JP2000221039A - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

Info

Publication number
JP2000221039A
JP2000221039A JP11026175A JP2617599A JP2000221039A JP 2000221039 A JP2000221039 A JP 2000221039A JP 11026175 A JP11026175 A JP 11026175A JP 2617599 A JP2617599 A JP 2617599A JP 2000221039 A JP2000221039 A JP 2000221039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
digital signal
angular velocity
digital
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11026175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4178191B2 (ja
Inventor
Keiichi Okano
恵一 岡野
Katsumi Fujimoto
克己 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP02617599A priority Critical patent/JP4178191B2/ja
Publication of JP2000221039A publication Critical patent/JP2000221039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4178191B2 publication Critical patent/JP4178191B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記憶容量が小さくても正確にドリフト補正を
行うことができ、全温度範囲において正確に角速度を検
出することができる振動ジャイロを提供する。 【解決手段】 振動ジャイロ10は角速度センサ12を
含む。角速度センサ12において2つの出力信号が得ら
れる圧電素子16a,16bは、A/Dコンバータ3
0,32の入力端にそれぞれ接続される。A/Dコンバ
ータ30,32の出力端は、デジタル信号を処理するた
めのデジタル信号処理装置34の2つの入力端にそれぞ
れ接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は振動ジャイロに関
し、特にたとえば、カーナビゲーションシステムやカメ
ラの手振れ防止用などとして角速度を検出するために用
いられる振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の振動ジャイロの一例を
示すブロック図である。振動ジャイロ1は、角速度セン
サ2を含む。角速度センサ2としては、たとえば正3角
柱状の振動体3の側面に圧電素子4a,4b,4cを形
成したものが用いられる。そして、圧電素子4a,4b
と圧電素子4cとの間に、発振回路5が接続される。さ
らに、圧電素子4a,4bは差動増幅回路6の入力端に
接続される。差動増幅回路6の出力信号は同期検波回路
7に接続され、さらに同期検波回路7は直流増幅回路8
に接続される。
【0003】このような振動ジャイロ1では、圧電素子
4cの出力信号が発振回路5に帰還され、この信号が増
幅され、さらに位相補正されたのち、駆動信号として圧
電素子4a,4bに入力される。それにより、振動体3
は、圧電素子4c形成面に直交する向きに屈曲振動す
る。このとき、圧電素子4a,4bの屈曲状態は同じと
なり、これらの圧電素子4a,4bからは、同じ信号が
出力される。そのため、差動増幅回路6からは信号が出
力されず、直流増幅回路8からも信号が出力されない。
したがって、角速度センサ2に角速度が加わっていない
ことがわかる。
【0004】この状態で、振動体3の軸を中心として角
速度が加わると、屈曲振動に直交する向きにコリオリ力
が働く。このコリオリ力によって、振動体3の振動方向
が変わる。そのため、圧電素子4a,4bの屈曲状態に
差が生じ、圧電素子4a,4bの一方においてはコリオ
リ力に対応して出力信号が増加し、他方においてはコリ
オリ力に対応して出力信号が減少する。そのため、差動
増幅回路6からはコリオリ力に対応した大きい出力信号
を得ることができる。そして、同期検波回路7におい
て、差動増幅回路6の出力信号が、発振回路5の信号に
同期して検波される。それにより、差動増幅回路6の出
力信号の正部分のみまたは負部分のみ、または正負のい
