JP3166484B2 - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

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JP3166484B2 JP13129794A JP13129794A JP3166484B2 JP 3166484 B2 JP3166484 B2 JP 3166484B2 JP 13129794 A JP13129794 A JP 13129794A JP 13129794 A JP13129794 A JP 13129794A JP 3166484 B2 JP3166484 B2 JP 3166484B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5642Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating bars or beams
    • G01C19/5649Signal processing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は振動ジャイロに関し、
特にたとえば、回転角速度を検知することによって移動
体の位置を検出し、適切な誘導を行うナビゲーションシ
ステム、または手ぶれなどの外的振動による回転角速度
を検知し適切な制振を行う手ぶれ防止装置などの除振シ
ステムなどに応用できる振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の振動ジャイロの一例を示
す回路図である。この振動ジャイロ1は、圧電振動子2
を含む。
【0003】圧電振動子2は、正3角柱状の振動体3を
含み、振動体3の3つの側面のほぼ中央には、3つの圧
電素子4a,4bおよび4cがそれぞれ形成される。こ
の圧電振動子2では、たとえば2つの圧電素子4aおよ
び4bに同様な駆動信号を印加すれば、振動体3が圧電
素子4cの主面に直交する方向に屈曲振動する。無回転
時には、圧電素子4aおよび4bから同様な検出信号が
得られる。そして、圧電振動子2に振動体3の中心軸を
中心とする回転角速度が加わると、コリオリ力によって
振動体3の屈曲振動の方向が変わり、2つの圧電素子4
aおよび4bからその回転角速度に応じた検出信号がそ
れぞれ得られる。この場合、その回転角速度に応じて、
たとえば、一方の圧電素子4aからの検出信号の電圧が
大きくなり、他方の圧電素子4bからの検出信号の電圧
が小さくなる。
【0004】この圧電振動子2の圧電素子4cは、たと
えば増幅器からなる発振回路5の入力端に接続される。
この発振回路5の出力端は、2つの抵抗6aおよび6b
の一端に接続され、それらの抵抗6aおよび6bの他端
は、2つの圧電素子4aおよび4bにそれぞれ接続され
る。また、圧電素子4aおよび4bは、差動増幅回路7
の非反転入力端および反転入力端にそれぞれ接続され
る。
【0005】したがって、この振動ジャイロ1では、そ
れに回転角速度が加わっていないことや加わっている回
転角速度を、差動増幅回路7からの出力信号によって検
出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この振動ジ
ャイロ1では、周囲の温度変化や環境変化によって圧電
振動子2の共振特性にずれが生じた場合、圧電素子4a
および4bから回転角速度に応じた信号以外にドリフト
成分を有する検出信号が得られる場合がある。
【0007】また、これらの検出信号は差動増幅回路7
の非反転入力端および反転入力端に与えられるので、特
に振動ジャイロ1に回転角速度が加わっていないときに
おいて、差動増幅回路7の出力端から0でない信号が得
られ、オフセット変動(ドリフト)を生じる。そのた
め、差動増幅回路7からの出力信号では、振動ジャイロ
1に回転角速度が加わっていないことを検出することが
できなくなってしまうという問題を有する。
【0008】それゆえに、この発明の主たる目的は、ド
