JP2000236668A - 携帯用発電機 - Google Patents

携帯用発電機

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JP2000236668A
JP2000236668A JP11035621A JP3562199A JP2000236668A JP 2000236668 A JP2000236668 A JP 2000236668A JP 11035621 A JP11035621 A JP 11035621A JP 3562199 A JP3562199 A JP 3562199A JP 2000236668 A JP2000236668 A JP 2000236668A
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毅 篠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 並列運転が可能とされる携帯用発電機は、出
力電圧の位相調整を行って他の電源の周波数との同期を
取っているため、変動型負荷が接続された単独運転時に
出力周波数が不安定となる場合があった。 【解決手段】 交流電圧を一旦直流化した後に単相交流
電圧を形成して出力する携帯用発電機において、出力端
子間の電圧による出力電圧信号及びゼロクロス信号を出
力する出力電圧検出手段(340,317)と、所定短時間内に
ゼロクロス信号が入力されたときはゼロクロスタイミン
グに合わせて単相交流電圧の出力を開始させて位相調整
をする同期運転制御部(437)と、単相交流電圧の出力を
開始する前にゼロクロス信号が入力されないと単相交流
電圧の出力を開始させ、且つ、内蔵発振器の発振周波数
を分周して一定周期とした単相交流電圧を形成させる単
独運転制御部(435)とを有する携帯用発電機とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンにより発
電機を回転させることにより100ボルトなどの交流電
圧を出力させる携帯用発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、ガソリンエンジン又はディーゼル
エンジンを用い、所要の場所に移動させることが可能で
あり、且つ、数キロワット乃至十キロワット程度の出力
を行うことのできる小型の発電機が多用されるようにな
ってきた。この移動させることを可能とした携帯用発電
機としては、平均出力電圧を100ボルト程度とし、エ
ンジンの回転数を一定回転数とすることにより50ヘル
ツ又は60ヘルツとする単相交流電圧を出力する発電機
があった。
【0003】しかし、最近では、エンジンにより回転さ
せる交流発電機の出力電圧を一旦直流電圧に変換し、更
にインバータを用いて50ヘルツ又は60ヘルツの一定
周波数とする出力電圧を形成するものがある(例えば、
特開昭63−114527号、特開昭63−30272
4号)。尚、エンジンを用いて数キロワット乃至十キロ
ワット程度の出力を可能とされる小型の携帯用発電機
は、使用場所に持ち込み、常に移動可能な状態で発電作
動を行わせる場合のみでなく、特定の場所での使用期間
が継続する場合などは、固定的に据え付けて作動させる
こともある。
【0004】このインバータを採用した携帯用発電機で
は、図11に示すように、エンジンにより回転させる交
流発電機50、及び、整流用ダイオード115とサイリスタ1
11を用いた直流電圧発生回路110、所要個数のコンデン
サを並列とした大容量コンデンサ121による直流電源部1
20、更にパワートランジスタを用いたインバータ回路13
0とローパスフィルタ140を有する。更に、この直流電圧
発生回路110やインバータ回路130などの電力回路を駆動
制御するための制御用回路として、PWM信号発生回路
250や電圧制限回路240、過負荷検出回路260、インバー
タドライブ回路255などを有する。又、この携帯用発電
機100は、これらの制御用回路を駆動する電源部として
の平滑回路210及び定電圧回路235なども有する。
【0005】このエンジンにより回転子を回転させる交
流発電機50は、三相出力巻線51と単相出力巻線55とを有
する発電機が多く利用される。この三相出力巻線51は、
最大出力を数百ボルトとして数十アンペア程度の出力を
可能とし、単相出力巻線55は、数十ボルトにして数十ア
ンペア程度の出力を可能とするものが多い。この三相出
力巻線51の出力端子が接続される直流電圧発生回路110
は、3個の整流用ダイオード115と3個のサイリスタ111
とを用いた整流ブリッジ回路により構成され、この整流
ブリッジ回路の両出力端子を直流電源部120とする主平
滑コンデンサ121の両端に接続してコンデンサ121に充電
を行うものである。
【0006】尚、直流電圧発生回路110における各サイ
リスタ111のゲート端子は、電圧制限回路240に接続し、
各サイリスタ111の導通角を制御することにより直流電
源部120とした主平滑コンデンサ121の両端電圧を調整し
ている。そして、インバータ回路130は、4個のパワー
トランジスタを用いたブリッジ回路により構成してい
る。このインバータ回路130では、第1トランジスタ131
と第3トランジスタ133とを直列として直流電源部120に
接続し、第2トランジスタ132と第4トランジスタ134と
を直列として直流電源部120に接続している。又、第1
トランジスタ131と第3トランジスタ133との中点はロー
パスフィルタ140を介して第1出力端子151に接続し、第
2トランジスタ132と第4トランジスタ134との中点はロ
ーパスフィルタ140を介して第2出力端子152に接続して
いる。更に、第1トランジスタ131のベースと第4トラ
ンジスタ134のベースとを共通としてインバータドライ
ブ回路255に接続し、第2トランジスタ132のベースと第
3トランジスタ133のベースとを共通としてインバータ
ドライブ回路255に接続している。
【0007】このインバータドライブ回路255から第1
トランジスタ131及び第4トランジスタ134に出力する第
1PWM信号、及び、第2トランジスタ132及び第3ト
ランジスタ133に出力する第2PWM信号は、数キロヘ
ルツ以上の高周波数としたパルス信号であり、各パルス
信号のパルス幅を50ヘルツ又は60ヘルツの周期で順
次変化させ、パルス幅の変化量は正弦波状に順次増加又
は減少させる信号としている。
【0008】そして、第1PWM信号と第2PWM信号
とを逆位相としている。このため、第1PWM信号によ
り第1トランジスタ131と第4トランジスタ134とを導通
させて第1トランジスタ131と第3トランジスタ133との
中点を直流電源部120の電圧VDとするとき、第2トラン
ジスタ132と第4トランジスタ134との中点は0ボルトと
され、又、第2PWM信号により第2トランジスタ132
と第3トランジスタ133とを導通させるとき、第1トラ
ンジスタ131と第3トランジスタ133との中点を0ボルト
とし、第2トランジスタ132と第4トランジスタ134との
中点を直流電源部120は電圧VDとされる。
【0009】この第1トランジスタ131と第3トランジ
スタ133との中点電位は、図12のAに示すように、0
ボルトと直流電源120の電圧VDとが高速で切り換わり、
且つ、直流電源電圧VDの持続時間が順次変化する。
又、第2トランジスタ132と第4トランジスタ134との中
点電位も、図12のBに示すように、直流電源120の電
圧VDと0ボルトとが高速で切り換わり、直流電源電圧
VDの持続時間が順次変化する。
【0010】このため、ローパスフィルタ140を通過し
た第1出力電圧と第2出力電圧は、図12に示すよう
に、50ヘルツ又は60ヘルツの正弦波電圧とされ、且
つ、第1出力端子151の電圧と第2出力端子152の電圧と
は、最大値及び最小値を半周期ずらせた50ヘルツ又は
60ヘルツの交流出力電圧として形成される。又、交流
発電機50の単相出力巻線55は、図11に示したように、
制御用電源回路における平滑回路210に接続している。
【0011】この平滑回路210は、整流用ダイオード211
及び平滑用コンデンサ215で構成し、単相出力巻線55の
出力端子と平滑用コンデンサ215との間に整流用ダイオ
ード211を挿入し、単相出力巻線55の出力電圧により平
滑用コンデンサ215に充電して直流電圧を形成するもの
としている。尚、整流用ダイオード211は、図11に示
したように1個に限るものでなく、4個の整流用ダイオ
ードを用いて全波整流ブリッジとして平滑用コンデンサ
を充電することもある。
【0012】そして、平滑回路210の出力端子を定電圧
回路235に接続し、この定電圧回路235により制御回路を
駆動する所定の電圧を形成している。又、この定電圧回
路235は、−側の端子を直流電源部120の+側と接続し、
定電圧回路235の+側端子を電圧制限回路240やPWM信
号発生回路250、インバータドライブ回路240に接続して
いる。
【0013】この電圧制限回路240は、抵抗器や比較器
を用いて構成し、第1基準電圧用抵抗器245と第2基準
電圧用抵抗器246とを直列として定電圧回路235の+側端
子と直流電源部120の+側端子との間に挿入し、第1基
準電圧用抵抗器245と第2基準電圧用抵抗器246との中点
を比較器243の基準入力端子に接続している。又、第1
分圧抵抗器248と第2分圧抵抗器249とを直列として定電
圧回路235の+側端子と直流電源部120の−側端子との間
に挿入し、第1分圧抵抗器248と第2分圧抵抗器249との
中点を比較器243の比較入力端子に接続している。
【0014】更に、比較器243の出力端子は、制御用抵
抗器241を介して定電圧回路235の+側端子に接続すると
共に、直流電圧発生回路110における各サイリスタ111の
ゲート端子にも接続している。尚、各サイリスタ111の
ゲート端子に比較器243の出力端子を接続するに際して
は、保護抵抗器117を介して接続している。従って、こ
の電圧制限回路240では、制御用電源回路の定電圧回路2
35で形成された一定電圧を第1基準電圧用抵抗器245と
第2基準電圧用抵抗器246とにより分圧することによっ
て一定の基準電圧を形成し、この常に一定電圧とされた
基準電圧を比較器243の基準入力端子に入力することが
できる。
【0015】又、直流電源部120の出力電圧と定電圧回
路235で形成する一定電圧とを加算した電圧を第1分圧
抵抗器248と第2分圧抵抗器249とにより分圧して検出電
圧を形成し、この検出電圧を比較器243の比較入力端子
に入力することができる。このため、比較入力端子に入
力される検出電圧は直流電源部120の電圧変動により変
動し、この検出電圧が第1基準電圧用抵抗器245と第2
基準電圧用抵抗器246とにより形成した基準電圧よりも
低いときは、比較器243の出力は+電位とされる。
【0016】従って、サイリスタ111のゲート電位をサ
イリスタ111のカソード電位よりも高くすることがで
き、制御用抵抗器241を介してゲート電流を各サイリス
タ111に供給し、各サイリスタ111を導通状態とすること
になる。このため、三相出力巻線51の出力電圧が直流電
源部120の電圧よりも高電圧になると直流電源部120に電
力を供給し、直流電源部120の電圧を上昇させる。
【0017】又、直流電源部120の電圧が上昇して比較
器243に入力される検出電圧が基準電圧に等しくなる
と、比較器243の出力は0となり、各サイリスタ111のゲ
ート電位がカソード電位と等しくなり、各サイリスタ11
1は不導通状態となる。このように、電圧制限回路240に
より、直流電源部120で形成される電圧が一定電圧より
も低くなると交流発電機50から充電を行い、一定電圧に
達すると充電を停止させるため、直流電源部120の出力
電圧としては、170ボルト乃至200ボルト程度とし
て電圧制限回路240により設定する一定の電圧VDを常に
保持することができる。
【0018】そして、インバータ回路130により第1出
