JP2000246298A - 汚泥脱水装置 - Google Patents

汚泥脱水装置

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JP2000246298A
JP2000246298A JP11054673A JP5467399A JP2000246298A JP 2000246298 A JP2000246298 A JP 2000246298A JP 11054673 A JP11054673 A JP 11054673A JP 5467399 A JP5467399 A JP 5467399A JP 2000246298 A JP2000246298 A JP 2000246298A
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sludge
belt
solid
filtration
belt press
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Masayoshi Sasaki
正昌 佐々木
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Amukon KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロック化装置によってフロック化された汚
泥をベルトプレス脱水機によって脱水し、汚泥ケーキを
得る汚泥脱水装置において、小型で構造の簡単なベルト
プレス脱水機を使用できるようにする。 【解決手段】 フロック化装置39と、ベルトプレス脱
水機42との間に固液分離装置59を配置し、フロック
化装置39でフロック化された汚泥の水分を、固液分離
装置59の固定リングと可動リングの間の微小ギャップ
から排出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多量の水分を含ん
だ汚泥から水分を分離する汚泥脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭、食品加工工場、養豚場又はホ
テルなどからは、多量の水分を含んだ汚泥が排出され
る。このような汚泥は、水処理された後、汚泥脱水装置
によって脱水処理される。
【0003】図6は従来の汚泥脱水装置を備えた汚泥処
理装置の全体を示す概略説明図である。一般家庭などか
ら排出された汚泥は曝気槽とも称せられる反応タンク3
1Aに流し込まれ、ここでその汚泥中の有機物が微生物
によって分解される。この反応タンク31Aにて生じた
うわ澄水は川などに放流され、残された汚泥が連通管3
2Aを通して沈澱池33Aに移され、ここで沈澱した汚
泥がポンプ34Aによって濃縮タンク35Aに運ばれ
る。さらに、この濃留タンク35Aにて沈澱した汚泥
は、ポンプ36Aにより貯留タンク37Aに移され、こ
こで貯留される。沈澱池33A及び濃縮タンク35Aに
て汚泥から分離されたうわ澄水も川などに放流される。
反応タンク31Aから沈澱池33Aに移される汚泥の含
水率は、例えば99.6乃至99.7重量%程度であ
り、濃縮タンク35Aにて濃縮された汚泥の含水率は、
例えば98.5乃至99重量%程度である。
【0004】貯留タンク37Aに貯留された汚泥は、次
いでポンプ38Aによってフロック化装置39Aの混和
槽40Aに移される。この混和槽40A内の汚泥には、
矢印Dで示すように凝集剤が添加され、当該汚泥と凝集
剤が回転する撹拌機41Aによって撹拌混合され、これ
により多数のフロックが形成される。このようにしてフ
ロック化された汚泥は、ベルトプレス脱水機42Aによ
って脱水処理される。このベルトプレス脱水機42Aと
フロック化装置39Aによって汚泥脱水装置43Aが構
成されている。
【0005】ベルトプレス脱水機42Aによって脱水処
理された汚泥はケーキ状をなしており、かかる脱水ケー
キEの含水率は、通常、80乃至83重量%程度であ
る。
【0006】反応タンク31Aに流入する汚泥は、その
ほとんどが水分であり、かかる汚泥を80乃至83重量
%程度の含水率の汚泥ケーキにするには、混和槽40A
に至るまでの汚泥の含水率をできるだけ下げておく必要
がある。このため、従来は、反応タンク31Aと沈澱池
33Aのほかに、濃縮タンク35Aや貯留タンク37A
を設け、汚泥をこれらのタンク35A,37Aを通すこ
とによって、その含水率を下げるようにしていた。とこ
ろが、このような濃縮タンク35Aや貯留タンク37A
