JP2000224724A - 線状体走行装置のブレーキ機構 - Google Patents

線状体走行装置のブレーキ機構

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JP2000224724A
JP2000224724A JP2357599A JP2357599A JP2000224724A JP 2000224724 A JP2000224724 A JP 2000224724A JP 2357599 A JP2357599 A JP 2357599A JP 2357599 A JP2357599 A JP 2357599A JP 2000224724 A JP2000224724 A JP 2000224724A
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Japan
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lever
sliding member
linear body
brake mechanism
fixed
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JP2357599A
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English (en)
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Hirobumi Zaitsu
博文 財津
Koji Saito
浩二 斎藤
Eiji Kusafuka
英二 草深
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Sumiden Transmission and Distribution Systems Products Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急傾斜でも有効な制動力が得られ、必要時の
み制動力をかけられ、かつ容易に架空線に装着できる線
状体走行装置のブレーキ機構を提供する。 【解決手段】 牽引により線状体に沿って走行する線状
体走行装置のブレーキ機構である。走行装置に固定され
るフレーム2と、フレーム2に取り付けられる固定摺動
部材3と、固定摺動部材3との間で線状体を挟み込む可
動摺動部材4とを具える。可動摺動部材4はレバー5の
一端に固定されている。このレバー5は、中間部に回転
軸18を、他端に牽引部7を有する。レバー5と牽引部7
との間には送りねじ6とばね31とを有する押圧機構が設
けられ、牽引されないときは、ばね31の力でレバー5を
回転し、可動摺動部材4を線状体に押し付ける。その
際、レバーはてことして機能し、強力な押付力が発生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバケーブル
を架空線に巻き付ける装置などのブレーキ機構に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】架空線に光ファイバケーブルを螺旋状に
巻き付けて架空送電線路を光通信線路として利用するこ
とが行われている。この巻き付けを行う装置としては、
実開平1-79311号公報記載のものが知られている(従来
技術1)。
【0003】これは、牽引式の巻付け装置で、架空線沿
いに配置された軸部と、軸部に装着され架空線に接して
回転する複数のローラと、軸部の外周で回転する回転枠
体とを具えている。この装置は地上などからロープで牽
引することによって架空線沿いに走行させ、回転枠体に
取り付けたドラムから光ファイバケーブルを引き出し、
架空線に巻き付けて行く。
【0004】このような巻付け装置の前方にはブレーキ
機構が設けられている。これは、巻付け装置の前方に設
置され、牽引力の有に対応して離脱・接触する摩擦板を
用いて、ローラの一つに制動力を作用させるものであ
る。
【0005】その他、特開平1-144308号公報に記載され
るブレーキ機構(従来技術2)もある。これは、巻付け
装置の前方において、架空線をローラの間で挟み込み、
ばねの反発力でこの挟み込む力を調整して、常時所定の
制動力を付与することで、巻付け装置の暴走を防止する
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
ブレーキ機構では次のような問題があった。 従来技術1、2のいずれにおいても、架空線が約10°
を越える急傾斜の場合、ブレーキ機構が十分に働かな
い。従来技術1の場合、ローラと架空線との接触はほぼ
点接触に等しく、ローラの一つに制動をかけても急傾斜
