JP2000227025A - エンジン冷却水の温度制御装置 - Google Patents

エンジン冷却水の温度制御装置

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JP2000227025A
JP2000227025A JP11028543A JP2854399A JP2000227025A JP 2000227025 A JP2000227025 A JP 2000227025A JP 11028543 A JP11028543 A JP 11028543A JP 2854399 A JP2854399 A JP 2854399A JP 2000227025 A JP2000227025 A JP 2000227025A
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engine cooling
magnet
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fluid clutch
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Motoi Yagi
基 八木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネット式ヒータと流体クラッチを一体化
することにより、装置のコンパクト化と低コスト化を実
現し、かつエンジン冷却水の温度を迅速、的確に制御す
ることができるエンジン冷却水の温度制御装置の提供。 【解決手段】 磁石と導体を僅かなギャップを隔てて対
向配置し、該磁石と導体を相対的に回転させることによ
り導体に生じるスリップ発熱でエンジン冷却水を加熱す
る方式のマグネット式ヒータと、前記駆動軸により回転
駆動される駆動ディスクと、該駆動ディスクが収容され
前記駆動軸を中心に回転自在に配設される密封ケース
と、該ケース内に前記駆動ディスクを内装せしめたトル
ク伝達室を有し、該トルク伝達室内に供給された油によ
り前記駆動ディスクの駆動トルクを前記密封ケースに伝
達するようにした流体クラッチとからなり、エンジン冷
却水の温度に応じてマグネット式ヒータおよび流体クラ
ッチを回転制御する機構となしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に寒冷時や極寒
時におけるディーゼルエンジンやガソリンエンジンを動
力源とする主に自動車などの各種車両用エンジンの起動
性向上や各種車両や船舶のキャビン暖房などに使用され
るエンジン冷却水の熱媒補助加熱手段として用いられ、
またエンジン駆動される発電機、溶接機、コンプレッサ
ー、建設機械などのエンジン冷却水の予熱あるいは急速
昇温(ウォーミングアップ時間の短縮)に用いるマグネ
ット式ヒータと、主に車両用内燃機関に適用される冷却
ファンを回転制御するファンクラッチを一体化したエン
ジン冷却水の温度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷地などにおける始動時のエンジン冷
却水の暖房に利用される自動車などの車両用補助暖房熱
源として、ビスカス式ヒータが知られている(特開平2
−246823号公報、実開平4−11716号公報、
特開平9−254637公報、特開平9−66729号
公報、特開平9−323530公報等参照)。ビスカス
式ヒータは、シリコンオイルなどの粘性流体をせん断に
より発熱させ、ウォータージャケット内を循環する循環
水に熱交換して暖房熱源に利用する方式であって、その
構造としては、例えばハウジング内部に発熱室と、この
発熱室の外域にウォータージャケットを形成し、ハウジ
ングには軸受装置を介して駆動軸が回動可能に支承さ
れ、駆動軸には発熱室内で回動可能なロータが固定され
ており、発熱室の壁面とロータとの間隙にシリコンオイ
ルなどの粘性流体が封入され、ウォータージャケット内
では循環水が入水ポートから取入れられ、出水ポートか
ら外部の暖房回路へ送り出されるべく循環されている。
【0003】車両の暖房装置に組込まれたこのビスカス
式ヒータでは、駆動軸がエンジンにより駆動されれば、
発熱室内でロータが回動するため、粘性流体が発熱室の
壁面とロータの外面との間隙でせん断により発熱し、こ
の発熱がウォータージャケット内の循環水に熱交換さ
れ、加熱された循環水が暖房回路でエンジン冷却水など
車両の暖房に供されることとなる。しかし、上記したビ
スカス式ヒータは、シンプルな構造により、小型化と低
コストを実現でき、また摩耗のない非接触式の機構で高
い信頼性と安全性を確保することができ、さらに水温が
上昇し、補助ヒータが不要になると温度制御により自動
