JP2000230975A - バイスタティックレーダシステム - Google Patents

バイスタティックレーダシステム

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JP2000230975A
JP2000230975A JP11034249A JP3424999A JP2000230975A JP 2000230975 A JP2000230975 A JP 2000230975A JP 11034249 A JP11034249 A JP 11034249A JP 3424999 A JP3424999 A JP 3424999A JP 2000230975 A JP2000230975 A JP 2000230975A
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雅也 高瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイスタティックレーダシステムにおいて、
送信局又は受信局が移動しながら、目標物の位置を観測
する。 【解決手段】 送信局60、受信局62はそれぞれ自己
位置検知部30、32を有する。また送信局60と受信
局62とはそれぞれ互いに厳密に時刻合わせされた時計
22、26を有する。送信局60のデータ送信部66
は、自局のレーダビームの送信スケジュールや移動位置
といった送信局データを2進コード化し、それに基づい
てレーダパルスを変調する。受信局62は、変調された
レーダビームの目標物46によるエコー48を受信し、
データ受信部70が当該エコー48から送信局データを
取り出し、目標位置算定部42が送信局の位置、エコー
受信方向、ビーム発射からエコー受信までの遅延時間を
用いて目標物の位置を算定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイスタティック
レーダシステムに関し、特に送信局又は受信局のいずれ
か、あるいは双方が移動体上に配置されたバイスタティ
ックレーダシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーダ電波を送信する送信局
と送信局から発射され目標物にて反射されたエコーを受
信する受信局とを互いに離れた、すなわち異なる場所に
配置するバイスタティックレーダが知られている。
【0003】図15は、この従来のバイスタティックレ
ーダシステムの概略の構成図である。送信局2、受信局
4はそれぞれ固定局であり、受信局4は、予め送信局2
の自局に対する相対的な位置を知ることができる。
【0004】また、両局の時計は同時性を確保されてい
る。例えば、両局は互いに時刻合わせをされた原子時計
をそれぞれ有する。送信局2は自局の時計に基づいてレ
ーダパルスの送信を行い、一方、受信局4には例えば、
送信局2がいつ、どの方向に向かってレーダビームを発
射するかというタイム・スケジュールが予め知らされて
いるか、通信回線6を介して通知される。受信局4は、
その送信タイム・スケジュール上でのレーダパルスの送
信タイミングと、自局の時計に基づいたエコー受信時刻
との差から、送信局から電波が発せられてから目標物で
反射して受信局に達するまでのレーダビームの経路長を
知ることができる。受信局は、送信局のビーム送信方向
(例えば方位、仰角)、送信局から発せられ目標物で反
射され受信局に達するまでのレーダビームの経路長、エ
コー受信方向、及び送信局と自局との位置関係から、目
標物の位置を算定することができる。
【0005】バイスタティックレーダシステムは、受信
局4が送信装置を必要としないので、小型、軽量に構成
される、あるいは受信局周辺に電波障害を与えない等の
特徴を有している。このような特徴を利用して、1つの
送信局の周りに、複数の受信局を配置し、各受信局で送
信局のレーダ電波を利用した観測を行うシステムを簡
易、又は経済的に構築することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のバイス
タティックレーダシステムは、送信局2と受信局4との
位置関係は固定であり、送信局や受信局のいずれか一方
が可動局、例えば、送信局、受信局が航空機、船舶等の
移動体に搭載されている場合には、それらの位置関係は
一定に保たれないため、目標物の位置を特定することが
できない。すなわち、従来のバイスタティックレーダシ
ステムは、送信局や受信局が移動し得る場合には用いる
ことができないという問題があった。
【0007】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、送信局、受信局のいずれか、又は両方が移
動可能な局であっても、目標物の位置を観測できるバイ
スタティックレーダシステムを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1のバイ
スタティックレーダシステムは、送信局が移動体上に配
置され、自局の移動位置を検知する自己位置検知部と、
受信局の時刻との同時性が保たれ探索電波の発射時刻を
計測する時計と、前記受信局へ向けて前記移動位置及び
前記探索電波の発射時刻を含んだ送信局データを送信す
るデータ送信部とを有し、前記受信局は、前記送信局と
自局との位置関係、前記探索電波の発射時刻とエコー受
信時刻との時間差、及びエコー受信方向(方位及び仰
角)に基づいて前記目標物の位置を算定する目標位置算
定部を有することを特徴とする。
【0009】本発明に係る第2のバイスタティックレー
ダシステムは、送信局が前記受信局の時刻との同時性が
保たれ前記探索電波の発射時刻を計測する時計と、前記
受信局へ向けて前記探索電波の発射時刻を含んだ送信局
データを送信するデータ送信部とを有し、前記受信局が
移動体上に配置され、自局の移動位置を検知する自己位
置検知部と、前記送信局と自局との位置関係、前記探索
電波の発射時刻とエコー受信時刻との時間差、及びエコ
ー受信方向に基づいて前記目標物の位置を算定する目標
位置算定部を有することを特徴とする。
【0010】本発明に係る第3のバイスタティックレー
ダシステムにおいては、前記送信局から前記受信局への
前記送信局データの通信経路に介在する情報センタを有
し、前記情報センタは前記送信局からの前記送信局デー
タを保持し、前記受信局は前記情報センタに保持された
前記送信局データを読み出し取得することを特徴とす
る。
【0011】本発明に係る第4のバイスタティックレー
ダシステムにおいては、前記データ送信部はN進コード
化(N≧2)された前記送信局データに応じて前記探索
電波を変調する変調部を有し、前記受信局は前記エコー
から前記送信局データを取り出すデータ受信部を有する
ことを特徴とする。
【0012】本発明に係る第5のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4のシステムにおいて、前記変調
部がN進コード(N≧2)の各桁の値に応じて前記探索
電波を位相変調することを特徴とする。
【0013】本発明に係る第6のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第5のシステムにおいて、前記変調
部が前記N進コードの各桁に対応する前記探索電波の区
間毎にチャープ変調を施すことを特徴とする。
【0014】本発明に係る第7のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4のシステムにおいて、前記変調
部が2進コードの各ビット毎に当該ビットの値に応じて
異なる周波数掃引方向で前記探索電波をチャープ変調す
ることを特徴とする。
【0015】本発明に係る第7のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4のシステムにおいて、前記送信
局データが2進コードであり、前記変調部は前記2進コ
ードの各ビット毎に当該ビットの値に応じて異なる周波
数掃引方向で前記探索電波をチャープ変調することを特
徴とする。
【0016】本発明に係る第8のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4のシステムにおいて、前記変調
部が前記N進コードの各桁毎に当該桁の値に応じて位相
回転量の異なるチャープ変調で前記探索電波を変調する
ことを特徴とする。
【0017】本発明に係る第8のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4から第7のシステムにおいて、
前記送信局がCWレーダであり、前記変調部が、連続す
る前記探索電波を区切って連続的に変調し、前記2進コ
ードの各ビットを連続させて送信することを特徴とする
ものである。
【0018】本発明に係る第9のバイスタティックレー
ダシステムは、上記第4から第8のシステムにおいて、
前記送信局がCWレーダであり、前記変調部が、連続す
る前記探索電波を区切って連続的に変調し、前記送信局
データを構成するコードの各桁を連続させて送信するこ
とを特徴とするものである。
【0019】本発明に係る第10のバイスタティックレ
ーダシステムは、上記第4から第8のシステムにおい
て、前記送信局がパルスレーダであり、前記変調部が、
前記探索電波を構成する各パルスにそれぞれ前記送信局
データを構成するコードを1桁ずつ順次対応させること