ずれかを反転した信号が検波される。この信号が直流増
幅回路8で増幅され、コリオリ力に対応した直流信号が
得られる。なお、角速度の方向が逆の場合には、同期検
波回路7において、差動増幅回路6の出力信号の逆極性
の部分が検波される。したがって、直流増幅回路8の出
力信号の極性から、角速度の方向を知ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、角速度
センサには温度ドリフトがあり、雰囲気温度が変化する
と、角速度センサの出力信号が変化する。そのため、角
速度センサに加わる角速度が同じでも、雰囲気温度が変
化すると、その出力信号が変化し、正確な角速度を検出
することができない。そこで、温度ドリフトを補正する
ために、個々の振動ジャイロについて、予め温度を変化
させて温度ドリフトを実測し、各温度におけるドリフト
値をROMなどに記憶させ、実際に振動ジャイロを使用
するときに、温度センサで温度を測定し、その温度にお
けるドリフト値をROMから読み出し、振動ジャイロの
出力信号を補正することが考えられる。
【0006】ところが、温度ドリフトは、個々の振動ジ
ャイロによって全て異なり、しかも温度変化に比例して
変化するものではないため、正確に補正をしようとすれ
ば、細かく温度を変化させ、各温度におけるドリフト値
を実測しなければならない。そして、各温度における多
くのドリフト値を記憶させるためには、ROMの記憶容
量を大きくする必要がある。また、温度の変化幅を大き
くすれば、実測するドリフト値の数は減るが、データの
数が少ないため、正確な補正をすることができない。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、記
憶容量が小さくても正確にドリフト補正を行うことがで
き、全温度範囲において正確に角速度を検出することが
できる振動ジャイロを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる振動ジ
ャイロは、角速度に対応したアナログ信号を出力する角
速度センサと、角速度センサの出力信号をデジタル信号
に変換するためのA/Dコンバータと、A/Dコンバー
タから出力されるデジタル信号を処理するためのデジタ
ル信号処理装置とを含み、デジタル信号処理装置におい
て、デジタル信号を取り込み記憶し、記憶したデジタル
信号から角速度に対応した信号を算出し出力する、振動
ジャイロである。この発明にかかる振動ジャイロでは、
デジタル信号処理装置において、デジタル信号にドリフ
トがある場合に、記憶したデジタル信号から角速度に対
応した信号を補正する。また、この発明にかかる振動ジ
ャイロでは、デジタル信号処理装置において、デジタル
信号をデジタル信号における0点間のピーク点を正弦波
の最大値とする正弦波近似する。さらに、この発明にか
かる振動ジャイロでは、デジタル信号処理装置におい
て、最新の複数のデジタル信号を記憶する。また、この
発明にかかる振動ジャイロでは、角速度センサの出力信
号は2つの出力信号を含み、デジタル信号は2つのデジ
タル信号を含み、A/Dコンバータは2つのA/Dコン
バータを含み、2つのA/Dコンバータの一方は2つの
出力信号の一方を2つのデジタル信号の一方に変換し、
2つのA/Dコンバータの他方は2つの出力信号の他方
を2つのデジタル信号の他方に変換する。さらに、この
発明にかかる振動ジャイロでは、デジタル信号処理装置
において、記憶された2つのデジタル信号の履歴から2
つのデジタル信号のそれぞれの変動を分析し、それらの
変動からドリフトを算出し、角速度に対応した信号を補
正する。また、この発明にかかる振動ジャイロでは、角
速度に対応した信号はデジタル信号である。さらに、こ
の発明にかかる振動ジャイロでは、角速度に対応した信
号が角度に対応した信号に積分されてもよい。
【0009】この発明にかかる振動ジャイロでは、角速
度センサから出力された角速度に対応したアナログ信号
がA/Dコンバータでデジタル信号に変換される。さら
に、デジタル信号処理装置において、デジタル信号が取
り込まれ記憶され、記憶されたデジタル信号から角速度
に対応した信号が算出され出力される。また、デジタル
信号処理装置において、デジタル信号にドリフトがある
場合に、記憶したデジタル信号から角速度に対応した信
号が補正される。さらに、デジタル信号処理装置におい
て、デジタル信号がデジタル信号における0点間のピー
ク点を正弦波の最大値とする正弦波近似される。また、
デジタル信号処理装置において、最新の複数のデジタル
信号が記憶される。さらに、角速度センサの出力信号は
2つの出力信号を含み、デジタル信号は2つのデジタル
信号を含み、A/Dコンバータは2つのA/Dコンバー
タを含み、2つのA/Dコンバータの一方は2つの出力
信号の一方を2つのデジタル信号の一方に変換し、2つ
