JP2000231014A - 位相差板の製造方法 - Google Patents
位相差板の製造方法Info
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- JP2000231014A JP2000231014A JP11032354A JP3235499A JP2000231014A JP 2000231014 A JP2000231014 A JP 2000231014A JP 11032354 A JP11032354 A JP 11032354A JP 3235499 A JP3235499 A JP 3235499A JP 2000231014 A JP2000231014 A JP 2000231014A
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- Japan
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- shrinkage
- shrinkable film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 面内の主屈折率をnx、ny、厚さ方向の主屈
折率をnz、かつnx>nyとしたとき、nz>nx>nyの
屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率よく
得ること。 【解決手段】 透光性フィルムの片面又は両面に、加熱
時の長さ方向/幅方向による収縮率比が0.5〜2の熱
収縮性フィルムを接着し、その直交方向の一方の固定下
に他方を収縮させる方式にて加熱処理による前記熱収縮
性フィルムの収縮力の作用下に、前記透光性フィルムを
当該直交の二方向に収縮させる位相差板の製造方法。
折率をnz、かつnx>nyとしたとき、nz>nx>nyの
屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率よく
得ること。 【解決手段】 透光性フィルムの片面又は両面に、加熱
時の長さ方向/幅方向による収縮率比が0.5〜2の熱
収縮性フィルムを接着し、その直交方向の一方の固定下
に他方を収縮させる方式にて加熱処理による前記熱収縮
性フィルムの収縮力の作用下に、前記透光性フィルムを
当該直交の二方向に収縮させる位相差板の製造方法。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、液晶表示装置の形成など
に好適な位相差板の製造方法に関する。
に好適な位相差板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、面内の主屈折率をnx、ny、厚さ
方向の主屈折率をnz、かつnx>nyとしたとき(以下
同じ)、nx<nzを満足する位相差板の製造方法として
は、ポリスチレン等の負の複屈折特性を示すポリマーか
らなるフィルムを二軸延伸処理する方法が知られてい
た。前記nz>nx>nyの屈折率特性は、例えば液晶の
複屈折を補償して視角による表示色やコントラストの変
化等を防止するために要求される。
方向の主屈折率をnz、かつnx>nyとしたとき(以下
同じ)、nx<nzを満足する位相差板の製造方法として
は、ポリスチレン等の負の複屈折特性を示すポリマーか
らなるフィルムを二軸延伸処理する方法が知られてい
た。前記nz>nx>nyの屈折率特性は、例えば液晶の
複屈折を補償して視角による表示色やコントラストの変
化等を防止するために要求される。
【0003】しかしながら、得られる二軸延伸フィルム
が耐熱性に乏しく、位相差の変動問題等で液晶表示装置
の形成に用いることが困難な問題点などがあった。
が耐熱性に乏しく、位相差の変動問題等で液晶表示装置
の形成に用いることが困難な問題点などがあった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、上記したnz>nx>n
yの屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率
よく得ることを課題とする。
yの屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率
よく得ることを課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、透光性フィルムの片面又
は両面に、加熱時の長さ方向/幅方向による収縮率比が
