JP2000221898A - 表示用フィルム積層体 - Google Patents

表示用フィルム積層体

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JP2000221898A
JP2000221898A JP2521499A JP2521499A JP2000221898A JP 2000221898 A JP2000221898 A JP 2000221898A JP 2521499 A JP2521499 A JP 2521499A JP 2521499 A JP2521499 A JP 2521499A JP 2000221898 A JP2000221898 A JP 2000221898A
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polarizing
uneven
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thermoplastic resin
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JP2521499A
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English (en)
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Akihisa Miura
明久 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多彩な色表示を実現し、また、リサイクル性
にも優れた表示用フィルム積層体を提供すること。 【解決手段】 凹凸を有する熱可塑性樹脂からなるフィ
ルム2の片面側又は両面側に熱可塑性樹脂からなる偏光
フィルム1,3が配されたフィルム積層体であって、凹
凸フィルムは延伸されており、かつ画像に対応する所定
厚みの凹凸が表面に形成されていて、偏光フィルムの偏
光方向は、凹凸フィルムの延伸方向に対し平行もしくは
直交状態にならないように配置されている表示用フィル
ム積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク等を使わず
にカラー表示ができて、かつ容易にリサイクルが可能な
表示用フィルム積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の表示物は、印刷物及び複写物に代
表されるように、紙やオーバーヘッドプロジェクター用
シート(例えばポリエチレンテレフタレートシート)の
上に、インキやトナーの染顔料を溶着・付着させて、表
示色以外の波長の光を吸収させて表示色を反射させるこ
とにより発色させるものが大半である。その他、電子線
や液晶を駆動させて表示するCRTやLCDなどがあ
る。
【0003】しかし、印刷等では、通常、顔料を溶剤に
溶解させて転写させるための彫刻ロール等を顔料に接触
させ、ドクターブレードで掻き出して紙やフィルムに転
写させることが行われる。このため作業員が溶剤を吸い
込んだり、蒸気に引火する等の危険があり作業環境上の
問題がある。また蒸気の爆発を防止するための防爆装置
は高価でコスト高になる場合が多い。また、一旦印刷し
てしまうと、基材(紙やOHP用シート等)と顔料の分
離が困難なため、再生が難しく、顔料を含んだまま再生
すると基材自体が着色し性能が劣化してしまうという問
題があった。
【0004】一方、CRTやLCDでは動画の表示が可
能であるが、高価で、単に静止の画像を表示するには不
適である。また、駆動のためには静止画であっても電気
が必要なので、電気が無い場合は表示できないという欠
点を有し、また、長期で使用すると装置が劣化し、表示
できなくなる場合もあった。
【0005】これらインキや電気駆動体を使用しない方
法としては、特開平2−259619号公報がある。こ
の公報には、2枚の偏光フィルムが隣接また隔離された
複屈折シートの両面に配置され且つ前記2枚の偏光フィ
ルムが互いにその吸収軸が直交するように配置された積
層構成が示唆されており、かかる構成により、複屈折シ
ートに記入された情報を容易に視認できる、と記載され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の検討によれば、上記公報記載の技術では、複屈折シ
ートの比較的大きな画像や文字を地肌との明暗の差によ
って視認できるものの、微細な画像や文字について、例
えば1組の偏光フィルムと延伸さた凹凸フィルムの位相
