JP2000232366A - データ圧縮方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents
データ圧縮方法および装置並びに記録媒体Info
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Abstract
ト変換してウェーブレット変換データWSを得、これを
クラス分けしてビット配分を決定する。決定されたビッ
ト配分に基づいてウェーブレット変換データWSを量子
化して量子化データRSを得、これを0値データS0と
非0値データNSとに分類し、かつこの分類を表す2値
の分類情報データBを得る。分類情報データBをハフマ
ン符号化、ランレングス符号化等の演算が比較的シンプ
ルな符号化方式により符号化し、多値の非0値データN
Sを演算が複雑ではあるが圧縮効率の高いユニバーサル
符号化、Golomb-Rice符号化等の符号化方式により符号
化する。
Description
を符号化して圧縮するデータ圧縮方法および装置並びに
データ圧縮方法をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に
関するものである。
おける画像データ圧縮や、通信やファイリング等の一般
的なデータ圧縮の分野において、種々の圧縮アルゴリズ
ムが提案されている。例えば、非常に効率のよい圧縮ア
ルゴリズムとしてWTCQ方式(P.Sriram and M.W.Mar
cellin, "Image coding using wavelet transforms and
entropy-constrained trellis-coded quantization", I
EEE Transactions on Image Processing, vol.4, pp.72
5-733, June 1995)、あるいはSPIHT方式(A.Said
and W.A.Pearlman, "A New Fast and Efficient Image
Codec Based on Set Partitioning in Hierarchical T
rees", IEEE Transactions on Circuitsand Systems fo
r Video Tech., vol.6, pp.243-250, June 1996)が提
案されている。図11はWTCQ方式およびSPIHT
方式の圧縮アルゴリズムを説明するための図である。ま
ず、原画像を表すオリジナル画像データSをウェーブレ
ット変換し、変換後のサブバンド毎のデータをクラス分
けするとともにビット配分を決定し、この決定されたビ
ット配分によりTCQ方式を用いて量子化を行って量子
化データRSを得る。そして量子化データRSをエント
ロピーコーディングして符号化データを得るものであ
る。ここで、エントロピーコーディングの方式として、
WTCQ方式においては、ビットプレーンバイナリ算術
符号化を用いる。このビットプレーンバイナリ算術符号
化は、量子化されたデータを複数のビットプレーンに分
解して2値化し、各ビットプレーンのデータに対して2
値の算術符号化を行ってそれぞれの出力をコード化する
ものである。一方、SPIHT方式においては、エント
ロピーコーディングとして多値の算術符号化を用いてい
る。そして、このようにしてオリジナル画像データSを
圧縮することにより、非常に少ないビットレートにより
効率よく符号化を行うことができる。
ては、図12に示すように算術符号化方式およびベース
ライン方式を用いることができる。JPEG圧縮の場
合、オリジナル画像データSを離散コサイン変換(DC
T)し、ビット配分を決定して量子化を行い、算術符号
化方式の場合は量子化データRSを多値から2値に変換
した後にバイナリ算術符号化を行って符号化データを得
る。一方、ベースライン方式の場合は量子化データRS
をハフマン符号化により符号化して符号化データを得
る。
式においては、多値の算術符号化を行っているため、従
来のハフマン符号化等よりも圧縮効率は高い。しかしな
がら、多値の算術符号化は演算が非常に複雑であるため
演算に長時間を要するものとなる。一方、WTCQ方式
においては2値の算術符号化を行っているため、SPI
HT方式よりも高速に演算を行うことができる。しかし
ながら、WTCQ方式においては、エントロピーコーデ
ィングの際に、量子化されたデータを複数のビットプレ
ーン(実際には14程度)に分解して2値化した後に、
1つのビットプレーンに対してそれぞれ2値の算術符号
化を施す必要があるため、トータルとして演算量が増大
して演算に長時間を要するものとなる。
符号化方式は、WTCQ方式と同様に2値化を行うた
め、トータルとしての演算量が増大し、その結果演算に
長時間を要するものとなる。また、ベースライン方式
は、ハフマン符号化を用いているため、上述したWTC
Q方式等と比較して圧縮効率が低いという問題がある。
り、効率よくかつ高速にデータを圧縮できるデータ圧縮
方法および装置並びにデータ圧縮方法をコンピュータに
実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読
取り可能な記録媒体を提供することを目的とするもので
ある。
方法は、オリジナルデータを量子化して量子化データを
得、該量子化データを符号化して前記オリジナルデータ
を圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法におい
て、前記量子化データを、該量子化データの代表値を表
す代表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少な
くとも1つの分類データとに分類するとともに、前記分
類の情報を表す分類情報データを得、前記分類情報デー
タを第1の符号化方式により符号化し、前記代表値デー
タおよび前記分類データのうち少なくとも前記分類デー
タを第2の符号化方式により符号化して前記符号化デー
タを得ることを特徴とするものである。
ては、前記第2の符号化方式が、前記代表値データおよ
び前記分類データ毎に異なる符号化方式であることが好
ましい。
ては、前記オリジナルデータをウェーブレット変換した
後に前記量子化を行って前記量子化データを得ることが
好ましく、また、前記オリジナルデータをDCT変換し
た後に前記量子化を行って前記量子化データを得ること
が好ましい。
データを得る場合には、ウェーブレット変換後の各サブ
バンド毎のウェーブレット変換データに対して量子化お
よび符号化が行われる。
ータの0値を表す0値データであり、前記分類データが
前記量子化データの非0値を表す非0値データであるこ
とが好ましい。
データ値の平均値、量子化データ中に最も多く現れる
値、0値等種々の値を用いることができる。また、量子