的に運転が停止するため、無駄なエネルギーは使用しな
いなどの特徴を有するが、粘性流体として用いるシリコ
ンオイルの耐熱性は240℃程度が限界であり、シリコ
ンオイルの温度をあまり高くできないことと、始動時シ
リコンオイルが撹拌されて高温に発熱するまでに時間が
かかると共に、シリコンオイルの温度が上昇すると粘度
が低下することによりせん断抵抗が低下して単位時間当
りの発熱量が次第に減少する傾向があるためにエンジン
冷間時間での急速な暖房効果が得られないという難点が
ある。このため、特にディーゼルエンジン搭載の寒冷地
仕様車の場合、このようなビスカス式ヒータは有効性に
おいて十分とはいえず、より短時間にかつ効率よく熱媒
体用流体を高温に加熱することができる補助ヒータが望
まれていた。
【0004】そこで、本出願人はこのようなビスカス式
ヒータの有する問題点に鑑み、前記のビスカス式ヒータ
に比しより高温にしかも短時間に熱媒体用流体の温度を
上昇させることができ、かつ耐熱性に優れたマグネット
式ヒータを開発し先に提案している。このマグネット式
ヒータは、基本的には永久磁石、サーマルフェライトま
たは電磁石などの磁石と、磁気ヒステリシスの大きな材
料(例えば鉄製リング)やエディカレント材などの導体
(発熱体)の2つの部材で構成され、この2つの部材が
僅かなギャップを隔てて向かい合い、磁石と導体を相対
的に回転させて磁路をせん断することにより導体側に発
生するスリップ発熱を利用したもので、発熱体にエディ
カレント材または鉄製リングを用いることによって数秒
〜数十秒で200〜600℃の温度に発熱させることが
できるという特徴を有する。マグネット式ヒータはこの
原理を利用したもので、エンジン冷却水など車両の暖房
に供される循環水をより短時間にかつ効率よく高温に加
熱することができるという優れた特徴を有する。なお、
上記した「スリップ発熱」とは前記磁石により発生した
磁界内で、該磁界を切る方向に導体を動かす(回転させ
る)と、当該導体内に渦電流(エディカレント)が発生
し、この渦電流の導体内における電気抵抗により発熱す
ることを主に意味する。
【0005】一方、車両用内燃機関の冷却用ファンを回
転制御するファンクラッチとして、流体クラッチがあ
る。この流体クラッチはトルク伝達室に供給された油に
よって駆動ディスクの駆動トルクをケースに伝達する方
式のものが一般的であり、基本構成としては駆動軸によ
り回転駆動される駆動ディスクと、該駆動ディスクが収
容され前記駆動軸を中心に回転自在に配設される密封ケ
ースと、該ケース内に前記駆動ディスクを内装せしめた
トルク伝達室を有し、該トルク伝達室内に供給された油
により前記駆動ディスクの駆動トルクを前記密封ケース
に伝達するようにしたものである。この種の流体クラッ
チとしては、例えば密封ケース内を仕切板によってトル
ク伝達室と油溜り室とに区分し、トルク伝達室内に駆動
ディスクを回転自在に設け、油溜り室の油を仕切板に形
成した流出調整孔からトルク伝達室に供給し、トルク伝
達室の油を循環路により油溜り室に戻すようにした構造
のものが知られている(特公昭63−21048号公報
等参照)。この種の流体クラッチによると、油溜り室か
らトルク伝達室に供給される油によって駆動ディスクの
トルクがケースに伝達され、ケースに取付けられたファ
ンが回転し、自動車用エンジンの冷却が行われる。また
この種の流体クラッチは、バイメタルによって雰囲気温
度を検出し、この温度が上昇すると流出調整孔の開度を
増加させてトルク伝達室内の油量を増加させ、ケースの
回転数を上げてファンを高速度で回転し冷却効果を高め
るようにするとともに、エンジン再始動時や運転中の急
加速時におけるつれ廻り現象を防止してファン騒音の低
減、燃費の向上をはかっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両用
内燃機関に用いられている前記のマグネット式ヒータと
流体クラッチはそれぞれ別々に製作され独立して使用さ
れるため、従来のマグネット式ヒータと流体クラッチは
それぞれ個々に制御系を設ける必要があり、コストやメ
ンテナンスが比較的高くつく上、コンパクト化できない
ためそれぞれの設置スペースを必要とし、そのスペース
の確保も容易でないという問題があった。
【0007】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
もので、マグネット式ヒータと流体クラッチを一体化す
ることによって、コンパクト化および低コスト化をはか
り、かつエンジン冷却水の温度を迅速、的確に制御する
ことができるエンジン冷却水の温度制御装置を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるエンジン
冷却水の温度制御装置は、磁石と導体を僅かなギャップ
を隔てて対向配置し、該磁石と導体を相対的に回転させ
ることにより導体に生じるスリップ発熱でエンジン冷却
水を加熱する方式のマグネット式ヒータと、トルク伝達
室に供給された油によって駆動ディスクのトルクをケー
スに伝達する方式の流体クラッチを一体化した構成とな
したもので、その第1の実施態様は駆動軸に軸受装置を
介して支承されたハウジング内に前記駆動軸により回動
可能に設けられた永久磁石回転体と、該回転体の永久磁
石と僅かなギャップを隔てて対向配置した導体を有しか
つ該導体側にエンジン冷却水を循環させる冷却水ジャケ
ットが設けられ、前記永久磁石回転体の回動により導体
に生じるスリップ熱により前記冷却水ジャケット内のエ
ンジン冷却水が加熱される構造となし、かつ前記駆動軸
が電磁クラッチを介してON・OFF制御される機構と
なしたマグネット式ヒータと、前記マグネット式ヒータ
と反対側に該駆動軸と同軸上に対向配置され、前記駆動
軸により回転駆動される駆動ディスクと、該駆動ディス
クが収容され前記駆動軸を中心に回転自在に配設される
密封ケースと、該ケース内に前記駆動ディスクを内装せ
しめたトルク伝達室を有し、該トルク伝達室内に供給さ
れた油により前記駆動ディスクの駆動トルクを前記密封
ケースに伝達するようにした流体クラッチとからなり、
前記エンジン冷却水の温度に応じて前記マグネット式ヒ
ータおよび流体クラッチを回転制御する機構となしたこ
とを特徴とするものである。また前記マグネット式ヒー
タの流体クラッチ対向面側にソレノイド式アクチュエー
タを配置し、該アクチュエータのピストンの端部の前記
流体クラッチのケース側への突出により該流体クラッチ
のファンのつれ廻りを防止するようにしたソレノイド式
ストッパーを備えたりするものである。
【0009】上記本発明のエンジン冷却水の温度制御装
置のマグネット式ヒータにおいては、永久磁石に替えて
サーマルフェライトを用いたり、導体にエディカレント
材または鉄製リングを用いたりするものである。なお、
サーマルフェライトは、永久磁石にソフトフェライトを
貼り付けたものが一般的であり、ある温度以上に発熱す
ると磁路がソフトフェライト中を通るようになり、反対
に発熱温度がある温度以下に下がると磁路がソフトフェ
ライトの外側に形成されるという特性を有する磁石であ
るため、永久磁石に替えてサーマルフェライトを用いた
場合は、ヒータは電磁クラッチによらずに自動的にON
/OFF制御が可能となる。
【0010】また、本発明における回転駆動源として
は、エンジンによりプーリなどを介して駆動軸を駆動す
る方式、あるいはエンジンとは別設の専用のモーターな
どを用いることができる。
【0011】本発明においては、永久磁石を回転駆動す
ることにより冷却水ジャケット内のエンジン冷却水が導
体に生じるスリップ発熱で加熱される。一方、流体クラ
ッチ側はトルク伝達室に供給された油によって駆動ディ
スクのトルクがケースに伝達されてファンが回転する。
【0012】本発明装置によれば、エンジン冷却水温度
が所定水温以下のエンジン始動時には電磁クラッチによ
りマグネット式ヒータをONすることにより極短時間に
水温を適温まで高めることができる(ウォーミングアッ
プ)。そしてウォーミングアップ後はマグネット式ヒー
タおよび流体クラッチを停止し、その後エンジン冷却水
温度が所定水温以上の高温になると、流体クラッチをO
Nしラジエータ内冷却水の温度を下げる。なおエンジン
冷却水の温度は温度センサーなどにより測定し、その実
測値に応じてマグネット式ヒータと流体クラッチをO
N、OFFあるいはリニア制御する。
【0013】またエンジン再始動時や運転中の急加速時
におけるつれ廻りを防止する場合には、ソレノイドを作
動させて流体クラッチのケースの回転を停止すればよ
い。
【0014】なお本発明に係るマグネット式ヒータはマ
グネット側の回転により当該導体が発熱し、永久磁石も
導体からの輻射熱により磁力は少し弱まり、駆動トルク
は多少減少するが、前記したビスカス式ヒータ程の比で
はなく、発熱量は高い値を維持し続けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例装置を示
す縦断側面図であり、1はマグネット式ヒータ、1−1
は駆動軸、1−2はハウジング、1−3は磁石回転体、
1−4は永久磁石、1−5はウォータージャケット、1
−6は導体、1−7は軸受、2は流体クラッチ、2−1
は駆動軸、2−2は密封ケース、2−3はトルク伝達
室、2−4は駆動ディスク、2−5は軸受、2−6はフ
ァン、2−7は凹部、3は電磁クラッチ、4はプーリ、
5はソレノイド式のアクチュエータ、6はエンジン冷却
水、P1は入水ポート、P2は出水ポートをそれぞれ示