差を制御することによって得られる多彩な色彩表示を行
うことは困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記表示用構成
体の問題点、特に特開平2−259619号公報では達
成不可能な多彩な色表示を実現し、また、リサイクル性
にも優れた表示用フィルム積層体を提供することを目的
とする。
【0008】上記目的を達成するために、請求項1記載
の本発明は、熱可塑熱可塑性樹脂からなる偏光フィルム
と、凹凸を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムとで構
成されるフィルム積層体であって、凹凸フィルムは延伸
されており、かつ画像に対応する所定厚みの凹凸が表面
に形成されていて、偏光フィルムの偏光方向は、凹凸フ
ィルムの延伸方向に対し平行もしくは直交状態にならな
いように配置されていることを特徴とする表示用フィル
ム積層体を提供する。
【0009】また、請求項2記載の本発明は、熱可塑性
樹脂からなる偏光フィルムと、凹凸を有する熱可塑性樹
脂からなるフィルムと、熱可塑性樹脂からなる偏光フィ
ルムとで構成されるフィルム積層体であって、凹凸フィ
ルムは延伸されており、かつ画像に対応する所定厚みの
凹凸が表面に形成されていて、偏光フィルムの偏光方向
は、互いに平行もしくは直交状態でありかつ凹凸フィル
ムの延伸方向に対し平行もしくは直交状態にならないよ
うに配置されていることを特徴とする表示用フィルム積
層体を提供する。
【0010】更に、請求項3記載の本発明は、熱可塑性
樹脂からなる偏光フィルムと、凹凸を有する熱可塑性樹
脂からなるフィルムと、光線反射層とで構成されるフィ
ルム積層体であって、凹凸フィルムは延伸されており、
かつ画像に対応する所定厚みの凹凸が表面に形成されて
いて、偏光フィルムの偏光方向は、凹凸フィルムの延伸
方向に対し平行もしくは直交状態にならないように配置
されていることを特徴とする表示用フィルム積層体を提
供する。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0011】上記偏光フィルムは、通常、厚みが20μ
m〜1mmのものが用いられるが、これらに限定される
ものではない。また、材質は偏光を生じるものであれば
特に問わず、ヨウ素系、ポリエン系の何れであっても良
く、比較的硬度を有して偏光板と言い得るものであって
も良い。但し、凹凸フィルムとのリサイクル性を向上さ
せるために、凹凸フィルムと同じ組成であるのが好まし
い。別の組成のものを用いる場合は、凹凸フィルム及び
偏光フィルムの何れか一方の構成比率を高くして、再溶
解する場合にどちらかの樹脂として使用できるようにす
ることで再使用し易くすることもできる。
【0012】尚、偏光フィルムを構成する樹脂は、一般
に偏光フィルムとして使用されていない樹脂であっても
本発明において以下の如く使用することが可能である。
例えば、粘着層を中間に挟んで、多層積層体とし、接着
面に対し45度傾けて切断すれば、表示用フィルム積層
体への垂直入射光もしくは断面方向からの入射光は、反
射成分と透過成分においてそれぞれ偏光性を発現する。
この現象を利用して、偏光として取り出すことが可能で
あることが、特開平04−278903号公報に開示さ
れている。このことから、偏光板の材質は凹凸を有する
熱可塑性樹脂からなるフィルムと同様のものとすること
が可能になり、よりリサイクル性を向上させることが可
能になる。
【0013】偏光フィルムの偏光方向は、凹凸フィルム
の延伸方向に対して、平行にも直交状態にもならない様
に配置する。平行もしくは直交させて配置すると、位相
差が発現しないからであり、具体的には、凹凸フィルム
の延伸方向に対して45度傾けて配置するのが最適であ
る。請求項2記載の如く偏光フィルムを凹凸フィルムの
両表面側に、通常各1枚、配して使用する場合は、偏光
フィルム同士の偏光方向は、平行か直交状態になる様に
配置するのが望ましい。この様にすることにより、発現
させたい色の透過光量が最も大きくなるためで、偏光フ
ィルム同士の偏光方向が平行もしくは直交状態からずれ
ればずれる程、色調がぼんやりてたものとなってしまう
ためである。
【0014】また中心の凹凸フィルムの延伸方向に対し
ては、片面に配置する場合と同様、平行にも直交状態に
もならない様に配置する。本発明における上記凹凸を有
する熱可塑性樹脂からなるフィルムは、延伸されてお
り、かつ画像に対応する所定厚みの凹凸が表面に形成さ
れている。この凹凸フィルムには表面側に上記偏光フィ
