JP2000223039A - イオン注入装置のイオン源 - Google Patents

イオン注入装置のイオン源

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JP2000223039A
JP2000223039A JP11022290A JP2229099A JP2000223039A JP 2000223039 A JP2000223039 A JP 2000223039A JP 11022290 A JP11022290 A JP 11022290A JP 2229099 A JP2229099 A JP 2229099A JP 2000223039 A JP2000223039 A JP 2000223039A
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gas
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ion
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秀之 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アークチャンバとフィラメントとを絶縁するイ
ンシュレータに付着あるいは堆積する反応物の生成を抑
制ないしは防止することで、連続稼働時間の長期化を図
る。 【解決手段】アークチャンバ30と、ガス導入パイプ7
0と、フィラメント40と、フィラメントとアークチャ
ンバとを電気的に絶縁するインシュレータ50と、イオ
ン放出口32aとを備え、フィラメントとアークチャン
バとの間に電圧を印加してガスをイオン化し、イオン放
出口から生成されたイオンを放出するイオン源におい
て、インシュレータ50の近傍において、アークチャン
バ内に導入されたガスを流動させるべく、このインシュ
レータ50の近傍に通気孔33aを設け、この通気孔3
3aから内部のガスを流出させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
工程で用いられるイオン注入装置の一部を構成するイオ
ン注入装置のイオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、運動エ
ネルギをもったイオンをSiウェーハに注入する従来の
イオン注入装置は、注入用のイオンを発生させるイオン
源、このイオン源により発生したイオンをイオン源から
引き出す引出電極系、質量分析系、注入室等により構成
されている。ここで、従来のイオン源としては、フリー
マン型イオン源、バーナス型イオン源等が一般的に使用
されている。
【0003】フリーマン型イオン源1は、図6に示すよ
うに、略長方体の輪郭をなすモリブデン製のアークチャ
ンバ2と、このアークチャンバ2内に水平に配置された
長尺なフィラメント3と、アークチャンバ2とフィラメ
ント3とを電気的に絶縁する絶縁部材としてのインシュ
レータ4と、インシュレータ4よりも内側においてフィ
ラメント3と絶縁して配置された障壁プレート5と、ア
ークチャンバ2内にガスを導入するガス導入パイプ6等
を備えている。
【0004】アークチャンバ2は、アーク放電を利用し
たプラズマ生成室であり、このアークチャンバ2とフィ
ラメント3との間に約100Vの電圧が印加されること
によりフィラメント3から熱電子が放出されて、アーク
チャンバ2内でイオンが生成され、この生成されたイオ
ンが、外部の引き出し電極(不図示)等によりスリット
2aを通してアークチャンバ2の外部に引き出され、高
速のイオンビームとして生成される。
【0005】また、バーナス型イオン源10は、図7に
示すように、略長方体の輪郭をなすモリブデン製のアー
クチャンバ12と、アークチャンバ12内の一方の側壁
12a側に配置されたフィラメント13と、アークチャ
ンバ12とフィラメント13とを電気的に絶縁する絶縁
部材としてのインシュレータ14と、アークチャンバ1
2内の他方の側壁12b側に配置されて障壁として作用
するカーボンプレート15と、アークチャンバ12とカ
ーボンプレート15とを電気的に絶縁する絶縁部材とし
てのインシュレータ16と、アークチャンバ12内にガ
スを導入するガス導入パイプ17等を備えている。
【0006】アークチャンバ12は、アーク放電を利用
したプラズマ生成室であり、このアークチャンバ12と
フィラメント13との間に約100Vの電圧が印加され
ることによりフィラメント13から熱電子が放出され
て、アークチャンバ12内でイオンが生成され、この生
成されたイオンが、外部の引き出し電極(不図示)等に
よりスリット12cを通してアークチャンバ12の外部
に引き出され、高速のイオンビームとして生成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なイオン源においては、半導体装置の製造工程におい