化データを代表値とそれ以外の分類データに分類する方
法としては、種々の分類方法を採用することができる。
例えば、量子化データを単純に代表値と非代表値に分類
する方法、代表値と代表値以上の値と代表値以下の値と
に分類する方法、代表値と代表値を基準としたデータ値
の絶対値が所定閾値以下の値と所定閾値以上の値とに分
類する方法等種々の方法が挙げられる。
じた値を有するものであり、例えば量子化データを代表
値とそれ以外の値とに分類した場合は2値データとな
り、代表値と代表値以上の値と代表値以下の値とに分類
した場合は3値データとなる。
符号化方式により符号化する」としたのは、例えば代表
値を0値とした場合のように、代表値データを符号化し
ない場合があるからである。
に異なる」とは、代表値データおよび分類データとでそ
れぞれ符号化方式が異なる場合の他、分類データが複数
ある場合は、各分類データ毎に符号化方式が異なる場合
も含むものである。
ン符号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号
化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化、
およびバイナリ算術符号化のいずれかを用いることがで
きる。
ン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化
のいずれかを用いることができる。
て、前記符号化データの情報量が前記オリジナルデータ
に基づいて定められる所定の情報量よりも大きい場合
は、前記分類情報データおよび/または前記代表値デー
タと前記分類データとのうち少なくとも前記分類データ
を第3の符号化方式により符号化して前記符号化データ
を得ることが好ましい。
マン符号化、算術符号化、および何ら符号化を行わない
PCM(パレスコードモジュレーション)符号化のいず
れかであることが好ましい。
られる所定の情報量」としては、オリジナルデータの情
報量としてもよく、オリジナルデータの情報量よりは小
さいものの、分類情報データおよび/または代表値デー
タと分類データとのうち少なくとも分類データを、第3
の符号化方式により符号化した方が情報量が少なくなる
ような情報量とすることが好ましい。
ルデータを量子化して量子化データを得、該量子化デー
タを符号化して前記オリジナルデータを圧縮した符号化
データを得るデータ圧縮装置において、前記量子化デー
タを、該量子化データの代表値を表す代表値データと、
該代表値以外のデータ値を表す少なくとも1つの分類デ
ータとに分類するとともに、前記分類の情報を表す分類
情報データを得る分類手段と、前記分類情報データを第
1の符号化方式により符号化する第1の符号化手段と、
前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくと
も前記分類データを第2の符号化方式により符号化する
第2の符号化手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
れる前記第2の符号化方式が、前記代表値データおよび
前記分類データ毎に異なる符号化方式であることが好ま
しい。
ては、前記オリジナルデータをウェーブレット変換した
後に前記量子化を行って前記量子化データを得るウェー
ブレット変換手段、あるいは前記オリジナルデータをD
CT変換した後に前記量子化を行って前記量子化データ
を得るDCT手段をさらに備えることが好ましい。
タを前記量子化データの0値を表す0値データとし、前
記分類データを前記量子化データの非0値を表す非0値
データとして、前記量子化データを分類する手段である
ことが好ましい。
においては、前記符号化データの情報量が前記オリジナ
ルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大き
いか否かを判断する判断手段と、該判断手段により前記
符号化データの情報量が前記所定の情報量よりも大きい
と判断された場合に、前記分類情報データおよび/また
は前記代表値データと前記分類データとのうち少なくと
も前記分類データを第3の符号化方式により符号化して
前記符号化データを得る第3の符号化手段とをさらに備
えることが好ましい。
る処理をコンピュータに実行させるプログラムとして、
コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供して
もよい。
子化して得られた量子化データをデータ値に応じて分類
して代表値データ、分類データおよび分類結果を表す分
類情報データを得る。ここで、分類情報データは分類の
仕方にもよるが、上述したように2値あるいは3値とい
う比較的情報量が少ないデータとなるため、シンプルな
符号化方式により少ない演算量かつ高い圧縮率により符
号化を行うことができる。また、代表値データは1つの
値のみからなるデータであり、少ない演算量で比較的高
い圧縮率により符号化を行うことができる。さらに、代
表値以外の分類データは多値ではあるものの、代表値が
除かれているため、全量子化データ中の割合としては比
較的低いものとなる。例えば、0.5bit/pixel(10bitデー
タに対して1/20圧縮をする場合)においては、0値を代
表値とした場合、非0値の割合は13%程度となる。こ
のため、多値ではあるものの演算の対象となるデータ量
は少ないものとなる。
の符号化を行ってはいるものの、その演算量は上述した
従来の圧縮アルゴリズムと比較して少なくなり、また、
代表値データおよび分類情報データは少ない演算量で高
い圧縮率により圧縮することができることとなる。これ
により、オリジナルデータを高い圧縮率により効率よ
く、かつ高速に圧縮することができることとなる。
類することにより、その分類が容易となり、また0値の
分類データは圧縮する必要もなくなるため、一層演算量
を低減してより高速にオリジナルデータの圧縮を行うこ
とができる。
値等比較的情報量が少ないデータであることから、演算
が比較的シンプルなハフマン符号化、ランレングス符号
化、B1/B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Go
lomb-Rice符号化およびバイナリ算術符号化のいずれか
の符号化方法により、効率よくかつ高速に分類情報デー
タを符号化することができる。
量子化データにおける割合が少ないため、演算が複雑で
はあるものの高圧縮率で符号化を行うことができるハフ
マン符号化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号
化のいずれかの符号化方法により、効率よく符号化を行
うことができる。
を高い圧縮率により圧縮することができるが、例えばオ
リジナルデータが、信号値が平坦な背景画像を表す画像
