JP2000238652A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドルを中立位置に戻すためのワークロー
ドが軽減されていながら、コストアップを最小限に止め
ることが可能な電動パワーステアリング装置を提供する
こと。 【解決手段】 本発明の電動パワーステアリング装置
は、制御ユニット10に、ABSの車輪速センサ1から
車輪速差信号を生成する左右車輪速差演算手段19と、
パワーアシストモータ3の電圧・電流に基づいてモータ
回転角速度を推定するモータ回転角速度推定手段17
と、各信号に基づいて戻し状態であるか否かを判定する
ハンドル戻し検出手段18と、戻し状態にある場合には
パワーアシストモータ3に適正な戻し操舵をさせる戻し
補正信号を生成する戻し補正制御手段20とをもつ。本
構成により良好な戻し操舵感覚が得られながら、新たに
操舵角センサ等を付加する必要がないので、コストアッ
プが最小限に止められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車等の車
両に装備される電動パワーステアリング装置の技術分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵装置では、一方に切られた
ハンドル(ステアリングホイール)から運転者が手を離
すなり操舵力を抜くなりして、自然に操舵車輪が中立位
置に戻す操作が通常行われてきた。ところが通常の電動
パワーステアリング装置では、自然に操舵車輪が中立位
置に戻るのを期待していると、特に低速時にはハンドル
が戻りにくいという不都合があった。これは、路面から
各操舵車輪にかかる力により自然にハンドルが戻ろうと
する際に、パワーアシストモータおよびその減速機がも
つ慣性モーメントおよび摩擦抵抗などの影響に起因して
いる。その結果、運転者がハンドルから手を離しても、
ハンドルの戻りが遅かったり、ハンドルが中立位置まで
戻りきらなかったりするので、運転者は積極的にハンド
ルを中立位置にまで戻す操作をしなければならず、ワー
クロードが大きかった。
【0003】このような不都合を解消する目的で、特開
平3−11944号公報には、ハンドルを一方に切るト
ルクを弱めると、直ちに戻し操舵が自動的に行われて操
舵車輪が中立位置に戻る電動パワーステアリング装置が
開示されている。すなわち、同公報の電動パワーステア
リング装置には、ステアリングラック軸の左右位置を検
出することにより直接的に操舵車輪の操舵角を検出する
舵角センサが装備されている。そして、ステアリングコ
ラムにかかる操舵トルクの急激な減少によってハンドル
が戻し状態にあると判定された場合には、積極的にパワ
ーアシストモータが駆動され、操舵車輪は速やかに中立
位置に戻されるようになっている。その結果、同公報の
技術によれば、ハンドルを中立位置に戻すための積極的
な運転操作を行うことが不要になり、運転者のワークロ
ードが軽減されるという効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報の技術では、通常の電動パワーステアリング装置のハ
ードウェア構成に加えて、操舵車輪の操舵角を検出する
ための舵角センサが必要とされるので、その分のコスト
アップは不可避であった。そこで本発明は、ハンドルを
中立位置に戻すためのワークロードが軽減されていなが
ら、コストアップを最小限に止めることが可能な電動パ
ワーステアリング装置を提供することを解決すべき課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者は以下の手段を発明した。 (第1手段)本発明の第1手段は、請求項1記載の電動
パワーステアリング装置である。本手段では、制御ユニ
ットは、車輪速センサからの左右一対の車輪速信号と、
トルクセンサからの操舵トルク信号とに基づいて、パワ
ーアシストモータを駆動する作用を有する。この作用を
発揮するために、制御ユニットは、左右車輪速差演算手
段、モータ回転角速度推定手段、ハンドル戻し検出手段
および戻し補正制御手段の四つの演算手段を備えてい
る。
【0006】左右車輪速差演算手段は、左右一対の車輪
速信号に基づいた演算を行なって、左右の各車輪の速度
差を示す車輪速差信号を生成する数値演算手段である。
また、モータ回転角速度推定手段は、パワーアシストモ
