JP2000231930A - 車載用燃料電池システム - Google Patents
車載用燃料電池システムInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Abstract
(57)【要約】
【課題】燃料である炭化水素の消費量を有効に低減し得
るとともに、燃料電池システム全体を容易にコンパクト
化することを可能にする。 【解決手段】メタノールを熱分解させて水素とCOリッ
チな炭素化合物とを生成する炭化水素反応装置14と、
生成された前記COリッチな炭素化合物を触媒燃焼器1
6に強制的に送り込むための炭素化合物分離手段18と
を備え、前記COリッチな炭素化合物を前記触媒燃焼器
16の熱源として有効利用する。
るとともに、燃料電池システム全体を容易にコンパクト
化することを可能にする。 【解決手段】メタノールを熱分解させて水素とCOリッ
チな炭素化合物とを生成する炭化水素反応装置14と、
生成された前記COリッチな炭素化合物を触媒燃焼器1
6に強制的に送り込むための炭素化合物分離手段18と
を備え、前記COリッチな炭素化合物を前記触媒燃焼器
16の熱源として有効利用する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料を改質して生
成される水素ガスを使用して作動する燃料電池を備えた
車載用燃料電池システムに関する。
成される水素ガスを使用して作動する燃料電池を備えた
車載用燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、固体高分子電解質膜を挟んでア
ノード側電極とカソード側電極とを対設した燃料電池セ
ルをセパレータによって挟持して複数積層することによ
り構成された燃料電池セルスタック(以下、単に燃料電
池という)が開発され、種々の用途に実用化されつつあ
る。
ノード側電極とカソード側電極とを対設した燃料電池セ
ルをセパレータによって挟持して複数積層することによ
り構成された燃料電池セルスタック(以下、単に燃料電
池という)が開発され、種々の用途に実用化されつつあ
る。
【0003】この種の燃料電池は、例えば、メタノール
の水蒸気改質により生成された水素ガス(燃料ガス)を
アノード側電極に供給するとともに、酸化剤ガス(酸素
ガスまたは空気)をカソード側電極に供給することによ
り、前記水素ガスがイオン化して固体高分子電解質膜内
を流れ、これにより燃料電池の外部に電気エネルギが得
られるように構成されている。上記の水蒸気改質反応
は、下記の(1)式に示される。
の水蒸気改質により生成された水素ガス(燃料ガス)を
アノード側電極に供給するとともに、酸化剤ガス(酸素
ガスまたは空気)をカソード側電極に供給することによ
り、前記水素ガスがイオン化して固体高分子電解質膜内
を流れ、これにより燃料電池の外部に電気エネルギが得
られるように構成されている。上記の水蒸気改質反応
は、下記の(1)式に示される。
【0004】 CH3 OH+H2 O→CO2 +3H2 …(1) ところで、上記(1)式で示される水蒸気改質反応は、
吸熱反応であるために外部から熱を供給する必要があ
る。そこで、例えば、特開平7−315801号公報に
開示されているように、水蒸気改質反応とともに部分酸
化反応を行うことが知られている。この部分酸化反応
は、下記の(2)式に示されており、発熱反応であるた
めに水蒸気改質反応に必要とされる熱源として利用する
ことができる。
吸熱反応であるために外部から熱を供給する必要があ
る。そこで、例えば、特開平7−315801号公報に
開示されているように、水蒸気改質反応とともに部分酸
化反応を行うことが知られている。この部分酸化反応
は、下記の(2)式に示されており、発熱反応であるた
めに水蒸気改質反応に必要とされる熱源として利用する
ことができる。
【0005】 CH3 OH+1/2O2 →CO2 +2H2 …(2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、炭化水素の水蒸気改質反応を行うために
気化室に水を供給しなければならず、水経路およびポン
プが必要となっている。これにより、システム全体の小
型化および簡素化が遂行されず、特に、車載用として構
成する上で問題となっている。
従来技術では、炭化水素の水蒸気改質反応を行うために
気化室に水を供給しなければならず、水経路およびポン
プが必要となっている。これにより、システム全体の小
型化および簡素化が遂行されず、特に、車載用として構
成する上で問題となっている。
【0007】さらに、上記の従来技術では、水蒸気改質
