JP2000232048A - 散乱ステンシル型レチクルの修正方法及びその修正構造 - Google Patents

散乱ステンシル型レチクルの修正方法及びその修正構造

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JP2000232048A
JP2000232048A JP3102799A JP3102799A JP2000232048A JP 2000232048 A JP2000232048 A JP 2000232048A JP 3102799 A JP3102799 A JP 3102799A JP 3102799 A JP3102799 A JP 3102799A JP 2000232048 A JP2000232048 A JP 2000232048A
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澄人 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線散乱能が高く、しかも電子線を比
較的吸収しないレチクルを得ることができる散乱ステン
シル型レチクルの修正方法を提供する。 【解決手段】 珪素あるいは炭素を主成分とした膜上
に、金属原子あるいは非金属原子あるいは珪素を除く半
導体原子を含有する層を適当な厚さで成膜し、修正(リ
ペア)部分の修復膜を層状構造とする。これにより、電
子散乱能を向上させた上に電子照射時の熱変形を極力抑
えたレチクルの修正が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線縮小投影に
よるリソグラフイーに用いられる散乱ステンシル型レチ
クルに関する。
【0002】
【従来の技術】電子線縮小投影リソグラフイーに用いる
散乱ステンシル型レチクルは、その作製時に必ずパター
ン欠陥が生じてしまう。したがって、現在実用化されて
いる紫外光を用いた縮小投影露光用フォトレチクルのパ
ターン欠陥の修正同様、この散乱ステンシル型レチクル
パターンの欠陥の修正技術の開発が急務である。
【0003】このパターン欠陥には、必要な電子線散乱
体パターンに欠けがある、いわゆる白欠陥や不必要な電
子線散乱体が残っている、いわゆる黒欠陥がある。本発
明者らは、これらのパターン欠陥修正法として収束イオ
ンビームなどの荷電粒子線による選択的加工が有効であ
ることを開発している。
【0004】電子線縮小投影露光法に用いられるレチク
ル材料には、電子線を十分散乱すること及び電子線を吸
収しないという2つの特性が要求される。電子線散乱と
いう点では、金属材料が優れているが、金属材料は電子
線をよく吸収し、それに起因する発熱によりレチクルに
熱変形が生じてしまうので、レチクル材料としては適当
でない。
【0005】それに対して、珪素などの無機材料やカー
ボン材料では、比較的高加速電圧で電子線を照射すれ
ば、数μmの厚さまでは電子線をほとんど吸収しない。
しかしながら、これらの物質は、電子散乱能という点で
は金属に劣っており、レチクル電子線散乱体の厚さによ
ってはパターンの縮小投影性能に大さく影響してしま
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、先に記したよう
に、白欠陥修正には、FIB−CVD法などの選択的成
膜法が最有力視されている。しかしながら、珪素あるい
は炭素を主成分として形成された選択的CVD膜は、そ
の密度がレチクルバルク(シリコン単結晶)の密度に比
べて低いので、上記物質単体では成膜物の電子散乱能が
レチクル電子散乱物質より格段に劣ってしまう。
【0007】このような状況の下、電子線散乱能が高
く、しかも電子線を比較的吸収しないレチクル用の成膜
物を得ることが急務となっている。本発明はかかる点に
鑑みてなされたものであり、電子線散乱能が高く、しか
も電子線を比較的吸収しないレチクルを得ることができ
る散乱ステンシル型レチクルの修正方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の手段を講じた。本発明は、電子線散
乱体で構成されたパターン転写部を有し、被転写基板に
縮小投影転写像を転写する際に使用されるレチクル作製
の際に発生した欠陥を修正する方法であって、前記欠陥
部に、珪素又は炭素を主成分とした材料で構成された膜
を形成する工程と、前記膜上に修正補強層を形成する工
程と、を具備することを特徴とする散乱ステンシル型レ
チクルの修正方法を提供する。
【0009】この構成によれば、珪素又は炭素を主成分
とした材料で構成された膜が電子線吸収を抑制し、修正
補強層が電子線散乱を補強するので、電子線散乱能が高
く、しかも電子線を比較的吸収しないレチクルを得るこ
とができる。
【0010】本発明の散乱ステンシル型レチクルの修正
方法においては、前記修正補強層が、金属原子、非金属
原子、又は珪素を除く半導体原子を含有する材料で構成
されたことが好ましい。
【0011】また、本発明は、電子線散乱体で構成され
たパターン転写部を有し、被転写基板に縮小投影転写像
を転写する際に使用されるレチクル作製の際に発生した
欠陥を修正した部分の構造であって、前記欠陥部に形成