ではローラが架空線に対して滑り、かつ他のローラは回
転自由のため、確実に巻付け装置を停止させることがで
きない。また、従来技術2のように、ばねの反発力だけ
によりローラで架空線を挟んで制動力を付与する構造で
は10°を越える急斜面で制動力を作用させることが難
い。
【0007】従来技術2では、ブレーキ機構を架空線
に装着する際の作業性が悪い。このブレーキ機構を架空
線に装着するには、ローラの間隔を広げておいてからロ
ーラ間に架空線が位置するよう装置を配置し、その位置
でローラの間隔を狭める必要がある。この作業は通常ボ
ルトの回転などにより行っており、この回転動作が面倒
なため、ある程度時間を要する。
【0008】従来技術2では、ローラで架空線を挟み
込む構造であり、常時、制動力が付与されているため、
牽引に強い力を必要とする。
【0009】従って、本発明の主目的は、急傾斜でも有
効な制動力が得られ、必要時のみ制動力をかけられ、か
つ容易に架空線に装着できる線状体走行装置のブレーキ
機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明線状体走行装置の
ブレーキ機構は、上記の課題を解消するため、線状体を
押圧する摺動部材の形状や押圧機構に工夫を施したもの
である。
【0011】すなわち、本発明ブレーキ機構は、牽引に
より線状体に沿って走行する線状体走行装置のブレーキ
機構において、走行装置に固定されるフレームと、フレ
ームに取り付けられる固定摺動部材と、固定摺動部材と
の間で線状体を挟み込む可動摺動部材と、一端に可動摺
動部材が連結され、中間部に回転軸を有し、他端に牽引
部が連結されるレバーとを具える。
【0012】ここで、回転軸からレバー一端(可動摺動
部材側)までの距離よりもレバー他端(牽引部側)まで
の距離の方が長いことが好ましい。これにより、レバー
がてことして作用するため、レバーの他端にかける力が
小さくてもレバー一端の可動摺動部材を強い押圧力で線
状体に押し付けることができる。
【0013】また、レバーの回転軸はフレームに直接ま
たは間接的に取り付ければ良い。間接的に取り付ける場
合、フレームに連結板を蝶着し、この連結板にレバーの
回転軸を取り付けることが好ましい。この連結板はフレ
ームと平行な状態からフレームと直交する状態にまで回
転自在に構成する。これにより、連結板を回転すること
で、固定摺動部材と可動摺動部材との間を広げるように
構成し、ブレーキ機構を線状体に装着する場合の作業性
を改善できる。
【0014】連結板には、フレームと平行な位置または
直交する位置のいずれかで固定できるよう、位置決め手
段を設けることが望ましい。位置決め手段には蝶ボルト
が工具を必要とせず便利である。
【0015】また、牽引時はブレーキが作用せず、それ
以外のときにブレーキが作用するよう、レバーの他端に
押圧機構を設けることが好ましい。押圧機構の具体例と
しては、レバー他端と牽引部との間に送りねじを用いる
ことが挙げられる。この送りねじの外周には、送りねじ
をレバー側に押圧するばねがはめ込まれている。これら
送りねじやばねはレバーの回転軸に直接または間接に連
結されたハウジングに収納されている。そして、牽引部
を牽引しないときにはばねの反発力によりレバーが回転
されて可動摺動部材を線状体に押圧して制動力を作用さ
せる。逆に、牽引部を牽引するときには、牽引力により
レバーが回転されて可動摺動部材が線状体と非接触にな
り制動力が作用しないようにする。この場合、固定摺動
部材も線状体と非接触となる位置に配置しておくことが
望ましい。このような構成により、牽引時はブレーキが
作用せず、牽引力を低減することができる。
【0016】一方、摺動部材はゴム製とし、摺動部材に
おける線状体との接触面を平面とすることが好適であ
る。摺動部材がローラ状であれば線状体との接触面積は
非常に小さくなるため、強い制動力を得ることが難し
い。そのため、接触面を平面として線状体との接触面積
を増やせば、容易に強い制動力を得ることができる。こ
の摺動部材の材質は、摩擦係数が大きく、摩耗しにくい
ものが好ましい。
【0017】さらに、摺動部材は多面体とし、その一面
が線状体との接触面として、 ある一面が摩耗したと
き、摺動部材を回転させることで他面を線状体との接触
面とすることができるよう構成することが望ましい。こ
れにより、摺動部材の各面を有効に利用することができ
る。
【0018】なお、本発明ブレーキ機構は架空線(例え
ばOPGW)に光ファイバケーブルを巻き付ける巻付け
装置に利用することが最適であるが、これ以外の分野で
も線状体に沿って走行する牽引式装置のブレーキ機構と
して利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。 <巻付け装置の概要>図1は本発明ブレーキ機構を光フ
