JP2000221504A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2000221504A
JP2000221504A JP11022805A JP2280599A JP2000221504A JP 2000221504 A JP2000221504 A JP 2000221504A JP 11022805 A JP11022805 A JP 11022805A JP 2280599 A JP2280599 A JP 2280599A JP 2000221504 A JP2000221504 A JP 2000221504A
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crystal display
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film
polarized light
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健吾 秋元
Koichiro Tanaka
幸一郎 田中
Yoshisuke Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視力の低下を防止することのできる液晶表示
装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の液晶表示装置は、液晶パネル1
01、偏光板102ならびに103、位相差板105を
有する。本発明の液晶表示装置の使用者の眼球は、直線
偏光が位相差板によって変換された楕円偏光または円偏
光を検知し画像を認識するので、従来の直線偏光を検知
する液晶表示装置と比較して、使用者の眼に負担をかけ
ることはない。よって使用者の視力の低下を防止するこ
とができる。「

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は液晶表示装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
【0004】近年、FPD(フラットパネルディスプレ
イ)として、アクティブマトリクス型半導体表示装置が
市場を賑わしている。中でも、アクティブマトリクス型
液晶表示装置がパーソナルコンピュータの表示装置とし
て多用されてきている。しかも、ノート型のパーソナル
コンピュータに用いられるだけでなく、デスクトップ型
のパーソナルコンピュータにもCRTに代わり大画面の
アクティブマトリクス型液晶表示装置が用いられるよう
になってきている。
【0005】パーソナルコンピュータに用いられるアク
ティブマトリクス型液晶表示装置には、大画面であるこ
とに加えて、複数の情報を一度に表示可能であることが
要求さる。そこで、大画面・高精細・高画質でフルカラ
ー表示可能なアクティブマトリクス型液晶表示装置が要
求されている。
【0006】アクティブマトリクス型液晶表示装置に
は、用いる液晶材料によって表示方法が異なるが、その
中でもネマチック液晶を用いたTN(ツイストネマチッ
ク)モードを利用した液晶表示装置が最も多く市場に出
回っている。以下、本明細書では、TN液晶表示装置と
呼ぶことにする。
【0007】ここで、従来のTN液晶表示装置の概略構
成図を図14に示す。1401は液晶パネルである。1
402および1403は偏光板である。偏光板1402
または1403においては、図面中に矢印で示した方向
が偏光軸を示している。1404はバックライトであ
り、通常は、側部に設けられた冷陰極管が設けられてい
る。
【0008】図14に示す従来のTN液晶表示装置は、
バックライト1404からは、冷陰極管が発する白色光
を拡散板やプリズムレンズシート等によって面光にされ
た光が出射される。バックライト1404から出射され
る光は無偏光であるが、偏光板1402を通ることによ
って直線偏光に変換され、液晶パネルに照射される。そ
して、液晶パネルに入射する直線偏光は、液晶パネル内
で変調され楕円偏光にに変換され液晶パネルから出射さ
れる。液晶パネルから出射される楕円偏光は、偏光板2
003によって直線偏光にされ、観察者の眼球に入射す
る。従って、観察者は、常に、直線偏光を観察すること
になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】最近、ノート型のパーソナルコンピュータ
に用いられるだけでなく、デスクトップ型のパーソナル
コンピュータにも大画面のアクティブマトリクス型液晶
表示装置が用いられるようになってくるようになり、問
題が生じてきている。その問題とは使用者(液晶表示装
置の観察者)の視力の極端な低下である。
【0011】従来、CRTを表示装置として使用し続け
てきた使用者が、表示装置をTN液晶表示装置に変更し
たところ、大多数の使用者に視力の急激な低下が起こっ
た。
【0012】本発明者らがこの事実をもとに考察した結
果、次のような結論に達した。つまり、TN型液晶表示
装置を観察することは、直線偏光を観察することにな
り、直線偏光は、無偏光に比較して指向性が強いので、
使用者の眼に悪影響を及ぼしているのではないかという
ことである。従来、CRTを使用する際には、使用者は
無偏光を観察していたのである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
【0014】そこで、本発明は上述の問題に鑑みてなさ
れたものであり、視力の低下を防止することのできる液
晶表示装置を提供することを目的とする。
【0015】本発明は、画像情報を有する直線偏光を位
相差板を通すことによって楕円偏光または円偏光に変換
し、その楕円偏光または円偏光を観察者に観察されるよ
うにする。
【0016】本発明の液晶表示装置について図1を用い
て説明する。101は液晶パネルである。液晶パネル
は、代表的にはTN液晶パネルが用いられる。102お
よび103は偏光板である。偏光板102または103
においては、図面中に矢印で示した方向が偏光軸(方位
角)を示している。104はバックライトである。10
