JP2000244003A - 半導体放射線検出素子およびそれを用いた放射線検出装置 - Google Patents

半導体放射線検出素子およびそれを用いた放射線検出装置

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JP2000244003A
JP2000244003A JP11356787A JP35678799A JP2000244003A JP 2000244003 A JP2000244003 A JP 2000244003A JP 11356787 A JP11356787 A JP 11356787A JP 35678799 A JP35678799 A JP 35678799A JP 2000244003 A JP2000244003 A JP 2000244003A
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Isao Ochiai
勲 落合
Kimio Kanda
公生 神田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】漏洩電流が低く、放射線の検出効率が高く、か
つ安価に製造できる半導体放射線検出素子及びその製造
方法とそれを用いた放射線検出装置を提供する。 【解決手段】鏡面研磨処理した多角柱体の半導体結晶を
用い、この結晶側面に絶縁保護膜7を形成するのに、鏡
面研磨直後に実施し、その後の処理工程および検出素子
装着時に鏡面研磨面を直接触ることがないようにした。
この絶縁保護膜7は、結晶側面を覆うと共に、半導体結
晶の表裏両面に形成される電極形成領域の主要部を除き
その周囲を囲むように主要部の周縁部に近接して設け
る。受光部側の電極4は、半導体結晶の電極形成領域の
主要部から、絶縁保護膜7の周縁部7a上を覆うように拡
張して設け、これら両方の周縁部4a、7aが互いに重な
り合った積層構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子線等の
荷電粒子やX線を試料に照射し、試料から発生する特性
X線を検出して試料の元素分析を行う装置や、X線を試
料に照射し、試料を透過または反射するX線を検出して
試料の構造を解析する装置に好適な半導体放射線検出素
子及びその製造方法とこの半導体放射線検出素子を用い
た放射線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子線等の荷電粒子またはX線を試料に
照射して、試料から出る特性X線または蛍光X線を検出
して試料の分析を行う手法が知られている。その代表的
な例としては、電子顕微鏡において電子線を試料に照射
し、試料から発生する特性X線を検出して、試料の元素
分析をする、エネルギ分散型X線分光法と呼ばれる方法
があげられる。
【0003】特性X線または蛍光X線は試料を構成する
元素に特有なエネルギーを持つので、元素分析を行うた
めにはこれらX線の単位時間あたりの発生個数を、X線
のエネルギーごとに計数する必要がある。
【0004】エネルギ分散型X線分光法とは、入射X線
のエネルギーに比例した高さを持つ出力信号の得られる
検出器を用い、波高分析回路と組み合わせてX線のエネ
ルギーを識別し、元素分析を行なう方法である。
【0005】上記エネルギ分散型X線分光法に用いるX
線検出素子としては、シリコンやゲルマニウム等の半導
体結晶を用いた半導体放射線検出素子(以下、単に検出
素子と略称する)がある。
【0006】これらの検出素子を用いて、5.9 keVのエ
ネルギーのX線に対し、約140 eVのエネルギー分解能を
持つものが知られている。半導体放射線検出素子の構造
としては、p−i−n型、p−n型、ショットキー障壁型(あ
るいは表面障壁型)の3種類のものが知られている。
【0007】従来利用されてきたこの種のエネルギ分散
方式の検出素子として、シリコン結晶にリチウムを拡散
させた検出器(シリコンリチウム検出素子と呼ばれてい
る)がある。
【0008】上記3種類の検出素子のうち、第1の例と
して図7Aにはp−i−n型検出素子の代表的な形状を示
した。この図7Aは検出素子の外観を示した図7BのA
−A´断面を示している。この検出素子は、p型のSi結
晶101を用い、その外形は円筒形状で、同心状の深い溝6
を有している。
【0009】p−i−n型というのは半導体101にリチウム
を拡散させて形成した真性半導体領域(i層)1が、相対
する面に形成されたp型層2とn型層3ではさまれた構造を
有し、p型とn型の層2及び3の表面にそれぞれ金を蒸着
して電極4及び5を形成したものである。
【0010】バイアス電源50により、この検出素子の
p型側の電極4に負の電圧を印加(逆バイアス電圧を印
加)する。通常、p型側の電極4の面からX線を入射させ
る。X線10が真性半導体領域1に入射すると、2次電子を
発生し、この2次電子がエネルギーを失いながら、電子
正孔対20、21をつくってゆく。生成された電子20は電極
4-5間の電界により、n型側の電極5に移動する。
【0011】生成される電子正孔対の個数は入射したX
線のエネルギーに比例する。電極5に達した電子20を増
幅回路51でその個数に比例した高さを有する電圧パルス
52に変換し、波高分析装置53でX線のエネルギーを識別
するようになっている。
【0012】電極4、5に印加する逆バイアス電圧は、真
性半導体領域1に発生した電荷(電子正孔対20、21)が
再結合して消滅するのを防ぐため、1000ボルト程度の高
圧となっている。
【0013】検出素子の能力として高いエネルギー分解
能を得るためには、逆バイアス電圧を印加したときに検
出素子に流れる漏洩電流を100フェムトアンペア(fA)以
下にすることと、検出素子の静電容量を低くすることが
必要である。このため、検出素子は真空容器内に格納さ
れ、液体窒素などで冷却して、低温に保持することで、
熱的に発生する漏洩電流を低減し、さらに、同心状の深
い溝6により表面漏洩電流を低減している。
【0014】検出素子の静電容量は、真性半導体領域1
の厚さに反比例し、面積Sに比例する。ここで面積Sは溝
6の内側の部分(真性半導体領域1)の断面積であり、X線
に対して感度のある部分である。真性半導体領域1の厚
さは、3から5mm程度である。
【0015】シリコン検出素子の場合、この厚さで20ke
Vぐらいの大きさのエネルギーを持つ特性X線を高効率
