JP2000244356A - ダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents

ダイレクトコンバージョン受信機

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JP2000244356A
JP2000244356A JP11044664A JP4466499A JP2000244356A JP 2000244356 A JP2000244356 A JP 2000244356A JP 11044664 A JP11044664 A JP 11044664A JP 4466499 A JP4466499 A JP 4466499A JP 2000244356 A JP2000244356 A JP 2000244356A
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JP
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band
baseband
frequency
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JP11044664A
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Toshio Takada
壽雄 高田
Hiroki Suzuki
裕樹 鈴木
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Kokusai Electric Corp
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Kokusai Electric Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互変調歪みと混変調歪みの発生が少ないダ
イレクトコンバージョン受信機を提供する。 【解決手段】 分配器47がRF受信信号を分配して、
I相ベースバンド変換部14とQ相ベースバンド変換部
15とにそれぞれ入力し、I相ベースバンド変換部が局
部発振周波数22を用いてRF受信信号をI相ベースバ
ンド信号に変換し、Q相ベースバンド変換部が90度位
相をずらせた局部発振周波数22を用いてRF受信信号
をQ相ベースバンド信号変換し、I相ベースバンド信号
からI相フィルタ42がI相妨害波成分を抽出し、Q相
ベースバンド信号からQ相フィルタ43がQ相妨害波成
分を抽出する。I相妨害波信号とQ相妨害波信号とをそ
れぞれI相RF変換部44とQ相RF変換部45とで再
びRF帯域に周波数変換し、これら妨害波信号を合成器
46で合成して、加算器48でRF受信信号に加算して
妨害波成分を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信分野にお
けるダイレクトコンバージョン(直接検波)受信機に関
し、特に、相互変調歪みと混変調歪みを改善する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】携帯無線電話では、自分の希望波以外に
も他の人の所持している携帯無線電話への電波が妨害波
として同時にアンテナで受信される。そして、大きいレ
ベルの複数の妨害波が入力されると、これら相互及び希
望波との相互変調による歪みが発生し、結果として希望
受信波の受信感度が劣化する問題がある。これを図6、
図7によって説明する。
【0003】図6は、希望波fDを送信する送信アンテ
ナ1と複数の妨害波fuD(fuD1〜fuDn)を送出
する送信アンテナ2の位置関係と、それぞれのアンテナ
から放射される電波の電界強度及び受信不能領域3を示
した図であり、(a)(c)は送信アンテナ1、2の位
置関係を示し、(b)はアンテナからの距離を横軸と
し、それぞれのアンテナから放射される電波の電界強度
EfD、EfuDを縦軸とする距離と電界強度との関係を
示している。なお、図(b)に示すERは妨害波がない
時の携帯無線電話の受信可能な最低電界強度を示す。
【0004】図示の横軸(距離)の範囲では、希望波f
Dの強度EfDは常にERよりも大きいので、妨害波fu