5は位相差板である。106は観察者の眼球である。
【0017】このように、本発明の液晶表示装置の使用
者の眼球は、直線偏光が位相差板によって変換された楕
円偏光または円偏光を検知し画像を認識するので、従来
の直線偏光を検知する液晶表示装置と比較して、使用者
の眼に負担をかけることはない。
【0018】ここで、本発明の構成を以下に記載する。
【0019】本発明によると、晶パネルと、液晶パネル
の光の出射側の上部に設けられた偏光板と、前記偏光板
の上部に設けられた位相差板と、を有する液晶表示装置
が提供される。
【0020】また、本発明によると、液晶表示パネルか
ら出射される画像情報を有する光を偏光板によって直線
偏光に変換し、前記直線偏光を位相差板によって円偏光
または楕円偏光に変換することを特徴とする液晶表示装
置が提供される。
【0021】また、前記位相差板は、1/4波長板であ
ってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
【0023】以下に本発明の液晶表示装置の実施形態に
ついて説明する。ただし、本発明の液晶表示装置は、以
下の実施形態に限定されるわけではない。
【0024】(実施形態1)
【0025】本実施形態の液晶表示装置の概略構成図を
図2に示す。201は液晶パネルである。202および
203は偏光板である。偏光板202または203にお
いては、図面中に矢印で示した方向が偏光軸を示してい
る。204はバックライトであり、本実施例において
は、冷陰極管を用いたバックライトが用いられている。
205は1/4波長板である。206は観察者の眼球で
ある。
【0026】図1に示す本実施形態の液晶表示装置にお
いては、バックライト204からは、冷陰極管が発する
白色光を拡散板およびプリズムレンズシートによって面
光にされた光が出射される。バックライト204から出
射される光は偏光板202を通ることによって直線偏光
に変換され、液晶パネル201に照射される。液晶パネ
ル201に入射する直線偏光は、液晶パネルに印加され
る電圧に応じて液晶パネル201内で変調され、画像情
報を有する楕円偏光となる。画像情報を有する楕円偏光
は液晶パネル201から出射され、偏光板203によっ
て画像情報を有する直線偏光に変換される。そして、こ
の画像情報を有する直線偏光は、1/4波長板205に
よって画像情報を有する楕円偏光に変換される。そして
この画像情報を有する楕円偏光が観察者206の眼球に
検知され、観察者は画像を認識する。
【0027】このように、本実施形態の液晶表示装置の
観察者の眼球は、楕円偏光または円偏光を検知する。楕
円偏光または円偏光は自然光に近く、従来の直線偏光を
検知する液晶表示装置と比較して、使用者の眼に負担を
かけることはない。
【0028】よって、本発明の液晶表示装置の使用によ
ると、従来の液晶表示装置と比較して使用者の眼にかか
る負担を軽減し、視力の低下を防ぐことができる。
【0029】(実施形態2)
【0030】本実施形態の液晶表示装置は、上述の実施
形態1の液晶表示装置をノートブック型パーソナルコン
ピュータの表示装置として用いる例について説明する。
【0031】図3を参照する。図3には、本実施形態の
ノートブック型パーソナルコンピュータが示されてい
る。301はノートブック型パーソナルコンピュータ本
体であり、302は液晶表示装置である。液晶表示装置
302に実施形態1で述べた液晶表示装置が用いられ
る。
【0032】(実施形態3)
【0033】本実施形態の液晶表示装置は、上述の実施
形態1の液晶表示装置をデスクトップ型パーソナルコン
ピュータの表示装置として用いる例について説明する。
【0034】図4を参照する。図4には、本実施形態の
デスクトップ型パーソナルコンピュータが示されてい
る。401はパーソナルコンピュータ本体であり、40
2はキーボードであり、403は液晶表示装置である。
液晶表示装置403に実施形態1で述べた液晶表示装置
が用いられる。
【0035】(実施形態4)
【0036】本発明の液晶表示装置には様々な用途があ
る。本実施形態では、本発明の液晶表示装置を組み込ん
だ半導体装置について説明する。
【0037】このような半導体装置には、ビデオカメ
ラ、スチルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントデ
ィスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュ
ータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話
など)などが挙げられる。それらの一例を図5および図
6に示す。
【0038】図5(A)はフロント型プロジェクタ−で
あり、本体10001、本発明の液晶表示装置、光源1
0003、光学系10004、スクリーン10005で
構成されている。なお、図5(A)には、本発明の液晶
表示装置を1つ組み込んだフロントプロジェクターが示
されているが、本発明の液晶表示装置を3個(R、G、
Bの光にそれぞれ対応させる)組み込んことによって、
より高解像度・高精細のフロント型プロジェクタを実現
することができる。
【0039】図5(B)はリア型プロジェクターであ
り、10006は本体、10007は本発明の液晶表示
装置であり、10008は光源であり、10009はリ
フレクター、10010はスクリーンである。なお、図
5(B)には、本発明の液晶表示装置を3個(R、G、
Bの光にそれぞれ対応させる)組み込んだリア型プロジ
ェクタが示されている。
【0040】図6(A)は携帯電話であり、本体110
01、音声出力部11002、音声入力部11003、
本発明の液晶表示装置11004、操作スイッチ110
05、アンテナ11006で構成される。
【0041】図6(B)はビデオカメラであり、本体1
2007、本発明の液晶表示装置12008、音声入力
部12009、操作スイッチ12010、バッテリー1
2011、受像部12012で構成される。
【0042】図6(C)はモバイルコンピュータであ
り、本体13013、カメラ部13014、受像部13