を特徴とするものである。
【0020】本発明に係る第11のバイスタティックレ
ーダシステムは、送信局又は受信局の少なくともいずれ
かは移動体上に配置され、前記受信局は、前記送信局か
らの探索電波の直接波を受信してからエコーを受信する
までのエコー遅延時間を検出するエコー遅延時間測定部
と、前記送信局を探知するために用いられるレーダ送受
信部と、前記レーダ送受信部の探知結果に基づいて前記
送信局と自局との位置関係を求める送信局位置算定部
と、前記送信局と自局との位置関係、前記エコー遅延時
間、及びエコー受信方位に基づいて前記目標物の位置を
算定する目標位置算定部とを有することを特徴とする。
【0021】本発明に係る第12のバイスタティックレ
ーダシステムは、上記第11のシステムにおいて、前記
レーダ送受信部が、前記探索電波の直接波及びエコーを
受信するレーダ受信器としての機能を兼ね備えることを
特徴とする。
【0022】本発明に係る第13のバイスタティックレ
ーダシステムは、上記第11のシステムにおいて、前記
レーダ送受信部が、前記探索電波の直接波及びエコーの
受信行う1次レーダとは別途設けられる2次監視レーダ
であり、前記送信局は、前記2次監視レーダからの質問
信号電波を受信すると応答信号電波を返すトランスポン
ダを有することを特徴とする。
【0023】本発明に係る第14のバイスタティックレ
ーダシステムは、送信局又は受信局の少なくともいずれ
かは移動可能であって、前記受信局は、前記送信局から
の探索電波の直接波の受信方位を探知する方位探知部
と、前記直接波を受信してから前記エコーを受信するま
でのエコー遅延時間を検出するエコー遅延時間測定部
と、前記受信方位に向けてレーザ光を発し、前記送信局
までの距離を測定する距離測定部と、前記距離測定部に
より測定された前記送信局までの距離と前記受信方位と
で定まる前記送信局と自局との位置関係、前記エコー遅
延時間、及びエコー受信方位に基づいて前記目標物の位
置を算定する目標位置算定部とを有することを特徴とす
る。
【0024】本発明に係る第15のバイスタティックレ
ーダシステムは、呼び掛け電波を発射する送信局と、目
標物からの応答電波を受信し、当該目標物の位置を探知
する受信局とを有し、前記送信局又は前記受信局の少な
くともいずれかは移動体上に配置され、前記送信局は、
前記受信局が発信する呼び掛け電波に応答するトランス
ポンダを有し、前記受信局は、前記送信局からの前記呼
び掛け電波を直接受信した時刻と前記目標物からの前記
応答電波の受信時刻との受信時刻差を検出する受信時刻
差測定部と、前記送信局に対し呼び掛け電波を発信し、
当該送信局からの応答電波を受信して、当該送信局の位
置を探知するレーダ送受信部と、前記レーダ送受信部の
探知結果に基づいて前記送信局と自局との位置関係を求
める送信局位置算定部と、前記送信局と自局との位置関
係、前記受信時刻差、及び前記目標物からの前記応答電
波の受信方位に基づいて前記目標物の位置を算定する目
標位置算定部とを有することを特徴とする。
【0025】本発明に係る第16のバイスタティックレ
ーダシステムは、質問電波を発射する送信局と、目標物
からの応答電波を受信し当該目標物の位置を探知する受
信局とを有し、前記送信局又は前記受信局の少なくとも
いずれかは移動体上に配置され、前記送信局は、前記受
信局が発信する2次監視レーダの質問電波に応答するト
ランスポンダを有し、前記受信局は、前記送信局からの
前記質問電波を直接受信した時刻と前記目標物からの前
記応答電波の受信時刻との受信時刻差を検出する受信時
刻差測定部と、前記送信局に対し質問電波を発信し、当
該送信局からの応答電波を受信して、当該送信局の位置
を探知する2次監視レーダ部と、前記2次監視レーダ部
の探知結果に基づいて前記送信局と自局との位置関係を
求める送信局位置算定部と、前記送信局と自局との位置
関係、前記受信時刻差、及び前記目標物からの前記応答
電波の受信方位に基づいて前記目標物の位置を算定する
目標位置算定部とを有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]次に、本発明の
実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、
本発明の第1の実施形態であるバイスタティックレーダ
システムの概略の構成図である。
【0027】本システムは、送信局10、受信局12及
び情報センタ14を含んで構成される。送信局10は従
来同様の構成として、アンテナを含むレーダ送信部2
0、時計22を備え、一方、受信局12は従来同様の構
成として、アンテナを含むレーダ受信部24、時計26
を備える。
【0028】本システムの送信局10、受信局12はそ
れぞれ移動体上に配置される場合について説明すると、
両者の位置関係は時間と共に変化しうる。そのため、送
信局10、受信局12は、それぞれ自局の位置を検知す
る自己位置検知部30、32を備える。自己位置検知部
30、32は例えばGPS(Grobal Positioning Syste
m:衛星航法システム)受信機である。その他、自己位
置検知部としては、従来より既知の慣性航法装置(IN
S:inertial navigation system)や、ロラン、オメガ
等の各種電波航法システム等を利用することができる。
【0029】また、本システムでは従来のバイスタティ
ックレーダと同様、送信局10からのレーダパルスの送
信タイミングと受信局12でエコー受信タイミングとの
遅延時間を利用してエコーを生じた目標物の位置を観測
する。そのため、受信局12はレーダパルスの送受の遅
延時間を正確に把握できる、つまり受信局12は自局の
時刻だけでなく送信局10の時計22の正確な時刻も知
ることができることが必要である。この要求から、送信
局10の時計22と受信局12の時計26とは時刻の同
時性を保つように構成される。具体的には、例えば時計
22と時計26として相互に時刻を合わされた原子時計
が利用される。また、自己位置検知部30、32として
GPSを利用する場合には、GPS衛星からの時刻情報
を時計22、26として利用することもできる。
【0030】送信局10と情報センタ14、及び情報セ
ンタ14と受信局12はそれぞれ無線通信回線34、3
6で接続される。送信局10はデータ送信部38を有
し、当該データ送信部38は自局で得られた送信局デー
タを通信回線34を介して情報センタ14へ向けて送信
する。送信局データとして、自己位置検知部30で検知
した自局の移動位置の情報及び、レーダ送信部20から
のレーダビームの発射時刻情報やアンテナ方位情報(方
位、仰角)、その他、送信周波数、レーダパルスの周期
等の情報が送信される。これら送信局情報は、基本的に
実際の送信に先だって予め情報センタ14へ送信され、
情報センタ14は、送信局10から送信された送信局デ
ータを磁気ディスク等の記憶装置に格納する。受信局1
2はデータ受信部40を有し、随時、データ受信部40
は通信回線36を介して情報センタ14に接続し、情報
センタ14に保持されている送信局データを取得するこ
とができる。
【0031】受信局12は、以上の本システムの構成で
自局にて得られる情報に基づいて目標物46の位置を算
定する目標位置算定部42を有する。目標位置算定部4
2は、データ受信部40が情報センタ14から取得した
送信局10の位置情報と自己位置検知部32から出力さ
れる自局の位置情報とから、送信局10と自局との位置
関係、例えば自局を中心として送信局10がどの方向の
どの距離に位置するかを把握する。なお、この送信局1
0と受信局12との位置関係を求めるに際しては、送信
局10があるレーダビーム44を送信したタイミングに
おける送信局10の位置と、受信局12が当該レーダビ
ームの目標物46によるエコー48を受信したタイミン
グにおける受信局12の位置とが対応付けられ計算に用
いられる。
【0032】目標位置算定部42はさらに、送信局デー
タから当該レーダビームを送信したタイミングにおける
レーダ送信部20のアンテナ方位を得ることができ、ま
たレーダ受信部24から当該エコーの受信タイミングに
おけるレーダ受信部24のアンテナ方位を得ることがで
きる。また目標位置算定部42は、送信局データから得
られるレーダビームの送信タイミングとレーダ受信部2
4が受信したエコーの受信タイミングとの時間差に基づ
いて、当該レーダビームが送信されたタイミングにおけ
る送信局10の位置と目標物46との距離と、当該エコ
ーが受信されたタイミングにおける受信局12の位置と
目標物46との距離とを合計した距離、すなわちレーダ
電波の伝搬経路長を算定することができる。
【0033】目標位置算定部42はこのようにして得ら
れる送信局と自局との位置関係、送信アンテナ方位、受
信アンテナ方位及び伝搬経路長を用いて、目標物46の
位置を算定する。この計算自体は従来のバイスタティッ
クレーダの場合と同じであり、送信局10、受信局12
及び目標物46がそれぞれ頂点に位置する三角形を幾何
学的に特定することに相当し、目標位置算定部42はエ
コー48の到来方向と送信局のレーダビーム44の送信
方向との交点を、目標物46が当該レーダビーム44を
反射した位置と算定する。
【0034】上記構成では、送信局10、受信局12と
もに移動可能とした。例えば、それらが船舶や航空機等
に搭載されているような場合である。しかし、本発明
は、送信局10、受信局12の少なくともいずれか一方
が移動体上に設置される場合に実施することができ、そ