リフトを抑制することができる、振動ジャイロを提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、振幅が特定
周期ごとに変わる駆動信号を発生する回路と、駆動信号
によって一定の振幅で屈曲振動し、それに与えられる回
転角速度に応じて大きさの異なる2つの検出信号を出力
する圧電振動子と、2つの検出信号の差の信号を検知す
るための第1の差動増幅回路と、第1の差動増幅回路の
出力信号を検波するための第1の検波回路と、第1の検
波回路の出力信号を平滑にするための第1の平滑回路
と、第1の差動増幅回路の出力信号を検波するための第
2の検波回路と、第2の検波回路の出力信号を平滑にす
るための第2の平滑回路と、第1の平滑回路の出力信号
と第2の平滑回路の出力信号との差の信号を検知するた
めの第2の差動増幅回路と、第1の平滑回路の出力信号
と第2の差動増幅回路の出力信号との差の信号を検知す
るための第3の差動増幅回路とを含み、第1の検波回路
および第2の検波回路は、駆動信号の特定周期に関連し
て間欠的に別々に動作する、振動ジャイロである。
【0010】なお、この発明にかかる振動ジャイロで
は、駆動信号を発生する回路は、振幅が一定な基準信号
を発生する回路と、基準信号を分周する分周回路と、基
準信号の振幅を分周回路の出力信号に応じて変化する回
路とを含み、特定周期は圧電振動子の振幅が変動しない
範囲の周期であることが、圧電振動子を一定の振幅で屈
曲振動させるために特に好ましい。また、この場合、第
1の検波回路および第2の検波回路は、基準信号および
分周回路の出力信号に関連して動作する。
【0011】
【作用】圧電振動子は、振幅が特定周期ごとに変わる駆
動信号によって、一定の振幅で屈曲振動する。また、圧
電振動子は、それに与えられる回転角速度に応じて大き
さの異なる2つの検出信号を出力する。
【0012】2つ検出信号の差の信号が、第1の差動増
幅回路によって検知される。2つの検出信号の少なくと
も一方の検出信号がドリフト成分を有し、2つの検出信
号の差の信号にドリフト成分を有する場合、第1の差動
増幅回路の出力信号は、回転角速度に応じた信号とドリ
フト成分とを有する。この場合、回転角速度に応じた信
号の振幅は、圧電振動子の屈曲振動の振幅に比例するた
め、回転角速度に応じて一定になるが、ドリフト成分の
振幅は、駆動信号の振幅に関連するので、特定周期ごと
に変わる。
【0013】そして、第1の差動増幅回路の出力信号
は、第1の検波回路で検波されるとともに、第2の検波
回路で検波される。この場合、第1の検波回路および第
2の検波回路は、駆動信号の特定周期に関連して間欠的
に別々に動作する。そのため、第1の検波回路の出力信
号および第2の検波回路の出力信号は、同じ振幅の回転
角速度に応じた信号と異なった振幅のドリフト成分とを
有する。
【0014】第1の検波回路の出力信号は、第1の平滑
回路で平滑にされる。また、第2の検波回路の出力信号
は、第2の平滑回路で平滑にされる。そして、第1の平
滑回路の出力信号と第2の平滑回路の出力信号との差の
信号が、第2の差動増幅回路によって検知される。この
場合、第1の検波回路の出力信号中の回転角速度に応じ
た信号と第2の検波回路の出力信号中の回転角速度に応
じた信号とが相殺され、第2の差動増幅回路の出力信号
は、ドリフト成分に関連した信号になる。
【0015】第の1平滑回路の出力信号と第2の差動増
幅回路の出力信号との差の信号が、第3の差動増幅回路
によって検知される。この場合、第1の平滑回路の出力
信号中のドリフト成分に関連した信号が、第2の差動増
幅回路の出力信号すなわちドリフト成分に関連した信号
で相殺され、第3の差動増幅回路の出力信号は、ドリフ
ト成分が抑制された、第1の平滑回路の出力信号中の回
転角速度に関連した信号となる。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、2つの検出信号の差
の信号がドリフト成分を有しても、ドリフト成分を抑制
することができる、振動ジャイロが得られる。そのた
め、この発明にかかる振動ジャイロでは、周囲の温度変
