JP2000241619A - カラーフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥がれに強い構造を有し、画素の剥がれによ
る画質不良を防止でき、かつ画素の微細性が維持された
カラーフィルターを提供する。 【解決手段】 四角形状のカラー画素を配置して形成さ
れるカラーフィルターにおいて、カラー画素１の４隅に
同一色のカラー画素２〜５が配置された部分を有し、上
記カラー画素１の４隅を上記同一色のカラー画素２〜５
と繋げる構造としたカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
に関する。本発明は、特に、カラーフィルターのカラー
画素の剥がれを防止したカラーフィルターを提供するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりカラーフィルターは各種の用途
で利用され、たとえばＣＣＤ素子等の撮像素子のカラー
フィルターとして用いられ、また、液晶カラーディスプ
レイ等の表示面を構成するために用いられる。

【０００３】カラーフィルターは、単色のカラー画素が
配置されて形成される場合もあり、複数色のカラー画素
が配置されて形成され、たとえばフルカラーのカラーフ
ィルターとして形成される場合もある。フルカラーの場
合、赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の３色の画素（補色
であるシアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）
でも同様）で構成される場合が多い。通常、四角形状の
カラー画素を配置して形成され、各画素の間にはブラッ
クマトリックスと称される格子状の構造が形成されるこ
ともある。

【０００４】従来より、固体撮像素子のカラーフィルタ
ー（たとえばオンチップカラーフィルター）の構造にお
いては、一般に、四角形状のカラー画素が規則的に配置
される構造になっている。そのような従来技術の具体例
として、図２に示すように、市松模様に代表されるよう
に、カラー画素が交互に配置されて、カラー画素１ａの
４隅に対応する位置にカラー画素２ａ〜５ａが配置され
る構造が知られている。符号ａをもって、同一色である
ことを示す。

【０００５】従来技術においては、各カラー画素は、独
立して配設されており、図２の例も同様である。このよ
うな従来のカラーフィルター構造には、カラー画素が剥
がれてしまうことがあるという問題を有する。カラーフ
ィルターの剥がれが生じると、撮影時に画質不良を引き
起こすことにつながる。

【０００６】液晶ディスプレイに用いるカラーフィルタ
ーについて、隣接配置した同色のカラー画素を連結して
一体とした構造をとることにより、画素の剥離等を防止
する技術が、特開平４−６２５０３号公報において、提
案されている。

【０００７】しかしこの技術は、図３（断面）及び図４
（平面）に示すように、１列に配置した画素について、
隣接して同一色の画素の配置となる場合にその２つのフ
ィルター画素同士を連結して１つのフィルター画素とし
てしまうものである。たとえば図３のように、横１列の
Ｒ，Ｒ，Ｇ，Ｂ，Ｂ，Ｇという、第１色、第１色、第２
色、第３色、第３色、第２色の画素配置の場合に、第１
色と第１色（ＲとＲ）、第３色と第３色（ＢとＢ）の２
つのフィルター画素同士を連結して一体化し、１つのフ
ィルター画素とする。（符号Ｂはブラックマトリック
ス、Ｓは支持体である）。

【０００８】この構成では、２つのフィルター画素が一
体化された分、強固にはなるが、画素が大きくなる（２
倍になる）わけであり、画素としての微細性が犠牲とな
り、解像力低下につながる。特に、撮像素子用のカラー
フィルターとしては、画素の微細性を維持することが望
まれる。また、隣接した画素間での剥離防止効果は期待
できるとは考えられるが、図の縦方向での剥離が生じる
ような外力等に対しては、効果は期待できないと思わ
れ、結局、平面の全体方向についての剥離防止機能は小
さい。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みて創案されたもので、剥がれに強いカラーフィルタ
ー構造を有し、よってカラーフィルター画素の剥がれに
よる画質不良を防止でき、かつ、フィルター画素の微細
性を維持できるカラーフィルターを提供することを目的
とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明に係るカラーフィ
ルターは、四角形状のカラー画素を配置して形成される
カラーフィルターにおいて、カラー画素の４隅に同一色
のカラー画素が配置された部分を有し、上記カラー画素
の４隅を上記同一色のカラー画素と繋げる構造としたこ
とを特徴とするものである。なお、本発明において「四
角形状」とは、４隅に画素が配置できる形状を言う。

