JP2001102942A - ダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents

ダイレクトコンバージョン受信機

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JP2001102942A
JP2001102942A JP27852799A JP27852799A JP2001102942A JP 2001102942 A JP2001102942 A JP 2001102942A JP 27852799 A JP27852799 A JP 27852799A JP 27852799 A JP27852799 A JP 27852799A JP 2001102942 A JP2001102942 A JP 2001102942A
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JP
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signal
phase
wave
frequency
band
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JP27852799A
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English (en)
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Hiroki Suzuki
裕樹 鈴木
壽雄 ▲高▼田
Toshio Takada
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Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互変調歪みと混変調歪みの発生が少ないダ
イレクトコンバージョン受信機を提供する。 【解決手段】 シンセサイザ44や可変減衰器45から
なる生成手段がキャンセル信号を生成し、結合器41か
らなる合成手段が生成されるキャンセル信号をRF帯域
の受信信号に合成し、ミキサ14、15からなるベース
バンド変換手段が局部発振周波数を用いて合成後のRF
帯域の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換する。
この場合に、ハイパスフィルタ42や検出回路43から
なる検出手段が合成後の受信信号から妨害波信号を検出
し、制御部46からなる制御手段が検出される妨害波信
号が小さくなるように生成手段により生成されるキャン
セル信号の周波数や位相や電力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信分野にお
けるダイレクトコンバージョン(直接検波)受信機に関
し、特に、相互変調歪みと混変調歪みを改善する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】携帯無線電話では、自分の希望波以外に
も他の人の所持している携帯無線電話への電波が妨害波
として同時にアンテナで受信される。そして、大きいレ
ベルの複数の妨害波が入力されると、これら相互及び希
望波との相互変調による歪みが発生し、結果として希望
受信波の受信感度が劣化する問題がある。これを図5、
図6によって説明する。
【0003】図5は、希望波fDを送信する送信アンテ
ナ1と複数の妨害波fuD(fuD1〜fuDn)を送出
する送信アンテナ2の位置関係と、それぞれのアンテナ
から放射される電波の電界強度及び受信不能領域3を示
した図であり、(a)(c)は送信アンテナ1、2の位
置関係を示し、(b)はアンテナからの距離を横軸と
し、それぞれのアンテナから放射される電波の電界強度
EfD、EfuDを縦軸とする距離と電界強度との関係を
示している。なお、図(b)に示すERは妨害波がない
時の携帯無線電話の受信可能な最低電界強度を示す。
【0004】図示の横軸(距離)の範囲では、希望波f
Dの強度EfDは常にERよりも大きいので、妨害波fu
D(fuD1〜fuDn)がなければいつでも受信可能で
ある。しかしながら、アンテナ2からの妨害波fuDの
強度EfuDは、アンテナ2近くでは大きな値を持ち、
その値がEpuDとなる位置d1からEouDとなる位置
d2の間では、妨害波の方が希望波の強度よりもΔ以上
大きくなる。ここに、Δは、これ以上妨害波レベルが希