力端子151及び第2出力端子152の電位を50ヘルツ又は
60ヘルツの一定周期にて変化させ、第1出力端子151
の電圧と第2出力端子152の電圧との電位差の最大を1
41ボルトして平均電圧を100ボルトとする単相交流
電圧を出力させる。このインバータ回路130を制御する
PWM制御信号を形成するPWM信号発生回路250は、
50ヘルツ又は60ヘルツなどの基準正弦波と三角波と
によりPWM制御信号を形成してインバータドライブ回
路255に出力するものである。
【0019】そして、PWM信号発生回路250の基準正
弦波は、出力端子から出力する電圧の周波数である50
ヘルツ又は60ヘルツなどの所定の周波数に合わせて形
成するものであり、この基準正弦波の電圧と三角波の電
圧の比率を調整し、インバータ回路130に入力する直流
電源部120の出力電圧VD及びインバータ回路130やロー
パスフィルタ140の特性によってPWM制御信号とする
パルス信号の周波数、及び、パルス幅やパルス幅の変化
量を決定している。
【0020】更に、この携帯用発電機100では、直流電
源部120とインバータ回路130との間に検出用抵抗器261
を挿入した過負荷検出回路260を設けている。この過負
荷検出回路260は、検出用抵抗器261と演算回路部265と
により構成し、定格電流値を越える電流値を検出したと
き、定格を越えた大きさにより時間を加味して停止信号
をインバータドライブ回路255に出力するものである。
【0021】この演算回路部265は、比較器やコンデン
サ、及び、抵抗器を用いた種々の回路が用いられ、電力
回路を構成する素子の特性を加味し、多くの場合、定格
電流の2倍の電流が流れたときは直ちに停止信号を出力
してインバータドライブ回路255から出力している第1
PWM信号及び第2PWM信号の出力を停止させる。
又、定格電流を僅かに越える電流を検出したときは、数
秒乃至数分間の時間が持続したときに停止信号をインバ
ータドライブ回路255に出力するものとしている。
【0022】このように、直流電圧発生回路110により
三相交流を一旦整流し、直流電源部120で形成した直流
電圧をインバータ回路130により再度交流電圧とする携
帯用発電機100は、交流発電機50の回転数、即ちエンジ
ンの回転数を変化させて常に負荷に応じた電力を形成し
つつ、一定に安定させた周波数及び電圧の交流出力電圧
を形成することができる。
【0023】従って、負荷の変動に合わせてエンジンの
回転数を調整し、高負荷の場合には回転数を高くし、低
負荷の場合は回転数を低めとし、負荷に合わせて必要な
エネルギーをエンジンから発生させれば足りるため、負
荷に応じた出力調整が容易であり、且つ、効率の良い携
帯用発電機100とすることができる。そして、定格出力
を越える過負荷状態となったときは、過負荷の状態に合
わせて瞬時に、又は所定時間の経過によりインバータ回
路130の作動を停止させ、出力電圧を0として回路全体
などの安全を保ちつつ定格出力とされる数キロワット程
度の範囲内で負荷とされた各種電気機器を作動させるこ
とができる。
【0024】このように、インバータ回路130を用いた
エンジン付きの携帯用発電機100は、商用電源と同じ1
00ボルトの単相交流電力を出力できるため、近年、種
々の一般電気機器の電源として利用されるようになって
きた。そして、このような携帯用発電機100として、単
相交流電力の電圧位相調整を行って並列運転が可能とさ
れる発電機も使用されるようになってきた。
【0025】この並列運転を行うことができる携帯用発
電機100では、携帯用発電機100の第1出力端子151及び
第2出力端子152から出力する交流出力電圧や交流出力
電流を検出し、第1出力端子151及び第2出力端子152か
ら交流出力電圧の出力を開始するする際、既に第1出力
端子151と第2出力端子152との間に生じている電圧のゼ
ロクロスタイミングに合わせてPWM信号発生回路250
の作動を開始させるものである(例えば特開平5−22
7667号)。そして、交流出力電圧の出力開始後は、
並列運転を行う他の発電機の出力電圧及び位相と当該携
帯用発電機100が出力する単相交流電力の電圧値及び位
相とを一致させるようにした出力電圧を常に出力するよ
うにPWM信号発生回路250を制御するものである(例
えば、特開平5−49174号、特開平5−23665
8号、特開平5−244726号)。
【0026】この携帯用発電機100では、多くの場合、
図13に示すように、ローパスフィルタ140の後段で第
1出力端子151と第2出力端子152との間に出力電圧検出
回路340を挿入し、又、ローパスフィルタ140の後段に出
力電流検出回路330を挿入し、第1出力端子151及び第2
出力端子152から出力する単相交流出力の電圧及び電流
を検出してPWM信号発生回路250を制御している。
【0027】尚、この携帯用発電機100も、図11に示
した携帯用発電機100と同様に、交流発電機50の単相出
力巻線55を平滑回路210及び定電圧回路235で構成する制
御電源部201に接続し、単相出力巻線55の出力電圧を平
滑回路210で平滑化し、定電圧回路235により所定電圧の
制御用電圧Vccを形成している。尤も、制御回路を構成
する素子に合わせ、制御電圧としては+Vcc電圧と、−
Vcc電圧とを制御電源部201により形成することがあ
る。
【0028】又、三相出力巻線51の出力端子は、サイリ
スタと整流ダイオードとを用いた整流ブリッジ回路であ
る直流電圧発生回路110に接続し、三相出力巻線51の出
力電圧を整流して直流電源部120である大容量コンデン
サを充電することにより直流電圧を形成し、この直流電
圧をインバータ回路130に入力して単相交流電圧を形成
することも前述の従来技術と同様である。
【0029】尚、図13に示した携帯用発電機100は、
直流電圧発生回路110におけるサイリスタの導通角を制
御する電圧制御回路240に、過負荷検出回路269からの停
止信号を入力し、過負荷状態では、インバータ回路130
の作動を停止させると共に、電圧制御回路240から直流
電圧発生回路110に出力するゲート電流を遮断して直流
電圧発生回路110の作動も停止させることができるよう
にしている。
【0030】そして、PWM信号発生回路250は、基準
正弦波を形成する正弦波発生回路270と、三角波発生回
路281、及び、PWM制御信号を形成するPWM制御信
号発生回路285とで構成され、正弦波発生回路270では正
確な50ヘルツ又は60ヘルツの基準正弦波を形成し、
三角波発生回路281では数キロヘルツ乃至十数キロヘル
ツ程度の高周波数の三角波を形成し、PWM制御信号発
生回路285では基準正弦波と三角波とを合成してパルス
幅が順次変化するパルス列とされたPWM制御信号を形
成するものである。
【0031】更に、この正弦波発生回路270は、数メガ
ヘルツ乃至十数メガヘルツの高周波信号を出力する発振
回路271と、発振回路271が出力する高周波信号を分周し
て10キロヘルツ程度のクロック信号を形成する分周回
路273、多段分圧抵抗器により多数の異なる電位を形成
し、且つ、クロック信号により作動するマルチプレクサ
で異なる電位を順次選択して50ヘルツ又は60ヘルツ
の階段状正弦波を形成して出力する疑似正弦波形成回路
275、及び、疑似正弦波形成回路275が出力する階段状正
弦波のピーク電圧を調整する電圧調整回路277と階段状
正弦波から滑らかな正弦波を形成するローパスフィルタ
279とで形成されている。
【0032】又、出力電圧検出回路340から出力される
電圧検出信号は、矩形波形成回路291に入力して交流出
力電圧のゼロクロスポイントを立ち上がりエッジ及び立
ち下りエッジとする矩形波信号を形成し、この矩形波信
号とされたゼロクロス信号を始動タイミング回路293及
び位相比較回路297に入力するものとしている。この始
動タイミング回路293は、正弦波発生回路270における疑
似正弦波形成回路275のリセットを解除することによ
り、疑似正弦波形成回路275から疑似正弦波の出力を行
わせるものである。
【0033】そして、疑似正弦波形成回路275をリセッ
ト状態として正弦波発生回路270から基準正弦波を出力
していない状態、即ちインバータ回路130が作動してい
ないときに出力電圧検出回路340が第1出力端子151及び
第2出力端子152間の電圧変化を検出すれば、始動タイ
ミング回路293は矩形波形成回路291からのゼロクロス信
号に合わせて疑似正弦波形成回路275のリセットを解除
し、正弦波発生回路270が出力する基準正弦波の位相と
第1出力端子151及び第2出力端子152との間に発生して
いる電圧の位相とを一致させるものである。
【0034】尚、疑似正弦波形成回路275の作動開始に
際し、所定時間内に始動タイミング回路293にゼロクロ
ス信号が入力されないときも、疑似正弦波形成回路275
のリセットを解除して正弦波発生回路270から基準正弦
波の出力を開始させる。そして、出力電流検出回路330
からの電流検出信号は、矩形波形成回路295、過負荷検
出回路269、及び、限界値検出回路299に入力し、矩形波
形成回路295では出力電流の位相に合わせたゼロクロス
信号を、過負荷検出回路269では定格電流を越えたとき
に停止信号を、限界値検出回路299では定格電流以下の
電流値で所定の下限値及び上限値の範囲を越える電流値
のときに電圧調整信号を形成するものとしている。
【0035】この矩形波形成回路295は、出力電流検出
回路330から出力される電流検出信号に基づき、交流出
力電流のゼロクロスポイントを立ち上がりエッジ及び立
ち下りエッジとする矩形波信号を形成し、この矩形波信
号をゼロクロス信号として位相比較回路297に入力する
ものである。この位相比較回路297は、電流検出信号に
基づくゼロクロス信号と電圧検出信号に基づくゼロクロ
ス信号とにより出力電流の位相と出力電圧の位相とを比
較し、電流位相が電圧位相よりも遅相状態の場合は加算
信号を位相調整信号として分周回路273に出力し、又、
電流位相が電圧位相よりも進相状態の場合は減算信号を
位相調整信号として分周回路273に出力する。
【0036】そして、正弦波発生回路270における分周
回路273では、高周波信号を分周して数キロヘルツ乃至
十数キロヘルツのクロック信号を形成するに際し、位相
比較回路297から加算信号が入力されるとクロック信号
の数百パルス毎に1パルスを追加する。又、位相比較回
路297から減算信号が入力されるとクロック信号の数百
パルス毎に1パルスを間引くようにしてクロック信号を
形成する。
【0037】このように、電流位相が電圧位相よりも遅
れているときはクロック信号のパルスを増加させて疑似
正弦波ひいては基準正弦波の位相を僅かに進め、電流位
相が電圧位相よりも進んでいるときはクロック信号のパ
ルスを間引くことにより基準正弦波の位相を僅かに遅ら
し、PWM制御信号の位相を調整して当該携帯用発電機
100が出力する単相交流電圧の位相を調整する。
【0038】従って、他の発電機と当該携帯用発電機10
0とを並列運転している状態において、第1出力端子151
及び第2出力端子152間の電圧の位相に対して出力電流
の位相が遅れている場合、基準正弦波の位相を進めるよ
うにして、当該携帯用発電機100が出力する単相交流電
圧の位相を早めることによって他の発電機が出力する電
圧の位相に近づけることができる。又、第1出力端子15
1及び第2出力端子152間の電圧の位相に対して出力電流
の位相が進んでいる場合、基準正弦波の位相を遅らせる
ことによって当該携帯用発電機100が出力する単相交流
電圧の位相を他の発電機が出力する電圧の位相に近づけ
ることができる。
【0039】そして、この位相調整は、数百パルス毎に
1パルスを増減させるようにクロック信号のパルス数を
変更するものであるから、250パルス又は300パル
ス以上のパルス数毎に1パルスを加算又は減算すること
により、商用電源として規定されている50ヘルツ又は
60ヘルツの周波数において0.2ヘルツ以下の変動幅
に制限しつつ位相調整を行うことができる。