D(fuD1〜fuDn)がなければいつでも受信可能で
ある。しかしながら、アンテナ2からの妨害波fuDの
強度EfuDは、アンテナ2近くでは大きな値を持ち、
その値がEpuDとなる位置d1からEouDとなる位置
d2の間では、妨害波の方が希望波の強度よりもΔ以上
大きくなる。ここに、Δは、これ以上妨害波レベルが希
望波レベルよりも大きくなると、相互変調により受信不
能になる値とする。この結果、相互変調歪み等により希
望波fDを受信することが不能になる範囲を平面上に示
すと、図6(c)のような円3の範囲になる。
【0005】図7は、携帯無線電話が受信可能な状況を
希望波fDの電界強度EfDに対する妨害波fuDの電界
強度EfuDの関係を示した図であり、本来、受信機は
最低電界強度ERより大きい受信波を受信可能である
が、図6で説明したように妨害波fuDのレベルが大き
くなるにつれて希望波の受信可能な最低のレベルは図の
曲線のように大きくなることを示している。図6の位
置d1〜d2の間では希望波と妨害波の電界強度範囲が
図7の曲線より下にあるので、この範囲では受信不能
になる。このように希望波は電界強度がER以上であっ
て十分に大きく(図ではEoDの強度)、妨害波がなけ
れば携帯無線電話が受信可能な範囲内に位置しているに
もかかわらず、妨害波のために受信不能となることは利
用者にとって著しく不都合な欠点であった。
【0006】このような欠点に対して従来では次ぎのよ
うな対策を施していた。図8には、ページャに採用され
た従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成を示し
てある。このダイレクトコンバージョン受信機は、アン
テナ10で受信した信号をアンプ(LNA:低雑音増幅
器)11及び帯域制限フィルタ12を通して直接検波回
路13に入力して、直接検波回路13により基底帯域
(ベースバンド)信号を得ている。直接検波(すなわ
ち、ダイレクトコンバージョン)とは、変調波の中心周
波数とほぼ等しい直交局部発振周波数(ローカル周波
数)を用いて、RF帯域の受信波を直接ベースバンド信
号に変換する処理法であり、この処理法は、スーパーヘ
テロダイン方式と比べ中間周波数帯(IF帯)での増幅
器や帯域制限等のフィルタなどが不要となるため、受信
機の小型化や低消費電力化に有効で、小型携帯性を要求
され且つバッテリを電源とする携帯無線電話やページャ
等の携帯無線通信機にとって有利なものである。
【0007】直接検波回路13は、べースバンドで動作
可能な回路であってIC化したものであり、帯域制限フ
ィルタ12からのRF信号がそれぞれ入力される2つの
混合器(ミキサ)14、15と、ベースバンド通過フィ
ルタ16、17と、リミタアンプ18、19と、4相検
波器20と、アンプ21とを有している。混合器14
は、局部発振器22からの変調波の中心周波数とほぼ等
しい局部発振周波数と、帯域フィルタ12のRF信号出
力との混合を行って、I相のベースバンド帯域に周波数
変換する。また、混合器15は、位相変更器23で90
゜位相シフトした局部発振周波数と帯域フィルタ12の
RF信号出力との混合を行って、Q相のベースバンド帯
域に周波数変換する。
【0008】そして、混合器14、15のベースバンド
信号出力はそれぞれベースバンド通過フィルタ16、1
7、リミタアンプ18、19を通り、4相検波器20に
入力される。4相検波器20は、局部発振器22の出力
周波数と受信信号の周波数とが一致しないために生じる
ビート成分を除去し、ベースバンドの信号成分のみを取
り出し、このベースバンド信号は合成されてアンプ21
を介してベースバンドのディジタル受信信号処理部(図
示省略)へ送られる。
【0009】一方、ベースバンド通過フィルタ16の出
力の一部は、AGC(自動利得制御)回路25に送ら
れ、フィルタ26、増幅器27、検波整流回路28で直
流化され、低周波通過フィルタ(LPF)29を介して
ダイオード30へ印加される。このAGC回路25によ
るAGC制御の仕方を以下で説明する。LPF29は、
検波整流回路28の出力を平滑化させるとともにアンテ
ナ10からの高周波の逆流の防止をさせる働きをする。
さらに、LPF29の出力の大小によってダイオード3
0の等価抵抗の値を変化させ、かくして、妨害波入力時