【００１１】この発明によれば、カラー画素の４隅に同
一色のカラー画素が配置されるという構造を前提とし
て、そのカラー画素の４隅を上記同一色のカラー画素と
繋げるようにしたので、画素それ自体の微細性は損なわ
れず、しかも互いに繋げられたことにより、剥がれに対
して強いカラーフィルターとなる。しかも、４隅で繋げ
るので、１方向についての剥がれのみに対して強固なの
でなく、いずれの方向についても剥がれに対して強固と
なる。よってこれにより、カラーフィルターの剥がれに
よる画質の低下は防止できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
さらに詳細に説明し、また、本発明の好ましい実施の形
態の具体例について、図面を参照して説明する。但し当
然のことではあるが、本発明は以下述べる実施の形態例
に限定されるものではない。

【００１３】実施の形態例１ 図１に、本発明のカラーフィルターの構造例を示す。こ
の例は、本発明を、固体撮像素子のカラーフィルターに
適用したものである。図示のように、本実施の形態例に
あっては、図１に示すように、市松模様状に同色のカラ
ー画素が交互に配置されて、カラー画素１の４隅に対応
する位置にカラー画素２〜５が配置されるとともに、各
カラー画素１〜５の４隅をそれぞれ繋げる。符号１１〜
１４は、カラー画素１についてその４隅を繋げた部分を
示す。また図中、符号ａをもって、同一色であることを
示す。

【００１４】これにより、それぞれのカラーフィルター
画素１〜５は、それぞれの斜め四方のカラーフィルター
画素の接着力により、剥がれに強くなる。よってこれに
より、カラーフィルターの剥がれによる画質の低下は防
止できる。本例では、撮影の画質の低下が防止される。

【００１５】図１では、単色のカラーフィルターのみを
図示して説明したが、もちろん、多色であってよく、符
号６で示す画素１〜５以外の部分が他の色の画素であっ
てもよく、また、フルカラーのカラーフィルターとして
もよく、格子状のブラックマトリックスを有する構造で
あってもよい。

【００１６】

【発明の効果】上述したように、本発明に係るカラーフ
ィルターは、剥がれに強いカラーフィルター構造を有
し、よってカラーフィルター画素の剥がれによる画質不
良を防止でき、かつ、フィルター画素の微細性を維持で
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態例１におけるカラーフィ
ルターの構造例を示す平面図である。

【図２】 従来技術を示すものである。

【図３】 従来技術を示すものであり、図４のＩＩＩ−
ＩＩＩ線断面図に対応するものである。

【図４】 従来技術を示すものである。

【符号の説明】

１〜５・・・（同一色の）画素、１１〜１４・・・（４
隅を）繋げた部分。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 四角形状のカラー画素を配置して形成さ
   れるカラーフィルターにおいて、 カラー画素の４隅に同一色のカラー画素が配置された部
   分を有し、 上記カラー画素の４隅を上記同一色のカラー画素と繋げ
   る構造としたことを特徴とするカラーフィルター。
2. 【請求項２】 第１色カラー画素及び第２色カラー画素
   の少なくとも２色のカラー画素を配置して形成され、第
   １色カラー画素の４隅には同じ第１色カラー画素が配置
   される市松模様の配置構造を有し、該同一色の第１色カ
   ラー画素の４隅をそれぞれ繋げる構造としたことを特徴
   とする請求項１に記載のカラーフィルター。
3. 【請求項３】 少なくとも３色のカラー画素を配置し
   て、フルカラーのカラーフィルターとしたことを特徴と
   する請求項１に記載のカラーフィルター。
4. 【請求項４】 撮像素子に用いるカラーフィルタである
   ことを特徴とする請求項１に記載のカラーフィルター。