JP2001223593A - データ符号化方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents
データ符号化方法および装置並びに記録媒体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 オリジナルデータを符号化データに変換する
符号化装置において、一方式で符号化された符号化デー
タを別方式でも使用できるようにする。 【解決手段】 COMP方式符号復号化部100において、
COMP方式の符号化データDWを読み出し、COMP方式によ
る復号化処理でウェーブレット変換データWSを得るス
テップまで復号化する。JPEG2k方式符号復号化部110
において、変換データWSを得るステップ以降のJPEG2k
方式による量子化・符号化処理を行なって符号化データ
DDを得る。両方式間では、ウェーブレット変換データ
WSを得るまでが完全に共通しているので、変換した符
号化データDDは、JPEG2k方式による符号化データDJ
と等しく、COMP方式による符号化データDWをJPEG2k方
式による符号化データDJに変換することができる。
符号化装置において、一方式で符号化された符号化デー
タを別方式でも使用できるようにする。 【解決手段】 COMP方式符号復号化部100において、
COMP方式の符号化データDWを読み出し、COMP方式によ
る復号化処理でウェーブレット変換データWSを得るス
テップまで復号化する。JPEG2k方式符号復号化部110
において、変換データWSを得るステップ以降のJPEG2k
方式による量子化・符号化処理を行なって符号化データ
DDを得る。両方式間では、ウェーブレット変換データ
WSを得るまでが完全に共通しているので、変換した符
号化データDDは、JPEG2k方式による符号化データDJ
と等しく、COMP方式による符号化データDWをJPEG2k方
式による符号化データDJに変換することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリジナルデータ
を所定の方式にしたがって符号化処理して符号化データ
を得るデータ符号化方法および装置並びに該方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
を所定の方式にしたがって符号化処理して符号化データ
を得るデータ符号化方法および装置並びに該方法をコン
ピュータに実行させるためのプログラムを記録したコン
ピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メディカルネットワークの画像サーバに
おける画像データの符号化あるいは通信やファイリング
などの一般的なデータ符号化の分野において、種々の符
号化アルゴリズムが提案されている。例えば、非常に効
率のよい符号化(圧縮符号化)アルゴリズムとしてWTCQ
方式(P.Sriram and M.W.Marcellin, "Image coding us
ing wavelet transforms and entropy-constrained tre
llis-coded quantization", IEEE Transactions on Ima
ge Processing, vol.4, pp.725-733, June 1995) 、あ
るいは SPIHT方式(A.Said and W.A.Pearlman, "A New
Fast and Efficient Image Codec Based on Set Partit
ioning in Hierarchical Trees", IEEE Transactions o
n Circuits and Systems for Video Tech., vol.6, pp.
243-250,June 1996)が提案されている。
おける画像データの符号化あるいは通信やファイリング
などの一般的なデータ符号化の分野において、種々の符
号化アルゴリズムが提案されている。例えば、非常に効
率のよい符号化(圧縮符号化)アルゴリズムとしてWTCQ
方式(P.Sriram and M.W.Marcellin, "Image coding us
ing wavelet transforms and entropy-constrained tre
llis-coded quantization", IEEE Transactions on Ima
ge Processing, vol.4, pp.725-733, June 1995) 、あ
るいは SPIHT方式(A.Said and W.A.Pearlman, "A New
Fast and Efficient Image Codec Based on Set Partit
ioning in Hierarchical Trees", IEEE Transactions o
n Circuits and Systems for Video Tech., vol.6, pp.
243-250,June 1996)が提案されている。
【0003】上記WTCQ(wavelet/TCQ)方式や SPIHT方
式においては、先ず、原画像を表すオリジナルデータを
ウェーブレット変換し、変換後のサブバンドごとのデー
タ(サブバンドデータ)をクラス分けするとともにビッ
ト配分を決定し、この決定されたビット配分によりTC
Q(Trellis-Coded Quantization)方式を用いて量子化
を行なって量子化データを得る。そして量子化データを
エントロピー符号化して符号化データを得る。ここで、
エントロピー符号化の方式として、WTCQ方式において
は、ビットプレーン2値算術符号化を用いる。このビッ
トプレーン2値算術符号化は、量子化されたデータを複
数のビットプレーンに分解して2値化し、各ビットプレ
ーンのデータに対して2値の算術符号化を行なってそれ
ぞれの出力をコード化するものである。一方、 SPIHT方
式においては、エントロピー符号化として多値の算術符
号化を用いている。そして、このようにしてオリジナル
データを圧縮することにより、非常に少ないビットレー
トにより効率よく符号化を行うことができる。なお、上
記から判るように、WTCQ方式と SPIHT方式とでは、オリ
ジナルデータをウェーブレット変換する点で共通する一
方、エントロピー符号化の方式が異なっている。
式においては、先ず、原画像を表すオリジナルデータを
ウェーブレット変換し、変換後のサブバンドごとのデー
タ(サブバンドデータ)をクラス分けするとともにビッ
ト配分を決定し、この決定されたビット配分によりTC
Q(Trellis-Coded Quantization)方式を用いて量子化
を行なって量子化データを得る。そして量子化データを
エントロピー符号化して符号化データを得る。ここで、
エントロピー符号化の方式として、WTCQ方式において
は、ビットプレーン2値算術符号化を用いる。このビッ
トプレーン2値算術符号化は、量子化されたデータを複
数のビットプレーンに分解して2値化し、各ビットプレ
ーンのデータに対して2値の算術符号化を行なってそれ
ぞれの出力をコード化するものである。一方、 SPIHT方
式においては、エントロピー符号化として多値の算術符
号化を用いている。そして、このようにしてオリジナル
データを圧縮することにより、非常に少ないビットレー
トにより効率よく符号化を行うことができる。なお、上
記から判るように、WTCQ方式と SPIHT方式とでは、オリ
ジナルデータをウェーブレット変換する点で共通する一
方、エントロピー符号化の方式が異なっている。
【0004】また、本願出願人は、特願平 11-201409号
において、より効率よくかつ高速にデータを圧縮でき
る、前記WTCQ方式を応用したデータ圧縮方法を提案して
いる。この方法は、量子化データを、該量子化データの
代表値を表す代表値データと、代表値以外のデータ値を
表す少なくとも1つの分類データとに分類するととも
に、分類の情報を表す分類情報データを得、分類情報デ
ータを第1の符号化方式により符号化し、代表値データ
および分類データのうち少なくとも分類データを第2の
符号化方式により符号化して符号化データを得るように
したものである。ここで、分類情報データは分類の仕方
にもよるが、2値あるいは3値という比較的情報量が少
ないデータとなるため、シンプルな符号化方式により少
ない演算量かつ高い圧縮率により符号化を行うことがで
きる。また、代表値データは1つの値のみからなるデー
タであり、少ない演算量で比較的高い圧縮率により符号
化を行うことができる。さらに、代表値以外の分類デー
タは多値ではあるものの、代表値が除かれているため、
全量子化データ中の割合としては比較的低いものとな
る。このため、多値ではあるものの演算の対象となるデ
ータ量は少なくなる。したがって、実際には多値データ
の符号化を行なってはいるものの、その演算量は上述し
た従来の圧縮アルゴリズムと比較して少なくなり、ま
た、代表値データおよび分類情報データは少ない演算量
で高い圧縮率により圧縮することができる。これによ
り、オリジナルデータを高い圧縮率により効率よく、か
つ高速に符号化することができ、符号化処理性能的に演
算スピードも含めて優れた符号化方式となっている。
において、より効率よくかつ高速にデータを圧縮でき
る、前記WTCQ方式を応用したデータ圧縮方法を提案して
いる。この方法は、量子化データを、該量子化データの
代表値を表す代表値データと、代表値以外のデータ値を
表す少なくとも1つの分類データとに分類するととも
に、分類の情報を表す分類情報データを得、分類情報デ
ータを第1の符号化方式により符号化し、代表値データ
および分類データのうち少なくとも分類データを第2の
符号化方式により符号化して符号化データを得るように
したものである。ここで、分類情報データは分類の仕方
にもよるが、2値あるいは3値という比較的情報量が少
ないデータとなるため、シンプルな符号化方式により少
ない演算量かつ高い圧縮率により符号化を行うことがで
きる。また、代表値データは1つの値のみからなるデー
タであり、少ない演算量で比較的高い圧縮率により符号
化を行うことができる。さらに、代表値以外の分類デー
タは多値ではあるものの、代表値が除かれているため、
全量子化データ中の割合としては比較的低いものとな
る。このため、多値ではあるものの演算の対象となるデ
ータ量は少なくなる。したがって、実際には多値データ
の符号化を行なってはいるものの、その演算量は上述し
た従来の圧縮アルゴリズムと比較して少なくなり、ま
た、代表値データおよび分類情報データは少ない演算量
で高い圧縮率により圧縮することができる。これによ
り、オリジナルデータを高い圧縮率により効率よく、か
つ高速に符号化することができ、符号化処理性能的に演
算スピードも含めて優れた符号化方式となっている。
【0005】なお、例えばオリジナルデータが、信号値
が平坦な背景画像を表す画像データである場合には、代
表値データおよび分類データのいずれか一方のみが情報
を有するものとなることから、分類情報データのデータ
量がかえって大きくなって、符号化データの情報量がオ
リジナルデータの情報量よりも大きくなってしまう虞れ
がある。前記特願平 11-201409号においては、このよう
な場合には、符号化データの情報量をオリジナルデータ
に基づいて定められる所定の情報量と比較し、前者が後
者よりも大きい場合には、分類情報データや分類データ
を第3の符号化方式により符号化することにより、オリ
ジナルデータよりも情報量が増加することなくオリジナ
ルデータを符号化することも提案している。
が平坦な背景画像を表す画像データである場合には、代
表値データおよび分類データのいずれか一方のみが情報
を有するものとなることから、分類情報データのデータ
量がかえって大きくなって、符号化データの情報量がオ
リジナルデータの情報量よりも大きくなってしまう虞れ
がある。前記特願平 11-201409号においては、このよう
な場合には、符号化データの情報量をオリジナルデータ
に基づいて定められる所定の情報量と比較し、前者が後
者よりも大きい場合には、分類情報データや分類データ
を第3の符号化方式により符号化することにより、オリ
ジナルデータよりも情報量が増加することなくオリジナ
ルデータを符号化することも提案している。
【0006】一方、今日、国際規格ISO/IECで
は、従来より公知の静止画像符号化方式( DCT変換を用
いたJPEG方式)に対する圧縮性能の向上(低ビットレー
トでの画質劣化の防止)、空間解像度・画質のスケーラ
ビリティ、符号量制御、ROI(Region of lnterest)
符号化、符号化伝送誤り耐性などの数多くの機能の実現
を目指して、西暦2000年中の制定に向けた、次世代
静止画像符号化方式(JPEG2000方式と総称されている;
以下JPEG2k方式という)の標準化の検討が進められてい
る。そして、前述のように、種々の新たな機能が盛り込
まれることから、デジタル写真、レーザプリンタ、医用
画像など、広範な分野においてその利用が期待されてい
る。
は、従来より公知の静止画像符号化方式( DCT変換を用
いたJPEG方式)に対する圧縮性能の向上(低ビットレー
トでの画質劣化の防止)、空間解像度・画質のスケーラ
ビリティ、符号量制御、ROI(Region of lnterest)
符号化、符号化伝送誤り耐性などの数多くの機能の実現
を目指して、西暦2000年中の制定に向けた、次世代
静止画像符号化方式(JPEG2000方式と総称されている;
以下JPEG2k方式という)の標準化の検討が進められてい
る。そして、前述のように、種々の新たな機能が盛り込
まれることから、デジタル写真、レーザプリンタ、医用
画像など、広範な分野においてその利用が期待されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記JPEG2k方式の骨子
は、オリジナルデータをウェーブレット変換する点で上