0.5〜2の熱収縮性フィルムを接着し、その直交方向
の一方の固定下に他方を収縮させる方式にて加熱処理に
よる前記熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に、前記透
光性フィルムを当該直交の二方向に収縮させることを特
徴とする位相差板の製造方法を提供するものである。
は両面に、加熱時の長さ方向/幅方向による収縮率比が
0.5〜2の熱収縮性フィルムを接着し、その直交方向
の一方の固定下に他方を収縮させる方式にて加熱処理に
よる前記熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に、前記透
光性フィルムを当該直交の二方向に収縮させることを特
徴とする位相差板の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、上記したnz>nx>n
yの屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率
よく得ることができ、液晶セルの複屈折に基づく視角に
よる表示特性の変化を高度に補償できるなどの各種の位
相差特性を示すものを容易に得ることができる。
yの屈折率特性を満足しうる良耐熱性の位相差板を効率
よく得ることができ、液晶セルの複屈折に基づく視角に
よる表示特性の変化を高度に補償できるなどの各種の位
相差特性を示すものを容易に得ることができる。
【0007】
【発明の実施形態】本発明による製造方法は、透光性フ
ィルムの片面又は両面に、加熱時の長さ方向/幅方向に
よる収縮率比が0.5〜2の熱収縮性フィルムを接着
し、その直交方向の一方の固定下に他方を収縮させる方
式にて加熱処理による前記熱収縮性フィルムの収縮力の
作用下に、前記透光性フィルムを当該直交の二方向に収
縮させて位相差板を得るものである。
ィルムの片面又は両面に、加熱時の長さ方向/幅方向に
よる収縮率比が0.5〜2の熱収縮性フィルムを接着
し、その直交方向の一方の固定下に他方を収縮させる方
式にて加熱処理による前記熱収縮性フィルムの収縮力の
作用下に、前記透光性フィルムを当該直交の二方向に収
縮させて位相差板を得るものである。
【0008】処理対象の透光性フィルムとしては、光透
過性の適宜なフィルムを用いることができ、特に限定は
ない。透光性に優れ、就中、光透過率が75%以上、特
に85%以上で配向ムラの少ないフィルムが好ましく用
いうる。透光性フィルムを形成するポリマーについても
特に限定はなく、適宜なものを用いうる。ポリマーは、
そのフィルムを延伸処理した場合に示す延伸方向と屈折
率の関係による複屈折特性で正負に分類しうるが、本発
明にてはそのいずれも用いうる。
過性の適宜なフィルムを用いることができ、特に限定は
ない。透光性に優れ、就中、光透過率が75%以上、特
に85%以上で配向ムラの少ないフィルムが好ましく用
いうる。透光性フィルムを形成するポリマーについても
特に限定はなく、適宜なものを用いうる。ポリマーは、
そのフィルムを延伸処理した場合に示す延伸方向と屈折
率の関係による複屈折特性で正負に分類しうるが、本発
明にてはそのいずれも用いうる。
【0009】就中、処理効率や耐熱性等の点よりは、延
伸方向の屈折率が高くなる正の複屈折特性を示すポリマ
ーからなる透光性フィルムが好ましく用いうる。ちなみ
にそのポリマーの例としては、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアルコール、セルロース系ポリマー、ポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如きポ
リエステル、ポリアリレート、ポリイミド、ノルボルネ
ン系ポリマー、ポリスルホン、ポノエーテルスルホン、
ポリエチレンやポリプロピレンの如きポリオレフィンな
どがあげられる。就中、非晶質で耐熱性に優れるポリマ
ーが好ましく用いうる。
伸方向の屈折率が高くなる正の複屈折特性を示すポリマ
ーからなる透光性フィルムが好ましく用いうる。ちなみ
にそのポリマーの例としては、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアルコール、セルロース系ポリマー、ポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如きポ
リエステル、ポリアリレート、ポリイミド、ノルボルネ
ン系ポリマー、ポリスルホン、ポノエーテルスルホン、
