JP2000239705A - 高密度成形体の製造方法 - Google Patents

高密度成形体の製造方法

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JP2000239705A
JP2000239705A JP11039213A JP3921399A JP2000239705A JP 2000239705 A JP2000239705 A JP 2000239705A JP 11039213 A JP11039213 A JP 11039213A JP 3921399 A JP3921399 A JP 3921399A JP 2000239705 A JP2000239705 A JP 2000239705A
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Tetsuya Sawayama
哲也 澤山
Masaaki Sato
正昭 佐藤
Nobuaki Akagi
宣明 赤城
Yoshikazu Seki
義和 関
Takehiro Tsuchida
武広 土田
Hiroshi Kaguchi
浩 家口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結後に再加熱や鍛造等の工程を別途施さな
くとも高密度成形体を効率よく得ることのできる方法を
提供する。 【解決手段】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調整
成分を含有する混合物を、400℃超〜1000℃の温
度範囲で圧縮成形する方法である。上記強度調整成分と
しては、黒鉛の使用が推奨される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度成形体の製造
方法に関し、特に加工性に優れた高密度成形体、更には
強度の高められた高密度成形体を効率よく製造すること
のできる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄粉末または鉄合金粉末(以下、「鉄系
粉末」と呼ぶ場合がある)と、黒鉛等の強度調整成分を
用いて高密度成形体を製造するには、10トン/cm
2を超える高圧力下での高圧成形方法、室温〜250
℃の温度で加熱成形(温間成形)する方法、仮焼結し
た後再圧縮する方法、粉末鍛造方法等の方法が採用さ
れている。
【0003】しかしながら、上記〜の方法では、せ
いぜい7.4g/cm3程度の密度しか得られず、ま
た、の粉末鍛造法によれば真密度に近い密度が得られ
るものの焼結後に再加熱したり鍛造したりする工程が別
途必要であり、製造効率が低下する。さらに、上記〜
の方法によって得られた成形体は、炭素が充分に拡散
している為、その後に加工するのが極めて困難な場合が
多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであり、その目的は、焼結後に再加
熱や鍛造等の工程を別途施さなくとも7.5g/cm3
以上の高密度を備えており、更には、ドリルやエンドミ
ル等を用いた切削加工性または強度も著しく改善された
成形体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明に係る高密度成形体の製造方法とは、鉄粉末または
鉄合金粉末、及び強度調整成分を含有する混合物を、4
00℃超〜1000℃の温度範囲で圧縮成形するところ
に要旨を有するものである。上記強度調整成分としては
黒鉛の使用が推奨される。
【0006】上記方法によれば、圧縮成形温度によって
特性の異なる高密度成形体が得られる。即ち、鉄粉末ま
たは鉄合金粉末、及び強度調整成分を含有する混合物
を、400℃超〜強度調整成分が充分拡散しない温度で
圧縮成形すれば加工性の高められた高密度成形体を製造
することができ(具体的には、強度調整成分として黒鉛
を使用した場合は、400℃超〜650℃の温度範囲で
圧縮成形すれば加工性の高められた高密度成形体を製造
することができ)、圧縮成形後、更に熱処理すれば強度
の高められた高密度成形体を製造することができるのに
対し;鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調整成分を含