記WTCQ方式や SPIHT方式と共通すると共に、エントロピ
ー符号化としてビットプレーン2値算術符号化を用いる
点でWTCQ方式と共通する。しかしながら、WTCQ方式はウ
ェーブレット変換により得たサブバンドデータに対して
量子化以降の処理を施すサブバンドベースのウェーブレ
ット変換符号化方式であるのに対して、JPEG2k方式は、
前記サブバンドデータを64×64または32×32のサブブロ
ックに分割し、量子化以降の手順を該サブブロックごと
に独立に処理する、ブロックベースのウェーブレット変
換符号化方式である点で大きく異なる。さらに、算術符
号化方式やコンテキストモデルの取り扱いが未決定なこ
とや、ブロック分割された2次元信号を1次元に展開し
ラインベースのエントロピー符号化をする方式がオプシ
ョンとして組み込まれる方向であるなど、現時点では不
確定な要素を持っている。このため、JPEG2k方式の規格
が正式に制定されるまでは、現時点の該方式に基づいて
装置やシステムを構築することは困難であり、上述のWT
CQ方式や SPIHT方式、あるいは本願出願人が特願平 11-
201409号において提案した方式などを用いて、装置やシ
ステム(例えば医療用ネットワークシステム)を構築し
なければならないのが実状である。
は、オリジナルデータをウェーブレット変換する点で上
記WTCQ方式や SPIHT方式と共通すると共に、エントロピ
ー符号化としてビットプレーン2値算術符号化を用いる
点でWTCQ方式と共通する。しかしながら、WTCQ方式はウ
ェーブレット変換により得たサブバンドデータに対して
量子化以降の処理を施すサブバンドベースのウェーブレ
ット変換符号化方式であるのに対して、JPEG2k方式は、
前記サブバンドデータを64×64または32×32のサブブロ
ックに分割し、量子化以降の手順を該サブブロックごと
に独立に処理する、ブロックベースのウェーブレット変
換符号化方式である点で大きく異なる。さらに、算術符
号化方式やコンテキストモデルの取り扱いが未決定なこ
とや、ブロック分割された2次元信号を1次元に展開し
ラインベースのエントロピー符号化をする方式がオプシ
ョンとして組み込まれる方向であるなど、現時点では不
確定な要素を持っている。このため、JPEG2k方式の規格
が正式に制定されるまでは、現時点の該方式に基づいて
装置やシステムを構築することは困難であり、上述のWT
CQ方式や SPIHT方式、あるいは本願出願人が特願平 11-
201409号において提案した方式などを用いて、装置やシ
ステム(例えば医療用ネットワークシステム)を構築し
なければならないのが実状である。
【0008】この場合、上述のように、WTCQ方式などと
JPEG2k方式ではウェーブレット変換より後段側の処理が
異なり、一方の方式によって符号化された符号化データ
に基づいて他方の方式によって復号化しても、方式の違
いに起因して、元の画像を復元することができないとい
う問題、いわゆる互換性の問題を生じるため、将来的に
JPEG2k方式が普及して、例えば医療業界においてもこの
方式が標準的となったときには、WTCQ方式などを用いた
ものはローカルなシステムとなってしまい、特にオープ
ンネットワーク化を考慮したときには不利になるという
問題がある。
JPEG2k方式ではウェーブレット変換より後段側の処理が
異なり、一方の方式によって符号化された符号化データ
に基づいて他方の方式によって復号化しても、方式の違
いに起因して、元の画像を復元することができないとい
う問題、いわゆる互換性の問題を生じるため、将来的に
JPEG2k方式が普及して、例えば医療業界においてもこの
方式が標準的となったときには、WTCQ方式などを用いた
ものはローカルなシステムとなってしまい、特にオープ
ンネットワーク化を考慮したときには不利になるという
問題がある。
【0009】このような問題はWTCQ方式などとJPEG2k方
式との関係に限らず、 SPIHT方式とJPEG2k方式、あるい
は一般的な符号化方式間においても生じ得る問題であ
る。
式との関係に限らず、 SPIHT方式とJPEG2k方式、あるい
は一般的な符号化方式間においても生じ得る問題であ
る。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、オリジナルデータを符号化データに変換する方式
として複数の方式がある場合において、一方の方式で符
号化された符号化データを他方の符号化方式に基づいて
構築されたシステムなどにおいても使用することができ
るようにする符号化方法および装置、並びに前記符号化
方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供するこ
とを目的とするものである。
あり、オリジナルデータを符号化データに変換する方式
として複数の方式がある場合において、一方の方式で符
号化された符号化データを他方の符号化方式に基づいて
構築されたシステムなどにおいても使用することができ
るようにする符号化方法および装置、並びに前記符号化
方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記
録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方の符号化
方式で符号化された符号化データに対して他方の復号化
方式で復号化処理を施したときにも、略元の画像を復元
することができるように、前記第1の符号化データを他
方の符号化方式で符号化された符号化データと略等価な
データに変換する、いわゆる符号化データのトランスコ
ーディングを行なうようにしたことを特徴とするもので
ある。
方式で符号化された符号化データに対して他方の復号化
方式で復号化処理を施したときにも、略元の画像を復元
することができるように、前記第1の符号化データを他
方の符号化方式で符号化された符号化データと略等価な
データに変換する、いわゆる符号化データのトランスコ
ーディングを行なうようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0012】すなわち、本発明のデータ符号化方法は、
オリジナルデータに対して第1の方式による符号化処理
を施して得た第1の符号化データを、該第1の方式によ
る復号化処理を用いて所定のステップまで復号化して中
間復号化データを得、該中間復号化データに対して、第
2の方式による符号化処理のうちの前記所定のステップ
に対応する処理以降の処理を施すことにより、オリジナ
ルデータに対して該第2の方式による符号化処理を施し
て得られる第2の符号化データと略等価なデータを得る
ことを特徴とするものである。つまり、第1の方式によ
る第1の符号化データに対して該第1の方式による復号
化処理を所定のステップまで施した後、該所定のステッ
プ以降を第2の方式で符号化処理することを特徴とす
る。
オリジナルデータに対して第1の方式による符号化処理
を施して得た第1の符号化データを、該第1の方式によ
る復号化処理を用いて所定のステップまで復号化して中
間復号化データを得、該中間復号化データに対して、第
2の方式による符号化処理のうちの前記所定のステップ
に対応する処理以降の処理を施すことにより、オリジナ
ルデータに対して該第2の方式による符号化処理を施し
て得られる第2の符号化データと略等価なデータを得る
ことを特徴とするものである。つまり、第1の方式によ
る第1の符号化データに対して該第1の方式による復号
化処理を所定のステップまで施した後、該所定のステッ
プ以降を第2の方式で符号化処理することを特徴とす
る。
【0013】ここで「符号化処理」とは、例えば、従来
技術の項で述べたウェーブレット変換や量子化やエント
ロピー符号化など、オリジナルデータを符号化データに
変換するまでのすべての処理を含むものであり、通常、
量子化の後段側において行なわれるエントロピー符号化
などの狭義の符号化処理のみを意味するものではなく、
通常、変換符号化処理などといわれる広義の符号化処理
を意味する。以下においても、単に符号化処理というと
きには、この広義の符号化処理を意味し、量子化の後段
側などにおいて行なわれる狭義の符号化処理には、例え
ば「エントロピー」など、処理内容を明確にする枕詞を
つけて記載する。
技術の項で述べたウェーブレット変換や量子化やエント
ロピー符号化など、オリジナルデータを符号化データに
変換するまでのすべての処理を含むものであり、通常、
量子化の後段側において行なわれるエントロピー符号化
などの狭義の符号化処理のみを意味するものではなく、
通常、変換符号化処理などといわれる広義の符号化処理
を意味する。以下においても、単に符号化処理というと
きには、この広義の符号化処理を意味し、量子化の後段
側などにおいて行なわれる狭義の符号化処理には、例え
ば「エントロピー」など、処理内容を明確にする枕詞を
つけて記載する。
【0014】「第1の方式による復号化処理」とは、第
1の方式による符号化処理に対応する復号化処理であっ
て、該第1の方式による符号化処理によって符号化した
前記第1の符号化データに基づいて、前記第1の方式に
よる復号化処理によって画像を復元したとき、元の画像
を復元(可逆/非可逆のいずれでもよい)することので
きる復号化処理を意味する。なお、この関係は、第2の
方式による符号化処理と第2の方式による復号化処理の
間でも同じである。
1の方式による符号化処理に対応する復号化処理であっ
て、該第1の方式による符号化処理によって符号化した
前記第1の符号化データに基づいて、前記第1の方式に
よる復号化処理によって画像を復元したとき、元の画像
を復元(可逆/非可逆のいずれでもよい)することので
きる復号化処理を意味する。なお、この関係は、第2の
方式による符号化処理と第2の方式による復号化処理の
間でも同じである。
【0015】「所定のステップ」とは、前述のようにし
て得られた、第2の符号化データと略等価なデータに対
して、第2の方式による復号化処理を施したとき、元の
画像と略等価の画像を復元することのできるステップを
意味する。なお「略等価」とは、必ずしも完全に元の画
像と同じ画像に限らないという意味であり、要するに、
実用上使用に耐え得る品質の画像を復元することのでき
るものであればよい。
て得られた、第2の符号化データと略等価なデータに対
して、第2の方式による復号化処理を施したとき、元の
画像と略等価の画像を復元することのできるステップを
意味する。なお「略等価」とは、必ずしも完全に元の画
像と同じ画像に限らないという意味であり、要するに、
実用上使用に耐え得る品質の画像を復元することのでき
るものであればよい。
【0016】なお、略完全に元の画像と同じ画像を復元
するためには、前記所定のステップを、第1および第2
の方式による各符号化処理の、該符号化処理の前段側の
略全体に亘って共通する各ステップの最も後段のステッ
プの直後のステップとするとよい。つまり、両方式の共
通するステップまで第1の方式で一旦復号化処理し、改
めて、それ以降を第2の方式で符号化するということで
ある。
するためには、前記所定のステップを、第1および第2
の方式による各符号化処理の、該符号化処理の前段側の
略全体に亘って共通する各ステップの最も後段のステッ
プの直後のステップとするとよい。つまり、両方式の共
通するステップまで第1の方式で一旦復号化処理し、改
めて、それ以降を第2の方式で符号化するということで
ある。
【0017】なお、上記方法における第1および/また
は第2の方式は、少なくともウェーブレット変換処理を
行なうものとすることができる。
は第2の方式は、少なくともウェーブレット変換処理を
行なうものとすることができる。
【0018】本発明のデータ符号化装置は、オリジナル
データに対して第1の方式による符号化処理を施して第
1の符号化データを得る第1の符号化手段を備えた符号
化装置であって、該第1の方式による復号化処理を用い
て所定のステップまで復号化して中間復号化データを得
る復号化手段と、該中間復号化データに対して、第2の
方式による符号化処理のうちの前記所定のステップに対
応する処理以降の処理を施す第2の符号化手段とをさら
に備え、該第2の符号化手段から、オリジナルデータに
対して第2の方式による符号化処理を施して得られる第
2の符号化データと略等価なデータを得ることを特徴と
するものである。
データに対して第1の方式による符号化処理を施して第
1の符号化データを得る第1の符号化手段を備えた符号
化装置であって、該第1の方式による復号化処理を用い
て所定のステップまで復号化して中間復号化データを得
る復号化手段と、該中間復号化データに対して、第2の
方式による符号化処理のうちの前記所定のステップに対
応する処理以降の処理を施す第2の符号化手段とをさら
に備え、該第2の符号化手段から、オリジナルデータに
対して第2の方式による符号化処理を施して得られる第
2の符号化データと略等価なデータを得ることを特徴と
するものである。
【0019】本発明のデータ符号化装置の復号化手段
は、前記所定のステップを、第1および第2の方式によ
る各符号化処理の、該符号化処理の前段側の略全体に亘
って共通する各ステップの最も後段のステップの直後の
ステップとするものであることが望ましい。
は、前記所定のステップを、第1および第2の方式によ
る各符号化処理の、該符号化処理の前段側の略全体に亘
って共通する各ステップの最も後段のステップの直後の
ステップとするものであることが望ましい。
【0020】また、本発明のデータ符号化装置の第1お
よび/または第2の符号化手段は、少なくともウェーブ
レット変換処理を行なうものとすることができる。
よび/または第2の符号化手段は、少なくともウェーブ
レット変換処理を行なうものとすることができる。
【0021】なお、本発明による上記方法をコンピュー
タに実行させるためのプログラムとして、コンピュータ
読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
