JP2000247739A - 高密度Pt系金属含有金属導電性酸化物およびその製造方法 - Google Patents

高密度Pt系金属含有金属導電性酸化物およびその製造方法

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Shoichi Hashiguchi
正一 橋口
Koji Hidaka
浩二 日高
Satsuki Nagayama
五月 長山
Yoshiharu Nozawa
義晴 野沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Pt系金属とアルカリ土類金属とを含
む、焼結特性の改善された高密度を有する金属導電性酸
化物およびその製造方法の提供。 【解決手段】 周期表8〜10族Pt系金属酸化物、ま
たはPt系金属とアルカリ土類金属とを含む金属導電性
酸化物に、周期表12〜15族の金属またはその化合物
を0.001〜0.5mol添加し、焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度の周期表第
8〜10族Pt系金属酸化物、および該Pt系金属とア
ルカリ土類金属とを含む高密度の金属導電性酸化物、な
らびにその製造方法に関する。この高密度の酸化物は電
極材薄膜用ターゲットとして有用である。
【0002】
【従来の技術】誘電体材料であるPbZrxTi1-x3
(PTZ、0<x≦1)やSrBi2Ta29(SB
T)の薄膜を用いたDRAM、FRAM等のメモリーの
開発が盛んに行われている。この誘電体薄膜メモリーの
一般的な構造を図1に示す。誘電体薄膜メモリーで特に
重要となっているのが膜の疲労特性とデータ保持特性で
あり、材料や成膜法の工夫により劣化の少ない膜が開発
されつつある。特に鍵を握る技術として注目されている
のが、図1に示す構造における電極(Pt電極)3の材
料の開発である。この電極3は、基板(p−Si)1上
に設けられたSiO22上に形成され、電極3は所定の
部分が強誘電体薄膜4(例えば、PZT、SBT等)で
覆われる。これまで電極としてPt電極を用いる方式が
一般的であったが、Ptの触媒効果により強誘電体薄膜
が水素劣化することが報告された(Y.Shimamoto,K.Kushi
da-Abdelghafar,H.Miki および Y.Fujisaki,Appl.Phys.
Lett.,70,1997,3096)。
【0003】そこで、Ptに代わる電極材の探索が盛ん
に行われ、酸化物誘電体とのマッチングの良い酸化物材
料(IrO2、RuO2、SrRuO3、CaRuO3、S
rIrO3)の利用が有望視された。これらの酸化物材
料からなる電極をPt電極の代わりに用いるか、または
図1に示すように、強誘電体薄膜4の上に金属導電性酸
化物電極5の層を設け、さらにその上にPt電極3’を
積層する方法が、誘電体特性の劣化を防ぐ有効な方法と
して提案されていた。特に、周期表8〜10族Pt系金
属とアルカリ土類金属とを含む酸化物(SrRuO3
CaRuO3、SrIrO3等)材は、そのバルクの抵抗
率が10-5(300K)Ω・m以下であり、優れた電極
材であるといえる。かかる金属導電性酸化物からなる薄
膜は誘電体メモリー特性の劣化防止効果の高いことが周
知の事実となってきている。しかし、メモリーの性能と
しては、まだまだ満足のいくものではなく、SrRuO
3等の薄膜の均一性、表面モフォロジー等が悪く、改善
の余地を残している。その主な原因として、スパッタリ
ング法で用いるSrRuO3等のターゲットの密度が非
常に低いことがあげられる。
【0004】周期表8〜10族Pt系金属とアルカリ土
類金属とを含む金属導電性酸化物は、Pt系金属または
Pt系金属酸化物にアルカリ土類金属またはアルカリ土
類金属を含む炭酸塩、硝酸塩もしくは酸化物を混合し、
大気中または酸素雰囲気中で熱処理して合成されてい
た。金属から直接焼結する方法もあるが、この方法では
酸化物が形成される段階で体積膨張するため、酸化物を
合成してから焼結するのが一般的である。酸化物ABO
3(A=Sr、Ca、Ba;B=Pt、Ir、Ru、R
h;)の粉末も同様の方法で合成されていた。例えば、
RuとSrCO3を1:1のモル比で秤量し、エタノー
ルを媒体としてボールミル混合し、乾燥後、1000〜
1200℃で0.5〜3時間仮焼し、粉砕し、得られた
粉末を加圧成形し、次いで、得られた成形体を炉内にセ
ットし、1000〜1350℃で0.5〜6時間焼結
し、目的物を得ていた。このようにして得られたSrR