の場合、送信局10、受信局12の構成が簡略化されう
る。具体的には、受信局12のみが移動可能であって送
信局10は固定である場合には、送信局10は自局の位
置を当初に設定さえすれば、以降、逐一測定する必要は
ないので、自己位置検知部30を必要としない。また、
通信回線34は有線通信でも良い。同様に、送信局10
のみが移動可能であって受信局12は固定である場合に
は、受信局12は自己位置検知部32を必要としない
し、また通信回線36は有線通信でも良い。
【0035】[実施の形態2]図2は、本発明の第2の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において、上記実施形態と同様の要
素には、同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0036】本システムは送信局60、受信局62を含
んで構成される。以下の例においても、上述の実施形態
同様、送信局60、受信局62の双方が移動可能である
場合を説明するが、本発明は送信局60、受信局62の
いずれかが移動可能であれば有効である。
【0037】送信局60はレーダ送信部64、自己位置
検知部30、時計22、データ送信部66を含んで構成
される。また受信局62はレーダ受信部68、自己位置
検知部32、時計26、データ受信部70、目標位置算
定部42を含んで構成される。
【0038】送信局60は、自局の移動位置の情報及
び、レーダ送信部64からのレーダビームの発射時刻情
報やアンテナ方位情報(方位、仰角)、その他、送信周
波数、レーダパルスの周期等の情報から構成される送信
局データを、レーダ送信部64にてレーダビーム44に
重畳して送信する。レーダビーム44は目標物46で反
射して受信局62にエコー48として到達する。受信局
62においてはレーダ受信部68がエコー48から送信
局データを検出し、目標位置算定部42へ出力する。目
標位置算定部42は、この送信局データを用いて上述の
実施形態と同様に目標物46の位置を探知する。
【0039】図3は、送信局60の概略の構成を示すブ
ロック図である。データ送信部66はデータ生成部8
0、符号化部82を含んで構成され、レーダ送信部64
は、変調部84、制御部86、高安定高周波発振器(C
OHO:Coherent Oscillator)88、大電力増幅器9
0、送信アンテナ92、及びアンテナ方位検出部94を
含んで構成される。
【0040】図4は、受信局62の概略の構成を示すブ
ロック図である。レーダ受信部68は、受信アンテナ1
00、アンテナ方位検出部102、検波部104、高安
定高周波発振器(COHO)106を含んで構成され、
データ受信部70はデータ検出部110、データ解読部
112を含んで構成される。
【0041】以下、本実施形態の動作を説明する。送信
局60ではデータ送信部66が、自己位置検知部30か
らの送信局の位置情報、時計22からの時刻情報、制御
部86からのレーダビーム送信タイミング情報、アンテ
ナ方位検出部94からのアンテナ方位情報を入力され、
データ生成部80がそれら入力データに基づいて送信局
データレコードを生成する。例えば送信局データレコー
ドは、「時刻Tから周波数f、パルス周期τで送信を
行う。」「時刻Tから方向の原点θ,φから角度変
更率Δθ,Δφ又は周期τθ,τφで走査を行ってい
る。」といった送信スケジュールや「時刻Tにおいて測
定された送信局60の位置」といった情報を例えばそれ
ら情報種別を表すヘッダとともに格納される。
【0042】符号化部82はデータ生成部80で生成さ
れた送信局データを2進コード化し、制御部86からの
送信タイミング信号に応じて変調部84へ出力する。
【0043】変調部84は、制御部86からの送信タイ
ミング信号に同期して高安定高周波発振器88からの高
周波信号を有限の時間長に区切ってパルスを形成するパ
ルス化の機能を有するとともに、データ送信部66から
の2進コードの各ビットの値に応じて、当該パルスを位
相変調する機能を有している。変調部84で位相変調さ
れたパルス列は、大電力増幅器90で増幅され送信アン
テナ92からレーダビーム44として発射される。な
お、送信アンテナ92の向きはアンテナ方位検出部94
で検知され、上述のようにデータ送信部66へ渡され、
利用される。
【0044】図5は、変調部84での変調処理を説明す
る模式図である。同図(a)は高安定高周波発振器88
から変調部84へ入力される高周波信号であるCOHO
波形を示し、同図(b)は、変調部84からの出力信号
波形を示している。変調部84は例えば、一定の周期、
一定の時間幅でCOHO波を切り出してパルス120を
生成するとともに、その切り出したパルスの位相を変調
する。この位相変調は、例えばデータ送信部66から出
力される2進コードの値“0”のビットに対応するパル
スは、それに含まれる高周波信号をCOHO波と同相に
保つようにし、一方、値“1”のビットに対応するパル
スが、それに含まれる高周波信号をCOHO波と逆相と
なるように変調されるというものである。図において
は、パルス120-1がCOHOと同相に保たれ、値
“0”を表し、パルス120-2,120-3がCOHOと
逆相にシフトされ、値“1”を表す。
【0045】受信局62は、目標物46からのエコー4
8を受信アンテナ100で受信し、高安定高周波発振器
106からのCOHO信号を用いて、検波部104にて
パルス検出及びそのパルスの位相検波を行う。その結果
はデータ受信部70に入力される。データ受信部70で
はデータ検出部110が、検出されたパルスの受信時刻
を、時計26を用いて測定する。またデータ検出部11
0は、位相検波の結果から送信局データレコードを構成
するビット列を取得する。データ検出部110で取得さ
れたバイナリ(2進)データはデータ解読部112に送
られる。データ解読部112はデータ検出部110から
送られたデータレコードを解析し、それに格納された送
信局データ130を取り出し、目標位置算定部42へ出
力する。また、データ検出部110から出力される非バ
イナリ情報132、例えばエコー受信時刻や受信パルス
の強度といった情報も目標位置算定部42へ出力され
る。そして、目標位置算定部42は、このようにして入
力された送信局データを用いて目標物46の位置を探知
する。
【0046】このように本システムでは、複数のパルス
を用いて、送信データレコードを構成するビット列を表
す。送信局60が、目標物46を追尾するように送信ア
ンテナ92の方位を制御する場合には、受信局62は、
比較的長時間継続して、エコー48を受信できる、すな
わちビット列を連続して受信できるので、送信データレ
コードを構成するビット数に対する上限は緩やかであ
る。一方、全方位の不特定の目標物46を探知、観測す
るような場合には送信局60は、一般に送信アンテナ9
2を所定周期で方位方向に回転させる。そのため、特定
の目標物46からのエコー48は、送信アンテナ92の
回転走査に応じて断続的となる。つまり、1回のエコー
48の継続時間は比較的短く、それに含まれるパルス
数、すなわちビット数も例えば数十ビット程度と少なく
なる。この場合には、送信データレコードをその種別毎
に分割して、各送信データレコードを例えば10〜20
ビット程度に抑制し、1回のエコー受信で1つのデータ
レコードの受信が完了するように構成するような配慮が
必要に応じてなされる。この配慮は特に、伝送されるデ
ータがリアルタイム性を要求されるものであって、比較
的長時間に渡る複数回のエコー受信からデータを取得す
ることが望ましくない場合に有効である。またデータの
リアルタイム性が要求されるデータ(例えば送信局60
の位置)を含む送信データレコードは高い頻度で繰り返
し送信し、ある時刻のデータに基づいて他の時刻のデー
タを推定できるデータや時間的に変更がされないか変化
に乏しいデータのようなリアルタイム性の低いデータ
(アンテナ方位情報、パルス周期、周波数など)は送信
頻度を低減するといった配慮も、送信局60から受信局
62への送信局データの伝送を効率的に行う上で有効で
ある。
【0047】あるいは送信パルス120を2進コードで
変調するのではなく、多相化することによってビット許
容量を拡大してもよい。例えば、22.5°毎に変調す
れば16進コードで変調することができる。多相変調は
モデムやファクシミリにも採用されており、実現は容易
な手段である。
【0048】なお、本システムも、送信局60、受信局
62のいずれかが移動可能であれば有益であり、特にそ
のような場合には、上記実施形態と同様に送信局60、
受信局62の構成を簡略化することができる。
【0049】送信局60、受信局62の双方が移動する
具体的利用形態は、例えば送信局60、受信局62が船
舶である場合である。レーダの送信装置は受信装置に比
べて大型で、また一般に高価であるため、比較的小型の
船舶に送信装置と受信装置とを備えたモノスタティック
レーダを搭載することは難しかったり、広く普及させる
ことは困難であると考えられる。一方、大型の船舶では
安全航行や航法用にすでにモノスタティックレーダが利
用されている。このような事情の下、本発明によれば、
大型船を上記送信局60として構成し、小型船舶には比
較的小型に構成することができる受信局62が搭載され
る。大型船上の送信局60は、レーダビーム44を変調
して送信局データを重畳する点で従来のレーダ装置と相
違するが、その大きさ、重量は従来のものと大差なく構
