク4に戻される。これに対して、この加圧行程中
の所定時期に制御弁38が開弁状態から閉弁状態に切り
換えられると、加圧室35と低圧燃料供給路7及びリリ
ーフ通路36との間が遮断されるため、プランジャ34
によって加圧された加圧室35の燃料は高圧燃料通路1
4を通じてデリバリパイプ16に圧送されるようにな
る。
は、加圧行程中に制御弁38が開弁状態から閉弁状態に
切り換えられる時期(以下、「圧送開始時期」という)
に基づいて調節される。例えば、圧送開始時期が相対的
に早い時期(進角側の時期)に設定されると、燃料の圧
送時間が長くなるため、燃料圧送量は増大するようにな
る。これに対して、圧送開始時期が相対的に遅い時期
(遅角側の時期)に設定されると、燃料の圧送時間が短
くなるため、燃料圧送量は逆に減少するようになる。
よって実行されている。即ち、ECU26はデリバリパ
イプ16内の燃料圧に係る目標値(目標燃圧値PFTR
G)をエンジン1の運転状態に基づいて算出するととも
に、この目標燃圧値PFTRGと実際に検出されるデリ
バリパイプ16内の燃料圧(燃料圧PF)とを比較す
る。そして、ECU26は、燃料圧PFが目標燃圧値P
FTRGより低圧(PF<PFTRG)であると判断す
ると、圧送開始時期を進角側の時期に変更し、逆に燃料
圧PFが目標燃圧値PFTRGより高圧(PF>PFT
RG)であると判断すると、圧送開始時期を遅角側の時
期に変更する。このように燃料圧送量が調節されること
により、デリバリパイプ16内の燃料圧、換言すればイ
ンジェクタ18の燃料噴射圧がエンジン1の運転状態に
応じた圧力に制御されるようになる。
プ16内の燃料圧を制御する他、燃料噴射の時期及び量
(燃料噴射量Q)に係る制御や、点火時期等のエンジン
1における各種制御を実行する。ECU26は、中央処
理制御ユニット(CPU)40、所定のプログラムや関
数データ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)4
2、CPU40の演算結果等を一時記憶するランダムア
クセスメモリ(RAM)44、機関停止後も記憶されて
いるデータ等を保存するバックアップメモリ46等を備
えるとともに、インジェクタ18や制御弁38等に駆動
信号を出力する外部出力回路48、各種センサからの検
出信号が入力される外部入力回路50等を備えている。
これら各部40〜46と外部出力回路48及び外部入力
回路50とはバス47によって接続されている。
上記ECU26による制御に用いられる各種センサが設
けられている。エンジン1のクランクシャフト31の近
傍には、同クランクシャフト31の時間当たりの回転
数、即ち機関回転速度NEを検出する回転速度センサ5
1が設けられている。エンジン1のシリンダブロック1
bには、エンジン1の冷却水の温度(冷却水温THW)
を検出する水温センサ52と、クランクシャフト31等
の摺動部分に供給される潤滑油の温度(潤滑油温TH
O)を検出する油温センサ53とが設けられている。デ
リバリパイプ16には、燃料圧PFを検出する燃圧セン
サ54と、同デリバリパイプ16内の燃料の温度(燃料
温THF)を検出する燃温センサ55が設けられてい
る。これら各種センサ51〜55の検出信号はいずれ
も、ECU26の外部入力回路50に入力される。
び停止させるために運転者によって操作されるイグニッ
ションスイッチ56が設けられており、同イグニッショ
ンスイッチ56は上記外部入力回路50にイグニッショ
ン信号IGを出力する。
その切換位置がオン位置にあってエンジン1が運転され
ているときには、イグニッション信号IGを「ON」と
して出力し、切換位置がオフ位置にあってエンジン1が
停止状態にあるときには、外部入力回路50に対してイ
グニッション信号IGを「OFF」として出力する。因
みに、このようにイグニッションスイッチ56の切換位
置がオフ位置に切り換えられると、所定時間後にバッテ
リ(図示略)からECU26への電力供給が遮断され、
ECU26による全ての処理が停止される。
動させるためのスタータ(図示略)が設けられている。
スタータにはその動作状態を検知するスタータスイッチ
57が設けられており、同スタータスイッチ57は外部
入力回路50にスタータ信号STAを出力する。
ッションスイッチ56の切換位置がオフ位置からスター
ト位置にまで切り換えられ、スタータが作動していると
き(クランキング中)に、スタータ信号STAを「O
N」として出力し、始動が完了してイグニッションスイ
ッチ56の切換位置がスタート位置からオン位置まで戻
されると、スタータ信号STAを「OFF」として出力
する。
その回転速度、即ち車輪速度NTを検出するための車輪
速度センサ58が設けられており、同車輪速度センサ5
8の出力信号は外部入力回路50に入力されている。
御する際の制御手順について図4のフローチャートを参
照して説明する。同図に示す「燃料圧制御ルーチン」の
各処理は、ECU26により所定クランク角度毎の割込
処理として実行される。
グ20,21の温度が低温である場合に、そのシール能
力の低下に起因した燃料洩れの発生を防止すべくデリバ
リパイプ16の燃料圧をエンジン1の運転状態に基づい
て設定される圧力値よりも低圧に変更する処理(以下、
「燃圧抑制処理」という)を実行するようにしている点
に特徴がある。
26は、ステップ110において機関回転速度NE、燃
料噴射量Q、燃料温THF、及び燃料圧PFを読み込
む。燃料噴射量Qは、本ルーチンとは別の燃料噴射制御
ルーチンにおいて算出され、RAM44に記憶されてい
る。次に、ECU26は、ステップ112において燃圧
抑制処理実行フラグXPLOWが「0」であるか否かを
判断する。この燃圧抑制処理実行フラグXPLOWは、
前述した「燃圧抑制処理」が実行中であるか否かを判断
するためのものであり、同制御が実行されているときに
「1」に設定されるフラグである。
が実行されていないと判断した場合(XPLOW=
「0」)、ECU26は、ステップ114において燃料
温THFと下限判定温度THFLOWとを比較する。
抑制処理」を実行すべきか否かを判断するためのもので
あり、実験により予め決定され、ROM42に記憶され
ている値である。燃料温THFがこの下限判定温度TH
FLOW未満である場合には、各Oリング20,21の
温度が低く、そのシール能力が低下しているため、同O
リング20,21が配設されている部分に燃料洩れが発
生するおそれがあるものと判断される。
Fが下限判定温度THFLOW以上である旨判断した場
合、ECU26は上記のような燃料洩れの発生するおそ
れがないとして処理をステップ116に移行する。
機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づいて目標燃圧
値PFTRGを算出する。このように機関回転速度NE
及び燃料噴射量Qに基づいて算出される目標燃圧値PF
TRGは、エンジン1の運転状態に最も適した圧力値と
なっている。
Gと機関回転速度NE及び燃料噴射量Qとの関係を定義
する関数データが記憶されており、ECU26は目標燃
圧値PFTRGを算出する際に、この関数データを参照
する。
HFが下限判定温度THFLOW未満である旨判断した
場合、ECU26は「燃圧抑制処理」を実行すべく処理
をステップ120に移行する。そして、ECU26は、
ステップ120において、燃圧抑制処理実行フラグXP
LOWを「1」に設定した後、ステップ122におい
て、燃料温THFに基づいて目標燃圧値PFTRGを算
出する。ROM42には、目標燃圧値PFTRGと燃料
温THFとの関係を定義する関数データが記憶されてお
り、ECU26は目標燃圧値PFTRGを算出する際
に、この関数データを参照する。また、この燃料温TH
Fに基づく目標燃圧値PFTRGは、前述したステップ
116において機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基
づき算出される目標燃圧値PFTRG、換言すればエン
ジン1の運転状態に対応した圧力値と比較して常に低い
圧力値として算出される。
燃料温THFとの関係を示すグラフである。同図に実線
で示すように、目標燃圧値PFTRGは燃料温THFが
低くなるほど低く設定される。燃料温THFが低いほ
ど、Oリング20,21の温度が低くなり、そのシール
能力が低下するため、目標燃圧値PFTRGをより低く
設定することによって燃料洩れの発生を確実に防止する
必要があるからである。
て、目標燃圧値PFTRGを算出した後、ECU26
は、ステップ118において、燃料圧PF及び目標燃圧
値PFTRGに基づいてサプライポンプ12を制御す
る。即ち、このステップ118において、ECU26は
前記圧送開始時期を調節することにより、燃料圧PFと
目標燃圧値PFTRGとの偏差が減少するように、サプ
ライポンプ12の燃料圧送量を制御する。その後、EC
U26は、本ルーチンの処理を一旦終了する。
「燃圧抑制処理」が実行中であると判断した場合(XP
LOW=「1」)、ECU26は、ステップ130にお
いて、燃料温THFと上限判定温度THFHIとを比較
する。
制処理」を終了すべきか否かを判断するためのものであ
り、上限判定温度THFHIは上記下限判定温度THF
LOWよりも所定温度だけ高い温度に設定され、ROM
42に記憶されている値である。
上限判定温度THFHI以下である旨判断した場合、E
CU26は「燃圧抑制処理」を継続して実行すべく上記
ステップ122以降の処理を実行する。一方、ステップ
130において、燃料温THFが上限判定温度THFH
Iより大きい旨判断した場合、ECU26は「燃圧抑制
処理」を終了すべく処理をステップ132に移行する。
そして、ECU26は、ステップ132において燃圧抑
制処理実行フラグXPLOWを「0」に設定した後、上
記ステップ116以降の処理を実行する。このように、
本実施形態の燃料圧制御では、燃料温THFが下限判定
温度THFLOWを下回り、一旦、「燃圧抑制処理」が
開始されると、同燃料温THFが上限判定温度THFH
Iを上回るようになるまでは「燃圧抑制処理」が継続し
て実行される。
リング20,21の温度と相関を有する燃料温THFを
検出し、その燃料温THFが下限判定温度THFLOW
未満である場合には、Oリング20,21の温度が低く
なっており、そのシール能力も低下していると判断し
て、デリバリパイプ16の燃料圧をエンジン1の運転状
態に基づく圧力値よりも低い圧力値に制御するようにし
ている。
LOW以上である場合には、Oリング20,21のシー
ル能力が十分に大きく、デリバリパイプ16や高圧燃料
通路14等の高圧燃料配管内におけるシール性が確保さ
れると判断して、デリバリパイプ16の燃料圧をエンジ