uO3について、焼結温度に対する相対密度の変化を図
2に示す。ここで相対密度とは、SrRuO3の理論密
度ρ=6.47(g/cm3)を100%とした場合の
実密度の相対値を示すものとする。図2から明らかなよ
うに、いずれの温度で焼結しても、得られた焼結体の相
対密度は65%より低かった。1250℃で焼結したも
ののSEM像を図3に示す。図3から、殆ど粒成長が見
られず、焼結が進行していないことが分かる。このよう
に、得られた焼結体の相対密度が非常に低いのは、粒成
長が起こり難く、焼結性が非常に悪いためである。参考
としてRuO 2の解離圧について図4に示す(田部浩
三、清水哲郎、笛木和雄、金属酸化物と複合酸化物、講
談社、第284頁)。通常のセラミックスでは焼結温度
が高くなる程密度が上がるのに対し、この酸化物は、焼
結温度が高くなる程、Ru酸化物(RuO3、RuO4
の揮発量が増加し、逆に密度低下を引き起こしてしまう
のである。
【0005】上記したように、周期表8〜10族Pt系
金属とアルカリ土類金属とを含む金属導電性酸化物の高
密度焼結体を得ることは非常に困難であった。そこで、
SrRuO3等の金属導電性酸化物の密度を上げる方法
の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
金属酸化物製造方法によれば、得られる周期表8〜10
族Pt系金属酸化物、または該Pt系金属とアルカリ土
類金属とを含む金属導電性酸化物の相対密度は65%程
度より低く、これ以上の相対密度を有する焼結体を得る
ことができなかった。密度の低い酸化物材からなるター
ゲットでは、操作時に割れや欠けが起こり易く、また投
入パワーが上げられず、さらにはスパッタ装置の真空引
き時に時間を要してしまい量産性が低いといった問題を
抱えていた。そこで、本発明は、相対密度65%以上、
好ましくは70%以上を有する、周期表8〜10族Pt
系金属酸化物、および該Pt系金属とアルカリ土類金属
とを含む金属導電性酸化物、ならびにその製造方法を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のPt系金属含有
金属導電性酸化物は、周期表8〜10族のPt系金属酸
化物、または該Pt系金属とアルカリ土類金属とを含む
金属導電性酸化物に、周期表12〜15族の少なくとも
一種の金属またはこの金属を含む化合物を添加し、焼結
したものである。本発明によれば、高密度の焼結体を得
ることの難しいPt系金属酸化物材料、または該Pt系
金属とアルカリ土類金属とを含む金属導電性酸化物電極
材料の粉末に、周期表12〜15族金属またはこの金属
を含む化合物を所定量、通常0.001〜0.5mo
l、好ましくは0.01〜0.07mol、さらに好ま
しくは0.03〜0.05mol添加することにより、
焼結特性を改善して、容易に高密度の金属導電性酸化物
電極材料が製造され得る。該周期表12〜15族金属ま
たはこの金属を含む化合物の添加量が、0.001mo
l未満だと得られる焼結体の相対密度が低くなり、スパ
ッタリング用ターゲットとして用いるには好ましくない
という問題があり、また、0.5molを超えると主成
分である金属導電性酸化物に対する添加成分を多く加え
ることにより異種化合物の生成量が増加し、導電性を損
なうという問題がある。
【0008】従来、周期表8〜10族Pt系金属酸化
物、またはPt系金属とアルカリ土類金属とを含む導電
性金属酸化物からなる電極材料を形成するために用いら
れるスパッタリング用ターゲットは、助剤なしで焼結す
る方法により得られており、その焼結体の相対密度は6
5%程度より低かった。これらの金属酸化物に低融点の
周期表12〜15族の金属、またはその酸化物(例え
ば、ZnO、PbO、Bi 23、SnO2、Tl23
In23等)等の化合物を所定量添加することにより、
低温で粒成長し、揮発成分の揮発を抑制して緻密化が進
行し、高密度のPt系金属酸化物、またはPt系金属と
アルカリ土類金属とを含む高密度の金属導電性酸化物が
得られるので、かかる高密度酸化物からなる電極材を得
ることが可能となる。電極材に誘電体薄膜材料を含むこ
とで積層膜となった場合の、膜の密着強度の改善および
誘電体成分(PZTのPb、SBTのBi)の電極材へ
の拡散抑止効果も期待できる。そのため、最終的には高
性能なメモリーの製造に貢献できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる周期表8〜10族
Pt系金属は、Ru、Rh、Pd、Os、IrおよびP
tであり、好ましくはRu、Rh、IrおよびPtであ
る。アルカリ土類金属は、Ca、Sr、Baである。金
属導電性酸化物には、例えばSrRuO3、SrIr
3、CaRuO3、BaRuO3、Sr2RuO4、Sr2
IrO4、Ba0.67Sr0.33IrO3等、およびその混合
物が含まれる。本発明で用いる周期表12族金属は、亜
鉛、カドミウム、水銀であり、好ましくは亜鉛であり、
13族金属は、B、Al、Ga、InおよびTlであ
り、好ましくはInおよびTlであり、14族金属は、
C、Si、Ge、SnおよびPbであり、好ましくはS
nおよびPbであり、また、15族金属は、N、P、A
s、SbおよびBiであり、好ましくはBiである。こ
れらの金属を少なくとも一種含む化合物としては、酸化
物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、塩化物、フッ
化物、硫化物、もしくはヨウ化物、またはその混合物等
を用いることができ、例えば、PbO、Pb2O、Pb3
4、Pb23、BiO、Bi23、Bi2 5、Sn
2、Tl23、In23、ZnO、PbCO3、Pb
(NO3)2、TlNO3、Bi(NO3)3、PbSO4、Bi
(OH)3、Pb(OH)2、PbCl2、PbCl4、SnC
4、BiCl3、PbF2、TlF、TlF3、BiS、
Bi23、TlS、In2S、もしくはPbI2等、また
はその混合物が好ましい。
【0010】前記周期表14族金属としてPbまたはP
b酸化物のようなPb化合物を添加することにより、高
密度焼結体電極材料中にPbを含ませることができ、P
bを含むPbTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,
La)(Zr,Ti)O3等の誘電体材料との組合せに適す
る電極材料を得ることができる。周期表15族金属とし
てBiまたはBi酸化物のようなBi化合物を添加する
ことにより、高密度焼結体電極材料中にBiを含ませる
ことができ、Biを含むSrBi2Ta29、SrBi2
TaNbO9等のBi層状化合物誘電体材料との組合せ
に適する電極材料を得ることができる。また、鉛または
鉛化合物とBiまたはBi化合物とを所望の比率で混合
したものを添加することにより、高密度焼結体電極材料
中にBiとPbとを含ませることができ、BiおよびP
bを含むPbBi2Nb29、PbBi2TaNbO9
のBi層状化合物誘電体材料との組合せに適する電極材
料を得ることができる。さらにまた、鉛化合物とBi化
合物とその他の金属化合物とを混合したものを添加する
ことにより、高密度焼結体電極材料中にBiとPbとそ
の他の元素とを含ませることができ、Bi、Pbおよび
その他の元素を含む誘電体材料との組合せに適するもの
を得ることができる。
【0011】本発明のPt系金属含有金属導電性酸化物
は、上記した酸化物ABO3を製造する従来技術の方法
と同様にして得られる。例えば、Pt系金属と、アルカ
リ土類金属を含む炭酸塩、硝酸塩または酸化物等とをほ
ぼ等モル比で秤量し、エタノール等の有機溶媒を媒体と
してボールミル混合し、乾燥後、約1000〜1200
℃で約0.5〜3時間仮焼し、粉砕し、得られた粉末に
周期表12〜15族金属またはこの金属を含む化合物を
加えて、エタノール等の有機溶媒を媒体としてボールミ
ル混合し、従来と同様な条件で加圧成形し、次いで、得
られた成形体を炉内にセットし、約1000〜1350
℃で約0.5〜6時間焼結することにより、目的物を得
ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)IrO2粉末に、Bi23を0.02〜
0.10mol加え、エタノールを媒体としてボールミ
ル混合した。乾燥後、0.5〜1.0ton/cm2
条件で加圧成形し、得られた成形体を1000〜130
0℃で0.5〜6.0時間焼結した。対照として、Bi
23を添加せずに同様にして焼結体を得た。得られたI
rO2焼結体のBi23添加量に対する相対密度の変化
を図5に示す。IrO2の理論密度は11.65g/c
3である。図5より、Bi23を添加することで、相
対密度が65%以上に向上することが確認でき、相対密
度が72%以上のIrO2焼結体も得られることが分か
る。Bi23を添加しないIrO2焼結体、およびBi2
3を0.05mol添加したIrO2焼結体破断面のS
EM像を、それぞれ図6および7に示す。図6と図7と
を比べると、Bi23を添加することにより、明らかに
結晶粒径に変化が見られ、焼結が進行していることが明
らかである。このようにして得られた高密度焼結体から
なるスパッタリング用ターゲットを用いて、均一な、表
面モフォロジーの良い、劣化の少ないIrO2薄膜電極
が得られた。また、この薄膜の抵抗率は、Bi23
0.05mol添加時、1.5×10-6Ω・mであっ
た。
【0013】(実施例2)RuとSrCO3を1:1の
モル比で秤量し、エタノールを媒体としてボールミル混
合した。乾燥後、1000〜1200℃で1時間仮焼
し、粉砕した。得られた仮焼粉末に0.01〜0.06
molのPbOを加えて、ボールミル混合し、0.5〜
1.0ton/cm2の条件で加圧成形し、得られた成
形体を1000〜1350℃で0.5〜6時間焼結し
た。対照として、PbOを添加せずに同様にして焼結体
を得た。得られたSrRuO3焼結体のPbO添加量に
対する相対密度の変化を図8に示す。図8より、PbO
を添加することで、相対密度が65%以上に向上するこ
とが確認でき、相対密度が80%以上のSrRuO3
得られることが分かる。0.06molのPbO添加S
rRuO3焼結体破断面のSEM像を図9に示す。図3
と図9とを比べると、PbOを添加することにより、明
らかに結晶粒径に変化が見られ、焼結が進行しているこ
とが明らかである。このようにして得られた高密度焼結
体からなるスパッタリング用ターゲットを用いて、均一
な、表面モフォロジーの良い、劣化の少ないSrRuO
3薄膜電極が得られた。また、この薄膜の抵抗率は、P
bOを0.06mol添加時、6.0×10-6Ω・mで
あった。
【0014】(実施例3)RuとSrCO3を1:1の
モル比で秤量し、エタノールを媒体としてボールミル混
合した。乾燥後、1000〜1200℃で0.5〜3時
間仮焼し、粉砕した。得られたSrRuO3仮焼粉末に
0.01〜0.06molのBi23を加えて、ボール
ミル混合し、0.5〜1.0ton/cm2の条件で加
圧成形し、得られた成形体を1000〜1350℃で
0.5〜6時間焼結した。対照としてBi23を添加せ
ずに同様にして焼結体を得た。得られたSrRuO3
結体のBi23添加量に対する相対密度の変化を図10
に示す。図10より、Bi23を添加することで、相対
密度が65%以上に向上することが確認でき、相対密度
が85%以上のSrRuO3も得られることが分かる。
0.06molのBi2 3添加SrRuO3焼結体破断
面のSEM像を図11に示す。図3と図11とを比べる
と、Bi23を添加することにより、明らかに結晶粒径
に変化が見られ、焼結が進行していることが明らかであ
る。このようにして得られた高密度焼結体からなるスパ
ッタリング用ターゲットを用いて、均一な、表面モフォ
ロジーの良い、劣化の少ないSrRuO3薄膜電極が得
られた。また、この薄膜の抵抗率は、Bi23を0.0
6mol添加時、3.0×10-6Ω・mであった。
【0015】(実施例4)実施例2において、PbOの
代わりにPbOとBi23とを用いたことを除いて、実
施例2の方法を繰り返したところ、同様の結果が得られ
る。 (実施例5)実施例2および3において、PbO、Bi
23の添加量を0.1〜0.5molとし、実施例2の
方法を繰り返した。得られた焼結体の相対密度の変化を
図12および図13に示す。本添加量においても添加剤
による相対密度の向上が確認できた。
【0016】上記実施例では、Pt系金属としてRu、
Ir、アルカリ土類金属含有化合物としてSr炭酸塩、
周期表12〜15族金属含有化合物としてPb酸化物お
よびBi酸化物を用いたが、上記したその他のPt系金
属、アルカリ土類金属含有化合物、ならびに周期表12
〜15族金属およびその化合物を用いても、同様に高密
度の焼結体が得られ、この焼結体からなるスパッタリン
グ用ターゲットは所望の酸化物薄膜電極を得るのに有用
である。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、周期表8〜10族Pt
系金属を含む酸化物に周期表12〜115族の金属また
はその化合物を所定量添加し、焼結することにより、焼
結特性の改善された、高密度を有する金属導電性酸化物
電極材料が提供される。この電極材料を用いることによ
り、所望の酸化物電極が得られ、最終的に誘電体薄膜メ
モリー素子の高品質化、量産性、高性能化が達成され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的強誘電体メモリーの断面構造を示
