JP2000246095A - 吸着処理剤を備えた物品 - Google Patents

吸着処理剤を備えた物品

Info

Publication number
JP2000246095A
JP2000246095A JP11050910A JP5091099A JP2000246095A JP 2000246095 A JP2000246095 A JP 2000246095A JP 11050910 A JP11050910 A JP 11050910A JP 5091099 A JP5091099 A JP 5091099A JP 2000246095 A JP2000246095 A JP 2000246095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adsorbent
substance
adsorbed
article
adsorption
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11050910A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuyoshi Nishijima
剛志 西嶋
Taeko Shimizu
多恵子 清水
Hirosuke Sumita
弘祐 住田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP11050910A priority Critical patent/JP2000246095A/ja
Priority to EP99944805A priority patent/EP1054730A1/en
Priority to PCT/JP1999/005211 priority patent/WO2000035580A1/en
Priority to KR1020007008773A priority patent/KR20010040870A/ko
Priority to US09/618,760 priority patent/US6432872B1/en
Publication of JP2000246095A publication Critical patent/JP2000246095A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Direct Air Heating By Heater Or Combustion Gas (AREA)
  • Cigarettes, Filters, And Manufacturing Of Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理ガスに含まれる被吸着成分を吸着処理
する吸着処理剤13,14を備えた物品において、その
物品が使用される環境に含まれた被吸着成分を効率良く
吸着できるようにする。 【解決手段】 吸着処理剤13,14に、水分の存在下
で被吸着成分と反応して該被吸着成分を吸着する、一価
フェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりな
る群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸
着性物質と、上記反応時に該吸着性物質に水分を供給す
る吸水性物質とを含有する化学的吸着剤14を含ませ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理ガス中の被
吸着成分を吸着処理する吸着処理剤を備えた物品に関
し、特に、吸着処理剤として化学的吸着剤を備えた物品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、住居内においては、燃焼式暖房
機やタバコに由来する燃焼生成物、あるいは、シックハ
ウスが問題になっているように断熱材や合板材の接着剤
から揮散する有害気体成分が存在している。また、自動
車等の車両室内には、燃料やオイル等の分解ガス、タバ
コに由来する燃焼生成物、内装用ボード類や車内装備の
接合等に用いられる接着剤や断熱用発泡樹脂等から揮散
する有機化合物等の悪臭又は無臭有毒な気体成分が存在
している。このような気体成分中には、通常、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、ベンズア
ルデヒド等のカルボニル基含有化合物が含まれている。
【0003】このような気体成分は、燃焼生成物が生じ
る燃焼部を備えた燃焼式暖房機などの物品や、建材、着
用品、携帯品、住宅設備用品、もしくは家庭用品などの
物品に吸着処理剤を設けることにより、吸着処理するこ
とが可能であり、例えば燃焼式温風暖房機の分野では、
空気通路に吸着処理剤を設けることが提案されている
(例えば実開昭61−172959号公報及び特開平9
−133407号公報参照)。
【0004】ところで、上記悪臭又は無臭有毒な気体成
分を除去する方法としては、活性炭等の物理的吸着剤を
利用する吸着処理方法がよく用いられているが、この方
法では、特に上記カルボニル基含有化合物の吸着除去能
力が不十分となる。
【0005】そこで、従来、例えば特開平9−3138
28号公報に示されているように、活性炭やゼオライト
等の担体に、アミン系やアンモニア系の化合物からなる
アルデヒド類除去用薬剤を担持させた化学的吸着剤を用
いることにより、アルデヒド類を除去して空気を清浄化
するようにすることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この提案例の
ものでは、アルデヒド類を吸着処理することはできるも
のの、以下のような問題点がある。すなわち、アルデヒ
ド類除去用薬剤のうち、トリエタノールアミン、ピリジ
ン及びヘキサメチレンテトラミンは常温でアンモニアの
ような刺激臭を有し、カゼイン、カゼインナトリウム及
びグリシンは常温で臭気を有し、尿素及びチオ尿素は高
温(80〜100℃)で異臭を発し、これは水分の存在
下で激しくなる。また、アミン系又はアンモニア系の塩
の場合は、臭気の問題は生じないものの、水分の作用に
より解離して、腐食性の高い酸イオンを生成したり(硫
酸アンモニウム、EDTA、2Na等)、酸を遊離した
り(ポリアリルアミン塩酸塩、硫酸アミノグアニジン、
硝酸グアニジン、硫酸ヒドロヒシルアミン等)するとい
う問題がある。さらに、ジメチルヒダントインの場合
は、臭気や腐食の問題は生じないが、昇華性を有するた
めに吸着剤としては使用し難いものである。このよう
に、上記提案例の化学的吸着剤はアルデヒド類除去用薬
剤自体にかなり大きな問題があって、実用的ではない。
【0007】したがって、このような化学的吸着剤を吸
着処理剤として種々の物品に設けたとしても、該物品が
使用される環境に含まれた被吸着成分を有効に吸着する
ことは困難である。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、被処理ガスに
含まれる被吸着成分を吸着処理する吸着処理剤を備えた
物品において、特に被吸着成分がアルデヒド類やケトン
類のようなカルボニル基含有化合物である場合に、臭気
や腐食の問題を生じさせることなくそのカルボニル基含
有化合物を効果的に吸着処理する化学的吸着剤を用い
て、住居内や車室内など、その物品が使用される環境に
含まれた被吸着成分を効率良く吸着できるようにするこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水分の存在下
で被処理ガス中の被吸着成分と反応して該被吸着成分を
吸着するフェノール系化合物からなる吸着性物質と、そ
の反応時に該吸着性物質に水分を供給する吸水性物質と
を含有する新規な化学的吸着剤を含む吸着処理剤を、種
々の物品に設けるようにしたものである。
【0010】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、燃焼部と、該燃焼部から発生する被処理ガス中の被
吸着成分を吸着処理する吸着処理剤とを備えた物品を前
提としている。そして、吸着処理剤が、水分の存在下で
被吸着成分と反応して該被吸着成分を吸着する、一価フ
ェノール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる
群から選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着
性物質と、上記反応時に該吸着性物質に水分を供給する
吸水性物質とを含有する化学的吸着剤を含む構成として
いる。
【0011】この化学的吸着剤の吸着性物質は、アルデ
ヒド類やケトン類のようなカルボニル基含有化合物を確
実に吸着することができると共に、アミン系やアンモニ
ア系の化合物とは異なり、吸着性物質自体が臭気を発し
たり腐食性の高いイオンを生成したりすることはなく、
しかも、昇華性を有していない。したがって、燃焼部を
備えた物品にこの化学的吸着剤を設けておくことによ
り、その物品が発生する被処理ガス中に含まれたカルボ
ニル基含有化合物などの被吸着成分を、臭気や腐食等の
問題を発生させることなく、効果的に吸着することがで
きる。
【0012】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、物品を特定したものであ
り、具体的には、該物品を燃焼式暖房機としたものであ
る。このことにより、燃焼式暖房機の燃焼部で発生する
被処理ガス中の被吸着成分が、化学的吸着剤で吸着処理
されるので、該暖房機を設置した室内などにおいて、空
気中の被吸着成分の濃度が高くなるのを抑制できる。
【0013】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第2の解決手段において、燃焼式暖房機を、燃焼部
と連通した暖房用空気通路を備えた燃焼式温風暖房機と
して、吸着処理剤を、該暖房用空気通路内またはその近
傍に設けた構成としたものである。このようにすれば、
室内の空気が室内と暖房機の間で空気通路を通って循環
するときに被吸着成分が吸着処理されるので、上記第2
