JP2000230525A - 止め輪 - Google Patents
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Abstract
や変形の恐れが無く、また、自己消化性を併せ持ち、樹
脂としての摺動特性を有し、傷付きを防止する。 【解決手段】 周辺温度 100℃以上の高温雰囲気で用い
られる止め輪であって、曲げ弾性率が 2,500〜12,000MP
a の範囲にある合成樹脂を主成分とする樹脂組成物から
なる。
Description
止め輪に関し、特に周辺温度が 100℃以上の高温雰囲気
で好適に用いられる止め輪に関する。
例えば実開昭62-55714、実開平 1-158812 、実公昭 60-
488 等で知られている。また、金属製の止め輪表面に樹
脂のコーティングを施したものが実開昭60-180814 に紹
介されている。これらはいずれも摩擦抵抗の低減や、傷
付き防止、あるいは容易な製造性を目的としている。従
来より止め輪の使用箇所は様々であり、例えば雰囲気温
度が 100℃を越える部分での使用も珍しくない。
うな高温雰囲気では、合成樹脂製の止め輪は軟化や変形
の懸念があり、未だ具体的な使用には至っていないとい
う問題がある。また、発火の危険が伴う箇所での使用も
困難であるという問題がある。本発明は、このような問
題に対処するためになされたもので、周辺温度が 100℃
以上の高温雰囲気でも軟化や変形の恐れが無く、また、
自己消化性を併せ持ち、樹脂としての摺動特性および傷
付き防止を有する合成樹脂製の止め輪を提供することを
目的とする。
温度 100℃以上の高温雰囲気で用いられる止め輪であっ
て、この止め輪は曲げ弾性率が 2,500〜12,000MPa の範
囲にあり、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、
ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂お
よび全芳香族ポリエステル樹脂から選ばれた少なくとも
一つの樹脂、またはこの樹脂を主成分とする樹脂組成物
からなることを特徴とする。また、上記樹脂は、その荷
重たわみ温度が 150℃以上であることを特徴とする。こ
こで、荷重たわみ温度とはASTM D648で規定さ
れる温度(荷重:18.6kg/cm2)をいう。上記樹脂組成物
は、繊維状強化材が配合されてなることを特徴とする。
この繊維状強化材の配合割合は、樹脂組成物中の 0〜 4
0 重量%が好ましい。この範囲より多量に配合すると射
出成形性が悪化する。
説明する。本発明の止め輪とは、別名スナップリングと
も呼ばれる。本発明の止め輪は、外周用あるいは内周用
を区別するものでは無い。止め輪の形状としては、金属
製の一般的な止め輪形状と同じであり、断面が方形で端
部を有するリングである。
耐熱性樹脂を用いた樹脂組成物であり、曲げ弾性率は
2,500〜12,000MPa である。本発明における耐熱性樹脂
は、使用中に熱により変形することなく、軸受の軸方向
の移動を拘束できる耐熱性があれば使用することができ
る。具体的な耐熱性としては、荷重たわみ温度が 150℃
以上である。また、射出成形のできる樹脂であることが
製造価格を下げる上で好ましい。本発明に使用できる耐
熱性樹脂は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア
ミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリ−
レンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹
脂、全芳香族ポリエステル樹脂を挙げることができ、こ
れらの耐熱性樹脂は単独でも混合しても使用することが
できる。
を有する樹脂であり、例えば、射出成形することのでき
るポリイミド樹脂として熱可塑性ポリイミド樹脂を挙げ
ることができる。ポリイミド樹脂の市販品としては、オ
ーラム(荷重たわみ温度 238℃、曲げ弾性率 3,800MPa
、三井化学社製)等がある。
を有する樹脂であり、本発明においては、少なくとも荷
重たわみ温度が、150 ℃以上のポリアミド樹脂が好まし
い。ポリアミド樹脂の市販品としては、スタニール(荷
重たわみ温度 160℃、曲げ弾性率 3,200MPa 、JSR社
製)等がある。
ド結合とアミド結合とを有する樹脂であり、市販品とし
ては、TORLON(荷重たわみ温度 274℃、曲げ弾性
率 5,000MPa 、アモコ社製)等がある。
ミド結合とエーテル結合とを有する熱可塑性樹脂であ
り、市販品としては、ULTEM1000(荷重たわみ
温度 200℃、曲げ弾性率 3,300MPa 、GE社製)等があ
る。
族環がチオエーテル結合された構造を有する樹脂であ
り、芳香族がフェニル環であるポリフェニレンスルフィ
ド樹脂が好ましい。市販品としては、DCP C−11
5(荷重たわみ温度 160℃、曲げ弾性率 3,000MPa 、大
日本インキ化学工業社製)等がある。
ルエーテルケトン樹脂は、芳香族環がエーテル基および
ケトン基で結合された構造を有する樹脂であり、市販品
としては、ポリエーテルケトン樹脂としてVICTRE
X−PEK220G(荷重たわみ温度 186℃、曲げ弾性
率 2,800MPa 、ビクトレックス社製)、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂としてVICTREX−PEEK15
0P、同450P(荷重たわみ温度 152℃、曲げ弾性率
3,700MPa 、ビクトレックス社製)等がある。
を有する芳香族環がエーテル基で結合された構造を有す
る樹脂であり、市販品としては、ID300(荷重たわ
み温度 165℃、曲げ弾性率 3,800 MPa、出光興産社製)
等がある。
性ポリイミド樹脂、または熱可塑性ポリイミド樹脂組成
物が、耐クリープ変形、スナップフィット性、および成
形性に優れ本発明の止め輪材料として好ましい。
脂に繊維状強化材を 40 重量%まで配合してなる。繊維
状強化材を配合することにより弾性率および機械的強度