に増幅器11の利得を減少させる。
【0010】この時のダイオード30の等価抵抗と希望
波fDの電界強度との関係を図9に示す。特性a、b、
cは増幅器11の増幅率によって決定されるもので、特
性aは増幅率が高い時を、特性cは増幅率が低い時を示
し、特性bはその中間の値である。ここで、アンテナ1
0の出力はある共振インピーダンスを持って出力されて
いるため、希望波fDの電界強度がある一定の値(図9
の曲線が下降し始める値)より大きくなると、前記の通
りダイオード30の等価抵抗が下がり始める。これによ
り、アンテナインピーダンスが下げられることになり、
等価的に増幅器11への入力レベルが下げらることにな
る。
【0011】したがって、増幅器27、検波整流回路2
8、LPF29、ダイオード30からなる回路を付加す
ることにより、受信機は希望波fDにより自動利得制御
(AGC)がかけられる。このことにより、妨害波fu
Dの受信電界強度が大きいときは、増幅器11への妨害
波fuDの入力レベルが抑えられて、混変調歪みの発生
が防止され、妨害波存在時の受信可能範囲は図10に示
す曲線の上側となる。これは、図7に示した曲線
(図10にも同じ記号で示した)の上部の範囲よりも大
幅に広がっている。なお、図10のP点の位置は前記A
GCの動作する位置であり、これは増幅器27の利得を
設定することによって決定することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ダイレクトコンバージョン受信機にあっては、妨害波の
入力電界強度により自動利得制御が行われるため、希望
波も妨害波とともに減衰して受信感度が悪化してしまう
という問題があった。図11(a)に示すように希望波
31の受信電界強度が妨害波32の電界強度と同等で、
受信感度点33(受信感度仕様を満足する希望波入力電
界)よりも十分大きな場合、図11(b)に示すように
希望波31は妨害波32とともにΔだけ減衰したとして
も、受信感度点33よりも大きな電界強度を保持してい
るため受信可能であり、よって、従来の受信機であって
も相互変調歪みや混変調歪みの発生を抑える有効な手段
であった。
【0013】しかしながら、図12(a)に示すように
希望波31の受信電界強度が妨害波32に比べ非常に小
さく、受信感度点33に比べさほど大きくない場合に
は、図12(b)に示すように希望波が自動利得制御に
より減衰してしまい、結果として受信電界強度が受信感
度点より小さくなって受信不能の状態に陥ってしまう。
なお、ダイレクトコンバージョン受信機はページャに適
用された実績はあるものの、受信感度仕様、相互変調歪
み仕様がページャよりも厳しい携帯無線電話機において
は、以上述べてきた問題点を解消できなかったため、製
品化された例はない。
【0014】本発明は上記従来の事情にかんがみなされ
たもので、相互変調歪みと混変調歪みの発生が少ないダ
イレクトコンバージョン受信機を提供することを目的と
する。また、ページャ等の無線通信機の受信部としてだ
けでなく、携帯無線電話機の受信部に採用して好適なる
ダイレクトコンバージョン受信機を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るダイレクト
コンバージョン受信機は、線形性の高い回路を用いて相
互変調歪みの発生を抑えるのではなく、相互変調歪みの
発生源である妨害波を除去するものであり、このため
に、ベースバンド信号から妨害波のみを取り出し、再度
RF帯域に周波数変換して、RF帯域の受信信号と加算
することで当該受信信号中の妨害波を減衰させ、受信機
の相互変調特性を改善している。
【0016】本発明に係るダイレクトコンバージョン受
信機では、ベースバンド変換部が局部発振周波数を用い
てRF帯域の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換
し、このベースバンド出力信号からフィルタにより妨害
波成分を抽出する。そして、フィルタから出力される妨
害波信号をRF変換部で再度RF帯域に周波数変換し
て、このRF帯域の妨害波信号を加算器で前記RF帯域
の受信信号に加算して妨害波成分を減少させる。これに
より、前記ベースバンド変換部から得られるベースバン
ド信号中から妨害波信号成分は除去され、当該ベースバ