データである場合、上述したようにオリジナルデータを
量子化して、代表値データおよび分類データに分類する
と、代表値データおよび分類データのいずれか一方のみ
が情報を有するものとなることから、分類情報データの
データ量がかえって大きくなって、符号化データの情報
量がオリジナルデータの情報量よりも大きくなってしま
うおそれがある。このような場合には符号化データの情
報量をオリジナルデータに基づいて定められる所定の情
報量と比較し、前者が後者よりも大きい場合には、分類
情報データおよび/または代表値データと分類データと
のうち少なくとも分類データを第3の符号化方式により
符号化することにより、オリジナルデータよりも情報量
が増加することなくオリジナルデータを符号化すること
ができる。
形態について説明する。
タ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に
示すように第1の実施形態によるデータ圧縮装置は、オ
リジナル画像データSをウェーブレット変換して各解像
度におけるサブバンド毎のウェーブレット変換データW
Sを得るウェーブレット変換手段1と、ウェーブレット
変換データWSをクラス分けするとともに各クラスのビ
ット配分を決定するクラス分け・ビット配分手段2と、
クラス分け・ビット配分手段2により決定されたビット
配分に基づいてウェーブレット変換データWSを量子化
して量子化データRSを得る量子化手段3と、量子化デ
ータRSを0値と非0値とに分類して0値データS0、
非0値データNSおよびこの分類結果を表す分類情報デ
ータBを得る分類手段4と、分類情報データBを第1の
符号化方式により符号化する第1の符号化手段5と、非
0値データNSを第2の符号化方式により符号化する第
2の符号化手段6と、符号化により得られる符号化デー
タFを記録媒体に記録する記録手段7とを備える。
してオリジナル画像データSに対してウェーブレット変
換を施す。まず図2(a)に示すように、オリジナル画
像データSがウェーブレット変換されて複数の解像度毎
の4つのデータLL1、HL0、LH0およびHH0に
分解される。ここで、データLL1は画像の縦横を1/
2に縮小した画像を表し、データHL0、LH0および
HH0はそれぞれ縦エッジ、横エッジおよび斜めエッジ
成分の画像を表すものとなる。そして、図2(b)に示
すようにデータLL1をさらにウェーブレット変換して
4つのデータLL2、HL1、LH1およびHH1を得
る。ここで、データLL2はデータLL1の縦横をさら
に1/2に縮小した画像を表すものとなり、データHL
1、LH1およびHH1はそれぞれデータLL1の縦エ
ッジ、横エッジおよび斜めエッジ成分の画像を表すもの
となる。そして、ウェーブレット変換を行う毎に得られ
るデータLLに対してウェーブレット変換を所望とする
回数繰り返して、複数の解像度毎のデータを得る。例え
ば、ウェーブレット変換を3回行った場合は、図2
(c)に示すように3段階の各解像度毎にデータが得ら
れることとなる。なお、本実施形態においては、各解像
度毎における個々の、すなわち各サブバンド毎のデータ
を総称してウェーブレット変換データWSと呼ぶことと
する。
ようにしてウェーブレット変換データWSのクラス分け
およびビット配分を決定する。例えば、図2(c)に示
すようにウェーブレット変換を行うことにより得られた
各サブバンド毎のウェーブレット変換データWSに対し
ては、データLL2、データHHn(n=0〜2)、デ
ータHLn(n=0〜2)、およびデータLHn(n=
0〜2)の4つのクラスにクラス分けを行う。このよう
にクラス分けを行うのは、各クラスのデータが統計的に
類似した信号値を有するものであるからである。そし
て、各クラスのデータについて、例えばデータ値の2乗
誤差を算出して、その2乗誤差の大きさに応じて量子化
のビット配分を決定する。例えば、2乗誤差が大きけれ
ばデータを保存するために大きなビット数を割り当て、
2乗誤差が小さければデータは多少欠落してもよいため
割り当てるビット数を小さくする。
段2において決定されたビット配分に基づいてTCQ
(Trellis Coded Quantization)方式によりウェーブレ
ット変換データWSの量子化を行う。ここで、TCQ方
式とは、信号通信や音声符号化等の分野において開発さ
れたTCM(Trellis Coded Modulation)をベースとし
てこれを画像の符号化に拡張したものである。TCQ方
式は理論的には無限長のベクトル量子化と同じ意味と見
なすことができ、rate-distortion理論の観点からも従
来のスカラー量子化と比較して数dBのS/Nを向上す
ることができる。このTCQ方式はベクトル量子化の1
つの方式であり、複数個の信号(b1,b2…bn)の
入力に対して同数の量子化値(q1,q2…qn)を出
力する。ここでの量子化値の決定はビダビアルゴリズム
を用いて行われ、入力ベクトルに対して量子化誤差のト
ータルが最小となるパスを探索することによって決定さ
れる。なお、本実施形態では個々の量子化誤差の2乗を
パスのコストとしてビダビアルゴリズムを適用するもの
とする。ここで、TCQ方式においては、複数の量子化
代表値の組を定義しており、状態毎にこの組を使い分け
て量子化を行っている。例えば、クラス分け・ビット配
分手段2において決定されたビット配分が4ビットであ
り、量子化後のインデックス(詳細は後述する)を4ビ
ット以下で表現する場合を考えると、16点の量子化代
表値を使用すれば量子化を簡易に行うことができるが、
TCQ方式では16点の量子化代表値の組を2つ(例え
ばQ1とQ2)を有し、状態S0ではQ1、状態S1で
はQ2というように、状態毎に使用する量子化代表値の
組を定義している。そして、予め量子化および逆量子化
共通の状態遷移規則を定めておき、1画素について量子
化を行う毎に状態遷移しながら量子化を進めていく。こ
のように、量子化処理を行うことにより、見かけ上量子
化代表値は倍の32点(但し0を重複させた場合は31
点)を使用可能となり、量子化誤差を小さくするパスの
選択肢を広げることができる。以下、TCQ方式の具体
的方法について説明する。
器を示す図、図4は2つのスカラー量子化器のサムセッ
ト(和集合的な量子化器)を示す図、図5は4状態のト
レリス(Trellis)遷移図である。なお、図3において
Δは量子化ビット配分によって決定される量子化ステッ
プサイズであり、本実施形態においてはΔ=0.5とす
る。また、図4においてはスカラー量子化器D0,D2
のサムセット量子化器D0&D2(=A0)およびスカ
ラー量子化器D1,D3のサムセット量子化器D1&D
3(=A1)を示す。さらに、本実施形態においては、
入力信号としてのウェーブレット変換データWSとして
5つの要素からなる信号を使用し、これをWS=(0.