015、操作スイッチ13016、本発明の液晶表示装
置13017で構成される。
【0043】図6(D)はヘッドマウントディスプレイ
であり、本体14018、本発明の液晶表示装置140
19、バンド部14020で構成される。
【0044】図7(F)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体15001、アクティブマトリクス型半導体表
示装置15002、15003、記憶媒体15004、
操作スイッチ15005、アンテナ15006で構成さ
れる。
【0045】(実施形態5)
【0046】上述の実施形態には、位相差板として1/
4波長板が用いられる例について説明したが、位相差板
であれば如何なるものでも用いることができる。
【0047】なお、プロジェクター等に用いられる本発
明の液晶表示装置には、フレネル・ロムやバビネ補正器
等を用いることもできる。
【0048】(実施形態6)
【0049】ここで、本発明の液晶表示装置の作製方法
例を以下に説明する。本実施形態では、アクティブマト
リクス型液晶表示装置を例にとって説明する。
【0050】本実施形態では、絶縁表面を有する基板上
に複数のTFTを形成し、アクティブマトリクス回路、
ソース信号線駆動回路、ゲイト信号線駆動回路、および
他の周辺回路等を同一基板上に形成する例を図7〜図1
0に示す。なお、以下の例では、アクティブマトリクス
回路の1つの画素TFTと、他の回路(ソース信号線駆
動回路、ゲイト信号線駆動回路および他の周辺回路)の
基本回路であるCMOS回路とが同時に形成される様子
を示す。また、以下の例では、CMOS回路においては
Pチャネル型TFTとNチャネル型TFTとがそれぞれ
1つのゲイト電極を備えている場合について、その作製
工程を説明するが、ダブルゲイト型やトリプルゲイト型
のような複数のゲイト電極を備えたTFTによるCMO
S回路をも同様に作製することができる。また、以下の
例では、画素TFTはダブルゲイトのNチャネル型TF
Tである、シングルゲイト、トリプルゲイト等のTFT
としてもよい。
【0051】図7(A)を参照する。まず、絶縁表面を
有する基板として石英基板5001を準備する。石英基
板の代わりに熱酸化膜を形成したシリコン基板を用いる
こともできる。石英基板上に一旦非晶質シリコン膜を形
成し、それを完全に熱酸化して絶縁膜とする様な方法を
とっても良い。さらに、絶縁膜として窒化珪素膜を形成
した石英基板、セラミックス基板またはシリコン基板を
用いても良い。次に、下地膜5001を形成する。本実
施形態では、下地膜5001には酸化シリコン(SiO
2)が用いられた。次に、非晶質シリコン膜5003を
形成する。非晶質シリコン膜5003は、最終的な膜厚
(熱酸化後の膜減りを考慮した膜厚)が10〜75nm
(好ましくは15〜45nm)となる様に調節する。
【0052】なお、非晶質シリコン膜5003の成膜に
際して膜中の不純物濃度の管理を徹底的に行うことが重
要である。本実施形態の場合、非晶質シリコン膜500
3中では、後の結晶化を阻害する不純物であるC(炭
素)およびN(窒素)の濃度はいずれも5×1018at
oms/cm3未満(代表的には5×1017atoms
/cm3以下、好ましくは2×1017atoms/cm3
以下)、O(酸素)は1.5×1019atoms/cm
3未満(代表的には1×1018atoms/cm3以下、
好ましくは5×1017atoms/cm3以下)となる
様に管理する。なぜならば各不純物がこれ以上の濃度で
存在すると、後の結晶化の際に悪影響を及ぼし、結晶化
後の膜質を低下させる原因となるからである。本明細書
中において膜中の上記の不純物元素濃度は、SIMS
(質量2次イオン分析)の測定結果における最小値で定
義される。
【0053】上記構成を得るため、本実施形態で用いる
減圧熱CVD炉は定期的にドライクリーニングを行い、
成膜室の清浄化を図っておくことが望ましい。ドライク
リーニングは、200〜400℃程度に加熱した炉内に
100〜300sccmのClF3(フッ化塩素)ガス
を流し、熱分解によって生成したフッ素によって成膜室
のクリーニングを行えば良い。
【0054】なお、本出願人の知見によれば炉内温度3
00℃とし、ClF3ガスの流量を300sccmとし
た場合、約2μm厚の付着物(主にシリコンを主成分す
る)を4時間で完全に除去することができる。
【0055】また、非晶質シリコン膜5003中の水素
濃度も非常に重要なパラメータであり、水素含有量を低
く抑えた方が結晶性の良い膜が得られる様である。その
ため、非晶質シリコン膜5003の成膜は減圧熱CVD
法であることが好ましい。なお、成膜条件を最適化する
ことでプラズマCVD法を用いることも可能である。
【0056】次に、非晶質シリコン膜5003の結晶化
工程を行う。結晶化の手段としては特開平7−1306
52号公報記載の技術を用いる。同公報の実施例1およ
び実施形態2のどちらの手段でも良いが、本実施形態で
は、同公報の実施例2に記載した技術内容(特開平8−
78329号公報に詳しい)を利用するのが好ましい。
【0057】特開平8−78329号公報記載の技術
は、まず触媒元素の添加領域を選択するマスク絶縁膜5
004を150nmに形成する。マスク絶縁膜5004
は触媒元素を添加するために複数箇所の開口部を有して
いる。この開口部の位置によって結晶領域の位置を決定
することができる(図7(B))。
【0058】そして、非晶質シリコン膜5003の結晶
化を助長する触媒元素としてニッケル(Ni)を含有し
た溶液(Ni酢酸塩エタノール溶液)5005をスピン
コート法により塗布する。なお、触媒元素としてはニッ
ケル以外にも、コバルト(Co)、鉄(Fe)、パラジ
ウム(Pd)、ゲルマニウム(Ge)、白金(Pt)、
銅(Cu)、金(Au)等を用いることができる(図7
(B))。
【0059】また、上記触媒元素の添加工程は、レジス
トマスクを利用したイオン注入法またはプラズマドーピ
ング法を用いることもできる。この場合、添加領域の占
有面積の低減、後述する横成長領域の成長距離の制御が
容易となるので、微細化した回路を構成する際に有効な