ン1の運転状態に基づく圧力値にまで上昇させるように
している。
つ、低温時におけるOリング20,21のシール能力低
下に起因した燃料洩れを防止することができる。特に、
本実施形態では、Oリング20,21の温度をデリバリ
パイプ16内の燃料の温度(燃料温THF)に基づいて
推定するようにしているが、同燃料はOリング20,2
1と直接接触しているため、その温度はOリング20,
21の温度と高い相関性を有している。
るシール能力を正確に推定することができ、燃料洩れの
発生するおそれがあることをその推定されるシール能力
に基づいて判定する際に正確な判定を行うことができる
ようになる。その結果、燃料洩れの発生を更に確実に防
止することができるとともに、不必要な「燃圧抑制処
理」の実行により噴射燃料の微粒化度合いが低下してし
まうことを回避することができるようになる。
限判定温度THFLOW未満である場合に、デリバリパ
イプ16の燃料圧を運転状態に基づく圧力値よりも低い
一定の圧力値に制御するのではなく、燃料温THFに応
じて同燃料圧を変更するようにしている。
料温THFが下限判定温度THFLOW未満である場合
に、目標燃圧値PFTRGを十分に低い一定の圧力値に
制御するようにしても、Oリング20,21のシール能
力低下に起因した燃料洩れを防止することはできる。し
かしながら、こうした構成では、燃料温THFが下限判
定温度THFLOW近傍にまで上昇した場合でも、デリ
バリパイプ16の燃料圧が低圧のまま保持されるため、
噴射燃料の微粒化が過度に抑えられてしまう傾向があ
る。
バリパイプ16内の燃料圧を燃料温THF、換言すれば
Oリング20,21のシール能力の低下度合に適した圧
力値に調節するようにしているため、燃料洩れの発生を
確実に防止しつつ、極力、噴射燃料の微粒化を図ること
ができるようになる。
限判定温度THFLOWを下回り、一旦、「燃圧抑制処
理」が開始されると、同燃料温THFが上限判定温度T
HFHIを上回るまでは「燃圧抑制処理」が継続して実
行される。
FLOWを下回ったときに「燃圧抑制処理」を開始し、
燃料温THFが下限判定温度THFLOW以上になった
ときに同制御を終了するようにすると、燃料温THFが
下限判定温度THFLOW近傍で変動した場合に、機関
回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づく圧力値と燃料温
THFに基づく圧力値との間で目標燃圧値PFTRGが
頻繁に切り換えられ、サプライポンプ12の制御が不安
定になるおそれがある。
制処理」の開始時期及び終了時期を判定する際の判定温
度(THFLOW,THFHI)にヒステリシスを設け
るようにしているため、このような制御の不安定化を回
避することができ、燃料圧をより安定して制御すること
ができるようになる。
ついて上記第1の実施形態との相違点を中心に説明す
る。
て、燃温センサ55を省略している点が上記第1の実施
形態と相違している。また、本実施形態に係る燃料圧制
御では、エンジン1の冷却水温THWをOリング20,
21の温度と相関を有した状態量として検出し、同冷却
水温THWに基づいて前述した「燃圧抑制処理」を実行
するようにしている。以下、こうした燃料圧の制御手順
について説明する。
ルーチン」の各処理を示すフローチャートである。この
ルーチンは、ECU26により所定クランク角度毎の割
込処理として実行される。
ける処理と、図4に示す第1の実施形態の「燃料圧制御
ルーチン」における処理との相違は、燃料温THFに代
えて冷却水温THWに基づいて「燃圧抑制処理」を実行
するように変更したことに伴うものである。従って、以
下ではこの相違点に関してのみ説明する。
料温THFに代えて冷却水温THWを読み込む。そし
て、ステップ212において「燃圧抑制処理」が実行さ
れていないと判断した場合(XPLOW=「0」)、E
CU26は、ステップ214において、冷却水温THW
と下限判定温度THWLOWとを比較する。この下限判
定温度THWLOWは、燃料温THFに関する下限判定
温度THFLOWと同様、「燃圧抑制処理」を実行すべ
きか否かを判断するためのものであり、実験により予め
決定され、ROM42に記憶されている値である。
温THWが下限判定温度THWLOW以上である旨判断
した場合、ECU26は、ステップ216において、機
関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づいて目標燃圧値
PFTRGを算出する。
THWが下限判定温度THWLOW未満である旨判断し
た場合、ECU26は、ステップ220において燃圧抑
制処理実行フラグXPLOWを「1」に設定した後、ス
テップ222において冷却水温THWに基づいて目標燃
圧値PFTRGを算出する。
冷却水温THWとの関係を定義する関数データが記憶さ
れており、ECU26は目標燃圧値PFTRGを算出す
る際に、この関数データを参照する。また、この冷却水
温THWに基づく目標燃圧値PFTRGは、機関回転速
度NE及び燃料噴射量Qに基づき算出される目標燃圧値
PFTRG(ステップ216)、換言すればエンジン1
の運転状態に対応した圧力値と比較して常に低い圧力値
として算出される。
PFTRGとの関係を示すグラフである。第1の実施形
態における目標燃圧値PFTRGと燃料温THFとの関
係と同様、目標燃圧値PFTRGは冷却水温THWが低
くなるほど低く設定される。冷却水温THWが低いほ
ど、Oリング20,21の温度が低くなり、そのシール
能力も低下するため、目標燃圧値PFTRGをより低く
設定することによって燃料洩れの発生を確実に防止する
必要があるからである。
制処理」が実行中であると判断した場合、ECU26
は、ステップ230において、冷却水温THWと上限判
定温度THWHIとを比較する。この上限判定温度TH
WHIは、燃料温THFに関する上限判定温度THFH
Iと同様、「燃圧抑制処理」を終了すべきか否かを判断
するためのものであり、上記下限判定温度THWLOW
よりも所定温度だけ高く設定され、ROM42に記憶さ
れている値である。
温THWが上限判定温度THWHI以下である旨判断し
た場合、ECU26は「燃圧抑制処理」を継続して実行
すべくステップ222以降の処理を実行する。一方、ス
テップ230において、冷却水温THWが上限判定温度
THWHIより大きい旨判断した場合、ECU26は、
「燃圧抑制処理」を終了すべく処理をステップ232に
移行する。そして、ステップ232において、ECU2
6は燃圧抑制処理実行フラグXPLOWを「0」に設定
した後、ステップ216以降の処理を実行する。
リング20,21の温度と相関を有する冷却水温THW
を検出し、その冷却水温THWが下限判定温度THWL
OW未満である場合には、Oリング20,21の温度が
低く、そのシール能力が低下しているものと判断して、
デリバリパイプ16の燃料圧をエンジン1の運転状態に
基づく圧力値よりも相対的に低い圧力値に制御するよう
にしている(燃圧抑制処理)。
料圧を低圧に制御する際には、冷却水温THWが低くな
るほど、Oリング20,21におけるシール能力が低下
しているとしてデリバリパイプ16の燃料圧を相対的に
低圧に制御するようにしている。
て既に下限判定温度THWLOW以上となっている場
合、或いは、下限判定温度THWLOW未満の温度から
上昇して上限判定温度THWHIを上回った場合にはい
ずれも、Oリング20,21の温度が高く、そのシール
能力が十分に大きいため、デリバリパイプ16や高圧燃
料通路14等の高圧燃料配管内におけるシール性が確保
されると判断して、デリバリパイプ16の燃料圧をエン
ジン1の運転状態に基づく圧力値にまで上昇させるよう
にしている。
の実施形態の(1),(3),(4)に記載した効果と
同等の効果を奏することができる。更に、本実施形態で
は、水温センサ52により検出される冷却水温THWに
基づいてOリング20,21の温度を推定するようにし
ている。この水温センサ52は、例えば燃温センサ55
等と異なりエンジン1の各種制御で汎用的に用いられる
既設のセンサである。
ング20,21の温度を推定するためのセンサを別途設
ける必要がなく、構成の簡素化を図ることも可能にな
る。 [第3の実施形態]次に第3の実施形態について上記第
1の実施形態との相違点を中心に説明する。
て燃温センサ55を省略している点が上記第1の実施形
態と相違している。また、本実施形態に係る燃料圧制御
では、機関始動時の冷却水温THW及び潤滑油温THO
(以下、それぞれ「始動時水温THWST」、「始動時
油温THOST」という)に加え、機関始動時からの経
過時間(以下、「始動後経過時間TSTART」とい
う)をOリング20,21の温度と相関を有する状態量
として検出し、これら各状態量THWST,THOS
T,TSTARTに基づいて前述した「燃圧抑制処理」
を実行するようにしている。
動時油温THOSTはいずれも、機関始動時におけるO
リング20,21の温度を推定するためのものである。
また、始動後経過時間TSTARTは、機関始動後にお
けるOリング20,21の温度上昇量を推定するための
ものである。この始動後経過時間TSTARTは、EC
U26によって実行される「始動後経過時間算出ルーチ
ン」によって算出され、RAM44に記憶されている。
算出手順について、「始動後経過時間算出ルーチン」の
各処理を示す図8のフローチャートを参照して説明す
る。このルーチンは、ECU26により所定時間毎の割
込処理として実行される。
プ310において、ECU26は、イグニッション信号
IGが「ON」であるか否か、換言すれば、エンジン1
が運転状態にあるか或いは停止状態にあるかを判断す
る。ここでイグニッション信号IGが「ON」であって
エンジン1が運転状態にあると判断した場合、ECU2
6は処理をステップ312に移行する。
現在の始動後経過時間TSTARTに所定時間△T1を
加算し、その加算後の値を新たな始動後経過時間TST
ARTとして設定する。因みに、この所定時間△T1は
本ルーチンの割込周期に相当する時間である。
ション信号IGが「OFF」であると判断した場合、即
ち、エンジン1が停止状態にあると判断した場合、EC
U26は、ステップ314において、始動後経過時間T
STARTを「0」にリセットする。そして、ECU2
6は、上記ステップ312,314の処理を実行した
後、本ルーチンの処理を一旦終了する。
過時間TSTART等に基づいて実行される燃料圧制御
について説明する。図10及び図11は、本実施形態に
おける「燃料圧制御ルーチン」の各処理を示すフローチ
ャートである。このルーチンは、ECU26により所定
クランク角度毎の割込処理として実行される。