化や環境変化があっても、正確に、加わった回転角速度
を検出することができる。
【0017】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示すブロック図
である。この振動ジャイロ10は、図11に示す振動ジ
ャイロ1の圧電振動子2と同様な構成を有する圧電振動
子12を含む。
【0019】圧電振動子12は、図2および図3に示す
ように、たとえば正3角柱状の振動体14を含む。振動
体14は、たとえばエリンバ,鉄−ニッケル合金,石
英,ガラス,水晶,セラミックなどの一般的に機械的な
振動を生じる材料で形成される。この振動体14の3つ
の側面のほぼ中央には、3つの圧電素子16a,16b
および16cがそれぞれ形成される。圧電素子16a
は、たとえば圧電セラミックなどからなる圧電層18a
を含む。この圧電層18aの両面には、電極20a,2
2aが形成される。そして、一方の電極22aが、振動
体14に接着剤などで接着される。同様に、圧電素子1
6b,16cは圧電層18b,18cを含み、それらの
両面に電極20b,22bおよび電極20c,22cが
形成される。そして、電極22b,22cが、振動体1
4に接着剤などで接着される。
【0020】この実施例では、たとえば、圧電振動子1
2の2つの圧電素子16aおよび16bが駆動用かつ検
出用として用いられ、他の1つの圧電素子16cが帰還
用として用いられる。
【0021】この圧電振動子12の帰還用の圧電素子1
6cは、図1に示すように、増幅回路24の入力端に接
続される。増幅回路24は、圧電振動子12の屈曲振動
による帰還用の圧電素子16cの出力信号を増幅するた
めのものである。
【0022】増幅回路24の出力端は、レベル変化回路
26の入力端に接続される。さらに、増幅回路24の出
力端は、たとえばフリップフロップ回路からなる分周回
路28の入力端に接続される。分周回路28の非反転出
力端は、レベル変化回路26の別の入力端に接続され
る。分周回路28は、増幅回路24の出力信号を2分周
するためのものである。レベル変化回路26は、分周回
路28の非反転出力端の出力信号の極性に基づいて、す
なわち増幅回路24の出力信号を2分周した2分周信号
の極性に基づいて、増幅回路24の出力信号の振幅を変
化するためのものである。
【0023】レベル変化回路26の出力端は、位相補正
回路30の入力端に接続される。位相補正回路30は、
圧電振動子12の共振点で発振するように位相を補正す
るためのものである。
【0024】位相補正回路30の出力端は、抵抗32a
および32bの一端に接続され、抵抗32aおよび32
bの他端は、駆動用かつ検出用の圧電素子16aおよび
16bにそれぞれ接続される。
【0025】圧電素子16aおよび16bは、第1の差
動増幅回路34の非反転入力端および反転入力端にそれ
ぞれ接続される。第1の差動増幅回路34は、圧電素子
16aおよび16bから得られる2つの検出信号の差の
信号を検知するためのものである。
【0026】第1の差動増幅回路34の出力端は、第1
の検波回路36aの入力端に接続される。この第1の検
波回路36aの別の2つの入力端には、増幅回路24の
出力端および分周回路28の非反転出力端がそれぞれ接
続される。第1の検波回路36aは、増幅回路24の出
力信号および分周回路28の非反転出力端の出力信号に
同時に同期して、第1の差動増幅回路34の出力信号を
検波するためのものである。
【0027】第1の検波回路36aの出力端は、第1の
平滑回路38aの入力端に接続される。第1の平滑回路
38aは、第1の検波回路36aの出力信号を平滑にす
るためのものである。
【0028】さらに、第1の差動増幅回路34の出力端
は、第2の検波回路36bの入力端に接続される。この
第2の検波回路36bの別の2つの入力端には、増幅回
路24の出力端および分周回路28の反転出力端がそれ
ぞれ接続される。第2の検波回路36bは、増幅回路2
4の出力信号および分周回路28の反転出力端の出力信
号に同時に同期して、第1の差動増幅回路34の出力信
号を検波するためのものである。
【0029】第2の検波回路36bの出力端は、第2の
