JP2000220401A - ロータリーエンジンおよびその作動室シール構造 - Google Patents

ロータリーエンジンおよびその作動室シール構造

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JP2000220401A
JP2000220401A JP11018643A JP1864399A JP2000220401A JP 2000220401 A JP2000220401 A JP 2000220401A JP 11018643 A JP11018643 A JP 11018643A JP 1864399 A JP1864399 A JP 1864399A JP 2000220401 A JP2000220401 A JP 2000220401A
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rotor
seal
peripheral surface
housing
apex
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Keiji Kaida
啓司 海田
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリーエンジンのアペックスシール部の
シール性を向上する。 【解決手段】 ロータ7のロータ頂部9にはアペックス
シール20が設けられ、ロータハウジング1と摺接す
る。アペックスシール20の両側にリーディング側補助
シール30およびトレーディング側補助シール40が設
けられる。ロータ外周面11aがハウジング内周面3に
接近するとき、リーディング側補助シール30がハウジ
ング内周面3に摺接してシール機能を果たす。作動室1
3aの他端ではトレーディング側補助シールが機能して
いる。燃焼工程において作動室両端で補助シールとアペ
ックスシール20の2重シール状態が得られ、シール性
が向上する。また、補助シールをアペックスシール20
に対して傾けることで、補助シールとハウジング内周面
3の角度βを大きくでき、高いシール性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アペックスシール
部分でのシール性を向上できるロータリーエンジンおよ
びそのシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、一般的なロータリーエン
ジンは、トロコイド形状のハウジング内周面を有するロ
ータハウジングと、ハウジング内で偏心軸の回りを回転
可能に設けられたロータを有する。ロータは略三角形の
形状を有し、3つのロータ頂部がハウジング内周面に沿
って回転する。ロータの外周面とハウジング内周面の間
の空間は、3つのロータ頂部により仕切られ、これによ
り3つの作動室が形成される。ロータが回転すると作動
室の容積が変化し、それに伴って吸気、圧縮、膨張、排
気が順次行われる。
【0003】ロータ頂部とハウジング内周面の間にはア
ペックスシールが設けられ、このアペックスシールが両
側の作動室間をシールする。アペックスシールは、ロー
タの厚さとほぼ同等の長さを有する直線状の部材であ
り、ロータ頂部の溝にはめ込まれる。ロータが回転する
と、アペックスシールはハウジング内面と摺接し、線接
触によりシール機能を果たす。アペックスシールは、例
えば、実公平6−10082号公報、実公平6−100
84号公報、特開平2−241927号公報および特開
平3−179102号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアペックスシー
ルは、基本的に、ハウジング内周面と線接触する1重タ
イプのシールである。このタイプのアペックスシールに
対して、シール性を向上するための種々の改良がなされ
てきた。しかし、作動室間のシール性は、エンジン性能
に大きく影響する重要な要素であり、より一層のシール
性向上が望まれる。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、ロータリーエンジンのアペックスシ
ール部分での作動室間のシール性を向上することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、ロータ頂部のアペックスシールを
挟んでリーディング側補助シールおよびトレーディング
側補助シールが設けられている。リーディング側補助シ
ールは、各ロータ頂部のリーディング側にアペックスシ
ールに近接して設けられ、リーディング側のロータ外周
面がハウジング内周面に接近したときにハウジング内周
面と摺接する。トレーディング側補助シールは、各ロー
タ頂部のトレーディング側にアペックスシールと近接し
