JP2000248436A - 湿式撚糸機 - Google Patents
湿式撚糸機Info
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- JP2000248436A JP2000248436A JP11052255A JP5225599A JP2000248436A JP 2000248436 A JP2000248436 A JP 2000248436A JP 11052255 A JP11052255 A JP 11052255A JP 5225599 A JP5225599 A JP 5225599A JP 2000248436 A JP2000248436 A JP 2000248436A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ダブルツイスターを改良し、均一な品質の強撚
糸を製造でき、高い生産性を有する湿式撚糸機を提供す
る。 【解決手段】給糸パッケージ１から引き出した糸を加撚
し巻取パッケージ２に巻き取る撚糸ユニットＵが多数並
設される。撚糸ユニットは、回転するスピンドル６と、
スピンドルに一体的に取り付けられた回転盤７と、回転
盤に軸受９を介して支持された静止盤８と、静止盤上に
支持された給糸パッケージと、スピンドル上端から回転
盤外周面に達する糸通路１４と、スピンドル上方に配置
されたバルーンガイドと、バルーンガイド上方に回転自
在に支持された巻取パッケージと、巻取パッケージを回
転させる回転ドラムとを備える。静止盤には給糸パッケ
ージの外周を取り囲む筒状の外周壁１６が設けられ、外
周壁の内側空間１７は水で満たされる。給糸パッケージ
には予め所定時間煮られた糸が巻装される。
糸を製造でき、高い生産性を有する湿式撚糸機を提供す
る。 【解決手段】給糸パッケージ１から引き出した糸を加撚
し巻取パッケージ２に巻き取る撚糸ユニットＵが多数並
設される。撚糸ユニットは、回転するスピンドル６と、
スピンドルに一体的に取り付けられた回転盤７と、回転
盤に軸受９を介して支持された静止盤８と、静止盤上に
支持された給糸パッケージと、スピンドル上端から回転
盤外周面に達する糸通路１４と、スピンドル上方に配置
されたバルーンガイドと、バルーンガイド上方に回転自
在に支持された巻取パッケージと、巻取パッケージを回
転させる回転ドラムとを備える。静止盤には給糸パッケ
ージの外周を取り囲む筒状の外周壁１６が設けられ、外
周壁の内側空間１７は水で満たされる。給糸パッケージ
には予め所定時間煮られた糸が巻装される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式撚糸機に関す
るものである。
るものである。
【０００２】
【従来の技術】生糸の強撚糸を製造する方法として、湿
式撚糸法が従来より知られている。湿式撚糸法は、糸が
絶えず濡れた状態で加撚されるため、糸が引っ張り、曲
げ、ねじれに対して非常に柔らかいので、乾式撚糸法に
比べて約２倍の強撚が可能になるという特徴を有してい
る。そして、従来の湿式撚糸法は、一般に、（１）加撚
すべき糸を木枠に巻いて緯煮（ぬきだき）枠を準備する
緯煮枠準備工程）と、（２）緯煮枠を温度１００℃の水
で約３０〜５０分間煮る緯煮工程と、（３）緯煮枠を冷
却した後、撚糸用の管（下管）に巻き取る下管巻き工程
と、（４）八丁式撚糸機を使用して、加撚を行う加撚工
程と、からなっている。
式撚糸法が従来より知られている。湿式撚糸法は、糸が
絶えず濡れた状態で加撚されるため、糸が引っ張り、曲
げ、ねじれに対して非常に柔らかいので、乾式撚糸法に
比べて約２倍の強撚が可能になるという特徴を有してい
る。そして、従来の湿式撚糸法は、一般に、（１）加撚
すべき糸を木枠に巻いて緯煮（ぬきだき）枠を準備する
緯煮枠準備工程）と、（２）緯煮枠を温度１００℃の水