タに実行させるためのプログラムとして、コンピュータ
読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は、上述のように、オリジナルデ
ータに対して第1の方式による符号化処理を施して得た
第1の符号化データに対して該第1の方式による復号化
処理を所定のステップまで施した後、該所定のステップ
以降を第2の方式で符号化処理するようにしたものであ
る。ここで、前記所定のステップは、前述のようにして
得られた、第2の符号化データと略等価なデータに対し
て、第2の方式による復号化処理を施したとき、元の画
像と略等価の画像を復元することのできるステップであ
るので、実質的には、第1の符号化データを第2の符号
化データにトランスコーディングすることができる。例
えば、独自方式の符号化データを標準的な方式の符号化
データに変換することができる。
ータに対して第1の方式による符号化処理を施して得た
第1の符号化データに対して該第1の方式による復号化
処理を所定のステップまで施した後、該所定のステップ
以降を第2の方式で符号化処理するようにしたものであ
る。ここで、前記所定のステップは、前述のようにして
得られた、第2の符号化データと略等価なデータに対し
て、第2の方式による復号化処理を施したとき、元の画
像と略等価の画像を復元することのできるステップであ
るので、実質的には、第1の符号化データを第2の符号
化データにトランスコーディングすることができる。例
えば、独自方式の符号化データを標準的な方式の符号化
データに変換することができる。
【0023】これにより、元々は第1の方式による符号
化データ(例えば独自方式の符号化データ)であって
も、第2の方式(例えば標準的な方式)による復号器を
用いてそのまま復号化して画像再生することができるよ
うになる。
化データ(例えば独自方式の符号化データ)であって
も、第2の方式(例えば標準的な方式)による復号器を
用いてそのまま復号化して画像再生することができるよ
うになる。
【0024】また、第1の方式で完全に元の画像を復元
した後に改めて第2の方式で符号化処理を施すのとは異
なり、第1の方式の復号化処理は、実用上使用に耐え得
る品質の画像を復元することのできる所定のステップま
での処理に留めているので、所定のステップ以降の第1
の方式の復号化処理と、所定のステップまでの第2の方
式の符号化処理を行なわずに済み、データ変換のための
処理を簡略化できる。
した後に改めて第2の方式で符号化処理を施すのとは異
なり、第1の方式の復号化処理は、実用上使用に耐え得
る品質の画像を復元することのできる所定のステップま
での処理に留めているので、所定のステップ以降の第1
の方式の復号化処理と、所定のステップまでの第2の方
式の符号化処理を行なわずに済み、データ変換のための
処理を簡略化できる。
【0025】また、前記所定のステップを、第1および
第2の方式による各符号化処理の、該符号化処理の前段
側の略全体に亘って共通する各ステップの最も後段のス
テップの直後のステップとすれば、第2の符号化データ
と実質的に同じデータを得ることができ、略殆ど元の画
像を復元することができる。つまり、いわゆる完全互換
性を担保することができる。
第2の方式による各符号化処理の、該符号化処理の前段
側の略全体に亘って共通する各ステップの最も後段のス
テップの直後のステップとすれば、第2の符号化データ
と実質的に同じデータを得ることができ、略殆ど元の画
像を復元することができる。つまり、いわゆる完全互換
性を担保することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態について説明する。図1は本発明の一実施形態の符
号化装置の構成を示す概略ブロック図である。この符号
化装置は、本願出願人が、前記特願平 11-201409号にお
いて提案している、WTCQ方式を応用したデータ圧縮方式
(以下COMP方式という)によって得られる符号化データ
DWと、JPEG2k方式に基づいて得られる符号化データD
Jとの間で、データの相互変換、いわゆるトランスコー
ディングを行なうものである。この符号化装置は、図1
に示すように、オリジナルデータSをウェーブレット変
換して各解像度におけるサブバンドごとのウェーブレッ
ト変換データWSを得るウェーブレット変換部1、ウェ
ーブレット変換データWSを量子化する量子化部2、お
よび量子化された量子化データRS1をCOMP方式に基づ
いてエントロピー符号化するエントロピー符号化部4か
らなるCOMP方式符号復号化部100と、ウェーブレット
変換部1、量子化部2、および量子化されたウェーブレ
ット変換データをJPEG2k方式に基づいてエントロピー符
号化するエントロピー符号化部5からなるJPEG2k方式符
号復号化部110とを有している。図1から判るよう
に、COMP方式符号復号化部100およびJPEG2k方式符号
復号化部110は、ウェーブレット変換部1の全部と量
子化部2の一部を供用する構成となっている。なお、ウ
ェーブレット変換部1、量子化部2、エントロピー符号
化部4,5は、いずれも、復号化のための処理部分をも
包含している。
形態について説明する。図1は本発明の一実施形態の符
号化装置の構成を示す概略ブロック図である。この符号
化装置は、本願出願人が、前記特願平 11-201409号にお
いて提案している、WTCQ方式を応用したデータ圧縮方式
(以下COMP方式という)によって得られる符号化データ
DWと、JPEG2k方式に基づいて得られる符号化データD
Jとの間で、データの相互変換、いわゆるトランスコー
ディングを行なうものである。この符号化装置は、図1
に示すように、オリジナルデータSをウェーブレット変
換して各解像度におけるサブバンドごとのウェーブレッ
ト変換データWSを得るウェーブレット変換部1、ウェ
ーブレット変換データWSを量子化する量子化部2、お
よび量子化された量子化データRS1をCOMP方式に基づ
いてエントロピー符号化するエントロピー符号化部4か
らなるCOMP方式符号復号化部100と、ウェーブレット
変換部1、量子化部2、および量子化されたウェーブレ
ット変換データをJPEG2k方式に基づいてエントロピー符
号化するエントロピー符号化部5からなるJPEG2k方式符
号復号化部110とを有している。図1から判るよう
に、COMP方式符号復号化部100およびJPEG2k方式符号
復号化部110は、ウェーブレット変換部1の全部と量
子化部2の一部を供用する構成となっている。なお、ウ
ェーブレット変換部1、量子化部2、エントロピー符号
化部4,5は、いずれも、復号化のための処理部分をも
包含している。
【0027】最初に、COMP方式による符号化処理を行な
うCOMP方式符号復号化部100について説明する。図2
は、COMP方式符号復号化部100の詳細構成を示すブロ
ック図である。図2に示すように、量子化部2は、係数
走査手段121、クラス分け手段122および符号化長
割当て手段123からなる、ウェーブレット変換部1か
ら得られるウェーブレット変換データWSをクラス分け
するとともに各クラスのビット配分を決定するクラス分
け・ビット配分手段120と、クラス分け・ビット配分
手段120により決定されたビット配分に基づいてウェ
ーブレット変換データWSを量子化して量子化データR
Sを得るTCQ量子化手段130とを有している。ま
た、エントロピー符号化部4は、TCQ量子化手段13
0により得られる量子化データRSを0値と非0値とに
分類して0値データS0、非0値データNSおよびこの
分類結果を表す分類情報データBを得る分類手段141
と、分類情報データBを第1の符号化方式により符号化
する第1の符号化手段145と、非0値データNSを第
2の符号化方式により符号化する第2の符号化手段14
6とを有する。なお、TCQ量子化手段130、分類手
段141、第1および第2の符号化手段145,146
は復号化のための処理部分をも包含している。第1およ
び第2の各符号化方式により符号化されたデータを纏め
てCOMP方式の符号化データDWという。
うCOMP方式符号復号化部100について説明する。図2
は、COMP方式符号復号化部100の詳細構成を示すブロ
ック図である。図2に示すように、量子化部2は、係数
走査手段121、クラス分け手段122および符号化長
割当て手段123からなる、ウェーブレット変換部1か
ら得られるウェーブレット変換データWSをクラス分け
するとともに各クラスのビット配分を決定するクラス分
け・ビット配分手段120と、クラス分け・ビット配分
手段120により決定されたビット配分に基づいてウェ
ーブレット変換データWSを量子化して量子化データR
Sを得るTCQ量子化手段130とを有している。ま
た、エントロピー符号化部4は、TCQ量子化手段13
0により得られる量子化データRSを0値と非0値とに
分類して0値データS0、非0値データNSおよびこの
分類結果を表す分類情報データBを得る分類手段141
と、分類情報データBを第1の符号化方式により符号化
する第1の符号化手段145と、非0値データNSを第
2の符号化方式により符号化する第2の符号化手段14
6とを有する。なお、TCQ量子化手段130、分類手
段141、第1および第2の符号化手段145,146
は復号化のための処理部分をも包含している。第1およ
び第2の各符号化方式により符号化されたデータを纏め
てCOMP方式の符号化データDWという。
【0028】図3は、ウェーブレット変換部1により得
られるウェーブレット変換データWSを模式的に示した
図である。ここで、図3(a)に示すデータLL1は原
画像の縦横を各々1/2に縮小した縮小画像を表し、ま
た該縮小画像において、LH0は副走査方向の高周波成
分を表し、HL0は主走査方向の高周波成分)を表し、
HH0は対角方向の高周波成分を表す。図3(b)に示
すデータLL2はデータLL1の縦横をさらに1/2に
縮小した縮小画像を表し、また該縮小画像において、L
H1は副走査方向の高周波成分を表し、HL1は主走査
方向の高周波成分を表し、HH1は対角方向の高周波成
分を表す。このようなウェーブレット変換を3回行った
状態を1つの図で示したのが図3(c)である。なお、
ウェーブレット変換データWSは、上記各データLL1
などを総称したものである。
られるウェーブレット変換データWSを模式的に示した
図である。ここで、図3(a)に示すデータLL1は原
画像の縦横を各々1/2に縮小した縮小画像を表し、ま
た該縮小画像において、LH0は副走査方向の高周波成
分を表し、HL0は主走査方向の高周波成分)を表し、
HH0は対角方向の高周波成分を表す。図3(b)に示
すデータLL2はデータLL1の縦横をさらに1/2に
縮小した縮小画像を表し、また該縮小画像において、L
H1は副走査方向の高周波成分を表し、HL1は主走査
方向の高周波成分を表し、HH1は対角方向の高周波成
分を表す。このようなウェーブレット変換を3回行った
状態を1つの図で示したのが図3(c)である。なお、
ウェーブレット変換データWSは、上記各データLL1
などを総称したものである。
【0029】次に量子化部2について説明する。クラス
分け・ビット配分手段120は、下記のようにしてウェ
ーブレット変換データWSのクラス分けおよびビット配
分を決定する。例えば、図4(c)に示すようにウェー
ブレット変換を行うことにより得られた各サブバンドご
とのウェーブレット変換データWSに対しては、データ
LL2、データHHn(n=0〜2)、データHLn
(n=0〜2)、およびデータLHn(n=0〜2)の
4つのクラスにクラス分けを行う。このようにクラス分
けを行うのは、各クラスのデータが統計的に類似した信
号値を有するものであるからである。そして、各クラス
のデータについて、例えばデータ値の2乗誤差を算出し
て、その2乗誤差の大きさに応じて量子化のビット配分
を決定する。例えば、2乗誤差が大きければデータを保
存するために大きなビット数を割り当て、2乗誤差が小
さければデータは多少欠落してもよいため割り当てるビ
ット数を小さくする。
分け・ビット配分手段120は、下記のようにしてウェ
ーブレット変換データWSのクラス分けおよびビット配
分を決定する。例えば、図4(c)に示すようにウェー
ブレット変換を行うことにより得られた各サブバンドご
とのウェーブレット変換データWSに対しては、データ
LL2、データHHn(n=0〜2)、データHLn
(n=0〜2)、およびデータLHn(n=0〜2)の
4つのクラスにクラス分けを行う。このようにクラス分
けを行うのは、各クラスのデータが統計的に類似した信
号値を有するものであるからである。そして、各クラス
のデータについて、例えばデータ値の2乗誤差を算出し
て、その2乗誤差の大きさに応じて量子化のビット配分
を決定する。例えば、2乗誤差が大きければデータを保
存するために大きなビット数を割り当て、2乗誤差が小
さければデータは多少欠落してもよいため割り当てるビ
ット数を小さくする。
【0030】TCQ量子化手段130には図示しない複
数のスカラー量子化器(後述するJPEG2k方式で用いるス
カラー量子化手段132を共用することができる)が設
けられており、クラス分け・ビット配分手段120にお
いて決定されたビット配分に基づいてTCQ方式により
ウェーブレット変換データWSの量子化を行う。ここ
で、TCQ方式とは、信号通信や音声符号化等の分野に
おいて開発されたTCM(Trellis Coded Modulation)
をベースとしてこれを画像の符号化に拡張したものであ
る。TCQ方式は理論的には無限長のベクトル量子化と
同じ意味と見なすことができ、 rate-distortion理論の
観点からも従来のスカラー量子化と比較して数dBのS
/Nを向上することができる。このTCQ方式はベクト
ル量子化の1つの方式であり、複数個の信号(b1,b
2…bn)の入力に対して同数の量子化値(q1,q2
…qn)を出力する。ここでの量子化値の決定はビダビ