され、珪素又は炭素を主成分とした材料で構成された膜
と、前記膜上に形成され、金属原子、非金属原子、又は
珪素を除く半導体原子を含有する材料で構成された修正
補強層と、を具備することを特徴とする散乱ステンシル
型レチクルの修正構造を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて詳細に説明する。白欠陥修正では、必要な電子線散
乱体の欠損部近傍にガス化させた材料物質を適当な濃度
で供給した上で、白欠陥修正部に収束イオンビームある
いは電子ビームなどを照射して、該欠損部に選択的に成
膜物を堆積させる。この方法においては、実際にはFI
B−CVD法、EB−CVD法、又は極微小プラズマを
用いたCVD法などで実施可能である。
【0013】電子線散乱体の欠損部に供給する材料物質
は、成膜させたい膜の性質や組成によってある程度限定
される。例えば、導電膜を成膜させたい場合には、所望
の金属原子を含有する有機金属化合物を材料物質とすれ
ば良い。具体的には、タングステンを主成分とする成膜
物を得たい場合には、例えばフッ化タングステン(WF
6)を一定の蒸気庄として真空チャンバ中の試料近傍に
導入し、成膜したい部分に電子線、収束イオンビームな
どを走査させながら照射する。これにより、その成膜し
たい部分にのみ選択的にタングステン、炭素を主成分と
する成膜物を堆積させることができる。その膜の組成
は、タングステン、炭素の他に、水素、酸素などを含有
する。また、FIB−CVD法により成膜した場合に
は、収束ビームを形成するイオン(例えば、ガリウム)
をある程度含有する。
【0014】上述したように、電子線縮小投影リソグラ
フィー用散乱ステンシル型レチクルの電子散乱体には、
十分に電子線を散乱するとともに、電子線をほとんど吸
収しないという特性が求められる。電子散乱能は、構成
する原子の原子量が小さいほど高く、また膜密度が高い
ほど高くなる。一方、電子線吸収は、原子量が大きいほ
ど、また膜密度が大きいほど大きくなる。
【0015】このように電子散乱能と電子線吸収は、相
反する条件となってしまう。結局、このような条件を満
たす成膜材料としては、珪素あるいは炭素を主成分とす
る材料が適することになる。しかしながら、励起源に収
束イオンビームを用いるにしろ、電子線を用いるにし
ろ、極微小プラズマ源を用いるにしろ、得られる成膜物
の膜密度はバルク(レチクル材)の密度に比べて小さく
なることは避けられない。このような状態でできた膜で
は、例え不純物が混入することなく珪素のみあるいは炭
素のみ、あるいはそれらの混合物のみで構成されても、
その膜密度がバルクの密度より低ければバルクの電子散
乱能に比べて電子散乱能も低くなってしまうことは避け
られない。このような膜質では、電子線散乱体材料とし
ては不十分である。
【0016】そこで本発明者は、上記の事実に基づいて
鋭意研究した結果、珪素あるいは炭素を主成分とした膜
上に、金属原子あるいは非金属原子あるいは珪素を除く
半導体原子を含有する層を適当な厚さで成膜し、修正
(リペア)部分の修復膜を層状構造とすることにより、
電子散乱能を向上させた上に電子照射時の熱変形を極力
抑えたレチクルの修正が可能であることを見出した。な
お、膜の厚さは、電子の平均自由行程を小さくするよう
に適宜設定することができる。
【0017】含有させる金属原子、非金属原子、又は珪
素を除いた半導体原子の種類が異なれば、その最適な厚
さなどの膜条件なども異なる。また、珪素あるいは炭素
を主成分とした膜の電子散乱能が異なると、少なくとも
前記原子を含有する層の最適な原子構成比が異なる。ま
た、金属原子は、有機金属材料を材料源とすることも多
く、その場合には金属に加えて、ある程度の炭素、水素
などが含有されることとなる。
【0018】なお、励起源として電子線と収束イオンビ
ームを比べた場合、収束イオンビームについては、成膜
に寄与する入射エネルギーが非常に高く、成膜物の膜密
度が高く成膜速度も速いことが一般的に知られている。
また、収束イオンビームとしてもイオン種の原子量が大
きい方がより望ましい。電子線を励起源とする場合に
は、実用的成膜速度を得るために、電子の平均自由行程
を短くするように、加速電圧は約5kV以上とし、なお
かつ10pA以上のビーム電流量とするのが望ましい
が、それに限定されるものではない。
【0019】欠陥パターン修正の生産性に加えて、一台
の修正装置で黒欠陥パターン修正も白欠陥パターン修正
も可能であるということも考慮すると、収束イオンビー
ムを用いる方がより望ましいと思われる。
【0020】白欠陥修正部に選択的に成膜した物質に
は、電子線縮小投影リソグラフィー時に、レチクルの他
の部分と同等の電子散乱能であることが要求される。ま
た、電子線吸収について言えば、現段階では、レチクル
の電子散乱体への電子の吸収を抑制するために、照射す
る電子線は50kV以上に加速して照射することが望ま
しいと思われる。レチクルの電子散乱体への電子吸収の
影響についてさらに説明すると、成膜物中に電子線が吸
収された場合、その吸収量及び熱伝導度に応じて、その
部分には熱が蓄積され、結果としてその部分が熱膨張し
てパターンサイズ変動してしまう。例えば、16GDR