て、Siウェーハに対して連続的にイオンの注入を行な
う際に、導入されるガスを基にして反応物Rが生成さ
れ、この反応物Rが、インシュレータ4、14等の表面
に付着して、アークチャンバ2、12とフィラメント
3、13との絶縁不良を引き起こす場合がある。この絶
縁不良が生じた場合は、その都度、イオン源を分解して
インシュレータ4、14等を取り外し、物理的研磨ある
いは薬液洗浄を施して付着した反応物を取り除き、再び
取り付けて使用するという手間を要する。イオン源を構
成する材質あるいは構造の改良により、連続して稼働で
きる時間は序々に長期化しつつあるものの、さらなる改
善が求められている。
【0008】特に、固体の砒素あるいは燐等をヒータに
より加熱して気化させ、この気化したガスをアークチャ
ンバ2、12内に導入するような場合は、常温のガスを
導入する場合に比べて反応物の発生量が極端に増加し、
これに反比例して連続稼働時間が短くなる傾向にある。
N型の不純物を形成する場合は、上述のように気化させ
たガスを用いているため、連続稼働時間が短かくなり、
製品のスループットが低下し、生産性の面で多大な影響
を及ぼしている。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
成されたものであり、その目的とするところは、アーク
チャンバとフィラメントとを絶縁するインシュレータに
付着あるいは堆積する反応物の生成を抑制ないしは防止
することで、連続稼働時間の長期化を図れるイオン注入
装置のイオン源を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するべく鋭意検討を重ねた結果、以下の如き構成を
なす発明を見出すに至った。すなわち、本発明に係るイ
オン注入装置のイオン源は、プラズマ生成のためのアー
クチャンバと、このアークチャンバ内にガスを導入する
ガス導入通路と、アークチャンバ内に配置されたフィラ
メントと、このフィラメントとアークチャンバとを電気
的に絶縁する絶縁体と、アークチャンバに形成されたイ
オン放出口とを備え、ガス導入通路からガスを導入しつ
つフィラメントとアークチャンバとの間に電圧を印加し
てイオンを生成し、イオン放出口からイオンを放出する
イオン注入装置のイオン源であって、上記絶縁体の近傍
において、アークチャンバ内に導入されたガスを流動さ
せるガス流動発生手段を設けた、ことを特徴としてい
る。
【0011】上記構成において、上記ガス流動発生手段
は、アークチャンバを囲繞する外側チャンバと、この外
側チャンバ内を真空引きする吸引手段と、絶縁体の近傍
においてアークチャンバに形成された通気孔と、を有す
る構成を採用することができる。
【0012】また、上記構成において、上記アークチャ
ンバは多面体として形成され、上記絶縁体はアークチャ
ンバの一壁面に取付けられてアークチャンバの内部及び
外部に露出するように形成され、上記通気孔は絶縁体が
取付けられた一壁面とは異なる他の壁面に形成された構
成を採用することができる。
【0013】また、上記構成において、上記通気孔はイ
オン放出口が形成された壁面とは異なる壁面に形成され
た構成を採用することができる。さらに、上記構成にお
いて、上記通気孔が複数の貫通孔として形成された構成
を採用することができる。
【0014】本発明に係るイオン注入装置のイオン源に
おいては、Siウェーハ等へのイオン注入に際して、ア
ークチャンバ内にガスが導入されると共に、アークチャ
ンバとフィラメントとの間に所定の電圧が印加される
と、フィラメントから熱電子が放出され、導入されたガ
スに衝突してイオンが生成される。そして、生成された
イオンが、外部の引き出し電極等によりイオン放出口か
らイオンビームとして放出される。
【0015】一方、アークチャンバに設けられたガス流
動発生手段により、アークチャンバとフィラメントとを
電気的に絶縁する絶縁体の周りのガスが流動させられ
る。このガス流動は、アークチャンバ内において反応物
が生成されるのを抑制し、あるいは、生成された反応物
をその流れに乗せて持ち去り、その結果、反応物が絶縁
体に付着あるいは堆積するのを防止ないしは抑制する。
したがって、アークチャンバとフィラメントとの絶縁が
確保され、長期に亘る連続稼働が可能となる。
【0016】特に、上記ガス流動発生手段を、イオン源
を囲繞する外側チャンバと、この外側チャンバを真空引
きする吸引手段と、アークチャンバに形成された通気孔
とにより構成した場合は、吸引手段を作動させるだけ
で、圧力差によりアークチャンバ内のガスが通気孔を通
って外側に流れ出し、絶縁体の周囲においてガスの流動
が生じる。これにより、絶縁体への反応物の付着あるい
は堆積が防止ないしは抑制される。
【0017】アークチャンバを多面体として形成し、絶