の解決手段と同様に、室内空気中の被吸着成分の濃度が
高くなるのを抑制できる。
【0014】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第3の解決手段において、吸着処理剤を、空気通路
の空気取り入れ口側に設けたものである。このようにす
れば、燃焼部から発生した被吸着成分を含んだ室内空気
が空気取り入れ口を通って再度暖房機内に供給されると
きに、吸着処理が行われる。この場合、吸着処理剤を空
気通路の空気取り入れ口側、つまり燃焼部の上流側に設
けているので、吸着処理剤に熱の影響が生じるのを防止
できる。
【0015】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第4の解決手段において、空気取り入れ口に、空気
を浄化するフィルタを設けると共に、吸着処理剤を該フ
ィルタに含有させ、該フィルタを、上記空気取り入れ口
を閉塞する状態で取り付けるようにしたものである。こ
のようにすれば、より多くの取り入れ空気を確実に化学
的吸着剤と触れさせることができ、空気中の被吸着成分
の吸着処理を無駄なく効果的に行うことができる。
【0016】また、本発明が講じた第6の解決手段は、
揮発性の被吸着成分を含有するとともに、揮発した被吸
着成分を吸着処理する吸着処理剤を備えた建材からなる
物品を前提とし、吸着処理剤に、上記第1の解決手段の
吸着処理剤と同じ構成の化学的吸着剤を含ませるように
したものである。
【0017】このように構成すると、建材に使用してい
る接着剤等に含まれた揮発性の被吸着成分が揮発したと
きに、該被吸着成分が化学的吸着剤に吸着処理される。
したがって、上記第1の解決手段と同様に、被吸着成分
を、臭気や腐食等の問題を発生させることなく効果的に
吸着することができる。
【0018】また、本発明が講じた第7の解決手段は、
上記第6の解決手段において、吸着処理剤を、建材によ
る建造物の室内側となる面の近傍に設けるようにしたも
のである。このようにすれば、揮発した被吸着成分が建
造物の室内へ放出される前に吸着処理剤で処理できる。
【0019】また、本発明が講じた第8の解決手段は、
被処理ガス中の被吸着成分を吸着処理する吸着処理剤を
備えた物品、特に着用品、携帯品、住宅設備用品、及び
家庭用品よりなる群から選択される1種の物品を前提と
し、吸着処理剤に、上記第1の解決手段の吸着処理剤と
同じ構成の化学的吸着剤を含ませるようにしたものであ
る。このようにすれば、その物品が使用される環境にお
いて、該物品の周囲の被吸着成分を有効に吸着処理でき
る。
【0020】また、本発明が講じた第9の解決手段は、
上記第1の解決手段において、物品を煙草に特定したも
のである。このようにすれば、煙草の煙の中に含まれた
被吸着成分を吸着処理することができ、しかも臭気や腐
食等の問題も生じない。
【0021】また、本発明が講じた第10の解決手段
は、上記第1乃至第8の何れか1の解決手段において、
吸着処理剤を、物品の本体に着脱自在に設けるようにし
たものである。このようにすれば、吸着処理剤を適当な
時期に交換することができるから、吸着能力を高レベル
に維持することができる。
【0022】また、本発明が講じた第11の解決手段
は、上記第1乃至第10の何れか1の解決手段におい
て、吸水性物質を、H型ゼオライトとしたものである。
ゼオライトは、イオンタイプによってH型とNa型とに
分類され、H型であってもNa型であっても吸着性物質
と被吸着成分との反応を促進させる触媒機能を有してい
るため、その反応性を高めることができる利点がある
が、そのうちでも、特にH型は、被吸着成分に対する吸
着性物質の反応性がNa型よりも高いため、吸着処理剤
の吸着能力を高めることができる利点がある。
【0023】また、本発明が講じた第12の解決手段
は、上記第1乃至第11の何れか1の解決手段におい
て、吸水性物質を、ZSM5型ゼオライトとしたもので
ある。ゼオライトのうち、結晶構造によって分類される
ZSM5型は、Y型やX型等の他の構造型よりも、被吸
着成分に対する吸着性物質の反応性が高いため、吸着処
理剤の吸着能力を高めることができる。特に、H型かつ
ZSM5型のゼオライトを使用すれば、吸着処理剤の吸
着能力を最大限に高めることができる。
【0024】また、本発明が講じた第13の解決手段
は、上記第1乃至第12の何れか1の解決手段におい
て、吸着性物質を、レゾルシンとしたものものである。
このことにより、カルボニル基含有化合物に対する捕捉
効果を高める点で最適なものとすることができる。
【0025】また、本発明が講じた第14の解決手段
は、上記第1乃至第13の何れか1の解決手段におい
て、化学的吸着剤に、さらに弱酸性物質又は弱塩基性物
質を含有させたものである。このようにすることで、弱
酸性物質又は弱塩基性物質が触媒となって、被吸着成分
と吸着性物質との反応を促進させることができる。
【0026】また、本発明が講じた第15の解決手段
は、上記第1乃至第14の何れか1の解決手段におい
て、吸着処理剤に物理的吸着剤を含ませるとともに、該
物理的吸着剤を、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、ア
ルミナ、ベントナイト、ケイソウ土及びボーキサイトよ
りなる群から選択される少なくとも1種としたものであ
る。
【0027】このように、化学的吸着剤に加えて物理的
吸着剤を使用すると、多種類の被吸着成分を吸着するこ
とができると共に、物理的吸着剤が、一旦吸着した被吸
着成分を放出したとしても、この被吸着成分を化学的吸
着剤により吸着させるようにすることができる。よっ
て、吸着処理剤の吸着効果をより高めることができる。
【0028】また、本発明が講じた第16の解決手段
は、上記第15の解決手段において、化学的吸着剤と物
理的吸着剤とを、互いに近傍に配置するようにしたもの
である。このことで、物理的吸着剤から放出された被吸
着成分がその近傍の化学的吸着剤により確実に吸着さ
れ、吸着処理剤の吸着能力をより一層向上させることが
できる。
【0029】なお、本発明において、吸着処理剤を備え
た物品としては、以下のようなものを挙げることができ
る。
【0030】すなわち、上記第1の解決手段では、第2
の解決手段で特定している燃焼式暖房機に加えて、例え
ば、暖房機以外の燃焼装置、燃焼設備一般(ボイラー、
燃焼処理装置、焼却装置、ガスコンロ、家庭用ガス湯沸
かし器など)が含まれる。
【0031】また、第2の解決手段では例えば石油スト
ーブが含まれ、第3の解決手段では例えば石油ファンヒ
ータが含まれる。
【0032】また、第6の解決手段では、例えば、ド
ア、窓、シャッタ、家屋内装材、タイルなどが含まれ
る。
【0033】また、第8の解決手段では、例えば、着用
品として、衣類、帽子、マスク、履き物などが含まれ、
携帯品として、鞄、携帯用袋物などが含まれ、住宅設備
用品として、テーブル、机、事務用家具、キャビネッ
ト、タンス、いす、ソファー、寝台、寝具、照明器具、
換気機器、厨房設備用品などが含まれ、家庭用品とし
て、消臭用置物、家庭用具一般、喫煙用パイプ、集塵機
(家庭用だけでなく、オフィス用及び工場用などの業務
用を含む)、灰皿、掃除機、扇風機、空気清浄機、除湿
器、加湿器、カーペット、マット、畳、カーテン、ブラ
インド、壁紙、障子、襖、テント、インテリア用品、家
屋の通気システム/経路内にセットする物品、ガスコン
ロ上のフード内にセットする物品などが含まれる。
【0034】なお、これら物品は単なる例示であって、
本発明の物品を限定するものではなく、本発明に含まれ
る吸着処理剤は、これらの物品以外に、防虫剤、塗料、
接着剤、セメント、石材、粘土質材等と組み合わせて使
用してもよい。
【0035】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実
施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発
明に係る物品の実施形態1として、燃焼式温風暖房機で
ある石油ファンヒータ21を示す断面図である。この石
油ファンヒータ21は、石油燃料を燃焼させるバーナー
22を、ケーシング23の中心部分に設けられた燃焼室
(燃焼部)24内に備えている。また、石油ファンヒー
タ21は、ケーシング23の背面側に、ファン25が設
けられた空気取り入れ口26を備え、ケーシング23の
前面側に、温風を吹き出す空気吹出口27を備えてい
る。そして、空気取り入れ口26と空気吹出口27の間
に、上記燃焼室24と連通した暖房用空気通路28を備
えている。
【0036】空気取り入れ口26には、ファン25の背
面側に、空気を浄化するためのフィルタ部材1が設けら
れている。このフィルタ部材1はシート状で、図2に示
すように4つのフィルタ部材1,1,…が上下左右に2
つずつ並ぶように連結されて使用されている。また、フ
ィルタ部材1は、それぞれ、図3に示すように、上側か
ら見てジグザグ状(波形状)をなしている。また、この
各フィルタ部材1の側面全周は、樹脂等からなる枠状部
材8の内面に取付固定されており、各フィルタ部材1は
この枠状部材8により撓まないように支持されている。
【0037】フィルタ部材1は、ケーシング23の背面
に設けられたフィルタホルダー29に着脱自在に取り付
けられており、必要に応じて交換することができるよう
に構成されている。フィルタ部材1の具体的な取付構造
については図示していないが、フィルタ部材1をフィル
タホルダー29に対してケーシング23の背面と平行に
スライドさせて、所定位置においてちょうボルトなどを
用いて固定する構造としたり、あるいは、枠状部材8の
四隅に取付穴を設けておき、この取付穴にちょうボルト
を挿入してケーシングに固定する構造としたりすること
ができる。ただし、フィルタ部材1の取付構造は、これ
らの構造に限らず、他の任意の構造とすることができ
る。
【0038】上記構成において、室内の空気は、フィル
タ部材1を図1の右から左への方向に通過して浄化さ
れ、さらに空気通路28を通る際に、燃焼室24で発生
した熱を取り込んで温風となって、再度室内に吹き出さ
れる。
【0039】本実施形態1のフィルタ部材1には、吸着