アルゴリズムを用いて行われ、入力ベクトルに対して量
子化誤差のトータルが最小となるパスを探索することに
よって決定される。なお、本実施形態では個々の量子化
誤差の2乗をパスのコストとしてビダビアルゴリズムを
適用するものとする。ここで、TCQ方式においては、
複数の量子化代表値の組を定義しており、状態ごとにこ
の組を使い分けて量子化を行なっている。例えば、クラ
ス分け・ビット配分手段120において決定されたビッ
ト配分が4ビットであり、量子化後のインデックス(詳
細は後述する)を4ビット以下で表現する場合を考える
と、16点の量子化代表値を使用すれば量子化を簡易に
行うことができるが、TCQ方式では16点の量子化代
表値の組を2つ(例えばQ1とQ2)を有し、状態S0
ではQ1、状態S1ではQ2というように、状態ごとに
使用する量子化代表値の組を定義している。そして、予
め量子化および逆量子化共通の状態遷移規則を定めてお
き、1画素について量子化を行うごとに状態遷移しなが
ら量子化を進めていく。このように、量子化処理を行う
ことにより、見かけ上量子化代表値は倍の32点(但し
0を重複させた場合は31点)を使用可能となり、量子
化誤差を小さくするパスの選択肢を広げることができ
る。
数のスカラー量子化器(後述するJPEG2k方式で用いるス
カラー量子化手段132を共用することができる)が設
けられており、クラス分け・ビット配分手段120にお
いて決定されたビット配分に基づいてTCQ方式により
ウェーブレット変換データWSの量子化を行う。ここ
で、TCQ方式とは、信号通信や音声符号化等の分野に
おいて開発されたTCM(Trellis Coded Modulation)
をベースとしてこれを画像の符号化に拡張したものであ
る。TCQ方式は理論的には無限長のベクトル量子化と
同じ意味と見なすことができ、 rate-distortion理論の
観点からも従来のスカラー量子化と比較して数dBのS
/Nを向上することができる。このTCQ方式はベクト
ル量子化の1つの方式であり、複数個の信号(b1,b
2…bn)の入力に対して同数の量子化値(q1,q2
…qn)を出力する。ここでの量子化値の決定はビダビ
アルゴリズムを用いて行われ、入力ベクトルに対して量
子化誤差のトータルが最小となるパスを探索することに
よって決定される。なお、本実施形態では個々の量子化
誤差の2乗をパスのコストとしてビダビアルゴリズムを
適用するものとする。ここで、TCQ方式においては、
複数の量子化代表値の組を定義しており、状態ごとにこ
の組を使い分けて量子化を行なっている。例えば、クラ
ス分け・ビット配分手段120において決定されたビッ
ト配分が4ビットであり、量子化後のインデックス(詳
細は後述する)を4ビット以下で表現する場合を考える
と、16点の量子化代表値を使用すれば量子化を簡易に
行うことができるが、TCQ方式では16点の量子化代
表値の組を2つ(例えばQ1とQ2)を有し、状態S0
ではQ1、状態S1ではQ2というように、状態ごとに
使用する量子化代表値の組を定義している。そして、予
め量子化および逆量子化共通の状態遷移規則を定めてお
き、1画素について量子化を行うごとに状態遷移しなが
ら量子化を進めていく。このように、量子化処理を行う
ことにより、見かけ上量子化代表値は倍の32点(但し
0を重複させた場合は31点)を使用可能となり、量子
化誤差を小さくするパスの選択肢を広げることができ
る。
【0031】次に、TCQ方式における逆量子化方法に
ついて説明する。逆量子化方法は、インデックスの最初
の値から順に要素を逆量子化することにより行われる。
上述したように、インデックスが(1,−3,3,0,
−3)の場合、インデックスの最初の値が1であるた
め、図5に示す2つのサムセット量子化器A0,A1を
比較すると、要素の最初の値はΔ(=0.5)または−
Δ(=−0.5)が考えられるが、初期状態が01すな
わち状態D2&D0(=A0)であることから、図6に
示すトレリス遷移の規則に従うと量子化器D2が選択さ
れるため、量子化器D2のΔすなわち0.5に逆量子化
される。そして遷移状態がD2(D0&D2=A0)に
変化する。同様にしてインデックスの次の値が−3であ
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−
5Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規
則に従うと量子化器D2が選択されるため、量子化器D
2の−6Δすなわち−3に逆量子化される。そして遷移
状態がD2(D1&D3=A1)に変化する。
ついて説明する。逆量子化方法は、インデックスの最初
の値から順に要素を逆量子化することにより行われる。
上述したように、インデックスが(1,−3,3,0,
−3)の場合、インデックスの最初の値が1であるた
め、図5に示す2つのサムセット量子化器A0,A1を
比較すると、要素の最初の値はΔ(=0.5)または−
Δ(=−0.5)が考えられるが、初期状態が01すな
わち状態D2&D0(=A0)であることから、図6に
示すトレリス遷移の規則に従うと量子化器D2が選択さ
れるため、量子化器D2のΔすなわち0.5に逆量子化
される。そして遷移状態がD2(D0&D2=A0)に
変化する。同様にしてインデックスの次の値が−3であ
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−
5Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規
則に従うと量子化器D2が選択されるため、量子化器D
2の−6Δすなわち−3に逆量子化される。そして遷移
状態がD2(D1&D3=A1)に変化する。
【0032】同様にしてインデックスの次の値が3であ
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は5Δ(=2.5)または6
Δ(=3)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従う
と量子化器D3が選択されるため、量子化器D3の6Δ
すなわち3に逆量子化される。そして遷移状態がD3
(D3&D1=A1)に変化する。さらに、これの次の
値が0であるため、2つのサムセット量子化器A0,A
1を比較すると、これに対応する要素はともに0であ
り、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D1が選択さ
れるため、量子化器D1の0に逆量子化される。そし
て、ここでは遷移状態がD1(D3&D1=A1)のま
ま移行する。最後のインデックスの値は−3であるた
め、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較する
と、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−5
Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規則
に従うと量子化器D3が選択されるため、量子化器D3
の−5Δすなわち−2.5に逆量子化される。そしてこ
れにより、(0.5,−3,3,0,−2.5)の信号
が復元される。
るため、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較す
ると、これに対応する要素は5Δ(=2.5)または6
Δ(=3)が考えられるが、トレリス遷移の規則に従う
と量子化器D3が選択されるため、量子化器D3の6Δ
すなわち3に逆量子化される。そして遷移状態がD3
(D3&D1=A1)に変化する。さらに、これの次の
値が0であるため、2つのサムセット量子化器A0,A
1を比較すると、これに対応する要素はともに0であ
り、トレリス遷移の規則に従うと量子化器D1が選択さ
れるため、量子化器D1の0に逆量子化される。そし
て、ここでは遷移状態がD1(D3&D1=A1)のま
ま移行する。最後のインデックスの値は−3であるた
め、2つのサムセット量子化器A0,A1を比較する
と、これに対応する要素は−6Δ(=−3)または−5
Δ(=−2.5)が考えられるが、トレリス遷移の規則
に従うと量子化器D3が選択されるため、量子化器D3
の−5Δすなわち−2.5に逆量子化される。そしてこ
れにより、(0.5,−3,3,0,−2.5)の信号
が復元される。
【0033】このように、トレリス遷移を定義してこれ
の規則に基づいて最適な量子化器を選択することによ
り、量子化を行うことができる。なおTCQ方式の詳細
については、上述したP.Sriramらの文献に記載されてい
る。
の規則に基づいて最適な量子化器を選択することによ
り、量子化を行うことができる。なおTCQ方式の詳細
については、上述したP.Sriramらの文献に記載されてい
る。
【0034】なお、ウェーブレット変換手段1、クラス
分け・ビット配分手段120、およびTCQ量子化手段
130による、前記WTCQアルゴリズム処理(復号化処理
も含む)のより詳しい説明は、本願出願人による特願平
11-201409号や、上述したP.Sriramらの文献を参照する
とよい。
分け・ビット配分手段120、およびTCQ量子化手段
130による、前記WTCQアルゴリズム処理(復号化処理
も含む)のより詳しい説明は、本願出願人による特願平
11-201409号や、上述したP.Sriramらの文献を参照する
とよい。
【0035】次に、ビットプレーン2値算術符号化を行
なうエントロピー符号化部4について説明する。このエ
ントロピー符号化部4は、従来のWTCQ方式と異なり、前
記特願平 11-201409号において本願出願人が提案してい
るものである。なお、このエントロピー符号化部4を用
いたCOMP方式は、TCQおよびクラス分けといったユニ
ークな2つの特徴を有するWTCQアルゴリズムを基本とし
た符号化方式であり、医療用ネットワークに好適な符号
化方式であると考えられる。以下、特徴部分を説明す
る。
なうエントロピー符号化部4について説明する。このエ
ントロピー符号化部4は、従来のWTCQ方式と異なり、前
記特願平 11-201409号において本願出願人が提案してい
るものである。なお、このエントロピー符号化部4を用
いたCOMP方式は、TCQおよびクラス分けといったユニ
ークな2つの特徴を有するWTCQアルゴリズムを基本とし
た符号化方式であり、医療用ネットワークに好適な符号
化方式であると考えられる。以下、特徴部分を説明す
る。
【0036】分類手段141は量子化データRSをその
データ値に応じて分類する。この際、量子化データRS
を代表値と代表値以外のデータ値とに分類するものとす
る。例えば、本実施形態においては、量子化データRS
の0値を代表値とし、量子化データRSを0値データS
0と非0値データNSの2つに分類する。ここで、オリ
ジナルデータSに対してウェーブレット変換を施して量
子化を行うと、量子化データRSにおける0値の割合が
非常に大きくなり、例えば0.5bit/pixel(10bitオリジ
ナルデータSに対して 1/20圧縮)に圧縮を行う場合
は、非0値データNSの割合は全データの約13%程度と
なる。このように、量子化データRSを0値と非0値と
に分類して0値データS0と非0値データNSとを得る
とともに、この分類に関する情報を表す分類情報データ
Bを得る。ここで、分類情報データBは量子化データR
Sを0値と非0値とに分類した結果を表す2値データと
なる。
データ値に応じて分類する。この際、量子化データRS
を代表値と代表値以外のデータ値とに分類するものとす
る。例えば、本実施形態においては、量子化データRS
の0値を代表値とし、量子化データRSを0値データS
0と非0値データNSの2つに分類する。ここで、オリ
ジナルデータSに対してウェーブレット変換を施して量
子化を行うと、量子化データRSにおける0値の割合が
非常に大きくなり、例えば0.5bit/pixel(10bitオリジ
ナルデータSに対して 1/20圧縮)に圧縮を行う場合
は、非0値データNSの割合は全データの約13%程度と
なる。このように、量子化データRSを0値と非0値と
に分類して0値データS0と非0値データNSとを得る
とともに、この分類に関する情報を表す分類情報データ
Bを得る。ここで、分類情報データBは量子化データR
Sを0値と非0値とに分類した結果を表す2値データと
なる。
【0037】第1の符号化手段142は分類情報データ
Bを符号化するためのものであり、ここで行われる符号
化方式としては、演算が比較的にシンプルなハフマン符
号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、
Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化および
2値算術符号化のいずれかを採用することができる。な
お、上述したランレングス符号化、B1符号化、B2符
号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号
化、および2値算術符号化は2値データを符号化するの
に適した符号化方式である。
Bを符号化するためのものであり、ここで行われる符号
化方式としては、演算が比較的にシンプルなハフマン符
号化、ランレングス符号化、B1符号化、B2符号化、
Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号化および
2値算術符号化のいずれかを採用することができる。な
お、上述したランレングス符号化、B1符号化、B2符
号化、Wyle符号化、Golomb符号化、Golomb-Rice符号
化、および2値算術符号化は2値データを符号化するの
に適した符号化方式である。
【0038】第2の符号化手段143は非0値データN
Sを符号化するためのものであり、ここで行われる符号
化方式としては、ハフマン符号化、ユニバーサル符号