縁体をアークチャンバの一壁面に取付けかつアークチャ
ンバの内部及び外部に露出するように形成し、通気孔を
絶縁体が取付けられた一壁面とは異なる他の壁面に形成
した場合は、放出されるガスあるいは生成された反応物
が絶縁体から離れた方向に向けて外部に放出される。こ
れにより、特に、アークチャンバの外部に露出する絶縁
体への反応物の付着あるいは堆積が防止ないしは抑制さ
れる。
【0018】イオン放出口が形成された壁面とは異なる
壁面に通気孔を形成した場合は、イオン放出口から放出
されるイオン流を妨げることなく、アークチャンバから
ガスあるいは生成された反応物が放出される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係るイオン
源を備えたイオン注入装置の一部を示す概略構成図であ
り、図2はイオン源の一実施形態を示す斜視図であり、
図3はイオン源の横断面図である。
【0020】イオン注入装置は、イオン源20の他に、
イオン源20により発生したイオンをイオン源20から
引き出す引出電極系(不図示)、発生したイオンを分離
する質量分析系(不図示)、高速の運動エネルギをもっ
たイオンをSiウェーハに注入する注入室(不図示)等
を備えており、これらイオン源20等は外側チャンバと
しての真空室25に囲繞されて、この真空室25の内部
は吸引手段である真空ポンプ(不図示)により、排出口
26を通して真空引きされている。
【0021】イオン源20は、フリーマン型のイオン源
であり、図2及び図3に示すように、水平方向に長尺な
モリブデン製のアークチャンバ30と、このアークチャ
ンバ30内を水平方向に貫通するように配置された長尺
なフィラメント40と、アークチャンバ30とフィラメ
ント40とを電気的に絶縁する絶縁体としてのインシュ
レータ50と、インシュレータ50よりも内側において
フィラメント40と絶縁して配置された障壁プレート6
0と、アークチャンバ30内にガスを導入するガス導入
通路としてのガス導入パイプ70等を備えている。
【0022】アークチャンバ30は、略長方体の輪郭を
なす多面体として形成され、その内部空間においてアー
ク放電を利用したプラズマを生成するものである。この
アークチャンバ30の両側壁31を貫通するように、長
尺なフィラメント40が配置され、その両端部近傍がイ
ンシュレータ50を介してアークチャンバ30に固定さ
れている。
【0023】インシュレータ50は環状に形成されてお
り、その中心孔51にフィラメント40が挿通され、そ
の外周部が両側壁31に形成された貫通孔31aに嵌合
されて、フィラメント40をアークチャンバ30に対し
て支持している。また、インシュレータ50は、その一
部が貫通孔31aからアークチャンバ30の内部空間に
向けて又外部に向けて露出した状態となっている。
【0024】障壁プレート60は、アークチャンバ30
内のインシュレータ50よりも中心寄りの位置におい
て、フィラメント40から離隔した状態で固定されてい
る。この障壁プレート60は、生成されたイオンが両側
壁側に向かって飛翔するのを抑制する役割をなすもので
あるが、フィラメント40との絶縁性を確保するため、
フィラメント40との間に間隙が設けられており、その
結果、生成されたイオン等の一部は、この間隙を通り抜
けて両側壁のインシュレータ50に向かって流れるよう
になっている。
【0025】アークチャンバ30の前面32には、図2
及び図3に示すように、内部で生成されたイオンを外部
に向けて放出するための横方向に長尺なスリット状のイ
オン放出口32aが形成されており、又、アークチャン
バ30の上面33には、図2に示すように、障壁プレー
ト60が配置された位置よりも外側の領域において円形
形状をなす複数の通気孔33aが形成されている。した
がって、障壁プレート60と側壁31との間に流れ込ん
だガスあるいは反応物等は、この通気孔33aを通り抜
けて外部に放出されるようになっている。
【0026】このように、イオン放出口32aが設けら
れた壁面(前面)32とは異なる壁面(上面)33に通
気孔33aを設けることにより、通気孔33aから放出
されるガス等の流れが、イオン放出口32aから放出さ
れるイオン流Fに影響を及ぼすことはなく、生成された
イオンを所望の方向に向けて確実に放出させることがで
きる。また、従来のアークチャンバに対して上記通気孔
33aを設けるだけで対処できるため、設備投資等の費
用の増加を招くことなく所期の目的を達成することがで
きる。
【0027】アークチャンバ30の背面34には、図3
に示すように、その略中央部にて開口するようにガス導
入パイプ70が取付けられている。この導入パイプ70
からは、イオン化させるガス、例えば常温で気体のガス
を用いる場合はそのガスがそのまま導入され、常温で固
体の砒素、燐等を用いる場合はヒータ等により加熱され
て気化されたガスが導入されるようになっている。