処理剤として、化学的吸着剤14と物理的吸着剤13と
が含まれている。具体的には、図4に拡大して示すよう
に、物理的吸着剤13,13,…と化学的吸着剤14,
14,…とは互いに近傍に配置され、物理的吸着剤13
が、化学的吸着剤14よりも上記室内空気の流動方向
(図4に矢印で示す)の上流側に配置されている。そし
て、これら物理的吸着剤13及び化学的吸着剤14は、
各フィルタ部材1の厚み方向両面を構成する2つの通気
性部材16,16に挟持されている。
【0040】この両通気性部材16,16の内側面に
は、熱溶着性の接着剤(図示せず)が塗布されており、
両吸着剤13,14を通気性部材16,16間に挟持し
た状態で高温下において加圧することで、その接着剤に
より各通気性部材16と両吸着剤13,14とが接着さ
れていると共に、各通気性部材16の周囲部(枠状部材
8に接する部分)や周囲部以外の不特定の部分において
両通気性部材16,16同士が接着されている。また、
この加圧により各フィルタ部材1が上述の如くジグザグ
状に形成されている。
【0041】上記各通気性部材16は、濾紙や不織布等
のように内部に繊維を有するものからなっていて、上流
側のもので空気中の塵や埃を除去するようにしている。
本実施形態1では、フィルタ部材1に吸着処理剤13,
14を含ませていることで、これらを別構成にして設け
る場合よりも構造を簡略化することができると共に、空
気の通気抵抗が増大するのを防止できる。尚、上流側の
通気性部材16に除塵機能を持たさない場合には、除塵
フィルタをその上流側通気性部材16の上流側面に積層
することもできる。
【0042】上記フィルタ部材1の物理的吸着剤13と
しては、微細孔を有して空気中の被吸着成分を物理的に
吸着し得るものであれば特に限定はされないが、特に活
性炭、活性炭素繊維、シリカゲル、ゼオライト、アルミ
ナ、ベントナイト、ケイソウ土、ボーキサイト等が適し
ている。この中でも、活性炭、活性炭素繊維及びシリカ
ゲルが効果的であり、最も好ましいのは、種々の被吸着
成分に対する吸着能力が高い活性炭である。なお、本実
施形態において、この物理的吸着剤は必ずしも設けなく
てもよい。
【0043】一方、上記化学的吸着剤14は、水分の存
在下で室内空気中の被吸着成分と反応する、一価フェノ
ール、多価フェノール及びこれらの誘導体よりなる群か
ら選択される少なくとも1種の化合物からなる吸着性物
質と、上記反応時に該吸着性物質に水分を供給する吸水
性物質とを含有している。この吸水性物質は、吸着性物
質に対して非反応性でかつ空気中の水分を吸収する性質
を有するものであればその種類は特に限定されないが、
吸水性無機物質及び吸水性ポリマーのうちの少なくとも
1種であることが望ましい。上記吸水性物質は、水分存
在下で行われる吸着性物質と被吸着成分との化学反応の
場として用いられ、その吸水性によって空気中の水分を
吸収するので、反応媒体となる水分を外部から補わなく
ても反応を効率良く行わせることが可能である。また、
上記吸水性物質を、上記吸着性物質を担持する吸水性担
持材にすると、取り扱い易くなると共に、反応場の提供
の観点からも好ましい。
【0044】上記吸水性無機物質としては、一般に無機
質担体として用いられるシリカゲル、ゼオライト、アル
ミナ、ケイソウ土、活性炭等が好ましいものとして例示
され、これらは単独で使用しても2種以上を混合して使
用してもよい。ゼオライトは、イオンタイプによってN
a型とH型(プロトン型)とに分類されるが、上記吸着
性物質と被吸着成分(特にカルボニル基含有化合物)と
の反応性を高くできるという観点からは、H型ゼオライ
トの方が好ましい。また、ゼオライトは、結晶構造によ
ってA型(平均細孔径約2.5×10-10m)、ZSM
5型(同5.5×10-10m)、Y型(同6×10
-10m)、X型(同10×10-10m)等に分類される
が、上記と同じ観点からは、ZSM5型ゼオライトが好
ましい。イオンタイプがH型で、しかも結晶構造がZS
M5型のゼオライトは、吸水性物質として最適なもので
ある。尚、後述の如く、吸着性物質と共に弱酸性物質や
弱塩基性物質を併用した場合には、水分を吸収したとき
にこれらの弱酸性物質や弱塩基性物質に由来して生じる
酸やアルカリによって、空調装置31の酸腐食やアルカ
リ腐食が生じることも懸念されるので、吸水性物質とし
て、H型ゼオライト等の固体酸性物質やNa型ゼオライ
ト等の固体塩基性物質を使用することが推奨される。
【0045】上記吸水性ポリマーとしては、アクリル酸
又はその塩系、アクリルアミド系、マレイン酸系、エチ
レンオキサイド系、ビニルアルコール系の単独又は共重
合体、変性澱粉、変性セルロース等が好ましいものとし
て例示され、より好ましい具体例としては、ポリアクリ
ル酸塩、アクリル酸とビニルアルコールやアクリル酸エ
ステルとの共重合体又はその塩、アクリルアミド系重合
体、ポリエチレンオキサイド、マレイン酸−イソブチレ
ン共重合体の塩、澱粉やカルボキシルセルロースのアク
リル酸塩グラフト変性物等が挙げられ、これらは単独で
使用することもでき、2種以上を適宜に組み合わせて使
用することもできる。
【0046】上記吸着性物質は、特に、空気中の被吸着
成分が、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロ
レイン、ベンズアルデヒド等のカルボニル基含有化合物
である場合に、水分の存在下でその吸着能力を発揮する
ものであって、カルボニル基に対して付加反応性を示す
活性水素を有し、化学反応によってカルボニル基含有化
合物を吸着除去することができるものである。この吸着
性物質としては、具体的には、ヒドロキシ安息香酸、オ
イゲノール、3,5−,2,5−,3,4−キシレノー
ル等の一価フェノール、レゾルシン、ビスフェノール
A、カテコール等の二価フェノール、ピロガロール、プ
ルプリン、ナリンギン等の三価フェノール、ルチン等の
四価フェノール等が挙げられる。
【0047】上記のようにカルボニル基に対して付加反
応性を示す吸着性物質により、カルボニル基含有化合物
に対して高レベルの吸着処理効率が得られると共に、一
旦吸着処理した後は、反応物が吸水性物質中に取り込ま
れるため、被吸着成分が単独で放出されることはない。
しかも、アミン系やアンモニア系の化合物とは異なり、
吸着性物質自体が臭気を発したり腐食性の高いイオンを
生成したりすることはなく、また、昇華性を有していな
いので、実用上何の問題もない。
【0048】上記吸着性物質のうち多価フェノールに属
するレゾルシンは、カルボニル基含有化合物に対して非
常に優れた反応性を示すことから、吸着性物質として最
適なものである。特にレゾルシンと共に、蓚酸等の弱酸
性物質や、炭酸ナトリウム等の弱塩基性物質を併用する
と、アルデヒド等に対する捕捉効果が一段と高められ、
より一層優れた吸着処理効果を発揮する。これは、上記
弱酸性物質や弱塩基性物質がレゾルシンとアルデヒド等
(特にホルムアルデヒド)との反応の触媒として作用す
るためと考えられ、この効果は、レゾルシン以外の一価
フェノールや多価フェノールを吸着性物質として使用す
る際にも有効に発揮される。
【0049】上記吸着性物質が液状である場合は、後述
の如く造粒すればよく、固体である場合も、水やメタノ
ール等の適当な溶媒に溶解して造粒することが望まし
い。この溶媒は、造粒後に加熱処理を行うことで除去す
ることができる。但し、水は、反応媒体となるので、粒
状体中に残存していてもよい。尚、粒状体中に水が残存
していなくても、空気中の湿気を吸水性物質が吸収する
ことによって補われるため、水分の補給の必要はない
が、吸着処理の初期段階から高レベルの吸着能力を発揮
させるには、当初から適量の水分を吸水性物質に吸収さ
せておくようにすることが望ましい。
【0050】上記吸着性物質と吸水性物質との重量比
は、吸着処理活性、飽和担持量、求められる吸着能力等
を考慮して設定すればよいが、吸着性物質の重量を吸水
性物質の重量に対して0.1〜50%に設定することが
望ましい。これは、吸着性物質の重量が吸水性物質の重
量に対して0.1%よりも小さいと、吸着能力が十分に
発揮されない一方、50%よりも大きいと、吸着性物質
の使用量の割には吸着能力が向上しないからである。ま
た、吸着性物質を多く加え過ぎると、造粒する場合に造
粒性が悪化する傾向が見られるからである。この重量比
のより好ましい上限値は20%であり、さらに好ましい
上限値は10%である。一方、より好ましい下限値は、
吸着性能の観点から5%である。
【0051】上記吸水性物質は、通常、微粉末で提供さ
れるので、この微粉末の状態で用いてもよいが、取り扱
い性が悪く、しかも、化学的吸着剤14を通気性部材1
6,16間に挟持して用いる際、通気性部材16の目が
粗い場合にはその通気孔から抜け落ちることがある。し
たがって、結合剤を用いて吸着性物質と吸水性物質とを
結合すると共に、吸水性物質同士をも結合することが望
ましい。つまり、造粒して粒状体を形成すればよい。
【0052】上記結合剤の重量は、吸水性物質の重量に
対して1.3〜8%に設定することが好ましい。これ
は、結合剤の重量が吸水性物質の重量に対して1.3%
よりも小さいと、造粒して粒状体を形成しても僅かな力
で破砕されてしまう一方、8%よりも大きいと、結合剤
により吸着性物質及び吸水性物質が覆われて吸着能力が
低下するからである。また、後述の如く、結合剤として
水溶性ポリマーを用いて吸着性物質の水溶液を添加して
造粒作業を行う場合に、その水溶性ポリマーの重量が吸
水性物質の重量に対して8%を越えると、系の粘度が上
昇すると共に粘着性を帯びて、造粒作業が困難になるた
めである。この重量比のより好ましい上限値は5%であ
り、さらに好ましい上限値は3%である。
【0053】上記結合剤としては、水溶性ポリマーが適
している。この水溶性ポリマーを使用すれば、有機溶剤
を使用することなく造粒作業を行うことができるからで
ある。また、上述の如く吸着性物質がフェノール系化合
物であって、水溶性のものが多いため、水に溶解させた
ポリマーと吸着性物質とを、吸水性物質と共に混合して
造粒することにより、簡単に粒状体を形成することがで
きるからである。水溶性ポリマーとしては、ポリアクリ