で検出できる。面積Sとしては、10から30mm2のものが知
られている。これ以上面積が大きいと静電容量が大きく
なり、元素分析に必要なエネルギー分解能が得られなく
なる。面積が20mm2、すなわち、溝6の内側の直径が約5m
mの場合、検出素子の外直径は11mm程度のものが知られ
ている。
【0016】次に第2の例として、p−n型検出素子は、
上記真性半導体領域1の代わりに、p型またはn型の半
導体結晶のある面に、高濃度のn型層、または、p型層を
形成してp−n接合をつくり、逆方向に電圧を印加してで
きる空乏層を利用したものである。相対する面には高濃
度の同じ型の層を形成し、さらにその上にそれぞれ電極
を形成する。
【0017】これら両電極間に逆バイアス電圧を印加
し、p−n接合に空乏層を発生させた状態で、空乏層内に
X線が入射すると、図7Aに示したp−i−n型検出素子
の真性半導体領域1と同様に、電子正孔対20及び21が生
成され、空乏層内に形成される電界により電子20は電極
5側に移動する。
【0018】また、第3の例として半導体表面に金など
の金属電極を形成して形成されるショットキー障壁に電
圧を逆方向に印加してできる空乏層を利用したものが、
ショットキー障壁型検出素子(あるいは表面障壁型検出
素子)と呼ばれるものである。
【0019】空乏層の厚さは印加電圧の平方根に比例
し、結晶の不純物濃度の平方根に反比例する。1000ボル
トの印加電圧で3mmの厚さの空乏層を得るためには、通
常のトランジスターや集積回路素子の作製に用いられて
いる結晶と比較して、3桁から4桁高純度の結晶が必要で
ある。
【0020】ショットキー障壁型検出素子において、具
体的な数値として1200ボルトの印加電圧で3mm厚の空乏
層を得るためには、不純物濃度にして1cm3あたり約5×1
011個の純度の結晶が必要である。最近の結晶製造技術
の進展に伴い、この仕様を満たす高純度の結晶が製造で
きるようになり実用化されている。
【0021】従来用いられてきたシリコンリチウム検出
素子では、長時間室温にするとリチウムが熱拡散して、
例えば静電容量が増大するなど素子特性に悪影響を及ぼ
すため、常時低温に保っておく必要があったが、高純度
結晶を用いたこれら第1〜第3の例に示した各型の検出
素子ではその必要がなくなった。
【0022】検出素子の形状としては、上記の図7Aに
示した深い溝6を有した形状以外に、米国特許第5,268,5
78号に述べられているように、溝の外側の周辺部の厚さ
を薄くした形状の検出素子(図8Aおよび図8Bに示し
た)や、円筒形状につばを付けた形状(図9Aおよび図
9Bに示した)の検出素子が知られている。
【0023】いずれの形状でも漏洩電流を低減する効果
がある。これらの溝およびつばは、超音波を利用した加
工機により概略の寸法に削り、加工された表面を更に化
学的にエッチングすることにより形成されている。
【0024】さらに、本発明者等が先に提案した特開平
9−92868号公報にあるように、図10に示すプロセスに
より作製されて、鏡面研磨面を採用することにより漏洩
電流を低減した多角柱体形状の検出素子がある。
【0025】図10の製造工程にしたがって、この検出
素子を製造する各工程の概略を説明する。先ず、検出素
子を作成するためにウェハから例えば直方体の試料(結
晶)を切り出す工程がある。
【0026】次いで、この結晶の表面を鏡面研磨する工
程と、研磨により生じた微細な傷をエッチングで除去す
る工程とがある。続いてn型もしくはp型の不純物をイ
オン注入法で結晶内にドープし、アニールする工程があ
り、結晶表面の酸化膜(自然酸化膜)を除去して試料の
表面と裏面に電極形成用の金属を蒸着してダイオードを
形成する工程がある。
【0027】最後に、この試料表面を洗浄してから電極
の表面を除く試料全体に絶縁保護膜を形成する工程があ
る。
【0028】このようにして得られた検出素子の一例
(p-i-n型検出素子)の外観図を図11Bに、図11B
のA−A´断面図を図11Aにそれぞれ示した。同図の
102は高純度n型シリコン結晶、2はp型層、3はn
型層、4及び5は電極、7はポリイミド保護膜である。
【0029】なお、保護膜7を形成するその他の文献と
して、例えば特開平9-36410号公報が挙げられる。この
例の場合も保護膜の形成は、検出素子の表裏両面に電極
を形成した後の最終製造工程で行っている。
【0030】すなわち、図12に示したように、検出素
子100の表面及び裏面にそれぞれ共通電極)4及び個別電
極5を形成した後の最終製造工程で、前記検出素子100の
側面(端面)8、及び前記共通電極4の受光面となる主表
面を除く周縁部9を額縁状に絶縁膜(酸化膜)71で覆うも
のである。この例では裏面の個別電極5の表面にハンダ
バンプ5aが形成されている。
【0031】ところで、上記検出素子の第1の例及び第
2の例で説明した2つの構造では、図7Aに示したよう
に半導体結晶を円筒形状に切り出し、深い溝を形成した
り、図8Aに示したように溝の形成された側面に段差を
つける必要があることと、これら溝の寸法制御や側面の
表面状態の制御が困難で製造歩留まりが悪いこと、作製
が困難で高価であるという問題があった。
【0032】また、さらに、X線検出の感度を良くする
ために、複数の検出素子を配置することを考えた場合、
円形の断面形状であるために、実装密度を上げることが
困難で、また、溝やつばがあるために、検出素子の全体
の断面積に対してX線感応部の面積が小さいという問題
があった。この面積を以後、有効面積と呼ぶ。さらに、
断面形状が円でない検出素子も知られているが、溝やつ
ばの加工がより複雑になるという問題があった。
【0033】また、図10の工程図、図11A及び図1
1Bに示したp-i-n型検出素子のように、鏡面研磨を採
用した多角柱体形状の検出素子では、単純な形状である
ため、製造が容易であり、また、有効面積が大きく取れ
るという特徴がある。
【0034】しかしながら、1000ボルト(V)の逆バイア
ス電圧で100フェムトアンペア(fA)以下の漏洩電流の
ものは高々2%程度の歩留りしかできなかった。特に前
記第3の例として説明したショットキー障壁型検出素子
の場合の歩留まりが低かった。このショットキー障壁型
検出素子の大半は、漏洩電流が急に増大する電圧、ブレ
ークダウン開始電圧の典型的な値は200ボルト(V)程度で
あった。このため、実用に耐える検出素子の製造が困難
であるという問題があった。