ルムを配置した構成として用いる他、上述の如く、第1
の偏光フィルム−凹凸フィルム−第2の偏光フィルムの
ように、凹凸フィルムの反対側の面にも偏光フィルムを
配置して透過タイプとして使用することができる。
【0015】また本発明においては、請求項3記載の如
く、上記凹凸フィルムの表面側には偏光フィルムを配置
すると共に反対側の面には、鏡のような鏡面反射体から
なる光線反射層を配置し発色させる反射タイプとして使
用することもできる。
【0016】上記凹凸フィルムは、熱可塑性樹脂であっ
て延伸を行うことで位相差が発現するもので有れば特に
材質は問わないが、透明であるのが好ましい。考えられ
る熱可塑性樹脂としては、セルロース系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル
系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
メタクリル酸系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサル
ホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂等が挙げられる。
【0017】上記凹凸フィルムは表示しようとする画像
や文字の形状に合わせて凹凸が形成されている。着色し
たい部分によって、また、発現したい色彩によってフィ
ルムの厚みを変化させる。同じ色彩を発現する場合は同
じ厚みにする。厚みの違いは凹凸を予め付与した版を用
いて、押出成形の後、凹凸をロール転写させたり、又
は、射出成形で前記凹凸を付与した版をスタンパシート
として複製してもよく、又、プレス成形で転写させても
よい。又、溶融キャスト法、注型重合等で転写させても
良い。但し、溶剤キャスト法では溶剤を回収する必要が
あるため付帯設備の面でコストが上がる可能性がある。
【0018】延伸方法は、縦一軸延伸、横一軸延伸、同
時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれであってもよい。延
伸温度はTg(ガラス化転移温度)+10〜30℃程度
が望ましい。延伸倍率は1.1倍以上が好ましく、2倍
以上の高倍率であってもよいが、破断する恐れがあるの
で、シアマークやクレイズ、その他の脆性破壊現象が発
生した場合、延伸倍率を落とす必要がある。
【0019】フィルム表面に形成する凹凸は片面であっ
ても良いし、両面であっても良いが、成形のし易さや発
色のための厚み制御の面から片面に形成する方が効率的
である。片面に転写する場合、転写面は観察面側でも反
対面側であっても構わない。また、凹凸フィルムは複数
枚使用しても良いし、その際凹凸フィルム同士の延伸方
向は必ずしも同一方向にしなくても良い。偏光フィルム
I-凹凸フィルム−偏光フィルムIIで構成されるフィルム
積層体の表面には、防眩処理や反射防止処理を行っても
良い。
【0020】反射タイプとして使用する場合は、偏光板
側が観察側となるように設置する。偏光フィルム−凹凸
フィルム−光線反射層からなるフィルム積層体における
光線反射層の材質は、反射率が高く、ヘイズ値の低いも
のが好ましい。光線反射層は成形性とリサイクルの際の
不純物になることを考慮すると、金属の蒸着やスパッタ
リング等で凹凸フィルムの裏面に均一に薄く形成するの
が好ましい。材質は銀や金、アルミ等が一般的であるが
その他の材質であってもよい。コスト面ではアルミが好
ましい。反射型でも凹凸フィルムの凹凸面はどちら向き
に設置しても良い。
【0021】凹凸フィルムとは別に反射用シートを用意
して、非観察面側に、その反射用シートを貼付等によっ
て配置してもよい。反射用シートの反射率が低い、或い
はヘイズ値が高く視認性が悪い場合は、表面に上記金属
の蒸着やスパッタリング等で光線反射層を予め形成した
反射用シートを用いるのが好ましい。リサイクルの面か
ら、反射シートを別途設ける場合は、その基材は凹凸フ
ィルムの材質と同一であることが好ましい。
【0022】反射層が、凹凸フィルムの裏面や反射シー
トへの表面加工によって設けることができない場合は、
単一の金属体を用いても良い。材質は特性上、金や銀そ
の他の金属が考えられるが、コスト的にはアルミが好ま
しい。また、層の厚みが厚くなった場合には、リサイク
ルせずに、分離した方が好ましい。
【0023】偏光フィルムと凹凸フィルムの貼合せは、
端部を固定して偏光フィルムと凹凸フィルムの間は空気
層としても良いし、接着剤や粘着剤のような中間層を設
けても良い。中間層を設ける場合は光学異方性が無いこ