成することができる。またその大半の構成要素は従来の
レーダ装置を利用することができるので、従来装置の改
造によって送信局60を構成することも容易である。こ
のようにして、構成された本システムによれば、小型船
でも、大型船から発射されたレーダビーム44のエコー
48を利用して、自船の周囲の他の船舶を探知すること
ができ、例えば悪天候下や夜間等、有視界航行が確保さ
れない場合であっても、安全な航行が実現される。ちな
みに、この例のように本システムは、航行船舶の密度が
高く、安全航行に十分な注意を必要とする領域ほど、送
信局60となる船舶を得やすく、有効に機能しやすいと
いう点で、実用上の効果が極めて大きい。
【0050】次に送信局60が固定局であって、受信局
62が移動局である具体的利用形態は、海岸沿いの陸上
に送信局60をいわば「電波灯台」として設置し、小型
船舶に受信局62を設置し、湾、沿海を航行する小型船
舶の安全を確保するというものである。
【0051】[実施の形態3]本発明の第3の実施形態
であるバイスタティックレーダシステムの概略の構成
は、第2の実施形態について図2で示した構成と基本的
に同じであるので、それを参照して以下の説明を行う。
但し、本システムと上記実施形態のシステムとではレー
ダ送信部、レーダ受信部の内部構成が相違するので、混
同を避けるため異なる符号を用いて、以下の本システム
の説明ではレーダ送信部150、レーダ受信部152と
表す。その他、上記実施形態と同様の要素には、同一の
符号を付し説明の簡略化を図る。
【0052】図6は本システムの送信局の概略のブロッ
ク図である。レーダ送信部150は、変調部154が、
変調部84が有するビット値に応じた位相変調機能に加
えてチャープ変調機能を有する。すなわち、変調部15
4は、位相変調された一定周期のCOHO信号を格納し
たパルスをチャープ変調する。例えばパルスに含まれる
高周波信号はその周波数掃引方向が周波数を低減する向
きであるチャープパルスに変調される。
【0053】図7は本システムの受信局の概略のブロッ
ク図である。検波部156が検波部104と相違するの
は、パルス圧縮機能を有し、チャープパルスを圧縮する
ことができる点である。検波部156は、検波部104
と同様、パルスの位相検波も行い、これにより送信局デ
ータを構成するビットの値を取り出すことができる。取
り出されたバイナリデータは第2の実施形態と同様に利
用され、目標物46の位置が探知される。
【0054】本システムによれば、パルスをチャープパ
ルスとすることにより、パルス検知のS/N比を向上さ
せることができる。
【0055】上述のシステムでは、送信局にて、バイナ
リデータに応じてパルスの位相を反転させることにより
送信局データをレーダビーム44に重畳して受信局へ伝
送しているが、バイナリデータをレーダビーム44に重
畳する他の方法として、上述したチャープ変調を利用す
る方法がある。このチャープ変調を用いる方法では、バ
イナリデータのビットの値が“0”か“1”かに応じ
て、チャープ変調の周波数掃引の向き、すなわち周波数
を低減する向きの変調と周波数を増加する向きの変調と
が切り替えられる。受信局においては検波部はチャープ
変調パルスの圧縮を行うフィルタをチャープ変調の向き
に対応して2種類有し、いずれのフィルタから圧縮パル
スが出力されるかによって、パルスが表すビットの値が
検知される。
【0056】あるいは、上記実施形態と同様のバイナリ
データに応じたパルス120位相を180°回転するこ
ととチャープ変調とを併用する方法も可能である。すな
わち、チャープ変調の周波数掃引の向きは例えば周波数
を低減する向きに固定しておきバイナリデータのビット
の値が“0”の時はそのまま、一方、バイナリデータの
ビットの値が“1”の時は位相を180°回転させると
いう手法でもよい。
【0057】[実施の形態4]本発明の第4の実施形態
であるバイスタティックレーダシステムの概略の構成
は、第2の実施形態について図2で示した構成と基本的
に同じであるので、それを参照して以下の説明を行う。
但し、本システムと上記実施形態のシステムとではレー
ダ送信部、レーダ受信部の内部構成が相違するので、混
同を避けるため異なる符号を用いて、以下の本システム
の説明ではレーダ送信部170、レーダ受信部172と
表す。その他、上記実施形態と同様の要素には、同一の
符号を付し説明の簡略化を図る。
【0058】図8は本システムの送信局の概略のブロッ
ク図である。レーダ送信部170は連続波(CW)を送
信する、すなわち本システムの送信局はCWレーダであ
る。変調部174は、COHO信号を短いパルスに区切
ることはせずに、基本的に持続的に出力する。変調部1
74はこの連続信号の例えば一定期間毎に区切って、そ
の各期間を送信局データを表すバイナリデータのビット
に対応づけ、例えば上記第2の実施形態のようにビット
の値に応じて位相反転する変調や、上記第3の実施形態
のようにさらにチャープ変調を施す変調や、またチャー
プ変調の周波数掃引方向によってビットの値を表す変調
を行う。このようにして、連続波の中にビット列が格納
される。
【0059】図9は本システムの受信局の概略のブロッ
ク図である。検波部156は、基本的には変調部174
で採用した変調方法に対応して上記実施形態で用いられ
るものである。
【0060】レーダビーム44を連続波のまま送信する
レーダ送信部170の構成は、パルス化するレーダ送信
部の構成より一般に簡単である。よって、本システムで
はレーダ送信部170の構成を簡単にできるという利点
がある。また、所定時間に伝送できるビット数がパルス
化する場合より多いので、送信局データの伝送効率が高
く、それに伴い送信局データの符号化方法として冗長性
を利用した耐雑音性の高い方法を採用することができる
といった利点もある。
【0061】本システムにおいては、送信局は基本的に
受信タイミングを有さないように構成されるので、送信
局自体はモノスタティックレーダとしての機能を失う。
そのため、この場合の送信局は上述した電波灯台として
機能する。
【0062】[実施の形態5]図10は本発明の第5の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において上記実施形態と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0063】本システムは、送信局200と受信局20
2とを含んで構成される。送信局200はアンテナを含
むレーダ送信部20を備え、一方、受信局202はアン
テナを含むレーダ送受信部210、エコー遅延時間測定
部212、送信局位置算定部214、目標位置算定部2
16を備える。
【0064】本システムの送信局200、受信局202
はそれぞれ移動体上に配置され、よって、両者の位置関
係は時間と共に変化しうる。その場合に受信局202
は、目標物46の位置を特定するためには、受信局20
2自局と送信局200との位置関係を知ることが必要で
ある。上記実施の形態ではこの時間と共に変化しうる位
置関係を取得するために、送信局200、受信局202
がそれぞれ自己位置検知部30,32を備えていた。こ
れに対し、本実施の形態に係るシステムは、送信局20
0、受信局202がそれぞれ自己位置検知部を必要とし
ない点で、上記実施の形態と相違する。本システムの受
信局202においては、レーダ送受信部210がレーダ
ビーム220を発射し、送信局200からのエコー22
2を検知する。このレーダビームの送受信に基づいて、
送信局位置算定部214が自局に対する送信局200の
相対的な位置を算出する。
【0065】また受信局202のレーダ送受信部210
は、送信局200が発したレーダビーム44の目標物4
6からのエコー48と、レーダビーム44が直接、受信
局202に達した信号、すなわち直接波224との双方
を検知する。エコー遅延時間測定部212は、直接波2
24が受信されてからそれに対応するエコー48が受信
されるまでの時間、すなわちエコー遅延時間を測定す
る。このエコー遅延時間から、送信局200から発せら
れ目標物46で反射され受信局202に達するまでのビ
ームの経路長と、送信局200と受信局202との距離
との差を知ることができる。また、レーダ送受信部21
0は、エコー48を受信した方位を出力する。
【0066】目標位置算定部216は、送信局位置算定
部214から出力される送信局と受信局との位置関係
と、エコー遅延時間測定部212から出力されるエコー
遅延時間と、レーダ送受信部210から出力されるエコ
ー受信方位に基づいて目標物46の位置を算定する。
【0067】[実施の形態6]図11は本発明の第6の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において上記実施形態と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0068】本システムは、送信局250と受信局25
2とを含んで構成される。送信局250はアンテナを含
むレーダ送信部20、2次監視レーダ(Secondary Surv
eillance Radar:SSR)のトランスポンダ254を備
え、一方、受信局252はアンテナを含むレーダ受信部
24、2次監視レーダ(SSR)256、エコー遅延時
間測定部212、送信局位置算定部258、目標位置算
定部216を備える。
【0069】本システムの送信局250、受信局252