のA/Dコンバータの他方は2つの出力信号の他方を2
つのデジタル信号の他方に変換する。また、デジタル信
号処理装置において、記憶された2つのデジタル信号の
履歴から2つのデジタル信号のそれぞれの変動が分析さ
れ、それらの変動からドリフトが算出され、角速度に対
応した信号が補正される。さらに、この発明にかかる振
動ジャイロでは、角速度に対応した信号はデジタル信号
である。また、この発明にかかる振動ジャイロでは、角
速度に対応した信号が角度に対応した信号に積分されて
もよい。
【0010】この発明の上述の目的、その他の目的、特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる振動ジ
ャイロの一例を示すブロック図である。振動ジャイロ1
0は、角速度センサ12を含む。角速度センサ12は、
図2に示すように、たとえば正3角柱状の振動体14を
含む。振動体14は、たとえばエリンバ、鉄−ニッケル
合金、石英、ガラス、水晶、セラミックなど、一般的に
機械的な振動を生じる材料で形成される。振動体14の
3つの側面には、それぞれ圧電素子16a,16b,1
6cが形成される。
【0012】圧電素子16aは、図3に示すように、た
とえば圧電セラミックなどからなる圧電層18aを含
む。圧電層18aの両面には、電極20a,22aが形
成される。そして、一方の電極22aが、振動体14の
側面に接着される。同様に、圧電素子16b,16cは
圧電層18b,18cを含み、その両面に電極20b,
22bおよび電極20c,22cが形成される。そし
て、これらの圧電素子16b,16cの一方の電極22
b,22cが、振動体14の側面に接着される。
【0013】圧電素子16a,16bには、それぞれ抵
抗24,26が接続される。これらの抵抗24,26と
圧電素子16cとの間に、発振回路28が接続される。
この場合、圧電素子16cからの出力信号が、発振回路
28に帰還される。そして、発振回路28において、帰
還された信号が増幅され、さらに位相調整されて、駆動
信号が形成される。この駆動信号が圧電素子16a,1
6bに与えられ、それによって振動体14が屈曲振動す
る。
【0014】さらに、圧電素子16a,16bは、アナ
ログ信号をデジタル信号に変換するための2つのA/D
コンバータ30,32の入力端にそれぞれ接続される。
2つのA/Dコンバータ30,32の出力端は、デジタ
ル信号を処理するためのデジタル信号処理装置34の2
つの入力端にそれぞれ接続される。
【0015】この振動ジャイロ10では、発振回路28
からの駆動信号によって圧電素子16a,16bが伸縮
し、それによって、振動体14が圧電素子16c形成面
に直交する向きに屈曲振動する。このとき、圧電素子1
6a,16bの屈曲状態は同じ状態となり、これらの圧
電素子16a,16bからは、同じ信号が出力される。
【0016】角速度センサ12の軸を中心として角速度
が加わると、振動体14の屈曲振動の向きと直交する方
向にコリオリ力が働く。それによって、振動体14の屈
曲振動の向きが変わる。そのため、圧電素子16a,1
6bの屈曲状態に差が生じ、それにともなって、圧電素
子16a,16bの出力信号に差が生じる。振動体14
の振動方向の変化は、コリオリ力に対応しているため、
圧電素子16a,16bの出力信号の変化もコリオリ力
に対応したものとなる。つまり、圧電素子16a,16
bの一方の出力信号がコリオリ力に対応して増加する
と、他方の出力信号がコリオリ力に対応して減少する。
【0017】また、圧電素子16aの出力信号(アナロ
グ信号)および圧電素子16bの出力信号(アナログ信
号)は、A/Dコンバータ30,32によって、デジタ
ル信号(L信号)およびデジタル信号(R信号)にそれ
ぞれ変換される。そして、これらのデジタル信号は、デ
ジタル信号処理装置34によって、図4に示すフロー図
に基づいて、次のように処理される。
【0018】まず、図4に示すフロー図の最初のステッ
プS1では、整数k、閾値、係数、角速度ゼロにおける
ピーク値LPZ,RPZなどの初期値が設定される。
【0019】次のステップS3では、nが0に設定され
る。
【0020】そして、次のステップS5では、一方のA
/Dコンバータ30から出力されるデジタル信号(L信
号)が取り込まれ、正弦波近似され、記憶される。この
正弦波近似とは、取り込まれたデジタル信号(L信号)
における0点間のピーク点を検出し、検出したピーク点
を正弦波の最大値とする近似である。
【0021】同様に、ステップS7では、他方のA/D
コンバータ32から出力されるデジタル信号(R信号)
が取り込まれ、正弦波近似され、記憶される。
【0022】そして、次のステップS9では、nに1が
加算される。
【0023】以上のステップS5〜S9は、ステップS
11においてnが整数k以上になったと判断されるまで