反応および部分酸化反応で生成された水素ガス以外の反
応ガスは、燃焼器に送出されて燃焼されるが、この反応
ガスには二酸化炭素が多く含まれており、前記加熱器の
熱源として利用することができない。このため、燃焼器
には、熱源としてメタノール等の炭化水素を供給しなけ
ればならず、前記炭化水素の使用量が増加するという問
題が指摘されている。
反応および部分酸化反応で生成された水素ガス以外の反
応ガスは、燃焼器に送出されて燃焼されるが、この反応
ガスには二酸化炭素が多く含まれており、前記加熱器の
熱源として利用することができない。このため、燃焼器
には、熱源としてメタノール等の炭化水素を供給しなけ
ればならず、前記炭化水素の使用量が増加するという問
題が指摘されている。
【0008】本発明はこの種の問題を解決するものであ
り、炭化水素の反応で生成される炭素化合物を燃焼器の
熱源として利用し、炭化水素の使用量を削減するととも
に、有効に小型化することが可能な車載用燃料電池シス
テムを提供することを目的とする。
り、炭化水素の反応で生成される炭素化合物を燃焼器の
熱源として利用し、炭化水素の使用量を削減するととも
に、有効に小型化することが可能な車載用燃料電池シス
テムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車載用燃料
電池システムでは、炭化水素を熱分解反応させて、アノ
ード側電極に供給される水素と、酸素との反応によって
発熱し得る成分を含む炭化化合物とが生成される。具体
的には、炭化水素がメタノールの場合に、 CH3 OH→CO+2H2 …(3) に示す反応が行われる。上記(3)式により、COリッ
チな炭素化合物が生成されるため、この生成された炭素
化合物を燃焼器に強制的に送り込み、前記燃焼器の熱源
として利用する。このため、燃焼器への炭化水素の供給
量を大幅に削減することができ、前記炭化水素を効率的
に使用することが可能になる。
電池システムでは、炭化水素を熱分解反応させて、アノ
ード側電極に供給される水素と、酸素との反応によって
発熱し得る成分を含む炭化化合物とが生成される。具体
的には、炭化水素がメタノールの場合に、 CH3 OH→CO+2H2 …(3) に示す反応が行われる。上記(3)式により、COリッ
チな炭素化合物が生成されるため、この生成された炭素
化合物を燃焼器に強制的に送り込み、前記燃焼器の熱源
として利用する。このため、燃焼器への炭化水素の供給
量を大幅に削減することができ、前記炭化水素を効率的
に使用することが可能になる。
【0010】また、炭化水素を熱分解反応させるため、
水蒸気改質のように水を供給する必要がなく、水経路お
よびポンプ等が不要になって構成の簡素化が容易に図ら
れる。しかも、従来、COを除去するために用いられて
いた生成器やCO除去器等の反応装置が不要になって、
燃料電池システム全体のコンパクト化が可能になり、特
に、車載に適するという利点がある。
水蒸気改質のように水を供給する必要がなく、水経路お
よびポンプ等が不要になって構成の簡素化が容易に図ら
れる。しかも、従来、COを除去するために用いられて
いた生成器やCO除去器等の反応装置が不要になって、
燃料電池システム全体のコンパクト化が可能になり、特
に、車載に適するという利点がある。
【0011】さらにまた、炭素化合物分離手段は、生成
された水素のみをアノード側電極に供給する水素選択透
過膜を備えている。従って、燃料電池に対して高純度の
水素を供給することができ、前記燃料電池の発電性能の
向上が図られる。
された水素のみをアノード側電極に供給する水素選択透
過膜を備えている。従って、燃料電池に対して高純度の
水素を供給することができ、前記燃料電池の発電性能の
向上が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態に係る
車載用燃料電池システム10の概略構成を示す図であ
る。この燃料電池システム10は、燃料電池12と、燃
料である炭化水素、例えば、メタノール(CH3 OH)
を熱分解反応させて、少なくとも水素ガスと、COを含
む炭素化合物とを生成する炭化水素反応装置14と、生
成された前記炭素化合物を前記炭化水素反応装置14を
構成する燃焼器、例えば、触媒燃焼器16に強制的に送
り込むための炭素化合物分離手段18とを備える。
車載用燃料電池システム10の概略構成を示す図であ
る。この燃料電池システム10は、燃料電池12と、燃
料である炭化水素、例えば、メタノール(CH3 OH)
を熱分解反応させて、少なくとも水素ガスと、COを含
む炭素化合物とを生成する炭化水素反応装置14と、生
