JP2000223144A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及びその制御方法

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JP2000223144A
JP2000223144A JP11018317A JP1831799A JP2000223144A JP 2000223144 A JP2000223144 A JP 2000223144A JP 11018317 A JP11018317 A JP 11018317A JP 1831799 A JP1831799 A JP 1831799A JP 2000223144 A JP2000223144 A JP 2000223144A
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JP
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fuel
gas
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fuel cell
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JP11018317A
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Kenji Kurita
健志 栗田
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の性能を低下させることなく水を回
収し再利用する。 【解決手段】 炭化水素系燃料と水からなる改質原料
を、水素を主成分とする燃料ガスに改質する改質器3
と、前記燃料ガスと酸化剤ガスを利用して発電する燃料
電池スタック4を備える燃料電池システムにおいて、前
記改質器3と前記燃料電池スタック4を連結する燃料ガ
ス管路14及び前記燃料電池スタックで利用されなかっ
た燃料ガスオフガスを排出する燃料ガスオフガス管路1
6の少なくとも一方に凝縮した水を回収する水回収手段
9a、9bを設け、該水回収手段9a、9bに回収され
た水を前記改質原料として再利用することを特徴とする
燃料電池システムおよびその制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池システム及
びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大気の汚染をできる限り減らすために自
動車の排ガス対策が重要になっており、その対策の一つ
として電気自動車が使用されているが、充電設備や走行
距離などの問題で普及に至っていない。
【0003】燃料電池は、水素と酸素を使用して電気分
解の逆反応で発電し、水以外の排出物がなくクリーンな
発電装置として注目されており、前記燃料電池を使用し
た自動車が最も将来性のあるクリーンな自動車であると
見られている。前記燃料電池の中でも固体高分子電解質
型燃料電池が低温で作動するため自動車用として最も有
望である。
【0004】固体高分子電解質型燃料電池システムは、
一般的に二つの電極(燃料極と酸化剤極)で固体高分子
電解質膜を挟んだ電解質と電極の接合体をセパレータで
挟持した多数の単電池セルを積層してなる積層体をプレ
ッシャプレートで挟持した燃料電池、前記燃料極側に燃
料ガスを供給する燃料ガス供給手段、前記酸化剤極側に
酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段および各種ガ
ス配管と、それらを制御する制御装置から構成されてい
る。
【0005】前記燃料極では燃料ガス中の水素が燃料極
触媒に接触することにより下記の反応が生ずる。
【0006】2H → 4H +4eは、電解質中を移動し酸化剤極触媒に達し空気中の
酸素と反応して水となる。
【0007】4H +4e +O → 2HO 燃料極からのHの移動に伴い水も移動するため燃料極
に供給する燃料ガスに水分を水蒸気として含ませて供給
している。電解質が固体高分子電解質膜の場合は、電解
質の性能を維持するためにも、燃料ガスには上記の反応
に必要な量以上の水分を水蒸気として含ませて供給し、
酸化剤ガスにも水分を水蒸気として含ませて供給する必
要がある。
【0008】燃料ガス、酸化剤ガスに含有されて燃料電
池に供給する加湿水および燃料電池の電極反応で生成さ
れる生成水は、燃料電池から排出される燃料ガスオフガ
スおよび酸化剤ガスオフガスに含まれて排出される。
【0009】固体高分子電解質型燃料電池システムで
は、一般的に炭化水素系燃料と水を改質して燃料ガスを
製造する改質器が設けられている。炭化水素系燃料とし