も、上述の実施形態と同様、それぞれ移動体上に配置さ
れ、よって、両者の位置関係は時間と共に変化しうる。
上記第5の実施の形態のシステムでは、受信局202は
1次レーダであるレーダ送受信部210を用いて自局に
対する送信局200の位置を検知したが、本システムで
はこれに代えて、受信局252に備えた2次監視レーダ
256を用いて自局に対する送信局250の位置を検知
する。2次監視レーダ256は質問信号電波260であ
るレーダビームを発信し、一方、送信局250のトラン
スポンダ254はこの質問信号電波260を受信する
と、規格で定められた一定の応答遅延時間後に応答信号
電波262を2次監視レーダ256へ返信する。送信局
位置算定部258は、2次監視レーダ256が質問信号
電波260を送信してから応答信号電波262を受信す
るまでの時間からトランスポンダ254における応答遅
延時間を差し引き、その残り時間に基づいて送信局25
0と自局との距離を算定し、また質問信号電波の送信方
向に基づいて送信局250の方位を決定し、自局に対す
る送信局の位置関係を得る。
【0070】目標位置算定部216は、送信局位置算定
部258から出力される送信局と受信局との位置関係
と、エコー遅延時間測定部212から出力されるエコー
遅延時間と、レーダ受信部24から出力されるエコー受
信方位に基づいて目標物46の位置を算定する。
【0071】ちなみに2次監視レーダは航空管制の分野
において利用されているものを用いることができる。2
次監視レーダ256が発する質問信号電波260はトラ
ンスポンダ254まで到達しさえすればよく、1次レー
ダと異なり往路に加えて復路での減衰や反射体での反射
率に応じた電力損失の影響を受けない。よって2次監視
レーダ256の出力は小さくていいので2次監視レーダ
256は小型に構成することができ、ひいては受信局2
52の構成自体が小型化できる。これは、送信局25
0、あるいは受信局252を航空機等の移動体上に配置
するのに有利である。
【0072】[実施の形態7]図12は本発明の第7の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において上記実施形態と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0073】本システムは、送信局200と受信局30
0とを含んで構成される。送信局200はアンテナを含
むレーダ送信部20を備えるもので第5の実施形態の送
信局と同様のものである。一方、受信局300はアンテ
ナを含むレーダ受信部24、エコー遅延時間測定部21
2、方位探知部302、距離測定部304、送信局位置
算定部258、目標位置算定部216を備える。
【0074】本システムの送信局200、受信局300
も、上述の実施形態と同様、それぞれ移動体上に配置さ
れ、よって、両者の位置関係は時間と共に変化しうる。
上記第5の実施の形態のシステムでは、受信局202は
1次レーダであるレーダ送受信部210を用いて自局に
対する送信局200の位置を検知したが、本システムで
はこれに代えて、受信局300に備えた方位探知部30
2が、送信局200からの直接波224の到来方向を探
知し送信局200の方位を特定し、距離測定部304が
その方向に向けてレーザ光305を発し、送信局200
で反射したレーザ光306に基づいて自局から送信局2
00までの距離を計測する。このように、本システムで
は受信局300に対する送信局250の位置関係は、上
記第5の実施の形態のシステムにおける1次レーダに代
えて、方位探知部302と距離測定部304との測定結
果を用いて送信局位置算定部258によって求められ
る。
【0075】目標位置算定部216は、方位探知部30
2及び距離測定部304によって得られた送信局と受信
局との位置関係と、エコー遅延時間測定部212から出
力されるエコー遅延時間と、レーダ送受信部210から
出力されるエコー受信方位に基づいて目標物46の位置
を算定する。
【0076】方位探知部302には、レーダ受信部24
とは別途の、機械的な走査を必要としないアンテナを備
え、短時間にレーダ電波の到来方位を特定できるものを
用いるのが望ましい。なお、方位探知部302の受信機
の基本的な回路構成は従来と同様のものでよい。
【0077】[実施の形態8]図13は本発明の第8の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において上記実施形態と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0078】本システムは、送信局350と受信局35
2とを含んで構成され、2次監視レーダの質問電波を受
信すると応答電波を発するトランスポンダを搭載した航
空機等の目標物353の位置を探知するものである。
【0079】送信局350はアンテナを含む2次監視レ
ーダ送信部354、トランスポンダ254を備え、一
方、受信局352はアンテナを含む2次監視レーダ部3
56、受信時刻差測定部358、送信局位置算定部25
8、目標位置算定部216を備える。
【0080】本システムの送信局350、受信局352
も、上述の実施形態と同様、それぞれ移動体上に配置さ
れ、よって、両者の位置関係は時間と共に変化しうる。
その場合に受信局352で目標物353の位置特定のた
めに必要となる受信局352自局と送信局350との位
置関係は、受信局352の2次監視レーダ部356が2
次監視レーダの質問電波ビーム370を発射し、送信局
350のトランスポンダ254からの応答電波372を
検知することから求められる。つまり、送信局位置算定
部258が2次監視レーダの質問電波の発射方向と、質
問電波ビーム370の発信から応答電波372の受信ま
での時間とに基づいて、受信局352に対する送信局3
50の相対的な位置を算出する。
【0081】また受信局352の2次監視レーダ部35
6は、送信局350が2次監視レーダ送信部354を用
いて発した質問電波ビーム374を受けて目標物353
のトランスポンダが発する応答電波376と、送信局3
50が発した質問電波ビームが直接、受信局352に達
した信号、すなわち直接波378との双方を検知する。
受信時刻差測定部358は、直接波378が受信された
時刻と、当該直接波378に対応する応答電波376が
受信された時刻との受信時刻差を測定する。この受信時
刻差に基づいて、送信局350から目標物353までの
距離と目標物353から受信局352までの距離との合
計距離に対する送信局350と受信局352との間の距
離の差異を知ることができる。また、2次監視レーダ部
356は、応答電波376を受信した方位を出力する。
【0082】目標位置算定部216は、送信局位置算定
部258から出力される送信局と受信局との位置関係
と、受信時刻差測定部358から出力される受信時刻差
と、2次監視レーダ部356から出力される応答電波の
受信方位に基づいて目標物353の位置を算定する。
【0083】民間航空機は2次監視レーダのトランスポ
ンダを基本的に搭載している。よってそのような目標物
353は、本システムのように2次監視レーダの質問電
波とその目標物353からの応答電波とにより探知する
ことができる。これにより、送信局350側のレーダ送
信部を、1次レーダより出力が弱くてもよい2次監視レ
ーダにすることができ、送信局350の小型、軽量化が
図られる。また、受信局352が送信局350の位置を
探知するのも1次レーダではなく2次監視レーダを用い
ることにより、受信局352の小型、軽量化が図られ
る。これら小型、軽量化により送信局350、受信局3
52を移動体に搭載することが容易となる。
【0084】[実施の形態9]図14は本発明の第9の
実施形態であるバイスタティックレーダシステムの概略
の構成図である。図において上記実施形態と同様の構成
要素には同一の符号を付し説明の簡略化を図る。
【0085】本システムは、送信局400と受信局40
2とを含んで構成され、呼び掛け電波を受信すると応答
電波を発するトランスポンダを搭載した航空機等の目標
物403の位置を探知するものである。
【0086】送信局400はアンテナを含むレーダ送信
部404、トランスポンダ406を備え、一方、受信局
402はアンテナを含むレーダ送受信部408、受信時
刻差測定部358、送信局位置算定部258、目標位置
算定部216を備える。受信局402のレーダ送受信部
408は呼び掛け電波ビーム420を発射する。送信局
400のトランスポンダ406は、呼び掛け電波ビーム
420を受信すると一定時間後に応答電波422を送信
し、レーダ送受信部408はこの応答電波422を検知
する。
【0087】本システムの送信局400、受信局402
も、上述の実施形態と同様、それぞれ移動体上に配置さ
れ、よって、両者の位置関係は時間と共に変化しうる。
その場合に受信局402で目標物403の位置特定のた
めに必要となる受信局402自局と送信局400との位
置関係は、上記受信局402のレーダ送受信部408と
送信局400のトランスポンダ406との間の呼び掛け
電波ビーム420及びその応答電波422の送受に基づ
いて検知される。つまり送信局位置算定部258は応答
電波422が返された場合の呼び掛け電波ビーム420
の発射方向と、呼び掛け電波ビーム420の発信から応
答電波422の受信までの時間とに基づいて、受信局4
02に対する送信局400の相対的な位置を算出する。
【0088】また受信局402のレーダ送受信部408
