JP2000244325A - Mpegオーディオの復号化方法 - Google Patents

Mpegオーディオの復号化方法

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JP2000244325A JP11045837A JP4583799A JP2000244325A JP 2000244325 A JP2000244325 A JP 2000244325A JP 11045837 A JP11045837 A JP 11045837A JP 4583799 A JP4583799 A JP 4583799A JP 2000244325 A JP2000244325 A JP 2000244325A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 騒音が多いところでオーディオ・ビジュアル
を再生しても音が騒音にマスクされて聞き取りにくくな
ることを防止できるMPEGオーディオの復号化方法を
提供する。 【解決手段】 MPEGオーディオのビットストリーム
からスケールファクタを抽出し、該スケールファクタに
例えば定数a(但し、0<a<1)を乗算し、定数b
(bは任意の数)を加算する変換処理を施す。そして、
変換処理後のスケールファクタとサンプルとを乗算して
サブバンドのオーディオ信号を得る。その後、各サブバ
ンドのオーディオ信号を加算(合成)してPCMオーデ
ィオ信号を得る。これにより、ダイナミックレンジが圧
縮され、騒音等により小さな音がマスクされることが回
避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MPEG(Moving
Picture Experts Group)オーディオの復号化方法に関
し、特に車載用オーディオ・ビジュアル装置のように比
較的騒音の多い環境で使用されるMPEGオーディオ装
置に好適なMPEGオーディオの復号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】MPEGオーディオは、高品質かつ高圧
縮率を実現するステレオ対応のオーディオ符号化方式で
あり、MPEGビデオと組み合わせてオーディオ・ビデ
オ符号化に使われるほか、単独でディジタルステレオ音
楽放送やISDN(IntegratedService Digital Networ
k:総合ディジタル通信網)回線による高品質ステレオ
伝送などの応用が可能である。
【0003】以下、MPEGオーディオにおける圧縮原
理、MPEGオーディオの符号化方法、MPEGオーデ
ィオのフレーム構造及び従来のMPEGオーディオの復
号化方法について説明する(「ポイント図解式最新MP
EG教科書」、監修 藤原、株式会社アスキー、1994年
発行)。 (A) MPEGオーディオにおける圧縮原理 MPEGオーディオでは、人間の聴覚特性を利用し、感
度が低い細部の情報を省略する。例えば、人間が検知で
きる音の最小レベル(最小可聴限界)は周波数に依存す
るが、静寂時の最小可聴限界周波数よりも低いレベルの
音を省略しても音質は殆ど劣化しない。
【0004】また、特定の音の検知限界は、同時に聞い
ている他の音によって大きく変化する。例えば、静寂な
環境では小さな音を聞き取ることができるが、騒音の中
では小さな音は騒音にマスクされて聞き取ることができ
なくなる。これをマスキング効果という。マスキング効
果は、マスクする音とマスクされる音との周波数が近い
ほど強くなる。マスキング効果の及ぶ範囲をクリティカ
ル・バンド(臨界帯域幅)という。他の音によって聞き
取りにくくなる音は、省略しても音質の劣化が少ない。
【0005】このように、MPEGオーディオでは人間
の聴覚の特性を利用して、感度が低い情報を省略するこ
とにより、音質を殆ど劣化させることなく、オーディオ
信号を高効率で圧縮する。 (B) MPEGオーディオの符号化 MPEGオーディオは、レイヤI、レイヤII、レイヤII
I という3つのモードを有している。高いレイヤほど高
品質と高圧縮率が実現されるが、その反面、ハードウェ
アの規模も大きくなる。以下に、各レイヤで採用される
符号化技術について説明する。
【0006】[レイヤI] (1)サブバンド符号化(帯域分割符号化) 聴覚特性を効率よく利用するためには、オーディオ信号
を複数の周波数成分に分けることが有効である。MPE
GオーディオのレイヤIでは、オーディオ信号を32の
等間隔の周波数幅(サブバンド)に分割し、それぞれの
信号を元のサンプリング周波数の1/32でサブサンプ