ァイバケーブルの巻付け装置に装着した状態を示す正面
図、図2は同平面図である。
【0020】この巻付け装置は、牽引により架空線沿い
に走行するもので、複数のローラ100、光ファイバケー
ブル(図示せず)を巻き付けるドラム101、ドラム101を
架空線の外周で回転させる回転体102、ガイド103、ロー
ラ摩擦安定機構104およびカウンタウェイト105を具えて
いる。図1の右側が進行方向で、進行方向沿いの軸を回
転軸として回転体102を回転させながらドラム101より光
ファイバケーブルを繰り出す。そして、ガイド103を介
して光ファイバケーブルを送り、架空線(図示せず)に
螺旋状に巻き付けていく。
【0021】<ブレーキ機構>この装置の前方に取り付
けられているのが本発明ブレーキ機構である。図3はブ
レーキ機構の拡大正面図、図4はフレーム部分の平面
図、図5は図3のA-A矢視断面図、図6は図3のB-B矢視
断面図、図7は牽引部からレバー側にかけての部分平面
図である。
【0022】(全体構成)図3に示すように、このブレ
ーキ機構は、巻付け装置に取り付けたベース1にフレー
ム2を固定し、このフレーム2に固定ゴムブロック3
(固定摺動部材)を装着して、可動ゴムブロック4(可
動摺動部材)との間で架空線(図示せず)を挟み込むこ
とで制動力を生じさせる構成である。可動ゴムブロック
4の動作は、てことして機能するレバー5を用い、レバ
ー5の端部に作用する力を効率的に利用する。また、レ
バー端部には送りねじ6を介して牽引部7が連結され、
牽引部7にロープなどを掛けて牽引することで巻きつけ
装置を走行させる。その際、牽引すれば牽引力によりレ
バー5が回転して可動ゴムブロック4が下がり、制動力
が作用せず、牽引しなければ逆に可動ゴムブロック4が
押し上げられて制動力が作用する。
【0023】(フレーム)フレーム2はベース1に対し
て直角に固定された一対の金属板である。ここでは、ベ
ース側が幅広で、先端側の幅が狭いアルミ板を用いた。
図4に示すように、各フレーム間は間隔保持ボルト8に
よって所定間隔に維持され、その間に脱線防止板9を介
して固定ゴムブロック3が装着されている。
【0024】(固定ゴムブロック)固定ゴムブロック3
は四角柱状に形成され、フレーム2および脱線防止板9
を貫通する蝶ボルト10でフレーム2に固定される。本例
では一辺が60mmのゴムブロックを2つ用いた。この固定
ゴムブロック3の側面(図3における下面)が架空線と
の接触面となる。ある側面が摩耗すれば、蝶ボルト10を
外して固定ゴムブロック3を回転し、別な側面が架空線
との接触面となるようにすれば、固定ゴムブロック3の
全側面を接触面として有効に利用することができる。ま
た、巻付け装置を牽引しないとき、固定ゴムブロック3
は架空線と接触しない位置に固定されている。本例で
は、固定ゴムブロック3の接触面と架空線との間隔を約
2mmとした。
【0025】(可動ゴムブロック)このような固定ゴム
ブロック3との間で架空線を挟み込むのが可動ゴムブロ
ック4である(図3)。この可動ゴムブロック4も固定
ゴムブロック3と同材質でほぼ同じ形状、サイズとし
た。固定ゴムブロック3と形状が異なる点は、後述する
レバー5との連結軸11が貫通される孔が形成されている
ことである。可動ゴムブロック4はレバー5の動作によ
り上下動し、固定ゴムブロック側に接近・離反する。本
例では可動ゴムブロック4を一つとし、2つの固定ゴム
ブロック3の間で上下動する位置に配置した(図3)。
可動ゴムブロック4も回転して架空線との接触面を入れ
替えることで、全ての側面を接触面として有効利用でき
る。
【0026】(フレームとレバーとの連結機構)可動ゴ
ムブロック4はレバー5の一端に連結されており、この
レバー5は当て板15と連結板16を介してフレーム2と連
結されている。図3および図5に示すように、当て板15
は一方のフレーム2にねじで固定されるほぼ矩形の金属
板で、上部両角が切り欠かれ、下部両端に下方へ突出し
た突片15Aを具える。各突片15Aには蝶ボルトのねじ孔15
Bが形成されている。また、この当て板表面(フレーム
と接触しない面)は、高部面と低部面とからなる段差状
で、この低部面に連結板16を当接し、高部面と連結板16
の表面が面一となるように構成されている。そして、当
て板15と連結板16とはヒンジ17により連結され、連結板
16をフレーム2に対して平行な位置から直交する位置に
まで回転できる。
【0027】一方、連結板16は、図3に示すように、一
つの角部が切り欠かれた矩形の金属板で、レバー5が回
転軸18により軸支されている。また、連結板16の両側に
は脱落防止構造の蝶ボルトのねじ孔が形成され、連結板
16を当て板15に重ねたとき、この蝶ボルトが突片のねじ
孔15Bと重なる。
【0028】上記のような構造のため、連結板16を回転