ル酸、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース等が挙げられるが、このうち、比較的少ない使用量
でも強度の優れた粒状体が得られるという観点からポリ
ビニルアルコールが最適である。尚、吸水性物質との濡
れ性が劣る場合には、少量の界面活性剤を添加して造粒
を行ってもよい。
【0054】上記結合剤により造粒する方法としては、
吸着性物質、吸水性物質及び結合剤を一度に混合して造
粒する方法、吸着性物質と吸水性物質とを混合してから
若干量の結合剤を添加して予備造粒を行った後、所定量
となるように結合剤を添加して本造粒する方法、結合剤
及び吸水性物質のみからなる粒状体を形成した後、吸着
性物質の水溶液又はアルコール溶液に浸漬する方法、結
合剤と吸着性物質とを、水溶液等を調製する等して混合
した後、この混合物と吸水性物質とを混合して造粒する
方法等が採用可能である。尚、造粒手段としては、押出
成形や高速混合造粒等の公知の手段を用いればよい。
【0055】上記造粒により形成した粒状体の大きさ
は、特に限定はされないが、吸着処理効率に影響する粒
状体の表面積、通気抵抗及び取り扱い性の観点から、平
均粒径を0.1〜1mmに設定することが好ましい。
尚、公知の造粒手段により得られる粒状体の平均粒径が
1mmよりも大きい場合には、粉砕して篩い分けを行え
ば、容易に上記範囲のものが得られる。
【0056】このように化学的吸着剤14として粒状体
のものを用いると、取り扱い性が向上すると共に、特に
吸水性物質が通気性部材16の通気孔から抜け落ちるよ
うな不具合もない。また、結合剤の重量を、吸水性物質
の重量に対して1.3〜8%に設定することで、良好な
吸着性能が得られると共に、上述の如く物理的吸着剤1
3及び化学的吸着剤14を通気性部材16,16間に挟
持してから加圧しても、その化学的吸着剤14が破砕し
てしまうようなことはない。
【0057】上記化学的吸着剤14としては、上述の如
くカルボニル基含有化合物に対する吸着能力が高いフェ
ノール系の吸着性物質と吸水性物質とを含有するものに
加えて、アンモニア、塩化水素及び硫化水素に対して吸
着能力の高いものを併用してもよい。アンモニアを吸着
するのに好適なものは、フマル酸等の酸性脱臭剤、ベタ
イン(両性)化合物、アニコ(第1鉄化合物)等の錯体
形成型脱臭剤等が挙げられる。また、塩化水素及び硫化
水素を吸着するのに好適なものは、炭酸ナトリウム、ア
ミン化合物等の塩基性脱臭剤、カルボン酸金属塩、ベタ
イン(両性)化合物等が挙げられる。このアンモニア、
塩化水素及び硫化水素は、アルデヒド類と共に特に活性
炭が放出する被吸着成分であり、物理的吸着剤13に活
性炭を用いてこれらの被吸着成分をも吸着処理しようと
する場合には、上記物質を化学的吸着剤14として併用
することが望ましい。
【0058】上記物理的吸着剤13を使用する場合、該
物理的吸着剤13と化学的吸着剤14との量は、特に限
定されないが、両吸着剤13,14の量を同程度にする
か、又は物理的吸着剤13の方を多くすることが好まし
い。
【0059】本実施形態1では、石油ファンヒータ21
のフィルタ部材1が、燃焼部24で発生する被吸着成分
と水分の存在下で反応して該被吸着成分を吸着するフェ
ノール系の吸着性物質と、その反応時に該吸着性物質に
水分を供給する吸水性物質とを含有する化学的吸着剤1
4を備えており、この化学的吸着剤14が、アルデヒド
類やケトン類のようなカルボニル基含有化合物を確実に
吸着することができると共に、アミン系やアンモニア系
の化合物とは異なり、吸着性物質自体が臭気を発したり
腐食性の高いイオンを生成したりすることはなく、しか
も、昇華性を有していないことから、被吸着成分を、臭
気や腐食等の問題を発生させることなく効果的に吸着す
ることができる。
【0060】また、この化学的吸着剤14と共に物理的
吸着剤13もフィルタ部材1内に含有させているので、
物理的吸着剤13が、一旦吸着した被吸着成分を放出し
たとしても、その被吸着成分は物理的吸着剤13の直ぐ
近傍に位置する化学的吸着剤14に吸着される。この結
果、物理的吸着剤13の使用量を多くして、被吸着成分
の放出量が多くなったとしても、その放出成分を化学的
吸着剤で捕捉できるので、従来よりも多量の物理的吸着
剤13を使用でき、ひいてはフィルタ部材1での吸着能
力を有効に向上させることことができる。特に、物理的
吸着剤13を活性炭とし、化学的吸着剤14の吸着性物
質をレゾルシンとし、吸水性物質をH型かつZSM5型
ゼオライトとすれば、臭気、腐食、昇華等という問題を
有することなく、カルボニル基含有化合物に対する極め
て高い吸着効果が得られる。
【0061】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1では、物理的吸着材13と化学的吸着剤
14とを含むフィルタ部材1をファン25の上流側に配
置したが、フィルタ部材1は、空気取り入れ口26側で
ファン25の下流側(つまりファン25と燃焼室24と
の間)に設けてもよい。
【0062】フィルタ部材1は、さらに、物理的吸着剤
13のみを含有する第1のフィルタ部材と、化学的吸着
剤14のみを含有する第2のフィルタ部材とに分けた構
成としてもよい。この場合、両フィルタ部材は、重ね合
わせて使用するようにしてもよいし、各フィルタ部材を
ファン25の上流側と下流側とに分けて配置してもよい
が、いずれの場合も、物理的吸着剤13を上流側に配置
し、化学的吸着剤14を下流側に配置すれば、上流側の
物理的吸着剤13が放出した被吸着成分は下流側の化学
的吸着剤14で吸着できる。特に両フィルタ部材を積層
状態で設けておけば、物理的吸着剤13が放出した被吸
着成分は確実に化学的吸着剤14に吸着される。このよ
うに、両吸着剤13,14同士は、物理的吸着剤13が
放出した被吸着成分を化学的吸着剤14が吸着できれ
ば、どのように配置してもよい。
【0063】また、吸着処理剤13,14は、除塵用の
フィルタ部材1とは別に設けてもよく、その場合、空気
通路28内またはその近傍の任意の位置に設けることが
できる。ただし、物理的吸着剤13が高温では被吸着成
分を比較的放出しやすくなることや、化学的吸着剤への
熱影響を避けることを考慮すれば、吸着処理剤13,1
4は、燃焼室24の上流側、つまり空気取り入れ口26
側に設けるのが好ましい。
【0064】さらに、実施形態1において、フィルタ部
材1は、場合によっては上述したように化学的吸着剤1
4だけを含むものとしてもよい。
【0065】(実施形態2)本発明の実施形態2は、燃
焼部と吸着処理剤とを備えた物品として、煙草に関する
ものである。図5から図7の煙草31は、巻回紙を除去
した状態で示しており、それぞれ、フィルタ部分に設け
た吸着処理剤34の構成態様が各図毎に異なっている。
【0066】図5(a)の煙草31は、スポンジ状のフ
ィルタ32の先端側に、活性炭33を充填すると共に、
フィルタ32の中間部分に、上記実施形態1で説明した
のと同様の化学的吸着剤14を含有した吸着処理剤34
を設けたものである。また、図5(b)の煙草31は、
フィルタ32の先端側に、該フィルタ32側から順に、
吸着処理剤34と活性炭33とを重ねて設けたものであ
る。図5(c)に示すように、吸着処理剤34は、煙草
の製造に先立って予め通気性のある錠剤状に成形した
り、化学的吸着剤14の粒子を、煙草31の直径に適合
した円板状に成形した通気性シート内に充填したりして
おくと、吸着処理剤34を設ける場合でも煙草31の製
造性が低下するのを防止できる。
【0067】図6(a)の煙草31は、図5(a)の例
とは逆に、活性炭33をフィルタ32の中間部分に配置
し、吸着処理剤34をフィルタ32の先端側に配置した
ものである。また、図6(b)に示した煙草31は、フ
ィルタ32の先端側に、該フィルタ32側から順に、図
5(a)の例とは逆に活性炭33と吸着処理剤34とを
重ねて設けたものである。
【0068】さらに、図7(a)の煙草31は、吸着処
理剤34の中に、化学的吸着剤14に加えて物理的吸着
剤33も含有させて、フィルタ32の中間部に配置した
例で、図7(b)の煙草31は、化学的吸着剤14と物
理的吸着剤33とを含有した吸着処理剤34を、フィル
タ32の先端側に配置した例である。
【0069】このように煙草31に吸着処理剤34を設
けておくと、煙が吸着処理剤34を通過するときにアル
デヒド類を効果的に吸着でき、臭気や腐食などの問題も
生じない。なお、吸着の具体的な作用については実施形
態1と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0070】図5〜図7では、吸着処理剤34と活性炭
33について、種々の配置を説明したが、活性炭33か
ら吸着後に放出されるアルデヒド等を再吸着するという
観点からは、上流側に活性炭33を設け、下流側に吸着
処理剤34を設ける図5の例か、もしくは吸着処理剤3
4に活性炭33を混合する図7の例が好ましい。しか
し、煙草の場合は発生するアルデヒドの量が多いので、
図6に示すように上流側に吸着処理剤34を設け、下流
側に活性炭33を設けてもよい。
【0071】(実施形態3)図8に示した本発明の実施
形態3は、吸着処理剤を備えた物品として、建材41に
関するものである。 この建材41は、図において基材
42の下面に、ガラス繊維マット43、吸着剤シート4
4、ガラス繊維マット43、通気性部材45を順に積層
した5層構造に構成されている。この建材41は、例え
ば天井材として使用されるもので、図の下面側(通気性
部材)が室内側の面となるようにして用いられる。基材
42には、ウッドチップを接着剤で固めたものや、薄板
を接着剤で張り合わせた合板などが用いられる。
【0072】吸着剤シート44は、実施形態1で説明し
たのと同様の、粒状の吸着処理剤13,14を含有した
シート材であり、例えば不織布などの通気性を持った2
枚のシート素材を貼り合わせ、その間に吸着処理剤1
3,14を散在させたものを使用することができる。吸
着処理剤13,14には、化学的吸着剤14のみを使用
してもよいし、化学的吸着剤14と物理的吸着剤13と
を併用してもよい。また、ガラス繊維マット43は補強