有する混合物を、該強度調整成分が充分拡散する温度〜
1000℃の温度で成形すれば強度の高められた高密度
成形体を製造することができる(具体的には、強度調整
成分として黒鉛を使用した場合は、400〜650℃の
温度範囲で圧縮成形すれば加工性の高められた高密度成
形体を製造することができる)点で極めて有用である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、7.5g/cm3
以上の高密度を満足し、更に高強度、加工性等の他の特
性も付与された高密度成形体を提供すべく鋭意検討して
きた。その結果、鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調
整成分を混合した後、400℃超〜1000℃という非
常に高温域で圧縮成形すれば密度が著しく高まること;
上記温度範囲を更に細かく制御すれば、高密度化の達成
に加え、更に種々の特性を付与し得ること;具体的に
は、上記温度域の低温側[400℃超〜強度調整成分が
充分拡散しない温度(黒鉛の場合は650℃)]で圧縮
成形すれば加工性が向上し、ドリルやエンドミル等を用
いた切削、穴あけ、溝切り等の切削加工を容易に実施で
き、一方、上記温度域の高温側[強度調整成分が充分拡
散する温度(黒鉛の場合は650℃)〜1000℃]で
圧縮成形すれば強度が著しく向上することから、温度に
応じて所望の特性を選択的に付与し得ることが可能であ
ることを見出し、本発明を完成したのである。
【0008】高密度圧粉体の製造に当たり、例えば特開
平9−272901号公報には、「成形用粉末を150
℃以上に加熱すれば、成形用粉末に添加されている潤滑
剤の流動性が著しく低下し、高密度圧粉体が得られな
い」という観点に基づき、成形用粉末中に潤滑剤を添加
せず、成形型に潤滑剤を塗布する方法を採用している。
ところが上記公報では、「成形用粉末の酸化や成形型の
寿命低下」等を考慮し、成形型および成形用粉末の加熱
温度域を150〜400℃に制御しており、本発明にお
ける加熱温度域(400超〜1000℃)とは相違す
る。上記公報の如く150〜400℃で加熱しただけで
は、本発明で目標とする7.5g/cm3以上の高密度
成形体は決して得られず、本発明で特定する高温域で加
熱することによって始めて所望の高密度成形体が得られ
るのである。もっとも本発明の如く高温域で加熱するこ
とにより成形用粉末の酸化や成形型の寿命低下は予想さ
れる。しかしながら、成形用粉末の酸化は、不活性雰囲
気下/真空雰囲気下で実施すれば回避することができ、
一方、成形型の寿命低下については、高温域で加熱しつ
つ成形すれば、低い成形圧力下でも高い密度が得られる
ため重要な問題ではない。この様に上記公報で指摘され
た「高温加熱による不具合」は他の代替手段等によって
充分回避できるものであり、それよりも高温での圧縮成
形を敢えて実施することにより、「鉄系粉末と強度調整
成分の混合物を400℃超〜1000℃の高温域で圧縮
成形するという単純な処理を施すだけで、その後、熱処
理や塑性加工をしなくとも7.5g/cm3以上の非常
に高密度成形体が得られる」という優れた効果、及び
「圧縮成形温度に応じ、加工性に優れた高密度成形体ま
たは高強度・高密度成形体を選択的に得ることが可能で
あること」という、圧縮成形温度の変化に伴う特性の変
動といった従来からは予想されなかった顕著な効果を始
めて見出した点に本発明の技術的意義が存在するのであ
る。
【0009】以下、本発明法を特定する各要件について
説明する。
【0010】まず、本発明における鉄粉末とは、所謂純
鉄粉(不純物若しくは調整成分として少量のC,Mn,
Si,P,S,Cr,O,N等を含有するものも含む)
を意味し、「鉄合金粉末」とは、上記純鉄粉に、焼結後
の強度確保を目的としてNi,Mo,Mn,Cr,Si
等の合金元素を積極的に添加したもの、被削性の改善を
目的としてSを積極的に添加したもの等が含まれる。勿
論、上記鉄粉末または鉄合金粉末中に含まれる不純物や
合金元素等は、所望の高密度成形体を得るのに悪影響を
及ぼさない程度に含まれいてることが必要である。これ
らの添加量が多すぎると、鉄粉が硬化して圧縮性が低下
するからである。
【0011】また、本発明に用いられる「強度調整成