望波レベルよりも大きくなると、相互変調により受信不
能になる値とする。この結果、相互変調歪み等により希
望波fDを受信することが不能になる範囲を平面上に示
すと、図6(c)のような円3の範囲になる。
【0005】図6は、携帯無線電話が受信可能な状況を
希望波fDの電界強度EfDに対する妨害波fuDの電界
強度EfuDの関係を示した図であり、本来、受信機は
最低電界強度ERより大きい受信波を受信可能である
が、図5で説明したように妨害波fuDのレベルが大き
くなるにつれて希望波の受信可能な最低のレベルは図の
曲線のように大きくなることを示している。図5の位
置d1〜d2の間では希望波と妨害波の電界強度範囲が
図6の曲線より下にあるので、この範囲では受信不能
になる。このように希望波は電界強度がER以上であっ
て十分に大きく(図ではEoDの強度)、妨害波がなけ
れば携帯無線電話が受信可能な範囲内に位置しているに
もかかわらず、妨害波のために受信不能となることは利
用者にとって著しく不都合な欠点であった。
【0006】このような欠点に対して従来では次のよう
な対策を施していた。図7には、ページャに採用された
従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成を示して
ある。このダイレクトコンバージョン受信機は、アンテ
ナ10で受信した信号をアンプ(LNA:低雑音増幅
器)11及び帯域制限フィルタ12を通して直接検波回
路13に入力して、直接検波回路13により基底帯域
(ベースバンド)信号を得ている。直接検波(すなわ
ち、ダイレクトコンバージョン)とは、変調波の中心周
波数とほぼ等しい直交局部発振周波数(ローカル周波
数)を用いて、RF帯域の受信波を直接ベースバンド信
号に変換する処理法であり、この処理法は、スーパーヘ
テロダイン方式と比べ中間周波数帯(IF帯)での増幅
器や帯域制限等のフィルタなどが不要となるため、受信
機の小型化や低消費電力化に有効で、小型携帯性を要求
され且つバッテリを電源とする携帯無線電話やページャ
等の携帯無線通信機にとって有利なものである。
【0007】直接検波回路13は、べースバンドで動作
可能な回路であってIC化したものであり、帯域制限フ
ィルタ12からのRF信号がそれぞれ入力される2つの
混合器(ミキサ)14、15と、ベースバンド通過フィ
ルタ16、17と、リミタアンプ18、19と、4相検
波器20と、アンプ21とを有している。混合器14
は、局部発振器22からの変調波の中心周波数とほぼ等
しい局部発振周波数と、帯域フィルタ12のRF信号出
力との混合を行って、I相のベースバンド帯域に周波数
変換する。また、混合器15は、位相変更器23で90
゜位相シフトした局部発振周波数と帯域フィルタ12の
RF信号出力との混合を行って、Q相のベースバンド帯
域に周波数変換する。
【0008】そして、混合器14、15のベースバンド
信号出力はそれぞれベースバンド通過フィルタ16、1
7、リミタアンプ18、19を通り、4相検波器20に
入力される。4相検波器20は、局部発振器22の出力
周波数と受信信号の周波数とが一致しないために生じる
ビート成分を除去し、ベースバンドの信号成分のみを取
り出し、このベースバンド信号は合成されてアンプ21
を介してベースバンドのディジタル受信信号処理部(図
示省略)へ送られる。
【0009】一方、ベースバンド通過フィルタ16の出
力の一部は、AGC(自動利得制御)回路25に送ら
れ、フィルタ26、増幅器27、検波整流回路28で直
流化され、低周波通過フィルタ(LPF)29を介して
ダイオード30へ印加される。このAGC回路25によ
るAGC制御の仕方を以下で説明する。LPF29は、
検波整流回路28の出力を平滑化させるとともにアンテ
ナ10からの高周波の逆流の防止をさせる働きをする。
さらに、LPF29の出力の大小によってダイオード3
0の等価抵抗の値を変化させ、かくして、妨害波入力時
に増幅器11の利得を減少させる。
【0010】この時のダイオード30の等価抵抗と希望
波fDの電界強度との関係を図8に示す。特性a、b、
cは増幅器11の増幅率によって決定されるもので、特
性aは増幅率が高い時を、特性cは増幅率が低い時を示
し、特性bはその中間の値である。ここで、アンテナ1
0の出力はある共振インピーダンスを持って出力されて
いるため、希望波fDの電界強度がある一定の値(図8
の曲線が下降し始める値)より大きくなると、前記の通
りダイオード30の等価抵抗が下がり始める。これによ
り、アンテナインピーダンスが下げられることになり、