ータに加えられるモータ端子間電圧と、そのモータ電流
検出値とに基づいて、モータ回転角速度を推定する演算
を行う数値演算手段である。一方、ハンドル戻し検出手
段は、操舵トルク信号と車輪速差信号とモータ回転角速
度とに基づいて、ハンドルが戻し状態にあるか否かを判
定する論理演算手段である。さらに、戻し補正制御手段
は、このハンドル戻し検出手段によってハンドルが戻し
状態にあると判定された場合には、パワーアシストモー
タに適正な戻し操舵をさせる戻し補正信号を生成する数
値演算手段である。これら四つの演算手段が、所定の制
御ロジックに従って互いに関連しながら作用することに
より、制御ユニットは、ハンドルが戻し状態にある場合
には、適正な戻し操舵をさせるように、パワーアシスト
モータを駆動することができる。
【0007】すなわち、これら四つの演算手段は、EC
U等の制御ユニット内に装備されているマイクロコンピ
ュータのソフトウェアを改修する等のマイナーチェンジ
によって実現可能である。それゆえ、本手段では、操舵
角センサ等のハードウェアを新たに装備すること必要が
なくなり、その分のコストアップがなくなる。それでい
て、本手段の電動パワーステアリング装置によれば、ハ
ンドルを中立位置に戻すためのワークロードを軽減する
ことができる。
【0008】したがって、本手段の電動パワーステアリ
ング装置によれば、ハンドルを中立位置に戻すためのワ
ークロードが軽減されていながら、コストアップを最小
限に止めることができるという効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の電動パワーステアリング
装置の実施の形態については、当業者に実施可能な理解
が得られるよう、以下の実施例で明確かつ十分に説明す
る。 [実施例1] (実施例1の構成)本発明の実施例1としての電動パワ
ーステアリング装置は、電気自動車用の操舵装置であっ
て、図1に示すように、左右一対の車輪速センサ1、ト
ルクセンサ2、制御ユニット10およびパワーアシスト
モータ3とを有する。
【0010】左右一対の車輪速センサ1は、ABSのセ
ンサとしてすでに自動車に標準装備されているデジタル
周波数検出用のピックアップであって、左右の各車輪の
回転角速度に関する車輪速信号をそれぞれ生成するセン
サである。一方、トルクセンサ2は、ステアリングコラ
ムにかかる操舵トルクを検出して操舵トルク信号を生成
するセンサである。本実施例の電動パワーステアリング
装置は、自動車の状態を検知するセンサとしてはこれら
二種類のセンサだけを採用しており、操舵車輪の操舵角
度を検出するポテンショメータなどの操舵角センサは、
必要としていない。
【0011】パワーアシストモータ3は、制御ユニット
10によって適正に制御されながら駆動され、運転者が
ハンドルにかける操舵トルクを補強して、操舵車輪に舵
角を与える操舵力を高める直流モータである。一方、制
御ユニット10は、前述の左右一対の車輪速信号と操舵
トルク信号とに基づいて、パワーアシストモータを適正
に駆動するECUである。
【0012】すなわち、制御ユニット10は、車速演算
器11、電流指令値演算手段12、モータ制御回路1
3、モータ駆動回路14、モータ電流検出回路15、モ
ータ端子間電圧検出回路16、モータ回転角速度推定手
段17、ハンドル戻し検出手段18、左右車輪速差演算
手段19および戻し補正制御手段20を内蔵している。
これらの構成要素のうち、車速演算器11、電流指令値
演算手段12、モータ制御回路13、モータ駆動回路1
4、モータ電流検出回路15およびモータ端子間電圧検
出回路16は、普通の電動パワーステアリング装置がも
っているものと基本的に同じであるので、詳しい説明は
省略する。
【0013】また、電流指令値演算手段12、モータ回
転角速度推定手段17、ハンドル戻し検出手段18、左
右車輪速差演算手段19および戻し補正制御手段20
は、制御ユニット10に内蔵されているマイクロコンピ
ュータ(図略)によってそれぞれ実現されるデジタル演
算手段である。すなわち、左右車輪速差演算手段19
は、左右一対の車輪速信号に基づいた演算を行なって、
左右の各車輪の速度差を示す車輪速差信号を生成する数
値演算手段である。また、モータ回転角速度推定手段1
7は、パワーアシストモータ3に加えられるモータ端子
間電圧と、そのモータ電流検出値とに基づいて、モータ