ンド信号が受信信号処理部へ出力されて、高感度な受信
処理がなされる。
【0017】また、直交検波方式の受信処理がなされる
場合には、本発明に係るダイレクトコンバージョン受信
機では、分配器がRF帯域の受信信号を分配して、I相
ベースバンド変換部とQ相ベースバンド変換部とにそれ
ぞれ入力し、I相ベースバンド変換部が局部発振周波数
を用いてRF帯域の受信信号をI相ベースバンド帯域に
周波数変換し、Q相ベースバンド変換部が90度位相を
ずらせた局部発振周波数を用いてRF帯域の受信信号を
Q相ベースバンド帯域に周波数変換し、I相ベースバン
ド信号からI相フィルタがI相妨害波成分を抽出し、Q
相ベースバンド信号からQ相フィルタがQ相妨害波成分
を抽出する。そして、I相フィルタから出力されるI相
妨害波信号をI相RF変換部で再びRF帯域に周波数変
換し、Q相フィルタから出力されるQ相妨害波信号をQ
相RF変換部で再びRF帯域に周波数変換し、これらR
F帯域のI相妨害波信号とQ相妨害波信号とを合成器で
合成して、これら合成されたRF帯域の妨害波信号を加
算器で前記RF帯域の受信信号に加算して妨害波成分を
減少させる。これにより、前記ベースバンド変換部から
得られるベースバンド信号中から妨害波信号成分は除去
され、当該ベースバンド信号が受信信号処理部へ出力さ
れて、高感度な受信処理がなされる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係るダイレクトコンバー
ジョン受信機を、図に示す一実施形態を参照して具体的
に説明する。なお、図8に示した従来例と同様な部分に
は同一符号を付して、重複する説明は省略する。
【0019】図1には、本発明に係るダイレクトコンバ
ージョン受信機の一例を示してある。この受信機におい
ては、アンテナ10に入射した微弱な電波(RF受信信
号)がLAN11により増幅され、フィルタ12を通っ
て分配器41で2つに分配され、一方のRF受信信号は
I相ミキサ14に入力され、他方のRF受信信号はQ相
ミキサ15に入力される。I相ミキサ14には局部発振
器22からの変調波の中心周波数とほぼ等しい局部発振
周波数が入力され、この局部発振周波数とRF受信信号
との混合を行って、I相のベースバンド信号に周波数変
換する。また、混合器15には位相変更器23で90゜
位相シフトした局部発振周波数が入力され、この局部発
振周波数とRF受信信号との混合を行って、Q相のベー
スバンド信号に周波数変換する。そして、ミキサ14、
15のベースバンド信号出力はそれぞれベースバンド通
過フィルタ16、17、リミタアンプ18、19を通
り、従来と同様に4相検波器20に入力されて、ベース
バンドのディジタル受信信号処理部(図示省略)へ送ら
れる。
【0020】ここで、ミキサ14、15のベースバンド
信号出力の一部は、それぞれ妨害波のキャンセルにも用
いられている。すなわち、I相ミキサ14からのI相の
ベースバンド信号の一部は、ハイパスフィルタ42を通
すことによってI相の妨害波信号成分が抽出され、この
妨害波信号がミキサ44で局部発振周波数と混合される
ことによって、再びI相のRF帯域に周波数変換され
る。また、Q相ミキサ15からのQ相のベースバンド信
号の一部は、ハイパスフィルタ43を通すことによって
Q相の妨害波信号成分が抽出され、この妨害波信号がミ
キサ45で90゜位相シフトした局部発振周波数と混合
されることによって、再びQ相のRF帯域に周波数変換
される。
【0021】そして、これらI相とQ相のRF帯域妨害
波信号は合成器46で合成され、この合成されたRF帯
域妨害波信号を遅延素子47で180度位相を遅延させ
ることにより逆相に反転させて、加算器48でRF受信
信号に加算する。これにより、ミキサ14、15(すな
わち、直接検波回路)に入力されるRF受信信号中から
妨害波信号成分が除去され、比較的妨害波の強度が高い
通信環境においても高感度な受信処理がなされる。
【0022】図2を参照して、上記の妨害波の除去処理
を詳しく説明する。なお、説明を簡単化するため、I相
側の一方のみを例にとって説明するが、Q相側について
も同様であり、また、両相を合成した場合においても同
様である。希望波51および妨害波52、53がアンテ
ナ10に入射し、LAN11で増幅されると、その時の