【0035】従来技術でこの種の検出素子を製造するに
際しては、p−i−n型、p−n型、及びショットキー障壁
型のいずれの検出素子においても、検出素子として必要
な不純物の拡散工程及び電極形成工程を経て予めダイオ
ード素子が完成してから、習慣的に最終工程として検出
素子の必要な部分に保護膜を形成する製造方法が採用さ
れてきた。
【0036】また、この種の検出素子を製造するに際し
ては、ウェハから切り出した半導体結晶ごとに不純物拡
散工程を実施しているために、工程が煩雑であるという
問題もあった。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記従来技術の問題点を解消することにあり、
その第1の目的は、漏洩電流が急に増大する電圧、ブレ
ークダウン開始電圧が従来の200ボルト(V)を十分に超
え、信頼性の高い半導体放射線検出素子を提供すること
にある。
【0038】第2の目的は、少なくとも1000Vの逆
バイアス電圧を印加しても、100フェムトアンペア(f
A)以下の漏洩電流の検出素子が少なくとも90%の歩
留まりで得られる改良された半導体放射線検出素子の製
造方法を提供することにある。
【0039】そして、第3の目的は、少なくとも100
0Vの逆バイアス電圧を印加しても、100フェムトアン
ペア(fA)以下の漏洩電流の半導体放射線検出素子を備
えた放射線検出装置を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、半導
体結晶の表裏両面にそれぞれ設けられた電極によって構
成されたダイオード構造と、前記ダイオード構造の少な
くとも結晶側面を覆う絶縁保護膜と、電極前記ダイオー
ド構造の表面電極の主要部を構成要素とする受光部と、
前記両電極間に逆バイアスを印加した状態で前記受光部
に放射線を入射したとき前記ダイオード構造に発生した
信号を裏面電極から検出信号として出力する信号出力部
とを備えた半導体放射線検出素子であって、前記絶縁保
護膜は結晶側面を覆うと共に、前記半導体結晶の表裏両
面に形成される電極形成領域の主要部を除きその周囲を
囲むように主要部の周縁部に近接して設けられ、前記少
なくとも受光部側の電極は前記半導体結晶の電極形成領
域の主要部から、前記絶縁保護膜の周縁部上を覆うよう
に拡張され、互いに周縁部が重なり合い積層して設けら
れていることを特徴とする半導体放射線検出素子によ
り、達成される。
【0041】上記第2の目的である本発明の半導体放射
線検出素子の製造方法は、以下に説明する製造方法によ
って達成することができる。
【0042】すなわち、本発明の製造方法における工程
の特徴は、第1にウェハの両面を研磨した後に、洗浄工
程、研磨により生じたウェハ上の損傷層を除去し、フッ
酸等の洗浄によりウェハ表面に形成された自然酸化膜を
除去する工程を経た状態で、検出素子の構成に必要な不
純物をウェハにドーピングする。
【0043】そして、この不純物がドープされたウェハ
から素子作成に必要な大きさの結晶を例えば立方体形に
切り出し、後の素子製造の処理工程に供する点にある。
これによって同一条件で必要な不純物がドープされた素
子作成用の結晶試料を一度に多数個準備することができ
る。
【0044】従来はウェハへの不純物のドーピングは、
素子作成に必要な大きさの結晶を切り出してから、この
切り出された試料に対して個々に行っていた。
【0045】本発明の製造方法における工程の第2の特
徴は、不純物がドープされた素子作成用の結晶試料の表
裏両面に電極を形成する工程のタイミング(順序)を、
絶縁保護膜を形成する工程の後の最終工程に移すと共
に、受光部側の電極構造に改良を加えた点にある。
【0046】前述したように従来は、習慣的に不純物が
ドープされた素子作成用の結晶試料に予め電極を形成し
てから、最終工程として電極上を除く素子表面に絶縁保
護膜を形成していた。しかし、このプロセスで製造した
検出素子に、逆バイアス電圧を印加したときに生じる漏
洩電流が急に増大する電圧(ブレークダウン開始電圧)
は200ボルト(V)と低かったのである。
【0047】本発明者等は、このブレークダウン開始電
圧を200ボルト(V)より高電圧側にシフトさせるために種
々実験検討した。その結果、偶然にもこの電極形成工程
を、絶縁保護膜の形成工程の後に入れ替え、検出素子製
造の最終工程とすると共に、後述するように受光部側の
電極構造に改良を加えたところ、上記ブレークダウン開
始電圧が著しく向上し、従来の200ボルト(V)をはるかに
超える信じられないような意外な特性が得られたのであ
る。
【0048】また、少なくとも1000Vの逆バイアス
電圧を印加しても、100フェムトアンペア(fA)以下の
漏洩電流の検出素子が少なくとも90%の歩留まりで得
られる事実も明らかとなったものである。
【0049】また、本発明の第3の目的は、このように
して得られた半導体放射線検出素子を周知の構成から成
る放射線検出装置に適用したことによって、達成され
る。すなわち、半導体放射線検出素子として、少なくと
も1000Vの逆バイアス電圧を印加しても、100フェ
ムトアンペア(fA)以下の漏洩電流の半導体放射線検出
素子を備えた放射線検出装置であることから、放射線検
出の感度と共に、信頼性の高い放射線検出装置が実現で
きる。
【0050】本発明は、以上説明したような実験事実に
基づいてなされたものであり、実験内容の詳細は、この
後の発明の実施の形態及び実施例の中で明らかにする。
【0051】
【発明の実施の形態】上記本発明の検出素子の構成は、
p-i-n型、p-n型及びショットキー障壁型のいずれの放射
線検出素子でも有効であるが、特にショットキー障壁型
検出素子において最も効果を発揮する。
【0052】半導体結晶としては、シリコンが代表的な
ものとして挙げられるが、化合物半導体でもよく、一般
に検出素子に使用されている周知のものが使用可能であ
る。
【0053】また、絶縁保護膜としては、パターン形成
の容易さから、例えばポリイミド等の有機絶縁膜が望ま
しいが、周知のCVD(Chemical Vapor Deposition)に
よる例えばSiO2等の無機系の絶縁保護膜でもよい。
【0054】本発明の製造方法の特徴である絶縁保護膜
の形成工程及び電極形成工程について以下に詳細に説明
する。
【0055】絶縁保護膜の形成工程について説明する
と、先ず、この工程に供される結晶試料は、次のような
前処理工程を経て準備される。すなわち、前述のウェハ