ては、メタノール、エタノール、ガソリン等の液体燃料
や天然ガス、LPG等の気体燃料が考えられる。一般的
には、コスト、取り扱い性および改質特性の良さのため
メタノールが用いられる。
【0010】前記改質器が設けられた燃料電池システム
は、燃料の可搬性、補充性に優れているので自動車等車
載用燃料電池システムとして有望視されている。本燃料
電池システムでは前記改質器に供給する水および前記加
湿水のための水が必要であり、水を効率的に利用するこ
とが重要である。特に、運転中に水を補充することがで
きない自動車等車載用燃料電池システムでは重要なこと
である。従来技術として、特開平9−17438号公報
には、燃料電池から排出される排出成分である燃料ガス
オフガス中および酸化剤ガスオフガス中の水を回収し、
改質原料および加湿水として再利用する燃料電池システ
ムが開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術は、燃料電池から排出される燃料ガスオフガス中およ
び酸化剤ガスオフガス中の水を凝縮して一つの貯留部に
貯留し、改質原料および燃料ガス、酸化剤ガスの加湿水
として再利用しているが、前記の凝縮水には不純物が含
まれているので、そのまま再利用すると燃料電池の発電
性能低下に繋がる。
【0012】すなわち、燃料電池から排出される燃料ガ
スオフガスには炭化水素系燃料がごくわずか未改質のま
ま含まれている。そのため燃料ガスオフガスからの凝縮
水にはごくわずか改質原料が含まれており、これを燃料
ガスの加湿水として使用すると、燃料ガス中に含まれる
炭化水素系燃料の濃度が徐々に上がり、燃料電池の電極
触媒に悪影響を与える。
【0013】また酸化剤ガスの加湿水として使用した場
合も燃料ガスと同じ問題がある上、酸化剤ガスには本来
炭化水素系燃料が含まれていないので、燃料電池の酸化
剤極の電極触媒には被毒対策がされていないため該電極
触媒に燃料極より大きな悪影響を与える。前記の凝縮水
を改質原料として利用すると、改質原料の炭化水素系燃
料と水の比率が変わるので、改質性能が悪くなり燃料電
池の発電性能を低下させる恐れがある。
【0014】さらに凝縮水は気液分離手段を介して貯留
部に貯留している。しかし、ごくわずかではあるが、ガ
スが混入する恐れがある。この凝縮水を加湿水として使
用すると、燃料ガスの中では、混入した酸化剤ガスの酸
素により燃料ガス中の水素を酸化し、水素濃度を低下さ
せ燃料電池の発電性能を低下させる恐れがある。酸化剤
ガスについても同様である。前記の凝縮水を改質原料と
して利用すると、改質原料と酸素の比率が変わるので、
改質性能が悪くなり燃料電池の発電性能を低下させる恐
れがある。
【0015】これらの問題を解決する手段として凝縮水
から不純物を除去する装置を設けることが考えられる
が、炭化水素系燃料と水は相溶性があるので、水から炭
化水素系燃料を除去することは難しく、できても大型の
ものになる。
【0016】本発明は上記課題を解決したもので、燃料
電池の性能を低下させることなく水を回収し再利用でき
る燃料電池システムを提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の請求項1において講じた技術的手段
(以下、第1の技術的手段と称する。)は、炭化水素系
燃料と水からなる改質原料を、水素を主成分とする燃料
ガスに改質する改質器と、前記燃料ガスと酸化剤ガスを
利用して発電する燃料電池スタックを備える燃料電池シ
ステムにおいて、前記改質器と前記燃料電池スタックを
連結する燃料ガス管路及び前記燃料電池スタックで利用
されなかった燃料ガスオフガスを排出する燃料ガスオフ
ガス管路の少なくとも一方に凝縮した水を回収する水回
収手段を設け、該水回収手段に回収された水を前記改質
原料として再利用することを特徴とする燃料電池システ
ムである。
【0018】上記第1の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0019】すなわち、炭化水素系燃料が含まれる燃料
ガスオフガスからの回収水を、炭化水素系燃料と水から
成る改質原料として再利用しているので、回収水の不純
物である炭化水素系燃料を除去する必要もなしに、燃料
電池の性能を低下させることなく水を回収し再利用でき
る。
【0020】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項2において講じた技術的手段(以下、第2の技
術的手段と称する。)は、前記水回収手段と回収水管路
を介して連結する回収水貯蔵手段を設け、該回収水貯蔵
手段に貯蔵された回収水を前記改質原料として再利用す
ることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システムで