とが好ましく、また透明で有ることが好ましい。中間層
に異方性があると意図しない位相差が生じるために、設
計した色と異なる色が発現される恐れがあるためで、同
様に着色があると認識できる色の状態が意図しないもの
となる場合があるためである。
【0024】また中間層用シート等を貼合せする場合、
全面を固定しても良いし、端部だけ、あるいは凹凸フィ
ルムの凸部だけで固定しても良い。空気層にて構成する
場合も、フィルム端部全面を固定しても良いし、部分的
に固定してもよく、虫ピンや磁石を用いてフィルム構成
体を別の筺体に固定しても良い。中間層を設ける場合
に、どうしても異方性が生じてしまう場合は、貼合条件
を一定にして発現する位相差を一定にすることにより、
予めその値を加味した、凹凸設計、延伸条件にすれば対
応が可能である。中間層を構成する材料は加熱可塑化に
よるリサイクルの面から凹凸フィルムの材質に類似して
いるのが好ましい。
【0025】(作用)本発明では、請求項2又は3記載
の如く、例えば3層構造において、偏光板と中心凹凸フ
ィルムとを同一材料とすることができ、顔料等を使用し
ないためリサイクル性に優れた表示用フィルム積層体を
提供することができる。本発明においては、凹凸フィル
ムに複屈折性を与えることで色彩を発現させ、即ち着色
を行っている。
【0026】一般に、熱可塑性樹脂フィルムにおける複
屈折の大小を表す位相差(Re)は下記の式で与えられ
る。 Re=n×d ここに、nは面内方向の屈折率差であり、延伸方向の屈
折率をnx,延伸直交方向の屈折率をny とすれば、nx
−ny から算出される。また、dはフィルムの厚みであ
る。従って、熱可塑性樹脂フィルムの延伸を行う際の条
件によってnは決定されるので、dを予め決定して凹凸
を転写すれば、画像及び文字に所定の位相差を発現する
ことができる。
【0027】位相差の大小と、複屈折により発現される
色彩の相関は表1のようになる。偏光フィルムI-凹凸が
明確に形成された延伸フィルム−偏光フィルムIIの構成
からなる表示用フィルム積層体において、偏光フィルム
I,IIの偏光方向が互いに平行である場合は、位相差の値
と透過する光の中心値は等しくなり、例えば位相差40
0nmであれば、青色を発色する。偏光フィルムI,II同
士が直交している場合は、透過する光は、その補色とな
り、例えば位相差400nmでは透過光は黄色になる。
従って、本発明によれば、従来の技術とは異なり、位相
差の制御により特定の色彩を発現し得る表示用フィルム
積層体の提供が可能となるのである。
【0028】
【表1】
【0029】位相差は入射光全てが偏光になっていなけ
れば発現しないわけではなく、僅かな偏光であっても発
現する。但し、偏光の光量が少ないほど、自然光( 白色
光)の中に含まれてしまうため彩度が落ちる場合もあ
る。つまり少しでも偏光が発現すれば、本発明は有効で
あり、従って前述した偏光の特殊な発現法としての、積
層フィルムを45度に切断して使用する手法も有効で表
示用フィルムとして機能する。この手法を利用し、中心
凹凸フィルムと同一成分の偏光フィルムを作製すれば、
リサイクル性を向上させることができる。ここで言うリ
サイクル性とは、再利用のため、溶融して再フィルム化
する際に偏光フィルムと中心凹凸フィルムとを同時に溶
解することが可能であるため、分離の手間が不要になる
点と、顔料(インク、トナー)を使用しないため、品質
が劣化しないことを意味する。
【0030】
【実施例】(実施例1)凹凸フィルムとして、以下の如
く押出成膜により得たポリカーボネート製フィルムを用
いた。
【0031】<押出条件> ・成形機 :直径50mmの単軸スクリュー押出機(G
Mエンジニアリング社製,商品名 GM50) ・樹脂 :ポリカーボネート(帝人化成 (株) 社製,
商品名 K−1300) ・押出温度:280℃ ・Tダイ :コートハンガーダイ(EDI社製) ・冷却ロール:直径400mm×3本 ・冷却温度:130℃−110℃−90℃
【0032】<延伸条件> ・延伸機 :縦一軸延伸機 ・延伸温度:170℃ ・延伸倍率:1.4倍 ・延伸速度:1m/分
【0033】<凹凸付与条件> ・スタンパ :厚み400μmのニッケル板をロールに
取り付けて使用した。 ・凹凸高低差:30μm 上記延伸フィルムに、上記ニッケル板を押し付けて凹凸
を転写し、図1に示す如く、SEKISUIの各文字を
表す凹部を形成した。
【0034】図1(b)においてSKSIの凹部におけ
るフィルムの厚みHは80μmであった。また、EIU
の凹部におけるフィルムの厚みhは70μmであり、従
ってフィルム表面(厚み100μm)との厚みの差は最