から切り出された検出素子作成用の結晶試料の少なくと
も側面を鏡面研磨加工し、さらにこの研磨による損傷層
を除去するためにエッチング処理が行われる。
【0056】鏡面研磨加工工程においては、ショットキ
ー障壁型検出素子の場合には、試料裏面の不純物拡散層
は研磨せずに残し、側面を研磨すると共に、受光部を形
成する表面の不純物拡散層をも研磨して除去する。ま
た、p-i-n型検出素子及びp-n型検出素子を作成する場合
には、側面のみ研磨加工し、電極を形成する表裏両面は
研磨しない。
【0057】エッチング処理工程においては、必要に応
じて表裏両面の電極形成領域をレジスト膜で保護した状
態で行う。すなわち、ショットキー障壁型検出素子の場
合には、試料裏面の電極形成領域のみにレジスト膜(フ
ォトレジスト膜)を形成して不純物拡散層を保護しなが
ら他の表面をエッチングする。
【0058】また、p-i-n型検出素子及びp-n型検出素子
を作成する場合には、表裏両面の電極形成領域をレジス
ト膜で保護しながら側面のみをエッチングする。
【0059】このようにしてエッチング処理された試料
は必要に応じて有機溶剤で洗浄し、さらにはフッ酸等の
無機酸水溶液で洗浄し試料表面を清浄化する。エッチン
グ処理時にレジスト膜を使用した場合には、有機物の残
渣を除去するために有機溶剤で洗浄する。無機酸水溶液
の洗浄は、試料表面に生成した自然酸化膜を除去するた
めに行う。
【0060】このような処理を経て表面が清浄化された
試料の表面に絶縁保護膜が形成される。絶縁保護膜は、
試料側面の全域から、試料の表裏両面に形成される電極
形成領域の主要部を除き、それに近接した周縁部に至る
まで連続して設けられる。
【0061】絶縁保護膜としては、例えばポリイミド樹
脂、ポリアミド樹脂等の有機絶縁膜が望ましく、樹脂溶
液を試料に塗布することにより容易に形成できる。その
他、周知のCVD(Chemical Vapor Deposition)により
例えばSiO2等の無機系の絶縁保護膜を形成してもよい。
【0062】次に、電極形成工程について説明する。絶
縁保護膜が形成された前記試料の表裏両面に、最終の製
造工程としてそれぞれ電極が形成される。受光部側の電
極は試料表面の絶縁保護膜に周囲が囲まれ、内部に結晶
が露出している電極形成領域(電極形成領域の主要部と
云う)から前記絶縁保護膜の周縁部上を覆うように積層
して形成する。
【0063】このように本発明においては、受光部側の
電極の周縁部が絶縁保護膜の周縁部上を覆い、両者の周
縁部が重なり合った構造を有していることによって、電
界集中が緩和され、それによってブレークダウン開始電
圧が従来の200ボルト(V)を遥かに超える優れた特性の得
られる要因の一つと推察される。
【0064】また、試料の表面を清浄化処理し、絶縁保
護膜が形成されている状態で電極が形成されるため、電
極形成工程で電極材の微粒子が試料の側面に飛散し付着
しても、絶縁保護膜に付着し結晶表面には直接付着する
ことがないため特性劣化が著しく低減されているものと
推察する。
【0065】この製造方法によれば、先に絶縁保護膜を
形成し、その後から電極を形成するため、絶縁保護膜の
周縁部上を受光部側の電極の周縁部で覆うことは容易で
あり、電極パターンの大きさを任意に選択することによ
り、両者の周縁部が互いに重なる度合いを任意に制御す
ることができる。
【0066】また、試料裏面の電極も、受光部側の電極
と同一の形状とすることが望ましいが、絶縁保護膜の周
縁部上を覆って積層構造とすることなく、従来のように
絶縁保護膜の周縁と電極の周縁とが互いに近接した形状
としてもよい。
【0067】これらの電極は、例えば蒸着、スパッタリ
ングもしくはCVD等の周知の成膜技術とリソグラフィ
によるパターン形成技術とにより容易に実施可能であ
る。
【0068】また、電極材料としては、例えば金、パラ
ジウム及びアルミニウムの少なくとも一種が好ましい材
料として用いられる。
【0069】
【実施例】以下、図面にしたがって本発明の一実施例を
具体的に説明する。 〈実施例1〉図1A及び図1Bを用いて、本発明をショ
ットキー障壁型半導体放射線検出素子(以下、検出素子
と略称)に適用した例を説明する。
【0070】図1Bの断面図にこの検出素子100の構造
を示している。7mm角の四角柱体形状の高純度n型シリコ
ン結晶102の表面には受光部を構成する放射線入射側の
電極(厚さ20nm)4が形成され、シリコン結晶102と電極4
との接触界面にはショットキー障壁6が形成されてい
る。そして、裏面には信号出力電極(厚さ0.5μm)5とオ
ーミック接触を取るための高濃度のn型拡散層3(ドーパ
ントはリン(P):拡散濃度は1×1015/cm3:拡散深さは
0.75μm)が形成されている。
【0071】結晶102の側面から電極4及び5の周縁部に
わたり、厚さ10〜100μmのポリイミド絶縁保護膜7が被
覆されている。図示のように、これら電極の周縁部に近
接した絶縁保護膜7の周縁部7aは、いずれも電極の周
縁部4a、5aで覆われている。
【0072】受光部を構成する放射線入射側の電極4の
例について説明すると、島状の電極形成領域の周囲を取
り囲んで形成されている絶縁保護膜7の周縁部7aの上
を、電極4の周縁部4aで覆い、両者の周縁部7a、4aは互
いに重なり合い積層構造を形成している。
【0073】この検出素子の製造方法を、図2の工程フ
ロー図と、図3の製造に用いた固定治具の模式図を用い
て説明する。
【0074】図2の工程フロー図に示すように、先ず、
(1)工程として:比抵抗が約50kΩcmという高純度n型
シリコン結晶の塊から切り出した、厚さ3mm、直径2イン
チ、面方位(111)のウェーハを用いた。この切り出し
たウェーハの両面を鏡面研磨する。
【0075】(2)工程として:両面研磨されたウェハ
を、有機溶剤(アセトン)による有機洗浄、硫酸と過酸
化水素水の混合液による洗浄、王水による洗浄を行な
い、有機物、重金属などの表面汚染物を除去した。さら
に、酢酸、ふっ酸及び硝酸の混合液によるエッチングに
より、研磨による損傷層を除去した。エッチング量は約
50ミクロンであった。
【0076】(3)工程として:このウェーハを酸素と
窒素ガスをキャリアガスに用いた熱拡散炉によりリン
(P)をウェーハ表面に拡散して高濃度のn型層3を形
成した。この高濃度のn型層3は、後で形成する電極5
とオーミック接触を取るためのものである。拡散濃度