平滑回路38bの入力端に接続される。第2の平滑回路
38bは、第2の検波回路36bの出力信号を平滑にす
るためのものである。
【0030】第1の平滑回路38aの出力端および第2
の平滑回路38bの出力端は、第2の差動増幅回路40
の非反転入力端および反転入力端にそれぞれ接続され
る。第2の差動増幅回路40は、第1の平滑回路38a
の出力信号と第2の平滑回路38bの出力信号との差の
信号を検知するためのものである。
【0031】第1の平滑回路38aの出力端および第2
の差動増幅回路40の出力端は、第3の差動増幅回路4
2の非反転入力端および反転入力端にそれぞれ接続され
る。第3の差動増幅回路42は、第1の平滑回路38a
の出力信号と第2の差動増幅回路40の出力信号との差
の信号を検知するためのものである。
【0032】次に、この振動ジャイロ10の動作につい
て説明する。
【0033】まず、圧電振動子12の圧電素子16aお
よび16bに印加されるそれぞれの駆動信号に関連して
説明する。
【0034】この振動ジャイロ10では、圧電振動子1
2,増幅回路24,レベル変化回路26,分周回路2
8,位相補正回路30,抵抗32aおよび32bで駆動
信号を発生するための発振ループが構成され、圧電素子
16aおよび16bに同様の駆動信号が与えられる。
【0035】この場合、増幅回路24の出力信号は、図
4に示すように、たとえば一定の振幅の正弦波の基準信
号となる。この増幅回路24の出力信号は、レベル変化
回路26に与えられるとともに、分周回路28にも与え
られる。
【0036】分周回路28では、増幅回路24の出力信
号が2分周され、その非反転出力端からは、図5(A)
に示すように、増幅回路24の出力信号を2分周した2
分周信号が出力される。なお、分周回路28の反転出力
端からは、図5(B)に示すように、その2分周信号を
反転した反転信号が出力される。
【0037】そして、レベル変化回路26では、分周回
路28の非反転出力端の出力信号の極性に基づいて、す
なわち2分周信号の極性に基づいて、増幅回路24の出
力信号の振幅が変化される。この場合、増幅回路24の
出力信号の振幅は、2分周信号が正の信号であるときに
減少され、2分周信号が負の信号であるときに増加され
る。したがって、レベル変化回路26の出力信号は、増
幅回路24の出力信号の振幅を1周期ごとに減少したり
増加したりした信号となる。
【0038】レベル変化回路26の出力信号は、位相補
正回路30と、抵抗32aおよび32bとを介して、圧
電素子16aおよび16bにそれぞれの駆動信号として
印加される。この場合、位相補正回路30による位相の
補正や圧電素子16aおよび16bの静電容量などによ
って、それぞれの駆動信号は、図6に示すように、増幅
回路24の出力信号の振幅を1周期ごとに減少したり増
加したりした信号の位相を約90度シフトした信号、す
なわちレベル変化回路26の出力信号の位相を約90度
シフトした信号となる。これは、コリオリに同期させる
位相を生みだすものである。
【0039】圧電素子16aおよび16bに同様の駆動
信号が印加されるため、圧電振動子12は、その振動体
14が圧電素子16cの主面に直交する方向に屈曲振動
する。
【0040】また、それらの駆動信号の振幅は1周期ご
とに減少したり増加したりしているが、圧電振動子12
は、それらの駆動信号の振幅の変化に追随できず、図6
に示すように、一定の振幅で屈曲振動する。そのため、
圧電素子16cからは一定の振幅の正弦波信号が得ら
れ、増幅回路24の入力端には一定の振幅の正弦波信号
が与えられる。
【0041】したがって、この振動ジャイロ10では、
駆動信号の振幅が1周期ごとに減少したり増加したりし
ているにもかかわらず、帰還信号が安定するとともに、
圧電振動子12が一定の振幅で屈曲振動する。
【0042】また、この振動ジャイロ10では、上述の
ように、2つの圧電素子16aおよび16bに同様な駆
動信号が印加されるので、圧電振動子12は、その振動
体14が圧電素子16cの主面に直交する方向に屈曲振
動し、無回転時には(回転角速度が加わらない時に