高30μmであった。尚、図中、1,3は偏光フィルム
であり、2は凹凸フィルムである。偏光フィルムとして
は、延伸ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させたポ
ラロイド社製フィルムHN(厚さ0.254mm,幅8
12mm)2枚を用いた。上記偏光フィルム及び凹凸フ
ィルムを用いて、以下の如くして図1(b)に示す表示
用フィルム積層体を得た。
【0035】<表示用フィルム積層体の調製>凹凸フィ
ルム2を偏光フィルム1,3で挟み込む様に、又、偏光
フィルムの偏光方向は互いに平行になる様に配置し貼合
せた。凹凸フィルム2の延伸方向と偏光フィルム1,3
の偏光方向とは45゜の角度を成す様に、これらを配置
した。尚、凹凸フィルム2と偏光フィルム1,3との貼
合せは、両面テープを極僅か使用して各フィルムの四隅
にて行った。中間層は空気層とした。
【0036】得られた表示用フィルム積層体の、偏光フ
ィルム1側から自然光を取り入れたところ、凹凸フィル
ム2の厚みhが70μmの部分、即ち文字EIUの部分
は青色に、厚みHが80μmの部分、即ち文字SKSI
の部分は緑色に、凹凸フィルム2の地肌の部分は黄色に
発色した。
【0037】(実施例2)実施例1において、凹凸フィ
ルム形成用の延伸フィルムの、延伸条件を適宜変更して
延伸倍率を1.2倍と以外は、実施例1と同様にして延
伸フィルムを得て、実施例1と同様の形状及び深さの凹
凸を形成し、凹凸フィルム2を得た。図2に示す如く、
凹凸の形成された側に、偏光フィルム1を凹凸フィルム
2の延伸方向に対し偏光方向を45゜傾けて、1枚貼合
せた。次いで、凹凸フィルム2の反対側の面に鏡4を配
置し、偏光フィルム1側から観察したところ実施例1と
同様な色合いの表示が得られた。尚、貼合せは、凹凸フ
ィルム2の四隅を両面テープを微量に使用して行った。
中間層は空気層とした。
【0038】(実施例3)凹凸フィルム2及び観察面側
の偏光フィルム1は実施例1と同様にして作製した。偏
光フィルム5は、ポリカーボネートフィルムフィルムを
垂直方向に対し45度傾けて積層したシートを用いた。
このシート5は、2mm厚みのポリカーボネートシート
(原料、帝人化成社製 K−1300)の端面を予め4
5゜に切断したもの5’を、接着剤(JSR社製シリコ
ン系熱硬化型接着剤)を用いて貼合せて作製した。貼合
せ後は表面を研磨して、鏡面性を得た。図3に示す如
く、この端面に蛍光灯6を設置し、光を発光させた。蛍
光灯の反対側の端面には銀蒸着シート7を貼り合わせ、
透過光を再び偏光板内に戻すようにした。凹凸シート2
側の反対面には金スパッタリングを行い(スパッタ厚み
1000Å)凹凸側に反射するようにした。
【0039】この偏光板5を用い、偏光フィルム1と偏
光板5は偏光方向を平行にし、凹凸フィルム延伸方向と
は45゜の角度を保つようにして、四隅を両面テープで
固定した。蛍光灯では、もともと赤色が若干発色されに
くいために、全体的にやや赤みが少ないが、ほぼ実施例
1と同様な色合いの表示が得られた。また、使用後、ヨ
ウ素型の偏光板を取り除いて、凹凸フィルムと積層型の
偏光板を一緒に再溶解させプレス装置を用いてフィルム
状に成膜した。赤外線分光光度計を用いて分析したとこ
ろ、ほとんどポリカーボネート成分であり、リサイクル
が可能なことを確認した。
【0040】(実施例4)実施例1において、凹凸フィ
ルム形成用の延伸フィルムの、延伸条件を適宜変更して
延伸倍率を1.2倍とした以外は、実施例1と同様にし
て延伸フィルムを得て凹凸を形成し、凹凸フィルム2を
2枚作製した。凹凸フィルムの延伸方向を2枚とも揃
え、偏光フィルム1,3の偏光方向を45゜傾けて、2
枚の凹凸フィルムの外側に偏光フィルムを貼合せた。偏
光フィルム1,3同士の偏光方向は平行にした。観察し
たところ実施例1と同様な色合いの表示が得られた(図
4参照)。尚、貼合は、フィルムの四隅を両面テープを
微量に使用して行い、中間層は空気層とした。
【0041】(実施例5)実施例1の中間層にシリコン
系熱硬化型接着剤(JSR社製)を用いて、凹凸フィル
ム2と偏光フィルム1,3とを接着剤層8を介して接着
した(図5に模式的に示す)こと以外は、実施例1と同
様にして表示用フィルム積層体を得た。観察したところ
実施例1と同様な色合いの表示が得られた。 (実施例6)実施例1と同様の構成にして、フィルム端
部をシリコン系熱硬化製接着剤(JSR社製)にて固定
した。凹凸フィルム2と偏光フィルム1の中間層は空気
層とした。観察したところ、実施例1と同様な色合いの
表示が得られた(図6参照)。