は1× 1015/cm3 以上、拡散深さは0.75μm であった。
【0077】(4)工程として:このウェーハをダイヤ
モンドカッターにより縦横にスライスし、7mm角の四角
柱体形状の結晶102に切り出した。
【0078】この結晶102は、切り出し面である4つの側
面と、高濃度n型層3である2つの面(表裏両面)を持
つ。
【0079】(5)工程として:結晶の切り出し面であ
る4つの側面と、2つの高濃度n型層3のうち片方の面
(後で電極4を形成しショットキー障壁を形成する受光
部側となる面)の5面を鏡面に研磨した。本研磨によ
り、研磨した面にある高濃度n型層3は完全に除去され
る。鏡面研磨後、有機溶剤で洗浄した。
【0080】(6)工程として:残してある高濃度n型
層3を有する面(後で信号出力電極5を形成する面)に
パラフィンを塗布して熱拡散層保護膜(レジスト膜)を
形成した。この塗布膜は、この後の(8)工程のエッチ
ング時に高濃度n型層3がエッチングされないようにエ
ッチング液から保護するために設けるものである。
【0081】(7)工程として:上記結晶102を図3に
示した固定治具に固定した。固定治具900の材質はテフ
ロン樹脂である。固定治具はコの字型をした枠901と半
導体結晶102の表面と裏面とをはさんで固定するように
なっている支持棒902で構成されている。
【0082】(8)工程として:固定治具900に固定し
た結晶102の研磨による損傷層を、酢酸、フッ酸及び硝
酸の混合液でエッチングすることにより除去した。
【0083】(9)工程として:高濃度n型層3を有す
る面上に形成した熱拡散層保護膜(レジスト膜)のう
ち、裏面の中心部の電極形成領域上のみ部分的に残し、
その他の領域からは除去した。この電極形成領域に残し
た熱拡散層保護膜は、直径4mmの円形の島状パターンで
ある。
【0084】このように部分的に熱拡散層保護膜を除去
した後、純水による洗浄と希フッ酸による自然酸化膜除
去を行ない、4個の側面と、熱拡散層保護膜の島状パタ
ーンが残された裏面全域と、先の研磨工程で高濃度n型
層3を除去した表面の周辺部とにポリイミドを溶剤にと
かした液を塗布し、摂氏100度で、20分加熱して、ポリ
イミド保護膜7を絶縁保護膜として形成した。
【0085】なお、表面のポリイミド保護膜7は、面の
中心部の電極形成領域は除き、その周縁部に0.1〜0.5mm
の幅で額縁状に形成した。
【0086】(10)工程として:結晶102を固定治具
よりテフロンピンセットでポリイミド保護膜を形成した
側面を掴んで取り外し、アセトンによる有機洗浄により
島状に残された熱拡散層保護膜のパターンを除去した。
【0087】この熱拡散層保護膜の除去と共に、熱拡散
層保護膜上に塗布されたポリイミド保護膜7も、リフト
オフにより同時に除去され、裏面の中心部に島状の電極
形成領域となる結晶面が露出された。
【0088】(11)工程として:純水による洗浄と希
ふっ酸による自然酸化膜除去を行ない、真空蒸着により
金電極4、5を形成した。受光部側の電極4の形成には、6
mm角で4つの角を半径0.5mmの円で角取りした開口を持つ
マスクを用い、裏面の信号出力電極となる電極5の形成
には、直径4mmの円形状の開口をもつマスクを用いた。
【0089】金を蒸着するときには、マスクの中心とポ
リイミド保護膜7の開口部の中心とが一致するように位
置合わせして、マスクの開口部内にポリイミド保護膜7
の開口の周縁部7aを突出させる。この突出幅は0.1〜0.
5mmの範囲である。
【0090】したがって、電極形成においては、いずれ
の電極もその周縁部が、ポリイミド保護膜の開口部によ
って結晶面が露出している電極形成領域から外部に少し
拡張されてポリイミド保護膜の周縁部7aを覆うよう
に、電極の周縁部4aとポリイミド保護膜7の周縁部7a
とが互いに0.1〜0.5mm重なり合って形成されている。
【0091】先に高濃度n型層3が研磨除去されたシリ
コン結晶102の表面と、この面上に形成された金電極4と
の接触界面にはショットキー障壁6が形成されている。
そして、この金電極4の面がX線の入射する受光部を構
成し、裏面の高濃度n型層3のある面が信号取り出し面
を構成して電極5とオーミック接続している。
【0092】電極の厚さは、受光部側の電極4が20n
m、反対側の電極5については0.5μmのものを作製し
た。ポリイミド保護膜7の厚さは10〜100μmであった。
受光部側の電極4は、放射線をショットキー障壁を形成
する半導体結晶面に有効に入射させる受光窓ともなるた
め可能な限り面積を広くすると共に、厚さを薄くしてい
る。信号出力電極5の厚さが0.5μmに対し受光部側の電
極4は20nmと極めて薄い。
【0093】図4は上記により作製した検出素子100の
内部および表面構造を示した部分断面斜視図であり、検
出素子100の構成は図1Bと同一である。受光部側の電
極4にはバイアス電源50から負のバイアス電圧を印加
し、反対側の信号出力電極5には正の電圧を印加する。
【0094】X線10が受光部から入射してくると、逆バ
イアス印加により結晶102内に形成された空乏層に電子2
0、正孔21の対が生じ、電子20は再結合することなく信
号出力電極5に移動して信号として外部に出力され、信
号増幅器51で増幅され、さらに波高分析装置53で分析さ
れる。
【0095】図5は、上記により作製した放射線検出素
子100を液体窒素で冷却し、漏洩電流の逆バイアス電圧
特性を調べた結果のグラフである。この図には比較例と
して従来方法により得られた検出素子の特性も示してあ
る。
【0096】本発明の検出素子の受光部側の電極4の周
縁部4aは、図1Bに示したように必ず絶縁保護膜7の周
縁部7a上に重なり合っているが、従来の比較例は電極4
と絶縁保護膜7の周縁部とは重なり合わず、互いに近接
した構造となっている。
【0097】従来の比較例は漏洩電流が急に増大する電
圧、ブレークダウン開始電圧の典型的な値は200ボルト
程度であった。しかし、本発明の場合には200Vを遥かに
超えて1000Vにおいても漏洩電流は10-14A、すなわ
ち、10fA(フェムトアンペア)程度である。
【0098】電圧1000ボルトの逆バイアス電圧を印加し
ても、漏洩電流は100フェムトアンペア以下と驚異的で
あった。本実施例によると90%以上の歩留まりで上記の
良好な特性の検出素子が得られた。
【0099】これは本発明の特徴である絶縁保護膜の形
成工程を、電極形成工程の前段に移動した(すなわち、