技術となる。
【0060】触媒元素の添加工程が終了したら、次に、
450℃で1時間程度の水素出しの後、不活性雰囲気、
水素雰囲気または酸素雰囲気中において500〜960
℃(代表的には550〜650℃)の温度で4〜24時
間の加熱処理を加えて非晶質シリコン膜5003の結晶
化を行う。本実施形態では窒素雰囲気で570℃で14
時間の加熱処理を行う。
【0061】この時、非晶質シリコン膜5003の結晶
化は、ニッケルを添加した領域4006で発生した核か
ら優先的に進行し、基板5001の基板面に対してほぼ
平行に成長した多結晶シリコン膜からなる結晶領域50
07が形成される。この結晶領域5007を横成長領域
と呼ぶ。横成長領域は比較的揃った状態で個々の結晶が
集合しているため、全体的な結晶性に優れるという利点
がある。
【0062】なお、マスク絶縁膜5004を用いずに、
Ni酢酸溶液を非晶質シリコン膜の前面に塗布し結晶化
させることもできる。
【0063】図7(D)を参照する。次に、触媒元素の
ゲッタリングプロセスを行う。まず、リンイオンのドー
ピングを選択的に行う。マスク絶縁膜5004が形成さ
れた状態で、リンのドーピングを行う。すると、多結晶
シリコン膜のマスク絶縁膜5004で覆われていない部
分5008のみに、リンがドーピングされる(これらの
領域をリン添加領域5008と呼ぶ)。このとき、ドー
ピングの加速電圧と、酸化膜で成るマスクの厚さを最適
化し、リンがマスク絶縁膜5004を突き抜けないよう
にする。このマスク絶縁膜5004は、必ずしも酸化膜
でなくてもよいが、酸化膜は活性層に直接触れても汚染
の原因にならないので都合がよい。
【0064】リンのドーズ量は、1×1014から1×1
15ions/cm2程度とすると良い。本実施形態で
は、5×1014ions/cm2のドーズをイオンドー
ピング装置を用いて行った。
【0065】なお、イオンドープの際の加速電圧は10
keVとした。10keVの加速電圧であれば、リンは
150nmのマスク絶縁膜をほとんど通過することがで
きない。
【0066】図7(E)を参照する。次に、600℃の
窒素雰囲気にて1〜12時間(本実施形態では12時
間)熱アニールし、ニッケル元素のゲッタリングを行っ
た。こうすることによって、図7(E)において矢印で
示されるように、ニッケルがリンに吸い寄せられること
になる。600℃の温度のもとでは、リン原子は膜中を
ほとんど動かないが、ニッケル原子は数100μm程度
またはそれ以上の距離を移動することができる。このこ
とからリンがニッケルのゲッタリングに最も適した元素
の1つであることが理解できる。
【0067】次に図8(A)を参照し、多結晶シリコン
膜をパターニングする工程を説明する。このとき、リン
の添加領域5008、すなわちニッケルがゲッタリング
された領域が残らないようにする。このようにして、ニ
ッケル元素をほとんど含まない多結晶シリコン膜の活性
層5009〜5011が得られた。得られた多結晶シリ
コン膜の活性層5009〜5011が後にTFTの活性
層となる。
【0068】図8(B)を参照する。活性層5009〜
5011を形成したら、その上にシリコンを含む絶縁膜
でなるゲイト絶縁膜5012を70nmに成膜する。そ
して、酸化性雰囲気において、800〜1100℃(好
ましくは950〜1050℃)で加熱処理を行い、活性
層5009〜5011とゲイト絶縁膜5012の界面に
熱酸化膜(図示せず)を形成する。
【0069】なお、触媒元素をゲッタリングするための
加熱処理(触媒元素のゲッタリングプロセス)を、この
段階で行っても良い。その場合、加熱処理は処理雰囲気
中にハロゲン元素を含ませ、ハロゲン元素による触媒元
素のゲッタリング効果を利用する。なお、ハロゲン元素
によるゲッタリング効果を十分に得るためには、上記加
熱処理を700℃を超える温度で行なうことが好まし
い。この温度以下では処理雰囲気中のハロゲン化合物の
分解が困難となり、ゲッタリング効果が得られなくなる
恐れがある。また、この場合ハロゲン元素を含むガスと
して、代表的にはHCl、HF、NF3、HBr、C
2、ClF3、BCl2、F2、Br2等のハロゲンを含
む化合物から選ばれた一種または複数種のものを用いる
ことができる。この工程においては、例えばHClを用
いた場合、活性層中のニッケルが塩素の作用によりゲッ
タリングされ、揮発性の塩化ニッケルとなって大気中へ
離脱して除去されると考えられる。また、ハロゲン元素
を用いて触媒元素のゲッタリングプロセスを行う場合、
触媒元素のゲッタリングプロセスを、マスク絶縁膜50
04を除去した後、活性層をパターンニングする前に行
なってもよい。また、触媒元素のゲッタリングプロセス
を、活性層をパターンニングした後に行なってもよい。
また、いずれのゲッタリングプロセスを組み合わせて行
なってもよい。
【0070】次に、図示しないアルミニウムを主成分と
する金属膜を成膜し、パターニングによって後のゲイト
電極の原型を形成する。本実施形態では2wt%のスカ
ンジウムを含有したアルミニウム膜を用いる。
【0071】また、導電性を付与するための不純物を添
加した多結晶シリコン膜によってゲイト電極を形成して
も良い。
【0072】次に、特開平7−135318号公報記載
の技術により多孔性陽極酸化膜5013〜5020、無
孔性陽極酸化膜5021〜5024およびゲイト電極5
025〜5028を形成する(図8(B))。
【0073】こうして図8(B)の状態が得られたら、
次にゲイト電極5025〜5028および多孔性陽極酸
化膜5013〜5020をマスクとしてゲイト絶縁膜5
012をエッチングする。そして、多孔性陽極酸化膜5
013〜5020を除去し、図8(C)の状態を得る。
なお、図8(C)において5029〜5032で示され
るのは加工後のゲイト絶縁膜である。
【0074】図9(A)を参照する。次に、一導電性を
付与する不純物元素の添加工程を行う。不純物元素とし
てはNチャネル型ならばP(リン)またはAs(砒
素)、P型ならばB(ボロン)またはGa(ガリウム)
を用いれば良い。
【0075】本実施形態では、Nチャネル型およびPチ