を上げることができる。繊維状強化材としては、ガラス
繊維、各種ウィスカ、炭素繊維等を挙げることができ
る。炭素繊維はピッチ系あるいはパン系炭素繊維のいず
れでもよい。市販品としては、ピッチ系炭素繊維として
クレカミルド M101S、M201S(いずれも呉羽
化学社製)、ドナカーボン S241、S244(いず
れも大阪ガスケミカル社製)、パン系炭素繊維としてベ
スファイト HTA−CMF0160−OH、HTA−
CMF0070−OH(いずれも東邦レーヨン社製)等
を挙げることができる。また、ウィスカの市販品として
は、硫酸カルシウムウィスカとしてフランクリンファイ
バ−A−30(無水塩型)、フランクリンファイバーH
−30(半水塩型)(繊維長 50 〜 60 μm 、大日精化
工業社製)、チタン酸カリウムウィスカとしてティスモ
N(繊維長 10 〜 20 μm 、大塚化学社製)、タイブレ
ック(繊維長 20 μm 、川鉄鉱業社製)、酸化亜鉛ウィ
スカとしてパナテトラ(繊維長 2〜 50 μm 、松下電器
産業社製)、硫酸マグネシウムウィスカとしてモスハイ
ジ(繊維長 10 〜 30 μm 、宇部興産社製)等を挙げる
ことができる。本発明においては、止め輪の曲げ弾性率
を向上させることのできるガラス繊維が好ましい。
弾性率が 2,500〜12,000MPa であることが必要である。
曲げ弾性率が 2,500MPa 未満であると、使用時に脱落す
るおそれがあり、また12,000MPa を越えると、軸溝への
係合が困難となる。なお、好適な範囲は 2,500〜10,000
MPa であり、さらに好適には 2,500〜 8,000MPa の範囲
である。
輪に換えて、多くの用途に用いることができるが、耐熱
性樹脂またはその樹脂組成物を用いているので、特に耐
熱性および電気的絶縁性を要求される部位に用いること
が好ましい。具体的には、耐熱性が要求されるエンジン
周辺や高温雰囲気に用いられるモータに好適に用いるこ
とができる。
樹脂組成物を縦断面が略矩形状となるように射出成形す
ることにより得ることができる。なお、射出成形時のゲ
ート位置を止め輪の円周の中央を避け、円周の中央より
中心角度で± 5〜 30 度、好ましくは± 10 〜 30 度の
範囲に設けることが好ましい。
耐熱性樹脂に繊維状強化材が配合された樹脂組成物を成
形してなるので、軸および軸受側面を損傷することな
く、また、万一脱落した場合においても短絡事故などを
引き起こさない。
は、その荷重たわみ温度が 150℃以上であるので、より
耐熱性に優れた止め輪が得られる。
あるので、使用時に脱落することなく、また組み立時に
嵌合し得る強度を有する止め輪が得られる。
上記樹脂組成物が上述した所定の樹脂に繊維状強化材を
0〜 40 重量%配合することにより、電気的あるいは機
械的により優れた止め輪が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 周辺温度 100℃以上の温度雰囲気で用い
られる止め輪であって、前記止め輪は、曲げ弾性率が
2,500〜12,000MPa の範囲にあり、ポリイミド樹脂、ポ
リアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイ
ミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリ
エーテルニトリル樹脂および全芳香族ポリエステル樹脂
から選ばれた少なくとも一つの樹脂、またはこの樹脂を
主成分とする樹脂組成物からなることを特徴とする止め
輪。 - 【請求項2】 前記樹脂は、荷重たわみ温度が 150℃以
上であることを特徴とする請求項1記載の止め輪。 - 【請求項3】 前記樹脂組成物は、繊維状強化材が配合
されてなることを特徴とする請求項1記載の止め輪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11034591A JP2000230525A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | 止め輪 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11034591A JP2000230525A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | 止め輪 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000230525A true JP2000230525A (ja) | 2000-08-22 |
Family
ID=12418584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11034591A Pending JP2000230525A (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | 止め輪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000230525A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009174640A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-08-06 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
-
1999
- 1999-02-12 JP JP11034591A patent/JP2000230525A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009174640A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-08-06 | Ntn Corp | 等速自在継手 |
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