分」とは、要するに鉄系粉末中に拡散して成形体の強度
を向上し得るものであれば良く、この様な作用を有効に
発揮させる為には、本発明で特定する範囲の圧縮成形温
度で溶融せずに拡散するものであることが必要である。
上記強度調整成分としては、具体的には黒鉛の他、N
i,Cu,Mo,Cr,MnS等の粉末が挙げられる。
その他、潤滑剤(例えば窒化硼素,黒鉛,硫化モリブデ
ン,ステアリン酸塩,アマイドワックス等)や、低比重
粉末の偏析を防止するためのバインダ等も添加すること
ができる。これらの強度調整成分は単独で用いても良い
し、或いは2種以上添加しても良い。
【0012】尚、鉄系粉末に添加する上記強度調整成分
の割合は、強度調整成分の種類によって相違し、本発明
の作用を損なわない範囲で所望の強度向上作用が得られ
る様、更には表面外観の美麗な成形体が得られる様、適
宜調整して添加すれば良い。強度調整成分として黒鉛を
使用する場合は、鉄系粉末に対し、0.1〜2.0重量
%の比率で添加することが推奨される。0.1%未満で
は、所望の効果が得られないからである。より好ましく
は0.2重量%以上である。尚、2.0重量%を超えて
過剰に添加すると、特性が低下する等の不具合が生じ
る。より好ましくは1.0重量%以下である。
【0013】次に、これら成分を混合し、金型に装填し
た後、400℃超〜1000℃で圧縮成形する。本発明
において「圧縮成形(以下、単に成形と略記する場合が
ある)する」とは、加熱しながら上記温度範囲で圧縮成
形することを意味し、上記温度域に加熱すると同時に圧
縮成形しても良い。また、加熱した後、一旦放冷する等
してから上記温度範囲で圧縮成形しても良く、要する
に、圧縮成形の温度範囲が上記温度範囲であれば本発明
の範囲内に包含される。
【0014】前述した通り、本発明法では、この様な高
温域で加熱成形するところに最重要ポイントが存在し、
これにより、所望の高密度成形体が得られる。400℃
未満では、所望の7.5g/cm3以上の高密度成形体
が得られない。密度の向上のみを考えるのであれば、加
熱成形温度は高ければ高いほど良い。しかしながら、1
000℃を超えて加熱成形しても、密度向上作用は飽和
してしまう他、部材料の溶融や金型との反応が生じ、金
型が破損する等の不具合が生じる。
【0015】尚、成形体に付与させたい特性に応じて上
記成形温度を適宜変化させることができる。即ち、密度
の上昇に加え、加工性に優れた成形体を得る為には、4
00℃超〜強度調整成分が充分拡散しない温度で成形す
ることが推奨される。具体的には、強度調整成分として
黒鉛を使用した場合は、400℃超〜650℃の温度範
囲で成形することが推奨される。650℃以下であれ
ば、鉄系粉末中への黒鉛の拡散が抑えられる為、黒鉛拡
散による強度上昇作用は有効に発揮されず、成形体の基
地全体は非常に軟らかいからである。従って、この様に
して得られた成形体を最終成形体として用い、切削加工
を容易に行うことができる。
【0016】尚、強度を更に高めたい場合には、上記成
形体を予備成形体として用い、熱処理して最終成形体を
製造すれば良い。成形後に実施する熱処理条件は特に限
定されず、通常実施される範囲内で適宜選択され得る。
また、成形したまま油浴等にそのまま焼入れても良く、
或いは更に焼結しても構わない。
【0017】一方、密度の上昇に加え、強度に優れた成
形体を得る為には、強度調整成分が充分拡散する温度〜
1000℃の温度で成形することが推奨される。具体的
には、強度調整成分として黒鉛を使用した場合は、65
0〜1000℃で成形することが推奨される。650℃
以上であれば、鉄系粉末中へ黒鉛が拡散し、黒鉛拡散に
よる強度上昇作用が顕著に発揮される為である。この態
様は、成形ままで、その後熱処理しなくとも最終成形体
として高強度化の達成を目指すものであるから、黒鉛の
拡散を充分行う為に、850℃以上に10分以上成形す
ることが好ましい。勿論、更なる強度上昇を目指して、
得られた成形体を予備成形体として用い、成形後に熱処
理しても良く、黒鉛等の拡散をより多く進行させたい場
合には、1000℃近傍まで加熱した後、熱処理するこ
とが推奨される。勿論、成形したまま油浴等にそのまま
焼入れても良く、或いは焼結しても構わない。
【0018】本発明法は、基本的に上記要件を満足すれ