周波数スペクトラムは図2(a)に示すように、希望波
51より高周波数帯に妨害波52、53が表れたものに
なる。なお、本例では、希望波51の受信レベルが妨害
波52、53に比べて比較的小さくしている。
【0023】ここで、ミキサ14はある程度の利得が要
求されることから、どうしてもその非線形性により妨害
波52、53との相互変調で3次相互変調歪が発生する
ため、ミキサ14からの出力は図2(b)に示すように
3次相互変調歪54を発生する。そして、図2(c)に
示すように、妨害波52、53はフィルタ16により除
去され、希望波51と3次相互変調歪54が残る。この
3次相互変調歪54は希望波51と同じ帯域内に発生す
るため、受信性能を著しく劣化させる。
【0024】これに対して、ハイパスフィルタ42によ
り希望波51が除去され、、妨害波キャンセル用ミキサ
44の出力は図2(d)に示すように妨害波52、53
のみのスペクトラムとなる。この妨害波52、53はミ
キサ44でRF帯域に周波数変換され、更に遅延素子4
7により位相が180゜の整数倍遅れるように制御さ
れ、加算器48でRF受信信号波に加算される。この結
果、RF受信信号中から妨害波52、53は除去又は減
衰され、図2(e)に示すように、ミキサ14からの出
力において、希望波と妨害波との相互変調で発生する3
次相互変調歪54も解消又は低減させることができる。
【0025】
【実施例】シンボルレート24.3Ksps、RF92
0MHzのQPSK変調信号について、位相変化させな
いもの(被キャンセル信号)と位相を0から360゜変
化させたもの(キャンセル用信号)をRF帯域で加算し
たときのシミュレーション結果を図3に示す。同図より
明らかなように、位相が108゜から252゜の範囲
で、信号が減衰している。また、キャンセル用信号の位
相を180゜の整数倍(5から100000)変化させ
たときのシミュレーション結果を図4に示す。同図に示
すように、位相が180゜の整数倍でずれている限り、
RF周波数の100000周期分(100000×1/
920MHz=109μsec)だけ遅延があっても妨
害波を減衰させることが可能であることが示された。
【0026】また、本発明において図1に示したミキサ
14、15及びミキサ44、45、更にはハイパスフィ
ルタ42、43の遅延が、キャンセル量に明らかに影響
を与える。しかしながら、バイポーラトランジスタで構
成したギルバートセル型ミキサの遅延量をシミュレーシ
ョンした結果、図5に示すように1.5nsec程度の
遅延量であり、また、ハイパスフィルタについても、ベ
ッセル型を用いれば、通過域の遅延量は高々数10ns
ecである。すなわち、ミキサ、フィルタの遅延量の和
は高々数10nsecである。
【0027】図4の結果とあわせて考えれば、本発明が
十分に実現可能であることは明らかである。また遅延素
子47はマイクロストリップライン等を用いて、必要量
を故意に遅延させることが容易に行える。キャンセル用
信号(RF妨害波)を被キャンセル用信号(RF受信信
号)に対して、180゜の整数倍だけ位相を変化させる
には精度が必要であるが、1GHzの信号の波長は30
cmであり、マイクロストリップラインを製造工程でト
リミングし、その長さを調整することで、十分制御可能
である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ベースバンド信号から妨害波のみを取り出し、再度RF
帯域に周波数変換して、RF帯域の受信信号と加算する
ことで当該受信信号中の妨害波を減衰させるようにした
ため、受信信号中から相互変調歪みの発生源である妨害
波を除去して、相互変調歪みと混変調歪みの発生が少な
いダイレクトコンバージョン受信機を実現することがで
きる。また、本発明は、その優れた相互変調特性から、
受信感度仕様や相互変調歪み仕様が厳しい携帯無線電話
機においても実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るダイレクトコンバ
ージョン受信機の構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る妨害波除去処理を
説明するグラフである。
【図3】 本発明の一実施例に係る減衰量と位相差との