は)、圧電素子16aおよび16bからそれぞれ同様な
検出信号が得られる。そして、振動ジャイロ10の圧電
振動子12に振動体14の中心軸を中心とする回転角速
度が加わると、コリオリ力によって振動体14の屈曲振
動の方向が変わり、2つの圧電素子16aおよび16b
からその回転角速度に応じた検出信号がそれぞれ得られ
る。この場合、その回転角速度の大きさに応じて、たと
えば、一方の圧電素子16aから正相の検出信号が、他
方の圧電素子16bから逆相の検出信号が得られる。
【0043】そして、この振動ジャイロ10では、圧電
素子16aから得られる検出信号と圧電素子16bから
得られる検出信号との差の信号が、第1の差動増幅回路
34によって検知される。この場合、それらの検出信号
中の駆動信号は、振幅および位相が同じなので、第1差
動増幅回路34で相殺される。そのため、第1の差動増
幅回路34の出力信号は、回転角速度に応じた信号とな
る。
【0044】しかしながら、少なくとも一方の検出信号
は、周囲の温度変化や環境変化によって、駆動信号や回
転角速度に応じた信号以外にドリフト成分を有する場合
がある。その場合、第1の差動増幅回路34の出力信号
は、回転角速度に応じた信号以外にドリフト成分を有す
る。
【0045】そこで、次に、圧電素子16aおよび16
bから得られる2つの検出信号の少なくとも一方の検出
信号がドリフト成分を有し、それらの検出信号の差の信
号が回転角速度に応じた信号とドリフト成分とを有する
場合について説明する。
【0046】この場合、第1の差動増幅回路34の出力
信号は、回転角速度に応じた信号とドリフト成分とを有
する。
【0047】回転角速度に応じた信号の振幅は、圧電振
動子12の屈曲振動の振幅に比例する。また、圧電振動
子12の屈曲振動の振幅は、一定である。そのため、第
1の差動増幅回路34の出力信号中の回転角速度に応じ
た信号の振幅は、回転角速度に応じて一定になる。さら
に、第1の差動増幅回路34の出力信号中の回転角速度
に応じた信号は、圧電振動子12の屈曲振動の振幅の速
度に比例するため、駆動信号から90度の位相差を有す
る。
【0048】また、ドリフト成分は駆動信号に関連して
発生するため、ドリフト成分の振幅は、駆動信号の振幅
と同様に、1周期ごとに減少したり増加したりする。さ
らに、ドリフト成分は、ドリフト成分が位相ずれの場
合、差動による除算によって、駆動信号から90度の位
相差を有する。
【0049】したがって、第1の差動増幅回路34の出
力信号は、図7に示すように、振幅が一定であり駆動信
号から90度の位相差を有する回転角速度に応じた信号
と、振幅が1周期ごとに減少したり増加したりし駆動信
号から90度の位相差を有するドリフト成分とを有す
る。なお、この出力信号において、回転角速度に応じた
信号の極性は、逆向きの回転角速度を与えれば逆にな
り、また、ドリフト成分の極性は、周囲の温度変化や環
境変化あるいはドリフトの方向によって逆になる場合が
ある。
【0050】この第1の差動増幅回路34の出力信号
は、第1の検波回路36aによって、増幅回路24の出
力信号の正の部分および分周回路28の2分周信号の正
の部分に同時に同期して検波される。そのため、第1の
差動増幅回路34の出力信号は、第1の検波回路36a
によって、振幅の大きいドリフト成分を有する部分にお
いて、半波整流される。したがって、第1の検波回路3
6aの出力信号は、図8(A)に示すように、回転角速
度に応じた信号の正の部分と振幅の大きいドリフト成分
の負の部分とを有する。そして、第1の検波回路36a
の出力信号は、第1の平滑回路38aで平滑にされる。
そのため、第1の平滑回路38aの出力信号は、図8
(B)に示すように、回転角速度に応じた信号と振幅の
大きいドリフト成分とを整流した直流信号となる。
【0051】さらに、第1の差動増幅回路34の出力信
号は、第2の検波回路36bによって、増幅回路24の
出力信号の正の部分および分周回路28の反転信号の正
の部分に同時に同期して検波される。そのため、第1の
差動増幅回路34の出力信号は、第2の検波回路36b