ば良いが、更なる性能向上を目指して、以下の様に制御
することが推奨される。
【0019】加熱成形の際には、加熱成形時における酸
化防止を目的として、不活性雰囲気中または真空中で加
熱成形することが推奨される。尚、加熱は、外部からの
ヒータ加熱、電磁誘導加熱、赤外線加熱、パンチまたは
ダイスに通電する等の方法を採用すれば良い。
【0020】また、鉄系粉末と強度調整成分の混合物が
装填される成形型には、成形型と粉末及び成形体との潤
滑性を考慮し、予め潤滑剤を塗布しておくことが推奨さ
れる。塗布される潤滑剤は、本発明の高温成形温度域に
おいても所望の特性を付与し得るものであれば良く、例
えば、窒化硼素、黒鉛、硫化モリブデン等が挙げられ
る。
【0021】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述
べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものでは
なく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する
ことは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0022】
【実施例】V型混合器を用い、表1に示す割合からなる
鉄系粉末及び強度調整成分(黒鉛粉末)を30分間混合
した後、この混合物をカーボン金型または超硬金型の中
に充填し、表1に併記する加熱条件で、真空下にて通電
することにより加熱しつつ成形した。この様にして得ら
れた成形体の密度及び硬さ(見掛け硬さ)を測定し、表
面状態も観察すると共に、これらの一部につき、その
後、熱処理(焼入れ焼戻し)し、該熱処理体の密度及び
硬さ(見掛け硬さ)を同様に測定した。尚、硬さについ
ては、比較し易い様にヴィッカース硬さに変換した値も
併記した。これらの結果を表1に併記する。
【0023】
【表1】
【0024】表1中、No.1〜4は、純鉄粉及び黒鉛粉
末の混合物を本発明で特定する温度範囲で加熱成形した
実施例;No.5〜11は、鉄合金粉末及び黒鉛粉末の混
合物を本発明で特定する温度範囲で圧縮成形した実施
例;No.12〜27は、鉄合金粉末及び黒鉛粉末の混合
物を、本発明範囲外の温度範囲で圧縮成形した比較例で
ある。
【0025】本発明範囲内で圧縮成形した実施例No.1
〜10は、いずれも7.5g/cm 3以上の高密度を有
している。このうち圧縮成形温度が650〜1000℃
であるNo.5,6は、成形体のマイクロヴィッカース換
算硬さが173と非常に高く、高強度の成形体が得られ
ており、更に熱処理することにより強度は著しく向上す
ることが分かる。また、950℃で高温圧縮成形した場
合、カーボン金型と成形体の反応はあまり見られず、成
形体の表面が若干荒れた程度であった。これに対し、圧
縮成形温度が400℃超〜650℃であるNo.7〜11
は、成形体のマイクロヴィッカース換算硬さは129〜
146であり、650〜1000℃で圧縮成形した場合
に比べ、硬度はあまり上昇せず,加工性に優れた高密度
成形体が得られていることが分かる。これらの成形体に
ついても、更に熱処理すれば強度は著しく向上した。
【0026】一方、圧縮成形温度が本発明の範囲外であ
るNo.12〜27は、夫々以下の様な不具合を伴ってい
る。
【0027】まず、No.12は、圧縮成形温度が100
0℃を超える比較例であるが、カーボンダイスと成形体
の反応により、一部溶融が見られた。また、圧縮成形温
度が400℃以下であるNo.13〜27は密度が低く、
その後、熱処理したとしも所望の密度は得られなかっ
た。
【0028】尚、本発明による密度上昇効果及び強度上
昇効果を一層明確にする為、上記の実験例の一部を取り
出し、図1〜3にグラフ化してみた。
【0029】図1は、圧縮成形温度と、得られた成形体
密度の関係を示すグラフである(成形圧力5〜7T/c
2)。図中、□は鉄粉末を用いた例、■は鉄合金粉末を
用いた例である。同図より、400℃を超えて圧縮成形
した場合は、7.5g/cm 3以上の高密度が得られる
のに対し、400℃以下で圧縮成形した場合は、所望の
高密度成形体が得られないことが分かる。
【0030】次に、図2は、合金鋼粉(2%Ni−0.