【0040】尚、正弦波発生回路270の発振回路271とし
て、電圧制御型発振回路を用いている場合は、位相調整
信号により発振回路271が出力する高周波信号の周波数
を変動させて調整することもある。又、出力電流検出回
路330から出力される電流検出信号が入力される過負荷
検出回路269は、出力電流検出回路330から出力される電
流検出信号に基づき、定格電流を大きく越えるときは直
ちに停止信号を出力し、定格電流を小さく越えるときは
時間積分を行って所用時間後に停止信号を出力する。そ
して、この停止信号は電圧制御回路240及びインバータ
ドライブ回路255に入力し、電圧制御回路240が出力する
ゲート電流を遮断して直流電圧発生回路110の作動を停
止させ、且つ、インバータドライブ回路255が出力して
いる第1PWM信号及び第2PWM信号の出力を停止さ
せてインバータ回路130の作動も停止させるものであ
る。
【0041】更に、出力電流検出回路330から出力され
る電流検出信号が入力される限界値検出回路299は、電
流上限値と電流下限値とが設定されている回路であり、
電流検出信号の電流値が電流下限値以下になると第1出
力端子151及び第2出力端子152間の電圧である出力電圧
を僅かに増加させるように基準正弦波のピーク値(振
幅)を減少又は増加させる電圧調整信号を電圧調整回路
277に出力する。又、電流検出信号の電流値が電流電流
上限値以上になると第1出力端子151及び第2出力端子1
52間の電圧である出力電圧を僅かに減少させるように基
準正弦波のピーク値を増加又は減少させる電圧調整信号
を電圧調整回路277に出力するものである。
【0042】このように、定格電流の範囲内で電流上限
値と電流下限値とを設定し、出力電圧の微調整を可能と
しているため、発電機を並列運転している状態におい
て、負荷の分担が少ない場合には出力電圧を僅かに上昇
させて出力電流を増大させ、又、負荷への供給電流が定
格電流の限界に近い場合は出力電圧を僅かに降下させて
負荷分担を少なくすることができ、並列運転を行ってい
る各携帯用発電機100の能力に合わせて効率的に負荷を
分担させることができるようにしているものである。
【0043】従って、この並列運転が可能とされる携帯
用発電機は、移動を可能とする小型の発電機であって
も、複数台の発電機により電源容量を大きくし、多数の
負荷など、大きな負荷に対応させることができる。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、並列運
転を可能とした携帯用発電機は、複数台の発電機により
大きな負荷に対応できる利点がある。しかし、並列運転
を可能とする携帯用発電機は、前述のように、出力端子
から出力する単相交流電圧の位相を制御するに際し、出
力端子間電圧及び出力端子からの出力電流を検出し、出
力電圧と出力電流との位相差に基づいて出力電圧の位相
調整制御を行っていた。
【0045】このため、単独運転を行う場合において、
ステップモータなどのような変動型負荷が接続されたと
き、出力電流と出力電圧との位相が負荷の特性及び作動
状態による影響を受けて変化することにより、本来は出
力電圧位相の修正を行うべきではないにも拘わらず位相
の調整を行い、単相交流電圧の周波数を不安定にする欠
点があった。
【0046】又、周波数の安定性が劣る他の携帯用発電
機などと接続して使用されるとき、並列に接続された他
の発電機が出力する電圧との位相差を検知して位相調整
を行うため、並列運転を行う複数発電機による電源から
出力される電圧周波数が安定しなくなる欠点もあった。
本発明は、このような欠点を排除し、並列運転が可能で
あって、且つ、安定した単独運転や並列運転をも可能と
する携帯用発電機を提供するものである。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンによ
り交流発電機(50)を回転させて交流電圧を形成し、この
交流電圧を一旦直流化した後、インバータ回路(130)に
より所定の周波数であって一定の電圧とする単相交流電
圧を形成し、この単相交流電圧を出力端子(151,152)か
ら出力する携帯用発電機(100)であって、出力端子(151,
152)間の電圧を検出して出力電圧信号を出力し、且つ、
出力電圧における0ボルトのタイミングに合わせたゼロ
クロス信号も出力する出力電圧検出手段(340,317)と、
出力端子(151,152)から単相交流電圧の出力を開始する
前の所定短時間内にゼロクロス信号が入力されたときは
ゼロクロス信号のタイミングに合わせて単相交流電圧の
出力を開始させ、且つ、インバータ回路で形成する単相
交流電圧の位相を出力端子間の電圧位相に対応させ又は
単相交流電圧の位相を出力端子から出力する電流の電流
位相に対応させて微調整する同期運転制御部(437)を有
し、更に、出力端子(151,152)から単相交流電圧の出力
を開始する前の所定短時間内にゼロクロス信号が入力さ
れないときに単相交流電圧の出力を開始させ、且つ、内
蔵した発振器の周波数を分周した一定の周波数に基づく
常に一定の周期とした単相交流電圧をインバータ回路に
形成させる単独運転制御部(435)をも有する携帯用発電
機(100)とする。
【0048】このように、単相交流電圧の出力開始前に
出力端子(151,152)間電圧によるゼロクロス信号が入力
されるとゼロクロスタイミングに合わせて単相交流電圧
の出力を開始させ、出力電圧又は出力電流に対応させて
位相を微調整する同期運転制御部(437)を有するから、
他の電源が接続されている場合には並列運転として起動
することができ、他の電源と同期した並列運転を持続さ
せることができる。
【0049】又、ゼロクロス信号が入力されないとき
は、単相交流電圧の出力を開始させる単相運転制御部(4
35)を有しているから、出力端子(151,152)間に残留電圧
が発生している場合であっても、交流電源と接続されて
いなければ単独運転として当該携帯用発電機(100)から
単相交流電圧の出力を開始させることができる。そし
て、負荷の状態によって出力電圧や出力電流の位相が変
化しても、内蔵した発振器の発振周波数に基づいた正確
な一定周期の単相交流電圧の出力を常に維持することが
できる。
【0050】更に、安定性の劣る他の携帯用発電機など
の交流電源と並列運転を行う場合であっても、当該携帯
用発電機を先に単独運転として起動すれば、常に正確な
一定周期の単相交流電圧の出力を持続させることができ
る。そして、本発明の方法としては、エンジンにより交
流発電機(50)を回転させて交流電圧を形成し、この交流
電圧を一旦直流化した後、インバータ回路(130)を用い
てPWM制御により直流電圧を単相交流電圧に変換する
携帯用発電機(100)の運転方法において、当該携帯用発
電機(100)から単相交流電圧の出力を開始させるに際
し、出力端子(151,152)間に交流電圧が発生しているか
否かを検出し、交流電圧が発生していることを検出した
ときは発生電圧のゼロクロスタイミングに合わせた単相
交流電圧の出力を開始し、且つ、出力電圧のゼロクロス
タイミングに基づいて又は出力電圧と出力電流との位相
差に基づいて出力する単相交流電圧の位相を微調整し、
前記出力開始時の検出によって所定時間内に出力端子(1
51,152)間に交流電圧が発生しないことを検出したとき
は、パルス幅の変化周期を設定された一定の周期に固定
したPWM制御信号の形成を開始し、常に一定周波数と
した単相交流電圧の出力を持続させる携帯用発電機の運
転方法とするものである。
【0051】このように、単相交流電圧の出力開始前に
出力端子(151,152)間に交流電圧が発生しているか否か
を検出するから、当該携帯用発電機(100)を起動させる
に際して並列運転を行うか単独運転を行うかを決定する
ことができる。そして、出力端子(151,152)間に交流電
圧が発生しているときはゼロクロスタイミングに合わせ
て出力を開始し、且つ、位相の微調整を行うから、出力
電圧を同期させた並列運転として起動し、他の電源との
並列運転を持続させることができる。
【0052】又、出力の開始時に交流電圧が出力端子(1
51,152)間に発生していないときは、単独運転として起
動し、一定周期のPWM制御信号を形成することによっ
て単相交流電圧を安定した周波数に固定するることがで
き、周波数の安定した単相交流電圧を持続的に出力する
ことができる。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明に係る携帯用発電機は、数
キロワット乃至十キロワット程度の出力を有するエンジ
ンにより交流発電機を回転させ、交流発電機の三相出力
電圧を一旦直流化し、インバータ回路により交流化して
単相交流出力電圧を形成するものであり、使用場所でこ
まめに移動させて使用し、又、使用場所に持ち込んで固
定した据え付け状態として作動させることもある小型電
源装置である。
【0054】この携帯用発電機は、エンジンにより回転
子を回転させる交流発電機50を有し、図1に示すよう
に、直流電圧発生回路110や直流電源部120及びインバー
タ回路130を主とする電力回路101を有し、電力回路101
の出力端子から出力する出力電圧の周波数を設定し、且
つ、各部に設けた検出回路からの検出信号に基づいて携
帯用発電機100の全体を制御する中央制御手段310として
のマイクロコンピュータを有し、この制御手段や検出回
路などの動作電力を形成する制御電源部201を有する携
帯用発電機100としている。
【0055】この中央制御手段310は、設定スイッチ318
により出力電圧の周波数を50ヘルツ又は60ヘルツな
どの所定の一定周波数に設定し、電力回路101に設けた
直流電圧検出回路320や出力電流検出回路330及び出力電
圧検出回路340からの検出信号に基づいてインバータ回
路130の動作を制御し、更に、回転数検出回路319からの
検出信号及びスロットル制御機構315からの開度信号に
基づいてエンジンスロットルの開閉制御も行う。
【0056】尚、設定スイッチ318としては、周波数の
設定の他、出力電圧の調整設定も可能とする。又、第1
出力端子151と第2出力端子152とから単相交流電圧の出
力を開始及び停止させる出力スイッチを設けることもあ
る。この携帯用発電機100における交流発電機50は、三
相出力巻線51と単相出力巻線55とを有し、三相出力巻線
51は電力回路101に接続し、単相出力巻線55は制御電源
部201に接続している。
【0057】そして、三相出力巻線51の出力端子は、図
1に示したように、3個の整流用ダイオード115と3個
のサイリスタ111とを用いた整流ブリッジによる直流電
圧発生回路110に接続すると共に、ゲート電圧発生回路1
60にも接続している。この直流電圧発生回路110は、各
整流用ダイオード115のカソードと各サイリスタ111のア
ノードとの接続点を各々三相出力巻線51の各出力端子に
接続し、各整流用ダイオード115のアノードをまとめて
直流電源部120の−側端子とインバータ回路130とに接続
し、各サイリスタ111のカソードをまとめて直流電源部1
20の+側端子とインバータ回路130とに接続している。
【0058】又、三相出力巻線51の出力端子に接続され
るゲート電圧発生回路160は、整流用ダイオードや制限
抵抗器、電源用コンデンサとツェナーダイオードを用い
て形成している。即ち、三相出力巻線51の各出力端子を
各々整流用ダイオード161のアノードに接続し、各整流
用ダイオード161のカソードを共通として制限用抵抗器1
63を介して電源用コンデンサ165の+端子に接続し、電
源用コンデンサ165の−端子を直流電源部120の+側に接
続すると共にツェナーダイオード167を電源用コンデン
サ165と並列に接続している。
【0059】従って、このゲート電圧発生回路160は、
直流電源部120の+側端子の電圧よりもツェナーダイオ
ード167の規定電圧だけ高い電圧を形成して出力するこ
とができる。そして、このゲート電圧発生回路160の出