等価的に増幅器11への入力レベルが下げられることに
なる。
【0011】従って、増幅器27、検波整流回路28、
LPF29、ダイオード30からなる回路を付加するこ
とにより、受信機は希望波fDにより自動利得制御(A
GC)がかけられる。このことにより、妨害波fuDの
受信電界強度が大きいときは、増幅器11への妨害波f
uDの入力レベルが抑えられて、混変調歪みの発生が防
止され、妨害波存在時の受信可能範囲は図9に示す曲線
の上側となる。これは、図6に示した曲線(図9に
も同じ記号で示した)の上部の範囲よりも大幅に広がっ
ている。なお、図9のP点の位置は前記AGCの動作す
る位置であり、これは増幅器27の利得を設定すること
によって決定することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ダイレクトコンバージョン受信機にあっては、妨害波の
入力電界強度により自動利得制御が行われるため、希望
波も妨害波とともに減衰して受信感度が悪化してしまう
という問題があった。図10(a)に示すように希望波
31の受信電界強度が妨害波32の電界強度と同等で、
受信感度点33(受信感度仕様を満足する希望波入力電
界)よりも十分大きな場合、図10(b)に示すように
希望波31は妨害波32とともにΔだけ減衰したとして
も、受信感度点33よりも大きな電界強度を保持してい
るため受信可能であり、よって、従来の受信機であって
も相互変調歪みや混変調歪みの発生を抑える有効な手段
であった。
【0013】しかしながら、図11(a)に示すように
希望波31の受信電界強度が妨害波32に比べ非常に小
さく、受信感度点33に比べさほど大きくない場合に
は、図11(b)に示すように希望波が自動利得制御に
より減衰してしまい、結果として受信電界強度が受信感
度点より小さくなって受信不能の状態に陥ってしまう。
なお、ダイレクトコンバージョン受信機はページャに適
用された実績はあるものの、受信感度仕様、相互変調歪
み仕様がページャよりも厳しい携帯無線電話機において
は、以上述べてきた問題点を解消できなかったため、製
品化された例はない。
【0014】本発明は上記従来の事情にかんがみなされ
たもので、相互変調歪みと混変調歪みの発生が少ないダ
イレクトコンバージョン受信機を提供することを目的と
する。また、ページャ等の無線通信機の受信部としてだ
けでなく、携帯無線電話機の受信部に採用して好適なる
ダイレクトコンバージョン受信機を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るダイレクト
コンバージョン受信機は、線形性の高い回路を用いて相
互変調歪みの発生を抑えるのではなく、相互変調歪みの
発生源である妨害波を除去するものであり、このため
に、受信信号に含まれる妨害波を相殺する信号を受信信
号に合成して当該妨害波を小さくすることで、受信機の
相互変調特性を改善している。
【0016】本発明に係るダイレクトコンバージョン受
信機では、生成手段が信号を生成して、合成手段が生成
される信号をRF帯域の受信信号に合成し、ベースバン
ド変換手段が局部発振周波数を用いて合成後のRF帯域
の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換する。この
場合に、検出手段が合成後の受信信号から妨害波信号を
検出して、制御手段が検出される妨害波信号が小さくな
るように生成手段により生成される信号を制御する。こ
れにより、ベースバンド変換手段から得られるベースバ
ンド信号中から妨害波信号は除去され、当該ベースバン
ド信号が受信信号処理部へ出力されて、高感度な受信処
理がなされる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係るダイレクトコンバー
ジョン受信機を、図に示す一実施形態を参照して具体的
に説明する。なお、図7に示した従来例と同様な部分に
は同一符号を付して、重複する説明は省略する。
【0018】図1には、本発明に係るダイレクトコンバ
ージョン受信機の一例を示してある。この受信機におい
ては、アンテナ10に入射した微弱な電波(RF受信信
号)がLNA11により増幅され、フィルタ12を通っ
て結合器41へ入力される。結合器41では後述するよ
うに所定の信号(キャンセル信号)がRF受信信号に合
成され、当該合成後のRF受信信号が出力される。結合
器41から出力される合成後のRF受信信号は2つに分
配され、一方のRF受信信号はI相ミキサ14に入力さ
れ、他方のRF受信信号はQ相ミキサ15に入力され
る。