5%Mo)に0.6%黒鉛を添加したものを用い、本発
明法により得られた成形体(図中、◆,◇)、および通
常の焼結方法(室温で加熱→1120℃で焼結)により
得られた焼結体(図中、□)における、密度とマイクロ
ヴィッカース換算硬さの関係を示すグラフである。本発
明法による成形体のうち、650℃以上の高温側で圧縮
成形したもの(◇)は、同一密度で比較して、通常の焼
結法で焼結したもの(□)と同等の硬さとなっている
が、400℃超〜650℃の低温側で圧縮成形したもの
(◆)は硬さが低下している。このことから、低温側で
圧縮成形した場合は、黒鉛の拡散が抑えられた状態で緻
密化していることを確認できる。
【0031】また図3は、合金鋼粉(2%Ni−0.5
%Mo)に0.6%黒鉛を添加したものを用い、本発明
法のうち400℃超〜650℃で圧縮成形後、熱処理し
て得られた熱処理体(図中、◆,□)、および通常の焼
結法で得られた焼結体を更に熱処理して得られた熱処理
体(図中、△)における、密度とマイクロヴィッカース
換算硬さの関係を示すグラフである。400℃超〜65
0℃での圧縮成形体は、成形後は硬さが低かったもの
の、熱処理によって焼結材と同程度の硬さが得られてお
り、熱処理により黒鉛の拡散が充分に生じ、強度が上昇
することが確認された。更に1000℃からの焼入れに
より、黒鉛の拡散は一層充分進行することが分かった。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、焼
結後に再加熱や鍛造等の工程を別途施さなくとも7.5
g/cm3以上の高密度成形体を効率よく得ることがで
きた。更に、本発明で特定する圧縮成形温度(400℃
超〜1000℃)を細かく制御し、より低温側(400
℃超〜強度調整成分が充分拡散しない温度)で圧縮成形
すれば加工性が向上し、切削加工を容易に実施すること
ができ;一方、より高温側(強度調整成分が充分拡散す
る温度〜1000℃)で圧縮成形すれば強度が著しく向
上することも見出した。このことは、圧縮成形温度に応
じて所望の特性を選択的に付与できる点で非常に有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形温度と、得られた成形体密度の関係を
示すグラフ。
【図2】本発明法により得られた成形体、および通常の
焼結方法により得られた焼結体における、密度とマイク
ロヴィッカース換算硬さの関係を示すグラフ。
【図3】本発明法により得られた成形体/通常の焼結法
で得られた焼結体を、更に熱処理して得られた熱処理体
における、密度とマイクロヴィッカース換算硬さの関係
を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤城 宣明 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 関 義和 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 土田 武広 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 家口 浩 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 4K018 AA24 AB07 EA04 FA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調整
    成分を含有する混合物を、400℃超〜1000℃の温
    度範囲で圧縮成形することを特徴とする高密度成形体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記強度調整成分が黒鉛である請求項1
    に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調整
    成分を含有する混合物を、400℃超〜強度調整成分が
    充分拡散しない温度で圧縮成形することにより加工性の
    高められた高密度成形体を製造することを特徴とする高
    密度成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び黒鉛を含
    有する混合物を、400℃超〜650℃の温度範囲で圧
    縮成形することにより加工性の高められた高密度成形体
    を製造することを特徴とする高密度成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 圧縮成形後、更に熱処理することにより
    強度の高められたものとする請求項3または4に記載の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び強度調整
    成分を含有する混合物を、該強度調整成分が充分拡散す
    る温度〜1000℃の温度で成形することにより強度の
    高められた高密度成形体を製造することを特徴とする高
    密度成形体の製造方法。
  7. 【請求項7】 鉄粉末または鉄合金粉末、及び黒鉛を含
    有する混合物を、650〜1000℃の温度で成形する
    ことにより強度の高められた高密度成形体を製造するこ
    とを特徴とする高密度成形体の製造方法。
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