回転角速度を推定する演算を行う数値演算手段である。
一方、ハンドル戻し検出手段18は、操舵トルク信号と
車輪速差信号とモータ回転角速度とに基づいて、ハンド
ルが戻し状態にあるか否かを判定する論理演算手段であ
る。さらに、戻し補正制御手段20は、このハンドル戻
し検出手段によってハンドルが戻し状態にあると判定さ
れた場合には、パワーアシストモータ3に適正な戻し操
舵をさせる戻し補正信号を生成する数値演算手段であ
る。
【0014】本実施例の電動パワーステアリング装置に
おける各種信号の入出力は、図1に示す通りであるが、
本実施例の特徴的な部分については後ほど作用効果の項
で説明する。 (実施例1の作用効果)本実施例の電動パワーステアリ
ング装置は、以上のように構成されているので、以下の
ような作用効果を発揮する。読者におかれては、図1を
参照しつつ読み進められたい。
【0015】左右車輪速差演算手段19は、前述の左右
一対の車輪速センサ1からのパルス信号の間隔をパルス
カウンタで計測することにより、左右一対の車輪速信号
に基づいた演算を行なって、左右の各車輪の速度差を示
す車輪速差信号を生成する。すなわち、自動車が左右の
一方に旋回中には左右の車輪の回転速度の差が生じるの
で、左右車輪速差演算手段19は、その差を検出して数
値演算を行うことにより、左右の各車輪の速度差を示す
車輪速差信号を生成する。
【0016】また、モータ回転角速度推定手段17は、
パワーアシストモータ3に加えられるモータ端子間電圧
と、そのモータ電流検出値とに基づいて、モータ回転角
速度を推定する数値演算を行う。ここで、モータ端子間
電圧は、モータ駆動回路14に付属しているモータ端子
間電圧検出回路16のよって検出され、A/D変換器を
介してモータ回転角速度推定手段17に入力される。一
方、モータ電流検出値は、モータ制御回路13等と共に
マイナー・フィードバックループを形成しているモータ
電流検出回路15によって計測され、やはりA/D変換
器を介してモータ回転角速度推定手段17に入力され
る。
【0017】モータ回転角速度推定手段17によって算
定されたモータ回転角速度信号は、ハンドル戻し検出手
段18に伝達される。ハンドル戻し検出手段18にはま
た、前述の左右車輪速差演算手段19によって算出され
た車輪速差信号と、前述のトルクセンサ2からのトルク
信号とが、それぞれ入力される。ハンドル戻し検出手段
18は、操舵トルク信号と車輪速差信号とモータ回転角
速度信号とに基づいて、論理演算を行い、ハンドルが戻
し状態にあるか否かを判定する論理演算を行う。ハンド
ル戻し検出手段18によるこの判定結果は、左右車輪速
差演算手段19によって算出された車輪速差信号と、車
速演算器11により計測された車速信号とに並行して、
戻し補正制御手段20に供給される。
【0018】最後に、戻し補正制御手段20は、前述の
ようにハンドル戻し検出手段18によってハンドルが戻
し状態にあると判定された場合には、数値演算を行い、
パワーアシストモータ3に適正な戻し操舵をさせる戻し
補正信号を生成する。この数値演算は、車速演算器11
によって測定された車速信号と、左右車輪速差演算手段
19によって算出された車輪速差信号とに基づき、所定
の演算ロジックに従ってなされ、適正な戻し補正信号が
生成される。
【0019】このようにして戻し補正制御手段20によ
って生成された戻し補正信号は、電流指令値演算手段1
2に提供される。その結果、電流指令値演算手段12で
は、トルクセンサ2からのトルク信号と、車速演算器1
1からの車速信号と、戻し補正制御手段20からの戻し
補正信号とに基づき、適正な電流指令値が算出されて戻
し操舵がスムースに行われるようになる。
【0020】以上の作用のうち、モータ回転角速度推定
手段17、左右車輪速差演算手段19およびハンドル戻
し検出手段18の作用について、図2のフローチャート
を参照しつつより具体的に説明する。すなわち、先ず処
理ステップS1で、各種入力データが、制御ユニット1
0のマイクロコンピュータ(図略)に読み込まれる。こ
れらの入力データは、トルクセンサ2からの操舵トルク
値、モータ電流検出回路15からのモータ電流検出値、
モータ端子間電圧検出回路16からのモータ端子間電圧
値、並びに車輪速センサ1からの右車輪速度および左車
輪速度である。
【0021】次に処理ステップS2では、同ステップの