力端子は、サイリスタ制御回路170を介して直流電圧発
生回路110における各サイリスタ111の各ゲート端子に接
続する。
【0060】このサイリスタ制御回路170は、スイッチ
ングトランジスタ173とスイッチ制御抵抗器171及びフォ
トカプラ175で形成している。即ち、スイッチングトラ
ンジスタ173とするPNP形トランジスタのコレクタを
ゲート電圧発生回路160の出力端子に接続し、スイッチ
ングトランジスタ173のエミッタを各サイリスタ111のゲ
ート端子に接続する。尚、エミッタを各サイリスタ111
のゲート端子に接続するに際し、保護抵抗器117を用い
てゲート端子に接続している。
【0061】そして、スイッチングトランジスタ173の
ベースは、スイッチ制御抵抗器171を介してゲート電圧
発生回路160の出力端子に接続し、スイッチ制御抵抗器1
71の中点をフォトカプラ175のフォトトランジスタ176を
介して直流電源部120の+側端子に接続している。尚、
フォトカプラ175のフォトトランジスタ176は、コレクタ
をスイッチ制御抵抗器171の中点に接続し、エミッタを
直流電源部120の+側端子に接続し、フォトカプラ175の
発光ダイオード177は、アノードを制御電源部201におけ
る第2制御電圧Vccの出力端子に接続し、発光ダイオー
ド177のカソードは、定電圧検出回路180や停止回路36
0、過電流検出回路350に接続している。
【0062】従って、このサイリスタ制御回路170は、
フォトカプラ175の発光ダイオード177が点灯したとき、
フォトトランジスタ176が導通状態となり、スイッチ制
御抵抗器171の中点電位を直流電源部120の+側端子電圧
まで降下させ、スイッチングトランジスタ173を不導通
状態とする。そして、発光ダイオード177が点灯しない
ときは、スイッチングトランジスタ173を導通状態とす
る。従って、ゲート電圧発生回路160の出力電流をサイ
リスタ111のゲート電流として各サイリスタ111に供給
し、この導通信号としたゲート電流により直流電圧発生
回路110の各サイリスタ111を導通状態とすることができ
る。
【0063】このため、直流電圧発生回路110の両出力
端子に接続される直流電源部120に三相出力巻線51の出
力電力を供給することができる。又、直流電圧発生回路
110の両出力端子に接続されるインバータ回路130は、パ
ワートランジスタによるブリッジ回路と平滑コンデンサ
173とで構成している。このインバータ回路130は、第1
トランジスタ131と第3トランジスタ133とを直列として
直流電源部120に接続し、又、第2トランジスタ132と第
4トランジスタ134とを直列として直流電源部120に接続
し、第1トランジスタ131と第3トランジスタ133との中
点はローパスフィルタ140を介して第1出力端子151に、
第2トランジスタ132と第4トランジスタ134との中点は
ローパスフィルタ140を介して第2出力端子152に接続し
ている。
【0064】又、交流発電機50の単相出力巻線55は、図
2に示すように、制御電源部201の平滑回路210に接続し
ている。この平滑回路210は、4個の整流用ダイオード2
11を用いたブリッジ整流回路により全波整流を行って平
滑用コンデンサ215に充電を行うものである。この制御
電源部201は、平滑回路210の他に第1定電圧回路221及
び第2定電圧回路225とレギュレータ230とを有し、平滑
回路210の出力電圧を第1定電圧回路221によって15ボ
ルト程度の一定電圧とし、第1逆流阻止ダイオード233
を介してレギュレータ230に印加し、又、直流電源部120
の+側端子の電圧を第2定電圧回路225によって12ボ
ルト程度の一定電圧とし、第2逆流阻止ダイオード234
を介してレギュレータ230に印加している。
【0065】そして、レギュレータ230では、10ボル
ト程度の第1制御電圧Vssと5ボルト程度の第2制御電
圧Vccとを形成し、第1制御電圧Vssにより後述するエ
ンジンのスロットル制御用モータの駆動などを行い、第
2制御電圧Vccは中央制御手段310やその他の制御回路
素子に供給している。尚、この制御電源部201は、通
常、単相出力巻線55が出力する交流電圧から平滑回路21
0及び第1定電圧回路221で形成した直流電圧をレギュレ
ータ230に供給する。更に、レギュレータ230によって第
1制御電圧Vssと第2制御電圧Vccを形成して各回路素
子に供給するものである。そして、単相出力巻線55など
に断線などの故障が発生したとき、直流電源部120が作
動していれば第2定電圧回路225によってレギュレータ2
30に電力を供給し、レギュレータ230から第1制御電圧
Vss及び第2制御電圧Vccを出力させて当該携帯用発電
機100の動作を持続させるものとしている。
【0066】又、第1定電圧回路221の出力電圧を検知
して切り換えを行うスイッチ回路を第1逆流阻止ダイオ
ード233及び第2逆流阻止ダイオード234に換えてレギュ
レータ230の入力側に配置することがある。この場合
は、第1定電圧回路221の出力電圧と第2定電圧回路225
の出力電圧とを同一としつつ第1定電圧回路221からの
電力を通常はレギュレータ230に供給し、第1定電圧回
路221の出力が停止したときに第2定電圧回路225からの
出力電圧をレギュレータ230に供給するようにスイッチ
回路を切り換えることもある。更に、単相出力巻線55を
有しない交流発電機50を使用し、平滑回路210及び第1
定電圧回路221を省略して直流電源部120の電圧を第2定
電圧回路225で降圧し、常に直流電源部120からの電力を
レギュレータ230に供給して制御電圧を形成することも
ある。
【0067】そして、直流電源部120の電圧を制御する
定電圧検出回路180は、図3に示すように、抵抗器とツ
ェナーダイオードやスイッチングトランジスタを用い
る。即ち、2個の抵抗器を直列とした分圧抵抗器181,18
2により直流電源部120の電圧を分圧し、分圧抵抗器181,
182の中点電位を更にツェナーダイオード183と検出抵抗
器184とにより降下させる。そして、検出抵抗器184の電
位をシュミット回路185に入力してスイッチングトラン
ジスタ187の導通を制御している。
【0068】更に、この定電圧検出回路180のスイッチ
ングトランジスタ187は、サイリスタ制御回路170におけ
るフォトカプラ175の発光ダイオード177と直列とし、直
列とした発光ダイオード177に第2制御電圧Vccを印加
してスイッチングトランジスタ187の導通遮断によって
発光ダイオード177の点灯制御をしている。従って、こ
の定電圧検出回路180は、直流電源部120の出力電圧が上
昇すると検出抵抗器184の検出電位が上昇し、スイッチ
ングトランジスタ187を導通させることによって発光ダ
イオード177を点灯させる。このため、サイリスタ制御
回路170は、直流電圧発生回路110への導通信号の出力を
停止し、直流電圧発生回路110の各サイリスタ111を不導
通状態として交流発電機50から直流電源部120への電力
供給を停止させる。
【0069】又、直流電源部120の電圧が降下するとス
イッチングトランジスタ187を不導通状態とし、サイリ
スタ制御回路170から導通信号を出力させて直流電圧発
生回路110の各サイリスタ111を導通状態とする。このよ
うにして、定電圧検出回路180により直流電源部120の電
位を常に一定とすることができる。
【0070】そして、直流電圧検出回路320は、分圧抵
抗器325を直流電源部120の両端子間に挿入するように接
続するものであり、この分圧抵抗器325により直流電源
部120の出力電圧を分圧して中央制御手段310に直流電源
部120の出力電圧値を直流電圧信号として入力してい
る。又、インバータ回路130とローパスフィルタ140との
間に挿入された出力電圧検出回路340は、インバータ回
路130の第1出力電圧及び第2出力電圧を各々分圧抵抗
器により分圧降下させて電圧検出を行うものである。こ
の第1出力電圧を分圧抵抗器341,342で分圧した第1検
出電圧、及び、第2出力電圧を分圧抵抗器343,344で分
圧降下させた第2検出電圧は、各々検出用のローパスフ
ィルタ347,348を介して中央制御手段310に出力電圧信号
として入力している。
【0071】そして、出力電圧検出回路340から出力さ
れる出力電圧信号を中央制御手段310に入力するに際
し、アナログ信号である第1出力電圧信号と第2出力電
圧信号とを中央制御手段310に入力すると共に、矩形波
形成回路317からのゼロクロス信号も中央制御手段310に
入力する。この矩形波形成回路317は、正弦波を形成す
る第1出力電圧と第2出力電圧との差電圧に基づく矩形
波を形成し、正弦波を形成する第1出力電圧と第2出力
電圧との差電圧におけるゼロクロスポイントをこの矩形
波のエッジとし、携帯用発電機100から出力される出力
電圧におけるゼロクロスポイントのタイミングを示すゼ
ロクロス信号を中央制御手段310に入力している。
【0072】更に、出力電流検出回路330は、インバー
タ回路130からローパスフィルタ140に流れる電流を検出
用抵抗器331で検出し、検出用ローパスフィルター335を
用いて高調波成分を除去した出力電流信号を中央制御手
段310と過電流検出回路350とに入力している。尚、出力
電流検出回路330は、インバータ回路130の入力側に設け
ることもある。この出力電流検出回路330をインバータ
回路130の入力側に設ける場合、特に直流電源部120の−
側端子とインバータ回路130の間に出力電流検出回路330
を設ける場合は、出力電流検出回路330から出力される
出力電流信号の絶対電圧を低くすることが容易となる。
【0073】又、出力電流検出回路330としては、検出
用抵抗器331を用いる場合のみでなく、誘導コイルを用
いた電流検出器を使用することもある。そして、過電流
検出回路350は、抵抗器351,352と比較器355及びスイッ
チングトランジスタ357で形成し、制御電源部201で形成
した第2制御電圧Vccを基準電圧用分圧抵抗器351,352
により分圧して基準電圧を形成し、出力電流検出回路33
0が出力する出力電流信号の電位が基準電圧よりも高く
なるとスイッチングトランジスタ357を導通させるもの
としている。
【0074】更に、このスイッチングトランジスタ357
は、エミッタを接地し、コレクタをフォトカプラ175に
おける発光ダイオード177のカソードに接続するもので
ある。従って、この過電流検出回路350は、スイッチン
グトランジスタ357が導通するとサイリスタ制御回路170
に導通信号の出力を停止させる。尚、中央制御手段310
には、直流電圧検出回路320からの直流電圧信号、出力
電流検出回路330からの出力電流信号、及び、出力電圧
検出回路340からの出力電圧信号とこの出力電圧信号に
基づく矩形波形成回路317からのゼロクロス信号が検出
信号として入力される他、三相出力巻線51が出力する出
力電圧の周波数の検出信号も回転数検出回路319から回
転数信号として入力され、又、発光ダイオード177のカ
ソード電位も導通率検出信号として入力され、更に、ス
ロットル制御機構315からはスロットルの開度信号も入
力される。もっとも、スロットル制御機構315からの開
度信号は省略することもある。
【0075】これらの検出信号が入力される中央制御手
段310は、その動作として、図4に示すように、PWM
制御信号をPWMドライバーに出力するPWM信号生成
部441の他、出力電圧検出回路340からの出力電圧信号及
び矩形波形成回路317からのゼロクロス信号により制御
の開始に際して単独か並列かを判断してPWM信号生成
部441を制御する単独運転制御部435及び同期運転制御部
437、更に設定スイッチ318からの信号により単相交流電
圧の周波数を設定する出力周波数設定部415や設定スイ
ッチ318からの信号により単相交流電圧の出力電圧を調
整設定する出力電圧設定部417、及び、出力電圧検出回
路340からの出力電圧信号により第1出力端子151及び第