関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の一実施例に係る減衰量と位相差との
関係を示すグラフである。
【図5】 本発明の一実施例に係る遅延時間のシミュレ
ーション結果を示すグラフである。
【図6】 希望波と妨害波との関係を説明するグラフで
ある。
【図7】 希望波の受信可能範囲を説明するグラフであ
る。
【図8】 従来のダイレクトコンバージョン受信機の構
成図である。
【図9】 ダイオードの等価抵抗特性を示すグラフであ
る。
【図10】 希望波の受信可能範囲を説明するグラフで
ある。
【図11】 従来のAGC制御による処理を説明するグ
ラフである。
【図12】 従来のAGC制御による処理を説明するグ
ラフである。
【符号の説明】
14:I相ミキサ(ベースバンド変換器)、15:Q相
ミキサ(ベースバンド変換器)、22:局部発振器、
23:90度位相制御器、42:I相ハイパスフィルタ
(I相フィルタ)、43:Q相ハイパスフィルタ(Q相
フィルタ)、44:I相ミキサ(RF変換器) 45:
Q相ミキサ(RF変換器)、46:合成器、 47:遅
延素子、 48:加算器、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RF帯域の受信信号をベースバンド帯域
    に周波数変換して受信信号処理部へ出力するダイレクト
    コンバージョン受信機において、 局部発振周波数を用いてRF帯域の受信信号をベースバ
    ンド帯域に周波数変換するベースバンド変換部と、 ベースバンド変換部からの出力信号から妨害波成分を抽
    出するフィルタと、 フィルタから出力される妨害波信号をRF帯域に再度周
    波数変換するRF変換部と、 RF変換部から出力される妨害波信号を前記RF帯域の
    受信信号に加算して妨害波成分を減少させる加算器と、
    を備え、 前記ベースバンド変換部からの出力を受信信号処理部へ
    出力するダイレクトコンバージョン受信機。
  2. 【請求項2】 RF帯域の受信信号をベースバンド帯域
    に周波数変換して受信信号処理部へ出力するダイレクト
    コンバージョン受信機において、 RF帯域の受信信号を分配する分配器と、 局部発振周波数を用いてRF帯域の受信信号をベースバ
    ンド帯域に周波数変換するI相ベースバンド変換部と、 90度位相をずらせた局部発振周波数を用いてRF帯域
    の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換するQ相ベ
    ースバンド変換部と、 I相ベースバンド変換部からの出力信号から妨害波成分
    を抽出するI相フィルタと、 Q相ベースバンド変換部からの出力信号から妨害波成分
    を抽出するQ相フィルタと、 I相フィルタから出力される妨害波信号をRF帯域に再
    度周波数変換するI相RF変換部と、 Q相フィルタから出力される妨害波信号をRF帯域に再
    度周波数変換するQ相RF変換部と、 I相RF変換部とQ相RF変換部とから出力されるI相
    妨害波信号とQ相妨害波信号とを合成する合成器と、 合成器から出力される妨害波信号を前記RF帯域の受信
    信号に加算して妨害波成分を減少させる加算器と、を備
    え、 前記I相ベースバンド変換部及びQ相ベースバンド変換
    部からの出力を受信信号処理部へ出力するダイレクトコ
    ンバージョン受信機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526931A (ja) * 2003-06-04 2006-11-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 零if受信機に対する適応相互変調ひずみフィルタ
JP2017028276A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 Tdk株式会社 マイクロ波受信装置および磁気抵抗効果デバイス
KR20190075338A (ko) * 2017-12-21 2019-07-01 (주)에이더블유에스아이 통신 시스템

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