を設けるには、多大な建造コストを必要とする。
【0007】また、汚泥が反応タンク31Aに流入して
から貯留タンク37Aを流出するまでに、沈澱、濃縮、
貯留という多くの工程を経るため、汚泥が反応タンク3
1Aからフロック化装置39Aに至るまでに多くの時間
を必要とし、通常は1週間程の処理時間を必要とした。
このため、汚泥がその間に腐敗し、これが悪臭を発生す
る原因となっていた。
【0008】さらに、上述の如き濃縮タンク35Aや貯
留タンク37Aを用いても、ベルトプレス脱水機42A
に運ばれる汚泥の含水率は、例えば98.5乃至99%
程度であり、その汚泥には未だ多量の水分が含まれてい
る。このため、ベルトプレス脱水機42Aとして、図6
に例示する如き複雑で大型の装置を用いる必要があっ
た。
【0009】図7は、上記ベルトプレス脱水機42Aの
拡大図であり、ここに示したベルトプレス脱水機42A
は、一対のローラ44A,45Aに巻き掛けられて矢印
F方向に走行駆動される第1の濾過ベルト46Aと、多
数のローラ47A,48A,49A,50A,51Aに
掛けられて矢印F1方向に走行駆動される第2の濾過ベ
ルト52Aと、同じく複数のローラ53A,49A,5
0A,54A,55Aに掛けられて矢印F2方向に走行
駆動される第3の濾過ベルト56Aとを有している。フ
ロック化装置39Aの混和槽40Aから流出した汚泥
は、矢印Iで示すように、第1の濾過ベルト46A上に
落下し、次いでその汚泥は矢印H1で示すように第2の
濾過ベルト52Aに移行し、引き続き矢印H2,H3,
H4で示すように、第2の濾過ベルト52Aと第3の濾
過ベルト56Aの間を通る。このように汚泥が、濾過ベ
ルト間を通るとき、その濾過ベルトによって挟圧され、
水分を絞り出され、最終的には汚泥ケーキEとなり、第
3の濾過ベルト56A上からスクレーパ57Aによって
掻き取られる。
【0010】上述のように、従来は大型で複雑なベルト
プレス脱水機42Aを用いる必要があったため、汚泥脱
水装置43Aのコストが上昇する欠点を免れなかった。
【0011】また、ベルトプレス脱水機42Aによって
分離された水分、すなわち濾液Wには汚泥の固形分が残
されているため、図6に示すように、この濾液Wは、再
び反応タンク31Aに戻され、ここで未処理の汚泥に混
ぜ合わされ、再度処理される。その際、先に説明したよ
うに、貯留タンク37Aからフロック化装置39Aへ移
行する汚泥は腐敗しているので、ベルトプレス脱水機4
2Aによって分離された濾液Wも、その液中の有機物が
腐敗している。このような濾液Wを反応タンク31Aに
返流して処理すると、これに含まれた腐敗性糸状菌によ
って、沈澱池33Aにおける汚泥の沈澱が阻害され、水
分と汚泥を分離し難くなる。このため、沈澱池33Aか
らうわ澄水を放流する効率が低下し、水処理全体の効率
が大きく低下する欠点を免れない。
【0012】また、図8に示すように、図6に示した濃
縮タンク35Aに代えて、遠心濃縮機58Aを用いた汚
泥処理装置も公知である。かかる濃縮機58Aを用いる
と、ここから排出される汚泥の含水率を97乃至98%
程度まで下げることができるので、図6に示した装置の
欠点を多少軽減することが可能となる。
【0013】ところが、遠心濃縮機58Aを用いると、
混和槽40Aへの凝集剤の添加のほかに、図8に矢印J
で示すように、縮濃機58Aで処理される前の汚泥にも
凝集剤を添加し、これをフロック化する必要がある。こ
のように凝集剤を2度添加しなければならないため、汚
泥処理のコストが上昇する欠点を免れない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の欠点を全て除去することのできる汚泥脱水装
置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、汚泥中に凝集剤を添加してフロックを形成
するフロック化装置と、該フロック化装置によりフロッ
ク化された汚泥を濃縮する固液分離装置と、該固液分離
装置によって濃縮された汚泥を通水性の濾過ベルト間で
挟圧して脱水処理するベルトプレス脱水機とを備え、前
記固液分離装置は、互いに間隙をあけて軸線方向に配列
され、かつ一体的に固定された複数の固定リングと、各
固定リング間の間隙に、少なくとも半径方向に可動な状
態で配置された可動リングと、前記複数の固定リング及
び可動リングの内部に配置されて回転駆動されるスクリ
ューコンベアとを有し、前記可動リングの内径が前記ス
クリューコンベアの外径よりも小さく設定されているこ