5,−3,−3,0.25,−2.5)とする。そし
て、図5はこの5つの要素を有する信号を一度に量子化
する際の最適な量子化器の選択状態を遷移状態として示
すものであり、選択された量子化器により遷移状態を示
すものとする。すなわち、ここではサムセット量子化器
D0&D2が選択された状態を「状態D0&D2」とし
て説明する。まず、量子化方法について説明する。
すように定義されたトレリス遷移の全てのパスをチェッ
クして、入力信号の全ての要素の量子化後の2乗誤差
(以下MSEとする)が最小となるパスを検出すること
にある。具体的には、WSの最初の要素である0.5を
D0〜D3のうち量子化器D2により量子化すると、そ
のMSEは(0.5−Δ)2=0.0と最小となる。ま
た、次の要素−3に対しては同様に量子化器D2により
量子化するとMSEは(−3−(−6Δ)2=0.0と
最小となる。
ット量子化器D0&D2については次の量子化器はD0
(状態はD0&D2に移行)もしくはD2(状態はD1
&D3に移行)を、サムセット量子化器D2&D0につ
いては次の量子化器はD2(状態はD0&D2に移行)
もしくはD0(状態はD1&D3に移行)を、サムセッ
ト量子化器D1&D3については次の量子化器はD1
(状態はD2&D0に移行)もしくはD3(状態はD3
&D1に移行)を、サムセット量子化器D3&D1につ
いては次の量子化器はD3(状態はD2&D0に移行)
もしくはD1(状態はD3&D1に移行)を選択すると
いうようにパスが制限されている。なお、この制限は、
予め設定されているものであり、サムセット量子化器D
0&D2については次の量子化器のD0は状態D0&D
2、D2は状態D1&D3に、サムセット量子化器D2
&D0については次の量子化器のD2は状態D0&D
2、D0は状態D1&D3に、サムセット量子化器D1
&D3については次の量子化器のD1は状態D2&D
0、D3は状態D3&D1に、サムセット量子化器D3
&D1については次の量子化器のD3は状態D2&D
0、D1は状態D3&D1に対応するものとなってい
る。
に対応させ(本実施形態においては5つの要素を有する
ため拘束長を5とする)、トレリス遷移の全ての組み合
わせにおいてMSEをコストとして算出し、コストの和
が最小となるパスを選択し、そのパスにより量子化器が
選択されて量子化がなされる。なお、コストは基本的に
は全てのパスについて算出するが、現在コストを算出し
ているパスの累積コストの値がそれまでに算出されたパ
スにおける最小のコストを上回っている場合には、そこ
でコストの算出を打ち切って次のパスにおけるコストの
算出に移行する等することにより、演算の高速化を図る
ことができる。なお、図5には全てのパスにおけるコス
トを示してあり、コストが最小であったパス(図中太線
で示す)は、初期状態として量子化器D2&D0(=A
0)が選択された後、順にD2(状態D0&D2=A
0)、D2(状態D1&D3=A1)、D3(状態D3
&D1=A1)、D1(状態D3&D1=A1)、D3
(状態D2&D0=A0)と量子化器の選択のパスが移
行し、信号はWS′=(0.5,−3,3,0,−2.
5)に量子化される。なお、信号WSの要素0.5,−
3,3,−2.5については、MSE=0となるが、要
素0.25については量子化器D1が選択された場合に
最小となりMSE=0.0625となる。したがって、
この際のコストは、 (0.5-Δ)2+(-3-(-6Δ))2+(3-6Δ)2+(0.25-0)2+(-2.5-(-
5Δ))2=0.0625 となる。
示すように定義されており、本実施形態においては、量
子化値ではなくこのインデックスを出力とする。さら
に、サムセット量子化器D0&D2を00、D2&D0
を01、D1&D3を10、D3&D1を11というよ
うに2ビットのコード値にコード化しておく。したがっ
て、ここで求められる量子化データRSは、WS′=
(0.5,−3,3,0,−2.5)と図4に示す量子
化器のインデックスとを対応させて、(1,−3,3,
0,−3)および初期状態を表すコード01となる。な
お、8状態トレリス遷移の場合は初期状態を表す情報は
3ビットとなる。
ついて説明する。逆量子化方法は、インデックスの最初
の値から順に要素を逆量子化することにより行われる。
上述したように、インデックスが(1,−3,3,0,
−3)の場合、インデックスの最初の値が1であるた
め、図4に示す2つのサムセット量子化器A0,A1を
比較すると、要素の最初の値はΔ(=0.5)または−
Δ(=−0.5)が考えられるが、初期状態が01すな
わち状態D2&D0(=A0)であることから、図5に
示すトレリス遷移の規則に従うと量子化器D2が選択さ
れるため、量子化器D2のΔすなわち0.5に逆量子化
される。そして遷移状態がD2(D0&D2=A0)に
変化する。同様にしてインデックスの次の値が−3であ
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−
5Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規
則に従うと量子化器D2が選択されるため、量子化器D
2の−6Δすなわち−3に逆量子化される。そして遷移
状態がD2(D1&D3=A1)に変化する。
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は5Δ(=2.5)または6
Δ(=3)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従う
と量子化器D3が選択されるため、量子化器D3の6Δ
すなわち3に逆量子化される。そして遷移状態がD3
(D3&D1=A1)に変化する。さらに、これの次の
値が0であるため、2つのサムセット量子化器A0,A
1を比較すると、これに対応する要素はともに0であ
り、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D1が選択さ
れるため、量子化器D1の0に逆量子化される。そし
て、ここでは遷移状態がD1(D3&D1=A1)のま
ま移行する。最後のインデックスの値は−3であるた
め、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較する
と、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−5
Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規則
に従うと量子化器D3が選択されるため、量子化器D3