材として用いられており、通気性部材45は多孔質の素
材で形成された化粧板である。
【0073】本実施形態の建材41を建造物の天井など
に貼り付けて使用すると、接着剤に含まれたアルデヒド
類が放出されても、該アルデヒド類は吸着剤シート44
で吸着され、室内までは達しない。また、例えば、室内
で燃焼式暖房機を運転した場合や喫煙をした場合でも、
その暖房運転や喫煙により発生したアルデヒド類が通気
性部材45とガラス繊維マット43を通って吸着剤シー
ト44まで達すると、該シート44の吸着処理剤13,
14に捕捉される。したがって、室内のアルデヒド濃度
が高くなるのを防止することができる。
【0074】−実施形態3の変形例− 図9は、実施形態3の第1の変形例に係る建材41を示
している。この建材41では、基材42の片面(図の下
面)に多数の凹部42aが形成され、各凹部42aに、
造粒した吸着処理剤46が充填されている。そして、各
凹部42aを塞ぐように、通気性部材45が基材42の
下面に積層されている。この構成においても、基材42
は、ウッドチップを接着剤で固めたものや、薄板を接着
剤で貼り合わせたものを使用でき、通気性部材45は、
多孔質の素材で形成された化粧板を使用できる。
【0075】なお、通気性部材45は多数の通気孔(図
示せず)を形成することによって通気性を備えた構成と
することが可能であるが、その場合、各通気孔は、吸着
処理剤46が通過してしまわないように、該吸着処理剤
46よりも小径に形成される。このような問題が生じな
いようにするためには、例えば吸着処理剤46を実施形
態2において説明したように予め固体状に成形して、こ
れを基材42の凹部42aに詰めて使用するとよい。
【0076】この例でも、基材42に含まれた接着剤か
ら放出されるアルデヒド類や、室内での燃焼暖房や喫煙
に伴って発生するアルデヒド類などを上記各実施形態と
同様の作用によって吸着処理剤46で吸着でき、室内の
アルデヒド濃度の増加を防止できる。
【0077】図10(a)は、実施形態3の第2の変形
例に係る建材41を示し、図10(b)はその部分拡大
図である。図示の建材41は、図10(b)に示すよう
に複数枚の薄板47を積層した合板の建材であり、各薄
板47は、接着剤の層48a,48b,48cによって
互いに接着されている。そして、最下層の接着剤48c
に、吸着処理剤が混合されたものが使用されている。
【0078】このようにすると、最下層の接着剤48c
に含まれた吸着処理剤により、該最下層の接着剤48c
から放出されるアルデヒド類はもとより、その上層の接
着剤層48a,48bから放出されるアルデヒド類も、
各薄板47を通過して最下層の接着剤48cに達するこ
とがあれば吸着されるので、アルデヒドが室内に放散さ
れることを確実に防止できる。
【0079】なお、この例では、最下層の接着剤48c
にのみ吸着処理剤を含有したものとして説明したが、少
なくとも最下層の接着剤48cに含有されていれば、他
の層には、含有させてもよいし含有させなくてもよい。
ただし、吸着処理剤を各層の接着剤48a,48b,4
8cに含有させると、各接着剤層48a,48b,48
cから放出されるアルデヒド類を、その層48a,48
b,48c内の吸着処理剤で吸着処理できるため、吸着
の効率を高められる。
【0080】また、接着剤層内に吸着処理剤を含有させ
ることは、図8の例でも可能であり、その場合、吸着剤
シート44を使用せず、ガラス繊維マット43と通気性
部材45の間の最下層の接着剤にのみ、あるいは、基材
42、ガラス繊維マット43、及び通気性部材45の間
の複数の接着剤層に吸着処理剤を含有させることができ
る。
【0081】さらには、建材41中に吸着処理剤を含浸
させて使用することも可能である。
【0082】(実施形態4)図11から図13に示した
実施形態4は、上記各実施形態で説明した物品以外の種
々の物品に、本発明の吸着処理剤を設ける例を示すもの
で、その物品の例としては、例えば、着用品、携帯品、
住宅設備用品、または家庭用品などがある。ただし、物
品はこれらに限定されるものではなく、吸着処理剤は、
さらに広範囲の物品に対して適用することができる。
【0083】図11の例は、吸着処理剤が設けられる物
品51の基材52に、2枚の繊維マット(織布、不織布
等)53間に粒状の多数の吸着処理剤13,14を散在
させた吸着シート54を積層し、さらに通気性表皮材5
5を積層したものである。
【0084】吸着処理剤には、上記各実施形態で説明し
た化学的吸着剤14と物理的吸着剤13とが用いられて
いる。そして、物理的吸着剤13,13,…と化学的吸
着剤14,14,…とは互いに近傍に配置され、物理的
吸着剤13が、化学的吸着剤14よりも基材側に配置さ
れている。そして、これら物理的吸着剤13及び化学的
吸着剤14が、各吸着シート54の厚み方向両面を構成
する2枚の繊維マット53に挟持されている。なお、物
理的吸着剤13と化学的吸着剤14の配置は任意であ
り、化学的吸着剤14を基材52側にして配置したり、
両吸着剤13,14を混合して配置してもよい。
【0085】繊維マット53,53の内側の面には、熱
溶着性の接着剤(図示せず)が塗布されており、吸着処
理剤13,14を繊維マット53,53間に挟持した状
態で高温下において加圧することで、その接着剤により
各繊維マット53,53と両吸着剤13,14とが接着
されていると共に、各通気性部材16の周囲部(図示せ
ず)において、両繊維マット53,53同士が接着され
ている。また、各通気性部材16は、濾紙や不織布等の
ように内部に繊維を有するものからなっている。
【0086】このように、物品の基材52に、吸着処理
剤13,14を含有した吸着シート54を設けておけ
ば、その物品が使用される環境において、アルデヒド類
を効果的に除去できる。例えば、衣類等の着用品に適用
した場合には、その衣類着用者の周囲でのアルデヒド濃
度を低減できる。このことから、作業着などに適用して
も効果的である。
【0087】−実施形態4の変形例− 図12の例は、吸着処理剤として化学的吸着剤のみを使
用したものである。この例では、繊維マット53を使用
せず、化学的吸着剤14が基材52と通気性表皮材55
との間に配置されている。
【0088】具体的には、熱溶着性の接着剤52aを塗
布した基材52上に化学的吸着剤14を散布してから、
内面に熱溶着性の接着剤55aが塗布された通気性表皮
材55を積層して、これらを高温下で加熱することで接
着した構成としている。こうすることにより、化学的吸
着剤14が基材52及び通気性表皮材55に接着される
と共に、基材52と通気性表皮材55とが、周囲部や中
間の所定位置で互いに接着されている。
【0089】また、このような方法以外にも、通気性表
皮材55に化学的吸着剤14を散布して接着したもの
を、接着剤層52aを有する基材52に重ねて高温下で
加熱して接合することも可能である。なお、これらの方
法においては、基材52と通気性表皮材55の両方に接
着剤層52a,55aを設けるものとしているが、接着
剤層52a,55aは、基材52と通気性表皮材55の
何れか一方にのみ設けるようにしてもよい。さらに、こ
の例では、吸着処理剤として化学的吸着剤14のみを使
用しているが、図11の例と同様に活性炭などの物理的
吸着剤13を併用することも可能である。
【0090】図13の例は、吸着処理剤として、ゼオラ
イト等の吸水性物質の粒子61の周囲に、レゾルシン等
の吸着性物質の粒子62を結合剤63で接着した化学的
吸着剤14を使用した例を示している。この化学的吸着
剤14は、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロースなどの水可溶性、親水性及び
水分透過性を有する結合剤63の水溶液に吸着性物質6
2を混合した後、この混合物と吸水性物質61とを混合
して造粒したものである。この吸着剤14は、吸着性物
質62と結合剤63とがほぼ均一に混合された状態で該
結合剤63の層が吸水性物質61の周囲に形成されてい
るので、多量の吸着性物質62が結合剤63により覆わ
れずに部分的に露出した状態で吸水性物質61に担持さ
れ、吸着性物質62の被吸着成分に対する反応性が良好
に維持される利点がある。
【0091】そして、この化学的吸着剤14が、図12
の例と同様にして、基材52と通気性表皮材55との間
に保持されている。なお、図では接着層は省略している
が、基材52と通気性表皮材55は、図12の例と同様
にして設けられた接着層により互いに接着されている。
【0092】なお、図11から図13に示した各例で
は、いずれも吸着処理剤13,14を通気性表皮材55
で覆った構成としているが、例えば吸着処理剤13,1
4を設けるのが物品51の表面に出ない部分(人に見え
ない部分や人が触れない部分)であれば、この通気性表
皮材55は必ずしも使用しなくてもよい。
【0093】また、これらの各例では、化学的吸着剤1
4と物理的吸着剤13を併用したものと、化学的吸着剤
14のみを使用したものとを説明したが、いずれを選択
するかは、対象とする被吸着成分等に応じて適宜設定す
るとよい。
【0094】さらに、これらの例では吸着処理剤13,
14を基材52上に接着した構成としているが、吸着処
理剤13,14は、該吸着処理剤13,14を設ける物
品51に応じた構成で適宜配置すればよく、図示の構成
に限定されるものではない。例えば、この吸着処理剤
は、収納容器内に収納して使用することも可能である。
【0095】
【実施例】次に、本発明を具体的に実施した実施例につ
いて説明する。先ず、本発明の化学的吸着剤がアセトア
ルデヒドをどの程度吸着除去し得るかを以下の実施例1
〜4で示す。
【0096】(実施例1)図14に示すように、化学的
吸着剤14を内容量1000ccのフラスコ71内に入
れ、このフラスコ71内にアセトアルデヒドを注射器7
2を用いて1000ppmとなるように注入して密閉し
た。このとき、上記化学的吸着剤14は、以下の方法で
調製した吸着剤A〜Dを用いた。そして、20〜30℃
下で1時間放置した後、アセトアルデヒドの除去率を調
べた。
【0097】〔吸着剤の調製〕 吸着剤A:吸着性物質としてのオイゲノール1gを、吸
水性物質としてのシリカゲル(平均粒径0.05〜0.