ブロックに記載された数式に従って、モータ回転角速度
推定手段17によるモータ回転角速度の数値演算が行わ
れ、モータ回転角速度信号θdot が算出される。さら
に、処理ステップS3では、同ステップのブロックに記
載された数式に従って数値演算が行われ、左右車輪速差
演算手段19による左右の車輪の速度差を示す車輪速差
信号Vrdifが算出される。ここで、左右車輪速度差補正
値Vost は、左右の車輪の空気圧の差などに起因して直
進状態でも生じる左右の車輪速差を補正するための補正
値であり、学習演算により自動的に調整されて設定され
る値である。
【0022】以下、ステップS4〜S10は、ハンドル
戻し検出手段18による論理演算のロジックを示す部分
である。すなわち、判断ステップS4では、先ず、前回
のハンドル戻し検出手段18の論理演算でハンドル戻し
制御フラグがセットされているか、あるいは逆にリセッ
トされているかが判定される。ここで、ハンドル戻し制
御フラグがセットされている状態は、ハンドルが戻し状
態にあることを示し、逆に、ハンドル戻し制御フラグが
リセットされている状態は、ハンドルが戻し状態にはな
いことを示す。それゆえ、前回のハンドル戻し検出手段
18による論理演算の結果、ハンドル戻し制御フラグが
リセットされおりハンドルが戻し状態にはないと判定さ
れていた場合には、判断ステップS5以下に進み、新た
に戻し状態になってないかが判定される。
【0023】判断ステップS5では、操舵トルク信号T
sとパワーアシストモータ3の回転方向とが一致してい
るか、あるいは逆になっているかが判定さる。両者が一
致している場合には、ハンドルは依然として戻し状態に
ないものと判定され、ハンドル戻し制御フラグはそのま
までルーチンが終了する。逆に、両者が正負逆になって
いる場合には、パワーアシストモータ3の回転方向とハ
ンドルにかかっている操舵トルクTsとが逆になってい
るわけであるから、戻し状態になっている可能性ありと
判定され、次の判断ステップS6にロジックは進む。な
お、パワーアシストモータ3が静止しており、操舵トル
クTsが正負いずれかである場合にも、戻し状態になっ
ている可能性ありと判定され、次の判断ステップS6に
ロジックは進む。
【0024】次の判断ステップS6では、車輪速差信号
Vrdifの絶対値が規定値(1km/h弱程度)を越えて
いるかが判定され、自動車が旋回状態にあるか否かの判
定がなされる。すなわち、車輪速差信号Vrdifの絶対値
が規定値を越えてなければ、自動車は旋回状態にはなく
ほぼ直進状態であるものと判定され、戻し状態にはない
ので、ハンドル戻し制御フラグをそのままにしてルーチ
ンを終了する。逆に、車輪速差信号Vrdifの絶対値が規
定値を越えいる場合には、自動車は旋回状態にあるもの
と判定され、戻し状態である可能性が高いと判定され
て、次の判断ステップS7にロジックは進む。
【0025】判断ステップS7では、前述の判断ステッ
プS5および判断ステップS6の判定がごく短時間の所
定時間中に保たれているか否かが判定される。これは、
操舵トルクTsが瞬間的に戻し操作側の符号になっただ
けで戻し状態にあると判定すると、ハンドルの微動等を
拾ってしまい、判定を誤る可能性があるからである。そ
れゆえ、所定時間の間、判断ステップS5および判断ス
テップS6の判定が維持されているか否かが判定され
る。その結果、同判定が維持されていないようであれ
ば、処理ステップS11で所定時間カウンタがリセット
され、ハンドル戻し制御フラグをそのまま(リセット状
態のまま)にしてルーチンは終了する。逆に、判断ステ
ップS5および判断ステップS6の判定が維持されてお
り、戻し状態になったと判断ステップS7で判定された
場合には、次の処理ステップS8でハンドル戻し制御フ
ラグがセットされ、戻し状態にあるとの認識がなされ
る。
【0026】一方、前述の判断ステップS4において、
前回のハンドル戻し検出手段18の論理演算でハンドル
戻し制御フラグがセットされており、ハンドルが戻し状
態にあったと判定された場合には、判断ステップS9へ
とロジックは進む。判断ステップS9では、車輪速差信
号Vrdifの絶対値が前述の規定値以内であるか否かが判
定される。同絶対値が規定値以内にない場合には、自動
車は旋回状態にあるわけであるから、依然としてハンド
ルは戻し状態にあるものと判定され、ハンドル戻し制御