繰り返して行われ、ステップS11において、nが整数
k以上になったと判断されれば、ステップS13に進
む。
【0024】ステップS13では、この時点でのnの値
をNとした場合に、一方のデジタル信号(L信号)にお
いてnがN−1であるときのピーク値LP(N−1)お
よびnがN−2であるときのピーク値LP(N−2)の
差である信号差LDと、他方のデジタル信号(R信号)
においてnがN−1であるときのピーク値RP(N−
1)およびnがN−2であるときのピーク値RP(N−
2)の差である信号差RDとが、それぞれ算出される。
すなわち、このステップS13では、一方のデジタル信
号(L信号)および他方のデジタル信号(R信号)にお
いて、それぞれ、直前に取り込まれたピーク値およびそ
の前に取り込まれたピーク値の差である信号差が算出さ
れる。
【0025】次のステップS15では、一方のデジタル
信号(L信号)における信号差LDの絶対値と他方のデ
ジタル信号(R信号)における信号差RDの絶対値との
差Dの絶対値が閾値以下であるかどうかが判断される。
【0026】ステップS15において、その差Dの絶対
値が閾値以下であると判断されれば、ドリフトがないと
判断されて、ステップS17に進む。すなわち、その差
Dの絶対値が閾値以下であれば、一方のデジタル信号
(L信号)の変化量と他方のデジタル信号(R信号)の
変化量とがほぼ同じ量で、ドリフトがないと判断され
る。
【0027】ステップS17では、この時点でのnの値
をNとした場合に、一方のデジタル信号(L信号)にお
いてnがN−k〜N−1までにおけるそれぞれのピーク
値LP(N−k)〜LP(N−1)に係数を掛けた値の
平均値LAと角速度ゼロにおけるピーク値LPZの差、
または、他方のデジタル信号(R信号)においてnがN
−k〜N−1までにおけるそれぞれのピーク値RP(N
−k)〜RP(N−1)に係数を掛けた値の平均値RA
と角速度ゼロにおけるピーク値RPZの差が、角速度に
対応したデジタル信号として算出される。
【0028】次のステップS19では、ステップS17
において算出された平均値LAとLPZの差または平均
値RAとRPZの差が、角速度に対応したデジタル信号
として出力される。そして、ステップS5に戻る。
【0029】一方、ステップS15において、差Dの絶
対値が閾値以下でないと判断されれば、ドリフトがある
と判断されて、ステップS21に進む。すなわち、その
差Dの絶対値が閾値以下でなければ、一方のデジタル信
号(L信号)の変化量と他方のデジタル信号(R信号)
の変化量とが大きく異なり、ドリフトがあると判断され
る。
【0030】ステップS21では、この時点でのnの値
をNとした場合に、デジタル信号(L信号)およびデジ
タル信号(R信号)においてnがN−k〜N−1までに
おける履歴が分析され、デジタル信号(L信号)の変動
およびデジタル信号(R信号)の変動が算出される。
【0031】次のステップS23では、デジタル信号
(L信号)の変動の大きさとデジタル信号(R信号)の
変動の大きさとが比較される。
【0032】ステップS23において、デジタル信号
(L信号)の変動の大きさがデジタル信号(R信号)の
変動の大きさより大きいと判断されれば、デジタル信号
(L信号)にドリフトがあるとして、ステップS25に
おいて、この時点でのnの値をNとした場合に、デジタ
ル信号(L信号)において角速度がゼロであるときのピ
ーク値LPZが補正され、ステップS17に進む。
【0033】また、ステップS23において、デジタル
信号(L信号)の変動の大きさがデジタル信号(R信
号)の変動の大きさより大きくないと判断されれば、デ
ジタル信号(R信号)にドリフトがあるとして、ステッ
プS27において、この時点でのnの値をNとした場合
に、デジタル信号(R信号)において角速度がゼロであ
るときのピーク値RPZが補正され、ステップS17に
進む。
【0034】この振動ジャイロ10では、デジタル信号
処理装置34において、以上のステップS1〜S27が
繰り返して行われる。したがって、この振動ジャイロ1
0では、デジタル信号(L信号)またはデジタル信号
(R信号)にドリフトがあっても、そのドリフトを補正
した上で、補正した角速度に対応したデジタル信号が出
力される。
【0035】具体的には、この振動ジャイロ10では、
ドリフトがない場合には、たとえば、図5(A)および
図5(B)に示すL信号およびR信号などが得られる。
この場合、L信号のピーク値は1.18989Vであ
り、R信号のピーク値は0.758582Vである。
【0036】そして、ドリフトがなくコリオリ信号が増
大した場合には、たとえば、図6(A)および図6
(B)に示すL信号およびR信号などが得られる。この
場合、L信号のピーク値は0.387278V変化し
1.577168Vとなり、R信号のピーク値は−0.