ポリエチレンやポリプロピレンの如きポリオレフィンな
どがあげられる。就中、非晶質で耐熱性に優れるポリマ
ーが好ましく用いうる。
【0010】透光性フィルムは、例えば流延法等のキャ
スティング法や押出法などの適宜な方式で形成したもの
であってよい。キャスティング法等の溶液製膜法が厚さ
ムラや配向歪ムラ等の少ない透光性フィルムを得る点な
どより好ましい。透光性フィルムの厚さは、目的とする
位相差等により適宜に決定しうるが、一般には10〜5
00μm、就中20〜300μmとされる。
スティング法や押出法などの適宜な方式で形成したもの
であってよい。キャスティング法等の溶液製膜法が厚さ
ムラや配向歪ムラ等の少ない透光性フィルムを得る点な
どより好ましい。透光性フィルムの厚さは、目的とする
位相差等により適宜に決定しうるが、一般には10〜5
00μm、就中20〜300μmとされる。
【0011】透光性フィルムの片面又は両面に接着する
熱収縮性フィルムは、その加熱による収縮力の伝達で透
光性フィルムを収縮させてその位相差特性、特に厚さ方
向の屈折率を制御することなどを目的とする。本発明に
ては、上記したnz>nx>nyの屈折率特性を達成する
点などより、加熱時の長さ方向/幅方向による収縮率比
が0.5〜2の熱収縮性フィルムを用いる。なおその収
縮率比は、透光性フィルムを収縮処理する際の処理温度
による長さ方向収縮率/幅方向収縮率に基づく。
熱収縮性フィルムは、その加熱による収縮力の伝達で透
光性フィルムを収縮させてその位相差特性、特に厚さ方
向の屈折率を制御することなどを目的とする。本発明に
ては、上記したnz>nx>nyの屈折率特性を達成する
点などより、加熱時の長さ方向/幅方向による収縮率比
が0.5〜2の熱収縮性フィルムを用いる。なおその収
縮率比は、透光性フィルムを収縮処理する際の処理温度
による長さ方向収縮率/幅方向収縮率に基づく。
【0012】熱収縮性フィルムは、例えばポリマーフィ
ルムの延伸処理物などとして得ることができる。収縮力
の付与性などの点よりは、透光性フィルムのガラス転移
温度付近にて熱収縮性を示す熱収縮性フィルムが好まし
く用いうる。熱収縮性フィルムの収縮力は、例えばポリ
マーの種類や延伸倍率等の延伸条件、フィルム厚などに
より制御することができる。加熱による収縮力がフィル
ム全面で可及的に均一な熱収縮性フィルムが透光性フィ
ルムに均一な配向を付与する点などより好ましく用いう
る。
ルムの延伸処理物などとして得ることができる。収縮力
の付与性などの点よりは、透光性フィルムのガラス転移
温度付近にて熱収縮性を示す熱収縮性フィルムが好まし
く用いうる。熱収縮性フィルムの収縮力は、例えばポリ
マーの種類や延伸倍率等の延伸条件、フィルム厚などに
より制御することができる。加熱による収縮力がフィル
ム全面で可及的に均一な熱収縮性フィルムが透光性フィ
ルムに均一な配向を付与する点などより好ましく用いう
る。
【0013】熱収縮性フィルムは、透光性フィルムの片
面又は両面に収縮率比等が同種又は異種のものをそれぞ
れ1層又は2層以上接着することができる。2層以上接
着する場合、10層以下の重畳数が一般的であるが、そ
れ以上であってもよい。また透光性フィルムの両面に接
着する場合、その両面における熱収縮性フィルムの接着
層数は、同じであってもよいし、相違していてもよい。
面又は両面に収縮率比等が同種又は異種のものをそれぞ
れ1層又は2層以上接着することができる。2層以上接
着する場合、10層以下の重畳数が一般的であるが、そ
れ以上であってもよい。また透光性フィルムの両面に接
着する場合、その両面における熱収縮性フィルムの接着
層数は、同じであってもよいし、相違していてもよい。
【0014】熱収縮性フィルムと透光性フィルムの接着
には、良密着による収縮力の伝播性などの点より接着剤
を用いることが好ましい。その接着剤としては、熱収縮
性フィルムの収縮処理時にはその収縮力を透光性フィル
ムに良好に伝達し、その処理後には透光性フィルムの処
理物よりその光学特性を可及的に変質させないで処理後
の熱収縮性フィルムを分離できるものが好ましく用いら
れる。
には、良密着による収縮力の伝播性などの点より接着剤
を用いることが好ましい。その接着剤としては、熱収縮
性フィルムの収縮処理時にはその収縮力を透光性フィル
ムに良好に伝達し、その処理後には透光性フィルムの処
理物よりその光学特性を可及的に変質させないで処理後
の熱収縮性フィルムを分離できるものが好ましく用いら
れる。
【0015】前記の点よりは、粘着層などが好ましく用