AMに相当する0.10μmルールの加工時には、パタ
ーン変動許容幅は12nm以下が要求されており、例え
ばレチクル材がシリコン単結晶である場合には、温度上
昇幅として0.1℃以下であることが要求される。
【0021】上記のような制限から、白欠陥部に選択的
に成膜する成膜物は、三次元的結合を形成できる珪素あ
るいは炭素の一方あるいは両方を主成分とした材料と
し、この材料で修復膜を形成し、そして必要に応じてそ
の上層に金属原子、非金属原子、及び/又は珪素を除い
た半導体原子を適度に含有させた層を形成して、結果と
して修復膜を複数層構造とすることが望ましい。なお、
下層を珪素あるいは炭素を主成分とした層、中間層に上
記金属含有層、最上層を別の金属含有層としても良く、
珪素あるいは炭素をそれぞれ主成分とした層を2層以上
とし、さらにその上に金属含有層を配置しても良い。ま
た、層構成に制限はない。
【0022】これらの成膜物については、耐久性あるい
は電子線照射時の安定性を考慮して、結晶性の材料かそ
れに極めて近い膜構造を有する構造であることが好まし
く、高密度であることも要求される。例えば、珪素を主
成分にした低密度な膜質の場合、シリコンの4結合手が
すべて結合しているわけではない。そのような状態で大
気中にしばらく放置すると、その部分に水酸基が結合し
てしまい、膜が酸化状態となってしまう。そのような膜
質では、電子線照射時に導電性が低下してしまい、極端
な場合、チャージアップを発生しかねない。
【0023】このようなことを考慮すると、成膜物とし
ては、シラン化合物、あるいは炭素化合物を主骨格とし
たものが好ましい。例えば、シラン化合物の選択的成膜
を目的として白欠陥部周辺に供給する場合、その材料ガ
スとしては、オルガノシラン化合物を用いることができ
る。具体的には、テトラメチルシラン、トリメチルエチ
ルシラン、ジメチルジエチルシランなどを挙げることが
できる。
【0024】さらに、加水分解基がハロゲン原子である
ハロシラン化合物類、加水分解基がカルボキル基である
カルボキシシラン化合物類、加水分解基がケトオキシム
基であるケトオキシムシラン化合物類、もしくは加水分
解基がアルコキシ基であるアルコキシシラン化合物類な
どを用いることができる。好ましくは、アルコキシシラ
ン化合物類が良い。
【0025】具体的な化合物としては、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルメ
チルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジエトキンシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチル
ビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、
メチルトリフトキシシラン、メチルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、
エチルトリブトキシシラン、エチルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シラン、プロピルトリメトキシシラン、プ
ロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラ
ン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシ
シラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエ
トキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリ
メトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルト
リエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリエトキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラ
ン、クロロメチルトリエトキシンラン、N−β−アミノ
エチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキンシラン、
γ−グリンドキシプロピルトリエトキシシラン、(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)トリメトキシシラ
ン、(3、4−エポキシシクロへキシルメチル)トリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル
エチル)トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロへキシルエチル)トリエトキシシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトシプロポキ
シシラン、テトラブトキシシラン、1,1−ビス(トリ
メトキシシリル)エタン、1,1−ビス(トリエトキ
シ)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタ
ン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,
3−ビス(トリメトキシシリル)プロパン、1,3−ビ
ス(トリエトキシシリル)プロパン、2,2−ビス(ト
リメトキシシリル)プロパン、2,2−ビス(トリエト
キンシリル)プロパン、などが挙げられる。
【0026】また、シラン、ジクロロジシラン、ジブロ
モジシラン、ヘキサシクロジンランのようなジシラン
類、トリシラン類など珪素を含有し、真空中にガス化し
て供給できるものであればいずれのものでも良く、シリ
コン系CVD膜の生成原料に使われるものが有効である
ことは言うまでもない。
【0027】さらに、炭素化合物を選択的に成摸する場
合には、ベンゼン環を主格子としたナフタレン、ビフェ
ニレン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フ
ェナントレン、アントラセン、フルオランテン、アセフ
ェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、
ピレン、クリセン、ナフタセン、プレイアデン、ピセ
ン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセンなどの縮合多
環炭化水素類やオルト縮合及びペリ縮合した多環炭化水
素類などが材料ガスとして有効である。
【0028】修復膜上に形成する少なくとも1層をな
す、いわゆる電子散乱能補正層は、比較的電子散乱能の
高い物質、つまり原子量が大きいか膜が緻密である膜が
好ましく、少なくとも金属原子の一部、非金属原子の一
部、又は、珪素を除く半導体原子の一部などを含有す
る。
【0029】電子散乱能補正層となる金属化合物、半金
属化合物を主成分とした層の材料としては、ヘキサカル
ボニルタングステン(W(CO)6)、フッ化タングス
テン(WF6)、塩化タングステン(WCl6)、アルキ
ルアルミニウム類((CH32AlH、(CH33
l、(i−C493Al、(CH32AlCl、(C
33NAlH3など)、C7762Au、Mo(C
6)、Fe(CO)5、Ni(CO)4、Cu(hfa
c)2、Cr(C662、C55Pt(CH33などを
用いるのがよい。これらの材料は単独で使っても良く、
複数の材料物質を試料近傍に供給し、混合膜を形成し1
層としても良く、それぞれ別に層状に成膜しても良い。
もちろんそれらの層構造に対してなんら制限はない。
【0030】また、少なくとも1層の成膜時に金属原子
の一部、半導体原子の一部、非金属原子の一部、半導体
系IIIb族、Vb族、非金属径Vb族などの原子を膜中
に分散させて散乱能や導電性を制御しても良い。なお、
パターン欠陥修復膜は、その電子散乱能が高く、また電
子吸収量も多くなく、電子照射時の熱変形が極力抑制さ
れることが第1条件である。また、該金属化合物、珪素
化合物、炭素化合物など成膜の膜材料となる物質が安定
であり、また安全衛生上、安全な物質であることが好ま
しいことは言うまでもない。
【0031】以下、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。 (実施例)まず、抵抗値4〜6オームのp型の8インチ
シリコンウエハにドーパントとしてボロンを熱拡散法に
より2μm程度の深さまでドーピングし、その後水酸化
カリウム水溶液を用いたウェットエッチング法でメンブ
レンを形成した。このメンブレン上に反応性イオンエッ
チング法によりレチクルパターンを形成した。
【0032】その後、このレチクルパターンについて、
パターン位置、パターンサイズなどのパターン精度、及
び不良結線、不良断線などのパターン欠陥の検査を行な
った。なお、検査は、イオンビーム鏡筒と電子線鏡筒を
それぞれ装備したマスク欠陥装置により行なった。ま
た、パターン欠陥については、パターン設計図上に実際
に製作したレチクルパターンの形態像を重ね合せること
により欠陥部を検出した。その結果、図2に示すよう
に、レチクル5に形成された十字形状を有するレチクル
パターン6に欠け、いわゆる白欠陥パターン7を検出し
た。この欠陥部のサイズは、約0.24μm角であっ
た。
【0033】そこで、その白欠陥パターン7近傍に、主
材料としてジクロロシランを供給し、励起源としてガリ
ウムイオンを用いる収束イオンビームを白欠陥パターン
部に照射した。供給したガス流量は、処理を行なうチャ
ンバ内真空度が1×10-6Pa以上になるように設定
し、収束イオンビームは加速電圧16kV、ビーム電流
量350pAとした。また、収束イオンビームスキャン
域は、白欠陥パターン部よりやや大きい0.35μm領
域とした。
【0034】その結果、白欠陥パターン部の約0.3μ
m角の領域にパターン修復膜が成膜された。この状態で
上記欠陥検出システムにてパターン部分を認識し、その
部分を中心に適度に加速した電子線を照射して、そのレ
チクル投影面の空間像上におけるレチクル正常パターン
部と修正部(リペア部)のコントラストを求めた。この
とき、リペア部の電子散乱能は正常パターン部の40%
程度であることを確認した。そこで、そのリペア部上に
タングステンと炭素を主成分とする材料からなる選択的