26は、ステップ320において機関回転速度NE、燃
料噴射量Q、燃料圧PF、スタータ信号STA、及び始
動後経過時間TSTARTを読み込む。
6はスタータ信号STAが「ON」であるか否か、換言
すれば、エンジン1が始動中(クランキング中)である
か否かを判断する。ここでスタータ信号STAが「O
N」であってエンジン1が始動中であると判断した場
合、ECU26は、処理を図11に示すステップ340
に移行する。
冷却水温THW及び潤滑油温THOを読み込む。次に、
ECU26は、ステップ342において冷却水温THW
を始動時水温THWSTとして設定するとともに、ステ
ップ344において潤滑油温THOを始動時油温THO
STとして設定する。
おいて、始動時水温THWSTと上記下限判定温度TH
FLOWとを比較する。ここで始動時水温THWSTが
下限判定温度THWLOW以上である旨判断した場合、
ECU26は処理をステップ348に移行する。
始動時油温THOSTと下限判定温度THOLOWとを
比較する。この下限判定温度THOLOWは、前述した
燃料温THFに関する下限判定温度THFLOWと同
様、「燃圧抑制処理」を実行すべきか否かを判断するた
めのものであり、実験により予め決定され、ROM42
に記憶されている値である。
OSTが下限判定温度THOLOW以上である旨判断し
た場合、ECU26は機関始動時におけるOリング2
0,21の温度が高く、シール能力の低下に起因した燃
料洩れの発生するおそれがないとして処理をステップ3
50に移行する。そして、ステップ350において、E
CU26は、燃圧抑制処理実行フラグXPLOWを
「0」に設定した後、処理を図10に示すステップ32
9に移行する。
図4に示すステップ116の処理と同様、機関回転速度
NE及び燃料噴射量Qに基づいて目標燃圧値PFTRG
を算出する。
て、始動時水温THWSTが下限判定温度THWLOW
未満である旨判断した場合、或いは、ステップ348に
おいて、始動時油温THOSTが下限判定温度THOL
OW未満である旨判断した場合、ECU26は、機関始
動時におけるOリング20,21の温度が低く、シール
能力の低下に起因した燃料洩れの発生するおそれがある
と判断して処理をステップ349に移行する。そして、
ステップ349において、ECU26は、燃圧抑制処理
実行フラグXPLOWを「1」に設定した後、処理を図
10に示すステップ328に移行する。
は、始動後経過時間TSTARTに基づいて目標燃圧値
PFTRGを算出する。ROM42には、この目標燃圧
値PFTRGと始動後経過時間TSTARTとの関係を
定義する関数データが記憶されており、ECU26は目
標燃圧値PFTRGを算出する際に、この関数データを
参照する。また、この始動後経過時間TSTARTに基
づく目標燃圧値PFTRGは、前述したステップ329
において機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づき算
出される目標燃圧値PFTRGと比較して常に低い圧力
値として算出される。
始動後経過時間TSTARTとの関係を示すグラフであ
る。同図に示すように、目標燃圧値PFTRGは始動後
経過時間TSTARTが短いほど低く設定される。始動
後経過時間TSTARTが短いほど、Oリング20,2
1の温度が低く、十分なシール能力が確保されないた
め、目標燃圧値PFTRGをより低く設定することによ
って燃料洩れの発生を確実に防止する必要があるからで
ある。
て、スタータ信号STAが「OFF」であると判断した
場合、ECU26は、エンジン1が始動中(クランキン
グ中)ではないため、処理をステップ324に移行す
る。ステップ324において、ECU26は、燃圧抑制
処理実行フラグXPLOWが「1」に設定されているか
否か、即ち「燃圧抑制処理」が実行中であるか否かを判
定する。ここで「燃圧抑制処理」が実行されていないと
判断した場合、ECU26は、ステップ329以降の処
理を実行する。
制処理」が実行中であると判断した場合、ECU26
は、処理をステップ326に移行して、始動後経過時間
TSTARTと判定時間TJ1とを比較する。
を終了すべきか否か、換言すれば、機関始動後に発生す
る各気筒内の燃焼熱によってOリング20,21が温度
上昇することにより、同Oリング20,21のシール能
力が十分に確保されるようになったか否かを判断するた
めのものであり、実験により予め決定され、ROM42
に記憶されている値である。
TSTARTが判定時間TJ1未満である旨判断した場
合、ECU26は、「燃圧抑制処理」を継続して実行す
べくステップ328以降の処理を実行する。一方、ステ
ップ326において、始動後経過時間TSTARTが判
定時間TJ1以上である旨判断した場合、ECU26
は、「燃圧抑制処理」を終了すべく処理をステップ32
7に移行する。そして、ステップ327において、EC
U26は、燃圧抑制処理実行フラグXPLOWを「0」
に設定した後、ステップ329以降の処理を実行する。
始動時水温THWST及び始動時油温THOSTの少な
くとも一方がそれぞれに対応する下限判定温度THWL
OW,THOLOWを下回り、一旦、「燃圧抑制処理」
が開始されると、始動後経過時間TSTARTがこの判
定時間TJ1を上回るようになるまでは「燃圧抑制処
理」が継続して実行される。
いて目標燃圧値PFTRGを算出した後、ECU26
は、処理をステップ330に移行する。そして、ステッ
プ330において、ECU26は、燃料圧PF及び目標
燃圧値PFTRGに基づいてサプライポンプ12を制御
した後、本ルーチンの処理を一旦終了する。
リング20,21の温度と相関を有する、機関始動時の
冷却水温THW(始動時水温THWST)及び潤滑油温
THO(始動時油温THOST)と、始動後経過時間T
STARTとを検出し、始動時水温THWST及び始動
時油温THOSTの少なくとも一方が下限判定温度TH
WLOW,THOLOW未満であり、且つ、始動後経過
時間TSTARTが判定時間TJ1未満である場合に
は、Oリング20,21の温度が低く、そのシール能力
が低下しているものと判断して、デリバリパイプ16の
燃料圧をエンジン1の運転状態に基づく圧力値よりも相
対的に低い圧力値に制御するようにしている。
料圧を低圧に制御する際には、始動後経過時間TSTA
RTが短いほど、Oリング20,21の温度上昇が小さ
く、そのシール能力が低下していると判断してデリバリ
パイプ16の燃料圧を相対的に低圧に制御するようにし
ている。
温THOSTの双方が下限判定温度THWLOW,TH
OLOW以上である場合、或いは、始動時水温THWS
T及び始動時油温THOSTの一方が下限判定温度TH
WLOW,THOLOW未満であっても始動後経過時間
TSTARTが判定時間TJ1以上になった場合には、
機関始動時において既にOリング20,21のシール能
力が十分に高くなっており、或いは、機関始動後のOリ
ング20,21の温度上昇に伴ってそのシール能力が十
分に大きくなっているため、デリバリパイプ16や高圧
燃料通路14等の高圧燃料配管内におけるシール性が確
保されると判断して、デリバリパイプ16の燃料圧をエ
ンジン1の運転状態に基づく圧力値に設定するようにし
ている。
の実施形態の(1),(3)に記載した効果と同等の効
果を奏することができる。ところで、Oリング20,2
1において十分なシール能力が確保できることを判断す
るうえでは、始動時水温THWST及び始動時油温TH
OSTに基づいて機関始動時におけるOリング20,2
1の温度を推定することなく、単に始動後経過時間TS
TARTが判定時間TJ1以上になったことのみを判定
するだけでもよい。しかしながら、こうした構成にあっ
ては、エンジン1を停止してから直ぐに再始動するよう
な場合に、Oリング20,21の温度が高く、十分なシ
ール能力が確保できるのにも関わらず、判定時間TJ1
が経過するまで「燃圧抑制処理」が実行されてしまうこ
とがある。
THWST及び始動時油温THOSTの双方が下限判定
温度THWLOW,THOLOW以上である場合、即ち
始動時において既にOリング20,21のシール能力が
確保される場合には、始動後経過時間TSTARTが判
定時間TJ1未満であっても「燃圧抑制処理」が実行さ
れることはない。
の実行により噴射燃料の微粒化度合いが低下してしまう
ことを回避することができるようになる。 [第4の実施形態]次に第4の実施形態について上記第
3の実施形態との相違点を中心に説明する。
過時間(始動後経過時間TSTART)に基づいて、機
関始動後におけるOリング20,21の温度上昇量を推
定するようにしたが、本実施形態では、機関始動後から
の燃料噴射量の積算値(以下、「燃料噴射量積算値QS
IGMA」という)から上記温度上昇量を推定するよう
にしている。そして、この燃料噴射量積算値QSIGM
Aに基づいて「燃圧抑制処理」の終了時期を決定するよ
うにしている。
MAの算出手順について、「燃料噴射量積算値算出ルー
チン」の各処理を示す図12のフローチャートを参照し
て説明する。このルーチンは、ECU26により所定時
間毎の割込処理として実行される。
26は、ステップ408において、燃料噴射量Qを読み
込む。次に、ステップ410において、ECU26は、
イグニッション信号IGが「ON」であるか否かを判断
する。ここでイグニッション信号IGが「ON」である
旨判断した場合、ECU26は、エンジン1が運転され
ているとしてステップ412に移行する。
現在の燃料噴射量積算値QSIGMAにステップ408
で読み込まれた燃料噴射量Qを加算し、その加算後の値
を新たな燃料噴射量積算値QSIGMAとして設定す
る。
ョン信号IGが「OFF」である旨判断した場合、即
ち、エンジン1が停止状態にある場合、ECU26は、
ステップ414において、燃料噴射量積算値QSIGM
Aを「0」にリセットする。上記ステップ412,41
4の処理を実行した後、ECU26は本ルーチンの処理
を一旦終了する。
量積算値QSIGMA等に基づいて実行される燃料圧制
御について説明する。図14は、本実施形態の「燃料圧
制御ルーチン」における各処理を示すフローチャートで
ある。このルーチンは、ECU26により所定クランク
角度毎の割込処理として実行される。
ける処理と、図10及び図11に示す第3の実施形態の
「燃料圧制御ルーチン」における処理との相違は、始動
後経過時間TSTARTに代え、燃料噴射量積算値QS
IGMAに基づいて「燃圧抑制処理」の終了時期を決定
するようにしたことに伴うものである。従って、以下で
はこの相違点に関してのみ説明する。
TAが「ON」であり、エンジン1が始動中であると判
断した場合、ECU26は、処理を前述した図11に示
すステップ340に移行し、同ステップ340以降の処