電極形成工程を絶縁保護膜の形成工程の後に移した)こ
とにより、半導体結晶の表面が、直接他の物体に触れる
ことがなくなり、欠陥の少ない面に保持されたためであ
ると推察している。
【0100】〈実施例2〉この例は、p-i-n型半導体放
射線検出素子に本発明を適用したものである。本発明が
従来技術と著しく異なるのは、前述したようにウェハに
必要な不純物をドープしてから、素子作成に適した大き
さの結晶をウェハから切り出す点にもあるが、最も特徴
的なのは次の2点である。
【0101】その第1点は、絶縁保護膜の形成工程と電
極形成工程との順序が従来法とは逆で、絶縁保護膜の形
成工程の後に電極形成工程を施すこと、第2点は、受光
部側の電極の周縁部が必ず絶縁保護膜の周縁部上に重な
り合っていること、である。
【0102】したがって、p-i-n型型素子についてもこ
の点は、実施例1で説明した内容と全く同様である。こ
の実施例で説明するp-i-n型素子がショットキー障壁型
素子と異なるのは、p-i-n型のダイオードを形成する工
程にある。
【0103】しかし、p-i-n型のダイオードは周知のプ
ロセスで製造できるので特別の説明は不要と考える。そ
こで、p-i-n型素子を製造する時の概要を以下に説明す
る。
【0104】先ず、比抵抗が約50kΩcmという高純度n型
シリコン結晶の塊から切り出した、厚さ3mm、直径2イン
チ、面方位(111)のウェーハを用いた。この切り出し
たウェーハの両面を鏡面研磨する。
【0105】ウェハの表面(受光部形成側)にはB+を5
keVで表層部に浅くイオン打込みする。また、裏面(信
号出力電極形成側)にはP+を30keVでイオン打込みす
る。この後アニールを施し、ウェハの表面側に高濃度p
型層、裏面に高濃度n型層をそれぞれ形成し、これによ
ってp-i-n型ダイオードの基本構成を形成した。
【0106】このウェハから素子作成に必要な大きさの
p-i-n結晶を切り出す。この実施例でも実施例1と同様
に7mm角の四角柱体形状の結晶102に切り出した。
【0107】この後、側面(4面)を実施例1と同様に
研磨する。そして、表裏面の高濃度p型層/高濃度n型層
に、それぞれパラフィンをレジスト膜として塗布する。
【0108】このレジスト膜は、この後のエッチング工
程により先の研磨工程で生じた損傷層を除去する際に、
高濃度p型層/高濃度n型層をエッチング液から保護する
ものである。
【0109】この結晶102の表裏面を図3に示した固定
治具で固定し、実施例1の(9)工程と同様にして、結
晶102の高濃度p型層上に形成したレジスト膜のうち、中
心部の電極形成領域上のみ残し、周縁部のレジスト膜を
0.1〜0.5mmの幅で額縁状に除去した。
【0110】裏面の高濃度n型層についても中心部の電
極形成領域上にのみ直径4mmの円形の島状パターンとし
て残し、その他の領域からは除去した。
【0111】その後、純水による洗浄と希フッ酸による
自然酸化膜除去を行ない、全面にポリイミドを溶剤にと
かした液を塗布し、摂氏100度で、20分加熱して、ポリ
イミド保護膜7を形成した。
【0112】次いで、(10)工程と同様にして、結晶
102を固定治具よりテフロンピンセットでポリイミド保
護膜を形成した側面を掴んで取り外し、アセトンによる
有機洗浄により表裏両面のレジストパターン膜を除去し
た。
【0113】このレジストパターン膜の除去と共に、そ
の上に塗布されたポリイミド保護膜7も、リフトオフに
より同時に除去され、表裏両面の電極形成領域となる結
晶面が露出された。
【0114】この後、(11)工程と同様にして、受光
部側の電極4と信号出力電極5とを実施例1と同様に形
成した。この方法により、いずれの電極もその周縁部
が、ポリイミド保護膜の開口部によって結晶面が露出し
ている電極形成領域から外部に少し拡張されてポリイミ
ド保護膜の周縁部を覆うように、電極の周縁部とポリイ
ミド保護膜の周縁部とが互いに0.1〜0.5mm重なり合っ
て形成されている。
【0115】こうして得られたp-i-n型半導体放射線検
出素子も、実施例1のショットキー障壁型半導体放射線
検出素子と同様に、ブレークダウン開始電圧は従来の20
0Vを遥かに超えて1000Vにおいても漏洩電流は10
-14A、すなわち、10fA(フェムトアンペア)程度
である。
【0116】また、電圧1000ボルトの逆バイアス電圧を
印加しても、漏洩電流は100フェムトアンペア以下であ
り、90%以上の歩留まりで上記の良好な特性の検出素子
が得られた。
【0117】上記実施例2では、p-i-n型検出素子につ
いて説明したが、p-n型検出素子についても全く同様の
効果が得られ、原理的にp-i-n型検出素子の場合と同じ
なので、ここでは記載を省略した。
【0118】〈実施例3〉図6は、上記により作製した
検出素子を用いた放射線検出装置の検出部を示した図で
ある。柔らかい金属材料であるインジウム線802を前面
に接着した検出素子100は、X線透過用の穴を有する金
属押さえ板801、絶縁板805にナット806により固定した
検出素子からの信号を取り出すための導体端子804、ね
じ803、および、スプリング807により支持されている。
【0119】それぞれ2本のねじ803とスプリング807を
用いた。図6には、そのうちの1本のみを示してある。
スプリング807を用いることにより、検出素子100を傷つ
けず保持することが可能であり、また修理時に検出素子
を容易に交換できる。
【0120】導体端子804はセラミック容器34の内部に
設置された電解効果トランジスタ31のゲート電極809に
銅線808を介して接続されている。銅線808は検出素子交
換時に絶縁板805を移動するのに十分な長さを有してい
る。
【0121】セラミック容器34は電界効果トランジスタ
31の他に発光ダイオード41を内蔵している。発光ダイオ
ード41は金属容器813に格納されているものを用いた。
帰還コンデンサ電極810はゲート電極809から約0.5mm離
れたところに設置されており、ゲート電極間と真空コン
デンサを形成している。
【0122】実測による上記コンデンサの静電容量は約
50フェムトファラッドである。ソース電極811、ドレイ
ン電極812がそれぞれ電界効果トランジスタ31のソー
ス、ドレインに接続されている。
【0123】さらに、セラミック容器34の外側には抵抗
819が接着剤により張り付けてある。抵抗819に電流を流
すことにより発生する熱でセラミック容器の温度を調整