2mm)10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μm
の粉末状吸着剤Aを調製した。
【0098】吸着剤B:吸着性物質としての3,5−キ
シレノール1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混
合して、粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Bを調製し
た。
【0099】吸着剤C:吸着性物質としてのレゾルシン
1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、粒
径5〜50μmの粉末状吸着剤Cを調製した。
【0100】吸着剤D:吸着性物質としてのピロガロー
ル1gを、上記シリカゲル10gと共に粉砕混合して、
粒径5〜50μmの粉末状吸着剤Dを調製した。
【0101】上記吸着剤A〜Dのアセトアルデヒド除去
率(重量%)の結果を表1に示す。このことより、いず
れの吸着剤A〜Dもアセトアルデヒドに対して優れた吸
着性能を有していることが判る。
【0102】
【表1】
【0103】(実施例2)上記実施例1の吸着剤Cと同
様に、レゾルシンを吸着性物質として用いて下記の方法
により吸着剤E〜Hを調製し、上記実施例1と同様にし
てアセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0104】〔吸着剤の調製〕 吸着剤E:レゾルシン1gを、蓚酸0.2g及び上記シ
リカゲル10gと共に粉砕混合して、粒径5〜50μm
の粉末状吸着剤Eを調製した。
【0105】吸着剤F:レゾルシン1gを、炭酸ナトリ
ウム0.2g及び上記シリカゲル10gと共に粉砕混合
した後、打錠して同じサイズの吸着剤F(錠剤)を調製
した。
【0106】吸着剤G:レゾルシン1gを、H型かつZ
SM5型ゼオライト(ケイバン比:SiO2/Al23
(モル比)=80、粒径5〜10μm)10gと共に撹
拌混合した後、打錠して同じサイズの吸着剤G(錠剤)
を調製した。
【0107】吸着剤H:レゾルシン1gを、Na型ゼオ
ライト(平均粒径5〜10μm)10gと共に撹拌混合
した後、打錠して同じサイズの吸着剤H(錠剤)を調製
した。
【0108】上記吸着剤E〜Hのアセトアルデヒド除去
率の結果を表2に示す(尚、上記実施例の吸着剤Cにつ
いても併せて示す)。このことより、レゾルシンと共に
少量の弱酸性物質や弱塩基性物質を添加すると、アセト
アルデヒドに対する吸着性能をより一層高くすることが
でき、特に弱酸性物質を添加すればその効果は顕著とな
ることが判る。また、これら弱酸性物質や弱塩基性物質
を添加すると、吸水時に酸やアルカリ劣化を招く虞れが
あるが、H型ゼオライトやNa型ゼオライトを使用すれ
ば、これら弱酸性物質や弱塩基性物質を添加しなくても
吸着効果を高めることができ、酸やアルカリ劣化の問題
を確実に解消することができる。
【0109】
【表2】
【0110】(実施例3)多価フェノールとしてカテコ
ール、プルプリン、ナリンギン及びルチンをそれぞれ1
g用意し、これを、各々、上記H型かつZSM5型ゼオ
ライト10gと共に撹拌混合した後、打錠して同じサイ
ズの吸着剤I〜L(錠剤)を調製した。そして、上記実
施例1と同様にしてアセトアルデヒドの除去率を調べ
た。
【0111】上記吸着剤I〜Lのアセトアルデヒド除去
率の結果を表3に示す。このことより、このいずれの吸
着剤I〜Lについてもアセトアルデヒドに対して優れた
吸着性能を有していることが判る。
【0112】
【表3】
【0113】なお、表2及び表3に示した吸着剤C,E
〜Lのアセトアルデヒド除去率(重量%)の結果から、
吸水性物質としてZSM5型ゼオライトを用いた吸着剤
G〜Lがいずれもアセトアルデヒドに対して優れた吸着
性能を有していることが判る。特に吸着性物質をレゾル
シンとすれば、その吸着性能がより一層向上し、さら
に、吸水性物質をH型かつZSM5型ゼオライトとすれ
ば、吸着性能を最大限に高められる。
【0114】(実施例4)続いて、レゾルシン1gとH
型かつZSM5型ゼオライト(吸着剤Gと同じもの)1
0gとを用いて吸着剤M〜Qを調製した。このとき、結
合剤としてポリビニルアルコールを添加することで造粒
し、そのときの添加量を5段階に変化させた。つまり、
ポリビニルアルコールの重量を、ゼオライトの重量に対
して1.7%(吸着剤M)、2%(吸着剤N)、2.5
%(吸着剤O)、3%(吸着剤P)、5%(吸着剤Q)
とした。そして、上記実施例1と同様にしてアセトアル
デヒドの除去率を調べた。但し、この実施例4では、ア
セトアルデヒド除去率を5分毎に30分経過するまで調
べた。
【0115】この結果を、図15に示す(尚、比較のた
めに、活性炭の場合の結果を併せて示す)。このことよ
り、ポリビニルアルコールの添加量が多くなると、吸着
能力が経時的に低下する割合が多くなり、吸着能力の観
点からは、ポリビニルアルコールの添加量が少ない方が
良好であることが判る。特に3%以下であれば、全く問
題はない。しかし、ポリビニルアルコールの重量をゼオ
ライトの重量に対して5%にしたとしても、活性炭に比
べると低下率は非常に少ない。
【0116】(実施例5)次いで、上記実施例2の吸着
剤Gと活性炭とについて、アセトアルデヒドに対する等
温吸着線(一定温度下で、アセトアルデヒド濃度に対し
て吸着剤1g当たりどの程度アセトアルデヒドを吸着し
得るかを示す線)がどのようになるかを調べた。測定温
度は25℃及び80℃とした。
【0117】この結果を図16に示す。このことによ
り、活性炭は、アセトアルデヒド濃度が低下したり温度
が上昇したりするとその吸着量の差だけアセトアルデヒ
ドを放出することになる。これに対し、吸着剤Gは、ア
セトアルデヒド濃度及び温度が共に変化しても吸着量は
一定であるので、アセトアルデヒドを放出することはな
い。
【0118】(実施例6)次に、図17(a)〜(c)
に示すように、物理的吸着剤13と化学的吸着剤14と
を併用した場合の効果を調べた。すなわち、物理的吸着
剤13として活性炭を、化学的吸着剤14として上記実
施例2の吸着剤Gと同じもの(レゾルシン+H型かつZ
SM5型ゼオライト)をそれぞれ使用し、この物理的吸
着剤13(0.1g)と化学的吸着剤14(0.1g)
とを細いガラス管75の中に装填した。そして、図17
(a)では、物理的吸着剤13を後述のアセトアルデヒ
ドの流動方向の上流側(同図の左側)に、化学的吸着剤
14を下流側(同図の右側)にそれぞれ装填し、図17
(b)では、逆に、化学的吸着剤14を上流側に、物理
的吸着剤13を下流側にそれぞれ装填し、図17(c)
では両吸着剤13,14を均一に混合した状態で装填し
た。一方、比較のために、図17(d)に示すように、
物理的吸着剤13(0.1g)のみを装填したものを作
製した。尚、これら両吸着剤13,14を装填した部分
の両側には通気性部材16,16を設けている。
【0119】続いて、上記各ガラス管75内に、アセト
アルデヒド濃度が30ppmとなるように調製した空気
を1L/minで5分間流した。その後、各ガラス管7
5を容積1Lのエアバッグ内に入れ、このエアバッグ内
の温度を80℃にした状態で20分間放置した。次い
で、そのエアバッグ内のアセトアルデヒドの濃度を調べ
た。このアセトアルデヒド濃度が高いほど、活性炭が一
度吸着したアセトアルデヒドを多く放出していることに
なる。
【0120】この結果を図18に示す。尚、図18の
(a)〜(d)は、図17の(a)〜(d)の場合にそ
れぞれ対応している。このことより、物理的吸着剤13
と化学的吸着剤14とを併用すれば、物理的吸着剤13
のみの場合に比べてアセトアルデヒドの放出量が少ない
ことが判る。これは、物理吸着剤13から放出されたア
セトアルデヒドが、化学的吸着剤14に吸着されたから
である。尚、物理的吸着剤13を上流側に配置した方が
下流側に配置する場合よりも悪い結果となっているが、
これは、アセトアルデヒドを流している間に上流側に位
置する場合の方がそれだけ多くのアセトアルデヒドを吸
着し、高温時にその分だけ多くのアセトアルデヒドを放
出したためと考えられ、この結果からはどちらが良いか
悪いかを判断することはできない。
【0121】(実施例7)次いで、物理的吸着剤を化学
的吸着剤よりも上流側に配置した場合の効果を調べた。
すなわち、上記実施例6と同じ物理的吸着剤0.1gと
化学的吸着剤0.1gとを用いて、それらを実施例6の
ようにガラス管内に入れ、アセトアルデヒド濃度が10
ppmとなるように調製した空気を上流側から流速0.