成された前記炭素化合物を前記炭化水素反応装置14を
構成する燃焼器、例えば、触媒燃焼器16に強制的に送
り込むための炭素化合物分離手段18とを備える。
【0013】燃料電池12は、複数の燃料電池セル20
を積層して構成されており、各燃料電池セル20は、固
体高分子電解質膜22と、この固体高分子電解質膜22
を挟んで対設される水素極(アノード側電極)24と、
空気極(カソード側電極)26とを有し、この水素極2
4とこの空気極26は、セパレータ28により挟持され
ている。
を積層して構成されており、各燃料電池セル20は、固
体高分子電解質膜22と、この固体高分子電解質膜22
を挟んで対設される水素極(アノード側電極)24と、
空気極(カソード側電極)26とを有し、この水素極2
4とこの空気極26は、セパレータ28により挟持され
ている。
【0014】炭化水素反応装置14は、燃料経路30を
介して燃料タンク32に接続されるとともに、この燃料
経路30にはポンプ34が配置されている。炭化水素反
応装置14は、燃料タンク32から供給されるメタノー
ルを熱分解反応させるために、触媒燃焼器16を介して
300℃以上に加熱されるとともに、Cu−Zn等のC
u系、ニッケル系およびPt系の触媒を設けている。
介して燃料タンク32に接続されるとともに、この燃料
経路30にはポンプ34が配置されている。炭化水素反
応装置14は、燃料タンク32から供給されるメタノー
ルを熱分解反応させるために、触媒燃焼器16を介して
300℃以上に加熱されるとともに、Cu−Zn等のC
u系、ニッケル系およびPt系の触媒を設けている。
【0015】炭化水素反応装置14は、生成ガス経路3
6を介して炭素化合物分離手段18に接続されており、
この炭素化合物分離手段18は水素選択透過膜(Ag−
Pd膜)38を備えている。水素選択透過膜38を透過
しない生成ガス、すなわちCOリッチな炭素化合物を触
媒燃焼器16に強制的に送り込むための炭素化合物経路
40が設けられるとともに、前記水素選択透過膜38を
透過する水素のみを燃料電池12に送り込むための水素
経路42が設けられる。
6を介して炭素化合物分離手段18に接続されており、
この炭素化合物分離手段18は水素選択透過膜(Ag−
Pd膜)38を備えている。水素選択透過膜38を透過
しない生成ガス、すなわちCOリッチな炭素化合物を触
媒燃焼器16に強制的に送り込むための炭素化合物経路
40が設けられるとともに、前記水素選択透過膜38を
透過する水素のみを燃料電池12に送り込むための水素
経路42が設けられる。
【0016】触媒燃焼器16には、燃焼ガス経路44を
介して膨張タービン46が接続され、この膨張タービン
46は、モータ兼用発電器48を介してエアコンプレッ
サ50に連結される。エアコンプレッサ50は空気経路
52に配設されており、この空気経路52には、前記エ
アコンプレッサ50を挟んでフィルタ54およびインタ
クーラ56が直列的に配置され、前記インタクーラ56
の下流側が燃料電池12に連なっている。
介して膨張タービン46が接続され、この膨張タービン
46は、モータ兼用発電器48を介してエアコンプレッ
サ50に連結される。エアコンプレッサ50は空気経路
52に配設されており、この空気経路52には、前記エ
アコンプレッサ50を挟んでフィルタ54およびインタ
クーラ56が直列的に配置され、前記インタクーラ56
の下流側が燃料電池12に連なっている。
【0017】空気経路52は、エアコンプレッサ50と
インタクーラ56との間で分岐空気経路58を形成して
おり、この分岐空気経路58は触媒燃焼器16に接続さ
れて燃焼用空気を供給する。なお、インタークーラ56
は、必要に応じて設置しておけばよい。
インタクーラ56との間で分岐空気経路58を形成して
おり、この分岐空気経路58は触媒燃焼器16に接続さ
れて燃焼用空気を供給する。なお、インタークーラ56
は、必要に応じて設置しておけばよい。
【0018】燃料電池12の水素極24側は、水回収用
熱交換器60、気液分離器62に補助タンク64が直列
的に配設されるとともに、この気液分離器62、水素循
環経路66の一端が接続され、前記水素循環経路66の
他端は、水素経路42に配置された循環ポンプ68に接
続される。
熱交換器60、気液分離器62に補助タンク64が直列
的に配設されるとともに、この気液分離器62、水素循
環経路66の一端が接続され、前記水素循環経路66の
他端は、水素経路42に配置された循環ポンプ68に接
続される。
【0019】燃料電池12の空気極26側は、未反応空
気経路76を介して触媒燃焼器16に接続されている。
補助タンク64は、水経路78、80を介して水タンク