いられる。その粘着層としては、例えばアクリル系やシ
リコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエ
ーテル系やゴム系等の適宜なものを用いることができ、
その種類について特に限定はない。
いられる。その粘着層としては、例えばアクリル系やシ
リコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエ
ーテル系やゴム系等の適宜なものを用いることができ、
その種類について特に限定はない。
【0016】透光性フィルムに接着した熱収縮性フィル
ムについては、それを加熱処理して収縮力を発現させ、
その収縮力の作用下に透光性フィルムを収縮させて屈折
率を制御する。その場合、本発明にては透光性フィルム
の直交する二方向に収縮させるが、その収縮処理は同時
には行わず、各方向毎に行う。
ムについては、それを加熱処理して収縮力を発現させ、
その収縮力の作用下に透光性フィルムを収縮させて屈折
率を制御する。その場合、本発明にては透光性フィルム
の直交する二方向に収縮させるが、その収縮処理は同時
には行わず、各方向毎に行う。
【0017】すなわちまず、前記直交方向の一方を固定
してその方向の収縮を予防処理した下に他方の方向を収
縮させ、次にその先収縮の方向を固定しその方向の収縮
を予防処理して残る方向を収縮させる方法を採る。これ
により上記したnz>nx>nyの屈折率特性を満足させ
ることができる。なお前記の直交方向は、適宜な方向を
選択しうるが、一般には作業効率などの点より透光性フ
ィルムの長さ方向と幅方向の組合せとされる。
してその方向の収縮を予防処理した下に他方の方向を収
縮させ、次にその先収縮の方向を固定しその方向の収縮
を予防処理して残る方向を収縮させる方法を採る。これ
により上記したnz>nx>nyの屈折率特性を満足させ
ることができる。なお前記の直交方向は、適宜な方向を
選択しうるが、一般には作業効率などの点より透光性フ
ィルムの長さ方向と幅方向の組合せとされる。
【0018】前記の収縮処理操作は、直交する二方向の
一方を固定して他方を加熱下に収縮処理しうる適宜な方
式にて行うことができ(特開平6−148428号公報
等)、その処理操作手段について特に限定はない。ちな
みにその例としては、同時二軸延伸機にて縦横方向の一
方を固定しつつ他方向の収縮処理を行った後、その処理
方向の固定下に残る方向を収縮処理するバッチ方式があ
げられる。
一方を固定して他方を加熱下に収縮処理しうる適宜な方
式にて行うことができ(特開平6−148428号公報
等)、その処理操作手段について特に限定はない。ちな
みにその例としては、同時二軸延伸機にて縦横方向の一
方を固定しつつ他方向の収縮処理を行った後、その処理
方向の固定下に残る方向を収縮処理するバッチ方式があ
げられる。
【0019】またテンター延伸機により幅方向(TD)
の端部をクリップ等で把持して長さ方向(MD)に一定
速度で走行させつつ、それによるMD方向の寸法固定下
にTD方向の収縮処理を長尺の透光性フィルムについて
一連に行った後、それを所定寸法に裁断して当該TD方
向の固定下に残るMD方向をバッチ式で収縮処理する方
式、又はその裁断片を未収縮の処理方向が一定となるよ
うに90度回転させて縦横を反転させ、それらをフープ
状に接続してテンター延伸機を介し前記に準じて一連に
残るMD方向を収縮処理する方式などがあげられる。テ
ンター延伸機によれば、前記の如く長尺の透光性フィル
ムを一連に処理できて処理効率に優れている。
の端部をクリップ等で把持して長さ方向(MD)に一定
速度で走行させつつ、それによるMD方向の寸法固定下
にTD方向の収縮処理を長尺の透光性フィルムについて
一連に行った後、それを所定寸法に裁断して当該TD方
向の固定下に残るMD方向をバッチ式で収縮処理する方
式、又はその裁断片を未収縮の処理方向が一定となるよ
うに90度回転させて縦横を反転させ、それらをフープ
状に接続してテンター延伸機を介し前記に準じて一連に
残るMD方向を収縮処理する方式などがあげられる。テ
ンター延伸機によれば、前記の如く長尺の透光性フィル
ムを一連に処理できて処理効率に優れている。
【0020】前記においてMD/TDの各方向の収縮処
理順序については任意であるが、熱収縮性フィルムのM
D/TDによる収縮率比が1以下の場合にはMD方向を
先に、1超の場合にはTD方向を先に収縮処理すること
が処理操作の容易性などの点より好ましい。
理順序については任意であるが、熱収縮性フィルムのM