させると、連結板16と一体のレバー5及びレバー5と一
体の可動ゴムブロック4も同時に回転され、可動ゴムブ
ロック4は固定ゴムブロック3との間隔を広げたり狭め
たりすることができる。従って、本発明ブレーキ機構を
架空線に装着する際には、連結板16をフレーム2と直交
する位置にまで回転し、可動ゴムブロック4と固定ゴム
ブロック3との間隔を広げることで容易に装着作業が行
える。
【0029】なお、連結板16の位置を固定するには蝶ボ
ルト19(図6)を用いた。連結板16をフレーム2と平行
な位置に固定する場合、蝶ボルト19を連結板16と突片15
Aの各ねじ孔にねじ込むことで連結板16を固定する。ま
た、連結板16をフレーム2と直交する位置に固定する場
合、止めブラケット20(図3、6)と蝶ボルト19を用い
る。止めブラケット20は当て板15の中央部に固定された
ほぼL型の金具で、フレーム2と直交する向きに突出す
る面には脱落防止構造の蝶ボルト19が形成されている。
連結板16を固定するには、フレーム2と直交する位置に
連結板16を回転し、止めブラケット20に付いた蝶ボルト
19を連結板16のねじ孔15Cにねじ込めばよい。
【0030】(レバー)上記の連結板16に軸支されるレ
バー5は、ほぼV型に屈曲されたブーメラン状の金属板
を2枚対向したものである。回転軸18より一端(可動ゴ
ムブロック側)までの長さよりも他端(後述する送りね
じ側)までの長さの方が長く、他端側にかかる力を増力
して一端側に作用させることができる。本例では、回転
軸18から送りねじ6との連結部までの長さを回転軸18か
ら可動ゴムブロック4との連結軸11までの長さの約2倍
とした。
【0031】なお、レバー5の一端側には、回転金具25
を介して可動ゴムブロック4を装着している(図1、
5)。レバー自体に可動ゴムブロック4の向きを固定し
て連結すると、レバー5を回転したとき可動ゴムブロッ
ク4は円弧状に移動するため、接触面を架空線と平行に
して押圧できないことがある。そこで、レバー5の一端
側に回転金具25を設け、レバー5の回転向きに関わら
ず、可動ゴムブロック4の接触面を架空線と平行に保持
できるよう構成した。
【0032】回転金具25はU型に屈曲した金属板で、両
側面に円弧状の長孔26が形成され、両端部には軸孔と位
置決め孔とが形成されている。図5に示すように、回転
金具25はレバー5を構成する2枚のブーメラン状金属板
の間に挟まれ、レバー5に固定されたピン27が長孔26を
貫通し、レバー5と可動ゴムブロックとの連結軸11が軸
孔を貫通し、位置決めボルト28が位置決め孔に貫通され
ている。つまり、可動ゴムブロック4は、連結軸11と位
置決めボルト28の両方で回転金具25に対して向きを固定
して取り付けられている。レバー5を回転すると、ピン
27が長孔26内を移動することで回転金具25と一体の可動
ゴムブロック4は水平方向の向きを変えることなく上下
動される。
【0033】なお、図1の可動ゴムブロック4には位置
決めボルト28の貫通するための孔が4つ形成されている
が、実際に位置決めボルト28が貫通されるのは図1の左
上に位置する孔だけである。
【0034】(レバーの押圧機構)さらに、レバー5の
他端に押圧機構を設け、牽引されない場合に可動ゴムブ
ロック4が架空線を押圧する側にレバー5を回転するよ
う構成した。押圧機構はレバー5の他端に連結される送
りねじ6、送りねじ6を収納するハウジング30、送りね
じ6の外周にはめられると共にハウジング30に収納され
るばね31及び送りねじ6がねじ込まれるナット32を具え
ている。
【0035】送りねじ6は約半分に雄ネジが形成された
棒状体で、一端にクレビス33を介してレバー5が連結さ
れ、他端にハンドル34および牽引部7が取り付けられて
いる。クレビス33はU型の金具で、両端部にレバー5と
の連結用ボルト孔が形成され、中間部に送りねじ6の挿
通孔が形成されている。また、牽引部7はU型金具を送
りねじ6の他端に取り付けて構成した。この牽引部7に
ロープなどを通して引張ることで、ブレーキ機構および
巻付け装置を走行させる。
【0036】一方、ハウジング30は中間部に外周突起40
を、一端寄りに内周突起41を有する筒状体で、下フレー
ム42とブラケット43を介してレバーの回転軸18に連結さ
れている。下フレーム42は細長い金属板で、一端はレバ
ーの回転軸18に連結され、他端はブラケット43の両側に
ねじ止めして固定されている。ブラケット43は、図3、
7に示すように、両端を斜めに切り欠いた帯状の金属板
をU字型に屈曲したもので、中間にはハウジング30の貫
通孔が形成されている。この貫通孔にハウジング30を挿
入し、ハウジングの外周突起40とハウジング30を当接し
てねじ止めすることで両者を一体化する。
【0037】また、ナット32は、一端にフランジ44を有