リングして符号化する。しかし、通常のフィルタで1/
32の周波数帯を取り出した場合、理想的なフィルタで
はないためサブサンプリングの時点でエリアシング(サ
ンプル周波数の1/2よりも高い周波数成分をカットせ
ずに信号処理したときに起こる折り返し雑音)を起こし
てしまう。MPEGオーディオでは、この部分にポリフ
ェーズ・フィルタ・バンク(以下、PFBという)と呼
ばれるフィルタを用いており、32のサブバンドの折り
返し雑音がそれぞれキャンセルしあって、フィルタによ
る音質の劣化を解消している。MPEGオーディオで
は、384サンプルを1フレームとし、各サブバンドを
12サンプルとして符号化する。
【0007】(2)スケールファクタ 一つのサブバンド内の12サンプルのデータは、波形と
倍率とに分離される。倍率は最大振幅が1.0になるよ
うに正規化され、その倍率がスケールファクタとして符
号化される。一方、波形はサンプルとして符号化され
る。 (3)対応ビット割り当て 各フレーム、各サブバンド毎に、ビット割り当てを独立
して調整することが可能であり、これを適応ビット割り
当てという。適応ビット割り当てを、先の32サブバン
ド符号化とスケールファクタと組み合わせることによっ
て、次の効果を得ることができる。
【0008】先のスケールファクタと組み合わせて、ク
リティカル・バンドを考慮したマスキング・レベルぎり
ぎりまでの量子化精度を指定することによって、マスキ
ング効果を最も効果的に利用することができる。また、
マスキングの結果、聴覚系に認識されないレベルの信号
しか含まないバンドについては、完全に情報をなくして
しまう(ビットを0にする)ことも可能である。
【0009】(4)ジョイント・ステレオ符号化 2つのチャネルを組み合わせて符号化することによっ
て、符号化効率を高める方法である。聴覚の位相検出能
力が高い周波数で低下するのを利用して、高い周波数で
は波形をモノラルで伝送し、音の大きさを表わす振幅情
報だけをステレオ伝送する。
【0010】[レイヤII]レイヤIIでは、レイヤIの技
術に加えて以下の2つの技術が導入される。 (1)ビット割り当て情報の削減 各ビット・レートに応じて用意されたテーブルなどを使
用して、ビット割り当て情報を効率的に表わす。
【0011】(2)グループ符号化 同じバンド内のサンプルを、3サンプルずつまとめて符
号化することにより波形の符号化効率を高める。 [レイヤIII ]レイヤIII では、更に次の技術が採用さ
れている。
【0012】(1)MS(Middle/Side )ステレオ 2チャネルのステレオ信号L(Left)とR(Right )を
エンコードする代りに、和信号L+Rと差信号L−Rの
それぞれをエンコードする方法である。ステレオ信号で
は、和信号のほうがより重要と考えられるため、この方
法によって、低いビット・レートにおける符号化効率を
高めるために利用できる。すなわち、L−Rの成分が少
ない場合などに効果がある。
【0013】(2)MDCT(Modified Discrete cosi
ne Transform、変形離散コサイン変換) MDCTにより、32バンドより細かく周波数帯域を分
割する。より細かく周波数帯域を分割することによっ
て、聴覚特性をより効率よく利用できる。 (3)ハフマン符号化 MDCTによって得られたDCT係数をハフマン符号化
する。
【0014】(C) MPEGオーディオのデータ構造
とビット・ストリーム構成 (1)AAU(オーディオ復号単位)の構造 MPEGオーディオビットストリームの1フレームを、
AAU(Audio AccessUnit )という。MPEGオーデ
ィオビットストリームは、図8に示すように複数のAA
Uの集合により構成される。AAUは、一つ一つ単独で
オーディオ信号に復号できる最小単位であり、常に一定
のサンプル数=384サンプル(レイヤIの場合)のデ
ータを含んでいる。従って、1AAUのビット数は平均
384×伝送速度(ビット・レート)÷Fs(Fsはサ
ンプリング周波数)となる。なお、レイヤIでは、AA
Uの境界は常に4バイト境界に合わせられ、上記平均ビ
ット数で求められるAAU環境が4バイト境界にこない
場合は、次の4バイト境界に合わせられる。
【0015】AAUの内容は、ヘッダ(32ビット)、
オプションのエラーチェック(CRC16ビット)、オ
ーディオデータにより構成されている。ここまでが、オ
ーディオ信号を再生するために使われるデータである。
オーディオデータは可変長のデータであり、オーディオ
データの終りがAAUの終りに達しない場合、残りの部