2出力端子152から出力する単相交流電圧を監視する電
圧波形監視部433、又、回転数検出回路319からの回転数
信号によりエンジン回転数を判断するエンジン回転速度
検出部421や出力電流信号及び回転数信号やスロットル
制御機構315からの開度信号に基づいてスロットルドラ
イバー313に回転制御信号を出力するスロットル開度制
御部423、そして、出力電流検出回路330からの出力電流
信号や直流電圧検出回路230からの直流電圧信号に基づ
いて停止制御信号を停止回路360に出力する回路保護部4
31、サイリスタ制御回路170における発光ダイオード177
のカソード電位により直流電圧発生回路110におけるサ
イリスタ111の導通率を検出する導通率検出部419、更
に、中央制御手段310の制御動作状態に応じて携帯用発
電機100の作動状況を運転状態表示部427に表示させる信
号を出力する表示制御部425を形成している。
【0076】尚、このマイクロコンピュータである中央
制御手段310は、図示していないが、十数メガヘルツと
される水晶発振器を有し、この水晶発振器の出力を基準
クロックとして作動し、制御プログラムや制御データテ
ーブルなどが記録されているリードオンリメモリ及び演
算処理を行うためのランダムアクセスメモリ、更に、基
準クロックを分周して所要のクロック信号を形成する分
周回路を有するものである。又、入力されるアナログ信
号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器41
1も備えているものである。
【0077】又、スロットル制御機構315においてパル
スモータを用いてスロットルバルブを回転制御する場
合、スロットル開度制御部423にパルスカウンタを内蔵
させ、スロットル開度制御部423からスロットルドライ
バー313に出力する回転制御信号に合わせてカウント値
をアップカウント又はダウンカウントし、スロットル制
御機構315からの開度信号を省略してスロットル開度制
御部423でスロットルの開度を記憶させることもある。
【0078】そして、PWM信号生成部441は、PWM
基準テーブルを有し、このPWM基準テーブルに基づい
てPWM制御信号をPWMドライバー311に出力し、イ
ンバータ回路130における第1トランジスタ131乃至第4
トランジスタ134である各トランジスタの導通遮断を制
御する。このPWM基準テーブルは、多数のPWM基準
値を記憶するテーブルであり、各PWM基準値は、正弦
波曲線の1周期を形成する曲線の値に相当する百個乃至
数百個程度の数値としている。
【0079】そして、中央制御手段310のPWM信号生
成部441は、一定の周期でこのPWM基準テーブルから
PWM基準値を順次読み出してPWM制御信号を形成
し、このPWM制御信号をPWMドライバー311に出力
する。このPWM制御信号は、PWM基準テーブルの先
頭値が0の場合は、PWM基準値を読み出す読み出しク
ロックにおける1クロック時間の2分の1時間に相当す
る値を読み出した各PWM基準値に加え、PWM基準値
が0のときにデューティー比が50パーセントとなるパ
ルス信号を形成している。このため、PWM制御信号の
各パルスは、デューティー比を正弦波形状に合わせて順
次変化させ、デューティー比が50パーセントを中心と
して数十パーセントから100パーセントの数十パーセ
ント手前までの範囲の値で順次変化してデューティー比
を基準正弦波状とするパルス信号列とされる。
【0080】そして、PWMドライバー311は、このP
WM制御信号を電流増幅して第1トランジスタ131及び
第4トランジスタ134に出力する第1PWM信号と、こ
のPWM制御信号を反転増幅して第2トランジスタ132
及び第3トランジスタ133に出力する第2PWM信号と
を形成し、この第1PWM信号及び第2PWM信号をイ
ンバータ回路130に出力する。
【0081】更に、中央制御手段310の電圧波形監視部4
33は、各PWM基準値に対応させた多数の電圧テーブル
値を記憶する出力電圧値テーブルを有し、PWM基準テ
ーブルからPWM基準値の読み出しを行うタイミングに
合わせて出力電圧値テーブルから電圧テーブル値を読み
出し、この読み出した電圧テーブル値と出力電圧検出回
路340から入力される出力電圧の値とを比較し、PWM
信号生成部441から出力されるPWM制御信号を形成す
る各パルス信号のパルス幅を修正させ、出力電圧の調整
を行っている。
【0082】そして、エンジンの回転開始から所要時間
が経過して単相交流電圧の出力が開始されるとき、又は
図示していない出力スイッチが操作され、PWM制御信
号をPWM信号生成部441から出力して第1出力端子151
及び第2出力端子152から単相交流電圧の出力を開始す
るに際し、中央制御手段310は矩形波形成回路317からの
ゼロクロス信号が入力されているか否かの判断を行い、
ゼロクロス信号が入力されていないときは単独運転制御
部435の作動を開始する。
【0083】この単独運転制御部435の作動が開始され
ることにより、中央制御手段310のPWM信号生成部441
は、第1出力端子151と第2出力端子152との間の平均出
力電圧が設定スイッチ318により設定された100ボル
トなどであって、周波数を設定された50ヘルツ又は6
0ヘルツなどの一定周波数とした電圧を形成するPWM
制御信号を出力する。
【0084】この出力電圧の周波数は、PWM信号生成
部441のPWM基準テーブルに記録されている単相交流
電圧の一周期分を形成する100個乃至数百個のPWM
基準値を20ミリ秒で読み出すクロックを選択するか又
は16.66ミリ秒で読み出すクロックを選択するかに
より、当該携帯用発電機100から出力する単相交流電圧
の周波数を定めるものである。
【0085】又、出力電圧の設定は、PWM基準テーブ
ルに記録されているPWM基準値に補正値を乗算して修
正基準値を形成し、この修正基準値に基づいてPWM制
御信号とするパルス信号の各パルス幅を定めるものであ
る。そして、このPWM基準値から修正基準値を算出す
る補正値を出力電圧設定部417から単独運転制御部435が
読み取り、この補正値をPWM信号生成部441に受け渡
すことにより行っている。
【0086】更に、PWM信号生成部441からPWM制
御信号が出力された後は、出力電圧検出回路340からの
出力電圧信号に基づいて電圧波形監視部433でピーク電
圧及び正弦波の歪みを監視し、ピーク電圧が設定値から
変動したときは、設定電圧との差を修正する補正値を電
圧波形監視部433からPWM信号生成部441に読み込ませ
るようにする。又、正弦波の歪みが持続するときも、補
正値をPWM信号生成部441に読み込ませて設定された
電圧であって滑らかな正弦波とした単相交流電圧を出力
させるようにしている。
【0087】尚、デューティー比を50パーセントとす
るパルス信号をPWM制御信号として中央制御手段310
から出力し、このパルス信号により出力電圧の0を示す
出力電圧値信号が中央制御手段310に入力されるまでの
微小時間は、インバータ回路130などの回路特性により
予めプリセットして電圧テーブル値と検出された出力電
圧値とを比較している。しかし、この微小時間差を固定
値とする場合のみでなく、矩形波形成回路317から入力
されるゼロクロス信号に基づいて修正し、PWM制御信
号と第1出力端子151及び第2出力端子152に出力する出
力電圧との関係を正しく調整することもある。
【0088】又、PWM信号生成部441からPWM制御
信号の出力を開始させるに際し、矩形波形成回路317か
らゼロクロス信号が中央制御手段310に入力されたとき
は、中央制御手段310は、同期運転制御部437の作動を開
始する。この同期運転制御部437は、ゼロクロス信号の
入力間隔により第1出力端子151及び第2出力端子152間
に発生している電圧の周波数が設定スイッチ318で設定
された周波数と一致しているか否かを先ず判断する。
【0089】そして、周波数が一致していれば、出力電
圧信号によりピーク電圧が設定スイッチ318で設定され
た電圧のピーク値と略等しいか否かの判断を行う。この
ようにして、第1出力端子151と第2出力端子152との間
に発生している電圧と設定スイッチ318により設定され
た周波数及び電圧とを比較し、設定値と一致しないと判
断したときはPWM信号生成部441の作動を開始させる
ことなく表示制御部425に異常信号を出力し、表示制御
部425から運転状態表示部427に所要の表示信号を出力さ
せる。
【0090】又、周波数及び電圧が設定値と一致してい
るときは、矩形波形成回路317からのゼロクロス信号の
立ち上がりに合わせてPWM信号生成部441に作動を開
始させ、PWM基準テーブルのPWM基準値を先頭から
読み出してPWM制御信号の出力を開始させる。従っ
て、インバータ回路130が作動し、ローパスフィルタ140
を介して単相交流電圧の出力が開始され、この単相交流
電圧と第1出力端子151及び第2出力端子152の間に入力
されている交流電圧との位相及び電圧を一致させて交流
電源装置である当該携帯用発電機100から交流電圧の出
力を開始することができる。
【0091】更に、この同期運転制御部437は、このよ
うにして同期運転を開始した後、PWM信号生成部441
がPWM基準値の先頭値である0に基づくPWM制御信
号を出力する毎に当該中央制御手段310に入力されるゼ
ロクロス信号の判定を行い、当該携帯用発電機100と他
の発電機との位相調整制御を行う。この中央制御手段31
0の動作を、単相交流電圧の出力開始を中心として説明
すると、中央制御手段310は、先ず、手動により又はス
タートスイッチによりエンジンの回転が開始されて三相
出力巻線及び単相出力巻線が回転を始めたとき、図5に
示すように、当該中央制御手段310であるマイクロコン
ピュータの初期設定(S100)を行うものである。
【0092】そして、前述のように、設定スイッチ318
や各種検出回路からの各信号を読み込む読込み処理(S
200)を行って無負荷アイドリング制御(S400)
を行う。更に、エンジン回転の安定などを条件として単
独並列の判断処理(S500)を行い、出力端子からの
単相交流電圧の出力開始制御(S600)及び出力制御
(S700)を行って異常発生時に出力停止制御(S8
00)を、又、必要な場合にはエンジン停止制御(S9
00)を行うものである。
【0093】この読込み処理(S200)は、図6に示
すように、設定スイッチ318の内の周波数設定スイッチ
から出力周波数設定部415に入力される周波数設定信号
の読込み(S210)、設定スイッチ318の内の電圧設
定スイッチから出力電圧設定部417に入力される電圧設
定信号の読込み(S220)、回転数検出回路319から
エンジン回転速度検出部421に入力される回転数信号の
読込み(S230)、直流電圧検出回路240から回路保
護部431及び単独運転制御部435や同期運転制御部437に
入力される直流電圧信号の読込み(S240)、矩形波
形成回路317から電圧波形監視部433及び単独運転制御部
435や同期運転制御部437に入力されるゼロクロス信号の
読込み(S250)、出力電圧検出回路340から回路保
護部431や電圧波形監視部433及び単独運転制御部435や
同期運転制御部437に入力される出力電圧信号の読込み
(S260)、出力電流検出回路330からスロットル開
度制御部423や回路保護部431及び単独運転制御部435や
同期運転制御部437に入力される出力電流信号の読込み
(S270)、導通率検出部419に入力される停止信号
の割合を読み込む導通率検出信号の読込み(S28
0)、スロットル制御機構からスロットル開度制御部42
3に入力される開度信号の読込み(S290)を行うも
のである。
【0094】尚、ゼロクロス信号の読込み(S250)
に際しては、ゼロクロス信号が入力されたとき、ゼロク
ロスフラグをセットすると共に、タイマーカウンタをス
タートさせてゼロクロス信号の入力周期測定を開始する
ものである。その後、この読込み処理(S200)で行