【0019】I相ミキサ14には局部発振器22からの
変調波の中心周波数とほぼ等しい局部発振周波数が入力
され、この局部発振周波数とRF受信信号との混合を行
って、I相のベースバンド信号に周波数変換する。ま
た、Q相ミキサ15には位相変更器23で90゜位相シ
フトした局部発振周波数が入力され、この局部発振周波
数とRF受信信号との混合を行って、Q相のベースバン
ド信号に周波数変換する。そして、ミキサ14、15の
ベースバンド信号出力はそれぞれベースバンド通過フィ
ルタ16、17、リミタアンプ18、19を通り、従来
と同様に4相検波器(図示省略)に入力されて、ベース
バンドのディジタル受信信号処理部(図示省略)へ送ら
れる。
【0020】ここで、本例では、例えばI相ミキサ14
のベースバンド信号出力の一部は、妨害波のキャンセル
にも用いられている。すなわち、I相ミキサ14からの
I相のベースバンド信号の一部は、ハイパスフィルタ4
2を通すことによってI相の妨害波信号成分が抽出さ
れ、検出回路(DET)43により妨害波信号の周波数
(妨害波周波数)及び妨害波信号の電力(妨害波電力)
が検出され、検出された妨害波周波数の情報及び妨害波
電力の情報が制御部(CONT)46へ入力される。
【0021】なお、図2には、検出回路43の一構成例
を示してある。同図に示されるように、本例の検出回路
43では、ハイパスフィルタ42から入力される妨害波
信号をA/D変換器47がデジタル信号へ変換し、デジ
タル信号に変換した妨害波信号に対して高速フーリエ変
換(FFT:Fast Fo urier Transfer)器48がデジタ
ル信号処理によるFFT処理を施すことにより、妨害波
信号のスペクトラム情報を得ることができ、すなわち、
妨害波信号の周波数情報と電力情報を同時に得ることが
できる。
【0022】また、シンセサイザ(Synth)44は
後述する制御部46からの周波数制御信号により指示さ
れる周波数の信号をキャンセル信号として発生させると
ともに、後述する制御部46からの位相制御信号による
指示に従ってキャンセル信号の位相を変化させ、このよ
うにして位相を調整したキャンセル信号を可変減衰器4
5へ出力する。なお、キャンセル信号の位相を調整する
仕方としては、例えば移相回路を用いる仕方や、例えば
フェーズロックループ(PLL)への入力用の基準発振
器の位相を調整する仕方を用いることができる。
【0023】可変減衰器(ATT)45はシンセサイザ
44から入力されるキャンセル信号を減衰させて結合器
41へ出力することを行い、この場合に、後述する制御
部46からの減衰量制御信号による指示に従って当該キ
ャンセル信号の減衰量を変化させる。制御部46は検出
回路43から入力される周波数情報に基づく周波数制御
信号をシンセサイザ44の制御に適した信号形式でシン
セサイザ44へ出力することにより、除去対象となる妨
害波信号と同一周波数のキャンセル信号がシンセサイザ
44で発生させられるように制御する。
【0024】また、上記したキャンセル信号は受信信号
に含まれる妨害波信号を相殺するために用いられるが、
キャンセル信号と妨害波信号との位相関係によっては妨
害波信号が相殺されずに増大してしまうことも生じ得
る。このため、本例の制御部46は検出回路43から入
力される電力情報に基づく位相制御情報をシンセサイザ
44の制御に適した信号形式でシンセサイザ44へ出力
して、シンセサイザ44によるキャンセル信号の位相調
整を制御することにより、検出回路43により検出され
る除去対象となる妨害波信号の電力が最小になるように
する。そして、検出される除去対象となる妨害波信号の
電力が最小となるキャンセル信号の位相(例えば妨害波
信号の位相と180°ずれた位相)が見つかった場合
に、位相制御信号が固定される。
【0025】また、妨害波信号の相殺量はキャンセル信
号と妨害波信号との電力関係によっても左右され、例え
ばキャンセル信号の電力と妨害波信号の電力とが同一で
ある場合に最大の相殺量を得ることができる。このた
め、本例の制御部46は検出回路43から入力される電
力情報に基づく減衰量制御信号を可変減衰器45の制御
に適した信号形式で可変減衰器45へ出力して、可変減
衰器45によるキャンセル信号の減衰量を調整すること
により、検出回路43により検出される除去対象となる
妨害波信号の電力が最小になるようにする。なお、本例
では、可変減衰器45を用いてキャンセル信号の電力レ
ベルを調整しているため、シンセサイザ44の出力は例
えば想定される妨害波電力よりも高い電力に予め設定さ
れているとする。