D/TDによる収縮率比が1以下の場合にはMD方向を
先に、1超の場合にはTD方向を先に収縮処理すること
が処理操作の容易性などの点より好ましい。
【0021】得られる位相差板における屈折率等の位相
差特性の制御は、透光性フィルムの種類や厚さ、熱収縮
性フィルムの収縮率や処理温度等の処理条件などによる
透光性フィルムの直交する二方向の収縮の程度などによ
り行うことができる。
差特性の制御は、透光性フィルムの種類や厚さ、熱収縮
性フィルムの収縮率や処理温度等の処理条件などによる
透光性フィルムの直交する二方向の収縮の程度などによ
り行うことができる。
【0022】なお上記において熱収縮性フィルムを収縮
させるための加熱処理は、例えば雰囲気加熱方式やロー
ル延伸機等の装置を介した加熱方式、それらの併用方式
などの従来の延伸処理に準じた適宜な加熱方式にて行う
ことができ、特に限定はない。またその場合、収縮操作
の制御性などの点よりは一般に、透光性フィルムを形成
するポリマーのガラス転移温度(Tg)に基づきTg±
20℃の温度範囲で加熱処理することが好ましい。
させるための加熱処理は、例えば雰囲気加熱方式やロー
ル延伸機等の装置を介した加熱方式、それらの併用方式
などの従来の延伸処理に準じた適宜な加熱方式にて行う
ことができ、特に限定はない。またその場合、収縮操作
の制御性などの点よりは一般に、透光性フィルムを形成
するポリマーのガラス転移温度(Tg)に基づきTg±
20℃の温度範囲で加熱処理することが好ましい。
【0023】本発明による位相差板は、その単層物や同
種又は異種の積層物などとして、例えば液晶セルの視野
角の拡大やコントラストの向上等を目的とした複屈折に
よる位相差の補償などの各種の目的に好ましく用いう
る。またその実用に際しては、例えば偏光板や保護層、
他種の位相差板を接着積層したものなどの2層又は3層
以上の積層体からなる従来に準じた適宜な形態の光学部
材として適用することもできる。
種又は異種の積層物などとして、例えば液晶セルの視野
角の拡大やコントラストの向上等を目的とした複屈折に
よる位相差の補償などの各種の目的に好ましく用いう
る。またその実用に際しては、例えば偏光板や保護層、
他種の位相差板を接着積層したものなどの2層又は3層
以上の積層体からなる従来に準じた適宜な形態の光学部
材として適用することもできる。
【0024】
【実施例】実施例1 厚さ50μmで位相差がほぼ0のポリカーボネートフィ
ルムの両面に160℃での収縮率比(MD/TD)が
1.4で厚さが28μmのポリプロピレンフィルムをア
クリル系粘着層を介し接着し、それを同時二軸延伸機に
て先ずTD方向の固定下(倍率1:寸法変化なし)に1
60℃に加熱してポリカーボネートフィルムをMD方向
に12%収縮させた後、それを当該MD方向の固定下
(倍率1:寸法変化なし)に160℃に加熱してポリカ
ーボネートフィルムをTD方向に4%収縮させてポリプ
ロピレンフィルムを剥離し、(nx−ny)d=110n
m、(nx−nz)d=−162nmの位相差板を得た。な
おdは、フィルム厚である(以下同じ)。
ルムの両面に160℃での収縮率比(MD/TD)が
1.4で厚さが28μmのポリプロピレンフィルムをア
クリル系粘着層を介し接着し、それを同時二軸延伸機に
て先ずTD方向の固定下(倍率1:寸法変化なし)に1
60℃に加熱してポリカーボネートフィルムをMD方向
に12%収縮させた後、それを当該MD方向の固定下
(倍率1:寸法変化なし)に160℃に加熱してポリカ
ーボネートフィルムをTD方向に4%収縮させてポリプ
ロピレンフィルムを剥離し、(nx−ny)d=110n
m、(nx−nz)d=−162nmの位相差板を得た。な
おdは、フィルム厚である(以下同じ)。
【0025】実施例2 厚さ50μmで位相差がほぼ0の長尺のポリカーボネー
トフィルムの両面に150℃での収縮率比(MD/T
D)が0.7で厚さが30μmのポリプロピレンフィル
ムをアクリル系粘着層を介し接着し、それをテンター延
伸機にて先ずクリップを介したMD方向の固定下(倍率
1:寸法変化なし)に150℃に加熱して長尺のポリカ
ーボネートフィルムを連続的にTD方向に5%収縮させ
た後、それを所定寸法に裁断しMD/TDの各方向を反
転させてフープ状に接続して連続フィルムとし、それを
当該TD方向の固定下(倍率1:寸法変化なし)に15
0℃に加熱してポリカーボネートフィルムをMD方向に
8%収縮させてポリプロピレンフィルムを剥離し、(n
