JP2000240545A - アイドル回転安定化装置 - Google Patents

アイドル回転安定化装置

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JP2000240545A
JP2000240545A JP11040575A JP4057599A JP2000240545A JP 2000240545 A JP2000240545 A JP 2000240545A JP 11040575 A JP11040575 A JP 11040575A JP 4057599 A JP4057599 A JP 4057599A JP 2000240545 A JP2000240545 A JP 2000240545A
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cylinder
output
ignition timing
engine
correction
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Koichi Nakada
浩一 中田
Kazuhisa Mogi
和久 茂木
Manabu Tateno
学 立野
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アイドル回転数をさらに低回転化した場合で
あっても、効果的にアイドル回転を安定化することので
きるアイドル回転安定化装置を提供すること。 【解決手段】 本発明のアイドル回転安定化装置は、内
燃機関1の各気筒3の点火時期を制御する点火時期制御
手段18と、内燃機関1のアイドル運転時の各気筒3毎
の出力を検出する気筒出力検出手段14とを備え、内燃
機関1のアイドル運転時に、点火時期制御手段18が、
気筒出力検出手段14によって検出された各気筒3毎の
出力に応じて、各気筒3毎の点火時期を制御することを
特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のアイド
ル時のエンジン回転を安定化させるアイドル回転安定化
装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関であるエンジ
ンのアイドル時のエンジン回転数(以下、アイドル回転
数ともいう)を、従来の回転数(700rpm程度)よりもさ
らに下げる(例えば、300〜500rpm程度)ことによっ
て、アイドル時の燃費を改善することができる。しか
し、アイドル回転数を下げるとエンジンの回転運動の慣
性エネルギーが小さくなるので、図3に示されるよう
に、いわゆるハンチングが起こりやすくなり、最悪の場
合エンジンストールにつながる。このため、アイドル回
転数を下げるには、アイドル回転安定化のために更なる
改善が必要であった。
【0003】アイドル回転を安定化する装置としては、
特開昭57-83665号公報、特開昭58-131362号公報、特開
昭62-276269号公報、特開平7-54744号公報などに記載の
ものなどが知られている。しかし、これらの公報に記載
されたアイドル回転安定化のための機構や装置は、エン
ジン回転数が従来の回転数程度であった場合を前提とし
たものであり、アイドル時のエンジン回転数を従来の回
転数よりもさらに下げた場合には必ずしも有効でない場
合もあった。
【0004】従って、本発明の目的は、アイドル回転数
をさらに低回転化した場合であっても、効果的にアイド
ル回転を安定化することのできるアイドル回転安定化装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のアイドル回転安
定化装置は、内燃機関の各気筒の点火時期を制御する点
火時期制御手段と、内燃機関のアイドル運転時の各気筒
毎の出力を検出する気筒出力検出手段とを備え、内燃機
関のアイドル運転時に、点火時期制御手段が、気筒出力
検出手段によって検出された各気筒毎の出力に応じて、
各気筒毎の点火時期を制御することを特徴としている。
【0006】本発明のアイドル回転安定化装置によれ
ば、アイドル回転を変動させる要因である気筒毎の出力
変動を抑制するために、気筒出力検出手段によって検出
した気筒毎の出力に基づいて、点火時期制御手段によっ
て点火時期を気筒毎に制御する。この結果、気筒毎の出
力変動を気筒毎にきめ細かく調整し、アイドル回転を効
果的に安定化することができる。特に、アイドル回転数
を低回転化した場合であってもアイドル回転を安定化す
ることが可能となる。
【0007】ここで、気筒出力検出手段によって検出し
た気筒毎の出力が平均化手段によって平均化された値よ
りも大きいときは、点火時期制御手段によって点火時期
を遅角し、小さいときは進角することが好ましい。気筒
出力検出手段によって検出した気筒毎の出力が平均化手
段によって平均化された値よりも大きい場合は、内燃機
関の出力の平均に対して、出力を検出した気筒の出力が
大きいので、出力を抑制するべく遅角を行う。
【0008】一方、気筒出力検出手段によって検出した
気筒毎の出力が平均化手段によって平均化された値より
も小さい場合は、内燃機関の出力の平均に対して、出力
を検出した気筒の出力が小さいので、出力を増加するべ
く進角を行う。このようにすることによって、内燃機関
のアイドル回転をより効果的に安定化することができ
る。
【0009】また、クランクポジションによって検出し
た各気筒内のピストン位置がある所定位置から別の所定
位置に移動するまでの時間から、各気筒毎の出力を検出
するように気筒出力検出装置が構成されることが好まし
い。気筒出力が大きければ、時間は短くなり、気筒出力
が小さければ、時間は長くなる。このように、内燃機関
が通常有しているクランクポジションセンサを利用し
て、各気筒毎の出力を検出するようにすれば、装置全体
を簡便に構成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のアイドル回転安定化装置
の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】本実施形態のアイドル回転安定化装置は、
図1に示されるように、内燃機関であるエンジン1のア
イドル回転を、各気筒(シリンダ)3の出力に応じて各
気筒(シリンダ)3の点火時期を進角又は遅角すること
によって安定化させるものである。各シリンダ3の内部
の混合気に対して点火を行う点火プラグ2は、各シリン
ダ3に一つずつ取り付けられている。
【0012】外部から吸入した空気は吸気通路4を通
り、インジェクタ5から噴射された燃料と混合され、混
合気としてシリンダ3内に吸気される。シリンダ3の内
部と吸気通路4との間は、吸気バルブ6によって開閉さ
れる。シリンダ3の内部で燃焼された混合気は、排気ガ
スとして排気通路7に排気される。シリンダ3の内部と
排気通路7との間は、排気バルブ8によって開閉され
る。
【0013】吸気通路4上には、シリンダ3内に吸入さ
れる吸入空気量を調節するスロットルバルブ9が配設さ
れている。このスロットルバルブ9には、その開度を検
出するスロットルポジションセンサ10が接続されてい
る。また、吸気通路4上には、アイドル時(スロットル
バルブ9の全閉時)にバイパス通路11を介してシリン
ダ3に供給される吸入空気量を調節するエアバイパスバ
ルブ12も配されている。さらに、吸気通路4上には、
吸気管負圧を検出するバキュームセンサ13も取り付け
られている。
【0014】エンジン1のクランクシャフト近傍には、
クランクシャフトの位置を検出するクランクポジション
センサ14が取り付けられている。クランクポジション
センサ14の出力結果からは、シリンダ3内のピストン
15の位置や、エンジン1の回転数を知ることができ
る。エンジン1には、エンジン1のノッキングを検出す
るノックセンサ16や冷却水温度を検出する水温センサ
17も取り付けられている。
【0015】これらの点火プラグ2、インジェクタ5、
スロットルポジションセンサ10、エアバイパスバルブ
12、バキュームセンサ13、クランクポジションセン
サ14、ノックセンサ16、水温センサ17やその他の
センサ類は、電子制御ユニット(ECU)18と接続さ
れており、ECU18からの信号に基づいて制御され、
あるいは、検出結果をECU18に対して送出してい
る。ECU18には、アクセル開度を検出するアクセル
ポジションセンサ19や、排気浄化触媒20の温度を測
定する触媒温度センサ21も接続されている。
【0016】なお、正確には、点火プラグ2はイグナイ
タ及びイグニッションコイル(図示せず)と接続されて
おり、イグナイタ及びイグニッションコイルがECU1
8に接続されている。そして、イグナイタ及びイグニッ
ションコイルがECU18からの点火信号に基づいて点
火プラグ2を点火させる。
【0017】ECU18は、クランクポジションセンサ
14などと共に、点火プラグ2を点火させるタイミング
を制御しており、点火時期制御手段として機能する。ま
た、ECU18は、クランクポジションセンサ14など
と共に、気筒毎の出力を検出する気筒出力検出手段とし
ても機能する。ここでは、エンジン1が四つのシリンダ
3を有する四気筒エンジンであるので、各シリンダ3内
のピストン15の位置が上死点(TDC:Top Dead Center)
から上死点後180°(ATDC180°CA)まで移動するまでの時
間をクランクポジションセンサ14とECU18とによ
って検出し、これを各シリンダ3毎の出力と判断してい
る。各シリンダ3の出力が大きければ、この時間は短く
なり、出力が小さければ、この時間は長くなる。
【0018】さらに、ECU18は、クランクポジショ
ンセンサ14などと共に、平均化手段としても機能す
る。即ち、ECU18は、シリンダ3の出力を判断する
ためにクランクポジションセンサ14を用いて検出した
上述の時間を、全てのシリンダ3について取り込んだ
後、平均化する。
【0019】なお、ここでは、TDC〜ATDC180°CAまでの
時間を用いたが、例えばTDC〜ATDC120°CAまでの時間な
どを用いてもよい。このとき、あるシリンダ3について
ピストン15の移動にかかる時間を測定している際に
は、他のシリンダ3において点火が行われないように、
時間測定に対応するピストン15の位置を決定する。即
ち、エンジン1の気筒数が増えれば、最適な計測範囲は
狭くなる。
【0020】さらに、本実施形態では、各シリンダ3毎
の出力をピストン15の移動にかかる時間で測定するこ
ととしたが、他の方法によって各シリンダ3毎の出力を
測定してもよい。例えば、シリンダ3内の燃焼圧力を測
定する燃焼圧センサの出力に基づいて、各シリンダ3毎
の出力を検出してもよい。あるいは、トルクを直接的に
測定できるトルクセンサを用いてもよい。
【0021】次に、上述した構成のアイドル回転安定化
装置において、アイドル回転を安定化させるための点火
時期の補正値ad(i)を決定する制御について説明する。
なお、以下の説明中、上述した補正値ad(i)が進角値と
なる場合は、この補正値ad(i)を特に補正進角値ad(i)
[>0]とも言うこととする。同様に、上述した補正値ad
(i)が遅角値となる場合は、この補正値ad(i)を特に補正
遅角値ad(i)[<0]とも言うこととする。
【0022】まず、ECU18などによってエンジン1
の点火時期が決定されるときの基本的行程を簡単に説明
する。
【0023】点火時期は、以下の式(I)に基づいて決定
される。 点火時期=初期セット点火時期+基本進(遅)角度+補正進(遅)角度…(I) ここで、初期セット点火時期は、エンジン始動時にはBT
DC5°CA(ピストン15の位置が上死点前5°)に固定さ
れ、冷却水温度が設定値以上の場合にはATDC5°CA(ピ
ストン15の位置が上死点後5°)に固定されている。
この初期セット点火時期を、エンジン1の負荷状態を考
慮した基本進(遅)角度や各種補正のための補正進(遅)角
度によって補正して、最終的な点火時期を決定する。
【0024】基本進角度は、クランクポジションセンサ
14によって検出されるエンジン回転数とバキュームセ
ンサ13の検出結果から推定される吸入空気量とに基づ
いて、そのときのエンジン負荷に応じてマップから決定
される。なお、吸入空気量を推定するために、バキュー
ムセンサ13に代えてエアフローメータを用いる場合も
ある。一方、補正進角度は、種々の補正を合わせたもの
で、これらの種々な補正のうち主なものとしては、上述
したアイドル安定化補正のほか、暖機進角補正や過渡遅
角補正、フューエルカット復帰時遅角補正、加速時遅角
補正、ノッキング抑制補正、触媒暖機補正などがある。
【0025】暖機進角補正は、冷間始動時のエンジンの
暖機運転を安定して行うための補正である。エンジン1
が冷えた状態であると、混合気に着火しにくかったりシ
リンダ3内での火炎伝播が遅くなる傾向があり、エンジ
ン1の回転が安定しない。そこで、点火時期を進角させ
て混合気への点火や火炎伝播が遅れないようにし、エン
ジン1を暖機する暖機運転が安定的に行われるようにす
る。
【0026】過渡遅角補正は、冷却水温が所定値以上の
急加速時に、点火時期を遅角させてノッキングを防止す
るものである。フューエルカット復帰時遅角補正は、フ
ューエルカット復帰時に、点火時期を遅角させてショッ
クを軽減するものである。加速時遅角補正は、加速時に
一時的に点火時期を遅角させて運転性の向上を図るもの
である。
【0027】ノッキング抑制補正は、ノッキングが発生
するとノッキングが発生しなくなるまで点火時期を遅角
させ、ノッキングが発生していないときはノッキングが
発生する直前まで点火時期を進角させるものである。ノ
ッキングが発生していないときに点火時期をノッキング
が発生する直前まで進角させるのは、ノッキングが発生
するノッキング領域の直前に出力トルクが最大となる点
火時期MBT(Minimum spark advance for Best Torque)が
あるからである。
【0028】触媒暖機補正は、点火時期を遅角して排気
ガス温度を上昇させ、排気浄化触媒をより早期に昇温さ
せるためのものである。排気浄化触媒は、その温度が活
性化温度以上でないと浄化機能を発現しないので、触媒
暖機補正によって、より早期に排気浄化触媒を活性化温
度にまで昇温させる。
【0029】上述したように式(I)に基づいて、最終的
な点火時期を決定するのであるが、以下には、(I)式最
終項の補正進角度に含まれる種々の補正値のうち、アイ
ドル安定化補正に対しての点火時期の補正値ad(i)につ
いて説明する。図2に、この制御のフローチャートを示
す。
【0030】本実施形態のエンジン1は、燃費改善のた
めにアイドル回転数を従来のアイドル回転数よりもさら
に低回転化している。図2に示されるフローチャートを
実行するプログラムは、ECU18内のROMに格納さ
れており、このプログラムはECU18によって一定時
間毎に繰り返し行われる。
【0031】ECU18は、アクセルポジションセンサ
19及び車輪速センサ(図示せず)の出力を常に取り込
んでおり、これらのセンサの出力から、エンジン1がア
イドル状態にあるかどうかを常に監視している(ステッ
プ100)。ECU18によって、エンジン1がアイド
ル状態でないと判断された場合は、アイドル安定化のた
めの点火時期の補正は必要ないので、補正値ad(i)=0と
される(ステップ190)。
【0032】一方、ECU18によって、エンジン1が
アイドル状態であると判断された場合には、(目標アイ
ドル回転数−実アイドル回転数)を計算し、この計算値
が予め設定された設定値[<0]と設定値[>0]との間
にあるかどうかを判定する(ステップ110)。目標ア
イドル回転数は、各種センサ出力を基にECU18によ
って算出される値で、そのときの車輌状態において目標
とされるエンジン回転数であり、車輌状態の変化によっ
て変動するものである。例えば、エアコンのオン−オフ
によって目標エンジン回転数は変わり、エアコンがオン
になっているときは、その分エンジンに負荷がかかるた
め、目標アイドル回転数は高くなる。実アイドル回転数
は、クランクポジションセンサ14の出力から得られる
エンジン1の実際の回転数である。
【0033】(目標アイドル回転数−実アイドル回転
数)を計算し、この計算値が予め設定された設定値と
設定値との間にあるかどうかとは、実アイドル回転数
が、目標アイドル回転数より|設定値|(設定値の
絶対値)だけ高い回転数と目標アイドル回転数より設定
値だけ低い回転数との間にあるということである。
【0034】このように、目標エンジン回転数を基準と
してある程度の範囲に実エンジン回転数があるか否かを
判定することによって、冷間始動直後にアイドル回転数
が上げられて目標エンジン回転数を大きく超える場合な
どに、補正値ad(i)による点火時期の補正が行われない
ようにすることができる。このような場合は、アイドル
安定化補正を行う必要がないからである。また、このよ
うに目標アイドル回転数を基準にしておけば、目標アイ
ドル回転数が変動しても、ステップ110の判定に用い
る回転数の幅を一定にしておくことができる。
【0035】ステップ110が否定された場合は、上述
したようにアイドル回転安定化補正を行うべき状態では
ないと判断できるので、補正値ad(i)による点火時期の
補正が行われないように補正値ad(i)=0とする(ステッ
プ190)。一方、ステップ110が肯定された場合
は、各シリンダ3毎の出力を上述した気筒出力検出手段
によって検出する(ステップ120)。ここでは、各シ
リンダ3毎の出力を、上述したようにピストン15がTD
CからATDC180°CAまで移動するのに要した時間で判断す
ることとしている。
【0036】各シリンダ3には、TDCからATDC180°CAま
で移動する範囲の早期(即ち、TDC直後)に点火される
ようにする。このようにすることで、シリンダ3の出力
が移動に要した時間に最も良く反映される。TDC以前に
点火されると、点火からTDCまでの時間が反映されない
ので好ましくない。なお、ピストン15がTDCからATDC1
80°CAまで移動するのに要した時間をtime(i)とする。
ここで、本実施形態のエンジン1は四気筒であるので、
i=1,2,3,4である。
【0037】次いで、全シリンダ3の出力について平均
化処理を行う(ステップ130)。平均化処理の手法
は、通常行われている公知の平均化処理の手法が用いら
れる。たとえば、十回以前のtime(i)[i=1,2,3,4]を全て
加算した後にその平均を求めるなどして、平均化した値
timeaveを算出する。timeaveの算出の後、Δt=timeave-
time(i)を計算する(ステップ140)。この値timeave
は全シリンダ3について平均したものであるから、Δt
が0に近い値をとるほど(即ち、time(i)がtimeaveに近
い値を取るほど)アイドル回転が不安定になりにくいと
判断できる。
【0038】ステップ140の後、算出したΔtが0でな
いかを判断する(ステップ150)。Δtが0のとき、即
ち、time(i)がtimeaveと同一の値である場合は、アイド
ル回転を不安定にする要因とはならないと判断できるの
で、補正値ad(i)=0として、アイドル安定化のための点
火時期の補正が行われないようにする(ステップ19
0)。このような場合は、アイドル安定化補正を行う必
要がないからである。
【0039】ステップ150に続いて、算出したΔtが0
より大きいか否かを判断する(ステップ160)。Δt
が0より大きい場合、即ち、Δtが正の値をとる場合は、
time(i)がtimeaveよりも小さいということであるから、
そのシリンダ3に関しては出力が落ち込み気味であると
判断できる。そこで、そのシリンダ3の出力を増やすた
めに、Δtに基づいてマップを検索し、補正進角値ad(i)
を決定する(ステップ170)。点火時期を進角側に補
正することによって、そのシリンダ3の出力を増やし、
アイドル回転を安定化させる。
【0040】一方、Δtが0より大きい場合、即ち、Δt
が負の値をとる場合は、time(i)がtimeaveよりも大きい
ということであるから、そのシリンダ3に関しては出力
が過剰気味であると判断できる。そこで、そのシリンダ
3の出力を抑制するために、Δtに基づいてマップを検
索し、補正遅角値ad(i)を決定する(ステップ18
0)。点火時期を遅角側に補正することによって、その
シリンダ3の出力を抑制し、アイドル回転を安定化させ
る。
【0041】なお、上述した補正値ad(i)を用いて、式
(I)によって最終的な点火時期を決定する際には、最終
的な点火時期がある一定の進角及び遅角範囲内に収まる
ように、上下限でのガード処理を行う(ステップ20
0)。点火時期を、過剰に進角又は遅角させると、かえ
ってエンジンの運転が不安定になるので、このように予
め最終的な点火時期の上限及び下限を決めておき、この
範囲内に点火時期が収まるようにする。ここでは、進角
側の限界(上限)をBTDC45°CA、遅角側の限界(下限)
をATDC20°CA程度としている。決定された補正進角(遅
角)値ad(i)は、そのシリンダ3の次回の点火時期に反
映される(ステップ210)。
【0042】なお、図2に示されるフローチャートにお
いては、ステップ140でΔtを算出した後、ステップ
150,160でΔt=0?,Δt>0?を判定し、その判定結
果に基づいて補正進角値,補正遅角値ad(i)をそれぞれ
マップより検索した。しかし、補正値,補正進角値,補
正遅角値ad(i)を一つのマップにまとめてもよいことは
言うまでもない。
【0043】このように、各シリンダ3毎の出力を検出
し、その検出結果に基づいて、点火時期を各シリンダ3
毎に補正するので、エンジン1の各シリンダ3間の出力
変動を効果的に抑止することができ、エンジン1のアイ
ドル回転を効果的に安定化することができる。
【0044】本発明のアイドル回転安定化装置は、上述
した実施形態に限定されるものではない。例えば、アイ
ドル回転を安定させるために、点火時期の補正制御だけ
でなく、他の制御を併用してもよい。例えば、点火時期
制御に加えて、エアバイパスバルブ12の開度を調節し
て、アイドル時の吸入空気量を調節してもよいし、イン
ジェクタ5から噴射される燃料量を調節してもよい。
【0045】また、上述した実施形態においては、その
アイドル回転数が従来型のエンジンよりも低回転化させ
たものであったが、本発明は、アイドル回転数を低回転
化しない従来型のエンジンについても適用可能である。
アイドル回転数を低回転化しない従来型のエンジンに本
発明を適用した場合には、アイドル回転を従来よりもさ
らに安定化することができる。
【0046】さらに、シリンダ3の出力に偶然発生した
変動を即反映させてしまわないように、なまし処理を行
って、複数のシリンダ3間の変動が確定した上で点火時
期に反映させるようにしてもよい。なまし処理として
は、通常の公知のなまし処理を行えばよい。
【0047】
【発明の効果】本発明のアイドル回転安定化装置は、ア
イドル回転を変動させる要因である気筒毎の出力変動を
抑制するために、気筒出力検出手段によって検出した気
筒毎の出力に基づいて、点火時期制御手段によって点火
時期を気筒毎に制御する。この結果、気筒毎の出力変動
を気筒毎にきめ細かく調整し、アイドル回転を効果的に
安定化することができ、特に、アイドル回転数を低回転
化した場合であってもアイドル回転を安定化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイドル回転安定化装置の一実施形態
の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す装置によるアイドル安定化の補正値
ad(i)を決定する制御のフローチャートである。
【図3】従来のエンジンにおいてアイドル回転数を低回
転化したときの、時間とエンジン回転数との関係を例示
するグラフである。
【符号の説明】
1…エンジン、2…点火プラグ、3…シリンダ、4…吸
気通路、5…インジェクタ、6…吸気バルブ、7…排気
通路、8…排気バルブ、9…スロットルバルブ、10…
スロットルポジションセンサ、13…バキュームセン
サ、14…クランクポジションセンサ、15…ピスト
ン、16…ノックセンサ、17…水温センサ、18…E
CU、19…アクセルポジションセンサ、20…排気浄
化触媒、21…触媒温度センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立野 学 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G022 AA03 CA03 DA02 EA07 FA06 GA01 GA02 GA07 GA08 GA09 GA10 GA13 GA15 3G084 AA03 BA06 BA13 BA17 CA03 DA04 EA05 EA07 EA11 EB08 EB25 FA05 FA07 FA10 FA11 FA20 FA21 FA25 FA32 FA33 FA38 3G301 HA01 HA06 JA04 KA07 LA04 NA01 PA07Z PA11Z PC01Z PC08Z PD12Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒の点火時期を制御する
    点火時期制御手段と、前記内燃機関のアイドル運転時の
    各気筒毎の出力を検出する気筒出力検出手段とを備え、 前記内燃機関のアイドル運転時に、前記点火時期制御手
    段が、前記気筒出力検出手段によって検出された各気筒
    毎の出力に応じて、各気筒毎の点火時期を制御すること
    を特徴とするアイドル回転安定化装置。
  2. 【請求項2】 前記気筒出力検出手段による全気筒の検
    出結果を平均化する平均化手段を備え、 前記気筒出力検出装置によって検出された検出結果が前
    記平均化手段によって平均化された値よりも小さい気筒
    については進角補正量を決定し、前記気筒出力検出装置
    によって検出された検出結果が前記平均化手段によって
    平均化された値よりも大きい気筒については遅角補正量
    を決定するように、前記点火時期制御手段が構成されて
    いることを特徴とする、請求項1に記載のアイドル回転
    安定化装置。
  3. 【請求項3】 前記気筒出力検出手段がクランクポジシ
    ョンセンサを有しており、 前記クランクポジションセンサによって検出した各気筒
    内のピストン位置が所定位置から別の所定位置に移動す
    るまでの時間によって各気筒毎の出力を検出するよう
    に、前記気筒出力検出手段が構成されていることを特徴
    とする、請求項1又は2に記載のアイドル回転安定化装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008240704A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Denso Corp 内燃機関の制御装置

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JP2008240704A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Denso Corp 内燃機関の制御装置

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