【0028】次に、上記構成をなすイオン源20の動作
について説明する。Siウェーハ等にイオン注入を行な
うに際して、アークチャンバ30とフィラメント40と
の間に約100Vの電圧が印加されると、このフィラメ
ント40の表面からアークチャンバ30の内部空間に向
けて熱電子が放出される。そして、この熱電子が、ガス
導入パイプ70から導入されたガスに衝突してガスをイ
オン化し、イオンガス(単に、イオンと称する)を生成
する。そして、生成されたイオンが、外部の引出し電極
系によりイオン放出口32aから外部に放出され、その
後イオンビームとしてSiウェーハに照射される。
【0029】このアーク放電を用いたイオン生成過程に
おいて、アークチャンバ30の内部では、熱電子、イオ
ン等が障壁プレート60に衝突し、又、障壁プレート6
0とフィラメント40との間隙を通り抜けたイオンある
いはガス等が、図3に示すように、アークチャンバ30
の上壁33に形成された通気孔33aから外側チャンバ
すなわち真空室25に向けて流れ出る。このガス等の流
れが、インシュレータ50の近傍で停滞するガスを流動
化させ、アークチャンバ30内での反応物の発生を抑制
し又インシュレータ50への反応物の付着あるいは堆積
を抑制ないしは防止する。
【0030】上記ガスの流動化の度合いを調整するに
は、通気孔33aの開口径、個数、形状等の他に、真空
室25を真空引きする真空ポンプの作動条件を調節し
て、真空の度合いを調節することで対処することができ
る。
【0031】ここで、本実施形態に係るイオン源20に
おいて、砒素イオンビームを用いた連続稼働試験を行な
ったところ、図4に示すような結果が得られた。すなわ
ち、通気孔33aを設けない従来のフリーマン型イオン
源では、連続して稼働することができる時間が約12時
間であるのに対して、通気孔33aを設けた本発明に係
るフリーマン型イオン源では、約18時間の連続稼働が
可能であった。この結果から理解されるように、常温で
固体のものを気化させて用いるような反応物が堆積し易
いガスの場合、連続稼働時間を約1.5倍に長期化する
ことができる。尚、常温で気体のガスを用いる場合で
も、従来のものに比べて連続稼働時間を約1.2倍に延
ばすことが可能である。
【0032】上記の実施形態においては、アークチャン
バ30の上壁33に設けた通気孔33a、アークチャン
バ30を囲繞する真空室25、真空室25を真空引きす
る真空ポンプ(不図示)等により、絶縁体すなわちイン
シュレータ50の近傍において、アークチャンバ30内
に導入されたガスを流動させるガス流動発生手段が構成
されている。
【0033】ガス流動発生手段としては、上記の実施形
態に限るものではなく、インシュレータ50の近傍にお
いて停滞するガスを流動化させるものであれば、ガスを
撹拌するようなフィンないしはプロペラ等をアークチャ
ンバ30の内部に設けてもよく、アークチャンバ30に
対して、内部のガスを直接吸引する吸引ポンプ等を設け
てもよい。
【0034】上記実施形態においては、インシュレータ
50の近傍からガスを排出させるべく、アークチャンバ
30内の上壁33に通気孔33aを設ける構成とした
が、これに限るものではなく、例えば、図5に示すよう
に、アークチャンバ30の前面32の両側部に排出パイ
プ80を取付け、この排出パイプ80の出口80aを水
平方向外側に向けた構成を採用することも可能である。
この構成によれば、アークチャンバ30の前面32から
吸い出されたガス等は、排出パイプ80により左右外側
に向かう流れに変えられるため、イオン放出口32aか
ら放出されるイオン流Fを妨害することはなく、所望の
イオンビームを得ることがきる。
【0035】尚、上記実施形態においては、フリーマン
型イオン源についてのみ説明したが、バーナス型イオン
源についても、本発明を適用できることは勿論であり、
又、アークチャンバ30内に障壁プレート60が設けら
れた場合について本発明を適用したが、この障壁プレー
ト60がない構成において本発明を適用することも勿論
可能である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るイオン
注入装置のイオン源によれば、フィラメントとアークチ
ャンバとを電気的に絶縁する絶縁体の近傍において、ア
ークチャンバ内に導入されたガスを流動させるガス流動
発生手段を設けたことにより、絶縁体の周りのガスが流
動させられる。このガス流動は、アークチャンバ内にお
いて反応物が生成されるのを抑制し、あるいは、生成さ
れた反応物をその流れに乗せて持ち去り、その結果、反
応物が絶縁体に付着あるいは堆積するのを防止ないしは
抑制することができる。したがって、アークチャンバと
フィラメントとの絶縁が確保され、長期に亘る連続稼働
が可能となる。
【0037】また、ガス流動発生手段を、アークチャン
バを囲繞する外側チャンバと、この外側チャンバ内を真