理を実行する。
号STAが「OFF」であると判断した場合、ECU2
6は処理をステップ424に移行する。そして、ステッ
プ424において「燃圧抑制処理」が実行中であると判
断されると、ECU26は、ステップ426において、
ステップ420で読み込んだ燃料噴射量積算値QSIG
MAと判定量QJとを比較する。
了すべきか否か、換言すれば、機関始動後に発生する各
気筒内の燃焼熱によってOリング20,21が温度上昇
することにより、同Oリング20,21のシール能力が
十分に確保されるようになったか否かを判断するための
ものであり、実験により予め決定され、ROM42に記
憶されている値である。
値QSIGMAが判定量QJ未満である旨判断した場
合、ECU26は、「燃圧抑制処理」を継続して実行す
べく処理をステップ428に移行する。
燃料噴射量積算値QSIGMAに基づいて目標燃圧値P
FTRGを算出する。ROM42には、この目標燃圧値
PFTRGと燃料噴射量積算値QSIGMAとの関係を
定義する関数データが記憶されており、ECU26は目
標燃圧値PFTRGを算出する際に、この関数データを
参照する。また、この燃料噴射量積算値QSIGMAに
基づく目標燃圧値PFTRGは、ステップ429におい
て機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づき算出され
る目標燃圧値PFTRG、換言すればエンジン1の運転
状態に対応した圧力値と比較して常に低い圧力値として
算出される。
と燃料噴射量積算値QSIGMAとの関係を示すグラフ
である。同図に示すように、目標燃圧値PFTRGは、
始動後経過時間TSTARTとの関係と同様、燃料噴射
量積算値QSIGMAが少なくなるほど低く設定され
る。
ど、機関始動後に各気筒に発生する総燃焼熱量が少なく
なり、Oリング20,21の受熱量も少なくなるため、
同Oリング20,21の温度上昇量は小さくなる。従っ
て、Oリング20,21の温度が低くなり、そのシール
能力が低下するようになる。このため、燃料噴射量積算
値QSIGMAが少ないときには目標燃圧値PFTRG
をより低く設定することによって燃料洩れの発生を確実
に防止するようにしている。
おいて目標燃圧値PFTRGを算出した後、ECU26
は、ステップ430において、燃料圧PF及び目標燃圧
値PFTRGに基づきサプライポンプ12を制御する。
その後、ECU26は本ルーチンの処理を一旦終了す
る。
の実施形態と同様、燃料噴射量積算値QSIGMAに基
づき機関始動後におけるOリング20,21の温度上昇
量を正確に把握して同Oリング20,21の温度を推定
したうえで「燃圧抑制処理」の終了時期を決定すること
ができるため、第3の実施形態と同等の作用効果を奏す
ることができる。
21の温度上昇量を推定するのに用いている燃料噴射量
積算値QSIGMAは、機関始動後からの経過時間(始
動後経過時間TSTART)よりも同温度上昇量をより
正確に反映したものとなっている。上記経過時間が同じ
であっても、Oリング20,21の温度上昇量は、機関
始動後において各気筒に発生する総燃焼熱量によって異
なるようになるからである。従って、本実施形態によれ
ば、Oリング20,21の温度上昇量を更に正確に把握
したうえで「燃圧抑制処理」の終了時期を決定すること
ができる。
ついて上記第2の実施形態との相違点を中心に説明す
る。
ン1が運転された総時間(以下、「累積稼動時間TTO
TAL」という)を算出し、この累積稼動時間TTOT
ALが所定時間に達した後は、「燃圧抑制処理」の実行
を禁止するようにしている。
TOTALは、低温時におけるOリング20,21のシ
ール能力を推定するためのものである。Oリング20,
21が燃料と接触すると、その内部に燃料が浸透して膨
潤するようになる。このようにOリング20,21が燃
料によって膨潤すると、Oリング20,21の柔軟性が
増大するため、低温時におけるシール能力も増大するよ
うになる。
リバリパイプ16の内部は常に燃料によって満たされる
ようになる。従って、上記累積稼動時間TTOTALか
らOリング20,21と燃料との接触時間を推定するこ
とができ、更にこの接触時間からOリング20,21の
膨潤度合、ひいてはそのシール能力を推定することがで
きる。
出手順について、「累積稼動時間算出ルーチン」の各処
理を示す図16のフローチャートを参照して説明する。
このルーチンは、ECU26により所定時間毎の割込処
理として実行される。
プ510において、ECU26は、イグニッション信号
IGが「ON」であるか否か、換言すれば、エンジン1
が運転状態にあるか或いは停止状態にあるかを判断す
る。ここでイグニッション信号IGが「ON」であると
判断した場合、エンジン1が運転状態にあるものとし
て、ECU26は、処理をステップ512に移行する。
現在の累積稼動時間TTOTALに所定時間△T2を加
算し、その加算後の値を新たな累積稼動時間TTOTA
Lとして設定し、これをバックアップメモリ46に記憶
する。因みに、この所定時間△T2は本ルーチンの割込
周期に相当する時間である。また、この累積稼動時間T
TOTALの値は、機関停止後においてもバックアップ
メモリ46に保持される。
或いはステップ510において、イグニッション信号I
Gが「OFF」であると判断した場合、ECU26は本
ルーチンの処理を一旦終了する。
時間TTOTAL等に基づいて実行される燃料圧制御に
ついて説明する。図15は、本実施形態の「燃料圧制御
ルーチン」における各処理を示すフローチャートであ
る。このルーチンは、ECU26により所定クランク角
度毎の割込処理として実行される。
ン」は、図7に示す第2の実施形態の「燃料圧制御ルー
チン」における処理手順の一部を変更したものである。
即ち、図15に示すステップ210において機関回転速
度NE、燃料噴射量Q、冷却水温THW、燃料圧PFに
加え、累積稼動時間TTOTALを読み込んだ後、EC
U26は処理をステップ211に移行する。
は、累積稼動時間TTOTALと判定時間TJ2とを比
較する。この判定時間TJ2は、「燃圧抑制処理」の実
行を禁止すべきか否かを判断するためのものであり、実
験により予め決定され、ROM42に記憶されている値
である。累積稼動時間TTOTALが、この判定時間T
J2以上である場合には、各Oリング20,21の膨潤
度合が大きく、低温時においても十分なシール能力を確
保することができるものと判断することができる。
TOTALが判定時間TJ2未満であると判断した場
合、即ちOリング20,21の膨潤度合が低温時におい
ても十分なシール能力を確保可能な度合にまで達してい
ないと判断した場合、ECU26は、ステップ212以
降の処理を順次実行する。
稼動時間TTOTALが判定時間TJ2以上である旨判
断した場合、ECU26は、「燃圧抑制処理」を禁止す
べく処理をステップ216に移行する。従って、冷却水
温THWの大きさに拘わらず、目標燃圧値PFTRGは
機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づきエンジン1
の運転状態に対応した値として算出されるようになる。
実施形態と同等の作用効果を奏することができる。更
に、本実施形態では、累積稼動時間TTOTALが判定
時間TJ2以上となった場合、即ち、Oリング20,2
1の膨潤度合が大きくなり、低温時においても十分なシ
ール能力が確保されるようになった場合には、冷却水温
THWが下限判定温度THWLOW以下となっている場
合でも「燃圧抑制処理」の実行が禁止されるようにな
る。
バリパイプ16の燃料圧PFが不必要に低下してしまう
ことが回避される。その結果、エンジン1の運転状態に
応じた燃料圧で燃料噴射を実行することができ、エンジ
ン1の良好な燃焼状態を確保することができるようにな
る。
ついて上記第2の実施形態との相違点を中心に説明す
る。
速度NE及び燃料噴射量Qに基づいて運転状態に対応し
た目標燃圧値(本実施形態においては、特に「基本目標
燃圧値PFTRGB」という)を算出し、この基本目標
燃圧値PFTRGBを冷却水温THWに応じて補正する
ようにしている。
チン」における各処理を示すフローチャートである。こ
のルーチンは、ECU26により所定クランク角度毎の
割込処理として実行される。
プ610において、ECU26は、機関回転速度NE、
燃料噴射量Q、冷却水温THW、及び燃料圧PFをそれ
ぞれ読み込む。そして、ECU26は、ステップ612
において、機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づい
て基本目標燃圧値PFTRGBを算出する。
6は冷却水温THWに基づき燃圧補正係数KTHWを算
出する。この燃圧補正係数KTHWは、燃料洩れの発生
を防止すべく上記基本目標燃圧値PFTRGBを冷却水
温THWに応じて補正するための係数である。ROM4
2には、この燃圧補正係数KTHWと冷却水温THWと
の関係を定義する関数データが記憶されており、ECU
26は目標燃圧値PFTRGを算出する際に、この関数
データを参照する。
る。同図に示すように、燃圧補正係数KTHWは、冷却
水温THWが所定温度THW1以上の範囲にあるときに
は「1」として算出され、同所定温度THW1よりも低
い範囲にあるときには、同冷却水温THWが低くなるほ
ど小さい値として算出される。
た下限判定温度THWLOWと同様、「燃圧抑制処理」
を実行すべきか否かを判断するためのものであり、実験
により予め決定され、ROM42に記憶されている値で
ある。即ち、冷却水温THWがこの所定温度THW1よ
りも低い場合には、各Oリング20,21の温度が高
く、十分なシール能力が確保されるものと判断すること
ができる そして、ステップ616において、ECU26は、上記
基本目標燃圧値PFTRGBに対して燃圧補正係数KT
HWを乗算した値を最終的な目標燃圧値PFTRGとし
て設定する。このように目標燃圧値PFTRGを算出し
た後、ステップ618において、ECU26は燃料圧P
F及び目標燃圧値PFTRGに基づいてサプライポンプ
12を制御し、本ルーチンの処理を一旦終了する。
温THWが所定温度THW1よりも低い範囲にあるとき
には、同冷却水温THWが低くなるほど目標燃圧値PF
TRGが低く設定される。一方、冷却水温THWが所定
温度THW1以上の範囲にあるときには、燃圧補正係数
KTHWが「1」に設定されるため、目標燃圧値PFT
RGが機関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づく圧力
値、換言すればエンジン1の運転状態に応じた圧力値に
設定される。