った回転数信号の読込み(S230)及び開度信号の読
込み(S290)に基づき、エンジンを安定したアイド
リング回転数で回転させる無負荷アイドリング制御(S
400)をスロットル開度制御部423により行う。
【0095】この無負荷アイドリング制御(S400)
は、逐次、単独並列判断処理(S500)や出力開始制
御(S600)、出力制御(S700)、出力停止制御
(S800)、エンジン停止制御(S900)をパス状
態として読込み処理(S200)と合わせて行う。又、
この無負荷アイドリング制御(S400)は、PWM信
号生成部441が作動していないときや出力電流検出回路3
30から入力される出力電流値信号の値として0が継続し
たときなどに行われるものである。
【0096】そして、エンジンの回転開始により初期設
定(S100)を行い、この初期設定(S100)が終
了した後所定の時間が経過したとき、又は出力スイッチ
がオン状態とされたときなどの出力端子から単相交流電
圧の出力を開始させるとき、直流電圧が所定の電圧に達
しているか否かの判断と合わせ、時間経過の判断又は出
力スイッチの状態判断を出力開始判断処理(S310)
で行う。この出力開始判断処理(S310)では、直流
電圧が所定の電圧に達しており、且つ、出力スイッチが
オン状態とされたとき又は所要時間が経過したときに作
動フラグのセットを行う。
【0097】このため、図7に示すように、単独並列判
断処理(S500)では、作動フラグがセットされてい
るか否かの判断(S510)を行った後、PWM信号生
成部441が作動しているか否かの判断(S520)を行
い、PWM信号生成部441が未だ作動していないときは
ゼロクロスフラグがセットされているか否かの判断(S
530)を行う。
【0098】尚、PWM信号生成部441が既に作動して
いれば、作動フラグがセットされているか否かの判断
(S510)及びPWM信号生成部441が作動している
か否かの判断(S520)のみを行い、単独並列判断処
理(S500)を終了する。そして、ゼロクロスフラグ
がセットされていたときは、設定された周波数の2周期
分時間等の所定時間、即ち、50ヘルツの場合は40ミ
リ秒程度、60ヘルツの場合は33ミリ秒程度が作動フ
ラグのセット時から経過したか否かの判断(S535)
を行い、2周期分時間等の所定時間が経過していなけれ
ば単独並列判断処理(S500)を終了して他の各処理
判断を行い、再度、単独並列判断処理(S500)に戻
ることを繰り返す。
【0099】このようにして、各制御処理や判断処理を
繰り返し、作動フラグがセットされた後、ゼロクロスフ
ラグがセットされることなく2周期分時間等の所定時間
が経過したときは、所定時間の経過判断(S535)に
基づき、単独フラグのセット(S537)を行う。又、
作動フラグがセットされた後、所定時間の経過前に矩形
波形成回路317からゼロクロス信号が入力されたとき
は、ゼロクロスフラグがセットされているか否かの判断
(S530)続いてゼロクロス信号が再入力されたか否
かの判断(S540)を行う。
【0100】そして、ゼロクロス信号が再度入力された
ときは、両ゼロクロス信号の入力間隔から周期を算出し
(S545)、この周期が設定された周波数の周期に等
しいか否かの判断(S550)を行う。この算出した周
期が設定された周波数の周期に等しいかいなかの判断
(S550)は、設定された50ヘルツ又は60ヘルツ
に対して0.5パーセントなどの所定の許容誤差範囲内
で一致しているか否かを判断するものである。
【0101】更に、算出されたゼロクロス信号の周期が
設定周期と一致したときは、出力電圧検出回路340から
入力された出力電圧値と設定電圧とが一致しているか否
かの判断(S555)を行い、ピーク電圧の差が5パー
セントなどの一定範囲内の誤差であれば一致していると
判断して並列フラグのセット(S557)を行い、単独
並列判断処理(S500)を終了する。
【0102】尚、ゼロクロス信号が入力されても検出し
た出力端子間電圧の変動周期や検出電圧値が設定値と相
違しているときは、並列フラグのセットを行わずに単独
並列判断処理(S500)を終了することを繰り返す。
そして、出力開始制御(S600)では、PWM信号生
成部441が作動しているか否かの判断(S610)を行
い、PWM信号生成部441が作動していなければ先ず単
独フラグがセットされているか否かの判断(S620)
及び並列フラグがセットされているか否かの判断(S6
30)を行い、単独フラグも並列フラグもセットされて
いなければPWM信号生成部441の起動を行わずに出力
開始制御(S600)を終了する。
【0103】又、単独フラグ又は並列フラグがセットさ
れていれば、PWM信号生成部441でPWM基準テーブ
ルからPWM基準値を読み出すためのクロックを選定
し、50ヘルツや60ヘルツなどの設定された周波数の
デューティー比変化を形成するPWM制御信号とするた
めのクロック周波数を決定する(S630)。更に、設
定電圧に基づいて所定の値のPWM基準値を持つPWM
基準テーブルを選択するPWM基準値の選択決定(S6
40)を行う。又、このPWM基準値の選択決定(S6
40)は、出力電圧を設定値に合わせるためのPWM基
準値とするためにメモリに記憶されているPWM基準値
に乗算を行う補正値を設定スイッチ318からの電圧設定
信号に基づいて定めることによりPWM基準値の選択を
行うこともある。
【0104】その後、並列フラグがセットされているか
否かの判断(S650)を行い、並列フラグがセットさ
れていなければPWM信号生成部441の作動開始(S6
57)を行う。このPWM信号生成部441の作動開始
は、決定したクロック信号により所定の速度でPWM基
準値を読み出してこの値に応じたPWM制御信号を出力
するものである。
【0105】又、並列フラグがセットされているとき
は、矩形波形成回路317からゼロクロス信号が入力され
るまでPWM信号生成部441の停止状態を持続させ、ゼ
ロクロス信号が入力されるタイミングに合わせるゼロク
ロスタイミングの判断(S655)を行ってPWM信号
生成部441の作動開始(S657)を行う。このゼロク
ロスタイミングの判断(S655)は、ゼロクロス信号
が入力されたときにPWM信号生成部441の作動開始
(S657)を行うようにする場合や、又は、PWM信
号生成部441から出力されたPWM制御信号による出力
電圧が第1出力端子151及び第2出力端子152の間に発生
する時間遅れを計算に加えてゼロクロス信号が入力され
た後、次のゼロクロス信号の入力直前にPWM信号生成
部441の作動開始(S657)を行うこともある。
【0106】このようにして、中央制御手段310は、出
力電圧検出手段とする出力電圧検出回路340及び矩形波
形成回路317からの出力電圧信号及びゼロクロス信号に
基づき、単独運転制御部435及び同期運転制御部437とし
て作動フラグのセット時から所要時間内にゼロクロス信
号が入力されたか否かを判断する。そして、ゼロクロス
信号が所定時間内に入力されなかったときは単独運転制
御部435としてPWM信号生成部441の作動を開始させ、
ゼロクロス信号が入力されたときは、同期運転制御部43
7としての作動を行う。更に、同期運転制御部437の作動
としては、出力端子間の電圧及び電圧変動周期と設定ス
イッチ318により設定された電圧及び周波数との比較を
行い、設定周波数や設定電圧が出力端子に入力されてい
る電圧の周波数や電圧値と異なるときはPWM信号生成
部441の作動開始を行わない。又、周波数や電圧値が許
容範囲内で一致すれば出力端子に入力されている電圧の
ゼロクロスタイミングに合わせてPWM信号生成部441
の作動を開始させるものである。
【0107】尚、出力電圧検出回路340から入力された
出力電圧値と設定電圧とが一致しているか否かの判断
(S555)は省略し、周波数が一致すれば並列フラグ
のセット(S557)を行って並列運転を開始する制御
とすることもある。そして、PWM信号生成部441の作
動を開始させた後は、PWM信号生成部441が作動して
いるか否かの判断(S510、S610)により単独並
列判断処理(S500)や出力開始制御(S600)を
パス状態とし、又、無負荷アイドリング制御(S40
0)や出力停止制御(S800)及びエンジン停止制御
(S900)もパス状態とし、設定スイッチ318の状態
を検出する読込み処理(S200)と出力制御(S70
0)とを行うものである。
【0108】この出力制御(S700)では、図9に示
すように、作動フラグがセットされているか否かの判断
(S710)により作動フラグがセットされていること
を確認し、作動フラグがセットされていればPWM信号
生成部441としてクロック信号に基づいてPWM制御信
号出力時刻か否かの判断(S720)を行い、PWM制
御信号出力時刻であればPWM基準値に基づくPWM制
御信号の出力(S725)を逐次行い、更に電圧波形監
視部433として電圧テーブル値の値と出力電圧信号の値
とを比較する電圧比較処理(S730)を行う。そし
て、設定値と検出値とに差が生じた場合、PWM信号生
成部441でPWM基準値の修正処理(S740)を行
い、後述するように平均電圧又はピーク電圧を設定値に
合わせる修正を行い、波形に歪みがあるときは波形の修
正を行うものである。
【0109】更に、スロットル開度制御部423として負
荷に合わせたエンジン回転数とするためのスロットル開
度制御(S750)を行い、並列フラグがセットされて
いるか否かの判断(S760)により当該携帯用発電機
100が並列運転状態か否かの判断を行って、並列運転状
態のときは後述の位相調整制御(S761)を行う同期
運転制御部として作動する。
【0110】尚、異常状態を検出したときや出力スイッ
チがオフ状態とされたとき、作動フラグのリセットを行
い、出力制御(S700)をパス状態として出力停止制
御(S800)を行い、更に、必要に応じてエンジン停
止制御(S900)を行うものである。このようにして
単独並列判断処理(S500)において並列フラグがセ
ットされることにより、同期運転を開始した後は、同期
運転制御部437は、位相調整制御(S761)によって
PWM信号生成部441がPWM基準値の先頭値である0
に基づくPWM制御信号を出力する毎に当該中央制御手
段310に入力されるゼロクロス信号の判定を行い、当該
携帯用発電機100と他の発電機との位相調整制御を行
う。
【0111】この位相調整制御は、PWM制御信号のデ
ューティー比が形成する正弦波と出力電圧の波形とを比
較して制御するものである。即ち、同期運転時の出力電
圧である単相交流電圧は、図10の(1)に示すよう
に、PWM基準値に基づいたPWM制御信号を出力する
と、図10の(3)にaの正弦波として示すPWM基準
信号の0と略一致したゼロクロス点を有する正弦波をロ
ーパスフィルタ140から出力させることになる。しか
し、このローパスフィルタ140を介して当該携帯用発電
機100が出力する電圧と他の発電機が出力する正弦波電
圧との位相が図10の(3)にcとして示すようにずれ
ているとき、第1出力端子151及び第2出力端子152の間
に発生する電圧は図10の(3)にbとして示すように
両電圧が合成された電圧となる。即ち、図10の(1)
に示した基準正弦波のゼロクロス点に対して図10の
(2)に示す正弦波となって出力電圧信号のゼロクロス
点が基準正弦波のゼロクロス点とがずれることになる。
【0112】従って、PWM基準値の0に基づくPWM
制御信号を出力したタイミングで、出力電圧のゼロクロ
ス信号とされる矩形波がLレベルであれば当該携帯用発
電機100が出力する単相交流電圧が並列運転を行ってい
る他の発電機が出力する電圧よりも位相が進んでいると
判断し、PWM制御信号とする基準正弦波の周期を長く
する制御を同期運転制御部437として行う。
【0113】又、PWM基準値の0に基づくPWM制御
信号を出力したタイミングで、出力電圧のゼロクロス信
号とされる矩形波がHレベルであれば、同期運転制御部
437は基準正弦波の周期を短くする制御を行う。このP