ある。
【0021】上記第2の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0022】すなわち、回収水貯蔵手段に一時的に貯蔵
されるので、改質原料として再利用するときに改質原料
成分として調整することが容易である。
【0023】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項3において講じた技術的手段(以下、第3の技
術的手段と称する。)は、前記回収水貯蔵手段が二つの
貯蔵部から構成され、第1貯蔵部は前記回収水管路と連
結し、第2貯蔵部は水と炭化水素系燃料の混合比率を検
出する水・炭化水素系燃料混合比率検出手段を備え、ポ
ンプ及び開閉手段を介して前記改質器と前記第2貯蔵部
が連結され、ポンプを介して炭化水素系燃料貯蔵手段と
前記第2貯蔵部が連結され、前記第1貯蔵部から前記第
2貯蔵部へ水を移動させる移動手段が設けられているこ
とを特徴とする請求項2記載の燃料電池システムであ
る。
【0024】上記第3の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0025】すなわち、第1貯蔵部は水回収手段からの
回収水の受け入れ、第2貯蔵部で回収水の改質原料とし
ての成分調整と役割を分担できるので、改質原料として
の成分調整が容易である。
【0026】上記技術的課題を解決するために、本発明
の請求項4において講じた技術的手段(以下、第4の技
術的手段と称する。)は、前記回収水貯蔵手段の第2貯
蔵部に設けられた水・炭化水素系燃料混合比率検出手段
により検出された信号に基づいて、前記第2貯蔵部内の
水と炭化水素系燃料の混合比率が目的の比率になるよう
に前記炭化水素系燃料貯蔵手段から炭化水素系燃料を前
記第2貯蔵部に供給することを特徴とする燃料電池シス
テムの制御方法である。
【0027】上記第4の技術的手段による効果は、以下
のようである。
【0028】すなわち、水・炭化水素系燃料混合比率検
出手段を用いることにより改質原料としての成分調整を
正確にすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図面に基づいて説明する。
【0030】図1は、本発明の実施例の自動車等車載用
燃料電池システム図である。本燃料電池システムにおい
ては、炭化水素系燃料であるメタノールと水からなる改
質原料を改質器で改質して水素を主成分とする改質ガス
を製造し、燃料ガスとして使用している。また、酸化剤
ガスとして空気を使用している。
【0031】本燃料電池システムは水タンク1、メタノ
ールタンク2、改質器3、燃料電池4、酸化剤ガスオフ
ガスを助燃剤として燃料ガスオフガスを燃焼する燃焼手
段であるバーナ5、酸化剤ガス供給手段であるターボア
シストコンプレッサ6、加湿器7および水回収手段であ
るドレン9a、9b、回収水貯蔵手段である回収水タン
ク8から構成されている。
【0032】前記回収水タンク8は、第1貯蔵部81と
第2貯蔵部82からなる二つの貯蔵部から構成され、前
記第2貯蔵部82には水・炭化水素系燃料混合比率検出
手段であるS/Cセンサ10が備えられている。
【0033】前記水タンク1は改質原料である水を貯蔵
しているタンクである。前記水タンク1はポンプP1を
介してシャットバルブV1と連結し、ポンプP2を介し
て前記加湿器7と連結している。前記メタノールタンク
2はポンプP3を介してシャットバルブV1と連結し、
ポンプP4を介して第2貯蔵部82と連結している。
【0034】前記シャットバルブV1は改質原料管路1
1を介して前記改質器3と連結している。前記ポンプP
4と第2貯蔵部82を連結する管路上には流量計13が
設けられている。なお、本実施例では改質原料としての
水と加湿用の材料としての水は同じ水タンク1を使用し
ているが、別の水タンクを用いてもよい。
【0035】前記第2貯蔵部82はポンプP5およびシ
ャットバルブV2を介して、改質器3に改質原料を送る
前記改質原料管路11と連結している。前記改質器3は
メタノールと水を使って水素を主成分とする燃料ガスを
製造する装置で、燃料ガス管路14を介して前記燃料電
池4と連結している。該燃料ガス管路14には、凝縮水
を回収するドレン9aが設けられている。
【0036】前記ターボアシストコンプレッサ6は、タ
ービン61、モータ62、コンプレッサ63から構成さ
れている。該コンプレッサ63は、酸化剤ガスである空
気を加圧して前記燃料電池4の酸化剤極に供給する装置
で、空気管路19を介して前記加湿器7と連結してい
る。該加湿器7は、空気管路15を介して前記燃料電池
4と連結している。
【0037】前記燃料電池4で利用されなかった燃料ガ
スオフガスは、燃料ガスオフガス管路16を介して前記