形態と同等の作用効果を奏することができる。 [第7の実施形態]次に第7の実施形態について上記第
5の実施形態との相違点を中心に説明する。
ン1が搭載される車両が走行した総走行距離(以下、
「累積走行距離DTOTAL」という)を算出し、この
累積走行距離DTOTALが所定距離に達した後は、
「燃圧抑制処理」の実行を禁止するようにしている。
TALは前記累積稼動時間TTOTALと同様、低温時
におけるOリング20,21のシール能力を推定するた
めのものである。即ち、この累積走行距離DTOTAL
からOリング20,21と燃料との接触時間を推定する
ことができ、更にこの接触時間からOリング20,21
の膨潤度合、ひいてはそのシール能力を推定することが
できる。
出手順について、「累積走行距離算出ルーチン」の各処
理を示す図19のフローチャートを参照して説明する。
このルーチンは、ECU26により所定時間毎の割込処
理として実行される。
いて、車輪速度センサ58からの出力信号に基づいて車
輪速度NTを読み込む。次に、ECU26は、ステップ
712においてイグニッション信号IGが「ON」であ
ってエンジン1が運転状態となっているか否かを判断す
る。
であると判断すると、ECU26は、ステップ714に
おいて、車輪速度NTに所定の定数Kを乗算することに
より、単位時間あたりの車両2の走行距離(K×NT)
を算出し、これを累積走行距離DTOTALに加算した
値を新たな累積走行距離DTOTALとして更新した
後、バックアップメモリ46に記憶する。
を更新した後、或いはステップ712においてイグニッ
ション信号IGが「OFF」であると判断した場合、E
CU26は本ルーチンの処理を一旦終了する。
距離DTOTAL等に基づいて実行される燃料圧制御に
ついて説明する。図20及び21は、本実施形態の「燃
料圧制御ルーチン」における各処理を示すフローチャー
トである。このルーチンは、ECU26により所定クラ
ンク角度毎の割込処理として実行される。
いて、機関回転速度NE、燃料噴射量Q、冷却水温TH
W、及び燃料圧PFをそれぞれ読み込んだ後、ステップ
812において、冷却水温THWと下限判定温度THW
LOWとを比較する。この下限判定温度THWLOW
は、第2の実施形態におけるものと同様、「燃圧抑制処
理」を実行すべきか否かを判断するためのものである。
Wが下限判定温度THWLOW以下であると判断した場
合、ECU26は、ステップ814において、燃圧抑制
処理実行フラグXPLOWを「1」に設定し、処理をス
テップ816に移行する。一方、ステップ812におい
て冷却水温THWが下限判定温度THWLOWを上回っ
ていると判断した場合は、ステップ814の処理を行う
ことなく処理をステップ816に以降する。
却水温THWと上限判定温度THWHIとを比較する。
この上限判定温度THWHIは、第2の実施形態におけ
るものと同様、「燃圧抑制処理」を終了すべきか否かを
判断するためのものであり、上記下限判定温度THWL
OWよりも所定温度だけ高く設定され、ROM42に記
憶されている値である。
Wが上限判定温度THWHIを上回っていると判断した
場合、ECU26は、ステップ818において、燃圧抑
制処理実行フラグXPLOWを「0」に設定し、処理を
図21に示すステップ820に移行する。一方、ステッ
プ816において冷却水温THWが上限判定温度THW
HI以下であると判断した場合には、ステップ818の
処理を行うことなく処理をステップ820に移行する。
関回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づいて目標燃圧値
PFTRGを算出する。そして、ステップ822におい
て、累積走行距離DTOTALと判定値DJとを比較す
る。この判定値DJは、前記判定時間TJ2と同様、
「燃圧抑制処理」の実行を禁止すべきか否かを判断する
ためのものであり、実験により予め決定され、ROM4
2に記憶されている値である。累積走行距離DTOTA
Lが、この判定値DJを上回っている場合には、各Oリ
ング20,21の膨潤度合が大きく、低温時においても
十分なシール能力を確保することができるものと判断す
ることができる。
DTOTALが判定値DJ未満であると判断した場合、
即ちOリング20,21の膨潤度合が低温時においても
十分なシール能力を確保可能な度合にまで達していない
と判断した場合、ECU26は、ステップ824におい
て、燃圧抑制処理実行フラグXPLOWが「1」であ
り、且つ、燃料圧PFが所定圧PF1以上であるか否か
を判断する。この所定圧PF1は、仮にOリング20,
21のシール能力が低下している場合であっても、燃料
洩れを確実に防止することのできる燃料圧であり、機関
回転速度NE及び燃料噴射量Qに基づいて算出される目
標燃圧値PFTRGよりも低圧に設定されている。
ステップ826において、目標燃圧値PFTRGを所定
圧PF1と等しくなるように再設定する。一方、ステッ
プ822において累積走行距離DTOTALが判定値D
J以上であると判断した場合、或いはステップ824に
おいて否定判断した場合はいずれも、ECU26は本ル
ーチンの処理を一旦終了する。従って、この場合は目標
燃圧値PFTRGの再設定は行われず、同目標燃圧値P
FTRGはステップ820にて算出されるエンジン1の
運転状態に対応した値になる。
行距離DTOTALが判定値DJを上回った場合、即
ち、Oリング20,21の膨潤度合が大きくなり、低温
時においても十分なシール能力が確保されるようになっ
た場合には、冷却水温THWが下限判定温度THWLO
W以下となっている場合でも「燃圧抑制処理」の実行が
禁止されるようになる。
施形態と同等の効果を奏することができる。 [第8の実施形態]次に第8の実施形態について上記第
7の実施形態との相違点を中心に説明する。
Lを算出する際に、燃料が同Oリング20,21に浸透
する際の浸透速度をも考慮するようにしている。以下、
こうした累積走行距離DTOTALの算出手順について
図22のフローチャートを参照して説明する。尚、この
「累積走行距離算出ルーチン」は図19に示す「累積走
行距離算出ルーチン」における処理手順の一部を変更し
たものである。
6は、車輪速度NT及び燃料圧PFを読み込む。そし
て、ECU26は、ステップ712でイグニッション信
号IGが「ON」であると判断すると、ステップ713
において燃料圧PFと判定圧PFJとを比較する。この
判定圧PFJはOリング20,21に燃料が浸透する際
の浸透速度が所定速度以上になっていることを判定する
ためのものである。燃料圧PFがこの判定圧PFJ以上
である場合には、同Oリング20,21に燃料が確実に
浸透する状態となっていると判断することができる。本
実施形態では、このステップ713において燃料圧PF
が判定圧PFJ以上であると判断される場合にのみ、上
記累積走行距離DTOTALが更新される。
走行距離DTOTALを算出する際に、上記のような燃
料の浸透速度を考慮するようにしているため、同累積走
行距離DTOTALをOリング20,21の膨潤度合に
より即して求めることができるようになる。
度合をより正確に推定することができ、不必要な燃料圧
PFの低下を更に確実に回避することができるようにな
る。 [第9の実施形態]次に第9の実施形態について上記第
5の実施形態との相違点を中心に説明する。
透速度を累積稼動時間TTOTALに反映させるため
に、燃料圧PFに基づく重み付けをして累積稼動時間T
TOTALを更新するようにしている。
出手順について図23のフローチャートを参照して説明
する。同図に示す「累積稼動時間算出ルーチン」は、E
CU26により所定時間毎の割込処理として実行され
る。
燃料圧PFを読み込んだ後、ステップ510においてイ
グニッション信号IGが「ON」であるか否かを判定す
る。イグニッション信号IGが「ON」であると判断す
ると、ECU26は、ステップ511で燃料圧PFに基
づいて重み付け係数KTを算出する。この重み付け係数
KTはOリング20,21に燃料が浸透する際の浸透速
度に応じて累積稼動時間TTOTALを重み付けしたう
えで更新するためのものである。
料圧PFと重み付け係数KTとの関係を定義する関数デ
ータが記憶されており、ECU26は重み付け係数KT
を算出する際にこの関数データを参照する。同図に示す
ように、燃料圧PFが大きくなるほど、重み付け係数K
Tは大きい値として算出される。
いて、本ルーチンの割込周期に相当する所定時間△T2
に、この重み付け係数KTを乗算するとともに、その乗
算値(KT×△T2)と現在の累積稼動時間TTOTA
Lとを加算する。そして、その加算値(TTOTAL+
KT×△T2)を新たな累積稼動時間TTOTALとし
て設定し、これをバックアップメモリ46に記憶した
後、本ルーチンの処理を一旦終了する。
手順によれば、燃料圧PFが大きく、Oリング20,2
1への燃料の浸透速度が大きい場合には、累積稼動時間
TTOTALがより大きく増大するようになる一方、燃
料圧PFが小さく、燃料の浸透速度が小さい場合には、
累積稼動時間TTOTALも緩やかに増大するようにな
る。その結果、累積稼動時間TTOTALは燃料の浸透
速度に応じた膨潤度合の変化をより正確に反映して更新
されるようになる。
の浸透速度による影響を極めて正確に反映させることが
でき、累積稼動時間TTOTALをOリング20,21
の膨潤度合により正確に即して算出することができるよ
うになる。
態について上記第5の実施形態との相違点を中心に説明
する。
TOTALに基づいてOリング20,21の膨潤度合を
推定するようにしているが、こうしたOリング20,2
1の膨潤度合は同Oリング20,21が交換された後
は、当然、その膨潤度合も初期状態に戻るようになる。
そこで、本実施形態ではOリング20,21が交換され
た場合には、累積稼動時間TTOTALを「0」に初期
化するようにしている。
出手順について図25のフローチャートを参照して説明
する。尚、この図25のフローチャートにおいて図16
のフローチャートと同一の符号を付したステップについ
ては同一の処理が行われるため説明を省略する。
いて、リセットフラグXRESETが「1」であるか否
かを判断する。このリセットフラグXRESETは、バ
ッテリとECU26とを電気的に接続するハーネスが取
り外され、ECU26に対する電力供給が全て遮断され
たときに「0」に初期化されるフラグである。
等、Oリング20,21が交換される場合には、上記バ
ッテリとECU26とを接続するハーネスが取り外され
る。従って、Oリング20,21が交換された場合に
は、上記リセットフラグXRESETが必ず「0」に初
期化されることとなる。
リセットフラグXRESETが「1」であると判断する