化、および多値算術符号化のいずれかを採用することが
できる。これらの符号化方式は、演算は複雑であるもの
の、効率よく、すなわち高い圧縮率によりデータを符号
化することができるものである。
Sを符号化するためのものであり、ここで行われる符号
化方式としては、ハフマン符号化、ユニバーサル符号
化、および多値算術符号化のいずれかを採用することが
できる。これらの符号化方式は、演算は複雑であるもの
の、効率よく、すなわち高い圧縮率によりデータを符号
化することができるものである。
【0039】なお、上述した第1および第2の符号化手
段142,143において行われる符号化方式について
は、「ディジタル通信工学,笠原ら,昭晃堂,平成4年
2月25日」に詳細が記載されている。
段142,143において行われる符号化方式について
は、「ディジタル通信工学,笠原ら,昭晃堂,平成4年
2月25日」に詳細が記載されている。
【0040】次いで、COMP方式による符号化の動作につ
いて図7に示すフローチャートを参照して示す。
いて図7に示すフローチャートを参照して示す。
【0041】まず、ウェーブレット変換部1においてオ
リジナルデータSに対してウェーブレットを施して、画
像の冗長度を低減するとともに、多重解像度情報、すな
わち複数の基本周波数帯域に分割してウェーブレット変
換データWSを得る(ステップS1)。
リジナルデータSに対してウェーブレットを施して、画
像の冗長度を低減するとともに、多重解像度情報、すな
わち複数の基本周波数帯域に分割してウェーブレット変
換データWSを得る(ステップS1)。
【0042】次いで、クラス分け・ビット配分手段12
0において、ウェーブレット変換データWSのクラス分
けおよび各クラスのビット配分が決定され(ステップS
2)、TCQ量子化手段130において各クラスのウェ
ーブレット変換データWSが決定されたビット配分に基
づいて量子化されて量子化データRSが得られる(ステ
ップS3)。つまり、本方式には、adaptive(適応)モ
ードとnon-adaptiveモードがあり、non-adaptiveモード
の場合には、1つの周波数帯域を1つのシーケンスとし
て、また、adaptiveモードの場合には、変換係数(ウェ
ーブレット変換データWS)の局所的な性質に応じてカ
テゴリー分け(クラス分け)し、各周波数帯域(一部の
低周波数帯域をのぞく)を2つのシーケンスに分割して
取り扱う。係数走査手段121ではシーケンスごとに係
数を走査する。符号化長割当て手段123で所望のビッ
トレートとなるように各シーケンスに対する量子化ステ
ップサイズを設計し、TCQ量子化手段130で変換係
数の量子化処理を行なう。これによりウェーブレット変
換後のデータの冗長性をさらに低減するとともに、デー
タ量をコントロールすることができる。
0において、ウェーブレット変換データWSのクラス分
けおよび各クラスのビット配分が決定され(ステップS
2)、TCQ量子化手段130において各クラスのウェ
ーブレット変換データWSが決定されたビット配分に基
づいて量子化されて量子化データRSが得られる(ステ
ップS3)。つまり、本方式には、adaptive(適応)モ
ードとnon-adaptiveモードがあり、non-adaptiveモード
の場合には、1つの周波数帯域を1つのシーケンスとし
て、また、adaptiveモードの場合には、変換係数(ウェ
ーブレット変換データWS)の局所的な性質に応じてカ
テゴリー分け(クラス分け)し、各周波数帯域(一部の
低周波数帯域をのぞく)を2つのシーケンスに分割して
取り扱う。係数走査手段121ではシーケンスごとに係
数を走査する。符号化長割当て手段123で所望のビッ
トレートとなるように各シーケンスに対する量子化ステ
ップサイズを設計し、TCQ量子化手段130で変換係
数の量子化処理を行なう。これによりウェーブレット変
換後のデータの冗長性をさらに低減するとともに、デー
タ量をコントロールすることができる。
【0043】最後に、エントロピー符号化部4により、
量子化されたデータの統計的性質を利用して、量子化値
の符号化処理を行なってコンパクトなデータに変換(デ
ータ圧縮)する。すなわち、量子化データRSは分類手
段141において0値データS0と非0値データNSと
に分類されるとともに、0値データS0と非0値データ
NSとの分類を表す分類情報データBが得られる(ステ
ップS4)。分類情報データBは第1の符号化手段14
2において、上述したハフマン符号化などの各符号化の
いずれかの符号化方式により符号化される(ステップS
5)。一方、非0値データNSは第2の符号化手段14
3において上述したハフマン符号化などの各符号化のい
ずれかの符号化方式により符号化される(ステップS
6)。なお、ステップS5,S6の処理は逆であっても
よく、また並列に行なってもよい。
量子化されたデータの統計的性質を利用して、量子化値
の符号化処理を行なってコンパクトなデータに変換(デ
ータ圧縮)する。すなわち、量子化データRSは分類手
段141において0値データS0と非0値データNSと
に分類されるとともに、0値データS0と非0値データ
NSとの分類を表す分類情報データBが得られる(ステ
ップS4)。分類情報データBは第1の符号化手段14
2において、上述したハフマン符号化などの各符号化の
いずれかの符号化方式により符号化される(ステップS
5)。一方、非0値データNSは第2の符号化手段14
3において上述したハフマン符号化などの各符号化のい
ずれかの符号化方式により符号化される(ステップS
6)。なお、ステップS5,S6の処理は逆であっても
よく、また並列に行なってもよい。
【0044】そして、符号化された分類情報データBお
よび非0値データNSをCOMP方式の符号化データDWと
して、図示しない記録手段において記録媒体に記録して
(ステップS7)処理を終了する。
よび非0値データNSをCOMP方式の符号化データDWと
して、図示しない記録手段において記録媒体に記録して
(ステップS7)処理を終了する。
【0045】なお、符号化データDWを復号化する復号
化処理は符号化処理の逆手順であり、図7に示すフロー
チャートと逆の処理を行えばよい。すなわち、符号化デ
ータDWに含まれる符号化された分類情報データBおよ
び非0値データNSをその符号化方式に対応する復号化
方式により復号化して分類情報データBおよび非0値デ
ータNSを得、分類情報データBおよび非0値データN
Sに基づいて0値データS0を求めて量子化データRS
を得る。そして、量子化データRSを逆量子化してウェ
ーブレット変換データWSを得、このウェーブレット変
換データWSを逆ウェーブレット変換することによりオ
リジナルデータSが得られることとなる。このとき、符
号化処理とは異なり、クラス分けや量子化ステップ幅の
ための計算は行なわなくてすみ、逆量子化(inverse-T
CQ)もTQCほど複雑でないため、この方式の場合、
復号化処理の方が符号化処理と比べて、若干簡素・高速
である。
化処理は符号化処理の逆手順であり、図7に示すフロー
チャートと逆の処理を行えばよい。すなわち、符号化デ
ータDWに含まれる符号化された分類情報データBおよ
び非0値データNSをその符号化方式に対応する復号化
方式により復号化して分類情報データBおよび非0値デ
ータNSを得、分類情報データBおよび非0値データN
Sに基づいて0値データS0を求めて量子化データRS
を得る。そして、量子化データRSを逆量子化してウェ
ーブレット変換データWSを得、このウェーブレット変
換データWSを逆ウェーブレット変換することによりオ
リジナルデータSが得られることとなる。このとき、符
号化処理とは異なり、クラス分けや量子化ステップ幅の
ための計算は行なわなくてすみ、逆量子化(inverse-T
CQ)もTQCほど複雑でないため、この方式の場合、
復号化処理の方が符号化処理と比べて、若干簡素・高速
である。
【0046】以上説明したように、上記COMP方式の符号
化方式は、サブバンドベースウェーブレット変換符号化
方式であって、変換処理、量子化処理、エントロピー符
号化処理の3つの処理から構成されており、これら3つ
の処理は上述のように圧縮処理に必要な各役割を分担し
て処理している。
化方式は、サブバンドベースウェーブレット変換符号化
方式であって、変換処理、量子化処理、エントロピー符
号化処理の3つの処理から構成されており、これら3つ
の処理は上述のように圧縮処理に必要な各役割を分担し
て処理している。
【0047】ここで、上述のようにして得られる分類情
報データBは2値データであり、情報量としては比較的
少なく、第1の符号化手段142において行われるシン
プルな符号化方式により、少ない演算量かつ高い圧縮率
により符号化を行うことができる。また、0値データS
0は元々情報を有さないものであるから、符号化しなく
とも0値と非0値との分類情報のみを有していれば復号
化することができる。さらに、非0値データNSは多値
ではあるものの、その割合は上述したように全量子化デ
ータRSの13%程度に過ぎないため、第2の符号化手
段143において、効率はよいが演算が複雑な符号化方
式により符号化を行なっても、演算量を少なくすること
ができることとなり、結果として、オリジナルデータS
を高い圧縮率により効率よく、かつ高速に圧縮すること
ができる。例えば、従来のWTCQ方式によりオリジナルデ
ータSを1/20に圧縮した場合と、COMP方式による符
号化方式によりオリジナルデータSを1/17に圧縮し
た場合とで、圧縮効率および演算量は略等しいものとな
り、且つWTCQ方式と比較して性能劣化の程度は比較的小
さいものであることが、本出願人の実験により確認され
ている。
報データBは2値データであり、情報量としては比較的
少なく、第1の符号化手段142において行われるシン
プルな符号化方式により、少ない演算量かつ高い圧縮率
により符号化を行うことができる。また、0値データS
0は元々情報を有さないものであるから、符号化しなく
とも0値と非0値との分類情報のみを有していれば復号
化することができる。さらに、非0値データNSは多値
ではあるものの、その割合は上述したように全量子化デ
ータRSの13%程度に過ぎないため、第2の符号化手
段143において、効率はよいが演算が複雑な符号化方
式により符号化を行なっても、演算量を少なくすること
ができることとなり、結果として、オリジナルデータS
を高い圧縮率により効率よく、かつ高速に圧縮すること
ができる。例えば、従来のWTCQ方式によりオリジナルデ
ータSを1/20に圧縮した場合と、COMP方式による符
号化方式によりオリジナルデータSを1/17に圧縮し
た場合とで、圧縮効率および演算量は略等しいものとな
り、且つWTCQ方式と比較して性能劣化の程度は比較的小
さいものであることが、本出願人の実験により確認され
ている。
【0048】次に、JPEG2k方式による符号化処理を行な
うJPEG2k方式符号復号化部110について説明する。図
8は、JPEG2k方式符号復号化部110の詳細構成を示す
ブロック図である。図8に示すように、ウェーブレット
変換の後段側の量子化処理やエントロピー符号化処理を
行なうための手段として、量子化部2には、ブロック分
割手段125とスカラー量子化手段132が設けられ、
またエントロピー符号化部5には、JPEG2k方式のエント
ロピー符号化処理を行なうJPEG2k方式符号化手段151
およびラインベースエントロピー符号化手段152が設
けられている。JPEG2k方式符号化手段151は、少なく
とも、従来のWTCQ方式のエントロピー符号化と同じく、
ビットプレーン2値算術符号化を行なうものであるが、
細かな点では、異なる処理も行なわれる。なお、ブロッ
ク分割手段125、スカラー量子化手段132、各符号
化手段151,152は復号化のための処理部分をも包
含している。両符号化手段151,152により符号化
されたデータを纏めてJPEG2k方式の符号化データDJと
いう。
うJPEG2k方式符号復号化部110について説明する。図
8は、JPEG2k方式符号復号化部110の詳細構成を示す
ブロック図である。図8に示すように、ウェーブレット
変換の後段側の量子化処理やエントロピー符号化処理を
行なうための手段として、量子化部2には、ブロック分
割手段125とスカラー量子化手段132が設けられ、
またエントロピー符号化部5には、JPEG2k方式のエント
ロピー符号化処理を行なうJPEG2k方式符号化手段151
およびラインベースエントロピー符号化手段152が設
けられている。JPEG2k方式符号化手段151は、少なく
とも、従来のWTCQ方式のエントロピー符号化と同じく、
ビットプレーン2値算術符号化を行なうものであるが、
細かな点では、異なる処理も行なわれる。なお、ブロッ
ク分割手段125、スカラー量子化手段132、各符号
化手段151,152は復号化のための処理部分をも包
含している。両符号化手段151,152により符号化
されたデータを纏めてJPEG2k方式の符号化データDJと
いう。
【0049】次に、JPEG2k方式のアルゴリズムについて
簡単に説明する。なお、上記COMP方式と共通する部分が
多いので、該共通する部分は簡単に説明し、異なる構成
やJPEG2k方式が持つ特徴的機能について詳しく説明す
る。基本的には、WTCQ方式を基本とする上記COMP方式と
同じく、ウェーブレット変換、量子化、エントロピー符
号化という処理手順により符号化され、逆の手順で復号
化される。各処理手順を簡単に示すと以下のようにな
る。なお、符号化データDJを復号化する復号化処理は
符号化処理の逆手順であればよい。
簡単に説明する。なお、上記COMP方式と共通する部分が
多いので、該共通する部分は簡単に説明し、異なる構成
やJPEG2k方式が持つ特徴的機能について詳しく説明す
る。基本的には、WTCQ方式を基本とする上記COMP方式と
同じく、ウェーブレット変換、量子化、エントロピー符
号化という処理手順により符号化され、逆の手順で復号
化される。各処理手順を簡単に示すと以下のようにな