し、貫通する雌ネジ孔が形成されている。このナット32
のフランジ側の端面はクレビス33とねじ止めされる。
【0038】押圧機構は、ハウジング30に送りねじ6を
挿入し、送りねじ6の外周でかつハウジング30の内周に
ばね31をはめ込み、送りねじ6の雄ネジにナット32をね
じ込んで構成する。これにより、ナット32のフランジ44
とハウジングの内周突起41との間にばね31が配置され、
送りねじ6をナット側、つまりレバー5を回転して可動
ゴムブロック4を押し上げる側に押圧する。さらに、ハ
ウジング30の内周突起41から牽引部側にはベアリング45
を配して、ハウジング30に対して送りねじ6が容易に回
転できるよう構成した。
【0039】なお、以上の構造により、レバー5におけ
る回転軸18から送りねじ6との連結部までの個所、送り
ねじ6および下フレー42ムの3つが三角形を構成するよ
うに配置される。そして、連結板16、レバー5、可動ゴ
ムブロック4、送りねじ6、牽引部7、ハウジング30、
下フレーム42及びブラケット43は、これらの少なくとも
いずれか一つと互いに連結されている。従って、連結板
16を回転させれば、レバー5はもちろん、押圧機構を構
成する全ての部材も一体となって回転される。
【0040】(動作)このようなブレーキ機構は次のよ
うに動作される。架空線に本発明ブレーキ機構の装着す
る際、連結板16を回転することで、容易に装着作業が行
える。すなわち、連結板16をフレーム2と直交する向き
に回転すれば、固定ゴムブロック3と可動ゴムブロック
4との間を広げられ、その間に架空線を位置させること
が容易にできる。そして、連結板16をフレーム2と平行
な向きに戻せば、装着作業が完了する。
【0041】送りねじ6のハンドル34を回転すると、ハ
ウジング30に対してナット32が接近・離反し、それに伴
ってレバー5が回転される。ハンドル34は可動ゴムブロ
ック4が架空線を押し上げ、ばね31の反発力が作用する
まで回す。レバー5の回転により可動ゴムブロック4が
架空線を押し上げると、架空線は固定ゴムブロック3に
押し付けられ、これにより制動力が作用する。その際、
レバー5がてことして機能することにより、ばね31によ
る押圧力が小さくても強い力で可動ゴムブロック4を架
空線に押圧できる。その上、両ゴムブロック3、4の架
空線との接触面は平面であるため、ローラに比べてはる
かに接触面積が大きく、より大きな制動力を得ることが
できる。上記構造のブレーキ機構により傾斜した架空線
で制動テストを行ったところ、30°の急傾斜でもブレー
キが有効に作用することが確認された。
【0042】一方、牽引部7を牽引すると、ばね31の反
発力に対向して送りねじ6は牽引方向に移動し、レバー
5が回転されて可動ゴムブロック4は架空線から離れ
る。また、固定ゴムブロック3も牽引時は架空線に接触
しない位置に固定されているため、牽引時は固定・可動
の両ゴムブロック3、4が架空線と非接触になり、軽い
牽引力でも巻付け装置を走行させることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明線状体巻付
け装置のブレーキ機構は次の効果を奏する。
【0044】てことして機能するレバーを用いて可動
摺動部材を動作するため、強い力で可動摺動部材を線状
体に押圧でき、急傾斜の線状体でも高い制動力が得られ
る。
【0045】固定・可動摺動部材の線状体との接触面
を平面とすることで、接触面積を増やし、線状体との摩
擦を高めて強い制動力が得られる。特に、固定・可動摺
動部材をゴム製とすれば高い摩擦力が得られる。
【0046】固定・可動摺動部材を多面体とし、その
各面を線状体との接触面とすることで、固定・可動摺動
部材の取り付け向きを変えれば、全ての面を接触面とし
て有効利用できる。
【0047】可動摺動部材やレバーを、フレームに蝶
着された連結板により回転自在にし、可動摺動部材と固
定摺動部材との間隔を広げ、容易に線状体に装着でき
る。
【0048】レバーの押圧機構により、牽引されると
ブレーキが作用せず、それ以外のときはブレーキが作用
するようにできる。そのため、小さな牽引力でも円滑に
線状体走行装置を走行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ブレーキ機構を光ファイバケーブル巻付
け装置に装着した状態を示すへ正面図である。
【図2】本発明ブレーキ機構を光ファイバケーブル巻付
け装置に装着した状態を示すへ平面図である。
【図3】本発明ブレーキ機構の正面図である。
【図4】フレーム部分の平面図である。
【図5】図3のA-A矢視断面図である。
【図6】図3のB-B矢視断面図である。
【図7】牽引部からレバー側にかけての部分平面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース 2 フレーム 3 固定ゴムブロック 4