の−5Δすなわち−2.5に逆量子化される。そしてこ
れにより、(0.5,−3,3,0,−2.5)の信号
が復元される。
の規則に基づいて最適な量子化器を選択することによ
り、量子化を行うことができる。なおTCQ方式の詳細
については、上述したP.Sriramらの文献に記載されてい
る。
タ値に応じて分類する。この際、量子化データRSを代
表値と代表値以外のデータ値とに分類するものとする。
例えば、本実施形態においては、量子化データRSの0
値を代表値とし、量子化データRSを0値データS0と
非0値データNSの2つに分類する。ここで、オリジナ
ル画像データSに対してウェーブレット変換を施して量
子化を行うと、量子化データRSにおける0値の割合が
非常に大きくなり、例えば0.5bit/pixel(10bitオリジ
ナル画像データSに対して1/20圧縮)に圧縮を行う場合
は、非0値データNSの割合は全データの約13%程度
となる。このように、量子化データRSを0値と非0値
とに分類して0値データS0と非0値データNSとを得
るとともに、この分類に関する情報を表す分類情報デー
タBを得る。ここで、分類情報データBは量子化データ
RSを0値と非0値とに分類した結果を表す2値データ
となる。
符号化するためのものであり、ここで行われる符号化方
式としては、演算が比較的にシンプルなハフマン符号
化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wy
le符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化およびバ
イナリ算術符号化のいずれかを採用することができる。
パクト符号の一般的構成方法として広く知られている。
ハフマン符号化において、情報源アルファベットの確率
分布が与えられると、簡単なアルゴリズムを実行するこ
とにより常に瞬時に復号可能なコンパクト符号が得られ
るため、極めて有効な符号化アルゴリズムとなってい
る。
記号「0」の出現確率が大きく略1に近い場合、または
長い「0」の連あるいは「1」の連が交互に出現する場
合に、記号「0」、「1」の長さを符号化したり「0」
と「1」との出現確率の隔たりを考慮した特定のパター
ンを符号化する方法である。
号化の1つの手法であり、その詳細については、「画像
のディジタル信号処理,吹抜敬彦,日刊工業新聞社,昭
和56年5月25日」に記載されている。
手法であり、「0」および「1」の系列で表現された各
記号の連の確率分布を測定し、確率の大きな連には短い
符号を、確率の小さな連には長い符号を割り当てること
により、平均符号長を短くするという原理に基づいて提
案された手法である。
る効率的なエントロピー符号化用符号として古くから知
られている。この符号は必ずしもコンパクト符号にはな
り得ないが、とくに次数が2のべき乗である場合にGolo
mb−Rice符号と呼ばれ、簡単な構成による符号化および
復号化が可能となるものである。
ト符号を用いるものである。この符号化はハフマン符号
化を包含する極めて一般性に富む符号化である。符号化
および復号化は算術演算を施すことにより実行すること
ができ、1回のアルゴリズムの実行により情報源記号系
列の1つの記号が符号化される。算術符号化は単位区間
[0,1)を下記の2つの条件を満足するように順次部
分区間に分割する過程と考えることができる。
号の出現確率の和(累積確率)になる。
その記号の確率となる。
タに対して適したものである。
符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golo
mb-Rice符号化、およびバイナリ算術符号化は2値デー
タを符号化するのに適した符号化方式である。
符号化するためのものであり、ここで行われる符号化方
式としては、ハフマン符号化、ユニバーサル符号化、お
よび多値算術符号化のいずれかを採用することができ
る。これらの符号化方式は、演算は複雑であるものの、
効率よく、すなわち高い圧縮率によりデータを符号化す
ることができるものである。
未知であるような情報源に対する漸近的に最適なブロッ
ク符号化法であり、下記の2つの条件を満足するもので
ある。
ブロックの統計量にのみ依存して遂行され、過去や未来
のブロックには依存しない、すなわちブロック毎に無記
憶に遂行される。
て、種々の測度で表現した最適符号の特性が任意の近似
度で達成される。
h-Davission符号化やLawrence符号化等がよく知られて
いる。
いて、多値データに対して適したものである。
段5,6において行われる符号化方式については、「デ
ィジタル通信工学,笠原ら,昭晃堂,平成4年2月25
日」に詳細が記載されている。
明する。図6は第1の実施形態によるデータ圧縮装置に
おいて行われる処理を示すフローチャートである。
オリジナル画像データSに対してウェーブレットが施さ
れ、上述したようにウェーブレット変換データWSが得
られる(ステップS1)。次いで、クラス分け・ビット
配分手段2において、ウェーブレット変換データWSの
クラス分けおよび各クラスのビット配分が決定され(ス
テップS2)、量子化手段3において各クラスのウェー
ブレット変換データWSが決定されたビット配分に基づ
いて量子化されて量子化データRSが得られる(ステッ
プS3)。量子化データRSは分類手段4において0値
データS0と非0値データNSとに分類されるととも
に、0値データS0と非0値データNSとの分類を表す
分類情報データBが得られる(ステップS4)。
おいて、上述したハフマン符号化、ランレングス符号
化、B1符号化、B2符号化、Wyle符号化、Golomb符号
化、Golomb-Rice符号化、およびバイナリ算術符号化の
いずれかの符号化方式により符号化される(ステップS
5)。一方、非0値データNSは第2の符号化手段6に
おいて上述したハフマン符号化、ユニバーサル符号化、
および多値算術符号化のいずれかの符号化方式により符
号化される(ステップS6)。なお、ステップS5,S
6の処理は逆であってもよく、また並列に行ってもよ
い。そして、符号化された分類情報データBおよび非0
値データNSを符号化データFとして記録手段7におい
て記録媒体に記録して(ステップS7)処理を終了す
る。
は、図6に示すフローチャートと逆の処理を行えばよ
い。すなわち、符号化データFに含まれる符号化された
分類情報データBおよび非0値データNSをその符号化
方式に対応する復号化方式により復号化して分類情報デ
ータBおよび非0値データNSを得、分類情報データB
および非0値データNSに基づいて0値データS0を求
めて量子化データRSを得る。そして、量子化データR