ャネル型のTFTを形成するための不純物添加をそれぞ
れ2回の工程に分けて行う。
【0076】最初に、Nチャネル型のTFTを形成する
ための不純物添加を行う。まず、1回目の不純物添加
(本実施形態ではP(リン)を用いる)を高加速電圧8
0keV程度で行い、n-領域を形成する。このn-領域
は、Pイオン濃度が1×1018atoms/cm3〜1
×1019atoms/cm3となるように調節する。
【0077】さらに、2回目の不純物添加を低加速電圧
10keV程度で行い、n+領域を形成する。この時は、
加速電圧が低いので、ゲイト絶縁膜がマスクとして機能
する。また、このn+領域は、シート抵抗が500Ω以
下(好ましくは300Ω以下)となるように調節する。
【0078】以上の工程を経て、CMOS回路を構成す
るNチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域
5033および5034、低濃度不純物領域5037、
チャネル形成領域5040が形成される。また、画素T
FTを構成するNチャネル型TFTのソース領域および
ドレイン領域5035および5036、低濃度不純物領
域5038、5039、チャネル形成領域5041、5
042が確定する(図9(A))。
【0079】なお、図9(A)に示す状態ではCMOS
回路を構成するPチャネル型TFTの活性層は、Nチャ
ネル型TFTの活性層と同じ構成となっている。
【0080】次に、図9(B)に示すように、Nチャネ
ル型TFTを覆ってレジストマスク5043を設け、P
型を付与する不純物イオン(本実施形態ではボロンを用
いる)の添加を行う。
【0081】この工程も前述の不純物添加工程と同様に
2回に分けて行うが、Nチャネル型をPチャネル型に反
転させる必要があるため、前述のPイオンの添加濃度の
数倍程度の濃度のB(ボロン)イオンを添加する。
【0082】こうしてCMOS回路を構成するPチャネ
ル型TFTのソース領域およびドレイン領域5044お
よび5045、低濃度不純物領域5046、チャネル形
成領域5047が形成される(図9(B))。
【0083】また、導電性を付与するための不純物を添
加した多結晶シリコン膜によってゲイト電極を形成した
場合は、低濃度不純物の形成には公知のサイドウォール
構造を用いれば良い。
【0084】次に、ファーネスアニール、レーザーアニ
ール、ランプアニール等の組み合わせによって不純物イ
オンの活性化を行う。それと同時に添加工程で受けた活
性層の損傷も修復される。
【0085】図9(C)を参照する。次に、第1層間絶
縁膜5048として酸化シリコン膜と窒化シリコン膜と
の積層膜を形成し、コンタクトホールを形成した後、ソ
ース電極およびドレイン電極5049〜5053を形成
する。なお、第1層間絶縁膜5048として有機性樹脂
膜を用いることもできる。
【0086】図10を参照する。次に、第2層間絶縁膜
5054を窒化シリコン膜で形成する。そして、第2層
間絶縁膜5054の一部をエッチングし、画素TFTの
ドレイン電極5053の上部に第2層間絶縁膜を挟んで
ブラックマトリクス5055を形成する。本実施形態で
は、ブラックマトリクス5055にはTi(チタン)が
用いられた。なお、本実施形態では、画素TFTとブラ
ックマトリクスとの間で保持容量が形成される。
【0087】そして次に、有機性樹脂膜からなる第3層
間絶縁膜5056を0.5〜3μmの厚さに形成する。
有機性樹脂膜としては、ポリイミド、アクリル、ポリイ
ミドアミド等が用いられる。有機性樹脂膜の利点は、成
膜方法が簡単である点、容易に膜厚を厚くできる点、比
誘電率が低いので寄生容量を低減できる点、平坦性に優
れている点などが挙げられる。なお、上述した以外の有
機性樹脂膜を用いることもできる。
【0088】次に、第2層間絶縁膜5054および第3
層間絶縁膜5056にコンタクトホールを形成し、画素
電極5057を120nmの厚さに形成する。なお、本
実施形態は透過型のアクティブマトリクス液晶表示装置
の例であるため、画素電極5057を構成する導電膜と
してITO等の透明導電膜を用いる。
【0089】次に、基板全体を350℃の水素雰囲気で
1〜2時間加熱し、素子全体の水素化を行うことで膜中
(特に活性層中)のダングリングボンド(不対結合手)
を補償する。なお、この水素化処理を、プラズマ化させ
ることによってできた水素で行っても良い。
【0090】以上の工程を経て同一基板上にCMOS回
路および画素マトリクス回路を有するアクティブマトリ
クス基板が完成する。
【0091】次に、上記の工程によって作製されたアク
ティブマトリクス基板をもとに、アクティブマトリクス
型液晶表示装置を作製する工程を説明する。
【0092】図10(B)の状態のアクティブマトリク
ス基板に配向膜5059を形成する。本実施形態では、
配向膜5058にはポリイミドを用いた。次に、対向基
板を用意する。対向基板は、ガラス基板5059、透明
導電膜から成る対向電極5060、配向膜5061とで
構成される。
【0093】なお、本実施形態では、配向膜にはポリイ
ミド膜を用いた。なお、配向膜形成後、ラビング処理を
施した。なお、本実施形態では、配向膜に比較的大きな
プレチル角を持つようなポリイミドを用いた。
【0094】次に、上記の工程を経たアクティブマトリ
クス基板と対向基板とを公知のセル組み工程によって、
シール材やスペーサ(共に図示せず)などを介して貼り
合わせる。その後、両基板の間にネマチック液晶506
3を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止す
る。よって、図10(C)に示すようなアクティブマト
リクス型液晶パネルが完成する。
【0095】次に、図11を参照する。図10(C)の
アクティブマトリクス型液晶パネルに一対の偏光板50
64および5065を設ける、次に、アクティブマトリ
クス型液晶パネルの対向基板側(光の出射側)に1/4
波長板を設ける。
【0096】以上のようにして、本実施形態のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0097】なお、本実施形態で説明した非晶質シリコ