【0026】以上のようにして周波数、位相、電力が制
御されたキャンセル信号は結合器41へ入力されて当該
結合器41によりRF受信信号に合成され、この合成に
より、RF受信信号に含まれる除去対象となる妨害波信
号が当該キャンセル信号により相殺される。従って、以
降の回路(直接検波回路)の非線形性による相互変調歪
みの発生を防止することができ、これにより、妨害波の
存在下においても希望波の良好な受信感度特性を維持す
ることができるようになる。なお、本例では、I相ミキ
サ14のベースバンド信号出力の一部を用いて妨害波を
除去する構成を示したが、例えばQ相ミキサ15の出力
の一部を用いて妨害波を除去する構成とすることも可能
である。
【0027】図3には、本例のダイレクトコンバージョ
ン受信機により行われる妨害波除去処理の手順の一例を
まとめて示してある。すなわち、この処理では、検出回
路43により検出される妨害波周波数に基づいて(ステ
ップS1)、制御部46が当該妨害波周波数と同一周波
数のキャンセル信号をシンセサイザ44により出力させ
るとともに(ステップS2)、検出回路43により検出
される妨害波電力に基づいて(ステップS3)、制御部
46がシンセサイザ44を制御してキャンセル信号の位
相を例えば+Δθ変化させる(ステップS4)。
【0028】上記の位相変化の結果として検出される妨
害波電力が減少した場合には(ステップS5)、制御部
46はキャンセル信号の位相を更に+Δθ変化させるこ
とを行い(ステップS6)、検出される妨害波電力が減
少しなくなるまで(例えば増加するまで(以下も同
様))当該位相変化処理を繰り返して行う(ステップS
7)。そして、この位相変化処理によって検出される妨
害波電力が減少しなくなった場合には、制御部46はキ
ャンセル信号の位相を例えば−Δθ変化させて(ステッ
プS8)、キャンセル信号の位相を固定する(ステップ
S9)。
【0029】一方、上記の位相変化の結果として(ステ
ップS4)、検出される妨害波電力が減少しなかった場
合には(ステップS5)、制御部46はキャンセル信号
の位相を−Δθ変化させることを行い(ステップS1
3)、検出される妨害波電力が減少しなくなるまで当該
位相変化処理を繰り返して行う(ステップS14)。そ
して、この位相変化処理によって検出される妨害波電力
が減少しなくなった場合には、制御部46はキャンセル
信号の位相を例えば+Δθ変化させて(ステップS1
5)、キャンセル信号の位相を固定する(ステップS
9)。
【0030】上記のようにしてキャンセル信号の位相を
固定すると、次に、制御部46は可変減衰器45を制御
して当該可変減衰器45の減衰量を例えば+Δ変化させ
る(ステップS10)。この減衰量変化の結果として検
出される妨害波電力が減少した場合には(ステップS1
1)、制御部46は可変減衰器45の減衰量を更に+Δ
変化させることを行い、検出される妨害波電力が減少し
なくなるまで当該減衰量変化処理を繰り返して行う(ス
テップS10、ステップS11)。そして、この減衰量
変化処理によって検出される妨害波電力が減少しなくな
った場合には、制御部46は可変減衰器45の減衰量を
例えば−Δ変化させて(ステップS12)、キャンセル
信号の電力調整を終了する。
【0031】一方、上記した最初の減衰量変化(+Δ)
の結果として(ステップS10)、検出される妨害波電
力が減少しなかった場合には(ステップS11)、制御
部46は可変減衰器45の減衰量を例えば−Δ変化させ
て(ステップS12)、キャンセル信号の電力調整を終
了する。以上のようにして周波数、位相、電力が制御さ
れたキャンセル信号が結合器41によりRF受信信号に
合成され、これにより、RF受信信号に含まれる除去対
象となる妨害波信号が除去される。
【0032】また、図4を参照して、上記の妨害波の除
去処理を具体的に説明する。希望波51及び妨害波5
2、53がアンテナ10に入射し、LNA11で増幅さ
れると、その時の周波数スペクトラムは図4(a)に示
すように、希望波51より高周波数帯に妨害波52、5
3が現れたものになる。なお、本例では、希望波51の
受信レベルが妨害波52、53に比べて比較的小さいと
している。
【0033】ここで、ミキサ14、15はある程度の利
得が要求されることから、どうしてもその非線形性によ
り妨害波52、53との相互変調で3次相互変調歪みが
発生するため、ミキサ14、15からの出力は図4
(b)に示すように3次相互変調歪み54を発生する。
そして、図4(c)に示すように、妨害波52、53は
フィルタ16、17により除去され、希望波51と3次