は、送信局400が発した呼び掛け電波ビーム424を
受けて目標物403のトランスポンダが発する応答電波
426と、送信局400が発した呼び掛け電波ビームが
直接、受信局402に達した信号、すなわち直接波42
8との双方を検知する。受信時刻差測定部358は、直
接波428が受信された時刻と、当該直接波428に対
応する応答電波426が受信された時刻との受信時刻差
を測定する。この受信時刻差に基づいて、送信局400
から目標物403までの距離と目標物403から受信局
402までの距離との合計距離に対する送信局400と
受信局402との間の距離の差異を知ることができる。
また、レーダ送受信部408は、応答電波426を受信
した方位を出力する。
【0089】目標位置算定部216は、送信局位置算定
部258から出力される送信局と受信局との位置関係
と、受信時刻差測定部358から出力される受信時刻差
と、レーダ送受信部408から出力される応答電波の受
信方位に基づいて目標物403の位置を算定する。
【0090】上記第8の実施形態において利用した2次
監視レーダは、航空管制用レーダとして国際規格が定め
られているものである。これに対して本システムは、レ
ーダ送信部404、トランスポンダ406、レーダ送受
信部408また目標物403のトランスポンダとして、
国際標準の2次監視レーダ以外のシステムを用いて構成
できることを示すものである。例えば、本システムで利
用される呼び掛け電波ビーム、応答電波の仕様は国際標
準に束縛されないので、それらの上に第2〜第4の実施
形態のようにデータを重畳したり、パルスをチャープ変
調するといったことが自由に採用でき、それらの方法に
よりS/N比の向上を図ることができる。また、目標物
403や送信局400でのレーダ電波の反射を利用しな
いので、第8の実施形態と同様、送信局400、受信局
402の小型、軽量化が図られ、送信局400、受信局
402を移動体に搭載することが容易となるメリットを
享受できる。
【0091】
【発明の効果】本発明に係る第1のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、送信局が自局の位置を検知する
自己位置検知部と、受信局へ向けて自局の位置及びレー
ダビーム発射時刻を含んだ送信局データを送信するデー
タ送信部とを有し、受信局は、送信局と自局との位置関
係、送信局のビーム発射時刻と自局でのエコー受信時刻
との時間差、及びエコー受信方位に基づいて目標物の位
置を算定する目標位置算定部を有することにより、送信
局を移動体上に配置したバイスタティックレーダシステ
ムを構成することができ、レーダ覆域の柔軟な設定、最
適化が可能、入手が容易になる効果が得られる。
【0092】本発明に係る第2のバイスタティックレー
ダシステムによれば、送信局が受信局へ向けて自局の位
置及びビーム発射時刻を含んだ送信局データを送信する
データ送信部を有し、受信局は、自局の位置を検知する
自己位置検知部と、送信局と自局との位置関係、送信局
のビーム発射時刻と自局でのエコー受信時刻との時間
差、及びエコー受信方位に基づいて目標物の位置を算定
する目標位置算定部を有することにより、受信局を移動
体上に配置したバイスタティックレーダシステムを構成
することができ、レーダ覆域の柔軟な設定、最適化が可
能、入手が容易になる効果が得られる。
【0093】本発明に係る第3のバイスタティックレー
ダシステムによれば、送信局から受信局への送信局デー
タを、情報センタを介して受け渡される。情報センタの
位置は固定であるので、送信局又は受信局が移動する場
合であっても、それらから情報センタへのアクセスが容
易であるという効果がある。また、送信局、受信局は自
局に都合のいいタイミングで情報センタへアクセスする
ことが許される。つまり、例えば、送信局又は受信局が
移動体上にある場合、その移動先の状況等により一時的
にデータの送受信に適さない状況が生じる場合が考えら
れるが、本発明によれば、送信局データの受け渡しにお
いて、送信局と受信局とで同期を取る必要がないので、
そのような場合であっても送信局データの受け渡しが確
実に行われるという効果が得られる。
【0094】本発明に係る第4のバイスタティックレー
ダシステムによれば、データ送信部が、多進コード化さ
れた送信局データに応じて探索電波を変調する変調部を
有し、受信局はエコーから送信局データを取り出すデー
タ受信部を有することにより、送信局データがレーダビ
ームに重畳されて受け渡されるので、送信局データの受
け渡しのために別途の通信回線を必要とせず、構成が簡
単となる効果がある。
【0095】本発明に係る第5のバイスタティックレー
ダシステムによれば、上記第4のシステムにおいて、探
索電波に対する変調方法が多進コードの各桁の値に応じ
て位相変調するものであり、これにより変調部を簡単に
構成することができる効果が得られる。
【0096】本発明に係る第6のバイスタティックレー
ダシステムによれば、上記第5のシステムにおいて、探
索電波に対する変調方法が多進コードの各桁に対応する
探索電波の区間毎にチャープ変調を施し、受信時には圧
縮パルスを得るものであり、これによりデータ送受信に
おける耐雑音性が向上する効果が得られる。
【0097】本発明に係る第7のバイスタティックレー
ダシステムによれば、上記第4のシステムにおいて、変
調部が2進コードの各ビット毎に当該ビットの値に応じ
て異なる周波数掃引方向で前記探索電波をチャープ変調
し、受信時には圧縮パルスを得るものであり、これによ
りやはりデータ送受信における耐雑音性が向上する効果
が得られる。
【0098】本発明に係る第8のバイスタティックレー
ダシステムによれば、上記第4のシステムにおいて、変
調部がN進コードの各桁毎に当該桁の値に応じて位相回
転量の異なるチャープ変調で前記探索電波を変調し、受
信時には圧縮パルスを得るものであり、これによりやは
りデータ送受信における耐雑音性が向上する効果が得ら
れる。
【0099】本発明に係る第9のバイスタティックレー
ダシステムによれば、上記第4から第8のシステムにお
いて、送信局がCWレーダであり、変調部が、連続する
前記探索電波を区切って連続的に変調し、多進コードの
各桁を連続させて送信することにより、伝送されるビッ
トレートが向上し、これにより、送信局から受信局への
送信局データの受け渡し時間が短縮されたり、耐雑音性
に優れた符号化方法を採用することができるといった効
果が得られる。また、送信局においてレーダビームのパ
ルス化が不要であることから、送信局のレーダ送信部と
して簡素な構成のものを用いることができる効果もあ
る。
【0100】本発明に係る第10のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、上記第4から第8のシステムに
おいて、送信局がパルスレーダであり、探索電波を構成
する各パルスにそれぞれ多進コードを1桁ずつ順次対応
させる変調方法が採用される。この変調方法は、1パル
スに複数ビット又は不定数ビットが含まれるような変調
方法に比べて簡明であり、それに伴い変調部や検波部の
構成が簡単になる効果が得られる。
【0101】本発明に係る第11のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、受信局は、送信局からの探索電
波の直接波を受信してからエコーを受信するまでのエコ
ー遅延時間を検出するエコー遅延時間測定部と、送信局
を探知するために用いられるレーダ送受信部と、レーダ
送受信部の探知結果に基づいて送信局と自局との位置関
係を求める送信局位置算定部と、送信局と自局との位置
関係、エコー遅延時間、及びエコー受信方位に基づいて
目標物の位置を算定する目標位置算定部とを有すること
により、送信局と受信局との位置関係が時間と共に変化
する場合であっても、送信局、受信局それぞれが自局の
位置を検知することなく、また送信局が受信局へ自局の
位置等のデータを伝達することもなく、目標物の位置を
探知できる。つまり、本発明によれば、送信局や受信局
が移動体上にあっても、その位置を検知する手段やデー
タ受け渡しの手段が不要となり、システムが簡素化され
る効果や、データ伝送時のエラーという問題から解放さ
れることにより信頼性の向上が図られる効果がある。
【0102】本発明に係る第12のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、上記第11のシステムにおい
て、受信局においてレーダ送受信部が、探索電波の直接
波及びエコーを受信するレーダ受信器としての機能を兼
ね備えることにより、受信局の構成が簡素化される効果
が得られる。
【0103】本発明に係る第13のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、上記第11のシステムにおい
て、受信局におけるレーダ送受信部が、探索電波の直接
波及びエコーの受信行う1次レーダとは別途設けられる
2次監視レーダであり、送信局は、2次監視レーダから
の質問信号電波を受信すると応答信号電波を返すトラン
スポンダを有するように構成される。2次監視レーダを
用いることにより、レーダ送受信部の送信出力を低減す
ることができ、受信局の小型、軽量化が図られる効果が
ある。
【0104】本発明に係る第14のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、受信局は、送信局からの探索電