と、前述したステップ510,512の処理を実行す
る。一方、ステップ506においてリセットフラグXR
ESETが「0」であると判断すると、ECU26は処
理をステップ507に移行し、累積稼動時間TTOTA
Lを「0」に初期化した後、本ルーチンの処理を一旦終
了する。
ば、Oリング20,21が交換されるときには累積稼動
時間TTOTALが「0」に初期化されるため、Oリン
グ20,21の膨潤度合が初期状態に戻ったことを、そ
の膨潤度合の推定に反映させることができる。
21の交換作業が行われる場合であっても、同Oリング
20,21の膨潤度合をその交換作業に対応して正確に
推定することができるようになる。
態について上記第1の実施形態との相違点を中心に説明
する。
リバリパイプ16の表面温度を検出し、同表面温度と所
定の判定温度との比較結果に基づいて「燃圧抑制処理」
を実行するか否かを判断するようにしている。
成並びに「燃圧抑制処理」について図26〜図28を併
せ参照して説明する。図26に示すように、本実施形態
の燃料供給装置においては、前述した燃温センサ55に
代えてデリバリパイプ16の表面温度を検出する温度セ
ンサ59が各接続部16bのうちの一つの近傍に取り付
けられている。この温度センサ59からはデリバリパイ
プ16の表面温度、より詳しくはその接続部16bや燃
料導入ポート16cの表面温度THDに応じた信号がE
CU26の外部入力回路50に対して出力される。EC
U26は、この表面温度THDに基づいて各Oリング2
0,21のシール能力(シール限界圧)を推定するとと
もに、その推定結果に基づいてデリバリパイプ16内の
燃料圧を制御する。
制御の手順について図28に示すフローチャートを参照
して説明する。このフローチャートに示す処理ルーチン
は、ECU26により所定クランク角度毎の割込処理と
して実行される。
いて、機関回転速度NE、燃料噴射量Q、デリバリパイ
プ16の表面温度THD、及び燃料圧PFをそれぞれ読
み込む。
パイプ16の表面温度THDと所定の判定温度TTHD
とを比較する。そして、デリバリパイプ16の表面温度
THDがこの判定温度TTHDを下回っている場合に
は、ステップ914にて燃圧抑制処理実行フラグXPL
OWを「1」に設定し、同表面温度THDが判定温度T
THD以上である場合には、ステップ915にて燃圧抑
制処理実行フラグXPLOWを「0」に設定する。
び燃料噴射量Qに基づいて目標燃圧値PFTRGを算出
する。そして、ステップ918,920では、燃圧抑制
処理実行フラグXPLOWが「1」に設定されている場
合にのみ、上記目標燃圧値PFTRGを所定圧PFTR
GLOW以下に制限する(PFTRG>PFTRGLO
Wが満たされるとき、目標燃圧値PFTRGを所定圧P
FTRGLOWと等しく再設定する)。
に、上記各Oリング20,21におけるシール限界圧と
デリバリパイプ16の表面温度THDとの関係が予め実
験等によって求められており、上記所定圧PFTRGL
OWは、このシール限界圧よりも常に低い値となるよう
に設定されている。尚、この所定圧PFTRGLOW
は、同図に示すように、シール限界圧よりも常に低い一
定値としてもよく、或いはシール限界圧の変化に対応す
べくデリバリパイプ16の表面温度THDに基づいて可
変設定するようにしてもよい。
定した後、図28に示すステップ924では、燃料圧P
F及び目標燃圧値PFTRGに基づいてサプライポンプ
12を制御し、本ルーチンの処理を一旦終了する。
リバリパイプ16の表面温度THDを検出し、その表面
温度THDが判定温度TTHD未満である場合には、目
標燃圧値PFTRGをこれらOリング20,21のシー
ル限界圧よりも低い所定圧PFTRGLOW以下に制限
するようにしている。また、デリバリパイプ16は各O
リング20,21と直接接触しているため、上記表面温
度THDはこれらOリング20,21の温度と高い相関
をもって変化するようになる。
施形態において記載した(1)及び(2)と同様の作用
効果を奏することができる。特に、本実施形態によれ
ば、デリバリパイプ16内の燃料温THFを検出するよ
うにした第1の実施形態に係る構成とは異なり、燃温セ
ンサ55といったOリング20,21のシール能力を推
定するためのセンサを高圧下に設ける必要がなく、ま
た、同センサ等を設けるに際してそのシール性を確保す
る配慮が必要になることもない。
ール能力を推定するためのセンサの取り付けに際し、そ
の取付構造の簡略化を図ることができるようになる。以
上、説明した各実施形態は以下のように構成を変更して
実施することもできる。
20,21のシール能力を推定するために、同Oリング
20,21の温度と相関を有する燃料温THFや冷却水
温THWを検出し、これら燃料温THF、冷却水温TH
Wに基づいて「燃圧抑制処理」を実行するようにした
が、こうしたOリング20,21の温度と相関を有する
エンジン1の状態量として潤滑油温THOを検出し、同
潤滑油温THOに基づいて「燃圧抑制処理」を実行する
ようにしてもよい。またこの場合、目標燃圧値PFTR
Gと冷却水温THWとの関係と同様、同目標燃圧値PF
TRGを潤滑油温THOに基づいて変更するようにして
もよく、或いは一定値とするようにしてもよい。
HWST及び始動時油温THOSTの少なくとも一方が
各判定温度THWLOW,THOLOW未満であり、且
つ、始動後経過時間TSTART或いは燃料噴射量積算
値QSIGMAが判定値TJ1,QJ未満であるときに
「燃圧抑制処理」を実行するようにしたが、例えば始動
時水温THWST及び始動時油温THOSTの双方が各
判定温度THWLOW,THOLOW未満であるときに
「燃圧抑制処理」を実行するようにしてもよい。
時油温THOSTの一方のみを検出し、これら検出され
る温度(THWST,THOST)が判定温度(THW
LOW,THOLOW)未満であるときに「燃圧抑制処
理」を実行する構成としてもよい。
(以下、「始動時燃料温THFST」という)を検出
し、この機関始動時の燃料温THFが判定温度未満であ
り、且つ、始動後経過時間TSTART或いは燃料噴射
量積算値QSIGMAが判定値TJ1,QJ未満である
ときに「燃圧抑制処理」を実行する構成とすることもで
きる。
STに関わらず、始動後経過時間TSTARTが判定時
間TJ1未満であるときは「燃圧抑制処理」を常に実行
し、始動後経過時間TSTARTが判定時間TJ1以上
となったときに同「燃圧抑制処理」を終了する。
において、始動時水温THWST、始動時油温THOS
T、或いは上記始動時燃料温THFSTが高くなるほ
ど、判定時間TJ1を短く設定する。といった構成や、
第4の実施形態において、 (b−1)始動時水温THWST及び始動時油温THO
STに関わらず、燃料噴射量積算値QSIGMAが判定
量QJ未満であるときは「燃圧抑制処理」を常に実行
し、燃料噴射量積算値QSIGMAが判定量QJ以上と
なったときに同「燃圧抑制処理」を終了する。
において、始動時水温THWST、始動時油温THOS
T、或いは上記始動時燃料温THFSTが高くなるほ
ど、判定量QJを少なく設定する。といった構成を採用
することもできる。
QSIGMAに基づいてOリング20,21の温度上昇
量を推定するようにしたが、例えば、機関始動後の吸入
空気量を積算し、燃料噴射量積算値QSIGMAに代え
てその吸入空気量の積算値(吸入空気量積算値)に基づ
いてOリング20,21の温度を推定する構成として
も、機関始動後におけるOリング20,21の温度上昇
量を推定することができる。また、こうした構成を採用
した場合に、始動時水温THWST及び始動時油温TH
OSTに関わらず、吸入空気量積算値が判定量未満であ
るときは「燃圧抑制処理」を常に実行し、吸入空気量積
算値が判定量以上となったときに同「燃圧抑制処理」を
終了することもできる。更に、この場合、上記判定量
を、始動時水温THWST、始動時油温THOST、或
いは上記始動時燃料温THFSTが高くなるほど少なく
設定する構成とすることもできる。
TTOTALが判定時間TJ2以上となったときに「燃
圧抑制処理」の実行を禁止するようにしたが、例えば累
積稼動時間TTOTALに基づいて下限判定温度THW
LOW及び上限判定温度THWHIを変更する構成とし
てもよい。
る処理を「累積稼動時間TTOTALに基づいて上記各
判定温度THWLOW,THWHIを算出する」処理に
変更する。これら各判定温度THWLOW,THWHI
を算出する際には、ROM42に予め記憶されている累
積稼動時間TTOTALと各判定温度THWLOW,T
HWHIとの関係を定義する関数データを参照する。こ
こで、累積稼動時間TTOTALと各判定温度THWL
OW,THWHIとの関係は、例えば図29のグラフに
示すように、同累積稼動時間TTOTALが長くなるほ
ど各判定温度THWLOW,THWHIが低くなるよう
に設定する。また、この場合、累積稼動時間TTOTA
Lに代えて上記累積走行距離DTOTALを用いること
もできる。
と同様の作用効果を奏することができる。また同様に、 (c−1)第1の実施形態において、累積稼動時間TT
OTALを算出するとともに、この累積稼動時間TTO
TALに基づいて燃料温THFに関する各判定温度TH
FLOW,THFHIを変更する。
稼動時間TTOTALを算出するとともに、この累積稼
動時間TTOTALに基づいて冷却水温THW(始動時
水温THWST)に関する各判定温度THWLOW,T
HOHI及び潤滑油温THO(始動時油温THOST)
に関する各判定温度THOLOW,THOHIと、始動
後経過時間TSTARTに関する判定時間TJ1とを変
更する。
稼動時間TTOTALを算出するとともに、この累積稼
動時間TTOTALに基づいて冷却水温THW(始動時
水温THWST)に関する各判定温度THWLOW,T
HOHI及び潤滑油温THO(始動時油温THOST)
に関する各判定温度THOLOW,THOHIと、燃料
噴射量積算値QSIGMAに関する判定量QJとを変更
する。
稼動時間TTOTALを算出するとともに、図30に示
すように、この累積稼動時間TTOTALが長くなるほ
ど燃圧補正係数KTHWを大きく設定する。といった構
成を採用することもできる。更に、上記(c−1)〜
(c−4)に記載した構成において、累積稼動時間TT
OTALに代えて上記累積走行距離DTOTALを用い
ることもできる。
では、Oリング20,21のシール温度と相関を有する
状態量として冷却水温THWを検出し、この冷却水温T
HWが下限判定温度THWLOW未満であり、且つ、累
積稼動時間TTOTAL或いは累積走行距離DTOTA
Lが判定値TJ2,DJ未満であるときに「燃圧抑制処
理」を実行するようにしたが、冷却水温THWが下限判
定温度THWLOW未満であるとき、或いは上記累積値