とを特徴とする汚泥脱水装置を提案する。
【0016】その際、前記ベルトプレス脱水機が、一対
のローラに巻き掛けられて走行駆動される無端状の第1
の濾過ベルトと、該第1の濾過ベルトに対向して配置さ
れ、かつ一対のローラに巻き掛けられて走行駆動されつ
つ、前記第1の濾過ベルトとの間で汚泥を挟圧する無端
状の第2の濾過ベルトと、挟圧後の汚泥を前記第2の濾
過ベルトから分離するスクレーパとを有していると有利
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明一実施形態例の汚泥脱水装
置を備えた汚泥処理装置の全体を示す概略説明図であ
る。ここに示した汚泥処理装置は、図6及び図8に示し
た濃縮タンク35A、貯留タンク37A及び遠心濃縮機
58Aを有しておらず、その代りに、フロック化装置3
9とベルトプレス脱水機42との間に、固液分離装置5
9が配置され、しかもベルトプレス脱水機42が図6乃
至図8に示した脱水機42Aよりも簡単な構造を有して
いる。ベルトプレス脱水機42と固液分離装置59とフ
ロック化装置39とによって、汚泥脱水装置43が構成
されている。
【0019】図1に示した汚泥処理装置においても、一
般家庭、食品加工工場、養豚場又はホテルなどから排出
された汚泥が反応タンク31に流入し、ここで汚泥中の
有機物が微生物によって分解され、そのうわ澄水が放流
される。ここで残った汚泥は連通管32を通して沈澱池
33に運ばれ、そのうわ澄水は川などに放流される。こ
こまでは、従来の汚泥処理装置と変りはない。
【0020】沈澱池33にて沈澱した汚泥は、従来と異
なり、ポンプ34によって直接フロック化装置39の混
和槽40に移され、その汚泥に矢印Dで示すように凝集
剤が添加され、回転する撹拌機41によって混和槽40
内の汚泥と凝集剤とが撹拌混合される。これにより多数
のフロックが形成される。
【0021】上述のようにフロック化された汚泥は、固
液分離装置59により脱水処理されて濃縮され、次いで
ベルトプレス脱水機42によってさらに脱水され、脱水
ケーキEが形成される。
【0022】上記固液分離装置59は、後に詳しく説明
するように、特許第1987317号、同282699
0号又は同第2826991号に係る固液分離装置と同
様な基本構成を有するものである。かかる固液分離装置
によれば、短時間で効率よく汚泥の水分と固形分を分離
することができ、濃縮後の汚泥の含水率を、例えば90
乃至95重量%まで下げることができる。
【0023】図1に示した汚泥処理装置においては、上
述の固液分離装置59が用いられ、これにより、汚泥の
含水率を大きく下げることができるので、図6に示した
汚泥処理装置において必要とされた濃縮タンク35Aと
貯留タンク37Aを用いる必要はない。このため、汚泥
処理装置のコストを大幅に下げることができる。
【0024】また、図8に示した従来の汚泥処理装置に
用いられている遠心濃縮機58Aを用いる必要もないの
で、凝集剤をフロック化装置に供給するだけでよく、汚
泥処理に要するコストを低減できる。
【0025】さらに、固液分離装置59によって汚泥の
含水率を大きく下げることができるので、先にも説明し
たように、ベルトプレス脱水機42として構造が簡単で
低コストな装置を用いることが可能である。図1に例示
したベルトプレス脱水機42は、一対のローラ60,6
1に巻き掛けられて矢印K方向に走行駆動される無端状
の第1の濾過ベルト62と、その第1の濾過ベルト62
に対向して配置され、かつ一対のローラ63,64に巻
き掛けられて矢印L方向に走行駆動されつつ、第1の濾
過ベルト62との間で汚泥を挟圧する無端状の第2の濾
過ベルト65と、挟圧後の汚泥を第2の濾過ベルト65
から分離するスクレーパ66とを有している。第1及び
第2の濾過ベルト62,65は、通水性を有する可撓性
シート材、例えば濾布より成る。
【0026】後述するように固液分離装置59によって
濃縮された汚泥は、矢印Nで示すように第2の濾過ベル
ト65上に落下し、その濾過ベルト65上に担持されて
その走行方向に搬送される。このとき、その汚泥は第1
及び第2の濾過ベルト62,65との間に挟まれて加圧
され、汚泥から水分が絞り出される。汚泥から分離され
た濾液Wは、濾過ベルトを通して下方に落下する。挟圧
されて水分を絞り出された後の汚泥は、スクレーパ66
によって第2の濾過ベルト65から分離され、汚泥ケー
キEとなって下方に落下する。このときの汚泥ケーキE
の含水率は、例えば80乃至83重量%程度である。