バーナ5に供給される。また、前記燃料電池4で利用さ
れなかった空気オフガスは、空気オフガス管路17を介
して前記バーナ5に供給される。前記燃料ガスオフガス
管路16には凝縮した水を回収するドレン9bが設けら
れている。前記バーナ5は排ガス管路18を介して前記
ターボアシストコンプレッサ6のタービン61と連結し
ている。
【0038】前記ドレン9aはポンプP6、回収水管路
20を介して前記第1貯蔵部81と連結している。前記
ドレン9bもポンプP7、回収水管路21を介して前記
第1貯蔵部81と連結している。
【0039】本燃料電池システムが起動されると、前記
シャットバルブV1が開かれ、ポンプP1で流量制御さ
れて水タンク1から水が、ポンプP3で流量制御されて
メタノールタンク2からメタノールが改質器3に送られ
る。送られたメタノールと水から成る改質原料は前記改
質器3で水素を主成分とする燃料ガスに改質される。
【0040】前記燃料ガスに改質する方法として、水蒸
気改質法および部分改質法が知られている。該水蒸気改
質法は気化させたメタノールと水を銅−亜鉛系触媒に接
触させて下記反応で改質し、水素を主成分とする燃料ガ
スを生成する方法である。
【0041】 CHOH +HO → 3H +CO 前記部分改質法は、気化させたメタノールと水に空気を
混合し、酸化触媒および銅−亜鉛系触媒に接触させて下
記反応で改質し、水素を主成分とする前記燃料ガスを生
成する方法である。
【0042】CHOH +0.13O +0.47
+0.75HO→ 2.75H +CO
+0.47N いずれの反応においても、燃料極からのHの移動に伴
い水も移動するので、燃料ガスに水蒸気を含ませるため
前記改質器4に上記反応に必要な量より多くの水を供給
している。電解質が固体高分子電解質膜の場合は、電解
質の性能を維持するために燃料ガスにさらに多くの水分
を含ませて供給し、空気にも水分を含ませて供給する必
要がある。
【0043】前記改質器3で製造された燃料ガスは燃料
ガス管路14を介して燃料電池の燃料極側に供給され
る。前記燃料ガスに含まれる水の一部が前記燃料ガス管
路14で凝縮する。生じた凝縮水はドレン9aにより回
収され、ポンプP6、回収水管路20を介して第1貯蔵
部81に送られ貯蔵される。
【0044】一方、ターボアシストコンプレッサ6のモ
ータ62が起動し、コンプレッサ63により空気が加圧
される。前記コンプレッサ63により加圧された空気は
空気管路19を介して加湿器7に送られる。前記加湿器
7において、前記空気は、ポンプP2で流量制御されて
水タンク1から送られた水を水蒸気として含有し、空気
管路15を介して前記燃料電池4の酸化剤極側に供給さ
れる。
【0045】燃料極に供給された燃料ガスと酸化剤極に
供給された空気は、先に示した電極反応により発電す
る。このとき、前記電極反応により生成された生成水が
空気オフガスに含有されて空気オフガス管路17に排出
される。該空気オフガスには、前記加湿器7により供給
された水、および燃料極からHと一緒に酸化剤極に移
動した水も含まれている。
【0046】前記燃料電池4では燃料ガス中の水素は1
00%利用されることはなく、およそ80%の利用率で
ある。前記燃料電池4で利用されなかった燃料ガスオフ
ガスは燃料ガスオフガス管路16を介してバーナ5に送
られる。該燃料ガスオフガスには酸化剤極に移動した水
の残りが水蒸気として含まれている。前記空気オフガス
管路17に排出された空気も前記バーナ5に送られる。
【0047】前記燃料ガスオフガスに含まれる水蒸気の
一部が、前記燃料ガスオフガス管路16で凝縮する。万
一生じた凝縮水はドレン9bにより回収され、ポンプP
7、回収水管路21を介して第1貯蔵部81に送られ貯
蔵される。
【0048】なお、本実施例では、燃料ガスオフガス管
路16に水回収手段としてドレンが設けられているが、
凝縮器を設けて積極的に水を回収してもよい。凝縮器を
用いれば、より多くの水を回収することができる。
【0049】前記バーナ5では、燃料ガスオフガス中の
水素が空気オフガス中の酸素を助燃剤として燃焼され
る。前記燃焼バーナ5の燃焼排ガスはターボアシストコ
ンプレッサ6のタービン61に送られ、該タービン61
を回転しコンプレッサ63を回転する動力として使われ
る。該タービン61が働き始めると、モータ62への電
力供給を低下又は停止する。これにより、前記ターボア
シストコンプレッサ6で使用する電力が節約できる。
【0050】図2は、水回収、再利用の制御を説明する
フローチャート図である。ステップS101では凝縮水
を第1貯蔵部81に回収する水回収の制御を行い、ステ
ップS102に進む。該ステップS102では第1貯蔵
部81の水を第2貯蔵部82に移動させる回収水起動を
行い、ステップS103に進む。該ステップS103で