【0042】(比較例1)実施例1と全く同様に凹凸フ
ィルム2を作製し、偏光フィルムも同一のものを使用し
た。但し、凹凸フィルム2の延伸方向を偏光フィルムの
偏光方向に揃え、四隅を両面テープで貼合して凹凸フィ
ルムの両面に偏光フィルムを設置した。結果として、着
色は全く見られなかった。
【0043】(比較例2)実施例1と同様に凹凸フィル
ムを作製した。但し、延伸は全く行わなかった。実施例
1の偏光フィルムの偏光方向に対し、凹凸フィルムの成
膜時の流れ方向を45゜傾け、四隅を両面テープで貼合
して凹凸フィルムの両面に偏光フィルムを設置した。結
果として、着色は全く見られなかった。僅かに、成膜時
の残留応力によって白色で色の抜ける箇所があった。
【0044】
【発明の効果】本発明の表示用フィルム積層体は、上述
の通りの構成となされ、容易に所望の多彩な色彩表示が
可能であると共に、リサイクル性に優れた実用的に重要
な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【図2】本発明の実施例2における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【図3】本発明の実施例3における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【図4】本発明の実施例4における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【図5】本発明の実施例5における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【図6】本発明の実施例6における表示用フィルム積層
体を説明するための図で、(a)は凹凸フィルムの平面
図、(b)は表示用フィルム積層体の構成全体を模式的
に示すとともに、凹凸フィルムの各凹部が最大幅となる
様な位置で選択的に切断した断面図である。
【符号の説明】
1,3 偏光フィルム 2 凹凸フィルム 4 光線反射層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる偏光フィルムと、
    凹凸を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムとで構成さ
    れるフィルム積層体であって、凹凸フィルムは延伸され
    ており、かつ画像に対応する所定厚みの凹凸が表面に形
    成されていて、偏光フィルムの偏光方向は、凹凸フィル
    ムの延伸方向に対し平行もしくは直交状態にならないよ
    うに配置されていることを特徴とする表示用フィルム積
    層体。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂からなる偏光フィルムと、
    凹凸を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムと、熱可塑
    性樹脂からなる偏光フィルムとで構成されるフィルム積
    層体であって、凹凸フィルムは延伸されており、かつ画
    像に対応する所定厚みの凹凸が表面に形成されていて、
    偏光フィルムの偏光方向は、互いに平行もしくは直交状
    態でありかつ凹凸フィルムの延伸方向に対し平行もしく
    は直交状態にならないように配置されていることを特徴
    とする表示用フィルム積層体。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂からなる偏光フィルムと、
    凹凸を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムと、光線反
    射層とで構成されるフィルム積層体であって、凹凸フィ
    ルムは延伸されており、かつ画像に対応する所定厚みの
    凹凸が表面に形成されていて、偏光フィルムの偏光方向
    は、凹凸フィルムの延伸方向に対し平行もしくは直交状
    態にならないように配置されていることを特徴とする表
    示用フィルム積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8054550B2 (en) 2007-09-20 2011-11-08 Toppan Printing Co., Ltd. Optical device, laminate and labeled article

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