【0027】上述のように、ローラの数が少なく、構造
が簡単で低コストなベルトプレス脱水機42が用いられ
ており、しかもそのベルトプレス脱水機42により脱水
処理される前の汚泥の含水率が、固液分離装置59によ
って大きく下げられているので、簡単な構造のベルトプ
レス脱水機42を用いるだけで、支障なく所望する含水
率の汚泥ケーキEを得ることができる。
【0028】また、図1に示した汚泥処理装置には濃縮
タンクと貯留タンクが設けられておらず、沈澱池33で
沈澱した汚泥を即座にフロック化装置39の混和槽40
に移して迅速に脱水処理できるので、腐敗する前の活性
化が維持された汚泥を脱水処理することができる。この
ため、異臭の発生を効果的に抑えることができる。
【0029】固液分離装置59とベルトプレス脱水機4
2とによって、それぞれ汚泥から分離された濾液W,W
1は、反応タンク31に返流され、再度処理されるが、
その濾液中の有機物も腐敗していないため、当該濾液を
反応タンク31に返流してこれを処理するとき、沈澱池
33において汚泥が沈澱し難くなる不具合を阻止でき、
効率よく汚泥の処理を行うことができる。
【0030】また、反応タンク31を出る汚泥の含水率
は、通常99.6乃至99.7重量%程度であるが、こ
のように多量の水分を含んだ汚泥を、図1に破線で示す
如く、沈澱池33を通すことなく直接フロック化装置3
9の混和槽40に移送してこれを脱水処理することもで
きる。このような含水率の高い汚泥であっても、固液分
離装置59によってその汚泥を効率よく濃縮でき、これ
を、ベルトプレス脱水機42によって脱水することによ
り、例えば80重量%程の含水率の汚泥ケーキEを得る
ことができる。このように沈澱池33を省けば、汚泥処
理装置の構成をより一層簡素化し、そのコストを低減で
きる。
【0031】次に、固液分離装置59の具体的構成例と
その作用を図2乃至図5を参照しながら明らかにする。
【0032】図2に示した固液分離装置59は、内部が
中空なケーシング1を有し、その左側の上部には、図1
に示したフロック化装置39の混和槽40から流出した
汚泥が流入する流入口2が形成され、同じく右側の下部
には、脱水されて濃縮された汚泥が排出される排出口3
が形成されている。またケーシング1の中央下部には、
汚泥から分離された水分が流出する排水口4が形成さ
れ、ケーシング1の内部の中央には固液分離部5が設け
られている。
【0033】流入口2からケーシング1の内部に流入し
た汚泥は、固液分離部5を通り、ここで分離された水分
は排水口4から下方に流下し、濃縮された汚泥は排出口
3から排出される。
【0034】固液分離部5は、図3に示した如き固定リ
ング6を複数個有しており、これらの固定リング6は、
図2、図4及び図5に示すように同心状に配列され、そ
の全体がほぼ円筒状をなしている。各固定リング6の間
にはスペーサ9が挟み込まれ、各固定リング6の耳6a
に形成された孔8とスペーサ9には、ボルト10が挿通
されている。この例では4本のボルト10が用いられ、
これらが同一円周上に配列されている。各ボルト10の
端部は、図2に示すように、ケーシング1に固定された
支持板11,12に、ナット7によって固定されてい
る。
【0035】このように、複数の固定リング6は、スペ
ーサ9により互いに所定の間隙をあけて、その軸線方向
に配列され、かつ複数のボルト10とナット7とによっ
て互いに一体的に固定され、ケーシング1に対して不動
に支持されている。各固定リング6にスペーサ9と同様
な突部を一体に付設し、これによって各固定リング6の
間に間隙を形成してもよい。
【0036】各固定リング6の間の間隙には、図2乃至
図5に示すように可動リング30がそれぞれ配置されて
いる。図5に示すように、各可動リング30の厚さT
は、各固定リング間の間隙幅Gより小さく設定され(T
<G)、各固定リング6の端面と、これに対向する可動
リング30の端面の間に所定の微小ギャップgが形成さ
れる。例えば、間隙幅Gが6mm、可動リング30の厚さ
Tが5mmに設定されているとき、これらの間の各微小ギ
ャップgは0.5mmとなる。また各可動リング30の外
径D1は、そのまわりに位置する4本のスペーサ9の内
側面により形成される円C(図2)の径D2よりも小さ
く、しかも各固定リング6の内径D3よりも大きく設定
されている。この構成により、各可動リング30は、各
固定リング6の間から離脱することなく、その半径方向
に可動であり、しかも中心軸線まわりを回転可能とな
る。このように、可動リング30は固定リング間の間隙