6m/sで流し、下流側でアセトアルデヒド濃度を経時
的に測定することでアセトアルデヒドの除去率を調べ
た。このとき、 (イ)物理的吸着剤を上流側に、化学的吸着剤を下流側
にそれぞれ装填したもの(図17(a)と同じ) (ロ)化学的吸着剤を上流側に、物理的吸着剤を下流側
にそれぞれ装填したもの(図17(b)と同じ) (ハ)両吸着剤を均一に混合した状態で装填したもの
(図17(c)と同じ) (ニ)化学的吸着剤0.1gのみを装填したもの(図1
7(d)の物理的吸着剤を化学的吸着剤に代えたもの)
を作製した。
【0122】この結果を図19に示す。このことより、
物理的吸着剤を上流側に配置すると除去率は他の場合よ
りも高くなることが判る。これは、物理的吸着剤から放
出されたアセトアルデヒドが下流側に流され、その物理
的吸着剤の下流側に配置された化学的吸着剤に吸着され
たためと判断することができる。
【0123】(実施例8)次に、物理的吸着剤を化学的
吸着剤よりも上流側に配置した場合に限定し、その上流
側の物理的吸着剤の使用量を変えて、上記実施例7と同
様にしてアセトアルデヒド除去率を調べた。このとき、
物理的吸着剤の使用量は、(ホ)0.5g、(ヘ)0.
2g、(ト)0.05gとした。
【0124】この結果を図20に示す(尚、上記実施例
7の(ニ)の場合も併せて示す)。このことより、物理
的吸着剤の使用量を多くすればするほどアセトアルデヒ
ド除去率は高くなることが判る。
【0125】(実施例9)続いて、ゼオライトの結晶構
造が吸着性能にどのように影響するかを調べた。すなわ
ち、ZSM5型ゼオライトを用いた上記吸着剤Gと、Y
型ゼオライト及びX型ゼオライト(共にH型)をそれぞ
れ用いた比較例としての吸着剤R,Sとを用意した。こ
の吸着剤R,Sは、吸着剤Gと同様にして製造したもの
であり、吸水性物質が異なるだけである。そして、これ
ら3種類の吸着剤G,R,Sを0.2gずつ細いガラス
管内にそれぞれ入れ、アセトアルデヒド濃度が10pp
mとなるように調製した空気を上流側から流速0.6m
/sで流し、下流側でアセトアルデヒド濃度を経時的に
測定することでアセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0126】この結果を図21に示す。このことより、
ZSM5型ゼオライトがY型やX型に比べてアセトアル
デヒドに対する吸着能力を高レベルに維持できることが
判る。
【0127】次に、H型かつZSM5型ゼオライトにお
いてケイバン比が吸着性能にどのように影響するかを調
べた。すなわち、上記吸着剤G(ケイバン比80)0.
2gと、ケイバン比を30にしたもの(吸着剤T)0.
2gと、ケイバン比を280にしたもの(吸着剤U)
0.2gとを用意し、上記結晶構造の比較試験と同じ方
法でアセトアルデヒドの除去率を調べた。
【0128】この結果を図22に示す。このことより、
H型かつZSM5型ゼオライトにおいてはケイバン比を
80に設定することが最良であることが判る。
【0129】(実施例10)上記実施形態1の石油ファ
ンヒータ21を室内(和室6畳)に設置して暖房運転
し、室内のホルムアルデヒド濃度の推移を測定した結果
を図23のグラフに示す。このグラフにおいて、実線が
吸着剤を含まないファンヒータ21での測定結果であ
り、破線がフィルタ部材1に吸着処理剤13,14を含
ませたファンヒータ21での測定結果である。この測定
には、面積が400cm2のフィルタ部材1を使用し、フィル
タ部材1を通過する空気の流速は1m/sec に設定した。
また、このフィルタ部材1には、物理的吸着剤13と化
学的吸着剤14を、10:2の割合で含有させたものを
使用した。具体的に、物理的吸着材13として、活性炭
を4グラム使用し、化学的吸着剤14として、吸着剤G
を20グラム使用した。
【0130】このグラフに示すように、吸着処理剤1
3,14を含まないファンヒータ21では、運転時間が
長くなるにしたがって室内のホルムアルデヒド濃度が高
くなり、約3時間で、日本での居住室内の指針値を超え
ているが、吸着処理剤13,14を使用すると運転時間
が長くなっても室内のホルムアルデヒド濃度はほとんど
高くならず、低い濃度に維持されている。このことか
ら、吸着処理剤13,14を使用することで燃焼生成物
が有効に吸着されていることが判る。
【0131】(実施例11)図24及び図25は、それ
ぞれ、化学的吸着剤と活性炭(物理的吸着剤)の両方を
含むフィルタを設けた煙草と、活性炭入りのフィルタを
設けた煙草と、フィルタなしの煙草とについて、ホルム
アルデヒド及びアセトアルデヒドの吸引濃度を測定した
結果を示す。なお、この測定において、化学的吸着剤は
1本の煙草について0.2グラム含有させ、活性炭は
0.05グラム含有させ、吸引速度は1リットル/分と
した。このように、化学的吸着剤と活性炭の両方を含む
フィルタを設けた煙草では、ホルムアルデヒド及びアセ
トアルデヒドの吸引濃度が、他の2タイプの煙草に比べ
て著しく低減され、吸着処理の効果の高さが認められ
る。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の物品によ
ると、被処理ガス中の被吸着成分と水分の存在下で反応
して該成分を吸着する、一価フェノール、多価フェノー
ル及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なく
とも1種の化合物からなる吸着性物質と、上記反応時に
該吸着性物質に水分を供給する吸水性物質とを含有する
化学的吸着剤を備えた吸着処理剤を物品に設けるように
したことにより、被処理ガス中に含まれたカルボニル基
含有化合物などの被吸着成分を、臭気や腐食等の問題を
発生させることなく、効果的に吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る石油ファンヒータの
断面図である。
【図2】図1の石油ファンヒータに使用しているフィル
タ部材の正面図である。
【図3】図2のフィルタ部材の横断面図である。
【図4】図3の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る煙草を示す斜視図で
ある。
【図6】図5の変形例を示す斜視図である。
【図7】図5の変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施形態3に係る建材を示す斜視図で
ある。
【図9】図8の変形例を示す斜視図である。
【図10】図8の変形例を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態4に係る物品を示す断面図
である。
【図12】図11の変形例を示す断面図である。
【図13】図11の変形例を示す断面図である。
【図14】実施例1殻の試験の要領を示す概略説明図で
ある。
【図15】実施例4の試験の結果を示すグラフである。
【図16】実施例5の試験の結果を示すグラフである。
【図17】実施例6の試験の要領を示す概略説明図であ
る。
【図18】実施例6の試験の結果を示すグラフである。
【図19】実施例7の試験の結果を示すグラフである。
【図20】実施例8の試験の結果を示すグラフである。
【図21】実施例9の試験の結果を示すグラフである。
【図22】実施例9の試験の結果を示すグラフである。
【図23】実施例10の試験の結果を示すグラフであ
る。
【図24】実施例11の試験の結果を示すグラフであ
る。
【図25】実施例11の試験の結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 フィルタ部材 13 物理的吸着剤 14 化学的吸着剤 24 燃焼部 26 空気取り入れ口 28 空気通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/02 B01J 20/02 B 4L033 D06M 13/152 D06M 13/152 E04B 1/64 E04B 1/64 Z F24H 3/04 301 F24H 3/04 301 (72)発明者 住田 弘祐 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DH21 DH25 FA06 FA11 FA26 HA21 HB04 HC05 HD11 3L028 AA02 AB05 AC01 4B045 AA45 AB16 BB01 BC16 4D012 CA01 CA09 CA11 CB01 CB03 CG01 CG03 CH05 CK10 4G066 AA05B AA14D AA20B AA22B AA61B AA62B AA64B AA66B AA70B AB06B AC12D AE01B AE02B BA36 CA52 DA02 DA03 FA28 4L033 AC11 AC15 BA13 BA14 DA06

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼部と、該燃焼部から発生する被処理
    ガス中の被吸着成分を吸着処理する吸着処理剤とを備え
    た物品であって、 吸着処理剤は、水分の存在下で被吸着成分と反応して該
    被吸着成分を吸着する、一価フェノール、多価フェノー
    ル及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物からなる吸着性物質と、上記反応時に
    該吸着性物質に水分を供給する吸水性物質とを含有する
    化学的吸着剤を備えていることを特徴とする物品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の物品において、 燃焼部と吸着処理剤とを備えた燃焼式暖房機であること
    を特徴とする物品。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の物品において、 燃焼式暖房機が、燃焼部と連通した暖房用空気通路を備
    えた燃焼式温風暖房機であり、 吸着処理剤は、該暖房用空気通路内またはその近傍に設
    けられていることを特徴とする物品。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の物品において、 吸着処理剤が、空気通路の空気取り入れ口側に設けられ
    ていることを特徴とする物品。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の物品において、 空気取り入れ口に、空気を浄化するフィルタを備え、 吸着処理剤が該フィルタに含有され、該フィルタが上記
    空気取り入れ口を閉塞する状態で取り付けられているこ
    とを特徴とする物品。
  6. 【請求項6】 揮発性の被吸着成分を含有するととも
    に、揮発した被吸着成分を吸着処理する吸着処理剤を備
    えた建材からなる物品であって、 吸着処理剤は、水分の存在下で被吸着成分と反応して該
    被吸着成分を吸着する、一価フェノール、多価フェノー
    ル及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物からなる吸着性物質と、上記反応時に
    該吸着性物質に水分を供給する吸水性物質とを含有する
    化学的吸着剤を備えていることを特徴とする物品。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の物品において、 吸着処理剤が、建材による建造物の室内側となる面の近
    傍に設けられていることを特徴とする物品。
  8. 【請求項8】 被処理ガス中の被吸着成分を吸着処理す
    る吸着処理剤を備えた、着用品、携帯品、住宅設備用
    品、及び家庭用品よりなる群から選択される1種の物品
    であって、 吸着処理剤は、水分の存在下で被吸着成分と反応して該
    被吸着成分を吸着する、一価フェノール、多価フェノー
    ル及びこれらの誘導体よりなる群から選択される少なく
    とも1種の化合物からなる吸着性物質と、上記反応時に
    該吸着性物質に水分を供給する吸水性物質とを含有する
    化学的吸着剤を備えていることを特徴とする物品。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の物品において、 燃焼部と吸着処理剤とを備えた煙草であることを特徴と
    する物品。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8の何れか1記載の物品