す。
【0016】すなわち図1に示すエンジン冷却水の温度
制御装置は、電磁クラッチ3を介して接続された駆動軸
1−1、2−1と駆動軸1−1側に設けたマグネット式
ヒータ1、駆動軸2−1側に設けた流体クラッチ2とか
ら構成され、マグネット式ヒータ1は駆動軸1−1の外
周に軸受1−7を介して支承された大径短寸のハウジン
グ1−2内に前記駆動軸1−1に固着された磁石回転体
1−3が収納され、この磁石回転体1−3に取付けられ
た永久磁石1−4と僅かなギャップを隔てて対向する導
体1−6を有するウォータージャケット1−5が図示し
ないボルトなどにより締結されている。前記導体1−6
は主としてヒステリシス材またはフェライト系ステンレ
ス鋼板や鉄板などの基材の片面にエディカレント材を貼
着して構成されている。ウォータージャケット1−5に
は、入水ポートP1および出水ポートP2が設けられ、
入水ポートP1と出水ポートP2は前記ハウジング1−
2内に連通されている。一方、駆動軸1−1には電磁ク
ラッチ3を介してプーリ4が取付けられ、車両のエンジ
ンなどによりプーリ4とベルト(図示せず)にて電磁ク
ラッチ3を介して回転されるようになっている。
【0017】また流体クラッチ2は前記マグネット式ヒ
ータ1の駆動軸1−1と同軸上にあってプーリ4を介し
て回転駆動される駆動軸2−1に、軸受2−5を介して
大径短寸の密封ケース2−2が回転自在に取付けられて
いる。このケース内はトルク伝達室2−3となってお
り、内部には駆動軸2−1の端部に固定された円板状の
駆動ディスク2−4が該トルク伝達室2−3の内周面と
の間にトルク伝達間隙が形成されるように収納されてい
る。密封ケース2−2にはファン2−6が取付けられて
いる。
【0018】なおマグネット式ヒータ1の流体クラッチ
2対向面には、ソレノイド式のアクチュエータ5が取付
けられ、その本体から突出するピストン5−1の先端が
流体クラッチ2の密封ケース2−2の外表面に同一円周
上に多数設けられた凹部2−7内に突出するように位置
決めされている。
【0019】上記構成のエンジン冷却水の温度制御装置
において、駆動軸1が車両のエンジンによりプーリ4と
ベルト(図示せず)にて電磁クラッチ3を介して駆動さ
れると、該駆動軸1−1に固着されている磁石回転体1
−3が軸芯回りを回動し永久磁石1−4が回動すること
により、ウォータージャケット1−5の前面に取付けら
れた導体1−6との間に形成されている磁路がせん断さ
れて導体1−6にスリップ発熱が生じる。この導体1−
6の発熱は、ウォータージャケット1−5内のエンジン
冷却水6に熱交換されて加熱される。一方、流体クラッ
チ2はトルク伝達室2−3に供給された油により回転中
の駆動ディスク2−4のトルクが密封ケース2−2に伝
達され、該ケースに取付けられたファン2−6が回転す
る。
【0020】このエンジン冷却水の温度制御装置によれ
ば、エンジン始動時においてエンジン冷却水温度が所定
水温以下の場合には電磁クラッチ3によりマグネット式
ヒータ1をONしてエンジン冷却水を加熱し適温まで高
める(ウォーミングアップ)。そしてウォーミングアッ
プ後はマグネット式ヒータ1および流体クラッチ2共に
停止する。この時ファン2−6のつれ廻りを完全に防止
するためソレノイド式のアクチュエータ5をONしピス
トン5−1を流体クラッチ2の密封ケース2−2の外表
面の凹部2−7内に突出してファン2−6の回転を止め
る。その後エンジン冷却水6の温度が所定水温以上の高
温になると、ソレノイド式アクチュエータ5をOFFし
た後流体クラッチ2をONし冷却ファン2−6を回転さ
せてラジエータ(図示せず)を冷却する。この時ウォー
タージャケット1−5内のエンジン冷却水6は温度が徐
々に低下する。
【0021】ウォータージャケット1−5内のエンジン
冷却水6の温度が所定水温以下に低下した場合は、再び
マグネット式ヒータ1をONしてエンジン冷却水6を暖
める。そしてエンジン冷却水6が所定の温度に昇温する
と、該ヒータを停止すると同時に流体クラッチ2をON
して冷却ファン22を回転させ、ラジエーターを冷却す
る。エンジン冷却水6の温度は例えばウォータージャケ
ット1−5の入水ポートP1部やウォーターポンプ部に
温度センサー(図示せず)を設けて測定する。この温度
センサーの実測値は制御系に出力し、マグネット式ヒー
タ1と流体クラッチ2のON、OFF制御を行う。
【0022】なおここでは車両用内燃機関の冷却用ファ
ンを回転制御するファンクラッチとして、駆動軸により
回転駆動される駆動ディスクと、該駆動ディスクが収容
され前記駆動軸を中心に回転自在に配設される密封ケー
スと、該ケース内に前記駆動ディスクを内装せしめたト
ルク伝達室を有し、該トルク伝達室内に供給された油に