に、少なくともその半径方向に移動可能に配置されてい
る。
【0037】なお、図2及び図4においては、多数の固
定リング6と可動リング30により形成される円筒状体
の中央部分の固定リングと可動リングについては、その
外形だけを鎖線で略示してある。
【0038】複数の固定リング6と可動リング30によ
って形成された円筒状体の内部には図4及び図5に示す
ように空間Sが区画されるが、この空間Sには、スクリ
ューコンベア16が配置され、このコンベア16の各端
部の軸部13は、図2に示すように両支持板11,12
にベアリング14,15を介して回転自在に支持されて
いる。
【0039】上述の如く固定リング6と可動リング30
の内部に回転可能に配置されたスクリューコンベア16
は、その一端が、ケーシング1に支持されたギアドモー
タ17に駆動連結されている。ギアドモータ17は、ス
クリューコンベアを回転駆動する駆動手段の一構成例を
なすものである。
【0040】ケーシング1に固定された両支持板11,
12には、図2に示すように、多数の固定リング6と多
数の可動リング30の内部空間Sに対応する位置に適数
の貫通孔22がそれぞれ形成されている。
【0041】また、図5に示す如く、スクリューコンベ
ア16の外径D4は、その回転が阻害されないように、
固定リング6の内径D3よりもわずかに小なる大きさに
設定される。また可動リング30の内径D5は、スクリ
ューコンベア16の外径D4よりも小さく設定されてい
る。
【0042】次に固液分離装置59の作用の詳細を説明
する。
【0043】図1に示した混和槽40を流出したフロッ
ク化された汚泥は、図示していない導管を通して、流入
口2からケーシング1内の前室1aに流入する。ケーシ
ング1の前室1aに流入した汚泥は、支持板11の貫通
孔22から固定リング6と可動リング30の内部空間S
に流入する。このとき、スクリューコンベア16がギア
ドモータ17によって該スクリューコンベア16の中心
軸線のまわりに回転駆動され、これにより汚泥は固液分
離部5を図2の左から右へ向けて移動する。この移動時
に、汚泥中の水分が各固定リング6と可動リング30の
間の微小ギャップgを通して外部に流下し、かかる濾液
W1がケーシング1の排水口4から下方に排出される。
このようにして固液分離部5の内部空間Sに濃縮された
汚泥が残され、これがスクリューコンベア16によって
搬送され、支持板12の貫通孔22を通してケーシング
1の後室1bに運ばれ、次いで排出口3からケーシング
外に排出され(矢印N)、図1に示したベルトプレス脱
水機42の第2の濾過ベルト65上に落下する。
【0044】上述のように、固定リング6と可動リング
30の内部空間Sに汚泥を供給し、その空間Sに配置さ
れたスクリューコンベア16を回転駆動して汚泥を搬送
し、その内部空間Sの圧力を高め、汚泥中の水分を各固
定リング6と可動リング30の間の微小ギャップgを通
して外部に排出させるので、固液分離効率を高めること
ができ、ケーシング1外に排出される汚泥の含水率を、
前述のように例えば90乃至95重量%程にまで下げる
ことができる。
【0045】また、各固定リング6の間に配置された可
動リング30は、少なくともその半径方向に移動可能で
あり、しかも可動リング30の内径D5は、スクリュー
コンベア31の外径D4よりも小さく設定されているの
で、スクリューコンベア16の回転によって、各可動リ
ング30は、スクリューコンベア16によって押圧され
て積極的にその半径方向に作動する。図5における符号
Pは、可動リング30の内周面と、スクリューコンベア
16のスクリュー羽根エッジとの接触点を示している。
【0046】このように、スクリューコンベア16の回
転によって各可動リング30はスクリューコンベア16
から外力を受け、固定リング6に対して、これとほぼ平
行な方向に積極的に相対運動する。このような運動を各
可動リング30がそれぞれ行うので、各可動リング30
と固定リング6との間の微小ギャップgに固形分が入り
込んでも、これを極めて効率よくギャップg外に排出さ
せ目詰まりを効果的に阻止できる。
【0047】以上、固液分離装置の一例を明らかにした
が、この固液分離装置を各種改変して構成することもで
きる。例えば特許第2826990号及び同第2826
991号の各特許公報に記載されているように、スクリ
ューコンベアを複数に分割して複数の固液分離部を構成
し、そのそれぞれのスクリューコンベアを別個のモータ
で駆動したり、各固液分離部で分離した濾液を別々に回
収するなど各種改変可能である。