82に接続されている。
気経路76を介して触媒燃焼器16に接続されている。
補助タンク64は、水経路78、80を介して水タンク
82に接続されている。
【0020】このように構成される燃料電池システム1
0の動作について、以下に説明する。
0の動作について、以下に説明する。
【0021】先ず、ポンプ34の作用下に、燃料タンク
32から燃料経路30を介して炭化水素反応装置14に
メタノールが供給されるとともに、触媒燃焼器16が駆
動される。このため、炭化水素反応装置14内では、3
00℃以上の温度条件下で、メタノールが上記(3)式
に示す熱分解反応を行う。このため、炭化水素反応装置
14から生成ガス経路36には、水素およびCOリッチ
な炭素化合物が供給され、これらの反応ガスが炭素化合
物分離手段18に送られる。
32から燃料経路30を介して炭化水素反応装置14に
メタノールが供給されるとともに、触媒燃焼器16が駆
動される。このため、炭化水素反応装置14内では、3
00℃以上の温度条件下で、メタノールが上記(3)式
に示す熱分解反応を行う。このため、炭化水素反応装置
14から生成ガス経路36には、水素およびCOリッチ
な炭素化合物が供給され、これらの反応ガスが炭素化合
物分離手段18に送られる。
【0022】炭素化合物分離手段18には、水素選択透
過膜38が設けられており、反応ガス中、水素のみが水
素選択透過膜38を透過して水素経路42に送られる一
方、COリッチな炭素化合物が炭素化合物経路40に強
制的に送られる。このCOリッチな炭素化合物は、触媒
燃焼器16に送られてこの触媒燃焼器16の熱源として
利用される。
過膜38が設けられており、反応ガス中、水素のみが水
素選択透過膜38を透過して水素経路42に送られる一
方、COリッチな炭素化合物が炭素化合物経路40に強
制的に送られる。このCOリッチな炭素化合物は、触媒
燃焼器16に送られてこの触媒燃焼器16の熱源として
利用される。
【0023】触媒燃焼器16から排出される熱エネルギ
を持った燃焼ガスは、燃焼ガス経路44を介して膨張タ
ービン46に送られ、膨張タービン46を駆動する。膨
張タービン46の駆動により発電器48が発電され、こ
の発電器48を介してエアコンプレッサ50が駆動され
る。従って、フィルタ54を介して外部から空気経路5
2に導入された圧縮空気は、必要に応じてインタクーラ
56で所望の温度に調整された後、燃料電池12内に導
入される。また、空気経路52に導入された圧縮空気の
一部は、分岐空気経路58を介して触媒燃焼器16に燃
焼用空気として送られる。
を持った燃焼ガスは、燃焼ガス経路44を介して膨張タ
ービン46に送られ、膨張タービン46を駆動する。膨
張タービン46の駆動により発電器48が発電され、こ
の発電器48を介してエアコンプレッサ50が駆動され
る。従って、フィルタ54を介して外部から空気経路5
2に導入された圧縮空気は、必要に応じてインタクーラ
56で所望の温度に調整された後、燃料電池12内に導
入される。また、空気経路52に導入された圧縮空気の
一部は、分岐空気経路58を介して触媒燃焼器16に燃
焼用空気として送られる。
【0024】燃料電池12では、水素極24側に水素経
路42から水素ガスが供給さるとともに、空気極26側
に空気経路52から空気(酸素ガスを含む)が供給され
る。このため、水素ガスがイオン化して固体高分子電解
質膜22内を空気極26側に流れ、この水素イオンが前
記空気極26で酸素および電子と反応して水が生成され
る。
路42から水素ガスが供給さるとともに、空気極26側
に空気経路52から空気(酸素ガスを含む)が供給され
る。このため、水素ガスがイオン化して固体高分子電解
質膜22内を空気極26側に流れ、この水素イオンが前
記空気極26で酸素および電子と反応して水が生成され
る。
【0025】次いで、燃料電池12の水素極24から排
出される排出成分は、熱交換器60から気液分離器62
に導入されて水素リッチなガスと水分とに分離され、こ
のガスが水素循環経路66から循環ポンプ68を介して
燃料電池12に再度供給される。気液分離器62で分離
された水分は、補助タンク64に一旦貯留された後、水
タンク82に供給される。
出される排出成分は、熱交換器60から気液分離器62
に導入されて水素リッチなガスと水分とに分離され、こ
のガスが水素循環経路66から循環ポンプ68を介して
燃料電池12に再度供給される。気液分離器62で分離
された水分は、補助タンク64に一旦貯留された後、水
タンク82に供給される。
【0026】一方、燃料電池12の空気極26から排出
された排出成分は、未反応空気経路76を介して触媒燃