る。なお、符号化データDJを復号化する復号化処理は
符号化処理の逆手順であればよい。
【0050】1)ウェーブレット変換 COMP方式(WTCQ方式も同じ;以下JPEG2k方式のアルゴリ
ズムにおいて同様)と同じく実数型(ドーベッチ9/
7)と整数型(可逆;Lossy/非可逆;Lossless用)のウェ
ーブレットフィルターを持つ。つまり、COMP方式に用い
られるウェーブレット変換部1を共用することができ
る。
ズムにおいて同様)と同じく実数型(ドーベッチ9/
7)と整数型(可逆;Lossy/非可逆;Lossless用)のウェ
ーブレットフィルターを持つ。つまり、COMP方式に用い
られるウェーブレット変換部1を共用することができ
る。
【0051】2)ブロック分割 ウェーブレット変換されたウェーブレット変換データW
Sを、ブロック分割手段125において、64×64もしく
は32×32のサブブロックに分割し、量子化以下の手順を
サブブロックごとに独立に処理することができるように
する。これによって、量子化手順以降のメモリー使用量
が画像サイズに依存することなく一定、しかもかなり小
サイズで済むことから極めて実装適性に優れている。ま
た、このブロック分割を利用して、タイリングやROI
に容易に対応できるようになっている。すなわち、タイ
ルやROIに該当するサブブロックだけを符号化/複号
化すればよく、画像全体を処理する必要がないというメ
リットがある。このように、この方式の最大のポイント
は、画面全体に対するウェーブレット変換の後に、サブ
ブロックにブロック分割することである。なお、各変換
係数(ウェーブレット変換データWS)の量子化ビット
配分方法はCOMP方式と同じである。つまり、COMP方式に
用いられるクラス分け・ビット配分手段120を共用す
ることができる。
Sを、ブロック分割手段125において、64×64もしく
は32×32のサブブロックに分割し、量子化以下の手順を
サブブロックごとに独立に処理することができるように
する。これによって、量子化手順以降のメモリー使用量
が画像サイズに依存することなく一定、しかもかなり小
サイズで済むことから極めて実装適性に優れている。ま
た、このブロック分割を利用して、タイリングやROI
に容易に対応できるようになっている。すなわち、タイ
ルやROIに該当するサブブロックだけを符号化/複号
化すればよく、画像全体を処理する必要がないというメ
リットがある。このように、この方式の最大のポイント
は、画面全体に対するウェーブレット変換の後に、サブ
ブロックにブロック分割することである。なお、各変換
係数(ウェーブレット変換データWS)の量子化ビット
配分方法はCOMP方式と同じである。つまり、COMP方式に
用いられるクラス分け・ビット配分手段120を共用す
ることができる。
【0052】3)量子化 スカラー量子化手段132は、決定された量子化ビット
配分(量子化ステップ幅)にしたがって、スカラー量子
化して量子化データJSを得る。このスカラー量子化は
ステップ幅にしたがった線形量子化であり、DCT変換
を用いた従来のJPEG方式でも採用されている方法であ
る。なお、スカラー量子化手段132は、COMP方式に用
いられるスカラー量子化器と共用することができる。
配分(量子化ステップ幅)にしたがって、スカラー量子
化して量子化データJSを得る。このスカラー量子化は
ステップ幅にしたがった線形量子化であり、DCT変換
を用いた従来のJPEG方式でも採用されている方法であ
る。なお、スカラー量子化手段132は、COMP方式に用
いられるスカラー量子化器と共用することができる。
【0053】4)エントロピー符号化 JPEG2k方式符号化手段151は、基本的にはCOMP方式と
同じく、ビットプレーン2値算術符号化を行なう。但
し、算術符号化方式の詳細やコンテキストモデルの扱い
が未定であり、この部分については方式が定まっていな
いのが実状である。なお、エントロピー符号化部5に
は、ブロック分割された2次元信号を1次元に展開(単
純にラスタ走査によって1次元化する)し、ラインベー
スのエントロピー符号化(方式は前記と同じくビットプ
レーン2値算術符号化方式)する方法もオプションとい
う扱いで組み込まれており、このための手段としてライ
ンベースエントロピー符号化手段152が設けられてい
る。このオプションは、簡素化を目的としたものであ
り、僅かな効率ダウンは生じるものの実装(implementa
tion)に適したモードを準備するという位置づけであ
る。
同じく、ビットプレーン2値算術符号化を行なう。但
し、算術符号化方式の詳細やコンテキストモデルの扱い
が未定であり、この部分については方式が定まっていな
いのが実状である。なお、エントロピー符号化部5に
は、ブロック分割された2次元信号を1次元に展開(単
純にラスタ走査によって1次元化する)し、ラインベー
スのエントロピー符号化(方式は前記と同じくビットプ
レーン2値算術符号化方式)する方法もオプションとい
う扱いで組み込まれており、このための手段としてライ
ンベースエントロピー符号化手段152が設けられてい
る。このオプションは、簡素化を目的としたものであ
り、僅かな効率ダウンは生じるものの実装(implementa
tion)に適したモードを準備するという位置づけであ
る。
【0054】次に、JPEG2k方式の多機能性について簡単
に説明する。 1)空間解像度/SNRスケーラビリティ ウエーブレット変換係数(または量子化値)を、低周波
帯域から順に符号化して伝送することにより空間解像度
スケーラビリティを実現する。また、周波数帯域に関わ
らず、上位のビットプレーンから順々に符号化・伝送す
ることでSNRスケーラビリティを実現することができ
る。どちらの場合にも、各ビットプレーンの符号化デー
タは同じであり、符号の伝送順序を替えるだけで空間解
像度スケーラビリティおよびSNRスケーラビリティの
どちらにも対応することが可能である。
に説明する。 1)空間解像度/SNRスケーラビリティ ウエーブレット変換係数(または量子化値)を、低周波
帯域から順に符号化して伝送することにより空間解像度
スケーラビリティを実現する。また、周波数帯域に関わ
らず、上位のビットプレーンから順々に符号化・伝送す
ることでSNRスケーラビリティを実現することができ
る。どちらの場合にも、各ビットプレーンの符号化デー
タは同じであり、符号の伝送順序を替えるだけで空間解
像度スケーラビリティおよびSNRスケーラビリティの
どちらにも対応することが可能である。
【0055】2)符号量制御 この方式で用いられる符号量制御方法として2通りの手
法が組み込まれている。1つは発生符号量と目標符号量
の差が許容範囲に収束するまで、符号化処理と量子化ス
テップ幅の設計を繰り返すものである。もう1つは明示
的な量子化処理を行わずに、発生符号量が目標ビットレ
ートに達した時点で符号化処理を終了する方法である。
後者の場合、1パスでの符号量制御が可能であるという
メリットがある。
法が組み込まれている。1つは発生符号量と目標符号量
の差が許容範囲に収束するまで、符号化処理と量子化ス
テップ幅の設計を繰り返すものである。もう1つは明示
的な量子化処理を行わずに、発生符号量が目標ビットレ
ートに達した時点で符号化処理を終了する方法である。
後者の場合、1パスでの符号量制御が可能であるという
メリットがある。
【0056】3)ROI符号化 この方式ではROIを考慮した符号化・複号機能を提供
する方法として、ROIをその他の部分と分け、別のシ
ーケンスとして符号化する方法と、ROI内の係数に重
み付けする方法が組み込まれている。なお、ROI形状
として使用できるのは矩形と円のみであるが、方式的に
は任意形状についても同様の取り扱いが可能である。ま
た、ROIの関係するブロックのみについて復号すれば
よい。この方式は上述のCOMP方式の技術と異なるもので
ある。
する方法として、ROIをその他の部分と分け、別のシ
ーケンスとして符号化する方法と、ROI内の係数に重
み付けする方法が組み込まれている。なお、ROI形状
として使用できるのは矩形と円のみであるが、方式的に
は任意形状についても同様の取り扱いが可能である。ま
た、ROIの関係するブロックのみについて復号すれば
よい。この方式は上述のCOMP方式の技術と異なるもので
ある。
【0057】(4)誤り耐性 誤り耐性を持たせるための手段として、シーケンスご
と、または、ビットプレーンごとに再同期用のマーカを
挿入し、このマーカ以降、復号処理の同期を回復する手
法が組み込まれている。この方式は上述のCOMP方式の技
術と異なるものである。
と、または、ビットプレーンごとに再同期用のマーカを
挿入し、このマーカ以降、復号処理の同期を回復する手
法が組み込まれている。この方式は上述のCOMP方式の技
術と異なるものである。
【0058】以上、COMP方式(事実上WTCQ方式も)並び
にJPEG2k方式の、構成、作用、および機能について説明
したが、上記説明から判るように、両方式間において
は、符号化処理(広義の意味)の前段であるウェーブレ
ット変換係数を得るまでが完全に共通しており、また量
子化部の一部(クラス分け・ビット配分手段120と、
スカラー量子化手段132)も共通している。一方、符
号化データのコンパタビリティ(互換性)の面では、サ
ブバンドベース(COMP方式・WTCQ方式)とブロックベー
ス(JPEG2k方式)の違いがあり、一方の方式によって符
号化された符号化データに基づいて他方の方式によって
復号化しても、方式の違いに起因して、元の画像を復元
することができないため、このままでは、一方の方式に
よる符号化データを他方の方式による符号化データとし
て用いることはできない。
にJPEG2k方式の、構成、作用、および機能について説明
したが、上記説明から判るように、両方式間において
は、符号化処理(広義の意味)の前段であるウェーブレ
ット変換係数を得るまでが完全に共通しており、また量
子化部の一部(クラス分け・ビット配分手段120と、
スカラー量子化手段132)も共通している。一方、符
号化データのコンパタビリティ(互換性)の面では、サ
ブバンドベース(COMP方式・WTCQ方式)とブロックベー
ス(JPEG2k方式)の違いがあり、一方の方式によって符
号化された符号化データに基づいて他方の方式によって
復号化しても、方式の違いに起因して、元の画像を復元
することができないため、このままでは、一方の方式に
よる符号化データを他方の方式による符号化データとし
て用いることはできない。
【0059】図1に示した構成のトランスコーディング
機能を有する符号化装置は、この問題を解消するもので
あって、一方の方式による符号化データを他方の方式に
よる符号化データ(完全互換に限らない)に変換するこ
とができるように構成されている。以下、この点につい
て、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
機能を有する符号化装置は、この問題を解消するもので
あって、一方の方式による符号化データを他方の方式に
よる符号化データ(完全互換に限らない)に変換するこ
とができるように構成されている。以下、この点につい
て、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】例えば、先ず、COMP方式符号復号化部10
0において、COMP方式による符号化処理が施され図示し
ないファイルサーバに格納された符号化データDWを読
み出し(ステップS11)、COMP方式による復号化処理
で所定の処理ステップ、具体的にはウェーブレット変換
部1におけるウェーブレット変換データWSを得るステ
ップまで復号化する(ステップ12)。これにより、中
間復号化データとしてのウェーブレット変換データWS
が得られる。ここで、復号化処理をウェーブレット変換
データWSを得るステップまで行なうこととしたのは、
上述のように、両方式間では、ウェーブレット変換デー
タWSを得るまでが完全に共通しているからである。
0において、COMP方式による符号化処理が施され図示し
ないファイルサーバに格納された符号化データDWを読
み出し(ステップS11)、COMP方式による復号化処理
で所定の処理ステップ、具体的にはウェーブレット変換
部1におけるウェーブレット変換データWSを得るステ
ップまで復号化する(ステップ12)。これにより、中
間復号化データとしてのウェーブレット変換データWS
が得られる。ここで、復号化処理をウェーブレット変換
データWSを得るステップまで行なうこととしたのは、
上述のように、両方式間では、ウェーブレット変換デー
タWSを得るまでが完全に共通しているからである。
【0061】その後、JPEG2k方式符号復号化部110に
おいて、前記所定の処理ステップ以降のJPEG2k方式によ
る量子化・符号化処理を行なって、符号化データDWを
変換した符号化データDDを得る(ステップ13)。こ
の符号化データDDを符号化データDWと関連づけてフ
ァイルサーバに保存する(ステップ14)。前述のよう
に、両方式間では、ウェーブレット変換データWSを得
るまでが完全に共通しているので、変換した符号化デー
タDDは、JPEG2k方式による符号化データDJと等し
い。つまり、COMP方式による符号化データDWをJPEG2k
方式による符号化データDJに変換(トランスコーディ
ング)することができる。なお、前述とは逆にJPEG2k方
式符号復号化部110で符号化データDJを読み出して
所定の処理ステップまで復号化するものとすれば、JPEG
2k方式による符号化データDJをCOMP方式による符号化
データDWに変換することができる。
おいて、前記所定の処理ステップ以降のJPEG2k方式によ
る量子化・符号化処理を行なって、符号化データDWを
変換した符号化データDDを得る(ステップ13)。こ
の符号化データDDを符号化データDWと関連づけてフ
ァイルサーバに保存する(ステップ14)。前述のよう
に、両方式間では、ウェーブレット変換データWSを得