    において、 吸着処理剤が物品の本体に着脱自在に設けられているこ
    とを特徴とする物品。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れか1記載の物
    品において、 吸水性物質は、H型ゼオライトであることを特徴とする
    物品。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11の何れか1記載の物
    品において、 吸水性物質は、ZSM5型ゼオライトであることを特徴
    とする物品。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れか1記載の物
    品において、 吸着性物質は、レゾルシンであることを特徴とする物
    品。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13の何れか1記載の物
    品において、 化学的吸着剤は、さらに弱酸性物質又は弱塩基性物質を
    含有することを特徴とする吸着処理用部材。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14の何れか1記載の物
    品において、 吸着処理剤が、物理的吸着剤を含み、 該物理的吸着剤は、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、
    アルミナ、ベントナイト、ケイソウ土及びボーキサイト
    よりなる群から選択される少なくとも1種であることを
    特徴とする物品。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の物品において、 化学的吸着剤と物理的吸着剤とが、互いに近傍に配置さ
    れていることを特徴とする物品。
JP11050910A 1998-12-11 1999-02-26 吸着処理剤を備えた物品 Pending JP2000246095A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11050910A JP2000246095A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 吸着処理剤を備えた物品
EP99944805A EP1054730A1 (en) 1998-12-11 1999-09-24 Composition for use in adsorption treatment, products formed with the same, and a method for producing adsorbent using the same
PCT/JP1999/005211 WO2000035580A1 (en) 1998-12-11 1999-09-24 Composition for use in adsorption treatment, products formed with the same, and a method for producing adsorbent using the same
KR1020007008773A KR20010040870A (ko) 1998-12-11 1999-09-24 흡착처리용 조성물과, 이를 이용한 제품 및 흡착제 제조방법
US09/618,760 US6432872B1 (en) 1998-12-11 2000-07-18 Composition for use in adsorption treatment, products formed with the same, and a method for producing adsorbent using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11050910A JP2000246095A (ja) 1999-02-26 1999-02-26 吸着処理剤を備えた物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000246095A true JP2000246095A (ja) 2000-09-12

Family

ID=12871947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11050910A Pending JP2000246095A (ja) 1998-12-11 1999-02-26 吸着処理剤を備えた物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000246095A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003013286A1 (fr) * 2001-08-02 2003-02-20 Japan Tobacco Inc. Filtre a cigarette
WO2003013287A1 (fr) * 2001-08-02 2003-02-20 Japan Tobacco Inc. Filtre a cigarette
WO2003037114A1 (fr) * 2001-10-30 2003-05-08 Japan Tobacco Inc. Filtre pour cigarette et cigarette avec filtre
JP2004535158A (ja) * 2001-02-22 2004-11-25 フィリップ・モーリス・プロダクツ・インコーポレイテッド 紙巻きたばこ及び下流香味添加を持つフィルター
US7784470B2 (en) 2002-01-09 2010-08-31 Philip Morris Usa Inc. Cigarette filter with beaded carbon
US7784471B2 (en) 2003-01-09 2010-08-31 Philip Morris Usa Inc. Cigarette filter with beaded carbon
WO2018110405A1 (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 有限会社フィルコーポレーション フィルタろ材、それを備えたフィルタ素子およびフィルタろ材の製造方法
WO2019167585A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気清浄装置
CN115818571A (zh) * 2022-12-14 2023-03-21 福建久策气体股份有限公司 一种甲醇和水蒸气制氢的系统

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004535158A (ja) * 2001-02-22 2004-11-25 フィリップ・モーリス・プロダクツ・インコーポレイテッド 紙巻きたばこ及び下流香味添加を持つフィルター
US7484511B2 (en) 2001-02-22 2009-02-03 Philip Morris Usa Inc. Cigarette and filter with downstream flavor addition
WO2003013286A1 (fr) * 2001-08-02 2003-02-20 Japan Tobacco Inc. Filtre a cigarette
WO2003013287A1 (fr) * 2001-08-02 2003-02-20 Japan Tobacco Inc. Filtre a cigarette
US7228861B2 (en) 2001-08-02 2007-06-12 Japan Tobacco, Inc. Cigarette filter
WO2003037114A1 (fr) * 2001-10-30 2003-05-08 Japan Tobacco Inc. Filtre pour cigarette et cigarette avec filtre
US7784470B2 (en) 2002-01-09 2010-08-31 Philip Morris Usa Inc. Cigarette filter with beaded carbon
US7997282B2 (en) 2002-01-09 2011-08-16 Philip Morris Usa Inc. Cigarette filter with beaded carbon
US7784471B2 (en) 2003-01-09 2010-08-31 Philip Morris Usa Inc. Cigarette filter with beaded carbon
WO2018110405A1 (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 有限会社フィルコーポレーション フィルタろ材、それを備えたフィルタ素子およびフィルタろ材の製造方法
JPWO2018110405A1 (ja) * 2016-12-14 2018-12-20 有限会社フィルコーポレーション フィルタろ材、それを備えたフィルタ素子およびフィルタろ材の製造方法
JP2019048301A (ja) * 2016-12-14 2019-03-28 有限会社フィルコーポレーション フィルタろ材、それを備えたフィルタ素子およびフィルタろ材の製造方法
WO2019167585A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気清浄装置
CN115818571A (zh) * 2022-12-14 2023-03-21 福建久策气体股份有限公司 一种甲醇和水蒸气制氢的系统
CN115818571B (zh) * 2022-12-14 2024-02-23 福建久策气体股份有限公司 一种甲醇和水蒸气制氢的系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3829600B2 (ja) 吸着剤とそれを用いた吸着装置及びその他の物品並びに吸着方法
US6432872B1 (en) Composition for use in adsorption treatment, products formed with the same, and a method for producing adsorbent using the same
JP2998800B2 (ja) 脱臭用組成物とそれを用いた脱臭装置及びフィルタ並びに脱臭方法
JP2000246095A (ja) 吸着処理剤を備えた物品
WO2004009217A1 (ja) 気体浄化材
WO2023054012A1 (ja) ガス吸着剤ならびにそれを用いたガス吸着シート、濾材およびエアフィルター
JP4205239B2 (ja) ガス吸着シート
JP4122540B2 (ja) 環境浄化機能付き表装用シートで表装された建材ボード
JP3680617B2 (ja) 吸着処理用部材
JP3572970B2 (ja) 吸着処理用組成物とそれを用いた吸着処理装置および空気清浄用フィルタ並びに吸着処理方法
JP2950683B2 (ja) 空気浄化剤及び空気浄化装置
JP2000218125A (ja) 室内空気清浄用部材
JP2009153670A (ja) 消臭シート
JPH1199194A (ja) 脱臭用組成物及びそれを用いた脱臭装置並びに脱臭方法
JP2000246040A (ja) 吸着処理用部材
JP3570267B2 (ja) 吸着処理用部材並びにそれを用いた吸着処理装置及び吸着処理方法
JP2006075312A (ja) 耐熱性に優れた消臭性組成物及びそれを用いた成形品
JP3601338B2 (ja) 吸着処理用部材並びにそれを用いた吸着処理装置及び吸着処理方法
JP2000152982A (ja) 消臭性フィルタ及び空気調和機
JPH07204259A (ja) 金属カルボン酸塩含有空気浄化剤
JP3541713B2 (ja) 吸着処理剤
JP2000262834A (ja) 空気清浄化フィルター
JP3567771B2 (ja) 吸着処理用フィルタおよびそれを用いた吸着処理装置および吸着処理方法
JP2002291860A (ja) 通気性脱臭フィルター
JP2003153990A (ja) 消臭及び調湿フィルター材

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070904