TTOTAL,DTOTALが判定値TJ2,DJ未満
であるときのいずれかのときに常に、「燃圧抑制処理」
を実行するようにしてもよい。
代え、燃料温THF、潤滑油温THO、始動後経過時間
TSTART、燃料噴射量積算値QSIGMA、表面温
度THD、上記吸入空気量積算値の少なくとも一つをシ
ール能力と相関を有する状態量として検出するようにし
てもよい。
THOST、上記始動時燃料温THFSTの少なくとも
一つが対応する判定温度よりも低く、且つ、始動後経過
時間TSTART、燃料噴射量積算値QSIGMA、上
記吸入空気量積算値の少なくとも一つが判定値未満であ
ることに基づいて、Oリング20,21の温度状態を推
定することもできる。
や判定値を累積稼動時間TTOTALや累積走行距離D
TOTALに基づいて設定するようにしたり、或いは
「燃圧抑制処理」を実行する際において目標燃圧値PF
TRGをこれら累積稼動時間TTOTALや累積走行距
離DTOTAL、或いは燃料温THF、潤滑油温TH
O、始動後経過時間TSTART、燃料噴射量積算値Q
SIGMA、吸入空気量積算値に基づいて設定すること
もできる。
Wに基づいて基本目標燃圧値PFTRGBを設定するよ
うにしたが、この冷却水温THWに代えて、燃料温TH
F、潤滑油温THO、始動後経過時間TSTART、燃
料噴射量積算値QSIGMA、表面温度THD、上記吸
入空気量積算値の少なくとも一つに基づいて基本目標燃
圧値PFTRGBを設定するようにしてもよい。
DTOTALに代えて累積稼動時間TTOTALを計測
する構成とし、燃料圧PFが判定圧PFJ以上であると
きにこの累積稼動時間TTOTALを更新するととも
に、同累積稼動時間TTOTALが判定時間TJ2を越
えたときに「燃料圧抑制処理」を禁止するようにしても
よい。
累積稼動時間TTOTALに反映させるために、燃料圧
PFに基づく重み付けをして累積稼動時間TTOTAL
を算出するようにしたが、上記累積走行距離DTOTA
Lに対して同様の重み付けをして算出するようにしても
よい。
XRESETに基づいて累積稼動時間TTOTALを初
期化することにより、Oリング20,21の交換に対応
するようにしたが、第8の実施形態における累積走行距
離DTOTALに対して同様の初期化を行うようにして
もよい。
2よってデリバリパイプ16内の燃料圧PFを制御する
ようにしたが、例えば、インジェクタ18による噴射量
を変更することにより燃料圧PFを制御したり、或いは
前記リリーフバルブ28をECU26によって開閉可能
な制御弁に変更し、このリリーフバルブ28を開閉する
ことにより燃料圧PFを制御することもできる。
1のシール能力を推定するために、同Oリング20,2
1の温度と相関を有するエンジン1の状態量として燃料
温THF、冷却水温THW、潤滑油温THO、始動後経
過時間TSTART、燃料噴射量積算値QSIGMA、
表面温度THD、吸入空気量積算値を求めるようにした
が、更にこれら各状態量と相関を有して変化する量、例
えば、冷却水温THWと相関を有する燃料噴射量Qの増
量値に基づいてOリング20,21のシール能力を推定
することもできる。
6とインジェクタ18との接続部分、及びデリバリパイ
プ16と高圧燃料通路14を構成する燃料供給管17と
の接続部分にOリング20,21を配設するようにした
が、その他に例えば、デリバリパイプ16に対する燃圧
センサ54や燃温センサ55の取付部分にOリングを配
設した構成としても、その取付部分からの燃料洩れを防
止することができる。
ば、シール部材のシール能力に基づいて所定のシール性
が維持されるように高圧燃料配管内の燃料圧を制御する
ようにしている。従って、低温時においてシール部材の
シール能力が低下している場合には、高圧燃料配管内の
燃料圧が燃料洩れの発生しない程度の大きさにまで抑え
られるようになる。その結果、低温時における高圧燃料
配管からの燃料洩れを防止することができるようにな
る。
によれば、機関始動時において既にシール部材の十分な
シール能力が確保されるときには、高圧燃料配管内の燃
料圧を低下させる制御が行われなくなるため、同燃料圧
が不必要に低下するのを回避することができるようにな
る。
によれば、高圧燃料配管内の燃料圧を燃料洩れの発生し
ない程度の圧力に制御するうえで、シール部材の膨潤に
よるシール能力の増大を反映させることができるように
なるため、燃料洩れの発生を抑えつつ、同燃料圧が不必
要に低下するのを回避することができるようになる。
によれば更に、累積稼動時間や累積走行距離を求める
際、燃料圧に応じて変化するシール部材への燃料浸透速
度を考慮することができ、こうした累積稼動時間や累積
走行距離をシール部材の膨潤度合により即したものとし
て求めることができるようになる。その結果、シール部
材の膨潤度合をより正確に推定することができ、不必要
な燃料圧の低下をより確実に回避することができるよう
になる。
拡大断面図。
大断面図。
すフローチャート。
すフローチャート。
ャート。
ラフ。
示すフローチャート。
示すフローチャート。
ート。
グラフ。
示すフローチャート。
示すフローチャート。
ト。
フ。
示すフローチャート。
手順を示すフローチャート。
示すフローチャート。
示すフローチャート。
手順を示すフローチャート。
手順を示すフローチャート。
フ。
出手順を示すフローチャート。
ンサの取付位置を示す燃料供給装置の一部概略構成図。
関係を示すグラフ。
を示すフローチャート。
温度との関係を示すグラフ。
時間と燃圧補正係数との関係を示すグラフ。
…シリンダブロック、4…燃料タンク、7…低圧燃料供
給路、8…フィードポンプ、10…燃料フィルタ、12
…サプライポンプ、14…高圧燃料通路、15…燃料導
入部、15a…周溝、16…デリバリパイプ、16a…
燃料分配ポート、16b…接続部、16c…燃料導入ポ
ート、17…燃料供給管、17a…周溝、18…インジ
ェクタ、19…ボルト、20…Oリング、21…Oリン
グ、22…チェックバルブ、23…プレッシャレギュレ
ータ、26…ECU、28…リリーフバルブ、30…カ
ムシャフト、32…ポンプカム、31…クランクシャフ
ト、34…プランジャ、35…加圧室、36…リリーフ
通路、38…制御弁、40…CPU、42…ROM、4
4…RAM、46…バックアップメモリ、47…バス、
48…外部出力回路、50…外部入力回路、51…回転
速度センサ、52…水温センサ、53…油温センサ、5
4…燃圧センサ、55…燃温センサ、56…イグニッシ
ョンスイッチ、57…スタータスイッチ、58…車輪速
度センサ、59…温度センサ。
Claims (24)
- 【請求項1】 高圧燃料ポンプにより加圧された燃料を
内燃機関のインジェクタに供給する高圧燃料配管を備
え、該高圧燃料配管の燃料授受部にはシール性を確保す
るためのシール部材が配されてなる内燃機関の燃料供給
装置において、 前記シール部材のシール能力を推定しつつ、前記燃料授
受部における所定のシール性が維持されるように前記高
圧燃料配管内の燃料圧を前記推定されるシール能力に基
づいて制御する燃料圧制御手段を備えることを特徴とす
る内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度の推定をも
って該シール部材のシール能力を推定するものであるこ
とを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記燃料圧制御手段は前記推定されるシール部材の温度
が該シール部材のシール能力確保可能温度に達していな
いことを条件に前記高圧燃料配管内の燃料圧を低下させ
る制御を行うものであることを特徴とする内燃機関の燃
料供給装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記燃料圧制御手段は前記高圧燃料配管内の燃料圧を低
下させる際の低下割合を前記推定されるシール部材の温
度に基づいて変更するものであることを特徴とする内燃
機関の燃料供給装置。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載した内燃機関の燃
料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度と相関を有
する前記内燃機関の状態量を検出する検出手段と、該検
出される状態量と前記シール部材のシール能力確保可能
温度に対応した所定の判定値との比較のもとに前記条件
の成立の有無を判定する判定手段とを備え、該判定手段
による前記条件の成立有りの判定に基づいて前記高圧燃
料配管内の燃料圧を低下させる制御を行うものであるこ
とを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項6】 請求項5に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記検出手段は前記高圧燃料配管内の燃料温度を前記状
態量として検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される燃料温度が前記判定値と
しての所定温度よりも低いときに前記条件の成立有りと
判定するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供
給装置。 - 【請求項7】 請求項5に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記検出手段は前記内燃機関の冷却水及び潤滑油の少な
くとも一方の温度を前記状態量として検出するものであ
り、 前記判定手段は前記検出される温度が前記判定値として
の所定温度よりも低いときに前記条件の成立有りと判定
するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給装
置。 - 【請求項8】 請求項5に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記検出手段は機関始動時からの経過時間を前記状態量
として検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される経過時間が前記判定値と
しての所定時間未満であるときに前記条件の成立有りと
判定するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供
給装置。 - 【請求項9】 請求項5に記載した内燃機関の燃料供給
装置において、 前記検出手段は前記インジェクタから噴射される燃料の
機関始動時からの積算量或いは前記内燃機関に供給され
る吸入空気の機関始動時からの積算量を前記状態量とし