フラグはリセットされることなくルーチンは終了する。
逆に、同絶対値が規定値以内にある場合には、自動車は
旋回状態を終え直進状態に復帰しているわけである。そ
れゆえ、この場合には、ハンドルはすでに中立状態にあ
り戻し状態を脱していると判定され、ハンドル戻し制御
フラグはリセットされてルーチンが終了する。
【0027】このようなハンドルが戻し状態にあるか否
かの判定が、ハンドル戻し検出手段18で行われた後、
戻し状態であるある場合には、戻し補正制御手段20に
より適正な戻し補正信号が算出されて、電流指令値演算
手段12に伝達される。その結果、前述のように、電流
指令値演算手段12では、トルクセンサ2からのトルク
信号と、車速演算器11からの車速信号と、戻し補正制
御手段20からの戻し補正信号とに基づき、適正な電流
指令値が算出されて戻し操舵がスムースに行われるよう
になる。
【0028】以上詳述したように、制御ユニット10に
内蔵されたマイクロコンピュータにおいて各演算手段が
作用し、制御ユニット10は、ハンドルが戻し状態にあ
る場合には適正な戻し操舵をさせるように、パワーアシ
ストモータ3を駆動することができる。すなわち、本実
施例の電動パワーステアリング装置は、すでに電気自動
車に装備されている制御ユニット(ECU)10内に装
備されているマイクロコンピュータのソフトウェアを改
修する等のマイナーチェンジによって実現可能である。
それゆえ、本実施例では、電気自動車に標準装備されて
いるABSの車輪速センサ1を利用することによって、
操舵角センサ等のハードウェアを新たに装備すること必
要がなくなり、その分のコストアップがなくなる。それ
でいて、本実施例によれば、ハンドルを中立位置に戻す
ための運転者のワークロードを軽減することができる。
【0029】したがって、本実施例の電動パワーステア
リング装置によれば、ハンドルを中立位置に戻すための
ワークロードが軽減されていながら、コストアップを最
小限に抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の電動パワーステアリング装置の構
成を示すブロック図
【図2】 実施例1でのステアリング戻し制御の主要な
作用を示す流れ図
【符号の説明】
1:車輪速センサ(左右一対) 2:トルクセンサ(ステアリングコラムに装備) 3:パワーアシストモータ(直流モータ) 10:制御ユニット(ECU) 11:車速演算器 12:電流指令値演算手段 13:モータ制御回路 14:モータ駆動回路 15:モータ電流検出回路 16:モータ端子間電圧
検出回路 17:モータ回転角速度推定手段 18:ハンドル戻
し検出手段 19:左右車輪速差演算手段 20:戻し補正制御手

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の各車輪の回転角度位置または回転角
    速度に関する車輪速信号をそれぞれ生成する左右一対の
    車輪速センサと、 ステアリングコラムにかかる操舵トルクを検出して操舵
    トルク信号を生成するトルクセンサと、 この操舵トルクを補強して操舵力を高めるパワーアシス
    トモータと、 これらの車輪速信号のうち少なくとも一方とこの操舵ト
    ルク信号とに基づいてこのパワーアシストモータを駆動
    する制御ユニットと、を有する電動パワーステアリング
    装置において、 前記制御ユニットは、 両前記車輪速信号に基づいて左右の各前記車輪の速度差
    を示す車輪速差信号を生成する左右車輪速差演算手段
    と、 前記パワーアシストモータに加えられるモータ端子間電
    圧とモータ電流検出値とに基づいてモータ回転角速度を
    推定するモータ回転角速度推定手段と、 前記操舵トルク信号とこの車輪速差信号とこのモータ回
    転角速度とに基づいてハンドルが戻し状態にあるか否か
    を判定するハンドル戻し検出手段と、 このハンドル戻し検出手段によってハンドルが戻し状態
    にあると判定された場合には、前記パワーアシストモー
    タに適正な戻し操舵をさせる戻し補正信号を生成する戻
    し補正制御手段と、を有することを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置。
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