ン膜の結晶化の方法の代わりに、レーザー光(代表的に
はエキシマレーザー光)によって、非晶質シリコン膜の
結晶化を行ってもよい。また、エキシマレーザー光に
は、連続発光エキシマレーザー光を用いても良い
【0098】また、多結晶シリコン膜を用いる代わり
に、スマートカット、SIMOX、エルトラン等のSO
I構造(SOI基板)を用いて他のプロセスを行っても
よい。
【0099】(実施形態7)
【0100】本実施形態では、上述の実施形態6で説明
した、本発明の液晶表示装置の作製方法の別の例につい
て説明する。なお、ここでは、CMOS回路の基本構成
であるインバータ回路を図12および図13を用いて説
明する。
【0101】図12を参照する。基板6001はガラス
基板、プラスチック基板、セラミックス基板などを用い
ることができる。また、酸化シリコン膜や窒化シリコン
膜などの絶縁膜を表面に形成したシリコン基板やステン
レスに代表される金属基板を用いても良い。勿論、石英
基板をもちいることも可能である。
【0102】そして、基板6001のTFTが形成され
る主表面には、窒化シリコン膜から成る下地膜6002
と、酸化シリコン膜から成る下地膜6003が形成され
る。これらの下地膜はプラズマCVD法やスパッタ法で
形成されるものであり、基板6001からTFTに有害
な不純物が半導体層へ拡散することを防ぐために設けて
ある。そのために、窒化シリコン膜からなる下地膜60
02を20〜100nm、代表的には50nmの厚さに
形成し、さらに酸化シリコン膜ならなる下地膜6003
を50〜500nm、代表的には150〜200nmの
厚さに形成すれば良い。
【0103】勿論、下地膜を窒化シリコン膜からなる下
地膜6002または、酸化シリコン膜ならなる下地膜6
003のどちらか一方のみで形成しても良いが、TFT
の信頼性のを考慮すると2層構造とすることが最も望ま
しかった。
【0104】下地膜6003に接して形成される半導体
層は、プラズマCVD法、減圧CVD法、スパッタ法な
どの成膜法で形成される非晶質半導体を、レーザー結晶
化法や熱処理による固相成長法で結晶化された、結晶質
半導体を用いることが望ましい。また、前記成膜法で形
成される微結晶半導体を適用することも可能である。こ
こで適用できる半導体材料は、シリコン(Si)、ゲル
マニウム(Ge)、またシリコンゲルマニウム合金、炭
化シリコンがあり、その他にガリウム砒素などの化合物
半導体材料を用いることもできる。
【0105】半導体層は10〜100nm、代表的には
50nmの厚さとして形成されるものである。プラズマ
CVD法で作製される非晶質半導体膜には10〜40at
om%の割合で膜中に水素が含まれているが、結晶化の工
程に先立って400〜500℃の熱処理の工程を行い水
素を膜中から脱離させて含有水素量を5atom%以下とし
ておくことが望ましい。また、非晶質シリコン膜をスパ
ッタ法や蒸着法などの他の作製方法で形成しても良い
が、膜中に含まれる酸素、窒素などの不純物元素を十分
低減させておくことが望ましい。
【0106】また、下地膜と非晶質半導体膜とは同じ成
膜法で形成可能であるので、下地膜6002と下地膜6
003と、さらに半導体層を連続形成すると良い。それ
ぞれの膜が形成された後、その表面が大気雰囲気に触れ
ないことにより、その表面の汚染を防ぐことができる。
その結果、TFTの特性バラツキを発生させる要因の一
つをなくすことができた。
【0107】非晶質半導体膜を結晶化する工程は、公知
のレーザー結晶化技術または熱結晶化の技術を用いれば
良い。また、触媒元素を用いた熱結晶化の技術により結
晶質半導体膜を用いることもできる。さらに、触媒元素
を用いた熱結晶化の技術により形成された結晶質半導体
膜に対して、ゲッタリングの工程を加えて、前記触媒元
素を除去すると優れたTFT特性を得ることができる。
【0108】こうして形成された結晶質半導体膜を、第
1のフォトマスクを使用して、公知のパターニング法に
よりレジストマスクを形成し、ドライエッチング法によ
り第2の島状半導体層(活性層)6004と、第1の島
状半導体層(活性層)6005を形成した。
【0109】次に、第2の島状半導体層6004と、第
1の島状半導体層6005との表面に、酸化シリコンま
たは窒化シリコンを主成分とするゲート絶縁膜6006
を形成する。ゲート絶縁膜6006は、プラズマCVD
法やスパッタ法で形成し、その厚さを10〜200n
m、好ましくは50〜150nmとして形成すれば良い
(図12(A))。
【0110】そして、第2のフォトマスクにより、第2
の島状半導体層6004と、第1の島状半導体層600
5のチャネル形成領域を覆うレジストマスク6007、
6008を形成した。このとき、配線を形成する領域に
もレジストマスク6009を形成しておいても良い。
【0111】そして、n型を付与する不純物元素を添加
することにより第2の不純物領域を形成する工程を行っ
た。結晶質半導体材料に対してn型を付与する不純物元
素としては、リン(P)、砒素(As)、アンチモン
(Sb)などが知られているが、ここでは、リンを用
い、フォスフィン(PH3)を用いたイオンドープ法で
行った。この工程では、ゲート絶縁膜6006を通して
その下の半導体層にリンを添加するために、加速電圧は
80keVと高めに設定した。半導体層に添加されるリ
ンの濃度は、1×1016〜1×1019atoms/cm3の範囲
にするのが好ましく、ここでは1×1018atoms/cm3
した。そして、半導体層にリンが添加された領域601
0、6011が形成された。ここで形成された第2の不
純物領域の一部は、LDD領域として機能するものであ
る(図12(B))。
【0112】レジストマスクを除去するためには、アル
カリ性の市販の剥離液を用いても良いが、アッシング法
を用いると効果的であった。アッシング法は酸化雰囲気
中でプラズマを形成し、そこに硬化したレジストをさら
して除去する方法であるが、その雰囲気中に酸素の他に
水蒸気を添加しておくと効果的であった。
【0113】そして、ゲート絶縁膜6006の表面に第
1の導電層6012を形成した。第1の導電層6012