WM制御信号により形成する基準正弦波の周期を調整す
るに際し、同期運転制御部437は、PWM基準値をPW
M基準テーブルから読み出すクロックの間隔を変更させ
るものである。
【0114】このクロックの間隔は、PWM基準値の読
み出しクロックを形成する分周回路を制御し、1クロッ
クの時間(PWM変調周期における1ステップの時間間
隔)を数パーセント乃至十パーセント程度長く又は短く
したクロック信号を、1周期を形成する百乃至数百クロ
ックの内に数個乃至十個程度形成するものである。この
ように、PWM信号生成部441で形成するPWM制御信
号による基準正弦波のゼロクロス点のタイミングで第1
出力端子151及び第2出力端子152の間に発生している電
圧の正負、即ち基準正弦波と出力電圧とのゼロクロス点
のずれを検出し、基準正弦波の出力タイミングを調整す
るため、同期運転時に負荷の種類による出力電圧と出力
電流との位相差に基づく影響を無くし、他の発電機と当
該携帯用発電機100との出力電圧の位相差を正確に修正
することができる。
【0115】又、この基準正弦波の修正に際し、1ステ
ップの時間間隔を数パーセント乃至十パーセント程度変
更するクロック信号のパルスを数個乃至十個程度形成す
るため、基準正弦波の1周期の変動率を0.3パーセン
ト程度以下とし、50ヘルツ又は60ヘルツに対して変
動量を0.2ヘルツ未満とした調整を行うことができ
る。
【0116】更に、このPWM制御信号による基準正弦
波の周波数調整は、クロック信号のパルス間隔、即ちP
WM制御信号の出力間隔を数パーセント乃至十パーセン
ト程度変更するのみであり、PWM制御信号とするパル
ス信号の個数及び各PWM制御信号の値であるPWM制
御信号とした各パルスのパルス幅を変更しないため、P
WM制御信号が形成する基準正弦波や当該携帯用発電機
100が出力する単相交流電圧の波形を滑らかに変化させ
つつ周期を調整変更することができる。
【0117】尚、クロックパルスの間隔を数パーセント
乃至十パーセント程度変更したクロックパルスの数個乃
至十個程度を形成するに際し、クロックパルスの間隔を
変更したクロックパルスを連続して形成することもあ
る。又、クロックパルスの間隔を変更した各クロックパ
ルスを基準正弦波の1周期内に分散させ、1周期の間に
形成するクロックパルスの内の所要個数のクロックパル
スについてパルス間隔を変更することもある。
【0118】このように、クロックパルスの間隔を変更
したクロックパルスを分散させることにより、基準正弦
波、ひいては単相交流電圧の波形歪みを少なくし、一層
滑らかな正弦波の出力を維持しつつ位相調整を行うこと
ができる。更に、出力電圧信号から形成したゼロクロス
信号のタイミングが基準正弦波のゼロクロスのタイミン
グと3ミリ秒程度とした一定値以上のずれを有するとき
は、1周期内の数個乃至十個程度として設定された所要
個数のパルス信号のパルス間隔を変更し、ゼロクロス信
号と基準正弦波のゼロクロスとのタイミングのずれが一
定値以下の場合は、このずれ量を修正するのに必要なパ
ルス数を算出し、算出した数のパルス信号だけパルス間
隔を変更するクロック信号を形成することもある。
【0119】このように、ずれ量を検出して間隔を変更
するクロックパルスの数を算出すれば、より正確に当該
携帯用発電機100の出力電圧を平行運転している他の発
電機の電圧位相に一致させる制御が可能となる。尚、単
独並列判断処理(S500)において単独フラグをセッ
トしたときは、出力制御(S700)における並列フラ
グがセットされているか否かの判断(S760)により
位相調整制御(S761)を行わないため、単独運転制
御部435に制御されるPWM信号生成部441は、当該携帯
用発電機100が内蔵している水晶発振器が発振する高周
波数の基準クロックを分周したクロック信号に基づき、
正確且つ安定した50ヘルツ又は60ヘルツなどの単相
交流電圧を形成するPWM制御信号を持続して形成する
ことができる。
【0120】そして、PWM信号生成部441は、前述の
ように、出力電圧値テーブルを有し、出力電圧値テーブ
ルから読み出した電圧テーブル値と出力電圧信号により
読み取った出力電圧とを比較してPWM制御信号を形成
するパルス信号のパルス幅を修正しているも、同期運転
時に検出した出力電圧の値が電圧テーブル値に対して大
きくなったとき、この変化量に合わせてPWM制御信号
のパルス幅を大きくする修正を行う。
【0121】尚、単独運転時は、逆にPWM制御信号の
パルス幅を小さくして出力電圧を小さくする修正を行う
ものである。このように、同期運転時に出力電圧が上昇
したときは、PWM制御信号とするパルス信号のパルス
幅を大きくすることにより、当該携帯用発電機100のイ
ンバータ回路130及びローパスフィルタ140を介して出力
する単相交流電圧の値を上昇させ、並列運転を行ってい
る他の発電機から出力される電圧の変化に追従させるこ
とができる。
【0122】又、この同期運転制御部437では、出力電
流検出回路330からの出力電流値に基づき、基準正弦波
のピーク電圧、即ちPWM制御信号のパルス幅の値を調
整して出力電圧の調整も行うものである。この出力電圧
の調整は、出力電流信号により第1出力端子151又は第
2出力端子152から出力する電流値が定格電流値の85
パーセント乃至90パーセントとする所定の値を越えた
とき、単相交流電圧の値を1パーセント程度低下させる
ようにPWM制御信号とするパルス信号のパルス幅を僅
かに小さくする変更を行うものである。
【0123】このように、出力電流値が定格電流値の近
くまで大きくなったときは、出力電圧を僅かに低下させ
ることにより、並列運転を行っている発電機の負荷分担
を一方の発電機に片寄り過ぎないようにすることができ
る。更に、この中央制御手段310は、回路保護部431によ
り直流電圧発生回路110の制御を、又、スロットル開度
制御部423によりエンジンの回転数制御を行っている。
【0124】この回路保護部431による直流電圧発生回
路110の制御は、停止回路360によりサイリスタ制御回路
170を介して行うものである。この停止回路360は、図3
に示したように、ベースを中央制御手段310に接続した
スイッチングトランジスタ361で構成し、スイッチング
トランジスタ361のエミッタを接地し、このスイッチン
グトランジスタ361のコレクタをフォトカプラ175におけ
る発光ダイオード177のカソードに接続しているもので
ある。
【0125】この停止回路360により直流電圧発生回路1
10の制御を行うに際しては、エンジンの始動時、回転数
検出回路319から入力される回転数信号が安定して維持
されるまでは回路保護部431から停止制御信号を停止回
路360に出力し、発光ダイオード177を点灯させてサイリ
スタ制御回路170から導通信号を出力させないようにす
る。
【0126】そして、エンジンの回転数が安定したと
き、停止制御信号の出力を停止し、直流電圧検出回路32
0からの直流電圧信号により直流電源部120の電圧が16
0ボルト乃至200ボルトの所定の電圧に達しているこ
とを確認し、単独運転制御部435又は同期運転制御部437
の制御に基づきPWM信号生成部441からPWM制御信
号の出力を開始する。
【0127】更に、エンジンの制御は、エンジン回転速
度検出部421及びスロットル開度制御部423によってスロ
ットルドライバー313を介してスロットル制御機構315の
パルスモータを正回転又は逆回転させることにより行
う。このエンジン回転数制御は、出力電流検出回路330
からの出力電流信号に合わせてスロットル制御機構315
から入力される開度信号を所定の値とし、又は、スロッ
トル制御機構315のパルスカウンタのカウント値を所定
の値とし、出力に合わせて所定のエンジン回転数をする
ものである。又、フォトカプラ175における発光ダイオ
ード177のカソード電位により直流電圧発生回路110に導
通信号を出力している時間の割合、即ちサイリスタ111
の導通率に合わせてスロットル開度を修正して高効率の
電圧変換を行っている。
【0128】又、この携帯用発電機100では、定格電流
を越える過電流が流れるとき、中央制御手段310の回路
保護部431によって直流電圧発生回路110やインバータ回
路130の動作を停止させる制御を行い、単相交流電圧の
出力を停止することにより電力回路101の保護を図ると
共に、過電流検出回路350により直流電圧発生回路110の
動作を停止させる制御とを行っている。
【0129】この電力回路101を保護する回路保護部431
による制御は、出力電流値が定格電圧の1.2倍を越え
たときは、数秒乃至数分間の持続時間が経過するとPW
M信号生成部441から出力しているPWM制御信号の出
力を停止させると共に、停止回路360に停止制御信号の
出力を開始するものとしている。そして、定格電流の
1.2倍を越えた値に応じて出力電流値が大きいとき
は、短い持続時間で停止制御信号の出力を開始すると共
にPWM信号生成部441にPWM制御信号の出力を停止
させ、定格電流を越えた値が小さいときは、多少長い持
続時間で停止制御信号の出力開始及びPWM制御信号の
出力停止制御を行い、単相交流電圧の出力を停止させ
る。又、出力電流の値が定格電圧の2倍余りに達したと
きは、直ちにPWM制御信号の出力を停止させると共に
停止制御信号の出力を開始して単相交流電圧の出力を停
止させる。
【0130】更に、直流電圧検出回路320で検出する直
流電圧の値や出力電圧検出回路340で検出する出力電圧
の値が異常に高くなったとき、又、出力電圧が設定され
ている値である例えば100ボルトよりも大きく低下し
たときや100ボルトよりも低い電圧が持続したときな
ど、電力回路101に異常電圧が発生したことを検出した
ときも回路保護部431は停止制御信号を停止回路360に出
力し、且つ、PWM信号生成部441にPWM制御信号の
出力を停止させることによって第1出力端子151及び第
2出力端子152からの単相交流電圧の出力を停止させ
る。
【0131】又、中央制御手段310とは別に設けている
過電流検出回路350は、出力電流の値が定格電圧の2倍
近くに達したとき、フォトカプラ175にLレベルの停止
信号を出力してサイリスタ制御回路170が直流電圧発生
回路110に出力している導通信号の出力を停止させる。
このため、出力電流の値が定格電圧の2倍近くに達した
ときは、直流電圧発生回路110の各サイリスタ111が不導
通状態とされ、直流電源部120への交流発電機50からの
電力供給が停止される。従って、直流電源部120の出力
電圧は降下する。
【0132】従って、直流電源部120の出力電圧をPW
M制御によって交流電圧とし、一定のデューティー比と
されたPWM制御信号による第1PWM信号及び第2P
WM信号により形成される第1出力端子151と第2出力
端子152の電位差である出力電圧は低下し、負荷電流も
減少させて出力電流が定格電流の2倍余りを越えて直ち
に単相交流電圧の出力が停止されることや、出力電流値
が定格電流の1.2倍を大きく越えて極めて短時間で単
相交流電圧の出力が停止されることが防止できる。
【0133】このため、この携帯用発電機100により所
定の負荷を接続して稼動させている状態において、更に
電動機や放電ランプを追加して作動させるとき、瞬間的
に定格電流を大きく越えようとすると、この瞬間に出力
電圧が降下する乱調は発生しても、第1出力端子151及
び第2出力端子152から出力される単相交流電圧の出力
を持続し、既に稼動している負荷を停止させることな
く、且つ、追加した電動機の始動又は放電ランプの点灯
を行い、当該携帯用発電機100の出力定格出力以内の定
格とされた負荷を全て作動させることができる。
【0134】尚、過電流検出回路350は、出力電流検出
回路330で定格電流値の2倍近くの電流値を検出したと
きに停止信号を出力するように基準電圧を設定する場合
に限るものでなく、定格電流値の1.5倍を越える電流
が流れようとするときに直流電圧発生回路110の整流動