Sを逆量子化してウェーブレット変換データWSを得、
このウェーブレット変換データWSを逆ウェーブレット
変換することによりオリジナル画像データSが得られる
こととなる。
分類情報データBは2値データであり、情報量としては
比較的少ないものである。したがって、上述した第1の
符号化手段5において行われるシンプルな符号化方式に
より、少ない演算量かつ高い圧縮率により符号化を行う
ことができる。また、0値データS0は元々情報を有さ
ないものであるから、符号化しなくとも0値と非0値と
の分類情報のみを有していれば復号化することができる
ものである。さらに、非0値データNSは多値ではある
ものの、その割合は上述したように全量子化データRS
の13%程度に過ぎないため、上述した第2の符号化手
段6において行われる効率はよいが演算が複雑な符号化
方式により符号化を行っても、演算量を少なくすること
ができることとなる。
非0値データNSの符号化を行ってはいるものの、その
演算量は上述した従来の圧縮アルゴリズムと比較して少
なくなり、また、分類情報データBは少ない演算量で高
い圧縮率により圧縮することができることとなる。これ
により、オリジナル画像データSを高い圧縮率により効
率よく、かつ高速に圧縮することができる。
タRSを0値データS0と非0値データNSとに分類し
ているためその分類が容易となり、また0値データS0
は圧縮する必要もなくなるため、一層演算量を低減して
より高速にオリジナル画像データSの圧縮を行うことが
できる。
オリジナル画像データSを1/20に圧縮した場合と、
本実施形態による符号化方式によりオリジナル画像デー
タSを1/17に圧縮した場合とで、圧縮効率および演
算量は略等しいものとなり、本実施形態による符号化方
式においては、WTCQ方式と比較して性能劣化の程度
は比較的小さいものであることが、本出願人の実験によ
り確認されている。
説明する。図7は本発明の第2の実施形態によるデータ
圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。第2の実
施形態においては、ウェーブレット変換ではなく、離散
コサイン変換(DCT)によりオリジナル画像データS
を変換するためのDCT手段10を備え、ウェーブレッ
ト変換を行った場合のようにデータのクラス分けを行わ
ない点が第1の実施形態と異なるものである。なお、第
2の実施形態において、DCT、ビット配分および量子
化はJPEG規格に沿った標準化された量子化方法であ
る。
された手法において、本発明を適用することによって
も、第1の実施形態と同様に、効率よくかつ高速にオリ
ジナル画像データSを符号化することができる。
れば、オリジナル画像データSを高い圧縮率により圧縮
することができるが、例えばオリジナル画像データS
が、信号値が平坦な背景画像を表すものである場合、上
述したようにオリジナル画像データSを量子化して、0
値データS0および非0値データNSに分類すると、非
0値データNSにのみ情報が分類されることから、分類
情報データBのデータ量が大きくなって、符号化データ
Fの情報量がオリジナル画像データSの情報量よりも大
きくなってしまうおそれがある。以下この問題を解決す
るための実施形態を第3の実施形態として説明する。
タ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。なお、
第3の実施形態において第1の実施形態と同一の構成に
ついては同一の参照番号を付し詳細な説明は省略する。
第3の実施形態においては、上記第1の実施形態におい
て得られた符号化データFにおける、各サブバンド毎の
符号化データF1の情報量をウェーブレット変換データ
WSの情報量と比較する比較手段12と、比較手段12
による比較結果に基づいて、各サブバンドの符号化デー
タF1の情報量がウェーブレット変換データWSの情報
量よりも大きい場合に、量子化データRSを第3の符号
化方式により符号化して符号化データF2を得る第3の
符号化手段13とを備えた点が第1の実施形態と異なる
ものである。
符号化データF1の情報量がウェーブレット変換データ
WSの情報量と比較される。ここで、ウェーブレット変
換データWSの情報量としては、上述したTCQ方式の
場合、オリジナルのビット数は例えば16ビットである
ため、量子化データRSにおける信号系列の長さ×16
ビットがウェーブレット変換データWSの情報量とされ
る。そして、符号化データF1の符号量がウェーブレッ
ト変換データWSの符号量よりも大きい場合に、第3の
符号化手段13において量子化データRSを第3の符号
化方式により符号化して符号化データF2を得るもので
ある。なお、符号化データF1のデータ量がウェーブレ
ット変換データWSのデータ量よりも小さい場合には、
符号化データF1がそのまま符号化データFとして記録
手段7に入力されることとなる。
号化方式としては、ハフマン符号化あるいは多値算術符
号化のように、演算は複雑であるものの、効率よく、す
なわち高い圧縮率によりデータを符号化することができ
る方式が採用されるが、全く符号化しないPCM符号化
であってもよい。なお、第3の符号化手段13において
行われる符号化方式についても、上述した笠原らの文献
にその詳細が記載されている。
明する。図9は第3の実施形態の動作を示すフローチャ
ートである。図9に示すフローチャートにおいて、ステ
ップS11〜S16の処理は、図6に示すフローチャー
トのステップS1〜S6の処理と同一であるため、詳細
な説明は省略する。ステップS16において非0値デー
タNSが第2の符号化方式により符号化されてサブバン
ド毎の符号化データF1が得られると、符号化データF
1は比較手段12に入力されてサブバンド毎に符号化デ
ータF1がウェーブレット変換データWSと比較される
(ステップS17)。そして、各サブバンドにおける符
号化データF1の情報量がウェーブレット変換データW
Sの情報量よりも大きい場合か否かが判断され(ステッ
プS18)、符号化データF1の情報量がウェーブレッ
ト変換データWSの情報量よりも大きい場合には、第3
の符号化手段13においてそのサブバンドの量子化デー
タRSが第3の符号化方式により符号化されて符号化デ
ータF2が得られる(ステップS19)。一方、ステッ
プS18が否定された場合は、そのサブバンドについて
は符号化データF1がそのまま最終的な符号化データF
とされる。そして、各サブバンド毎にステップS17か
らステップS19の処理が行われ、サブバンド毎に得ら
れる符号化データF1あるいは符号化データF2を最終
的な符号化データFとして記録手段7において記録媒体
に記録して(ステップS20)処理を終了する。