によって、振幅の小さいドリフト成分を有する部分にお
いて、半波整流される。したがって、第2の検波回路3
6bの出力信号は、図9(A)に示すように、回転角速
度に応じた信号の正の部分と振幅の小さいドリフト成分
の負の部分とを有する。そして、第2の検波回路36b
の出力信号は、第2の平滑回路38bで平滑にされる。
そのため、第2の平滑回路38bの出力信号は、図9
(B)に示すように、回転角速度に応じた信号と振幅の
小さいドリフト成分とを整流した直流信号となる。
【0052】そして、第2の差動増幅回路40では、第
1の平滑回路38aの出力信号と第2の平滑回路38b
の出力信号との差の信号が検知される。この場合、第2
の差動増幅回路40によって、第1の平滑回路38aの
出力信号中の回転角速度に応じた信号と第2の平滑回路
38bの出力信号中の回転角速度に応じた信号とが相殺
され、第2の差動増幅回路40の出力端からは、ドリフ
ト成分を整流した直流信号が得られる。
【0053】さらに、第3の差動増幅回路40では、第
1の平滑回路38aの出力信号と第2の差動増幅回路4
0の出力信号との差の信号が検知される。この場合、第
1の平滑回路38aの出力信号中のドリフト成分と第2
の差動増幅回路40の出力信号すなわちドリフト成分と
が相殺され、第3の差動増幅回路40の出力端からは、
回転角速度だけに応じた信号を整流した直流信号が得ら
れる。
【0054】以上のように、この振動ジャイロ10で
は、圧電素子16aおよび16bから得られる2つの検
出信号の少なくとも一方の検出信号が駆動信号および回
転角速度に応じた信号以外にドリフト成分を含んでいて
も、第3の差動増幅回路42の出力端からは回転角速度
に応じた信号に関連する直流信号が得られるので、第3
の差動増幅回路42の出力信号から回転角速度だけを検
出することができる。
【0055】また、この振動ジャイロ10では、与えら
れている回転角速度が0の場合、圧電素子16aおよび
16bから得られる2つの検出信号の少なくとも一方の
検出信号が駆動信号および回転角速度に応じた信号以外
にドリフト成分を含んでいても、回転角速度に応じた信
号が0となり、第3の差動増幅回路42から0の出力信
号が得られる。
【0056】なお、上述の実施例では、分周回路などに
よって、駆動信号の振幅を1周期ごとに減少したり増加
したりしているが、この発明では、駆動信号の振幅を1
周期以外の整数周期ごとに減少したり増加したりしても
よい。この場合、駆動信号の振幅を減少したり増加した
りする周期の2倍の分周回路を用いればよい。ただし、
駆動信号の振幅は、複数周期ごとに減少したり増減した
りするより、1周期ごとに減少したり増減したりするこ
とが、圧電振動子12を一定の振幅で屈曲振動させるた
めに特に好ましい。
【0057】また、上述の実施例では、第1の差動増幅
回路の出力信号を、振幅の大きいドリフト成分を有する
部分および振幅の小さいドリフト成分を有する部分にお
いてそれぞれ半波整流しているが、この発明では、第1
の差動増幅回路の出力信号を、振幅の大きいドリフト成
分を有する部分および振幅の小さいドリフト成分を有す
る部分においてそれぞれ全波整流してもよい。このよう
に全波整流すれば、平滑後に得られる信号が大きくな
り、効率がよくなる。
【0058】さらに、上述の実施例では、正弦波の基準
信号の振幅が特定周期ごとに変わる駆動信号を用いてい
るが、この発明では、正弦波以外のたとえば矩形波など
の波形の基準信号の振幅が特定周期ごとに変わる駆動信
号を用いてもよい。
【0059】なお、上述の実施例では正3角柱状の振動
体とその表面に形成される3つの圧電素子とを有する圧
電振動子が使用されているが、この発明では、たとえば
4角柱状,6角柱状,8角柱状,円柱状などの柱状の振
動体に圧電素子を形成した圧電振動子、あるいは、柱状
以外の形状たとえばH型などの音叉型の振動体に圧電素
子を形成した圧電振動子が使用されてもよい。また、上
述の実施例では、圧電素子の一方の電極が振動体に接着
されているが、この電極を形成せずに公知の薄膜形成技
術によって圧電体層が振動体の表面に直接形成されても
よい。