で約３０〜５０分間煮る緯煮工程と、（３）緯煮枠を冷
却した後、撚糸用の管（下管）に巻き取る下管巻き工程
と、（４）八丁式撚糸機を使用して、加撚を行う加撚工
程と、からなっている。
【０００３】ところが、従来の湿式撚糸法は、八丁式撚
糸機の構造に起因して、（１）下管の巻き糸量は約４０
〜５０ｇと少ないため、撚り始めと撚り終わりに生じる
撚数の不足部分と糸の結び目による糸量のロスが大き
く、作業効率が非常に悪い、（２）スピンドルの回転数
をせいぜい７０００ｒｐｍ程度までしか上げることがで
きず、生産性を向上させるにはおのずと限界がある、
（３）満管時は、バルーニングの影響で、錘先の巻き付
け回数の減少による鎮輪の上下動が生じ、それによって
トラバース幅×ワインド数を周期とする撚りむらが発生
する、（４）満管時から撚り終わりに至る過程で錘先の
巻き付け回数が徐々に増加し、その結果、加撚張力が増
加し、撚り戻し率が減少して、撚りの強さの増加、撚糸
直径の減少等により均一な品質の加撚糸が得られない、
（５）加撚時に糸を水に濡らすために、撚糸スピンドル
の上に配置された注水用パイプから常に撒水するので、
生産管理が面倒であり、作業環境が悪くなる、という問
題を生じていた。
糸機の構造に起因して、（１）下管の巻き糸量は約４０
〜５０ｇと少ないため、撚り始めと撚り終わりに生じる
撚数の不足部分と糸の結び目による糸量のロスが大き
く、作業効率が非常に悪い、（２）スピンドルの回転数
をせいぜい７０００ｒｐｍ程度までしか上げることがで
きず、生産性を向上させるにはおのずと限界がある、
（３）満管時は、バルーニングの影響で、錘先の巻き付
け回数の減少による鎮輪の上下動が生じ、それによって
トラバース幅×ワインド数を周期とする撚りむらが発生
する、（４）満管時から撚り終わりに至る過程で錘先の
巻き付け回数が徐々に増加し、その結果、加撚張力が増
加し、撚り戻し率が減少して、撚りの強さの増加、撚糸
直径の減少等により均一な品質の加撚糸が得られない、
（５）加撚時に糸を水に濡らすために、撚糸スピンドル
の上に配置された注水用パイプから常に撒水するので、
生産管理が面倒であり、作業環境が悪くなる、という問
題を生じていた。
【０００４】一方、乾式撚糸機として、ダブルツイスタ
ーが既に知られている。そして、ダブルツイスターは、
次のような長所を有している。すなわち、ダブルツイス
ターによれば、約１００００〜１５０００ｒｐｍのスピ
ンドル回転数が得られ、それと同時にスピンドルの１回
転で２回の撚りがかかるので、八丁式撚糸機の場合と比
較すると、生産量は約４倍となる。
ーが既に知られている。そして、ダブルツイスターは、
次のような長所を有している。すなわち、ダブルツイス
ターによれば、約１００００〜１５０００ｒｐｍのスピ
ンドル回転数が得られ、それと同時にスピンドルの１回
転で２回の撚りがかかるので、八丁式撚糸機の場合と比
較すると、生産量は約４倍となる。
【０００５】また、ダブルツイスターにセットされる給
糸パッケージは、巻き糸量が約１０００ｇであり、それ
によって加撚される糸の結び目が減少し、ラージパッケ
ージにより工程省力化が可能であり、また加撚時の糸の
ロスが少ない。さらには、ダブルツイスターによれば、
加撚張力が一定に維持され、撚りむらが発生せず、均一
な品質の加撚糸が得られる。
糸パッケージは、巻き糸量が約１０００ｇであり、それ
によって加撚される糸の結び目が減少し、ラージパッケ
ージにより工程省力化が可能であり、また加撚時の糸の
ロスが少ない。さらには、ダブルツイスターによれば、
加撚張力が一定に維持され、撚りむらが発生せず、均一
な品質の加撚糸が得られる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、ダブルツイスターを改良することによって、均
一な品質の強撚糸を製造でき、しかも高い生産性を有す
る湿式撚糸機を提供することにある。
課題は、ダブルツイスターを改良することによって、均
一な品質の強撚糸を製造でき、しかも高い生産性を有す
る湿式撚糸機を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、給糸パッケージから引き出した糸を加撚
し巻取パッケージに巻き取る撚糸ユニットを多数並設し
てなり、前記撚糸ユニットは、フレームに取り付けら
れ、回転駆動される垂直なスピンドルと、前記スピンド
ルに一体的に取り付けられた回転盤と、前記回転盤の上
側に軸受を介して支持された静止盤と、前記静止盤上に
支持され、予め煮られた糸を供給する給糸パッケージ
と、前記給糸パッケージから引き出された糸を前記スピ
ンドルの上端から前記回転盤の外周面に案内する糸通路
と、前記スピンドルの上方においてフレームに取り付け
られ、前記糸通路から引き出された糸をバルーニングさ
せるバルーンガイドと、前記バルーンガイドから間隔を
あけた位置においてフレームに回転自在に支持され、前
記バルーンガイドを通った糸を巻き取る水平な巻取パッ
ケージと、前記巻取パッケージを接触回転させるための
回転ドラムと、を備え、前記静止盤には前記給糸パッケ
ージの外周を間隔をあけて取り囲む筒状の外周壁が設け
られ、前記外周壁によって取り囲まれた内側空間は水で
満たされ、前記給糸パッケージには予め所定時間煮られ
た糸が巻装されているものであることを特徴とする湿式
撚糸機を構成したものである。
め、本発明は、給糸パッケージから引き出した糸を加撚
し巻取パッケージに巻き取る撚糸ユニットを多数並設し
てなり、前記撚糸ユニットは、フレームに取り付けら
れ、回転駆動される垂直なスピンドルと、前記スピンド
ルに一体的に取り付けられた回転盤と、前記回転盤の上
側に軸受を介して支持された静止盤と、前記静止盤上に
支持され、予め煮られた糸を供給する給糸パッケージ
と、前記給糸パッケージから引き出された糸を前記スピ
ンドルの上端から前記回転盤の外周面に案内する糸通路
と、前記スピンドルの上方においてフレームに取り付け
られ、前記糸通路から引き出された糸をバルーニングさ
せるバルーンガイドと、前記バルーンガイドから間隔を
あけた位置においてフレームに回転自在に支持され、前
記バルーンガイドを通った糸を巻き取る水平な巻取パッ
ケージと、前記巻取パッケージを接触回転させるための
回転ドラムと、を備え、前記静止盤には前記給糸パッケ
ージの外周を間隔をあけて取り囲む筒状の外周壁が設け
られ、前記外周壁によって取り囲まれた内側空間は水で
満たされ、前記給糸パッケージには予め所定時間煮られ
た糸が巻装されているものであることを特徴とする湿式
撚糸機を構成したものである。
【０００８】この構成において、好ましくは、前記給糸
パッケージは、ソフト巻きチーズを所定時間煮た後その
ままチーズボビンに装着したもの、および所定時間煮た
糸をチーズボビンに直接巻き取ったもののうちのいずれ
かからなっている。
パッケージは、ソフト巻きチーズを所定時間煮た後その
ままチーズボビンに装着したもの、および所定時間煮た
糸をチーズボビンに直接巻き取ったもののうちのいずれ
かからなっている。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好ましい実施例を説明する。図１は、本発明の１実施
例による湿式撚糸機の概略的な斜視図である。この実施
例は、村田機械株式会社製のダブルツイスターを基礎と
して、これを改良することによって得られたものであ
る。この実施例による湿式撚糸機は、生糸の強撚糸の製
造を意図したものであるが、絹糸、綿糸および毛糸、並
びに化学繊維の強撚糸の製造にも適している。
の好ましい実施例を説明する。図１は、本発明の１実施
例による湿式撚糸機の概略的な斜視図である。この実施
例は、村田機械株式会社製のダブルツイスターを基礎と
して、これを改良することによって得られたものであ
る。この実施例による湿式撚糸機は、生糸の強撚糸の製
造を意図したものであるが、絹糸、綿糸および毛糸、並
びに化学繊維の強撚糸の製造にも適している。
【００１０】図１に示したように、本発明による湿式撚
糸機は、給糸パッケージ１から引き出した糸Ｙを加撚し
て巻取パッケージ２に巻き取る撚糸ユニットＵを、それ
ぞれ背中合わせにして多数並設したものからなってい
る。
糸機は、給糸パッケージ１から引き出した糸Ｙを加撚し
て巻取パッケージ２に巻き取る撚糸ユニットＵを、それ
ぞれ背中合わせにして多数並設したものからなってい
る。
【００１１】図２は、図１の湿式撚糸機の撚糸ユニット
Ｕの１つを示した概略的な斜視図であり、図３は、図２
の撚糸ユニットＵの概略的な側面図であり、図４は、撚
糸ユニットＵのスピンドル周辺部の詳細な構造を示した
部分破断図である。
Ｕの１つを示した概略的な斜視図であり、図３は、図２
の撚糸ユニットＵの概略的な側面図であり、図４は、撚
糸ユニットＵのスピンドル周辺部の詳細な構造を示した
部分破断図である。
【００１２】図２〜図４からわかるように、駆動モータ
３がフレーム４上に固定され、駆動モータ３の回転軸５
にはスピンドル６が連結され、スピンドル６は駆動モー
タ３によって回転駆動されるようになっている。駆動モ
ータ３の回転軸５およびスピンドル６は垂直にのびてい
る。
３がフレーム４上に固定され、駆動モータ３の回転軸５
にはスピンドル６が連結され、スピンドル６は駆動モー
タ３によって回転駆動されるようになっている。駆動モ
ータ３の回転軸５およびスピンドル６は垂直にのびてい
る。
【００１３】スピンドル６には、回転盤７が一体的に取
り付けられている。回転盤７の上側には、静止盤８が、
軸受９を介して支持され、回転盤７に対して回転し得る
ようになっている。回転盤７の内部には半径方向の孔１
０が形成され、この孔１０の一端は回転盤７の外周面に
開口し、他端はスピンドル６との接触面に開口してい
る。
り付けられている。回転盤７の上側には、静止盤８が、
軸受９を介して支持され、回転盤７に対して回転し得る
ようになっている。回転盤７の内部には半径方向の孔１
０が形成され、この孔１０の一端は回転盤７の外周面に
開口し、他端はスピンドル６との接触面に開口してい
る。
【００１４】スピンドル６の内部には軸方向にのびる穿
孔１１が形成され、この穿孔１１の一端はスピンドル６
上端に開口し、他端は回転盤７の半径方向の孔１０に接
続している。そして、スピンドル６の穿孔１１と回転盤
７の半径方向の孔１０とによって、スピンドル６の上端
開口を糸入口１２とし、回転盤７の外周面の開口を糸出
口１３とする、ほぼＬ字形の糸通路１４が形成されてい
る。この糸通路１４の糸入口１２にはテンション装置１
５が取り付けられている。
孔１１が形成され、この穿孔１１の一端はスピンドル６
上端に開口し、他端は回転盤７の半径方向の孔１０に接
続している。そして、スピンドル６の穿孔１１と回転盤
７の半径方向の孔１０とによって、スピンドル６の上端
開口を糸入口１２とし、回転盤７の外周面の開口を糸出
口１３とする、ほぼＬ字形の糸通路１４が形成されてい
る。この糸通路１４の糸入口１２にはテンション装置１
５が取り付けられている。
【００１５】静止盤８上には、給糸パッケージ１が差し
込まれ、支持されている。給糸パッケージ１には、予め
所定時間煮られた糸が巻装されている。この実施例で
は、給糸パッケージ１は、ソフト巻きチーズを、約１０
０℃の水で約３０〜５０分煮た後、そのままチーズボビ
ンに装着したものからなっている。なお、約１００℃の
水で約３０〜５０分煮た糸を直接チーズボビンに巻き取
ることによって、給糸パッケージ１を形成することもで
きる。
込まれ、支持されている。給糸パッケージ１には、予め
所定時間煮られた糸が巻装されている。この実施例で
は、給糸パッケージ１は、ソフト巻きチーズを、約１０
０℃の水で約３０〜５０分煮た後、そのままチーズボビ
ンに装着したものからなっている。なお、約１００℃の
水で約３０〜５０分煮た糸を直接チーズボビンに巻き取
ることによって、給糸パッケージ１を形成することもで
きる。
【００１６】静止盤８には給糸パッケージ１の外周を間
隔をあけて取り囲む筒状の外周壁１６が設けられてい
る。この外周壁１６は、後で述べる、スピンドル６の回
転による糸のバルーニグを妨げないような外径を有して
いる。静止盤８の外周壁１６によって取り囲まれた内側
空間１７は水で満たされるようになっている。そして、
給糸パッケージ１は、加撚がなされる間、常に水に浸さ
れるようになっている。
隔をあけて取り囲む筒状の外周壁１６が設けられてい
る。この外周壁１６は、後で述べる、スピンドル６の回
転による糸のバルーニグを妨げないような外径を有して
いる。静止盤８の外周壁１６によって取り囲まれた内側
空間１７は水で満たされるようになっている。そして、
給糸パッケージ１は、加撚がなされる間、常に水に浸さ
れるようになっている。
【００１７】生糸の強撚糸を製造する場合には、生糸に
含まれるセリシンが加撚された糸の撚り止めとして用い
られるので、糊剤は不要であるが、絹糸、綿糸および毛
糸の強撚糸を製造する場合には、撚り止めとしての糊剤
が、静止盤８の外周壁１６の内側空間１７に満たされた
水の中に溶かされる。また、化学繊維の強撚糸を製造す
る場合には、糊剤として、アクリル系糊剤またはポリビ
ニルアルコール系糊剤が有効である。
含まれるセリシンが加撚された糸の撚り止めとして用い
られるので、糊剤は不要であるが、絹糸、綿糸および毛
糸の強撚糸を製造する場合には、撚り止めとしての糊剤
が、静止盤８の外周壁１６の内側空間１７に満たされた
水の中に溶かされる。また、化学繊維の強撚糸を製造す
る場合には、糊剤として、アクリル系糊剤またはポリビ
ニルアルコール系糊剤が有効である。
【００１８】回転盤７の上部は、静止盤８下部の外周を
隙間をあけて取り巻く実質上円錐面状の壁１８をなして
おり、この壁１８の上端縁には、壁内側に突出する環状
のフランジ１９が設けられている。そして、フランジ１
９は、静止盤８の対応する位置に形成された環状の凹部
２０内にのびている。回転盤７の環状フランジ１９およ
び静止盤８の環状凹部２０によって、回転盤７と静止盤
８との間の隙間への水の侵入が防止される。
隙間をあけて取り巻く実質上円錐面状の壁１８をなして
おり、この壁１８の上端縁には、壁内側に突出する環状
のフランジ１９が設けられている。そして、フランジ１
９は、静止盤８の対応する位置に形成された環状の凹部
２０内にのびている。回転盤７の環状フランジ１９およ
び静止盤８の環状凹部２０によって、回転盤７と静止盤
８との間の隙間への水の侵入が防止される。
【００１９】スピンドル６の上方には、バルーンガイド
２１が配置され、支持部材２２を介してフレーム４に取
り付けられている。バルーンガイド２１の上方には、水
平なフィードローラ２３が配置されている。フィードロ
ーラ２３は、一列に並んだ撚糸ユニットＵのすべてに共
通の駆動軸２４に取り付けられている。
２１が配置され、支持部材２２を介してフレーム４に取
り付けられている。バルーンガイド２１の上方には、水
平なフィードローラ２３が配置されている。フィードロ
ーラ２３は、一列に並んだ撚糸ユニットＵのすべてに共
通の駆動軸２４に取り付けられている。
【００２０】フィードローラ２３から斜め上方に間隔を
あけた位置には、水平な巻取パッケージ２がフレーム４
に回転自在に支持されている。回転ドラム２５が巻取パ
ッケージ２に接触して配置され、巻取パッケージ２を回
転駆動するようになっている。図示しないが、回転ドラ
ム２５の外周面には、フィードローラ２３から巻取パッ
ケージ２に向かう糸Ｙを綾振りするための綾振り溝が形
成されている。さらに、フィードローラ２３と巻取パッ
ケージ２との間には、（図示しない）綾振りガイドが配
置され、フレームに支持されている。
あけた位置には、水平な巻取パッケージ２がフレーム４
に回転自在に支持されている。回転ドラム２５が巻取パ
ッケージ２に接触して配置され、巻取パッケージ２を回
転駆動するようになっている。図示しないが、回転ドラ
ム２５の外周面には、フィードローラ２３から巻取パッ
ケージ２に向かう糸Ｙを綾振りするための綾振り溝が形
成されている。さらに、フィードローラ２３と巻取パッ
ケージ２との間には、（図示しない）綾振りガイドが配
置され、フレームに支持されている。
【００２１】かかる構成において、給糸パッケージ１か
ら引き出された糸Ｙは、テンション装置１５を通って糸
入口１２から糸通路１４内に案内され、糸出口１３から
スピンドル６の半径方向に送り出され、さらに、糸出口
１３とバルーンガイド２１との間において、給糸パッケ
ージ１の周りをバルーニングさせられ、フィードローラ
２３、綾振りガイドおよび回転ドラム２５の綾振り溝を
経て、巻取パッケージ２に巻き取られる。
ら引き出された糸Ｙは、テンション装置１５を通って糸
入口１２から糸通路１４内に案内され、糸出口１３から
スピンドル６の半径方向に送り出され、さらに、糸出口
１３とバルーンガイド２１との間において、給糸パッケ
ージ１の周りをバルーニングさせられ、フィードローラ
２３、綾振りガイドおよび回転ドラム２５の綾振り溝を
経て、巻取パッケージ２に巻き取られる。
【００２２】このとき、給糸パッケージ１から引き出さ
れた糸Ｙは、ほぼＬ字形の糸通路１４を通過する間に、
糸通路１４の１回転毎に１回加撚され、さらに、バルー
ニングさせられる間に、回転盤７の１回転毎に１回加撚
される。すなわち、糸Ｙは、スピンドル６の１回転毎に
２回加撚される。
れた糸Ｙは、ほぼＬ字形の糸通路１４を通過する間に、
糸通路１４の１回転毎に１回加撚され、さらに、バルー
ニングさせられる間に、回転盤７の１回転毎に１回加撚
される。すなわち、糸Ｙは、スピンドル６の１回転毎に
２回加撚される。
【００２３】糸Ｙの加撚がなされる間に、スピンドル６
および回転盤７は回転する一方、静止盤８および給糸パ
ッケージ１は静止したままになっている。したがって、
静止盤８の外周壁１６の内側空間１７に満たされた水
は、糸Ｙの加撚がなされる間、ほとんど静止した状態に
あって外に溢れることがない。
および回転盤７は回転する一方、静止盤８および給糸パ
ッケージ１は静止したままになっている。したがって、
静止盤８の外周壁１６の内側空間１７に満たされた水
は、糸Ｙの加撚がなされる間、ほとんど静止した状態に
あって外に溢れることがない。
【００２４】また、給糸パッケージ１は静止盤８の外周
壁１６の内側空間１７にあって常に水に浸されており、
糸Ｙの加撚がなされる間に、給糸パッケージ１から引き
出された糸によって、静止盤８の外周壁１６の内側空間
１７に満たされた水が糸通路内に持ち去られ、糸出口１
３から水が僅かづつ漏れ出すが、糸出口１３は回転盤７
の外周面にあるから、漏れ出した水は、回転盤７の回転
による遠心力によって外側に飛ばされ、その結果、漏れ
出した水が、回転盤７の外面をつたって駆動モータの内
部に侵入することが防止される。
壁１６の内側空間１７にあって常に水に浸されており、
糸Ｙの加撚がなされる間に、給糸パッケージ１から引き
出された糸によって、静止盤８の外周壁１６の内側空間
１７に満たされた水が糸通路内に持ち去られ、糸出口１
３から水が僅かづつ漏れ出すが、糸出口１３は回転盤７
の外周面にあるから、漏れ出した水は、回転盤７の回転
による遠心力によって外側に飛ばされ、その結果、漏れ
出した水が、回転盤７の外面をつたって駆動モータの内
部に侵入することが防止される。
【００２５】漏れ出した水を回収するため、図４に示し
たように、フレーム４には、駆動モータ３および回転盤
７の外周を間隔をあけて取り囲む円筒状の壁２６が取り
付けられ、この壁２６の上端開口には、環状カバー２７
が取り付けられている。この場合、環状カバー２７の内
径は、糸Ｙのバルーニングを妨げないような大きさにな
っている。
たように、フレーム４には、駆動モータ３および回転盤
７の外周を間隔をあけて取り囲む円筒状の壁２６が取り
付けられ、この壁２６の上端開口には、環状カバー２７
が取り付けられている。この場合、環状カバー２７の内
径は、糸Ｙのバルーニングを妨げないような大きさにな
っている。
【００２６】そして、漏れ出した水は、壁２６および環
状カバー２７によって取り囲まれた空間２８内に閉じ込
められ、図示しない適当な排水手段によって機械の外部
に排出されるようになっている。
状カバー２７によって取り囲まれた空間２８内に閉じ込
められ、図示しない適当な排水手段によって機械の外部
に排出されるようになっている。
【００２７】加撚終了後、巻取パッケージ２に巻き取ら
れた糸Ｙは乾燥され、強撚糸の製品が完成する。
れた糸Ｙは乾燥され、強撚糸の製品が完成する。
【００２８】こうして、本発明による湿式撚糸機によれ
ば、約１００００〜１５０００ｒｐｍのスピンドル回転
数が得られるとともに、スピンドル６の１回転で２回の
撚りがかかるので、八丁式撚糸機の場合と比較して、約
４倍の生産量が得られる。
ば、約１００００〜１５０００ｒｐｍのスピンドル回転
数が得られるとともに、スピンドル６の１回転で２回の
撚りがかかるので、八丁式撚糸機の場合と比較して、約
４倍の生産量が得られる。
【００２９】また、この湿式撚糸機の各撚糸ユニットＵ
にセットされる給糸パッケージ１は、巻き糸量が約１０
００ｇであるから、それによって加撚される糸Ｙの結び
目が減り、加撚時の糸のロスが少なくなる。さらには、
加撚張力が一定に維持され、撚りむらが発生せず、均一
な品質の加撚糸が得られる。
にセットされる給糸パッケージ１は、巻き糸量が約１０
００ｇであるから、それによって加撚される糸Ｙの結び
目が減り、加撚時の糸のロスが少なくなる。さらには、
加撚張力が一定に維持され、撚りむらが発生せず、均一
な品質の加撚糸が得られる。
【００３０】加えて、この湿式撚糸機によれば、八丁式
撚糸機の場合と比較して、水の管理が容易であり、作業
環境も著しく改善される。
撚糸機の場合と比較して、水の管理が容易であり、作業
環境も著しく改善される。
【００３１】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、均一な
品質の加撚糸を製造でき、しかも高い生産性を有する湿
式撚糸機を提供することができる。
品質の加撚糸を製造でき、しかも高い生産性を有する湿
式撚糸機を提供することができる。
【図１】本発明の１実施例による湿式撚糸機の概略的な
斜視図である。
斜視図である。
【図２】図１の湿式撚糸機の撚糸ユニットの１つを示し
た概略的な斜視図である。
た概略的な斜視図である。
【図３】図２の撚糸ユニットの概略的な側面図である。
【図４】撚糸ユニットのスピンドル周辺部の詳細な構造
を示した部分破断図である。
を示した部分破断図である。
１ 給糸パッケージ ２ 巻取パッケージ ３ 駆動モータ ４ フレーム ６ スピンドル ７ 回転盤 ８ 静止盤 ９ 軸受 １４ 糸通路 １６ 外周壁 １７ 内側空間 ２１ バルーンガイド ２３ フィードローラ ２５ 回転ドラム Ｕ 撚糸ユニット Ｙ 糸
Claims (2)
- 【請求項１】 給糸パッケージから引き出した糸を加撚
し巻取パッケージに巻き取る撚糸ユニットを多数並設し
てなり、前記撚糸ユニットは、フレームに取り付けら
れ、回転駆動される垂直なスピンドルと、前記スピンド
ルに一体的に取り付けられた回転盤と、前記回転盤の上
側に軸受を介して支持された静止盤と、前記静止盤上に
支持された給糸パッケージと、前記給糸パッケージから
引き出された糸を前記スピンドルの上端から前記回転盤
の外周面に案内する糸通路と、前記スピンドルの上方に
おいてフレームに取り付けられ、前記糸通路から引き出
された糸をバルーニングさせるバルーンガイドと、前記
バルーンガイドから間隔をあけた位置においてフレーム
に回転自在に支持され、前記バルーンガイドを通った糸
を巻き取る水平な巻取パッケージと、前記巻取パッケー
ジを接触回転させるための回転ドラムと、を備え、前記
静止盤には前記給糸パッケージの外周を間隔をあけて取
り囲む筒状の外周壁が設けられ、前記外周壁によって取
り囲まれた内側空間は水で満たされ、前記給糸パッケー
ジには予め所定時間煮られた糸が巻装されているもので
あることを特徴とする湿式撚糸機。 - 【請求項２】 前記給糸パッケージは、ソフト巻きチー
ズを所定時間煮た後そのままチーズボビンに装着したも
の、および所定時間煮た糸をチーズボビンに直接巻き取
ったもののうちのいずれかからなっていることを特徴と
する請求項１に記載の湿式撚糸機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11052255A JP2000248436A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 湿式撚糸機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11052255A JP2000248436A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 湿式撚糸機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000248436A true JP2000248436A (ja) | 2000-09-12 |
Family
ID=12909650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11052255A Pending JP2000248436A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 湿式撚糸機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000248436A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107145A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Kawasaki Nenshi Kk | 紡績方法 |
| CN113423882A (zh) * | 2018-12-18 | 2021-09-21 | N·帕塔萨拉蒂 | 钢领纺纱机的钢领钢丝圈系统 |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP11052255A patent/JP2000248436A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107145A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Kawasaki Nenshi Kk | 紡績方法 |
| CN113423882A (zh) * | 2018-12-18 | 2021-09-21 | N·帕塔萨拉蒂 | 钢领纺纱机的钢领钢丝圈系统 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060227 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061122 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070322 |