作を停止させ、直流電源部120への交流発電機50からの
電力供給を停止し、出力電圧を低下させるようにする場
合など、電力回路101を形成する素子の特性や耐久性、
及び、安全基準に合わせ、中央制御手段310に停止制御
信号を出力させる際の出力電流値と共に適宜の値として
設定するものである。
【0135】又、前記実施の形態では、中央制御手段31
0の同期運転制御部437は、位相調整制御(S761)に
おいて、第1出力端子151と第2出力端子152との端子間
電圧におけるゼロクロスタイミングのみによってPWM
制御信号の位相を調整するクロックパルスの幅を修正変
更しているも、従来技術と同様に、第1出力端子151及
び第2出力端子152間の電圧位相に対して第1出力端子1
51及び第2出力端子152から出力する電流の位相が遅相
か進相かの判断を行い、電流位相が電圧位相に対して遅
れているときはPWM制御信号を形成するパルス信号の
デューティー比が形成する基準正弦波波形の位相を進
め、電流位相が進んでいるときはPWM制御信号を形成
するパルス信号のデューティー比が形成する基準正弦波
波形の位相を遅らせるようにして出力電流位相に応じた
位相調整を行うこともある。
【0136】
【発明の効果】請求項1に記載した本発明は、交流発電
機を回転させて交流電圧を形成し、この交流電圧を一旦
直流化した後所定の周波数であって一定の電圧とする単
相交流電圧を形成し、この単相交流電圧を出力する携帯
用発電機であって、出力端子間の電圧を検出して出力電
圧信号を出力し、且つ、ゼロクロス信号も出力する出力
電圧検出手段と、出力端子から単相交流電圧の出力を開
始する前の所定短時間内にゼロクロス信号が入力された
ときはゼロクロス信号のタイミングに合わせて単相交流
電圧の出力を開始させ、且つ、出力端子から出力する単
相交流電圧の位相を微調整する同期運転制御部と、単相
交流電圧の出力を開始する前の所定短時間内にゼロクロ
ス信号が入力されないときに単相交流電圧の出力を開始
させ、内蔵発振器の発振周波数を分周した一定周期の単
相交流電圧を形成させる単独運転制御部と、を有する携
帯用発電機である。
【0137】従って、他の交流電源と接続されたときに
同期運転を行い、交流電源と並列に接続されていないと
きは単独運転を起動することができると共に、単独運転
で起動したときは、内蔵する発振器の発振周波数に基づ
いて常に正確な一定周波数とした単相交流電圧の出力を
持続させることができる携帯用発電機である。又、請求
項2に記載したは本発明は、交流発電機を回転させて交
流電圧を形成し、この交流電圧を一旦直流化した後、イ
ンバータ回路を用いてPWM制御により単相交流電圧に
変換する携帯用発電機の運転方法において、単相交流電
圧の出力を開始させるに際し、出力端子間に交流電圧が
発生しているか否かを検出し、交流電圧が発生している
ときは発生電圧のゼロクロスタイミングに合わせた出力
を開始し、且つ、出力電圧のゼロクロスタイミング又は
出力電圧と出力電流との位相差に基づいて出力する単相
交流電圧の位相を微調整し、出力開始時の検出によって
所定時間内に交流電圧が発生していないことを検出した
ときは、設定された一定の周期に固定したPWM制御信
号を形成し、常に一定周波数とした単相交流電圧の出力
を持続させる携帯用発電機の運転方法とするものであ
る。
【0138】従って、他の交流電源と接続されていると
きには同期運転を行い、交流電源と並列に接続されてい
ないときは単独運転として起動及び運転の持続をするこ
とができ、単独運転で起動したときは、常に正確な一定
周波数とした単相交流電圧の出力を持続させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る携帯用発電機の全体を示すブロッ
ク図。
【図2】本発明に係る携帯用発電機の電源部を主とする
回路ブロック図。
【図3】本発明に係る携帯用発電機の検出回路を主とす
る回路ブロック図。
【図4】本発明に係る携帯用発電機の中央制御手段の概
要を示すブロック図。
【図5】本発明に係る携帯用発電機の制御動作全体を示
すフローチャート図。
【図6】本発明に係る携帯用発電機の制御動作における
読込み処理を示すフローチャート図。
【図7】本発明に係る携帯用発電機の制御動作における
単独並列判断処理を示すフローチャート図。
【図8】本発明に係る携帯用発電機の制御動作における
出力開始制御を示すフローチャート図。
【図9】本発明に係る携帯用発電機の制御動作における
出力制御を示すフローチャート図。
【図10】本発明に係る携帯用発電機の電圧出力状態を
示すグラフ。
【図11】従来の携帯用発電機の一例を示す回路ブロッ
ク図。
【図12】出力電圧を示す模式図。
【図13】従来の他の携帯用発電機の例を示す回路ブロ
ック図。
【符号の説明】
50 交流発電機 51 三相出力巻線 55 単相出
力巻線 100 携帯用発電機 101 電力回路 110 直流電圧発生回路 111 サイリスタ 115 整流
ダイオード 120 直流電源部 121 主平
滑コンデンサ 130 インバータ回路 140 ローパスフィルタ 151 第1出力端子 152 第2
出力端子 160 ゲート電圧発生回路 170 サイリスタ制御回路 180 定電圧検出回路 201 制御電源部 210 平滑回路 221 第1定電圧回路 225 第2
定電圧回路 230 レギュレータ 235 定電
圧回路 240 電圧制御回路 250 PWM信号発生回路 255 インバータドライブ回路 260 過負荷検出回路 265 演算
回路部 269 過負荷検出回路 270 正弦波発生回路 281 三角
波発生回路 285 PWM制御信号発生回路 291 矩形波発生回路 293 始動
タイミング回路 295 矩形波発生回路 297 位相
比較回路 299 限界値検出回路 310 中央制御手段 311 PWMドライバー 313 スロ
ットルドライバー 315 スロットル制御機構 317 回転
数検出回路319 320 直流電圧検出回路 330 出力電流検出回路 340 出力
電圧検出回路 350 過電流検出回路 432 スロットル開度制御部 431 回路
保護部 433 出力電圧監視部 435 単独
運転制御部 435 同期運転制御部 441 PW
M信号生成部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月14日(2000.4.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 携帯用発電機
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンによ
り交流発電機(50)を回転させて交流電圧を形成し、この
交流電圧を一旦直流化した後、インバータ回路(130)に
より所定の周波数であって一定の電圧とする単相交流電
圧を形成し、この単相交流電圧を出力端子(151,152)か
ら出力する携帯用発電機(100)であって、出力端子(151,
152)間の電圧を検出して出力電圧信号を出力し、且つ、
出力電圧における0ボルトのタイミングに合わせたゼロ
クロス信号も出力する出力電圧検出手段(340,317)と、
出力端子(151,152)から単相交流電圧の出力を開始する
前の所定短時間内にゼロクロス信号が入力されたときは
ゼロクロス信号のタイミングに合わせて単相交流電圧の
出力を開始させ、且つ、インバータ回路で形成する単相
交流電圧の位相を出力端子間の電圧位相に対応させ又は
単相交流電圧の位相を出力端子から出力する電流の電流
位相に対応させて微調整する同期運転制御部(437)を有
し、更に、出力端子(151,152)から単相交流電圧の出力
を開始する前の所定短時間内に出力電圧検出手段(340,3
17)からゼロクロス信号が入力されないときに単相交流
電圧の出力を開始させ、且つ、内蔵した発振器の周波数
を分周した一定の周波数に基づく常に一定の周期とした
単相交流電圧をインバータ回路に形成させる単独運転制
御部(435)をも有する携帯用発電機(100)とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】更に、安定性の劣る他の携帯用発電機など
の交流電源と並列運転を行う場合であっても、当該携帯
用発電機を先に単独運転として起動すれば、常に正確な
一定周期の単相交流電圧の出力を持続させることができ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正内容】
【0137】従って、他の交流電源と接続されたときに
同期運転を行い、交流電源と並列に接続されていないと
きは単独運転を起動することができると共に、単独運転
で起動したときは、内蔵する発振器の発振周波数に基づ
いて常に正確な一定周波数とした単相交流電圧の出力を
持続させることができる携帯用発電機である
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 淳 宮城県角田市佐倉字宮谷地4番地3号 株 式会社ケーヒン第三事業所内 Fターム(参考) 5H007 AA05 AA17 CA02 CA03 CB05 CC12 DA03 DA05 DA06 DB01 DB12 DC02 DC05 EA13 FA03 FA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより交流発電機を回転させて
    交流電圧を形成し、この交流電圧を一旦直流化した後、
    インバータ回路により所定の周波数にして且つ一定の電
    圧とした単相交流電圧を形成し、この単相交流電圧を出
    力端子から出力する携帯用発電機であって、出力端子間
    の電圧を検出して出力電圧信号を出力し、且つ、出力電
    圧における0ボルトのタイミングに合わせたゼロクロス
    信号も出力する出力電圧検出手段を有し、又、出力端子
    から単相交流電圧の出力を開始する前の所定短時間内に
    ゼロクロス信号が入力されたときはゼロクロス信号のタ
    イミングに合わせて単相交流電圧の出力を開始させ、且
    つ、インバータ回路で形成して出力端子から出力する単
    相交流電圧の位相を出力端子間の電圧位相に対応させて
    又は単相交流電圧の位相を出力端子から出力する電流の
    電流位相に対応させて微調整する同期運転制御部を有
    し、更に、出力端子から単相交流電圧の出力を開始する
    前の所定短時間内にゼロクロス信号が入力されないとき
    に単相交流電圧の出力を開始させ、且つ、内蔵した発振
    器の発振周波数を分周した一定の周波数に基づく常に一
    定の周期とした単相交流電圧をインバータ回路に形成さ
    せる単独運転制御部をも有することを特徴とする携帯用
    発電機。
  2. 【請求項2】 エンジンにより交流発電機を回転させて
    交流電圧を形成し、この交流電圧を一旦直流化した後、
    インバータ回路を用いてPWM制御により直流電圧を単
    相交流電圧に変換する携帯用発電機の運転方法におい
    て、当該携帯用発電機から単相交流電圧の出力を開始さ
    せるに際し、出力端子間に交流電圧が発生しているか否
    かを検出し、交流電圧が発生していることを検出したと
    きは発生電圧のゼロクロスタイミングに合わせた単相交
    流電圧の出力を開始し、且つ、出力電圧のゼロクロスタ
    イミングに基づいて又は出力電圧と出力電流との位相差
    に基づいて出力する単相交流電圧の位相を微調整し、
    又、前記出力開始時の検出によって所定時間内に出力端
    子間に交流電圧が発生していないことを検出したとき
    は、パルス幅の変化周期を設定された一定の周期に固定
    したPWM制御信号の形成を開始し、常に一定周波数と
    した単相交流電圧の出力を持続させることを特徴とする
    携帯用発電機の運転方法。
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