は、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を主成分と
する導電性材料を用いて形成する。そして、第1の導電
層6007の厚さは10〜100nm、好ましくは15
0〜400nmで形成すれば良い(図15(C))。
【0114】例えば、WMo、TaN、MoTa、WS
ix(x=2.4<X<2.7)などの化合物を用いることができ
る。
【0115】Ta、Ti、Mo、Wなどの導電性材料
は、AlやCuに比べ抵抗率が高いが、作製する回路の
面積との関係で、100cm2程度までならば問題なく
使用することができた。
【0116】次に、第3のフォトマスクによりレジスト
マスク6013、6014、6015、6016を形成
した。レジストマスク6013は、pチャネル型TFT
のゲート電極を形成するためのものであり、レジストマ
スク6015、6016は、ゲート配線およびゲートバ
スラインを形成するためのものであった。また、レジス
トマスク6014は第1の島状半導体層の全面を覆って
形成され、次の工程において、不純物が添加されるのを
阻止するマスクとするために設けられた。
【0117】第1の導電層はドライエッチング法により
不要な部分が除去され、第2のゲート電極6017と、
ゲート配線6019と、ゲートバスライン6020が形
成された。ここで、エッチング後残渣が残っている場合
には、アッシング処理すると良かった。
【0118】そして、レジストマスク6013、601
4、6015、6016をそのまま残して、pチャネル
型TFTが形成される第2の島状半導体層6004の一
部に、p型を付与する不純物元素を添加して第3の不純
物領域を形成する工程を行った。p型を付与する不純物
元素としては、ボロン(B)、アルミニウム(Al)、
ガリウム(Ga)、が知られているが、ここではボロン
をその不純物元素として、ジボラン(B26)を用いて
イオンドープ法で添加した。ここでも加速電圧を80k
eVとして、2×1020atoms/cm3の濃度にボロンを添
加した。そして、図12(D)に示すようにボロンが高
濃度に添加された第3の不純物領域6021、6022
が形成された。
【0119】図12(D)で設けられたレジストマスク
を除去した後、第4のフォトマスクを用いてレジストマ
スク6023、6024、6025を形成した。第4の
フォトマスクはnチャネル型TFTのゲート電極を形成
するためのものであり、ドライエッチング法により第1
のゲート電極6026が形成された。このとき第1のゲ
ート電極6026は、第2の不純物領域6010、60
11の一部とゲート絶縁膜を介して重なるように形成さ
れた(図12(E))。
【0120】そして、レジストマスク6023、602
4、6025を完全に除去した後、第5のフォトマスク
によりレジストマスク6029、6030、6031を
形成した。レジストマスク6030は第1のゲート電極
6026とを覆って、さらに第2の不純物領域601
0、6011の一部と重なる形で形成されたものであっ
た。レジストマスク6030は、LDD領域のオフセッ
ト量を決めるものであった。
【0121】また、ここでレジストマスク6030を使
用してゲート絶縁膜の一部を除去して、第1の不純物領
域が形成される半導体層の表面を露出させておいても良
い。このようにすると、次の工程で実施されるn型を付
与する不純物元素を添加する工程を効果的に実施するこ
とができる。
【0122】そして、n型を付与する不純物元素を添加
して第1の不純物領域を形成する工程を行った。そし
て、ソース領域となる第1の不純物領域6032とドレ
イン領域となる第1の不純物領域6033が形成され
た。ここでは、フォスフィン(PH3)を用いたイオン
ドープ法で行った。この工程でも、ゲート絶縁膜600
6を通してその下の半導体層にリンを添加するために、
加速電圧は80keVと高めに設定した。この領域のリ
ンの濃度はn型を付与する第1の不純物元素を添加する
工程と比較して高濃度であり、1×1019〜1×1021
atoms/cm3とするのが好ましく、ここでは1×1020ato
ms/cm3とした(図13(A))。
【0123】そして、ゲート絶縁膜6006、第1およ
び第2のゲート電極6026、6017、ゲート配線6
027、ゲートバスライン6028の表面に第1の層間
絶縁膜6034、6035を形成した。第1の層間絶縁
膜6034は窒化シリコン膜であり、50nmの厚さで
形成された。また第1の層間絶縁膜6035は酸化シリ
コン膜であり、950nmの厚さに形成された。
【0124】ここで形成された窒化シリコン膜から成る
第1の層間絶縁膜6034は次の熱処理の工程を行うた
めに必要なものであった。これは第1および第2のゲー
ト電極6026、6017、ゲート配線6027、ゲー
トバスライン6028の表面が酸化することを防ぐため
に効果的であった。
【0125】熱処理の工程は、それぞれの濃度で添加さ
れたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化する
ために行う必要があった。この工程は、電気加熱炉を用
いた熱アニール法や、前述のエキシマレーザーを用いた
レーザーアニール法や、ハロゲンランプを用いたラピッ
ドサーマルアニール法(RTA法)で行えば良い。しか
し、レーザーアニール法は低い基板加熱温度で活性をす
ることができるが、ゲート電極の下にかくれる領域まで
活性化させることは困難であった。従って、ここでは熱
アニール法で活性化の工程を行った。加熱処理は、窒素
雰囲気中において300〜700℃、好ましくは350
〜550℃、ここでは450℃、2時間の処理を行っ
た。
【0126】この熱処理の工程において、窒素雰囲気中
に3〜90%の水素を添加しておいても良い。また、熱
処理の工程の後に、さらに3〜100%の水素雰囲気中
で150〜500℃、好ましくは300〜450℃で2
〜12時間の水素化処理の工程を行うと良い。または、
150〜500℃、好ましくは200〜450℃の基板
温度で水素プラズマ処理をしても良い。いずれにして
も、水素が半導体層中やその界面に残留する欠陥を補償