あるサブバンドにおいて符号化データF1の情報量とウ
ェーブレット変換データWSの情報量とを比較し、前者
が後者よりも大きい場合には、そのサブバンドにおける
量子化データRSを上述したハフマン符号化などの第3
の符号化方式により符号化するようにしたため、最終的
に得られる符号化データFの情報量がウェーブレット変
換データWSの情報量よりも増加することがなくなり、
これにより効率よくオリジナル画像データSを符号化す
ることができる。
号化データFを復号化するためには、図9に示すフロー
チャートと逆の処理を行えばよい。すなわち、符号化デ
ータFに含まれるサブバンド毎の符号化データF1,F
2の符号化方式を判別し、符号化方式に対応する復号化
方式により復号化して非0値データNSおよび分類情報
データBの組と量子化データRSを得る。そして、分類
情報データBおよび非0値データNSの組については、
これらに基づいて0値データS0を求めて量子化データ
RSを得る。そして、量子化データRSを逆量子化して
ウェーブレット変換データWSを得、このウェーブレッ
ト変換データWSを逆ウェーブレット変換することによ
りオリジナル画像データSが得られることとなる。
説明する。図10は本発明の第4の実施形態によるデー
タ圧縮装置の構成を示す概略ブロック図である。第4の
実施形態においては、第3の実施形態においてウェーブ
レット変換ではなく、離散コサイン変換(DCT)によ
りオリジナル画像データSを変換するためのDCT手段
10を備え、ウェーブレット変換を行った場合のように
データのクラス分けを行わない点が第3の実施形態と異
なるものである。なお、第4の実施形態においては第2
の実施形態と同様に、DCT、ビット配分および量子化
はJPEG規格に沿った標準化された量子化方法であ
る。
態において得られた符号化データFの情報量をオリジナ
ル画像データSの情報量と比較し、前者が後者よりも大
きい場合には、第3の符号化手段13において第3の符
号化方式により量子化データRSを符号化して符号化デ
ータF3を得、これを最終的な符号化データFとして記
録手段7において記録媒体に記録するものである。
された手法において、第3の実施形態と同様に、符号化
データFの情報量をオリジナル画像データSの情報量と
比較し、符号化データFの情報量がオリジナル画像デー
タSの情報量よりも大きくなる場合に、量子化データR
Sを第3の符号化方式により符号化することによって
も、第3の実施形態と同様に効率よくかつ高速にオリジ
ナル画像データSを符号化することができる。
表値として量子化データRSを0値データS0と非0値
データNSとに分類しているが、0値、0値から所定閾
値未満の値および所定閾値以上の値の3つに分類しても
よい。ここで、所定閾値未満の値については、上記実施
形態と同様の符号化を行い、所定閾値以上の値について
は、統計的に発生する確率が非常に少ないため、効率を
重視した符号化により符号化することが好ましい。ま
た、代表値としては0値に限定されるものではなく、量
子化データRSの平均値を用いてもよい。この場合、平
均値とそれ以外の値、平均値とそれより大きいの値とそ
れ未満の値、平均値を基準として平均値とデータ値の絶
対値が所定閾値未満の値と所定閾値以上の値とに分類す
る等種々の方法により分類を行うことができる。
よるデータ圧縮方法および装置により画像データを符号
化しているが、音声データ、動画データ等種々のデータ
を符号化することができるものである。
おいては、符号化データF1の情報量をウェーブレット
変換データWSあるいはオリジナル画像データSの情報
量と比較しているが、ウェーブレット変換データWSあ
るいはオリジナル画像データSの情報量よりは小さいも
のの、量子化データRSを第3の符号化方式により符号
化した方が情報量が少なくなるような所定の閾値と比較
するようにしてもよい。
の構成を示す概略ブロック図
ローチャート
の構成を示す概略ブロック図
の構成を示す概略ブロック図
ローチャート
置の構成を示す概略ブロック図
ック図(その1)
ック図(その2)
Claims (21)
- 【請求項1】 オリジナルデータを量子化して量子化デ
ータを得、該量子化データを符号化して前記オリジナル
データを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法に
おいて、 前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代
表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくと
も1つの分類データとに分類するとともに、前記分類の
情報を表す分類情報データを得、 前記分類情報データを第1の符号化方式により符号化
し、 前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくと
も前記分類データを第2の符号化方式により符号化して
前記符号化データを得ることを特徴とするデータ圧縮方
法。 - 【請求項2】 前記第2の符号化方式が、前記代表値デ
ータおよび前記分類データ毎に異なる符号化方式である
ことを特徴とする請求項1記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項3】 前記オリジナルデータをウェーブレット
変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを得
ることを特徴とする請求項1または2記載のデータ圧縮
方法。 - 【請求項4】 前記オリジナルデータをDCT変換した
後に前記量子化を行って前記量子化データを得ることを
特徴とする請求項1または2記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項5】 前記代表値データが前記量子化データの
0値を表す0値データであり、前記分類データが前記量
子化データの非0値を表す非0値データであることを特
徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のデータ圧
縮方法。 - 【請求項6】 前記第1の符号化方式が、ハフマン符号
化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、Wy
le符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化、および
バイナリ算術符号化のいずれかであることを特徴とする