は第2貯蔵部82に移動された水を改質原料成分に調整
し、改質器3に供給する再利用を行い、ステップS10
4に進む。該ステップ104では燃料電池システムが運
転中かどうか判断し、運転中なら前記ステップS101
〜S103を繰り返し、停止しているなら本制御も終了
する。
【0051】図3は、前記の水回収の制御を説明するフ
ローチャート図である。ステップS105では第1貯蔵
部水位が所定水位h1より低いかどうか判断し、低けれ
ばステップS106に進む。前記第1貯蔵部水位が所定
水位h1以上ならステップS105を繰り返す。ステッ
プS106ではポンプP6、P7を起動し、それぞれド
レン9a、9bの凝縮水を第1貯蔵部81に回収し、ス
テップS107に進む。
【0052】該ステップS107では第1貯蔵部水位が
所定水位h1以上かどうか判断し、以上ならステップS
108に進む。前記第1貯蔵部水位が所定水位h1より
低ければステップS107を繰り返す。ステップ108
では前記ポンプP6、P7を停止し、凝縮水を第1貯蔵
部に回収するのを中止し、ステップS105に戻る。燃
料電池システムの運転中は、この水回収ルーチンが繰り
返される。
【0053】図4は、前記の回収水移動の制御を説明す
るフローチャート図である。ステップS109では第1
貯蔵部水位が所定水位h1以上かどうか判断し、以上な
らステップS110に進む。前記第1貯蔵部水位が所定
水位h1より低い間はステップS109を繰り返す。前
記ステップS110ではポンプP5が停止しているかど
うか判断し、停止していればステップS111に進む。
前記ポンプP5が運転中であれば前記ステップS110
を繰り返す。
【0054】前記ステップS111では第2貯蔵部水位
が所定水位h2より低いかどうか判断し、低ければステ
ップS112に進む。前記第1貯蔵部水位が所定水位h
2以上ならステップS111を繰り返す。前記ステップ
S112ではポンプP8を起動し、第1貯蔵部81の回
収水を第2貯蔵部82に移動させ、ステップS113に
進む。
【0055】該ステップS113では第2貯蔵部水位が
所定水位h2以上かどうか判断し、以上ならステップS
114に進む。前記第2貯蔵部水位が所定水位h2より
低い間はステップS113を繰り返す。前記ステップS
114では前記ポンプP8を停止し、回収水の移動をや
めステップS109に戻る。燃料電池システムの運転中
は、この回収水移動ルーチンが繰り返される。
【0056】図5は、前記の再利用の制御を説明するフ
ローチャート図である。ステップS115では第2貯蔵
部水位が所定水位h2以上かどうか判断し、以上ならス
テップS116に進む。前記第2貯蔵部水位が所定水位
h2より低い間はステップS115を繰り返す。ステッ
プS116ではポンプP8が停止しているかどうか判断
し、停止していればステップS117に進む。前記ポン
プP8が運転中であれば前記ステップS116を繰り返
す。
【0057】前記ステップS117ではポンプP4を起
動して、メタノールタンク2のメタノールを流量制御し
て第2貯蔵部82に送り、ステップS118に進む。前
記第2貯蔵部82に送られた水は、メタノールが含まれ
ているが改質原料としては少ないので、メタノールを供
給して前記第2貯蔵部82に貯蔵されている液体を改質
原料成分にするためメタノールを追加する。
【0058】前記ステップS118では、前記第2貯蔵
部82に設けられているS/Cセンサにより貯蔵されて
いる液体の水と炭化水素系燃料の混合比率(水/メタノ
ール比と称する。)を計測し、水/メタノール比が所定
の比率α1以上かどうか判断する。前記水/メタノール
比が所定の比率α1以上ならステップS119に進み、
前記ポンプP4を停止し、比率α1より少ないならステ
ップS118を繰り返す。
【0059】前記水/メタノール比が改質器3に必要な
比率になるように、ポンプP4で流量制御されてメタノ
ールタンク2からメタノールが前記第2貯蔵部82に供
給される。この流量は正確に制御する必要があるため、
流量計13で流量を計測しフィードバックをかけて前記
ポンプP4を制御している。これにより、前記第2貯蔵
部82の液体の水/メタノール比α1の改質原料とな
る。
【0060】前記ステップS119からステップS12
0に進む。該ステップS120ではシャットバルブV1
を閉じ、シャットバルブV2を開き、ポンプP5を起動
する。該ポンプP5は第2貯蔵部82の改質原料を流量
制御し、改質原料管路11を介して改質器3に供給す
る。これにより、水タンク1とメタノールタンク2から
前記改質器3に供給されていた改質原料が第2貯蔵部8
2に貯蔵されている水/メタノール比α1の改質原料に
切り替えられる。
【0061】この後、ステップS121で第2貯蔵部水
位が所定水位h3より低いかどうか判断し、低いならス