るまでが完全に共通しているので、変換した符号化デー
タDDは、JPEG2k方式による符号化データDJと等し
い。つまり、COMP方式による符号化データDWをJPEG2k
方式による符号化データDJに変換(トランスコーディ
ング)することができる。なお、前述とは逆にJPEG2k方
式符号復号化部110で符号化データDJを読み出して
所定の処理ステップまで復号化するものとすれば、JPEG
2k方式による符号化データDJをCOMP方式による符号化
データDWに変換することができる。
【0062】これにより、ネットワーク接続された図示
しない復号装置側において符号化データに基づいて画像
再生するときには、ファイルサーバに格納された2方式
の符号化データDW,DJのうちのいずれかを用いるこ
とができる。すなわち、復号装置が、COMP方式の復号器
を有するときには、符号化データDWを用いて復号化処
理を行なうことで再生画像を得ることができ、一方、復
号装置が、JPEG2k方式の復号器を有するときには、符号
化データDJを用いて復号化処理を行なうことで再生画
像を得ることができる。また、COMP方式およびJPEG2k方
式のいずれにも完全に共通するウェーブレット変換処理
まで復元化処理を一旦施すようにしているので、上述し
た両方式の各機能を全く犠牲にすることがない、完全互
換性を担保することができる。
しない復号装置側において符号化データに基づいて画像
再生するときには、ファイルサーバに格納された2方式
の符号化データDW,DJのうちのいずれかを用いるこ
とができる。すなわち、復号装置が、COMP方式の復号器
を有するときには、符号化データDWを用いて復号化処
理を行なうことで再生画像を得ることができ、一方、復
号装置が、JPEG2k方式の復号器を有するときには、符号
化データDJを用いて復号化処理を行なうことで再生画
像を得ることができる。また、COMP方式およびJPEG2k方
式のいずれにも完全に共通するウェーブレット変換処理
まで復元化処理を一旦施すようにしているので、上述し
た両方式の各機能を全く犠牲にすることがない、完全互
換性を担保することができる。
【0063】このように、本発明によれば、第1の符号
化方式(例えばCOMP方式)による符号化データを第2の
符号化方式(例えばJPEG2k方式)による符号化データに
変換して記憶するようにしたので、元々は第1の方式に
よる符号化データであっても、第2の方式による復号器
を用いてそのまま復号化して画像再生することができる
ようになる。換言すれば、第1の方式による符号化デー
タを、擬似的に、第2の方式による符号化データとし
て、該第2の方式に基づいて構築されたシステムなどに
おいて使用することができ、例えば独自方式の符号化デ
ータを標準的な方式の符号化データに変換することで、
業界標準の流れに後れをとることとなくオープンネット
ワーク化に対応することができる。つまり、当初は独自
の符号化方式を用いた装置・システムを構築し、標準規
格が制定された後に、装置・システムのハード変更を伴
うことなく、該装置などを業界標準の符号化方式にした
がったものとして使用することができる。
化方式(例えばCOMP方式)による符号化データを第2の
符号化方式(例えばJPEG2k方式)による符号化データに
変換して記憶するようにしたので、元々は第1の方式に
よる符号化データであっても、第2の方式による復号器
を用いてそのまま復号化して画像再生することができる
ようになる。換言すれば、第1の方式による符号化デー
タを、擬似的に、第2の方式による符号化データとし
て、該第2の方式に基づいて構築されたシステムなどに
おいて使用することができ、例えば独自方式の符号化デ
ータを標準的な方式の符号化データに変換することで、
業界標準の流れに後れをとることとなくオープンネット
ワーク化に対応することができる。つまり、当初は独自
の符号化方式を用いた装置・システムを構築し、標準規
格が制定された後に、装置・システムのハード変更を伴
うことなく、該装置などを業界標準の符号化方式にした
がったものとして使用することができる。
【0064】また、単純に複数の符号化方式に対応した
構成を別枠で設けるのとは異なり、少なくとも処理の前
段側(上記例ではウェーブレット変換処理まで)を共用
できるので、コスト低減の上でも効果がある。
構成を別枠で設けるのとは異なり、少なくとも処理の前
段側(上記例ではウェーブレット変換処理まで)を共用
できるので、コスト低減の上でも効果がある。
【0065】なお、上述のように、該前段側に位置する
ウェーブレット変換部1を除く部分にもハードウェアと
しては共用可能な部分があり、ハードウェア上は、この
部分を共用した構成としてよいのはいうまでもない。
ウェーブレット変換部1を除く部分にもハードウェアと
しては共用可能な部分があり、ハードウェア上は、この
部分を共用した構成としてよいのはいうまでもない。
【0066】また、トランスコーディング(データ変
換)に要する部分をオプションとして装置やシステムに
組み込むことができるようにしておくことで、当初はこ
の部分を設けない構成とすることもできる。
換)に要する部分をオプションとして装置やシステムに
組み込むことができるようにしておくことで、当初はこ
の部分を設けない構成とすることもできる。
【0067】さらに、独自方式の符号化データを用いた
ローカルネットワークの必要性がなくなったとき、すな
わち独自方式の符号化データ(例えばCOMP方式のDW)
をデータ転送する必要がなくなったときには、標準方式
の符号化データ(例えばJPEG2K方式のDJ)を得た時点
で、独自方式の符号化データ(前例のDW)を完全に消
去してもよい。
ローカルネットワークの必要性がなくなったとき、すな
わち独自方式の符号化データ(例えばCOMP方式のDW)
をデータ転送する必要がなくなったときには、標準方式
の符号化データ(例えばJPEG2K方式のDJ)を得た時点
で、独自方式の符号化データ(前例のDW)を完全に消
去してもよい。
【0068】以上本発明の好ましい実施の形態について
説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定
されるものではない。
説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定
されるものではない。
【0069】例えば、上記実施形態においては、COMP方
式とJPEG2k方式のうちの一方の方式による符号化データ
を該一方の方式にしたがってウェーブレット変換係数を
得るステップまで復号化した後、他方の方式にしたがっ
て量子化・符号化処理を施すことにより、他方の符号化
方式に略完全に合致する符号化データに変換するように
していたが、完全互換性を要せず、略等価のデータで十
分であるときには、ウェーブレット変換係数を得るステ
ップまでではなく、例えば凡そ共通する量子化の途中段
階まで復号化処理を施し、それ以降の量子化・符号化処
理を他方の方式にしたがって施すようにしてもよい。
式とJPEG2k方式のうちの一方の方式による符号化データ
を該一方の方式にしたがってウェーブレット変換係数を
得るステップまで復号化した後、他方の方式にしたがっ
て量子化・符号化処理を施すことにより、他方の符号化
方式に略完全に合致する符号化データに変換するように
していたが、完全互換性を要せず、略等価のデータで十
分であるときには、ウェーブレット変換係数を得るステ
ップまでではなく、例えば凡そ共通する量子化の途中段
階まで復号化処理を施し、それ以降の量子化・符号化処
理を他方の方式にしたがって施すようにしてもよい。
【0070】また、COMP方式とJPEG2k方式との関係に限
らず、少なくとも処理の前段側全体に亘って共通する処
理ステップを有する関係にある各符号化方式であれば、
上記のように、途中処理ステップまで復号化する同様の
方法を適用することができ、上記同様の効果(完全互換
性)を得ることができる。例えば、上記実施形態では、
両方式の前段の処理として、いずれもウェーブレット変
換を行なうものとして説明したが、これに限定されるも
のではない。例えば、いずれか一方のみがウェーブレッ
ト変換を行なうもので、他方は該ウェーブレット変換と
は異なるものの、該ウェーブレット変換の処理と比べた
ときに、前段側全体に亘って(すなわちウェーブレット
変換の途中まで)略共通する処理ステップを有するもの
であってもよい。また、両方共にウェーブレット変換と
は異なるものの、両方の処理を比べたときに、前段側全
体に亘って(すなわち両処理の途中まで)略共通する処
理ステップを有するものであってもよい。また、トラン
スコーディングにより得られたデータに対して、第2の
方式による復号化処理を施したとき、元の画像と略等価
の画像、つまり、実用上使用に耐え得る品質の画像を復
元することのできるものであればよく、必ずしも、符号
化処理(広義の意味)の前段側全体に亘って略共通する
部分を有している関係になくてもよい。
らず、少なくとも処理の前段側全体に亘って共通する処
理ステップを有する関係にある各符号化方式であれば、
上記のように、途中処理ステップまで復号化する同様の
方法を適用することができ、上記同様の効果(完全互換
性)を得ることができる。例えば、上記実施形態では、
両方式の前段の処理として、いずれもウェーブレット変
換を行なうものとして説明したが、これに限定されるも
のではない。例えば、いずれか一方のみがウェーブレッ
ト変換を行なうもので、他方は該ウェーブレット変換と
は異なるものの、該ウェーブレット変換の処理と比べた
ときに、前段側全体に亘って(すなわちウェーブレット
変換の途中まで)略共通する処理ステップを有するもの
であってもよい。また、両方共にウェーブレット変換と
は異なるものの、両方の処理を比べたときに、前段側全
体に亘って(すなわち両処理の途中まで)略共通する処
理ステップを有するものであってもよい。また、トラン
スコーディングにより得られたデータに対して、第2の
方式による復号化処理を施したとき、元の画像と略等価
の画像、つまり、実用上使用に耐え得る品質の画像を復
元することのできるものであればよく、必ずしも、符号
化処理(広義の意味)の前段側全体に亘って略共通する
部分を有している関係になくてもよい。
【0071】例えば、図10(A)に示すように、ウェ
ーブレット変換部1a,1bを備え、両方共に基本的に
はウェーブレット変換処理を行なうものではあるが、詳
細には、処理内容が異なるもの、例えば、用いられるフ
ィルタが異なる、あるいは方式の異なるタイプなどであ
っても、ウェーブレット変換部1a,1bにおけるウェ
ーブレット変換係数を得るステップまで復号化すること
で、上述した効果を得ることができる。ウェーブレット
変換処理の内容が多少異なる場合において、一方のウェ
ーブレット変換方式によるデータを他方の方式で逆ウェ
ーブレット変換したときには、画質が多少異なるもの
の、画像を再生し得るからである。
ーブレット変換部1a,1bを備え、両方共に基本的に
はウェーブレット変換処理を行なうものではあるが、詳
細には、処理内容が異なるもの、例えば、用いられるフ
ィルタが異なる、あるいは方式の異なるタイプなどであ
っても、ウェーブレット変換部1a,1bにおけるウェ
ーブレット変換係数を得るステップまで復号化すること
で、上述した効果を得ることができる。ウェーブレット
変換処理の内容が多少異なる場合において、一方のウェ
ーブレット変換方式によるデータを他方の方式で逆ウェ
ーブレット変換したときには、画質が多少異なるもの
の、画像を再生し得るからである。
【0072】また、図10(B)に示すように、ウェー
ブレット変換部1aと他の変換処理をする変換部1cを
備え、一方がウェーブレット変換処理を行なうもので、
他方は、これとは異なる変換処理を行なうものである場
合において、両変換処理にある程度の互換性がある場合
にも、ウェーブレット変換係数を得るステップまで(逆
のときは、これとは異なる変換処理を行なうステップま
で)復号化することで、上述した効果を得ることができ
る。両変換処理にある程度の互換性があるので、一方の
変換方式によるデータを他方の方式で逆変換したときに
は、画質が異なるものの、画像を再生することができる
からである。双方ともにウェーブレット変換処理とは異
なる変換処理を行なうものである場合においても同様で
ある。さらに、このような関係は、ウェーブレット変換
処理などに限らず、量子化処理やエントロピー符号化処
理などにおいても同様である。
ブレット変換部1aと他の変換処理をする変換部1cを
備え、一方がウェーブレット変換処理を行なうもので、
他方は、これとは異なる変換処理を行なうものである場
合において、両変換処理にある程度の互換性がある場合
にも、ウェーブレット変換係数を得るステップまで(逆
のときは、これとは異なる変換処理を行なうステップま
で)復号化することで、上述した効果を得ることができ
る。両変換処理にある程度の互換性があるので、一方の
変換方式によるデータを他方の方式で逆変換したときに
は、画質が異なるものの、画像を再生することができる
からである。双方ともにウェーブレット変換処理とは異
なる変換処理を行なうものである場合においても同様で
ある。さらに、このような関係は、ウェーブレット変換
処理などに限らず、量子化処理やエントロピー符号化処
理などにおいても同様である。
【0073】また、上記実施形態の装置は、符号復号化
装置を2系統で設けて2つの方式それぞれに対応した処
理を行なう構成を基本とするもの、つまり、それぞれ
は、独立して、各方式にしたがった符号化処理・復号化
処理をするように構成したものである。そして、中間復
号化データとしてのウェーブレット変換データWSを得
る復号化手段を、一方式による符号化処理に対応した復
号化処理を行なう一方式の(符号)復号化装置そのもの
とし、中間復号化データを復号過程の途中段階で他方式
の符号(復号)化装置側に出力し得る構成としている。
同様に、中間復号化データを用いて、前記他方式による