相互変調歪み54が残る。この3次相互変調歪み54は
希望波51と同じ帯域内に発生するため、受信性能を著
しく劣化させる。
【0034】これに対して、ハイパスフィルタ42によ
り希望波51が除去された出力は図4(d)に示すよう
に妨害波52、53のみのスペクトラムとなる。本例で
は、これら2つの妨害波52、53の内で周波数が低い
方の妨害波52を除去対象とすることとし、シンセサイ
ザ44及び可変減衰器45では例えば妨害波52と同一
周波数及び同一電力で位相が180°ずれたキャンセル
信号が生成され、当該キャンセル信号が結合器41によ
りRF受信信号に加算される。この結果、RF受信信号
中から除去対象である妨害波52は除去又は減衰され、
図4(e)に示すように、ミキサ14、15からの出力
において、妨害波の相互変調によって発生する3次相互
変調歪み54を解消又は低減させることができる。
【0035】なお、本例では好ましい態様として、妨害
波52と同一周波数及び同一電力で位相が180°ずれ
たキャンセル信号を生成したが、例えば5dBの改善を
実現するためには妨害波と比較してキャンセル信号の電
力レベルが±2.5dB以内であり位相が±25°以内
であれば十分であり、比較的ラフな制御でも実現可能で
ある。
【0036】また、本例では、2つの妨害波52、53
の内の一方の妨害波52を除去することで相互変調歪み
の発生を抑制したが、例えば他方の妨害波53を除去す
る構成や両方の妨害波52、53を除去する構成を用い
ることも可能であり、要は、相互変調歪みの発生を抑制
することができればよい。また、本例では、3次相互変
調歪みの発生を抑制したが、例えば本例と同様な構成に
より2次相互変調歪みの発生を抑制することも可能であ
る。
【0037】ここで、本例では、シンセサイザ44や可
変減衰器45が制御部46からの制御に従って周波数や
位相や電力が制御されたキャンセル信号を生成すること
により、本発明に言う信号(本例ではキャンセル信号)
を生成する生成手段が構成されている。また、本例で
は、結合器41が生成されるキャンセル信号をRF受信
信号に合成することにより、本発明に言う生成される信
号をRF帯域の受信信号に合成する合成手段が構成され
ている。なお、本例では合成手段がキャンセル信号とR
F受信信号とを加算する構成としたが、例えば合成手段
が妨害波信号の位相と同一の位相に調整されたキャンセ
ル信号をRF受信信号から減算する構成とすることも可
能である。
【0038】また、本例では、ミキサ14、15が局部
発振器22からの局部発振周波数を用いて前記合成後の
RF受信信号をベースバンド帯域に周波数変換すること
により、本発明に言う局部発振周波数を用いて合成後の
RF帯域の受信信号をベースバンド帯域に周波数変換す
るベースバンド変換手段が構成されている。また、本例
では、ハイパスフィルタ42や検出回路43が前記合成
後の受信信号から除去対象となる妨害波信号を検出する
ことにより、本発明に言う合成後の受信信号から妨害波
信号を検出する検出手段が構成されている。
【0039】また、本例では、検出回路43により検出
される除去対象となる妨害波信号が小さくなるように
(本例では妨害波電力が最小になるように)制御部46
がシンセサイザ44や可変減衰器45を制御することに
より、本発明に言う検出される妨害波信号が小さくなる
ように生成手段により生成される信号を制御する制御手
段が構成されている。以上のような機能手段を備えて本
例のダイレクトコンバージョン受信機では、上述したよ
うに、妨害波信号を除去した後のRF受信信号をベース
バンド変換手段によりベースバンド帯域に周波数変換し
て、当該ベースバンド変換手段からの出力を受信信号処
理部へ出力している。
【0040】なお、本発明に係るダイレクトコンバージ
ョン受信機の構成としては、必ずしも上記実施例で示し
た構成に限られず、種々な構成が用いられてもよい。一
例として、上記した各機能手段により行われる処理は、
例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源
においてプロセッサが制御プログラムを実行することに
より制御されてもよく、また、例えば当該処理を実行す
るための各機能手段が独立したハードウエア回路として
構成されてもよい。また、本発明は上記の制御プログラ
ムを格納したフロッピーディスクやCD−ROM等のコ
ンピュータにより読み取り可能な記録媒体として把握す
ることもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコン
ピュータに入力してプロセッサに実行させることによ
り、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
受信信号に含まれる妨害波を相殺することができるよう
に制御される信号(キャンセル信号)をRF帯域の受信
信号に合成して当該妨害波を小さくするようにしたた
め、受信信号中から相互変調歪みの発生源である妨害波
を除去して、相互変調歪みと混変調歪みの発生が少ない
ダイレクトコンバージョン受信機を実現することができ
る。また、本発明は、その優れた相互変調特性から、受
信感度仕様や相互変調歪み仕様が厳しい携帯無線電話機
においても実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイレクトコンバー
ジョン受信機の構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る検出回路の構成図で
ある。
【図3】本発明の一実施形態に係る妨害波除去処理の手
順の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る妨害波除去処理を説
明するグラフである。
【図5】希望波と妨害波との関係を説明するグラフであ
る。
【図6】希望波の受信可能範囲を説明するグラフであ
る。
【図7】従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成
図である。
【図8】ダイオードの等価抵抗特性を示すグラフであ
る。
【図9】希望波の受信可能範囲を説明するグラフであ
る。
【図10】従来のAGC制御による処理を説明するグラ
フである。
【図11】従来のAGC制御による処理を説明するグラ
フである。
【符号の説明】
14・・I相ミキサ、 15・・Q相ミキサ、 22・
・局部発振器、23・・90度位相変更器、 41・・
結合器、 42・・ハイパスフィルタ、43・・検出回
路、 44・・シンセサイザ、 45・・可変減衰器、
46・・制御部、 47・・A/D変換器、 48・・
高速フーリエ変換器、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K004 AA01 BA02 BB06 5K052 AA01 BB12 CC01 DD04 EE12 FF06 GG26 GG41 5K061 AA10 BB12 CC06 CC11 CC14 JJ24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RF帯域の受信信号をベースバンド帯域
    に周波数変換して受信信号処理部へ出力するダイレクト
    コンバージョン受信機において、 信号を生成する生成手段と、 生成される信号をRF帯域の受信信号に合成する合成手
    段と、 局部発振周波数を用いて合成後のRF帯域の受信信号を
    ベースバンド帯域に周波数変換するベースバンド変換手
    段と、 合成後の受信信号から妨害波信号を検出する検出手段
    と、 検出される妨害波信号が小さくなるように生成手段によ
    り生成される信号を制御する制御手段と、を備え、 ベースバンド変換手段からの出力を受信信号処理部へ出
    力することを特徴とするダイレクトコンバージョン受信
    機。
JP27852799A 1999-09-30 1999-09-30 ダイレクトコンバージョン受信機 Pending JP2001102942A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010193402A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Advanced Telecommunication Research Institute International 無線装置
US8089360B2 (en) 2005-03-28 2012-01-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Radio-frequency tag communication device
JP2014183541A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Fujitsu Ltd 制御装置、周波数制御方法、及び、受信装置

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