356909V変化し0.401673Vとなる。ここ
で、それらの変化値の絶対値の差を見ると0.0303
69Vとなり、その差の絶対値が閾値たとえば0.1V
より小さいので、ドリフトがないと判断され、角速度に
対応したデジタル信号は補正する必要がないとして補正
されない。
【0037】また、R信号中の駆動信号の位相が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が増大した場合に
は、たとえば、図7(A)および図7(B)に示すL信
号およびR信号などが得られる。この場合、L信号のピ
ーク値は0.387278V変化し1.577168V
となり、R信号のピーク値は−0.134752V変化
し0.62383Vとなる。ここで、それらの変化値の
絶対値の差を見ると0.252526Vとなり、その差
の絶対値が閾値たとえば0.1Vより大きいので、ドリ
フトがあると判断され、補正した角速度に対応したデジ
タル信号が出力される。
【0038】また、R信号中の駆動信号の振幅が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が増大した場合に
は、たとえば、図8(A)および図8(B)に示すL信
号およびR信号などが得られる。この場合、L信号のピ
ーク値は0.387278V変化し1.577168V
となり、R信号のピーク値は−0.488933V変化
し0.269649Vとなる。ここで、それらの変化値
の絶対値の差を見ると−0.101655Vとなり、そ
の差の絶対値が閾値たとえば0.1Vより大きいので、
ドリフトがあると判断され、補正した角速度に対応した
デジタル信号が出力される。
【0039】なお、R信号中の駆動信号の位相が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が変化しない場合
には、たとえば、図9(A)および図9(B)に示すL
信号およびR信号などが得られる。この場合、L信号の
ピーク値は変化せず1.18989Vのままであり、R
信号のピーク値は0.0485V変化し0.80708
2Vとなる。ここで、それらの変化値の絶対値の差を見
ると0.0485Vとなり、その差の絶対値が閾値たと
えば0.1Vより小さいので、ドリフトがないと判断さ
れ、角速度に対応したデジタル信号は補正されない。こ
のようにドリフトがあるのにドリフトがないと判断され
て角速度に対応したデジタル信号が補正されなくても、
コリオリ信号が変化していないので問題はない。
【0040】また、R信号中の駆動信号の振幅が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が変化しない場合
には、たとえば、図10(A)および図10(B)に示
すL信号およびR信号などが得られる。この場合、L信
号のピーク値は変化せず1.18989Vのままであ
り、R信号のピーク値は−0.149565V変化し
0.609017Vとなる。ここで、それらの変化値の
絶対値の差を見ると−0.149565Vとなり、その
差の絶対値が閾値たとえば0.1Vより大きいので、ド
リフトがあると判断され、補正した角速度に対応したデ
ジタル信号が出力される。
【0041】以上のように、この振動ジャイロ10で
は、L信号またはR信号に補正の必要なドリフトがあれ
ば、そのドリフトが補正され、補正した角速度に対応し
たデジタル信号が得られる。
【0042】また、この振動ジャイロ10では、整数k
と同じ回数分の最新のデジタル信号(L信号およびR信
号)のデータを記憶しておけばよいので、デジタル信号
処理装置34の記憶容量をあまり大きくする必要がな
い。なお、ドリフトの変化が複雑な場合、整数kの値を
大きくすればよいが、整数kを大きくしても、デジタル
信号(L信号およびR信号)が正弦波近似で記憶される
ので、データが比較的少なく、デジタル信号処理装置3
4の記憶容量をあまり大きくする必要がない。
【0043】さらに、この振動ジャイロ10では、角速
度に対応したデジタル信号が得られるため、そのまま
か、または、その角速度に対応したデジタル信号を積分
回路で時間的に積分して変位角度に対応した信号が得ら
れるようにすれば、この振動ジャイロ10を取り付けた
機器の変位角度に関連または対応した信号をマイコンに
直接伝達することができる。また、マウスやAV機器の
リモートコントロールユニットから出力される一定のル
ールに基づいたコードを出力するように振動ジャイロ1
0の出力信号を変換すれば、たとえば振動ジャイロ10
を持った手の動きだけでマウスやリモートコントロール
ユニットの出力信号が得られ、そのような出力信号を得
るための回路の集約が可能になる。さらに、この振動ジ
ャイロ10の出力信号は、USBに対応するように変換
されてもよい。
【0044】なお、上述の振動ジャイロ10では、正3
角柱状の振動体に圧電素子を接着した角速度センサが用
いられているが、この発明では、角速度センサとして
は、たとえば2つの圧電体板を接着したバイモルフ型の
振動体を用いた角速度センサなど、他の角速度センサが
用いられてもよい。
【0045】また、上述の振動ジャイロ10において、
周辺の状況などを考慮して、整数kや閾値などが変更さ
れてもよい。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、記憶容量の小さいデ
ジタル信号処理装置を用いて、正確なドリフトの補正を
行うことができ、個々の振動ジャイロについて、正確な
補正を行うことかできる。そのため、全ての振動ジャイ
ロについて、温度変化に対して正確な角速度値を出力さ
せることができ、特性のばらつきの小さい振動ジャイロ