分(AAUの終りまでの隙間部分)はアンシラリーデー
タ(Ancillary Data、外部データ)と呼ばれる。この部
分には、MPEGオーディオ以外の任意のデータを挿入
することができる。MPEG2オーディオでは、このア
ンシラリーデータの部分にマルチチャネル、マルチリン
ガルのデータを挿入している。
【0016】(2)AAUヘッダの構成 AAUのヘッダの構成は、レイヤI、レイヤII、レイヤ
III とも基本的に共通であり、同期をとるための同期ワ
ード(Syncword)や、サンプリング周波数(32kH
z、44.1kHz又は48kHz)を示すデータ及び
レイヤを示すデータ等が含まれている。
【0017】(3)オーディオデータ レイヤIのオーディオデータは、図9に示すように、4
ビットのアロケーション(Allocation)、6ビットのス
ケールファクタ(Scale Factor)及び可変長のサンプル
(Sample)から構成されている。スケールファクタは、
前述の如くサンプルの倍率を示すデータである。このス
ケールファクタは6ビットのデータであり、+6dBか
ら−118dBまで、約2ビット単位で指定することが
できる。但し、スケールファクタは、アロケーションで
0ビットが指定されたものについては省略される。
【0018】サンプルは、アロケーションで指定された
ビット数(最大15ビット)が割当てられる。 (D) MPEG復号器及び復号化方法 図10は従来のMPEGオーディオのMPEG復号器の
一例を示すブロック図である。MPEG復号器30は、
フレーム分解部31、逆量子化部32及び帯域合成33
部により構成されている。フレーム分解部31は、入力
されたオーディオビットストリームをフレーム(AA
U)毎に分解し、各フレームのアロケーション部の解析
及びスケールファクタの解析を行う。ここで、アンシラ
リーデータはオーディオに直接関係しないデータである
ので、例えば外部に出力される。
【0019】逆量子化部32は、サブバンドのサンプル
を再量子化する。このとき、各サブバンド毎にスケール
ファクタとサンプルとの乗算を実行する。帯域合成部3
3では、逆量子化部32により再量子化された各サブバ
ンド毎のサンプルを合成し、PCM(Pulse Code Modul
ation )オーディオ信号として出力する。
【0020】図11は従来のMPEGオーディオの復号
化方法を示すフローチャートである。まず、ステップS
51において、MPEGオーディオにエンコードされた
ビットストリームをフレーム分解部31に入力する。そ
の後、ステップS52に移行し、フレーム分解部31で
ビットアロケーションのデコードを行う。すなわち、L
/Rチャネルの各32のサブバンドについて、スケール
ファクタ、サンプルの有無及びサンプルのビット数を検
知する。
【0021】次に、ステップS53に移行し、スケール
ファクタのデコードを行う。但し、アロケーションの値
が0のときはスケールファクタを0とする。次に、ステ
ップS54に移行し、逆量子化部32でサブバンドの再
量子化(requantization)を行う。このとき、各サブバ
ンド毎にスケールファクタとサンプルとの乗算を実行す
る。
【0022】次に、ステップS55に移行し、帯域合成
部33において、再量子化された各サブバンドのサンプ
ルを合成してPCMオーディオ信号を得る。その後、ス
テップS56に移行して、MPEG復号器30からPC
Mオーディオデータを出力する。このようにして、MP
EGオーディオビットストリームが復号化される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、車載
用オーディオ・ビジュアル装置が広く普及しており、今
後は車内でDVD(Digital Video Disk)映像を鑑賞す
ることも考えられる。しかしながら、車載用オーディオ
・ビジュアル装置では、車両の走行音やエンジン音等の
騒音のために、小さな音がマスキングされて聞こえない
ことがある。このため、例えばDVDで映画を鑑賞する
場合に、効果音が聞こえにくくなって、臨場感を著しく
損なうおそれがある。
【0024】以上から本発明の目的は、騒音が多いとこ
ろでオーディオ・ビジュアルを再生しても音が騒音にマ
スクされて聞き取りにくくなることを防止できるMPE
Gオーディオの復号化方法を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、MPE
Gオーディオビットストリームのフレーム毎にアロケー
ション値及びスケールファクタを抽出し、前記スケール