x−ny)d=73nm、(nx−nz)d=−109nmの位
相差板を得た。
トフィルムの両面に150℃での収縮率比(MD/T
D)が0.7で厚さが30μmのポリプロピレンフィル
ムをアクリル系粘着層を介し接着し、それをテンター延
伸機にて先ずクリップを介したMD方向の固定下(倍率
1:寸法変化なし)に150℃に加熱して長尺のポリカ
ーボネートフィルムを連続的にTD方向に5%収縮させ
た後、それを所定寸法に裁断しMD/TDの各方向を反
転させてフープ状に接続して連続フィルムとし、それを
当該TD方向の固定下(倍率1:寸法変化なし)に15
0℃に加熱してポリカーボネートフィルムをMD方向に
8%収縮させてポリプロピレンフィルムを剥離し、(n
x−ny)d=73nm、(nx−nz)d=−109nmの位
相差板を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉見 裕之 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 近藤 誠司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB54 BC02 BC03 BC22
Claims (3)
- 【請求項1】 透光性フィルムの片面又は両面に、加熱
時の長さ方向/幅方向による収縮率比が0.5〜2の熱
収縮性フィルムを接着し、その直交方向の一方の固定下
に他方を収縮させる方式にて加熱処理による前記熱収縮
性フィルムの収縮力の作用下に、前記透光性フィルムを
当該直交の二方向に収縮させることを特徴とする位相差
板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、面内の主屈折率をn
x、ny、厚さ方向の主屈折率をnz、かつnx>nyとし
たとき、nx<nzを満足する位相差板を得る製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、透光性フィル
ムが正の複屈折特性を示すポリマーからなる位相差板の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11032354A JP2000231014A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 位相差板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11032354A JP2000231014A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 位相差板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000231014A true JP2000231014A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12356638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11032354A Pending JP2000231014A (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | 位相差板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000231014A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004222126A (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Minolta Co Ltd | 動画への情報の付加方法、ならびに情報が付加された動画の選択方法および再生方法 |
-
1999
- 1999-02-10 JP JP11032354A patent/JP2000231014A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004222126A (ja) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Minolta Co Ltd | 動画への情報の付加方法、ならびに情報が付加された動画の選択方法および再生方法 |
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