CVD膜(修正補強膜)を成膜した。具体的には、以下
のようにして成膜した。
【0035】上記ジクロロシランの供給と同様にして試
料近傍にヘキサカルボニルタングステン(W(C
O)6)を供給し、加速電圧15kV、ビーム電流35
0pAで白欠陥パターン部の0.36μm領域に対して
スキャンさせながら収束イオンビームを照射して選択的
に成膜を行なった。成膜においては、1フレームスキャ
ン毎に電子線照射してその時の空間像におけるコントラ
ストを計測し、コントラストが正常パターン部に対して
同等となった時点で成膜終点とした。
【0036】このようにして白欠陥パターン部にリペア
処理を施すと図1に示すようになる。図1は、白欠陥パ
ターン部に膜修復を施した状態を示す図である。図1か
ら分かるように、レチクル1の白欠陥パターン部3にパ
ターン修復膜2が形成され、その上にリペア膜4が形成
されている。
【0037】その後、上記パターン欠陥検出システムに
より、パターンサイズ、パターン位置精度を計測したと
ころ余剰に成膜されていることが確認されたため、余剰
部に収束イオンビームを照射してミリングしてパターン
修正を完成させた。
【0038】レチクル作製後に行ったものと同様の検査
にて、パターン欠陥部がすべて修正されていることを確
認した後、電子線縮小投影露光装置にこのレチクルをセ
ットしてリソグラフィーを行なった。具体的には、電子
線は100kVに加速し、ビーム電流量は約20μAと
した。また、リソグラフィーは、4インチウエハ上の約
0.3μm厚の電子線感光化学増幅型レジスト(ZEP
510)に行なった。
【0039】次いで、パターン転写後に現像処理をした
後、走査型電子顕微鏡でレジスト像を形態評価した。そ
の結果、パターン修正部分は、非修正部と同様に、良好
な転写像を形成していたことが分かった。また、測長S
EMによりパターンサイズを計測したところ、全パター
ンとも設計値に対して10nm以下の誤差範囲に入って
おり、十分に規格をクリアしていることを確認すること
ができた。
【0040】本発明は、上記実施の形態に限定されるこ
となく、種々変更して実施することが可能である。例え
ば、本実施の形態における材料や寸法については、本発
明の要旨を逸脱しない限り変更して実施することが可能
である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように散乱ステンシル型レ
チクルの修正方法によれば、レチクル電子散乱体と同等
の特性を有する修正膜が得られ、これにより高品質な電
子線縮小投影用散乱ステンシル型レチクルを作製するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の散乱ステンシル型レチクルの修正方法
により修正されたレチクルの修正部分を示す図である。
【図2】本発明に係る散乱ステンシル型レチクルの欠陥
パターン部を示した図である。
【符号の説明】
1,5…レチクル、2…パターン修復膜、3…白欠陥パ
ターン部、4…リペア膜、6…レチクルパターン、7…
白欠陥パターン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線散乱体で構成されたパターン転写
    部を有し、被転写基板に縮小投影転写像を転写する際に
    使用されるレチクル作製の際に発生した欠陥を修正する
    方法であって、 前記欠陥部に、珪素又は炭素を主成分とした材料で構成
    された膜を形成する工程と、 前記膜上に修正補強層を形成する工程と、を具備するこ
    とを特徴とする散乱ステンシル型レチクルの修正方法。
  2. 【請求項2】 前記修正補強層は、金属原子、非金属原
    子、又は珪素を除く半導体原子を含有する材料で構成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の散乱ステンシル型
    レチクルの修正方法。
  3. 【請求項3】 電子線散乱体で構成されたパターン転写
    部を有し、被転写基板に縮小投影転写像を転写する際に
    使用されるレチクル作製の際に発生した欠陥を修正した
    部分の構造であって、 前記欠陥部に形成され、珪素又は炭素を主成分とした材
    料で構成された膜と、 前記膜上に形成され、金属原子、非金属原子、又は珪素
    を除く半導体原子を含有する材料で構成された修正補強
    層と、を具備することを特徴とする散乱ステンシル型レ
    チクルの修正構造。
JP3102799A 1999-02-09 1999-02-09 散乱ステンシル型レチクルの修正方法及びその修正構造 Pending JP2000232048A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004059958A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Seiko Instruments Inc Fibをガスが供給される基板表面に照射して超電導膜を成膜する方法及びその装置

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