ファクタを変換処理して、変換処理後のスケールファク
タを前記MPEGオーディオビットストリームに含まれ
るサンプルに乗算してサブバンドのオーディオ信号を得
ることを特徴とするMPEGオーディオの復号化方法に
より解決する。
【0026】以下、本発明の作用について説明する。従
来、例えば図1(a)の模式図に示すように、スケール
ファクタに応じた倍率で波形(サンプル)を拡大してサ
ブバンドのオーディオ信号を得ていた。これに対し、本
発明では、図1(b)の模式図に示すように、スケール
ファクタを変換処理し、その変換処理後のスケールファ
クタに応じた倍率で波形を拡大してサブバンドのオーデ
ィオ信号を得る。この場合、変換処理は、スケールファ
クタの最小値と最大値との差が小さくなるような処理で
あれば特に限定されない。例えば、変換処理として図1
(b)に示すように、スケールファクタを乗算器1でa
倍(但し、0<a<1)し、加算器2でオフセット値b
(bは任意の値)を加算する処理を実行する。
【0027】この場合、図2に示すように、破線で示す
変換前のスケールファクタ(傾き1)に応じて、実線で
示すようにスケールファクタが変換される。すなわち、
変換前のスケールファクタをx、変換後のスケールファ
クタをyとしたときに、下記(1)式により表わされる
一次式によりスケールファクタが変換処理される。 y=ax+b …(1) このようにして、本発明ではMPEGオーディオビット
ストリームからスケールファクタを抽出し、スケールフ
ァクタの最小値と最大値との差を小さくする変換処理を
実施する。但し、アロケーションの値が0のときはサブ
バンドのオーディオ信号を0とする。これにより、復号
化処理後のオーディオ信号のダイナミックレンジが圧縮
され、小さな音と大きな音との音量の差が小さくなる。
従って、小さな音が騒音にマスクされて聞き取りにくく
なることが回避される。この場合、ディジタル処理であ
るので、オーディオ信号に歪み等の音質劣化を生じるこ
とがなく、また単にスケールファクタを変換処理するだ
けであるので、例えば簡単な回路の追加又はソフトウエ
アの変更だけで実現することが可能であり、製品コスト
の上昇が抑制される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。図3は本発明の実
施の形態のMPEGオーディオの復号化方法を実現する
MPEG復号器の構成を示すブロック図である。この図
3に示すように、MPEG復号器10は、フレーム分解
部11、逆量子化部12及び帯域合成部13と、復号化
の際にアロケーション値、スケールファクタ及び逆量子
化されたデータを格納するメモリ14により構成されて
いる。
【0029】図4は、メモリ14の構造を示す模式図で
ある。この図4に示すように、メモリ14には、各サブ
バンド0〜31及び各チャネル(L/R)毎に、アロケ
ーション値Ai(但し、iは0〜63)、スケールファ
クタBi及びサブバンド量子化値Ciを格納する領域を
有している。図3に示すフレーム分解部11は、MPE
Gビットストリームを入力してヘッダ部、オーディオデ
ータ部及びアンシラリーデータ部に分ける(図8参
照)。ヘッダ部を解析することにより、MPEGオーデ
ィオの種類(レイヤ)及びサンプリング周波数fs 等が
わかる。アンシラリーデータ部は、オーディオ再生に関
係しない付加的なデータであるため、例えば外部に出力
する。
【0030】逆量子化部12は、フレーム分解部11で
分割したオーディオ部のアロケーションの解析と逆量子
化とを行う。アロケーションの解析により、サンプルが
何ビットなのかがわかる。アロケーションの値はメモリ
14に記憶しておく。また、逆量子化部12は、L/R
の各サブバンドのアロケーション値をチェックし、アロ
ケーション値が0以外ならばビットストリームからスケ
ールファクタを取得してメモリ14に記憶する。一方、
アロケーション値が0のときは、スケールファクタの値
を0としてメモリ14に記憶する。
【0031】また、逆量子化部12はメモリ14に格納
したアロケーション値及びスケールファクタ値を使用し
て、サブバンドでの逆量子化を実行する。すなわち、ア
ロケーション値が0以外のときは、ビットストリームか
らアロケーション値で示されるビット数分のサンプルを
取出す。そして、スケールファクタの値を後述するよう
に変換処理して、サンプルと変換後のスケールファクタ
との乗算を行う。この乗算結果はメモリ14にサブバン
ド量子化値Ci(サブバンドのオーディオ信号)として
記憶される。一方、アロケーション値が0のときはサブ