て検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される積算量が前記判定値とし
ての所定量未満であるときに前記条件の成立有りと判定
するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給装
置。 - 【請求項10】 請求項8に記載した内燃機関の燃料供
給装置において、 前記検出手段は機関始動時における前記高圧燃料配管内
の燃料の温度或いは機関始動時における前記内燃機関の
冷却水及び潤滑油の少なくとも一方の温度を前記状態量
として更に検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される温度が前記判定値として
の所定温度よりも低く且つ前記検出される経過時間が所
定時間未満であるときに前記条件の成立有りと判定する
ものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項11】 請求項9に記載した内燃機関の燃料供
給装置において、 前記検出手段は機関始動時における前記高圧燃料配管内
の燃料の温度或いは機関始動時における前記内燃機関の
冷却水及び潤滑油の少なくとも一方の温度を前記状態量
として更に検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される温度が前記判定値として
の所定温度よりも低く且つ前記検出される積算量が所定
量未満であるときに前記条件の成立有りと判定するもの
であることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項12】 請求項5に記載した内燃機関の燃料供
給装置において、 前記検出手段は前記高圧燃料配管における前記燃料授受
部の表面温度を前記状態量として検出するものであり、 前記判定手段は前記検出される表面温度が前記判定値と
しての所定温度より低いときに前記条件の成立有りと判
定するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給
装置。 - 【請求項13】 請求項1に記載した内燃機関の燃料供
給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度及び膨潤度
合の推定をもって前記シール部材のシール能力を推定す
るものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給装
置。 - 【請求項14】 請求項13に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記推定されるシール部材の温度
が該シール部材のシール能力確保可能温度に達しておら
ず且つ前記推定されるシール部材の膨潤度合が該シール
部材のシール能力確保可能度合に達していないときに前
記高圧燃料配管内の燃料圧を低下させる制御を行うもの
であることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項15】 請求項13に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記推定されるシール部材の温度
が該シール部材のシール能力確保可能温度に達していな
いとき及び前記推定されるシール部材の膨潤度合が該シ
ール部材のシール能力確保可能度合に達していないとき
のいずれかのときに前記高圧燃料配管内の燃料圧を低下
させる制御を行うものであることを特徴とする内燃機関
の燃料供給装置。 - 【請求項16】 請求項5乃至12のいずれかに記載し
た内燃機関の燃料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度の推定に加
え前記シール部材の膨潤度合の推定をもって該シール部
材のシール能力を推定するものであり、前記推定される
前記シール部材の膨潤度合が該シール部材のシール能力
確保可能度合に達しているときに前記高圧燃料配管内の
燃料圧を低下させる制御を禁止する禁止手段を更に備え
るものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給装
置。 - 【請求項17】 請求項5乃至12のいずれかに記載し
た内燃機関の燃料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度の推定に加
え前記シール部材の膨潤度合の推定をもって該シール部
材のシール能力を推定するものであり、前記推定される
シール部材の膨潤度合に基づいて前記高圧燃料配管内の
燃料圧を低下させる際の低下割合を変更する変更手段を
更に備えるものであることを特徴とする内燃機関の燃料
供給装置。 - 【請求項18】 請求項5乃至12のいずれかに記載し
た内燃機関の燃料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記シール部材の温度の推定に加
え前記シール部材の膨潤度合の推定をもって該シール部
材のシール能力を推定するものであり、前記推定される
シール部材の膨潤度合に基づいて前記判定値を設定する
設定手段を更に備えるものであることを特徴とする内燃
機関の燃料供給装置。 - 【請求項19】 請求項13乃至18のいずれかに記載
した内燃機関の燃料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記内燃機関の累積稼動時間を計
時する計時手段を備え、該計時される累積稼動時間に基
づいて前記シール部材の膨潤度合を推定するものである
ことを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項20】 請求項13乃至18のいずれかに記載
した内燃機関の燃料供給装置において、 前記燃料圧制御手段は前記内燃機関が搭載される車両の
累積走行距離を計測する計測手段を備え、該計測される
累積走行距離に基づいて前記シール部材の膨潤度合を推
定するものであることを特徴とする内燃機関の燃料供給
装置。 - 【請求項21】 請求項19に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記計時手段は前記高圧燃料配管内の燃料圧に基づいて
前記累積稼動時間の計時態様を変更するものであること
を特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項22】 請求項20に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記計測手段は前記高圧燃料配管内の燃料圧に基づいて
前記累積走行距離の計測態様を変更するものであること
を特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項23】 請求項21に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記計時手段は前記高圧燃料配管内の燃料圧が所定圧以
上であるときの累積稼動時間を計時するものであること
を特徴とする内燃機関の燃料供給装置。 - 【請求項24】 請求項22に記載した内燃機関の燃料
供給装置において、 前記計測手段は前記高圧燃料配管内の燃料圧が所定圧以
上であるときの累積走行距離を計測するものであること
を特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15028798 | 1998-05-29 | ||
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JP37390298 | 1998-12-28 | ||
JP14229499A JP3551837B2 (ja) | 1998-05-29 | 1999-05-21 | 内燃機関の燃料供給装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000249020A true JP2000249020A (ja) | 2000-09-12 |
JP3551837B2 JP3551837B2 (ja) | 2004-08-11 |
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ID=27318419
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3551837B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1531262A2 (en) | 2003-11-11 | 2005-05-18 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel injection control apparatus and fuel injection control method for internal combustion engine |
JP2013057274A (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
JP2016223409A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | ヤマハ発動機株式会社 | 船外機 |
-
1999
- 1999-05-21 JP JP14229499A patent/JP3551837B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7044108B2 (en) | 2003-11-11 | 2006-05-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel injection control apparatus and fuel injection control method for internal combustion engine |
JP2013057274A (ja) * | 2011-09-07 | 2013-03-28 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
JP2016223409A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | ヤマハ発動機株式会社 | 船外機 |
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