焼器16に燃焼用空気として送られる。
された排出成分は、未反応空気経路76を介して触媒燃
焼器16に燃焼用空気として送られる。
【0027】この場合、本実施形態では、炭化水素反応
装置14によりメタノールを熱分解反応させて、水素
と、酸素との反応によって発熱し得る成分、すなわち、
一酸化炭素を多く含むCOリッチな炭素化合物とを生成
する。さらに、COリッチな炭素化合物は、炭素化合物
分離手段18から炭素化合物経路40を介して触媒燃焼
器16に強制的に送り込まれる。このため、触媒燃焼器
16には、COリッチな炭素化合物が熱源として導入さ
れ、この触媒燃焼器16に供給されるメタノールの量が
有効に削減され、経済的であるという効果が得られる。
装置14によりメタノールを熱分解反応させて、水素
と、酸素との反応によって発熱し得る成分、すなわち、
一酸化炭素を多く含むCOリッチな炭素化合物とを生成
する。さらに、COリッチな炭素化合物は、炭素化合物
分離手段18から炭素化合物経路40を介して触媒燃焼
器16に強制的に送り込まれる。このため、触媒燃焼器
16には、COリッチな炭素化合物が熱源として導入さ
れ、この触媒燃焼器16に供給されるメタノールの量が
有効に削減され、経済的であるという効果が得られる。
【0028】さらに、メタノールを熱分解反応させるた
め、水蒸気改質のように水を供給する必要がなく、従来
のように、例えば、水タンク82からポンプを介して炭
化水素反応装置14に水を供給するための構造が不要に
なる。従って、燃料電池システム10全体の構成が有効
に簡素化される。
め、水蒸気改質のように水を供給する必要がなく、従来
のように、例えば、水タンク82からポンプを介して炭
化水素反応装置14に水を供給するための構造が不要に
なる。従って、燃料電池システム10全体の構成が有効
に簡素化される。
【0029】しかも、炭化水素反応装置14を介してC
Oを積極的に生成し、COリッチな炭素化合物を触媒燃
焼器16に熱源として送り込んでいる。このため、従
来、COを除去するために用いられていた変成器やCO
除去器等の反応装置が不要になって、燃料電池システム
10全体の構成が簡素化される。これにより、燃料電池
システム10全体が有効にコンパクト化され、特に、車
載に適するという利点が得られる。
Oを積極的に生成し、COリッチな炭素化合物を触媒燃
焼器16に熱源として送り込んでいる。このため、従
来、COを除去するために用いられていた変成器やCO
除去器等の反応装置が不要になって、燃料電池システム
10全体の構成が簡素化される。これにより、燃料電池
システム10全体が有効にコンパクト化され、特に、車
載に適するという利点が得られる。
【0030】また、本実施形態では、炭素化合物分離手
段18が、例えば、Ag−Pd膜等の水素選択透過膜3
8を備えており、水素経路42には反応ガス中の水素ガ
スのみが送り出される。従って、燃料電池12に高純度
の水素を供給することができ、前記燃料電池12の発電
性能の向上が容易に可能になる。
段18が、例えば、Ag−Pd膜等の水素選択透過膜3
8を備えており、水素経路42には反応ガス中の水素ガ
スのみが送り出される。従って、燃料電池12に高純度
の水素を供給することができ、前記燃料電池12の発電
性能の向上が容易に可能になる。
【0031】なお、触媒燃焼器16で発生する熱エネル
ギを持った燃焼ガスは、燃焼ガス経路44を介して膨張
タービン46に送られる。これにより、排熱の有効利用
が可能となる。また、触媒燃焼器16から排出される燃
焼ガスを、例えば、車両の空調器を作動させる熱エネル
ギとして使用すれば、さらに経済的なものとなる。
ギを持った燃焼ガスは、燃焼ガス経路44を介して膨張
タービン46に送られる。これにより、排熱の有効利用
が可能となる。また、触媒燃焼器16から排出される燃
焼ガスを、例えば、車両の空調器を作動させる熱エネル
ギとして使用すれば、さらに経済的なものとなる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る車載用燃料電池システムで
は、燃料である炭化水素を熱分解反応させて、アノード
側電極に供給される水素の他、酸素との反応によって発
熱し得る成分を含む炭素化合物を生成し、この炭素化合
物を燃焼器の熱源として有効利用することができる。こ
れにより、燃焼器の熱源として使用される燃料の削減が
図られ、経済的であるとともに、水蒸気改質反応のよう
な水の供給が不要になり、燃料電池システム全体を有効
にコンパクト化することが可能になる。
は、燃料である炭化水素を熱分解反応させて、アノード
側電極に供給される水素の他、酸素との反応によって発