請求項1から5のいずれか1項記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項7】 前記第2の符号化方式が、ハフマン符号
化、ユニバーサル符号化、および多値算術符号化のいず
れかであることを特徴とする請求項1から6のいずれか
1項記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項8】 前記符号化データの情報量が前記オリジ
ナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも大
きい場合は、前記分類情報データおよび/または前記代
表値データと前記分類データとのうち少なくとも前記分
類データを第3の符号化方式により符号化して前記符号
化データを得ることを特徴とする請求項1から7のいず
れか1項記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項9】 前記第3の符号化方式が、ハフマン符号
化、算術符号化、およびPCM符号化のいずれかである
ことを特徴とする請求項8記載のデータ圧縮方法。 - 【請求項10】 オリジナルデータを量子化して量子化
データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナ
ルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮装置
において、 前記量子化データを、該量子化データの代表値を表す代
表値データと、該代表値以外のデータ値を表す少なくと
も1つの分類データとに分類するとともに、前記分類の
情報を表す分類情報データを得る分類手段と、 前記分類情報データを第1の符号化方式により符号化す
る第1の符号化手段と、 前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくと
も前記分類データを第2の符号化方式により符号化する
第2の符号化手段とを備えたことを特徴とするデータ圧
縮装置。 - 【請求項11】 前記第2の符号化手段において行われ
る前記第2の符号化方式が、前記代表値データおよび前
記分類データ毎に異なる符号化方式であることを特徴と
する請求項10記載のデータ圧縮装置。 - 【請求項12】 前記オリジナルデータをウェーブレッ
ト変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを
得るウェーブレット変換手段をさらに備えたことを特徴
とする請求項10または11記載のデータ圧縮装置。 - 【請求項13】 前記オリジナルデータをDCT変換し
た後に前記量子化を行って前記量子化データを得るDC
T手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10また
は11記載のデータ圧縮装置。 - 【請求項14】 前記分類手段は、前記代表値データを
前記量子化データの0値を表す0値データとし、前記分
類データを前記量子化データの非0値を表す非0値デー
タとして、前記量子化データを分類する手段であること
を特徴とする請求項10から13のいずれか1項記載の
データ圧縮装置。 - 【請求項15】 前記符号化データの情報量が前記オリ
ジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも
大きいか否かを判断する判断手段と、 該判断手段により前記符号化データの情報量が前記所定
の情報量よりも大きいと判断された場合に、前記分類情
報データおよび/または前記代表値データと前記分類デ
ータとのうち少なくとも前記分類データを第3の符号化
方式により符号化して前記符号化データを得る第3の符
号化手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項10
から14のいずれか1項記載のデータ圧縮装置。 - 【請求項16】 オリジナルデータを量子化して量子化
データを得、該量子化データを符号化して前記オリジナ
ルデータを圧縮した符号化データを得るデータ圧縮方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
たコンピュータ読取り可能な記録媒体において、 前記プログラムは、前記量子化データを、該量子化デー
タの代表値を表す代表値データと、該代表値以外のデー
タ値を表す少なくとも1つの分類データとに分類すると
ともに、前記分類の情報を表す分類情報データを得る手
順と、 前記分類情報データを第1の符号化方式により符号化す
る手順と、 前記代表値データおよび前記分類データのうち少なくと
も前記分類データを第2の符号化方式により符号化する
手順とを有することを特徴とするコンピュータ読取り可
能な記録媒体。 - 【請求項17】 前記第2の符号化方式が、前記代表値
データおよび前記分類データ毎に異なる符号化方式であ
ることを特徴とする請求項16記載のコンピュータ読取
り可能な記録媒体。 - 【請求項18】 前記オリジナルデータをウェーブレッ
ト変換した後に前記量子化を行って前記量子化データを
得る手順をさらに有することを特徴とする請求項16ま
たは17記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 【請求項19】 前記オリジナルデータをDCT変換し
た後に前記量子化を行って前記量子化データを得る手順
をさらに有することを特徴とする請求項16または17
記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 【請求項20】 前記分類する手順は、前記代表値デー
タを前記量子化データの0値を表す0値データとし、前
記分類データを前記量子化データの非0値を表す非0値
データとして、前記量子化データを分類する手順である
ことを特徴とする請求項16から19のいずれか1項記
載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 【請求項21】 前記符号化データの情報量が前記オリ
ジナルデータに基づいて定められる所定の情報量よりも
大きいか否かを判断する手順と、 前記符号化データの情報量が前記所定の情報量よりも大
きいと判断された場合に、前記分類情報データおよび/
または前記代表値データと前記分類データとのうち少な
くとも前記分類データを第3の符号化方式により符号化
して前記符号化データを得る手順とをさらに有すること
を特徴とする請求項16から20のいずれか1項記載の
コンピュータ読取り可能な記録媒体。
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