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる振動ジャイロの一例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示す振動ジャイロに用いられる角速度セ
ンサの一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示す角速度センサの断面図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロにおいて、デジタル信
号処理装置で行われるデジタル信号の処理を示すフロー
図である。
【図5】図5(A)と図5(B)とは、図1に示す振動
ジャイロにおいて、ドリフトがない場合のL信号、L信
号中の駆動信号およびコリオリ信号とR信号、R信号中
の駆動信号およびコリオリ信号とをそれぞれ示すグラフ
である。
【図6】図6(A)と図6(B)とは、図1に示す振動
ジャイロにおいて、ドリフトがなくコリオリ信号が増大
した場合のL信号、L信号中の駆動信号およびコリオリ
信号とR信号、R信号中の駆動信号およびコリオリ信号
とをそれぞれ示すグラフである。
【図7】図7(A)と図7(B)とは、図1に示す振動
ジャイロにおいて、R信号中の駆動信号の位相が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が増大した場合の
L信号、L信号中の駆動信号およびコリオリ信号とR信
号、R信号中の駆動信号およびコリオリ信号とをそれぞ
れ示すグラフである。
【図8】図8(A)と図8(B)とは、図1に示す振動
ジャイロにおいて、R信号中の駆動信号の振幅が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が増大した場合の
L信号、L信号中の駆動信号およびコリオリ信号とR信
号、R信号中の駆動信号およびコリオリ信号とをそれぞ
れ示すグラフである。
【図9】図9(A)と図9(B)とは、図1に示す振動
ジャイロにおいて、R信号中の駆動信号の位相が変化す
るというドリフトがありコリオリ信号が変化しない場合
のL信号、L信号中の駆動信号およびコリオリ信号とR
信号、R信号中の駆動信号およびコリオリ信号とをそれ
ぞれ示すグラフである。
【図10】図10(A)と図10(B)とは、図1に示
す振動ジャイロにおいて、R信号中の駆動信号の振幅が
変化するというドリフトがありコリオリ信号が変化しな
い場合のL信号、L信号中の駆動信号およびコリオリ信
号とR信号、R信号中の駆動信号およびコリオリ信号と
をそれぞれ示すグラフである。
【図11】従来の振動ジャイロの一例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ 12 角速度センサ 14 振動体 16a,16b,16c 圧電素子 28 発振回路 30,32 A/Dコンバータ 34 デジタル信号処理装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角速度に対応したアナログ信号を出力す
    る角速度センサ、 前記角速度センサの出力信号をデジタル信号に変換する
    ためのA/Dコンバータ、および前記A/Dコンバータ
    から出力されるデジタル信号を処理するためのデジタル
    信号処理装置を含み、 前記デジタル信号処理装置において、前記デジタル信号
    を取り込み記憶し、記憶した前記デジタル信号から前記
    角速度に対応した信号を算出し出力する、振動ジャイ
    ロ。
  2. 【請求項2】 前記デジタル信号処理装置において、前
    記デジタル信号にドリフトがある場合に、記憶した前記
    デジタル信号から前記角速度に対応した信号を補正す
    る、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記デジタル信号処理装置において、前
    記デジタル信号を前記デジタル信号における0点間のピ
    ーク点を正弦波の最大値とする正弦波近似する、請求項
    1または請求項2に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 前記デジタル信号処理装置において、最
    新の複数の前記デジタル信号を記憶する、請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の振動ジャイロ。
  5. 【請求項5】 前記角速度センサの出力信号は2つの出
    力信号を含み、 前記デジタル信号は2つのデジタル信号を含み、 前記A/Dコンバータは2つのA/Dコンバータを含
    み、 前記2つのA/Dコンバータの一方は前記2つの出力信
    号の一方を前記2つのデジタル信号の一方に変換し、 前記2つのA/Dコンバータの他方は前記2つの出力信
    号の他方を前記2つのデジタル信号の他方に変換する、
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の振動ジャイ
    ロ。
  6. 【請求項6】 前記デジタル信号処理装置において、記
    憶された前記2つのデジタル信号の履歴から前記2つの
    デジタル信号のそれぞれの変動を分析し、それらの変動
    からドリフトを算出し、前記角速度に対応した信号を補
    正する、請求項5に記載の振動ジャイロ。
  7. 【請求項7】 前記角速度に対応した信号はデジタル信
    号である、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の
    振動ジャイロ。
  8. 【請求項8】 前記角速度に対応した信号が角度に対応