す模式的断面図。
【図2】無添加のSrRuO3の焼結温度に対する相対
密度の変化を示すグラフ。
【図3】無添加のSrRuO3焼結体破断面のSEM像
を示す写真。
【図4】RuO2の温度に対する解離圧の変化を示すグ
ラフ。
【図5】Bi23添加量に対するIrO2焼結体の相対
密度の変化を示すグラフ。
【図6】無添加のIrO2焼結体破断面のSEM像を示
す写真。
【図7】0.05molのBi23添加IrO2焼結体
破断面のSEM像を示す写真。
【図8】PbO添加量に対するSrRuO3焼結体の相
対密度の変化を示すグラフ。
【図9】0.06molのPbO添加SrRuO3焼結
体破断面のSEM像を示す写真。
【図10】Bi23添加量に対するSrRuO3焼結体
の相対密度の変化を示すグラフ。
【図11】0.06molのBi23添加SrRuO3
焼結体破断面のSEM像を示す写真。
【図12】高濃度PbO添加量に対するSrRuO3
結体の相対密度の変化を示すグラフ。
【図13】高濃度Bi23添加量に対するSrRuO3
焼結体の相対密度の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1 基板(p−Si) 2 SiO2 3 電極(Pt電極) 4 強誘電体膜
(PZT、SBT等) 5 金属導電性酸化物電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長山 五月 鹿児島県姶良郡横川町上ノ3313 ユーマッ ト株式会社九州工場内 (72)発明者 野沢 義晴 鹿児島県姶良郡横川町上ノ3313 ユーマッ ト株式会社九州工場内 Fターム(参考) 4G030 AA09 AA15 AA40 AA43 AA55 AA58 BA02 GA04 GA22 GA27 4K029 AA06 BA02 BA42 BA43 BA50 BA51 BB02 BC03 BD01 CA05 5G301 CA01 CA02 CA05 CA08 CA13 CA21 CA30 CD04 CD10 CE02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期表8〜10族のPt系金属酸化物、
    または該Pt系金属とアルカリ土類金属とを含む金属導
    電性酸化物に、周期表12〜15族の少なくとも一種の
    金属またはこの金属を含む化合物を添加し、焼結してな
    ることを特徴とする高密度Pt系金属含有金属導電性酸
    化物。
  2. 【請求項2】 前記周期表12〜15族金属またはこの
    金属を含む化合物の添加量が0.001〜0.5mol
    であることを特徴とする請求項1記載の高密度Pt系金
    属含有導電性酸化物。
  3. 【請求項3】 周期表8〜10族のPt系金属酸化物、
    または該Pt系金属とアルカリ土類金属とを含む金属導
    電性酸化物に、周期表12〜15族の少なくとも一種の
    金属またはこの金属を含む化合物を添加し、焼結して、
    高密度焼結体を得ることを特徴とする高密度Pt系金属
    含有金属導電性酸化物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記周期表12〜15族金属を含む化合
    物が、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、塩
    化物、フッ化物、硫化物、もしくはヨウ化物、またはそ
    れらの混合物であり、該化合物を0.001〜0.5m
    ol添加することにより相対密度65%以上の高密度焼
    結体を得ることを特徴とする請求項3記載の高密度Pt
    系金属含有金属導電性酸化物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記周期表14〜15族の少なくとも一
    種の金属またはこの金属を含む化合物として、鉛もしく
    は鉛化合物を添加すること、またはBiもしくはBi化
    合物を添加すること、または鉛もしくは鉛化合物とBi
    もしくはBi化合物とを混合したものを添加すること、
    または鉛化合物とBi化合物とその他の金属化合物とを
    混合したものを添加することを特徴とする請求項3また
    は4記載の高密度Pt系金属含有金属導電性酸化物の製
    造方法。
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