テップS122に進む。前記第2貯蔵部水位が所定水位
h3以上ならステップS121を繰り返す。前記第2貯
蔵部水位が所定水位h3以上の間、前記第2貯蔵部から
改質原料が改質器3に供給される。
【0062】前記ステップS122ではシャットバルブ
V1を開き、シャットバルブV2を閉じ、ポンプP5を
停止する。これにより、改質器3に供給する改質原料
が、水タンク1、メタノールタンク2の水とメタノール
に切り替えられる。燃料電池システムの運転中は、この
再利用ルーチンが繰り返される。
【0063】本燃料電池システムでは、燃料ガスオフガ
ス中の水を回収して、燃料ガスを製造する改質器の改質
原料として使用しているので、回収する水に改質原料の
一部が含まれていても、それを除去する必要なく再利用
することができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明は、炭化水素系燃
料と水からなる改質原料を、水素を主成分とする燃料ガ
スに改質する改質器と、前記燃料ガスと酸化剤ガスを利
用して発電する燃料電池スタックを備える燃料電池シス
テムにおいて、前記改質器と前記燃料電池スタックを連
結する燃料ガス管路及び前記燃料電池スタックで利用さ
れなかった燃料ガスオフガスを排出する燃料ガスオフガ
ス管路の少なくとも一方に凝縮した水を回収する水回収
手段を設け、該水回収手段に回収された水を前記改質原
料として再利用することを特徴とする燃料電池システム
およびその制御方法であるので、燃料電池の性能を低下
させることなく水を回収し再利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の自動車等車載用燃料電池シス
テム図
【図2】水回収、再利用の制御を説明するフローチャー
ト図
【図3】水回収の制御を説明するフローチャート図
【図4】回収水移動の制御を説明するフローチャート図
【図5】再利用の制御を説明するフローチャート図
【符号の説明】
1…水タンク 2…メタノールタンク(炭化水素系燃料貯蔵手段) 3…改質器 4…燃料電池スタック 8…回収水タンク(回収水貯蔵手段) 9a、9b…ドレン(水回収手段) 10…S/Cセンサ(水・炭化水素系燃料混合比率検出
手段) 14…燃料ガス管路 16…燃料ガスオフガス管路 20、21…回収水管路 81…第1貯蔵部 82…第1貯蔵部 P4、P5…ポンプ P8…ポンプ(移動手段) V1、V2…シャットバルブ(開閉手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系燃料と水からなる改質原料
    を、水素を主成分とする燃料ガスに改質する改質器と、
    前記燃料ガスと酸化剤ガスを利用して発電する燃料電池
    スタックを備える燃料電池システムにおいて、前記改質
    器と前記燃料電池スタックを連結する燃料ガス管路及び
    前記燃料電池スタックで利用されなかった燃料ガスオフ
    ガスを排出する燃料ガスオフガス管路の少なくとも一方
    に凝縮した水を回収する水回収手段を設け、該水回収手
    段に回収された水を前記改質原料として再利用すること
    を特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記水回収手段と回収水管路を介して連
    結する回収水貯蔵手段を設け、該回収水貯蔵手段に貯蔵
    された回収水を前記改質原料として再利用することを特
    徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記回収水貯蔵手段が二つの貯蔵部から
    構成され、第1貯蔵部は前記回収水管路と連結し、第2
    貯蔵部は水と炭化水素系燃料の混合比率を検出する水・
    炭化水素系燃料混合比率検出手段を備え、ポンプ及び開
    閉手段を介して前記第2貯蔵部と前記改質器が連結さ
    れ、ポンプを介して炭化水素系燃料貯蔵手段と前記第2
    貯蔵部が連結され、前記第1貯蔵部から前記第2貯蔵部
    へ水を移動させる移動手段が設けられていることを特徴
    とする請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記回収水貯蔵手段の第2貯蔵部に設け
    られた水・炭化水素系燃料混合比率検出手段により検出
    された信号に基づいて、前記第2貯蔵部内の水と炭化水
    素系燃料の混合比率が目的の比率になるように前記炭化
    水素系燃料貯蔵手段から炭化水素系燃料を前記第2貯蔵
    部に供給することを特徴とする燃料電池システムの制御
    方法。
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