【0060】さらに、上述の実施例では振動体に圧電素
子を形成した圧電振動子が使用されているが、この発明
では、圧電材料からなる振動体の表面に電極を形成した
圧電振動子が使用されてよい。また、圧電振動子の形状
も上記と同様に限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す振動ジャイロに用いられる振動子を
示す斜視図である。
【図3】図2に示す振動子の断面図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロの増幅回路の出力信号
を示すグラフである。
【図5】(A)および(B)はそれぞれ図1に示す振動
ジャイロの分周回路の非反転出力端の出力信号および反
転出力端の出力信号を示すグラフである。
【図6】図1に示す振動ジャイロの圧電振動子を駆動す
るための駆動信号および圧電振動子の屈曲振動の振幅を
示すグラフである。
【図7】図1に示す振動ジャイロの第1の差動増幅回路
の出力信号の一例を示すグラフである。
【図8】(A)および(B)はそれぞれ図1に示す振動
ジャイロの第1の検波回路の出力信号および第1の平滑
回路の出力信号の一例を示すグラフである。
【図9】(A)および(B)はそれぞれ図1に示す振動
ジャイロの第2の検波回路の出力信号および第2の平滑
回路の出力信号の一例を示すグラフである。
【図10】図1に示す振動ジャイロの第3の差動増幅回
路の出力信号の一例を示すグラフである。
【図11】従来の振動ジャイロの一例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ 12 圧電振動子 14 振動体 16a,16b,16c 圧電素子 24 増幅回路 26 レベル変化回路 28 分周回路 30 位相補正回路 32a,32b 抵抗 34 第1の差動増幅回路 36a 第1の検波回路 36b 第2の検波回路 38a 第1の平滑回路 38b 第2の平滑回路 40 第2の差動増幅回路 42 第3の差動増幅回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅が特定周期ごとに変わる駆動信号を
    発生する回路、 前記駆動信号によって一定の振幅で屈曲振動し、それに
    与えられる回転角速度に応じて大きさの異なる2つの検
    出信号を出力する圧電振動子、 前記2つの検出信号の差の信号を検知するための第1の
    差動増幅回路、 前記第1の差動増幅回路の出力信号を検波するための第
    1の検波回路、 前記第1の検波回路の出力信号を平滑にするための第1
    の平滑回路、 前記第1の差動増幅回路の出力信号を検波するための第
    2の検波回路、 前記第2の検波回路の出力信号を平滑にするための第2
    の平滑回路、 前記第1の平滑回路の出力信号と前記第2の平滑回路の
    出力信号との差の信号を検知するための第2の差動増幅
    回路、および前記第1の平滑回路の出力信号と前記第2
    の差動増幅回路の出力信号との差の信号を検知するため
    の第3の差動増幅回路を含み、 前記第1の検波回路および前記第2の検波回路は、前記
    駆動信号の前記特定周期に関連して間欠的に別々に動作
    する、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記駆動信号を発生する回路は、 振幅が一定な基準信号を発生する回路、 前記基準信号を分周する分周回路、および前記基準信号
    の振幅を前記分周回路の出力信号に応じて変化する回路
    を含み、 前記特定周期は前記圧電振動子の振幅が変動しない範囲
    の周期である、請求項1の振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】 前記第1の検波回路および前記第2の検
    波回路は、前記基準信号および前記分周回路の出力信号
    に関連して動作する、請求項2の振動ジャイロ。
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