波の直接波の受信方位を探知する方位探知部と、直接波
を受信してからエコーを受信するまでのエコー遅延時間
を検出するエコー遅延時間測定部と、受信方位に向けて
レーザ光を発し送信局までの距離を測定する距離測定部
と、距離測定部により測定された送信局までの距離と受
信方位とで定まる送信局と自局との位置関係、エコー遅
延時間、及びエコー受信方位に基づいて目標物の位置を
算定する目標位置算定部とを有することにより、送信局
と受信局との位置関係が時間と共に変化する場合であっ
ても、送信局、受信局それぞれが自局の位置を検知する
ことなく、また送信局が受信局へ自局の位置等のデータ
を伝達することもなく、目標物の位置を探知できる。つ
まり、本発明によれば、送信局や受信局が移動体上にあ
っても、その位置を検知する手段やデータ受け渡しの手
段が不要となり、システムが簡素化される効果や、デー
タ伝送時のエラーという問題から解放されることにより
信頼性の向上が図られる効果がある。
【0105】本発明に係る第15のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、呼び掛け電波を発射する送信局
と、目標物からの応答電波を受信し、当該目標物の位置
を探知する受信局とを有し、送信局は、受信局が発信す
る呼び掛け電波に応答するトランスポンダを有し、受信
局は、送信局からの呼び掛け電波を直接受信した時刻と
目標物からの応答電波の受信時刻との受信時刻差を検出
する受信時刻差測定部と、送信局に対し呼び掛け電波を
発信し、当該送信局からの応答電波を受信して、当該送
信局の位置を探知するレーダ送受信部と、前記レーダ送
受信部の探知結果に基づいて送信局と自局との位置関係
を求める送信局位置算定部と、送信局と自局との位置関
係、受信時刻差、及び目標物からの応答電波の受信方位
に基づいて目標物の位置を算定する目標位置算定部とを
有することにより、送信局と受信局との位置関係が時間
と共に変化する場合であっても、送信局、受信局それぞ
れが自局の位置を検知することなく、また送信局が受信
局へ自局の位置等のデータを伝達することもなく、目標
物の位置を探知できる。つまり、本発明によれば、送信
局や受信局が移動体上にあっても、その位置を検知する
手段やデータ受け渡しの手段が不要となり、システムが
簡素される効果や、データ伝送時のエラーという問題か
ら解放されることにより信頼性の向上が図られる効果が
ある。また、目標物がトランスポンダを有するので、送
信局から目標物へのレーダ電波は、その反射波が受信局
に到達する必要はなく、送信局の送信出力を低減するこ
とができ、その小型、軽量化が図られる。また、受信局
が送信局の位置を探知するレーダも送信局がトランスポ
ンダを有するので、その送信出力を低減することがで
き、受信局の小型、軽量化が図られる。これら送信局、
受信局の小型、軽量化によりそれらを移動体上に搭載す
ることが容易となる効果が得られる。
【0106】本発明に係る第16のバイスタティックレ
ーダシステムによれば、質問電波を発射する送信局と、
目標物からの応答電波を受信し当該目標物の位置を探知
する受信局とを有し、送信局は、受信局が発信する2次
監視レーダの質問電波に応答するトランスポンダを有
し、受信局は、送信局からの質問電波を直接受信した時
刻と目標物からの応答電波の受信時刻との受信時刻差を
検出する受信時刻差測定部と、送信局に対し質問電波を
発信し、当該送信局からの応答電波を受信して、当該送
信局の位置を探知する2次監視レーダ部と、2次監視レ
ーダ部の探知結果に基づいて送信局と自局との位置関係
を求める送信局位置算定部と、前記送信局と自局との位
置関係、受信時刻差、及び目標物からの応答電波の受信
方位に基づいて目標物の位置を算定する目標位置算定部
とを有することにより、送信局と受信局との位置関係が
時間と共に変化する場合であっても、送信局、受信局そ
れぞれが自局の位置を検知することなく、また送信局が
受信局へ自局の位置等のデータを伝達することもなく、
目標物の位置を探知できる。つまり、本発明によれば、
送信局や受信局が移動体上にあっても、その位置を検知
する手段やデータ受け渡しの手段が不要となり、システ
ムが簡素される効果や、データ伝送時のエラーという問
題から解放されることにより信頼性の向上が図られる効
果がある。また、目標物がトランスポンダを有するの
で、送信局から目標物へのレーダ電波は、その反射波が
受信局に到達する必要はなく、送信局の送信出力を低減
することができ、その小型、軽量化が図られる。また、
受信局が送信局の位置を探知するレーダも送信局がトラ
ンスポンダを有するので、その送信出力を低減すること
ができ、受信局の小型、軽量化が図られる。これら送信
局、受信局の小型、軽量化によりそれらを移動体上に搭
載することが容易となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるバイスタテ
ィックレーダシステムの概略の構成図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態であるバイスタテ
ィックレーダシステムの概略の構成図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の送信局の概略の
ブロック図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態の受信局の概略の
ブロック図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態のレーダ送信部が
有する変調部での変調処理を説明する模式図である。
【図6】 本発明の第3の実施の形態の送信局の概略の
ブロック図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態の受信局の概略の
ブロック図である。
【図8】 本発明の第4の実施の形態の送信局の概略の
ブロック図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態の受信局の概略の
ブロック図である。
【図10】 本発明の第5の実施の形態であるバイスタ
ティックレーダシステムの概略の構成図である。
【図11】 本発明の第6の実施の形態であるバイスタ
ティックレーダシステムの概略の構成図である。
【図12】 本発明の第7の実施の形態であるバイスタ
ティックレーダシステムの概略の構成図である。
【図13】 本発明の第8の実施の形態であるバイスタ
ティックレーダシステムの概略の構成図である。
【図14】 本発明の第9の実施の形態であるバイスタ
ティックレーダシステムの概略の構成図である。
【図15】 従来のバイスタティックレーダシステムの
概略の構成図である。
【符号の説明】
10,60,200,250,350,400 送信
局、12,62,202,252,300,352,4
02 受信局、14 情報センタ、20,64,15
0,170,404 レーダ送信部、22,26 時
計、24,68,152,172 レーダ受信部、3
0,32 自己位置検知部、34,36 通信回線、3
8,66 データ送信部、40,70 データ受信部、
42,216 目標位置算定部、44 レーダビーム、
46,353,403 目標物、48,222 エコ
ー、80 データ生成部、82 符号化部、84,15
4 変調部、86 制御部、88,106 高安定高周
波発振器、90 大電力増幅器、92送信アンテナ、9
4,102 アンテナ方位検出部、100 受信アンテ
ナ、104,156 検波部、110 データ検出部、
112 データ解読部、120 パルス、130 送信
局データ、132 非バイナリ情報、210,408レ
ーダ送受信部、212 エコー遅延時間測定部、21
4,258 送信局位置算定部、224,378 直接
波、254,406 トランスポンダ、2562次監視
レーダ、260 質問信号電波、262 応答信号電
波、302 方位探知部、304 距離測定部、305
測距レーザ照射光、306 測距レーザ反射光、35
4 2次監視レーダ送信部、356 2次監視レーダ
部、358受信時刻差測定部、370,374 質問電
波ビーム、372,376 応答電波。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探索電波を発射する送信局と前記探索電
    波のエコーに基づいて目的物を探知する受信局とを有す
    るバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局は、移動体上に配置され、 自局の移動位置を検知する自己位置検知部と、 前記受信局の時刻との同時性が保たれ、前記探索電波の
    発射時刻を計測する時計と、 前記受信局へ向けて、前記移動位置及び前記発射時刻を
    含んだ送信局データを送信するデータ送信部と、 を有し、 前記受信局は、前記送信局と自局との位置関係、前記発
    射時刻とエコー受信時刻との時間差、及びエコー受信方
    向に基づいて前記目標物の位置を算定する目標位置算定
    部を有すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  2. 【請求項2】 探索電波を発射する送信局と前記探索電
    波のエコーに基づいて目的物を探知する受信局とを有す
    るバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局は、 前記受信局の時刻との同時性が保たれ、前記探索電波の
    発射時刻を計測する時計と、 前記受信局へ向けて、前記発射時刻を含んだ送信局デー
    タを送信するデータ送信部と、 を有し、 前記受信局は、移動体上に配置され、 自局の移動位置を検知する自己位置検知部と、 前記送信局と自局との位置関係、前記発射時刻とエコー
    受信時刻との時間差、及びエコー受信方向に基づいて前
    記目標物の位置を算定する目標位置算定部を有するこ
    と、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のバイスタ
    ティックレーダシステムにおいて、 前記送信局から前記受信局への前記送信局データの通信
    経路に介在する情報センタを有し、 前記情報センタは、前記送信局からの前記送信局データ
    を保持し、 前記受信局は、前記情報センタに保持された前記送信局
    データを読み出し取得すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載のバイスタ
    ティックレーダシステムにおいて、 前記データ送信部は、N進コード化(N≧2)された前
    記送信局データに応じて前記探索電波を変調する変調部
    を有し、 前記受信局は、前記エコーから前記送信局データを取り
    出すデータ受信部を有すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のバイスタティックレーダ
    システムにおいて、 前記変調部は、N進コード(N≧2)の各桁の値に応じ
    て前記探索電波を位相変調すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のバイスタティックレーダ
    システムにおいて、 前記変調部は、前記N進コードの各桁に対応する前記探
    索電波の区間毎にチャープ変調を施すこと、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のバイスタティックレーダ
    システムにおいて、 前記送信局データは2進コードであり、 前記変調部は、前記2進コードの各ビット毎に当該ビッ
    トの値に応じて異なる周波数掃引方向で前記探索電波を
    チャープ変調すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のバイスタティックレーダ
    システムにおいて、 前記変調部は、前記N進コードの各桁毎に当該桁の値に
    応じて位相回転量の異なるチャープ変調で前記探索電波
    を変調すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  9. 【請求項9】 請求項4から請求項8のいずれかに記載
    のバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局は、CWレーダであり、 前記変調部は、連続する前記探索電波を区切って連続的
    に変調し、前記送信局データを構成するコードの各桁を
    連続させて送信すること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  10. 【請求項10】 請求項4から請求項8のいずれかに記
    載のバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局は、パルスレーダであり、 前記変調部は、前記探索電波を構成する各パルスにそれ
    ぞれ前記送信局データを構成するコードを1桁ずつ順次
    対応させること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  11. 【請求項11】 探索電波を発射する送信局と前記探索
    電波のエコーに基づいて目的物を探知する受信局とを有
    するバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局又は前記受信局の少なくともいずれかは移動
    体上に配置され、 前記受信局は、 前記送信局からの前記探索電波の直接波を受信してから
    前記エコーを受信するまでのエコー遅延時間を検出する
    エコー遅延時間測定部と、 前記送信局を探知するために用いられるレーダ送受信部
    と、 前記レーダ送受信部の探知結果に基づいて前記送信局と
    自局との位置関係を求める送信局位置算定部と、 前記送信局と自局との位置関係、前記エコー遅延時間、
    及びエコー受信方位に基づいて前記目標物の位置を算定
    する目標位置算定部と、 を有することを特徴とするバイスタティックレーダシス
    テム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のバイスタティックレ
    ーダシステムにおいて、 前記レーダ送受信部は、前記探索電波の直接波及びエコ
    ーを受信するレーダ受信器としての機能を兼ね備えるこ
    と、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のバイスタティックレ
    ーダシステムにおいて、 前記レーダ送受信部は、前記探索電波の直接波及びエコ
    ーの受信行う1次レーダとは別途設けられる2次監視レ
    ーダであり、 前記送信局は、前記2次監視レーダからの質問信号電波
    を受信すると応答信号電波を返すトランスポンダを有す
    ること、 を特徴とするバイスタティックレーダシステム。
  14. 【請求項14】 探索電波を発射する送信局と前記探索
    電波のエコーに基づいて目的物を探知する受信局とを有
    するバイスタティックレーダシステムにおいて、 前記送信局又は前記受信局の少なくともいずれかは移動
    可能であって、 前記受信局は、 前記送信局からの前記探索電波の直接波の受信方位を探
    知する方位探知部と、 前記直接波を受信してから前記エコーを受信するまでの
    エコー遅延時間を検出するエコー遅延時間測定部と、 前記受信方位に向けてレーザ光を発し、前記送信局まで
    の距離を測定する距離測定部と、 前記距離測定部により測定された前記送信局までの距離
    と前記受信方位とで定まる前記送信局と自局との位置関
    係、前記エコー遅延時間、及びエコー受信方位に基づい
    て前記目標物の位置を算定する目標位置算定部と、 を有することを特徴とするバイスタティックレーダシス
    テム。
  15. 【請求項15】 呼び掛け電波を受信すると所定時間後
    に応答電波を発するトランスポンダを搭載した目標物の
    位置を探知するバイスタティックレーダシステムであっ
    て、 前記呼び掛け電波を発射する送信局と、 前記目標物からの応答電波を受信し、当該目標物の位置
    を探知する受信局と、 を有し、 前記送信局又は前記受信局の少なくともいずれかは移動
    体上に配置され、 前記送信局は、前記受信局が発信する呼び掛け電波に応
    答するトランスポンダを有し、 前記受信局は、 前記送信局からの前記呼び掛け電波を直接受信した時刻
    と前記目標物からの前記応答電波の受信時刻との受信時
    刻差を検出する受信時刻差測定部と、 前記送信局に対し呼び掛け電波を発信し、当該送信局か
    らの応答電波を受信して、当該送信局の位置を探知する
    レーダ送受信部と、 前記レーダ送受信部の探知結果に基づいて前記送信局と
    自局との位置関係を求める送信局位置算定部と、 前記送信局と自局との位置関係、前記受信時刻差、及び
    前記目標物からの前記応答電波の受信方位に基づいて前
    記目標物の位置を算定する目標位置算定部と、 を有することを特徴とするバイスタティックレーダシス
    テム。
  16. 【請求項16】 2次監視レーダの質問電波を受信する
    と所定時間後に応答電波を発するトランスポンダを搭載
    した目標物の位置を探知するバイスタティックレーダシ
    ステムであって、 前記質問電波を発射する送信局と、 前記目標物からの応答電波を受信し、当該目標物の位置
    を探知する受信局と、 を有し、 前記送信局又は前記受信局の少なくともいずれかは移動
    体上に配置され、 前記送信局は、前記受信局が発信する2次監視レーダの
    質問電波に応答するトランスポンダを有し、 前記受信局は、 前記送信局からの前記質問電波を直接受信した時刻と前
    記目標物からの前記応答電波の受信時刻との受信時刻差
    を検出する受信時刻差測定部と、 前記送信局に対し質問電波を発信し、当該送信局からの
    応答電波を受信して、当該送信局の位置を探知する2次
    監視レーダ部と、 前記2次監視レーダ部の探知結果に基づいて前記送信局
    と自局との位置関係を求める送信局位置算定部と、 前記送信局と自局との位置関係、前記受信時刻差、及び
    前記目標物からの前記応答電波の受信方位に基づいて前
    記目標物の位置を算定する目標位置算定部と、 を有することを特徴とするバイスタティックレーダシス
    テム。
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