より前記駆動ディスクの駆動トルクを前記密封ケースに
伝達するようにした一般的なものを示したが、これに限
定されるものではなく、例えば密封ケース内を仕切板に
よってトルク伝達室と油溜り室とに区分し、トルク伝達
室内に駆動ディスクを回転自在に設け、油溜り室の油を
仕切板に形成した流出調整孔からトルク伝達室に供給
し、トルク伝達室の油を循環路により油溜り室に戻すよ
うにした構造のものや密封ケース内に電磁石を設け、流
体として磁性流体を使用したものなど、この種の他の流
体クラッチすべてに適用できることはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明に係るエン
ジン冷却水の温度制御装置はより短時間にかつ効率よく
エンジン冷却水を高温に加熱することができるマグネッ
ト式ヒータと、トルク伝達室に供給された油によって駆
動ディスクのトルクをケースに伝達する方式の流体クラ
ッチを一体化した構成としたことにより、構造をよりシ
ンプルにでき、装置のコンパクト化と低コスト化を実現
でき、また摩耗のない非接触式の機構でより高い信頼性
と安全性を確保することができるなどの効果が得られ、
また例えばエンジン冷間時、急速に暖房が必要な場合、
エンジン冷却水を急速に暖めることができ、さらにつれ
廻り対策も容易に実施できるので燃費の向上をはかるこ
とができるなどの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置を示す縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 マグネット式ヒータ 1−1 駆動軸 1−2 ハウジング 1−3 磁石回転体 1−4 永久磁石 1−5 ウォータージャケット 1−6 導体 1−7 軸受 2 流体クラッチ 2−1 駆動軸 2−2 密封ケース 2−3 トルク伝達室 2−4 駆動ディスク 2−5 軸受 2−6 ファン 2−7 凹部 3 電磁クラッチ 4 プーリ 5 ソレノド式のアクチュエータ 6 エンジン冷却水 P1 入水ポート P2 出水ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁石と導体を僅かなギャップを隔てて対
    向配置し、該磁石と導体を相対的に回転させることによ
    り導体に生じるスリップ発熱でエンジン冷却水を加熱す
    る方式であって、駆動軸に軸受装置を介して支承された
    ハウジング内に前記駆動軸により回動可能に設けられた
    永久磁石回転体と、該回転体の永久磁石と僅かなギャッ
    プを隔てて対向配置した導体を有しかつ該導体側にエン
    ジン冷却水を循環させる冷却水ジャケットが設けられ、
    前記永久磁石回転体の回動により導体に生じるスリップ
    熱により前記冷却水ジャケット内のエンジン冷却水が加
    熱される構造となし、かつ前記駆動軸が電磁クラッチを
    介してON・OFF制御される機構となしたマグネット
    式ヒータと、前記マグネット式ヒータと反対側に該駆動
    軸と同軸上に対向配置され、前記駆動軸により回転駆動
    される駆動ディスクと、該駆動ディスクが収容され前記
    駆動軸を中心に回転自在に配設される密封ケースと、該
    ケース内に前記駆動ディスクを内装せしめたトルク伝達
    室を有し、該トルク伝達室内に供給された油により前記
    駆動ディスクの駆動トルクを前記密封ケースに伝達する
    ようにした流体クラッチとからなり、エンジン冷却水の
    温度に応じてマグネット式ヒータおよび流体クラッチを
    回転制御する機構となしたことを特徴とするエンジン冷
    却水の温度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記マグネット式ヒータの流体クラッチ
    対向面側にソレノイド式アクチュエータを配置し、該ア
    クチュエータのピストンの端部の前記流体クラッチのケ
    ース側への突出により該流体クラッチのファンのつれ廻
    りを防止するようにしたソレノイド式ストッパーを備え
    たことを特徴とする請求項1記載のエンジン冷却水の温
    度制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002195303A (ja) * 2000-10-20 2002-07-10 Usui Internatl Ind Co Ltd マグネット式ファンクラッチ装置
CN111671353A (zh) * 2020-06-11 2020-09-18 邓艳丽 一种马桶坐垫板

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