バンド量子化値Ciとして0をメモリ14に記憶する。
【0032】帯域合成部13は、メモリ14に記憶され
た各サブバンドの量子化値Ciを帯域合成して、PCM
オーディオ信号(通常の量子化データ)に戻す。図5、
図6は本発明の実施の形態のMPEGオーディオの復号
化方法を示すフローチャートである。まず、MPEG復
号器にオーディオビットストリームが入力されると、フ
レーム分解部11で、1フレーム(AAU)毎に、ヘッ
ダ部、オーディオデータ部及びアンシラリーデータ部に
分解する。そして、ステップS11において、変数iを
初期化(i=0)する。
【0033】次に、ステップS12において、変数iの
値が63以上か否かを判定する。ここでは、iが0であ
るので、ステップS12からステップS13に移行す
る。ステップS13では、オーディオビットストリーム
からアロケーションを取得する。そして、ステップS1
4において、アロケーションの値が0か否かを判定す
る。アロケーション値が0の場合、すなわち、サンプル
が省略されている場合は、ステップS14からステップ
S17に移行して、メモリ14にアロケーションの値A
i として0、スケールファクタBi の値として0を記憶
する。
【0034】一方、ステップS14においてアロケーシ
ョン値が0でないときは、ステップS15に移行して、
オーディオビットストリームからスケールファクタの値
Biを取得する。そして、ステップS16において、メ
モリ14にアロケーションの値Ai及びスケールファク
タの値Biを記憶する。ステップS16又はステップS
17においてアロケーション値Ai及びスケールファク
タ値Biをメモリ14に記憶した後、ステップS18に
移行して、変数iの値をインクリメントする。その後、
ステップS12に戻り、上記の処理を繰り返す。
【0035】このようにして、メモリ14に各チャネル
及び各サブバンド毎のアロケーション値Ai及びスケー
ルファクタ値Biが格納される。ステップS12におい
て、ループを64回繰り返したとき、すなわちiが63
以上のときは、ステップS19に移行する。ステップS
19では、変数iを初期化(i=0)する。そして、ス
テップS20に移行し、iが63以上か否かを判定す
る。ここでは、iが0であるので、ステップS20から
S21に移行する。
【0036】ステップS21では、メモリ14に格納さ
れたアロケーション値Aiを取得する。そして、ステッ
プS22に移行し、アロケーション値Aiが0か否かを
判定する。アロケーション値Aiが0のとき、すなわち
サンプル値が省略されている場合は、ステップS29に
移行し、サブバンド量子化値Ciを0としてメモリ14
に記憶する。
【0037】一方、ステップS22においてアロケーシ
ョン値が0でないときは、ステップS23に移行して、
ビットストリームからアロケーション値Aiで示される
ビット数分のサンプルを取得する。その後、ステップS
24に移行し、メモリ14からスケールファクタ値Bi
を取得する。その後、ステップS25に移行して、スケ
ールファクタ値Biに定数a(但し、0<a<1)を乗
算し、その乗算結果を新たにスケールファクタ値Biと
する。また、ステップS26において、スケールファク
タ値Biに定数b(bは任意の数)を加算し、その加算
後の値を新たにスケールファクタBiとしてメモリ14
に記憶する。このようにして、ステップS25、ステッ
プS26により、スケールファクタの変換処理を実行す
る。
【0038】次に、ステップS27に移行してサブバン
ドの逆量子化を行う。すなわち、ステップS23で取得
したサンプルの値をBi倍する。その後、ステップS2
8に移行し、逆量子化後の値をサブバンド量子化値Ci
としてメモリ14に記憶する。ステップS28又はステ
ップS29でメモリ14にサブバンド量子化値Ciを記
憶した後、ステップS30に移行して、変数iの値をイ
ンクリメントする。その後、ステップS22に戻って上
記の処理を繰り返す。
【0039】このようにして、1フレーム分の各サブバ
ンドのサンプル(量子化値)を逆量子化処理した後、帯
域合成部12で帯域合成する。この帯域合成は、図7の
模式図に示すように、L/Rの各サブバンドの逆量子化
後のデータを512タップのPFB21に入力し、加算
器22で各PFB21の出力を加算する。これにより、
PCMオーディオ信号が得られる。このようにして1フ
レーム(AAU)毎に図6、図7に示す処理を実行し、
MPEG復号器10からPCMオーディオ信号が順次出
力される。
【0040】本実施の形態では、上述したように、MP