【0048】上述したところから理解されるように、本
例の汚泥脱水装置43は、汚泥中に凝集剤を添加してフ
ロックを形成するフロック化装置39と、そのフロック
化装置39によりフロック化された汚泥を濃縮する固液
分離装置59と、該固液分離装置59によって濃縮され
た汚泥を通水性の濾過ベルト62,65間で挟圧して脱
水処理するベルトプレス脱水機42とを備えており、上
記固液分離装置59は、互いに間隙をあけて軸線方向に
配列され、かつ一体的に固定された複数の固定リング6
と、各固定リング6間の間隙に、少なくとも半径方向に
可動な状態で配置された可動リング30と、上記複数の
固定リング6及び可動リング30の内部に配置されて回
転駆動されるスクリューコンベア16とを有し、上記可
動リング6の内径D5がスクリューコンベア16の外径
D4よりも小さく設定されている。
【0049】上記構成により、従来の欠点を全て除去す
ることができる。
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、従来よ
りも小型で簡単な構成のベルトプレス脱水機を用いるこ
とができ、汚泥脱水装置のコストを低減できる。
【0051】しかも汚泥脱水装置に供給される汚泥を前
処理する装置として、濃縮タンク、貯留タンク及び遠心
濃縮機は不要となり、その汚泥の前処理に要する時間を
短縮できる。このため、汚泥の腐敗による悪臭発生を効
果的に抑えることができる。しかも遠心濃縮機が不要と
なるため、凝集剤の使用量を最少限に抑えることがで
き、汚泥処理に要するコストの低減を達成できる。さら
にベルトプレス脱水機で生じた濾液を再度処理すると
き、汚泥の沈澱効率が低下する不具合を阻止できる。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、ベルトプ
レス脱水機の構成を特に簡素化でき、しかもかかる脱水
機によって、含水率の低い汚泥ケーキを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例の汚泥脱水装置を含む汚泥
処理装置の全体を示す概略説明図である。
【図2】固液分離装置の縦断面図である。
【図3】1つの固定リングと、1つの可動リングと、ス
ペーサとを示す斜視図である。
【図4】固液分離部の分解斜視図である。
【図5】固液分離部の断面図である。
【図6】従来の汚泥脱水装置を有する汚泥処理装置の概
略説明図である。
【図7】図6に示したベルトプレス脱水機の拡大図であ
る。
【図8】従来の汚泥処理装置の他の例を示す概略説明図
である。
【符号の説明】
6 固定リング 16 スクリューコンベア 30 可動リング 39 フロック化装置 42 ベルトプレス脱水機 43 汚泥脱水装置 59 固液分離装置 60 ローラ 61 ローラ 62 濾過ベルト 63 ローラ 64 ローラ 65 濾過ベルト 66 スクレーパ D4 外径 D5 内径

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚泥中に凝集剤を添加してフロックを形
    成するフロック化装置と、該フロック化装置によりフロ
    ック化された汚泥を濃縮する固液分離装置と、該固液分
    離装置によって濃縮された汚泥を通水性の濾過ベルト間
    で挟圧して脱水処理するベルトプレス脱水機とを備え、
    前記固液分離装置は、互いに間隙をあけて軸線方向に配
    列され、かつ一体的に固定された複数の固定リングと、
    各固定リング間の間隙に、少なくとも半径方向に可動な
    状態で配置された可動リングと、前記複数の固定リング
    及び可動リングの内部に配置されて回転駆動されるスク
    リューコンベアとを有し、前記可動リングの内径が前記
    スクリューコンベアの外径よりも小さく設定されている
    ことを特徴とする汚泥脱水装置。
  2. 【請求項2】 前記ベルトプレス脱水機が、一対のロー
    ラに巻き掛けられて走行駆動される無端状の第1の濾過
    ベルトと、該第1の濾過ベルトに対向して配置され、か
    つ一対のローラに巻き掛けられて走行駆動されつつ、前
    記第1の濾過ベルトとの間で汚泥を挟圧する無端状の第
    2の濾過ベルトと、挟圧後の汚泥を前記第2の濾過ベル
    トから分離するスクレーパとを有している請求項1に記
    載の汚泥脱水装置。
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