することができる。すなわち、上記電流を調整すること
により、電解トランジスタから発生する雑音が最小にな
る温度(約摂氏−150度)に調整されている。
【0124】セラミック容器34はスペーサ820をはさん
で、金属台816にねじ803、スプリング807により固定さ
れている。スペーサ820により発光ダイオード41に電力
を供給する電極814、815に必要な空間を確保している。
ねじ818は金属台816を液体窒素槽に接続された冷却棒60
2に絶縁板817を介して固定するためのものである。これ
により、検出素子100、電界効果トランジスタ31は低温
に冷却されている。
【0125】格納容器603の前面にはX線透過窓701、反
射電子除去器702が設置されている。反射電子除去器702
は永久磁石を内蔵しており、この磁場により、試料9か
らの電子線をまげて、検出素子100に入射しないように
するものである。X線透過窓701により、格納容器内の
空間と、試料9のある空間は切り離されている。これに
より、試料交換時に試料のある空間を大気にしても格納
容器内が大気になることがない。
【0126】上記実施例では、電極の材料に金を用いた
が、電極の材質は特に金に限るものではなく、パラジウ
ムやアルミニウムなどを用いてもよい。また、本実施例
において示した数値は一例であり、これらの数値に限る
ことなく用いられることは言うまでもない。
【0127】また、正方形形状の検出素子について述べ
たが、形についても特に限定するものではなく、多角形
形状でもよい。さらに、シリコン結晶を用いた例を示し
たが、ゲルマニウム等の半導体にも適用できることは言
うまでもない。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により漏洩
電流が急に増大する電圧、ブレークダウン開始電圧が従
来の200ボルト(V)を十分に超え、信頼性の高い半導体放
射線検出素子を実現すると云う所期の目的が達成され
た。
【0129】すなわち、本発明では、鏡面研磨面の損傷
がなくなるために漏洩電流の小さい検出素子が、歩留ま
りよく生産できるので、安価な検出素子が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の一実施例となるショットキー障壁型
放射線検出素子の外観を示した斜視図である。
【図1B】図1AのA−A´切断面を示した断面図であ
る。
【図2】本発明のショットキー障壁型放射線検出素子の
製造工程を説明するフロー図である。
【図3】本発明の製造工程の損傷層除去工程と保護膜形
成工程で用いた素子固定用治具を模式的に示した斜視図
である。
【図4】本発明の放射線検出素子の一部断面斜視図を模
式的に示すと共に、併せてこの検出素子を備えた放射線
検出装置の概略図を示したものである。
【図5】本発明の放射線検出素子と従来の放射線検出素
子の電流電圧特性の比較を示したグラフである。
【図6】本発明の放射線検出素子を放射線検出装置に組
込んだ一例を示す断面図である。
【図7A】図7BのA−A´断面を示した従来の放射線
検出素子の概略断面図である。
【図7B】従来の放射線検出素子の外観を示した斜視図
である。
【図8A】図8BのA−A´断面を示した従来の他の放
射線検出素子の概略断面図である。
【図8B】従来の他の放射線検出素子の外観を示した斜
視図である。
【図9A】図9BのA−A´断面を示した従来の他の放
射線検出素子の概略断面図である。
【図9B】従来の他の放射線検出素子の外観を示した斜
視図である。
【図10】従来例の放射線検出素子の製造工程を説明す
るフロー図である。
【図11A】図11BのA−A´断面を示した従来のp-
i-n型半導体放射線検出素子の外観を示した断面図であ
る。
【図11B】従来のp-i-n型半導体放射線検出素子の外
観を示した斜視図である。
【図12】従来の半導体放射線検出素子の外観を示した
断面図である。
【符号の説明】
1…真性半導体領域、 2…p型層、 3
…n型層、4…放射線(X線)入射側電極、4a…電極4の
周縁部、5…電極(信号出力電極)、6…ショットキー障
壁、 7…ポリイミド保護膜(絶縁保護膜)、7a
…絶縁膜7の周縁部、 9…試料、 10…
X線、20…電子、 21…正孔、
31…電界効果トランジスタ、34…セラミック容
器、 41…発光ダイオード、50…バイアス電
源、 51…増幅器、 52…信号電圧パル
ス波形、53…波高分析装置、 71…酸化膜、
100…検出素子、101…p型シリコン結晶、
102…高純度n型シリコン結晶、601…導体網線、
602…冷却棒、 603…格納容器、701…X
線透過窓、 702…反射電子除去器、801…金
属押さえ板、 802…インジウム線、803…ね
じ、804…導体端子、 805…絶縁板、
806…ナット、807…スプリング、 808…
銅線、 809…ゲート電極、810…帰還コンデンサ
電極、 811…ソース電極、 812…ドレイン電極、81
3…金属容器、 814、815…電極、 816
…金属台、817…絶縁板、 818…ねじ、
819…抵抗、820…スペーサ、 90
0…固定治具。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体結晶の表裏両面にそれぞれ設けられ
    た電極によって構成されたダイオード構造と、前記ダイ
    オード構造の少なくとも結晶側面を覆う絶縁保護膜と、
    前記ダイオード構造の表面電極の主要部を構成要素とす
    る受光部と、前記両電極間に逆バイアスを印加した状態
    で前記受光部に放射線を入射したとき前記ダイオード構
    造に発生した信号を裏面電極から検出信号として出力す
    る信号出力部とを備えた半導体放射線検出素子であっ
    て、前記絶縁保護膜は結晶側面を覆うと共に、前記半導
    体結晶の表裏両面に形成される電極形成領域の主要部を
    除きその周囲を囲むように主要部の周縁部に近接して設
    けられ、前記少なくとも受光部側の電極は前記半導体結
    晶の電極形成領域の主要部から、前記絶縁保護膜の周縁
    部上を覆うように拡張され、互いに周縁部が重なり合い
    積層して設けられていることを特徴とする半導体放射線
    検出素子。
  2. 【請求項2】前記半導体結晶がシリコンであり、ダイオ
    ード構造がショットキー障壁型であることを特徴とする