空引きする吸引手段と、絶縁体の近傍においてアークチ
ャンバに形成された通気孔とにより構成する場合は、吸
引手段を作動させるだけで、圧力差によりアークチャン
バ内のガスを通気孔を介して外側に流出させ、絶縁体の
周囲においてガスの流動を生じさせることができる。こ
れにより、絶縁体への反応物の付着あるいは堆積を防止
ないしは抑制することができる。
【0038】また、アークチャンバを多面体として形成
し、通気孔を絶縁体が取付けられた壁面とは異なる他の
壁面に形成した場合は、放出されるガスあるいは生成さ
れた反応物を絶縁体から離れた方向に向けて外部に放出
させることができ、特に、アークチャンバの外部に露出
する絶縁体への反応物の付着あるいは堆積を防止ないし
は抑制することができる。
【0039】さらに、通気孔をイオン放出口が形成され
た壁面とは異なる壁面に形成した場合は、イオン放出口
から放出されるイオン流を妨げることなく、アークチャ
ンバからガスあるいは生成された反応物を放出させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオン源を備えたイオン注入装置
の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るイオン源の一実施形態を示す斜視
図である。
【図3】図2に示すイオン源の横断面図である。
【図4】本発明に係るイオン源と従来のイオン源とを用
いて連続稼働試験を行なった結果を示す図である。
【図5】本発明に係るイオン源の他の実施形態を示す横
断面図である。
【図6】従来のフリーマン型イオン源を示す概略構成図
である。
【図7】従来のバーナス型イオン源を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
20・・・イオン源、25・・・真空室(外側チャン
バ)、30・・・アークチャンバ、31・・・側壁、3
1a・・・貫通孔、32・・・前面(壁面)、32a・
・・イオン放出口、33・・・上面(壁面)、33a・
・・通気孔(ガス流動発生手段)、34・・・背面(壁
面)、40・・・フィラメント、50・・・インシュレ
ータ(絶縁体)、60・・・障壁プレート、70・・・
ガス導入パイプ(ガス導入通路)、80・・・排出パイ
プ(ガス流動発生手段)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ生成のためのアークチャンバ
    と、前記アークチャンバ内にガスを導入するガス導入通
    路と、前記アークチャンバ内に配置されたフィラメント
    と、前記フィラメントとアークチャンバとを電気的に絶
    縁する絶縁体と、前記アークチャンバに形成されたイオ
    ン放出口とを備え、前記ガス導入通路からガスを導入し
    つつ前記フィラメントとアークチャンバとの間に電圧を
    印加してイオンを生成し、前記イオン放出口からイオン
    を放出するイオン注入装置のイオン源であって、 前記絶縁体の近傍において、前記アークチャンバ内のガ
    スを流動させるガス流動発生手段を設けた、ことを特徴
    とするイオン注入装置のイオン源。
  2. 【請求項2】 前記ガス流動発生手段は、前記アークチ
    ャンバを囲繞する外側チャンバと、前記外側チャンバ内
    を真空引きする吸引手段と、前記絶縁体の近傍において
    前記アークチャンバに形成された通気孔と、を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のイオン注入装置のイオン
    源。
  3. 【請求項3】 前記アークチャンバは多面体として形成
    され、 前記絶縁体は、前記アークチャンバの一壁面に取付けら
    れて前記アークチャンバの内部及び外部に露出するよう
    に形成され、 前記通気孔は、前記絶縁体が取付けられた一壁面とは異
    なる他の壁面に形成されている、ことを特徴とする請求
    項2記載のイオン注入装置のイオン源。
  4. 【請求項4】 前記通気孔は、前記イオン放出口が形成
    された壁面とは異なる壁面に形成されている、ことを特
    徴とする請求項2記載のイオン注入装置のイオン源。
  5. 【請求項5】 前記通気孔は、複数の貫通孔として形成
    されている、ことを特徴とする請求項2記載のイオン注
    入装置のイオン源。
  6. 【請求項6】 前記通気孔は、複数の貫通孔として形成
    されている、ことを特徴とする請求項3記載のイオン注
    入装置のイオン源。
  7. 【請求項7】 前記通気孔は、複数の貫通孔として形成
    されている、ことを特徴とする請求項4記載のイオン注
    入装置のイオン源。
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