    した信号に積分される、請求項1ないし請求項7のいず
    れかに記載の振動ジャイロ。
JP02617599A 1999-02-03 1999-02-03 振動ジャイロ Expired - Fee Related JP4178191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02617599A JP4178191B2 (ja) 1999-02-03 1999-02-03 振動ジャイロ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02617599A JP4178191B2 (ja) 1999-02-03 1999-02-03 振動ジャイロ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000221039A true JP2000221039A (ja) 2000-08-11
JP4178191B2 JP4178191B2 (ja) 2008-11-12

Family

ID=12186209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02617599A Expired - Fee Related JP4178191B2 (ja) 1999-02-03 1999-02-03 振動ジャイロ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4178191B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791644B2 (en) 2006-08-28 2010-09-07 Fujifilm Corporation Shake-amount detecting device and imaging device
US10175044B2 (en) 2015-02-20 2019-01-08 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and moving object
US10254115B2 (en) 2015-02-20 2019-04-09 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and moving object

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7791644B2 (en) 2006-08-28 2010-09-07 Fujifilm Corporation Shake-amount detecting device and imaging device
US10175044B2 (en) 2015-02-20 2019-01-08 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and moving object
US10254115B2 (en) 2015-02-20 2019-04-09 Seiko Epson Corporation Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and moving object

Also Published As

Publication number Publication date
JP4178191B2 (ja) 2008-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6641712B2 (ja) 回路装置、電子機器及び移動体
JP3201135B2 (ja) 振動ジャイロ検出方式
JP3036145B2 (ja) 振動ジャイロ
JP2002228453A (ja) 振動ジャイロおよびその温度ドリフト調整方法
US5520050A (en) Driving and detecting circuit of a vibrator
JP2000221040A (ja) 振動ジャイロ
US5902931A (en) Vibration gyroscope
JP2000221039A (ja) 振動ジャイロ
EP0635699B1 (en) Detecting circuit
JPH07167661A (ja) 振動ジャイロ
JP7322718B2 (ja) 物理量検出回路、物理量センサー、電子機器、移動体及び物理量検出回路の動作方法
JP3166484B2 (ja) 振動ジャイロ
JP2548679B2 (ja) 振動ジャイロスコープ
JPH09159459A (ja) 振動ジャイロ
JPH11142159A (ja) 振動ジャイロ用回路
JPH09292231A (ja) 振動ジャイロ
JPH07159182A (ja) 振動ジャイロ
JP2000171258A (ja) 振動ジャイロ
JPH11148829A (ja) 振動ジャイロ
JPH11142160A (ja) 振動ジャイロ
JP3149712B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3201054B2 (ja) ジャイロ出力検出方法
JPH08136267A (ja) 振動ジャイロ
JPH11142161A (ja) 振動ジャイロ
JPH07174570A (ja) 振動ジャイロ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130905

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees