JP2000239919A - シラスバルーンを含有する複合繊維 - Google Patents

シラスバルーンを含有する複合繊維

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JP2000239919A
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shirasu
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balloon
fiber
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Yasuo Hatate
泰雄 幡手
Sumio Nezu
修美雄 根津
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Chiyoda Cera Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Cera Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シラスバルーンを利用して、建築材料などに
使用することができる新しいタイプの複合材料を提供す
る。 【解決手段】 繊維状アルギン酸カルシウム中にシラス
バルーン(好ましくは粒径20μm以下)が内包されて
いるシラスバルーン含有アルギン酸カルシウム繊維を提
供する。シラスバルーンを含有するアルギン酸ナトリウ
ム水溶液を小孔を介して塩化カルシウム水溶液中に押し
出すことにより、シラスバルーンを内包するアルギン酸
カルシウムから成る繊維状ゲルを形成することによって
製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材料等に用い
られる複合材料の分野に属し、詳述すれば、シラスバル
ーンを含有する繊維とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石膏ボードなどの建築材料の高性
能化を目的として複合材料の開発が盛んに行われてお
り、特に、有機系の材料に無機系材料を併用することに
より、例えば、断熱性、不燃性等の向上が図られてい
る。そのような無機材料として、最近注目されているも
のの1種がシラスバルーンである。シラスバルーンは主
として南九州地方一帯に分布する火山灰に含まれるシラ
スを加熱処理して中空球状の微粒子にしたものである。
【0003】このシラスバルーンは、中空のフィラー
(充填材)として、建材の耐熱性向上、塗料の増量、自動
車部品の軽量化等に用いられており、さらに、シラスバ
ルーンを利用する複合材料に関する特許出願も幾つか見
出される。例えば、特開平6−57916にはシラスバ
ルーンを含有するシラスバルーンボードが記述されてお
り、また、特開平6−172002にはシラスバルーン
を含有するセメントプレス成形体が開示されている。こ
れらにおいては、いずれもシラスバルーンをそのままの
形態で添加しており、目的の製品を補強するために、別
途、繊維状材料を使用している。シラスバルーンは、材
料を軽量化したり耐熱性を付与する点からは非常に好ま
しいものであるが、強度が不足するため、そのままでは
用途が限定されるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各種
の建築材料などに使用することができ、その軽量化や耐
熱性向上などに寄与するとともに、強度の点からも優れ
たシラスバルーンを利用する新しいタイプの複合材料を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、シラスバル
ーンを含有する繊維状複合材料を簡単に製造することの
できる技術を見出すことにより上記の目的を達成したも
のである。
【0006】すなわち、本発明は、先ず、シラスバルー
ンを含有するアルギン酸ナトリウム水溶液を小孔を介し
て塩化カルシウム水溶液中に押し出すことにより、シラ
スバルーンを内包するアルギン酸カルシウムから成る繊
維状ゲルを形成する工程を含むことを特徴とするシラス
バルーンを含有するアルギン酸カルシウム繊維の製造方
法を提供する。
【0007】さらに、本発明は、上記のような方法によ
って製造され、繊維状アルギン酸カルシウム中にシラス
バルーンが内包されていることを特徴とするシラスバル
ーン含有アルギン酸カルシウム繊維も提供する。本発明
のアルギン酸カルシウム繊維の好ましい態様において
は、シラスバルーンは粒径20μm以下のシラスマイク
ロバルーンである。
【0008】
【発明の実施の形態】シラスバルーンを含有するアルギ
ン酸カルシウム繊維から成る本発明の複合材料は、シラ
スバルーンを含有するアルギン酸ナトリウムの水溶液を
塩化カルシウムの水溶液中に通すという簡単な操作で製
造することができる。
【0009】図1は、そのような本発明の繊維状複合材
料を製造するための典型的な装置の1例を示す。シラス
バルーンを含有するアルギン酸ナトリウム水溶液をタン
ク1内に入れて十分に攪拌した後、該水溶液をポンプ2
(ペリスタルポンプ)の作用により、チューブ(好まし
くはシリコンチューブ)3を介して、一定の速度で塩化
カルシウム水溶液4の入った反応槽5に導入する。
【0010】すなわち、チューブ3の先端を塩化カルシ
ウム水溶液4内に配設した小孔6に連結しておき、ポン
プ2によりチューブ3内を搬送されたシラスバルーン含
有アルギン酸ナトリウム水溶液が該小孔6から塩化カル
シウム水溶液中に押し出されると、アルギン酸ナトリウ
ムは塩化カルシウムと反応して、シラスバルーンを内包
するアルギン酸カルシウムから成る繊維状のゲルを形成
する。このゲルを適当な回転軸7を介して、モーター8
で回転させた棒9に巻き付け、常温、常圧下で乾燥する
ことにより、シラスバルーンを内包するアルギン酸カル
シウムから成る繊維が得られる。
【0011】現在用いられているシラスバルーンは、一
般に約20〜600μmの粒径を有する。本発明の繊維
はこのような粒径の大きいシラスバルーンを用いること
もできるが、後述するように、粒径が20μm以下のシ
ラスバルーン(シラスマイクロバルーン)を有効利用を
図ることができる点において特に優れている。
【0012】シラスバルーンを内包するアルギン酸カル
シウムから成る本発明の繊維は、壁材などの建築材料に
添加されたとき、繊維状材料として強度向上に寄与しな
がら、中空状のシラスバルーンを含有するため、軽量化
や耐熱性向上の点からも品質向上に資する。
【0013】アルギン酸カルシウム繊維に含有されるシ
ラスバルーンの量は、シラスバルーンの粒径に依存し、
粒径が小さいシラスバルーン程多量に含有させることが
できる。特に、本発明に従えば、機械的破壊強度を増大
させる粒径が20μm以下(但し、一般に1μm以上)
のシラスバルーンを多量にアルギン酸カルシウム繊維に
内包させることができる。例えば、粒径10μm程度の
シラスマイクロバルーンを用いると、重量比でアルギン
酸カルシウムに対して20〜30倍量のシラスバルーン
を含有するアルギン酸カルシウム繊維を製造することも
できる。
【0014】アルギン酸カルシウムにシラスバルーンが
内包された本発明の繊維は、任意の太さ(外径)に調製
することができるが、一般に、0.5〜5mmの太さに調
製された後、目的に応じた所定の長さに切断して使用さ
れる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の特徴をさらに明かにするため
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制限
されるものではない。実施例1:繊維調製条件の検討 図1に示す装置を用いて、アルギン酸ナトリウム濃度、
シラスバルーンの粒径および濃度、シラスバルーン含有
アルギン酸ナトリウム水溶液などを変えながら、既述の
方法に従って本発明の繊維を調製できる条件を検討し
た。なお、実験に用いた試薬およびシラスバルーンは次
のとおりである。また、小孔6の穴径は3.5mmとし
た。
【0016】アルギン酸ナトリウム:和光一級、100〜1
50cP アルギン酸ナトリウム:和光一級、500〜600cP 塩化カルシウムニ水和物:和光一級、Assay 93.0〜10
3.0% シラスバルーン:平均粒径(直径) 93.0μm シラスマイクロバルーン:平均粒径(直径) 11.03μm その結果を表1に示す。表1から理解されるように、本
発明に従えば、広範囲の条件にわたり、シラスバルーン
含有アルギン酸カルシウム繊維を簡単に製造することが
できる。
【0017】シラスバルーンのアルギン酸ナトリウムに
対する混合比は、粒径93.0μmのシラスバルーンを用い
た場合、重量比でアルギン酸ナトリウム1に対して0.6
までのシラスバルーンを含むアルギン酸カルシウム繊維
を調製することが可能であった。それに対し粒径11.0μ
mのシラスマイクロバルーンを用いた場合、重量比でア
ルギン酸ナトリウム1に対して20.0までのシラスマイク
ロバルーンを含むアルギン酸カルシウム繊維を調製する
ことが可能であった。
【0018】また、シラスバルーン/アルギン酸ナトリ
ウム水溶液を塩化カルシウム水溶液中に押し出した際、
シラスバルーンの塩化カルシウム水溶液中への漏出が見
られなかったことから、繊維内に完全に保持されている
と考えられる。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2:繊維の強度測定 実施例1と同様に調製した繊維の1例について強度測定
を行った。なお、用いたシラスバルーンは粒径11.0μm
のものである。比較のため、シラスバルーンを含有せず
アルギン酸カルシウムのゲルのみから成る繊維について
も測定を行った。測定は同一条件で3回行った。
【0021】その結果を表2に示す。表2から理解され
るようにシラスバルーンを含有するアルギン酸カルシウ
ムから成る本発明の繊維は、アルギン酸カルシウムのみ
から成る繊維と引張り強度が同程度でありながら、降伏
点における伸びが極めて小さいという特性を有する。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】アルギン酸カルシウムに中空状のシラス
バルーンが内包されている本発明の複合材料は、石膏ボ
ードなどに添加されたときに軽量化、断熱性、不燃性
(耐熱性)などを向上させるようになるため、それらの
特徴を活かした新たな用途が可能となる。例えば、本発
明のシラスバルーン含有アルギン酸カルシウム繊維を壁
材などに添加すれば、上記のごとき特性を保有しながら
釘打ちができる材料が得られる。
【0024】さらに、アルギン酸カルシウムの繊維にシ
ラスバルーンが内包された本発明の材料は、シラスバル
ーンの特性を発揮しながら、それ自身が繊維状であるの
で従来の複合材料のように特に補強用繊維を併用しなく
ても機械的強度の向上に寄与する。しかも本発明のシラ
スバルーン含有アルギン酸カルシウム繊維は、きわめて
簡単な方法により製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシラスバルーン含有アルギン酸カルシ
ウム繊維を製造するための典型的な装置の1例を概示す
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラスバルーンを含有するアルギン酸ナ
    トリウム水溶液を小孔を介して塩化カルシウム水溶液中
    に押し出すことにより、シラスバルーンを内包するアル
    ギン酸カルシウムから成る繊維状ゲルを形成する工程を
    含むことを特徴とするシラスバルーンを含有するアルギ
    ン酸カルシウム繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 繊維状アルギン酸カルシウム中にシラス
    バルーンが内包されていることを特徴とするシラスバル
    ーン含有アルギン酸カルシウム繊維。
  3. 【請求項3】 シラスバルーンが粒径20μm以下のシ
    ラスマイクロバルーンであることを特徴とする請求項2
    のシラスバルーン含有アルギン酸カルシウム繊維。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010525093A (ja) * 2007-04-17 2010-07-22 スティッチング ダッチ ポリマー インスティテュート 複数の空孔を含むポリマー材料
CN105624832A (zh) * 2014-11-07 2016-06-01 中国科学院大连化学物理研究所 基于微流控技术制备具球棒结构的海藻酸钙微纤维的方法

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CN105624832B (zh) * 2014-11-07 2017-09-22 中国科学院大连化学物理研究所 基于微流控技术制备具球棒结构的海藻酸钙微纤维的方法

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