熱し得る成分を含む炭素化合物を生成し、この炭素化合
物を燃焼器の熱源として有効利用することができる。こ
れにより、燃焼器の熱源として使用される燃料の削減が
図られ、経済的であるとともに、水蒸気改質反応のよう
な水の供給が不要になり、燃料電池システム全体を有効
にコンパクト化することが可能になる。
【図1】本発明の実施形態に係る車載用燃料電池システ
ムの概略構成を示す図である。
ムの概略構成を示す図である。
10…燃料電池システム 12…燃料電池 14…炭化水素反応装置 16…触媒燃焼器 18…炭素化合物分離手段 20…燃料電池セル 22…固体高分子電解質膜 24…水素極 26…空気極 30…燃料経路 32…燃料タンク 36…生成ガス経路 38…水素選択透過膜 40…炭素化合物経
路 42…水素経路 44…燃焼ガス経路 46…膨張タービン 48…発電器 50…エアコンプレッサ 60…熱交換器 62…気液分離器 64…補助タンク 66…水素循環経路 82…水タンク
路 42…水素経路 44…燃焼ガス経路 46…膨張タービン 48…発電器 50…エアコンプレッサ 60…熱交換器 62…気液分離器 64…補助タンク 66…水素循環経路 82…水タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 晃生 埼玉県和光市中央1−4−1 株式会社本 田技術研究所内 (72)発明者 藤井 洋介 埼玉県和光市中央1−4−1 株式会社本 田技術研究所内 (72)発明者 佐藤 修二 埼玉県和光市中央1−4−1 株式会社本 田技術研究所内 Fターム(参考) 5H027 AA06 BA01 BA10 BA16 BA19 BC12
Claims (3)
- 【請求項1】電解質を挟んでカソード側電極とアノード
側電極を対設し、前記カソード側電極に酸化剤ガスを供
給する一方、前記アノード側電極に水素ガスを含む燃料
ガスを供給して起電力を発生させる燃料電池と、 炭化水素を熱分解反応させて、少なくとも前記アノード
側電極に供給される水素と、酸素との反応によって燃焼
して発熱し得る成分を含む炭素化合物とを生成する炭化
水素反応装置と、 生成された前記炭素化合物を、生成した前記水素ガスか
ら分離して熱源用燃料として燃焼器に強制的に送り込む
ための炭素化合物分離手段と、 を備えることを特徴とする車載用燃料電池システム。 - 【請求項2】請求項1記載のシステムにおいて、前記炭
素化合物分離手段は、生成された前記水素のみを前記ア
ノード側電極に供給するための水素選択透過膜を備える
ことを特徴とする車載用燃料電池システム。 - 【請求項3】請求項1または2記載のシステムにおい
て、前記炭化水素は、メタノールであることを特徴とす
る車載用燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11031770A JP2000231930A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 車載用燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11031770A JP2000231930A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 車載用燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000231930A true JP2000231930A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12340296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11031770A Withdrawn JP2000231930A (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | 車載用燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000231930A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-02-09 JP JP11031770A patent/JP2000231930A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051205 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061106 |