EGオーディオビットストリームからスケールファクタ
を抽出し、該スケールファクタを変換処理することによ
りオーディオ信号のダイナミックレンジを圧縮する。こ
れにより、大きな音と小さな音とのレベル差が小さくな
るので、騒音により小さな音が聞こえにくくなることが
抑制され、騒音が多い環境でも効果音等の小さな音が聞
き取りやすくなるという効果が得られる。また、本実施
の形態では、ディジタルの状態で信号処理するので、歪
み等の音質の劣化が回避される。また、本実施の形態に
おいては、スケールファクタを演算処理するだけである
ので、簡単な部品の追加又はソフトウエアの変更により
実現することができ、製品コストの上昇が抑えられる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
MPEGオーディオビットストリームからスケールファ
クタを抽出し、該スケールファクタを変換処理するの
で、復号化処理後のオーディオ信号のダイナミックレン
ジが圧縮される。従って、小さな音が騒音等にマスクさ
れて聞き取りにくくなることが回避される。また、ディ
ジタル処理のため、オーディオ信号に歪み等の音質劣化
を生じることがない。更に、簡単な回路の追加又はソフ
トウエアの変更だけで実現することが可能であり、製品
コストの上昇が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は従来のMPEG復号化方法を示す
模式図、図1(b)は本発明のMPEG復号化方法を示
す模式図である。
【図2】図2は変換処理前のスケールファクタと変換処
理後のスケールファクタとの関係を示す図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態のMPEGオーディ
オ復号化方法を実現するMPEG復号器を示すブロック
図である。
【図4】図4は同じくそのMPEG復号器のメモリの構
造を示す模式図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態のMPEGオーディ
オの復号化方法を示すフローチャート(その1)であ
る。
【図6】図6は本発明の実施の形態のMPEGオーディ
オの復号化方法を示すフローチャート(その2)であ
る。
【図7】図7は帯域合成部における帯域合成を示す模式
図である。
【図8】図8はMPEGオーディオのビットストリーム
を示す模式図である。
【図9】図9はMPEGオーディオのレイヤIのオーデ
ィオデータの構成を示す模式図である。
【図10】図10は従来のMPEGオーディオのMPE
G復号器の一例を示すブロック図である。
【図11】図11は従来のMPEGオーディオの復号化
方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 乗算器、 2,22 加算器、 10,30 MPEG復号器、 11,31 フレーム分解部、 12,32 逆量子化部、 13,33 帯域合成部、 14 メモリ、 21 PFB(ポリフェーズ・フィルタ・バンク)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MPEGオーディオビットストリームの
    フレーム毎にアロケーション値及びスケールファクタを
    抽出し、 前記スケールファクタを変換処理して、変換処理後のス
    ケールファクタを前記MPEGオーディオビットストリ
    ームに含まれるサンプルに乗算してサブバンドのオーデ
    ィオ信号を得ることを特徴とするMPEGオーディオの
    復号化方法。
  2. 【請求項2】 前記スケールファクタの変換処理は、ス
    ケールファクタの最大値と最小値との差が小さくなるも
    のであることを特徴とする請求項1に記載のMPEGオ
    ーディオ復号化方法。
  3. 【請求項3】 前記スケールファクタの変換処理は、変
    換前のスケールファクタをx、変換後のスケールファク
    タをyとすると、 y=ax+b (但し、aは0<a<1、bは任意の値)により行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載のMPEGオーディオの
    復号化方法。
  4. 【請求項4】 前記アロケーションの値0のときに、前
    記サブバンドのオーディオ信号を0とすることを特徴と
    する請求項1に記載のMPEGオーディオの復号化方
    法。
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