することにより、TFTの特性を向上させることができ
た。
【0127】第1の層間絶縁膜6034、6035はそ
の後、第6のフォトマスクを用い、所定のレジストマス
クを形成した後、エッチング処理によりそれぞれのTF
Tのソース領域と、ドレイン領域に達するコンタクトホ
ールが形成された。そして、第2の導電層を形成し、第
7のフォトマスクを用いたパターニングの工程によりソ
ース電極6036、6037とドレイン電極6038を
形成した。図示していないが、本実施形態ではこの電極
第2の導電層を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl
膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続し
て形成した3層構造の電極として用いた。
【0128】以上の工程で、pチャネル型TFTは自己
整合的(セルフアライン)に形成され、nチャネル型T
FTは非自己整合的(ノンセルフアライン)に形成され
た。
【0129】CMOS回路のnチャネル型TFTにはチ
ャネル形成領域6042、第1の不純物領域6045、
6046、第2の不純物領域6043、6044が形成
された。ここで、第2の不純物領域は、ゲート電極と重
なる領域(GOLD領域)6043a、6044aと、
ゲート電極と重ならない領域(LDD領域)6043
b、6044bがそれぞれ形成された。そして、第1の
不純物領域6045はソース領域として、第1の不純物
領域6046はドレイン領域となった。
【0130】一方、pチャネル型TFTは、チャネル形
成領域6039、第3の不純物領域6040、6041
が形成された。そして、第3の不純物領域6040はソ
ース領域として、第3の不純物領域6041はドレイン
領域となった(図13(B))。
【0131】また、図13(C)はインバータ回路の上
面図を示し、TFT部分のA−A'断面構造、ゲート配
線部分のB−B' 断面構造,ゲートバスライン部分のC
−C' 断面構造は、図13(B)と対応している。本実
施形態において、ゲート電極とゲート配線とゲートバス
ラインとは、第1の導電層から形成されている。
【0132】図12と図13では、nチャネル型TFT
とpチャネル型TFTとを相補的組み合わせて成るCM
OS回路を例にして示したが、nチャネル型TFTを用
いたNMOS回路や、アクティブマトリクス回路等も同
様に作製される。
【0133】作製されたアクティブマトリクス基板は、
実施形態6と同様の方法によってアクティブマトリクス
型液晶パネルとされる。
【0134】そして、実施形態6と同様に、アクティブ
マトリクス型液晶パネルに一対の偏光板を設ける、次
に、アクティブマトリクス型液晶パネルの対向基板側
(光の出射側)に1/4波長板を設ける。
【0135】以上のようにして、本実施形態のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0136】
【発明の効果】
【0137】本発明によると、液晶表示装置の使用者の
眼球は、直線偏光が位相差板によって変換された楕円偏
光または円偏光を検知し画像を認識するので、従来の直
線偏光を検知する液晶表示装置と比較して、使用者の眼
に負担をかけることはない。よって、視力の低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置の概略構成図である。
【図2】 実施形態1による本発明の液晶表示装置の概
略構成図である。
【図3】 実施形態2による本発明の液晶表示装置を用
いたノートブック型パーソナルコンピュータの例であ
る。
【図4】 実施形態3による本発明の液晶表示装置を用
いたデスクトップ型パーソナルコンピュータの例であ
る。
【図5】 実施形態4による本発明の液晶表示装置を用
いたプロジェクタの例である。
【図6】 実施形態4による本発明の液晶表示装置を用
いた電子機器の例である。
【図7】 実施形態6による本発明の液晶表示装置の作
製工程例である。
【図8】 実施形態6による本発明の液晶表示装置の作
製工程例である。
【図9】 実施形態6による本発明の液晶表示装置の作
製工程例である。
【図10】 実施形態6による本発明の液晶表示装置の
作製工程例である。
【図11】 実施形態6による本発明の液晶表示装置の
作製工程例である。
【図12】 実施形態7による本発明の液晶表示装置の
作製工程例である。
【図13】 実施形態7による本発明の液晶表示装置の
作製工程例である。
【図14】 従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【符号の説明】
101 液晶パネル 102、103 偏光板 104 バックライト 105 位相差板 106 観察者の眼球

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶パネルと、 液晶パネルの光の出射側の上部に設けられた偏光板と、 前記偏光板の上部に設けられた位相差板と、を有する液
    晶表示装置。
  2. 【請求項2】液晶表示パネルから出射される画像情報を
    有する光を偏光板によって直線偏光に変換し、前記直線
    偏光を位相差板によって円偏光または楕円偏光に変換す
    ることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記位相差板は、1/4波長板であること
    を特徴とする請求項に記載の液晶表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009122423A (ja) * 2007-11-15 2009-06-04 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd 液晶表示素子
JP2012118117A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 表示装置の製造方法

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