符号化処理を行なう手段としても、該他方式による符号
化処理を行なう他方式の符号(復号)化装置そのものと
し、符号化過程の途中段階で中間復号化データとしての
ウェーブレット変換データWSを取り込み得る構成とし
ている。つまり、2つの方式の符号化データ間で、相互
に符号化データを変換し得る構成としている。しかしな
がら、必ずしもこのような構成に限らず、基本的には、
オリジナルデータに対して第1の方式による符号化処理
を施して第1の符号化データを得る第1の符号化手段
(第1の符号化装置)と、第1の方式による復号化処理
を用いて、前記第1の方式による符号化処理過程の途中
段階である所定のステップまで復号化して中間復号化デ
ータを得る復号化手段(専用の手段でよい)と、中間復
号化データに対して、前記所定のステップに対応する処
理以降の第2の方式による符号化処理を施す第2の符号
化手段(専用の手段でよい)とを備え、第2の方式から
第1の方式へのデータ変換に対応しない(ワンウェイコ
ンバートタイプ)、前記第1の符号化装置をベースとす
る構成としてもよい。ここで、「前記第1の方式による
符号化処理過程の途中段階である所定のステップまで」
としたのは、前記第1の方式による復号化処理を用いて
元のデータを完全に復号化した後、第2の方式による符
号化処理を施すことを含まない意味である。
装置を2系統で設けて2つの方式それぞれに対応した処
理を行なう構成を基本とするもの、つまり、それぞれ
は、独立して、各方式にしたがった符号化処理・復号化
処理をするように構成したものである。そして、中間復
号化データとしてのウェーブレット変換データWSを得
る復号化手段を、一方式による符号化処理に対応した復
号化処理を行なう一方式の(符号)復号化装置そのもの
とし、中間復号化データを復号過程の途中段階で他方式
の符号(復号)化装置側に出力し得る構成としている。
同様に、中間復号化データを用いて、前記他方式による
符号化処理を行なう手段としても、該他方式による符号
化処理を行なう他方式の符号(復号)化装置そのものと
し、符号化過程の途中段階で中間復号化データとしての
ウェーブレット変換データWSを取り込み得る構成とし
ている。つまり、2つの方式の符号化データ間で、相互
に符号化データを変換し得る構成としている。しかしな
がら、必ずしもこのような構成に限らず、基本的には、
オリジナルデータに対して第1の方式による符号化処理
を施して第1の符号化データを得る第1の符号化手段
(第1の符号化装置)と、第1の方式による復号化処理
を用いて、前記第1の方式による符号化処理過程の途中
段階である所定のステップまで復号化して中間復号化デ
ータを得る復号化手段(専用の手段でよい)と、中間復
号化データに対して、前記所定のステップに対応する処
理以降の第2の方式による符号化処理を施す第2の符号
化手段(専用の手段でよい)とを備え、第2の方式から
第1の方式へのデータ変換に対応しない(ワンウェイコ
ンバートタイプ)、前記第1の符号化装置をベースとす
る構成としてもよい。ここで、「前記第1の方式による
符号化処理過程の途中段階である所定のステップまで」
としたのは、前記第1の方式による復号化処理を用いて
元のデータを完全に復号化した後、第2の方式による符
号化処理を施すことを含まない意味である。
【0074】また、上述した本発明の画像処理符号復号
化方法をコンピュータにより実行するものとし、該方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムを、コン
ピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよ
い。
化方法をコンピュータにより実行するものとし、該方法
をコンピュータに実行させるためのプログラムを、コン
ピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよ
い。
【図1】本発明の一実施形態によるデータ符号化装置の
構成を示す概略ブロック図
構成を示す概略ブロック図
【図2】COMP方式符号復号部の詳細を示すブロック図
【図3】ウェーブレット変換により得られるデータ構造
を説明するための図
を説明するための図
【図4】スカラー量子化を説明する図
【図5】2つのスカラー量子化器のサムセットを示す図
【図6】4状態のトレリス(Trellis)遷移図
【図7】COMP方式の符号化処理を示すフローチャート
【図8】JPEG2k方式符号復号部の詳細を示すブロック図
【図9】符号化データのトランスコーディング処理を示
すフローチャート
すフローチャート
【図10】データ符号化装置の変更態様の構成を示す概
略ブロック図
略ブロック図
1 ウェーブレット変換部 2 量子化部 4 エントロピー符号化部(COMP方式) 5 エントロピー符号化部(JPEG2k方式) 100 COMP方式符号復号化部 110 JPEG2k方式符号復号化部 120 クラス分け・ビット配分手段 121 係数走査部 122 クラス分け手段 123 符号化長割当て手段 125 ブロック分割手段 130 TCQ量子化手段 132 スカラー量子化手段 141 分類手段 142 第1の符号化手段 143 第2の符号化手段 151 JPEG2k方式符号化手段 152 ラインベースエントロピー符号化手段
フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK41 MA00 MA24 MC11 ME01 ME02 ME05 ME11 SS20 TA53 TC19 TD12 UA02 UA05 UA15 UA38 5C078 BA21 CA02 CA12 DA01 DA02 5J064 AA00 BA09 BA13 BA16 BC02 BC16 BC29 BD03 BD04 9A001 EE02 EE04 HH27 JJ09 JJ27 KK60
Claims (9)
- 【請求項1】 オリジナルデータに対して第1の方式
による符号化処理を施して得た第1の符号化データを、
該第1の方式による復号化処理を用いて所定のステップ
まで復号化して中間復号化データを得、該中間復号化デ
ータに対して、第2の方式による符号化処理のうちの前
記所定のステップに対応する処理以降の処理を施すこと
により、前記オリジナルデータに対して該第2の方式に
よる符号化処理を施して得られる第2の符号化データと
略等価なデータを得ることを特徴とするデータ符号化方
法。 - 【請求項2】 前記所定のステップは、前記第1およ
び第2の方式による各符号化処理の、該符号化処理の前
段側の略全体に亘って共通する各ステップの最も後段の
ステップの直後のステップであることを特徴とする請求
項1記載のデータ符号化方法。 - 【請求項3】 前記第1および/または第2の方式
は、少なくともウェーブレット変換処理を行なうもので
あることを特徴とする請求項1または2記載のデータ符
号化方法。 - 【請求項4】 オリジナルデータに対して第1の方式
による符号化処理を施して第1の符号化データを得る第
1の符号化手段を備えた符号化装置において、 該第1
の方式による復号化処理を用いて所定のステップまで復
号化して中間復号化データを得る復号化手段と、該中間
復号化データに対して、第2の方式による符号化処理の
うちの前記所定のステップに対応する処理以降の処理を
施す第2の符号化手段とをさらに備え、 該第2の符号化手段から、前記オリジナルデータに対し
て前記第2の方式による符号化処理を施して得られる第
2の符号化データと略等価なデータを得ることを特徴と
するデータ符号化装置。 - 【請求項5】 前記復号化手段が、前記所定のステッ
プを、前記第1および第2の方式による各符号化処理
の、該符号化処理の前段側の略全体に亘って共通する各
ステップの最も後段のステップの直後のステップとする
ものであることを特徴とする請求項4記載のデータ符号
化装置。 - 【請求項6】 前記第1および/または第2の符号化
手段が、少なくともウェーブレット変換処理を行なうも
のであることを特徴とする請求項4または5記載のデー
タ符号化装置。 - 【請求項7】 オリジナルデータに対して第1の方式
による符号化処理を施して得た第1の符号化データを、
該第1の方式による復号化処理を用いて所定のステップ
まで復号化して中間復号化データを得る手順と、 該中間復号化データに対して、第2の方式による符号化
処理のうちの前記所定のステップに対応する処理以降の
処理を施すことにより、前記オリジナルデータに対して
該第2の方式による符号化処理を施して得られる第2の
符号化データと略等価なデータを得る手順とを有するこ
とを特徴とするデータ符号化方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り
可能な記録媒体。 - 【請求項8】 前記中間復号化データを得る手順が、
前記所定のステップを、前記第1および第2の方式によ
る各符号化処理の、該符号化処理の前段側の略全体に亘
って共通する各ステップの最も後段のステップの直後の
ステップとするものであることを特徴とする請求項7記
載の記録媒体。 - 【請求項9】 前記第1および/または第2の方式
は、少なくともウェーブレット変換処理を行なうもので
あることを特徴とする請求項7または8記載の記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033854A JP2001223593A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | データ符号化方法および装置並びに記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033854A JP2001223593A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | データ符号化方法および装置並びに記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001223593A true JP2001223593A (ja) | 2001-08-17 |
Family
ID=18558277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000033854A Withdrawn JP2001223593A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | データ符号化方法および装置並びに記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001223593A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003174645A (ja) * | 2001-11-30 | 2003-06-20 | Inst For Information Industry | ビデオ画像のウェーブレット変換処理方法 |
US7526134B2 (en) | 2003-01-14 | 2009-04-28 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, program, recording medium, and data decompression method |
JP2009302638A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Sony Corp | 情報処理装置および方法 |
JP2017500830A (ja) * | 2013-11-04 | 2017-01-05 | マグナム セミコンダクター, インコーポレイテッド | マルチパス適応量子化のための方法及び装置 |
-
2000
- 2000-02-10 JP JP2000033854A patent/JP2001223593A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003174645A (ja) * | 2001-11-30 | 2003-06-20 | Inst For Information Industry | ビデオ画像のウェーブレット変換処理方法 |
US7526134B2 (en) | 2003-01-14 | 2009-04-28 | Ricoh Company, Ltd. | Image processing apparatus, program, recording medium, and data decompression method |
JP2009302638A (ja) * | 2008-06-10 | 2009-12-24 | Sony Corp | 情報処理装置および方法 |
JP4656190B2 (ja) * | 2008-06-10 | 2011-03-23 | ソニー株式会社 | 情報処理装置および方法 |
US8463056B2 (en) | 2008-06-10 | 2013-06-11 | Sony Corporation | Information processing apparatus and information processing method that decode a portion of a code stream |
JP2017500830A (ja) * | 2013-11-04 | 2017-01-05 | マグナム セミコンダクター, インコーポレイテッド | マルチパス適応量子化のための方法及び装置 |
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---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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