可動ゴムブロック 5 レバー 6 送りねじ 7 牽引部 8 間隔保持
ボルト 9 脱線防止板 10 蝶ボルト 11 連結軸 15A 突
片 15B ねじ孔 15C ねじ孔 16 連結板 17 ヒンジ 18 回転軸 1
9 蝶ボルト 20 止めブラケット 25 回転金具 26 長孔 27 ピ
ン 28 位置決めボルト 30 ハウジング 31 ばね 32 ナット 33 クレビス 34 ハンドル 40 外周突
起 41 内周突起 42 下フレーム 43 ブラケット 44 フランジ 15
当て板 45 ベアリング 100 ローラ 101ドラム 102 回転
体 103 ガイド 104 ローラ摩擦安定機構 105 カウンタウェイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 浩二 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 草深 英二 兵庫県伊丹市北河原字当田20番地の2 朝 日金属精工株式会社内 Fターム(参考) 2H038 CA64 3J058 AB24 BA08 BA18 CC07 CC66 CC72 CC76

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 牽引により線状体に沿って走行する線状
    体走行装置のブレーキ機構において、 走行装置に固定されるフレームと、 フレームに取り付けられる固定摺動部材と、 固定摺動部材との間で線状体を挟み込む可動摺動部材
    と、 一端に可動摺動部材が連結され、中間部に回転軸を有
    し、他端に牽引部が連結されるレバーとを具えることを
    特徴とする線状体走行装置のブレーキ機構。
  2. 【請求項2】 回転軸からレバー一端までの距離よりも
    レバー他端までの距離の方が長いことを特徴とする請求
    項1記載の線状体走行装置のブレーキ機構。
  3. 【請求項3】 レバーの回転軸が取り付けられる連結板
    を有し、 この連結板はフレームに蝶着されて、フレームと平行な
    状態からフレームと直交する状態にまで回転自在に構成
    され、 連結板を回転することで、固定摺動部材と可動摺動部材
    との間を広げるように構成したことを特徴とする請求項
    1記載の線状体走行装置のブレーキ機構。
  4. 【請求項4】 牽引部が牽引されないときに可動摺動部
    材が線状体を押圧する側にレバーを回転するよう、レバ
    ーの他端に押圧機構を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の線状体走行装置のブレーキ機構。
  5. 【請求項5】 押圧機構は、 レバーの他端と牽引部との間に介在される送りねじと、 送りねじを収納して回転軸に連結されるハウジングと、 送りねじの外周にはめられると共に、送りねじをレバー
    側に押圧するばねとを具え、 牽引部を牽引しないときにはばねの反発力によりレバー
    が回転されて可動摺動部材を線状体に押圧して制動力を
    作用させ、 牽引部を牽引するときには牽引力によりレバーが回転さ
    れて可動摺動部材が線状体と非接触になり、制動力が作
    用しないように構成したことを特徴とする請求項4記載
    の線状体走行装置のブレーキ機構。
  6. 【請求項6】 牽引部を牽引するとき、固定摺動部材が
    線状体と非接触となる位置に配置されていることを特徴
    とする請求項4記載の線状体走行装置のブレーキ機構。
  7. 【請求項7】 両摺動部材がゴム製で、摺動部材におけ
    る線状体との接触面が平面であることを特徴とする請求
    項1記載の線状体走行装置のブレーキ機構。
  8. 【請求項8】 両摺動部材は多面体で、その一面が線状
    体との接触面とされ、 各摺動部材の一面が摩耗したとき、摺動部材を回転させ
    ることで他面を線状体との接触面とすることができるよ
    う構成したことを特徴とする請求項7記載の線状体走行
    装置のブレーキ機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019165562A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 三和テッキ株式会社 架空線下の吊り下げ物回収用非常制動装置
CN112678179A (zh) * 2021-01-16 2021-04-20 河北北直通用航空股份有限公司 一种具有减震作用的施药直升机药箱安装结构

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