JP2000229874A - α−グルコシダーゼ阻害剤 - Google Patents

α−グルコシダーゼ阻害剤

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JP2000229874A
JP2000229874A JP11030722A JP3072299A JP2000229874A JP 2000229874 A JP2000229874 A JP 2000229874A JP 11030722 A JP11030722 A JP 11030722A JP 3072299 A JP3072299 A JP 3072299A JP 2000229874 A JP2000229874 A JP 2000229874A
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alcohol
water
glucosidase
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plant belonging
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JP11030722A
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Inventor
Jun Kawabata
潤 川端
Takanori Kasai
隆則 葛西
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摂取しやすく、強いα−グルコシダーゼ阻害
活性を示す阻害剤を提供すること。 【解決手段】シソ科に属する植物を有効成分として含有
するα−グルコシダーゼ阻害剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、食品、健
康食品、特定保健用食品などに使用することができるシ
ソ科に属する植物を有効成分として含有してなるα−グ
ルコシダーゼ阻害剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】α−グルコシダーゼ阻害剤は、小腸の微
絨毛に局在するα−グルコシダーゼを阻害し、食後の血
糖値の急上昇及びそれに続くインスリン値の上昇を抑制
することが、Diabate Medicine, 10, 688(1993)に報告
され、人間及び人間以外の動物においても炭水化物(特
に、澱粉由来のオリゴ糖、シュクロース等)の代謝を抑
制するために、例えば血糖上昇抑制作用を示し、過血糖
症状及び過血糖に由来する肥満症、糖尿病などの種々の
疾患の改善に有用である。また、α−グルコシダーゼ阻
害剤を添加して製造した(健康)食品は、代謝異常の患
者食に適しており、さらに代謝異常予防食として健康な
人にも適している。
【0003】食品に由来するα−グルコシダーゼ阻害剤
としては、例えば、特開平9−65836号公報には、
動物性蛋白質又は植物性蛋白質の酵素加水分解物が開示
され、特開平5−17364号公報には茶ポリフェノー
ルが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−65836号公報に記載のα−グルコシダ一ゼ
阻害剤は、活性を示すためには食品として大量に摂取し
なくてはならず、また、特開平5−17364号公報開
示技術では、ポリフェノールの精製が煩雑であり、かつ
通常摂取する茶ではやはり多量に摂取する必要があっ
た。本発明は、α−グルコシダ一ゼ阻害活性が強く、か
つ摂取も容易な優れたα−グルコシダーゼ阻害剤を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
行った結果、シソ科に属する植物が、強いα−グルコシ
ダーゼ阻害活性を有するということを見いだし本発明を
完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
【0007】本発明のシソ科に属する植物としてはセイ
ジ、セボリー、マジョラム、タイム等が挙げられる。
【0008】シソ科に属する植物は、通常の形態で用い
られ、更に乾燥させて粉末化したり、水中で粉砕し、ス
ラリー状にしたものでもグルコシダーゼ阻害活性を示す
が、水及び/又はアルコールでの抽出物がより強いα−
グルコシダーゼ阻害活性が得られるので好ましく、特に
水及びアルコールの混合物での抽出物が好ましい。該ア
ルコールとしてはメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等が挙げられるが中でもエタノールが好
ましい。抽出法としては、加熱抽出、連続抽出、浸漬抽
出、超臨界抽出などの抽出方法を使用してもよい。水と
アルコールを併用する時は、水/アルコールの混合比
(重量比)としては、1/100〜100/1が好まし
く、更には、1/50〜50/1である。
【0009】抽出法として具体的には、乾燥したシソ科
に属する植物を(乾燥して)粉砕し、この粉末を等重量
の水及びアルコールの混合液(水/アルコールの重量比
=1/1)に浸漬して加熱し、10〜30分間沸騰させ
ることにより、有効成分を抽出することができる。ま
た、該植物を等重量の水及びアルコールの混合液に浸
し、室温で5時間〜7日放置、もしくは、40〜60℃
で12〜18時間程度加熱することにより、有効成分を
抽出することもできる。
【0010】上記の水及び/又はアルコール抽出物は、
水及び/又はアルコールを留去すれば粉末となり、これ
をα−グルコシダーゼ阻害剤として用いることが好まし
い。さらに、少量の摂取で効果を挙げるために、該抽出
物をメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、クロロホルム、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、
ベンゼンなどの有機溶媒を用いた溶媒分画操作によって
有効成分を濃縮し、更にアルミナカラムクロマトグラフ
ィー、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲルろ過
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
疎水クロマトグラフイー、高速液体クロマトグラフィー
などの適当な分離精製を1種あるいは数種を組合わせる
ことにより精製することもできる。
【0011】本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤は、血
糖上昇抑制作用を有しているので水、エタノール、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコールなどの液状担
体や、でんぷん、セルロース、ポリアミド粉末などの固
形担体などの無毒性担体で希釈して、アンプル剤、顆粒
剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ剤などの医薬
品、健康食品として代謝異常の患者食又は予防薬、糖尿
病、肥満症の予防薬として用いることができる。さら
に、本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有する上記
製剤を、食前、食中、食後、食間などに服用することに
より、喫食による血糖濃度の増加を抑制することができ
る。
【0012】このときの人の摂取量としては、(シソ科
に属する植物)該乾燥粉末として、0.1〜50g/日
が好ましく、特に0.5〜10g/日が好ましい。水及
び/又はアルコール抽出物あるいは、上記で述べた抽出
物を用いる場合、該乾燥粉末の1/1000〜1/10
の摂取量でもよい。
【0013】本発明のα−グルコシターゼ阻害剤は、食
品に添加することも可能で、例えば、コーヒー、果汁、
清涼飲料水、ビール、牛乳、味噌汁、スープ、紅茶、
茶、栄養剤、シロップ、マーガリン、ジャムなどの液状
(流動状)食品、米飯、パン、じゃがいも製品、もち、
飴、チョコレート、ふりかけ、ハム、ソーセージ、キャ
ンディーなどの固形形状食品などの主食、副食、菓子類
ならびに調味料に添加することも可能である。このとき
の添加量としては、上記食品に対して、(シソ科に属す
る)該植物の乾燥粉末として、0.001〜85重量%
が好ましく、特に0.01〜60重量%が好ましい。水
及びアルコール抽出物を用いる場合、該乾燥粉末の1/
1000〜1/10の添加量でもよい。また、食品の場
合も摂取量は、上記で述べた医薬品、健康食品と同様が
好ましく、更に本発明の効果を阻害しない範囲で、甘味
剤、保存剤、分散剤、着色剤、酸化防止剤等も併用する
ことができる。更に、その他の公知のα−グルコシダー
ゼ阻害剤であるバリエナミンやアミノシクリトールなど
のα−グルコシダ一ゼ阻害剤と併用してもよい。
【0014】
【実施例】以下本発明について具体的に説明する。尚、
以下の記述で「%」とあるのは重量%である。 実施例1 乾燥したセイジ1kgを1lの50%メタノール水溶液
に1日浸漬し、得られた浸漬液をロータリーエバポレー
ターで濃縮し、これを水に溶解した後、ろ過した。得ら
れたろ液を減圧濃縮し、抽出液を得た。該抽出液をロー
タリーエバポレーターで乾固し、固形物を得た。該固形
物を分液漏斗に入れて、ヘキサンを固形分の30倍重量
加えて、ヘキサン層(E−1)、水層に分画し、該水層
には3倍重量のブタノールを加えブタノール層(E−
2)を抽出した。それぞれの画分(E−1、E−2)の
α−グルコシダーゼ阻害活性は以下のように測定した。
【0015】(1)酵素液の調製 冷凍保存しておいたラット小腸(空腸)を解凍し、粘膜
をピンセットで押出すように採取した。該粘膜に5倍重
量の5mMエチレンジアミン四酢酸を含む0.1Mリン
酸カリウム緩衝液(pH7.0)を加え、冷却しながら
ホモゲナイズした。その後遠心分離(4℃、21000
×g、60分)し、得られた沈殿物に5倍重量になるよ
うに1%トリトンX−100を含む0.1Mリン酸カリ
ウム緩衝液(pH7.0)を加え、可溶化処理(4℃、
60分)を行った。これを超遠心分離(4℃、1100
00×g、90分)し、この上清を0.01Mリン酸カ
リウム緩衝液(pH7.0)で透析(4℃、24時間)
し、酵素(α−グルコシダーゼ)液とした。
【0016】(2)α−グルコシダーゼ活性の測定 α−グルコシターゼ活性は市販のキットを用い、基質と
してはシュクロースを用いた。標準反応液組成は、60
mM基質溶液(シュクロースを0.1Mリン酸カリウム
緩衝液pH6.3に溶解したもの)0.7ml、被験物
質溶液(セイジ0.1gから得られたE−1、E−2分
画成分を濃縮乾固してから50%ジメチルスルホキシド
水溶液にそれぞれ1mlとなるように溶解)0.2m
l、上記酵素液0.1ml(計1.0ml)とした。こ
れを37℃、15分間反応させ、2Mトリス塩酸緩衝液
(pH7.0)1.5mlを用いて反応を停止させ試験
液とした。次に96穴マイクロプレートに1穴あたり発
色試薬〔グルコースBテストワコー(和光純薬製)〕2
00μlに試験液50μlを加え、37℃で30分間イ
ンキュベートした後、マイクロプレートリーダ(BIO
RAD社製、MODEL550)で490nmの吸光
度を測定した。基質溶液の代りに0.1Mリン酸カリウ
ム緩衝液(pH6.3)を加えた時の吸光度をブランク
値とし、この値を差し引いた値をA490sとした。試験液
の代りに50重量%ジメチルスルホキシド水溶液を加え
た時の吸光度をコントロール値(A490c)とし、下式に
よりα−グルコシダーゼ阻害活性を求めた。測定は2回
行い、平均値を測定値とした。
【0017】
【数1】α−グルコシダーゼ阻害活性(%)=[(A490c
−A490s)/A490c]×100
【0018】実施例2 実施例1においてセイジをセボリーに変更した以外は同
様に行って測定した。
【0019】実施例3 実施例1においてセイジをマジョラムに変更した以外は
同様に行って測定した。
【0020】実施例4 実施例1においてセイジをタイムに変更した以外は同様
に行って測定した。
【0021】実施例1(セイジ)、実施例2(セボリ
ー)、実施例3(マジョラム)、実施例4(タイム)の
画分(E−1、E−2)のα−グルコシダーゼ阻害活性
を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明のグルコシダーゼ阻害剤はシソ科
に属する植物を有効成分として含有するので、摂取し易
く、強い阻害活性を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シソ科に属する植物を有効成分として含
    有することを特徴とするα−グルコシダーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 シソ科に属する植物を水及び/又はアル
    コールで抽出した抽出物を有効成分とすることを特徴と
    する請求項1記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
JP11030722A 1999-02-09 1999-02-09 α−グルコシダーゼ阻害剤 Pending JP2000229874A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007037423A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Kureha Corporation 抗糖尿病剤
JP2013063956A (ja) * 2011-09-02 2013-04-11 Kao Corp Glp−1分泌促進剤

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