    請求項1記載の半導体放射線検出素子。
  3. 【請求項3】前記半導体結晶がシリコンであり、ダイオ
    ード構造がp-i-n型であることを特徴とする請求項1記
    載の半導体放射線検出素子。
  4. 【請求項4】前記半導体結晶がシリコンであり、ダイオ
    ード構造がp-n型であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体放射線検出素子。
  5. 【請求項5】前記半導体放射線検出素子の形状が四角柱
    であることを特徴とする請求項1に記載の半導体放射線
    検出素子。
  6. 【請求項6】前記絶縁保護膜層が、ポリイミドを主成分
    とする有機絶縁材料からなることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体放射線検出素子。
  7. 【請求項7】前記電極を、金、パラジウムおよびアルミ
    ニウムからなる群のいずれか1種の金属で構成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の半導体放射線検出素子。
  8. 【請求項8】少なくとも前記受光部側の電極は、前記半
    導体結晶の電極形成領域の主要部から、前記絶縁保護膜
    の周縁部上を覆って積層され、前記電極の周縁部と前記
    絶縁保護膜の周縁部とが0.1〜0.5mmの幅で互いに重なり
    合った積層構造を有していることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体放射線検出素子。
  9. 【請求項9】半導体ウェハの両面を研磨する工程と、研
    磨による損傷を除去するエッチング工程と、半導体ウェ
    ハに不純物をドープして高濃度層を形成する工程と、前
    記半導体ウェハから素子作成用の結晶を切り出す工程
    と、少なくとも結晶の切り出された面を鏡面研磨する工
    程と、この研磨面の研磨による損傷層をエッチング除去
    する工程と、表裏の電極形成領域を除く結晶表面に絶縁
    保護膜を形成する工程と、前記電極形成領域に電極を形
    成する工程とを有する半導体放射線検出素子の製造方法
    であって、前記表裏の電極形成領域を除く結晶表面に絶
    縁保護膜を形成する工程を、前記電極形成領域に電極を
    形成する工程の前工程として処理することを特徴とする
    半導体放射線検出素子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記電極形成領域に電極を形成する工程
    の、少なくとも受光部を構成する電極の形成工程におい
    ては、前記電極形成領域に近接して形成された絶縁保護
    膜の周縁部の上部を覆い、前記絶縁保護膜の周縁部と前
    記電極の周縁部とが互いに重なり合って積層構造を形成
    する工程を含む請求項9記載の半導体放射線検出素子の
    製造方法。
  11. 【請求項11】前記絶縁保護膜の周縁部と前記電極の周
    縁部とが互いに重なり合って積層構造を形成する工程に
    おいては、相互の重なり幅を0.1〜0.5mmとした請求項1
    0記載の半導体放射線検出素子の製造方法。
  12. 【請求項12】高純度n型シリコン結晶ウェハの両面を
    研磨する工程と、研磨による損傷を除去するエッチング
    工程と、半導体ウェハに不純物をドープして高濃度層を
    形成する工程と、前記半導体ウェハから素子作成用の結
    晶を四角柱状に切り出す工程と、前記結晶の切り出され
    た面を鏡面研磨すると共に、不純物がドープされた一方
    の高濃度層を鏡面研磨して除去する工程と、この研磨面
    の研磨による損傷層をエッチング除去する工程と、表裏
    の電極形成領域を除く結晶表面に絶縁保護膜を形成する
    工程と、前記各々の電極形成領域に電極を形成し、前記
    不純物がドープされた一方の高濃度層を鏡面研磨除去し
    た結晶表面と電極との接触面にはシットキー障壁を形成
    し、前記裏面の残された高濃度層と電極との接触面には
    オーミック接触を形成する電極形成工程とを有するp-i-
    n型半導体放射線検出素子の製造方法であって、前記表
    裏の電極形成領域を除く結晶表面に絶縁保護膜を形成す
    る工程を、前記電極形成領域に電極を形成する工程の前
    工程として処理することを特徴とする半導体放射線検出
    素子の製造方法。
  13. 【請求項13】前記電極形成領域に電極を形成する工程
    の、少なくとも受光部を構成する表面の電極形成工程に
    おいては、前記電極形成領域に近接して形成された絶縁
    保護膜の周縁部の上部を覆い、前記絶縁保護膜の周縁部
    と前記電極の周縁部とが互いに重なり合って積層構造を
    形成する工程を含む請求項12記載の半導体放射線検出
    素子の製造方法。
  14. 【請求項14】前記絶縁保護膜の周縁部と前記電極の周
    縁部とが互いに重なり合って積層構造を形成する工程に
    おいては、相互の重なり幅を0.1〜0.5mmとした請求項1
    2記載の半導体放射線検出素子の製造方法。
  15. 【請求項15】半導体放射線検出素子を固定する冶具
    と、前記冶具を冷却する冷却器と、を有する放射線検出
    装置であって、前記半導体放射線検出素子は、p-i-n接
    合面、p-n接合面及びショットキー障壁面のいずれか一
    つを有する側面と、表面には受光部を構成しダイオード
    の一方の電極となる電極及び裏面には他方の電極となり
    信号出力電極を構成する1組の電極と、前記側面から前
    記電極の周縁部に至るまで連続して形成された絶縁保護
    膜とを有し、少なくとも前記受光部を構成しダイオード
    の一方の電極となる電極の周縁部は、前記絶縁保護膜の
    周縁部上を覆い、前記電極の周縁部と前記絶縁保護膜の
    周縁部が相互に重なり合って積層構造を形成しているこ
    とを特徴する放射線検出装置。
  16. 【請求項16】前記半導体放射線検出素子がショットキ
    ー障壁型半導体放射線検出素子である請求項15記載の
    放射線検出装置。
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