て設けられ、トレーディング側のロータ外周面がハウジ
ング内周面に接近したときにハウジング内周面と摺接す
る。
【0007】このように、本発明によれば、補助シール
とアペックスシールによって2重シール状態が得られ、
シール性の向上が図れる。ロータリーエンジンの作動室
が燃焼工程にあるとき、ロータ外周面がハウジング内周
面に接近する。このとき、作動室の一端ではリーディン
グ側補助シールがハウジング内周面に摺接してシール機
能を果たす。作動室の他端ではトレーディング側補助シ
ールがハウジング内周面に摺接してシール機能を果た
す。すなわち、作動室の圧力が増大するときに作動室両
端で補助シールがシール機能を果たし、アペックスシー
ルとともに2重シール状態を提供する。適切なタイミン
グで2重シール状態が得られ、これによりシール性の向
上が図れる。
【0008】好ましくは、前記リーディング側補助シー
ルは前記アペックスシールよりもリーディング方向に傾
けて設けられ、前記トレーディング側補助シールは前記
アペックスシールよりもトレーディング方向に傾けて設
けられている。
【0009】燃焼工程(点火時期付近)で作動室圧力が
増大するとき、ハウジング内周面に対するアペックスシ
ールの角度が直角より離れ、シール性能が下がる。しか
し、上記の如く補助シールをアペックスシールに対して
傾けて配置することにより、アペックスシールより直角
に近い角度で補助シールがハウジング内周面に接触す
る。従って、補助シールを利用して高いシール性が得ら
れ、両シールの2重シール作用によって良好なシール状
態が得られる。
【0010】また好ましくは、前記リーディング側補助
シールおよび前記トレーディング側補助シールは、ロー
タ外周面から突出する方向に移動可能に設けられる。そ
して、各補助シールの最大突出量を規定する突出量規定
手段が設けられている。好ましくは、補助シールにスト
ッパー部が設けられ、ロータ外周面のシール収納溝には
ストッパー部が当接するストッパー受部が設けられる。
【0011】ロータリーエンジンにおいては、ロータ頂
部はハウジング内周面と一定の距離を保つが、ロータ頂
部以外のロータ外周面とハウジング内周面の距離は大き
く変化する。上記の突出量規定手段を設けることによ
り、ロータ外周面とハウジング内周面の距離が大きくな
るときでもロータからの補助シールの抜けが防止され、
これにより本発明のシール構造を実現できる。
【0012】なお、本発明の一の態様はロータリーエン
ジンであり、別の態様はロータリーエンジンの作動室シ
ール構造であり、さらに別の態様はアペックス補助シー
ルである。その他の態様で本発明が実現されてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。
【0014】図1(a)、(b)は、バンケル型ロータ
リーエンジンの2つの位相状態を示している。ロータハ
ウジング1は、トロコイドタイプのハウジング内周面3
を有する。ハウジング内周面3の内部には偏心軸5が設
けられ、この偏心軸5の回りを遊星回転運動するように
ロータ7が軸支されている。略三角形のロータ7は、3
つのロータ頂部9と、三角形の3辺に対応するロータ外
周面11a、11b、11cを有する。そして、ロータ
外周面11a、11b、11cとハウジング内周面3の
間に作動室13a、13b、13cが形成され、作動室
間はロータ頂部9で仕切られている。ロータ7が回転す
ると、ロータ頂部9はハウジング内周面3に沿って、一
定の距離を保ちながら移動する。
【0015】以下、ロータ回転に伴って作動室11a、
11b、11cの容積が変化し、吸気、圧縮、膨張、排
気が順次行われる。ロータ回転角が進む方向(図1では
時計回り方向)をリーディング方向といい、その反対方
向をトレーディング方向という。
【0016】図1(a)では、作動室13aが燃焼工程
にあり、この部分のハウジング内周面近くに点火プラグ
15、17が設けられている。また、図示されないが、
サイドハウジングによりロータの両側が覆われている。
さらに、吸気ポートおよび排気ポートなども図面から省
略されている。
【0017】図2は、図1のA部拡大図であり、本発明
のシール構造を示している。同様のシール構造は、他の
2つのロータ頂部にも同様に設けられている。
【0018】ロータ頂部9にはアペックスシール20が
設けられている。アペックスシール20は、ロータ7の
厚さとほぼ同等の長さをもつ細長い部材である。アペッ
クスシール20は、ロータ頂部9に設けられたアペック
スシール溝22に組み付けられている。アペックスシー
ル溝22の底にはアペックスシールスプリング24が組
み付けられ、アペックスシール20を半径方向に押して
いる。ロータ7が回転するとき、アペックスシール20
は常時ハウジング内周面3と接触し続ける。
【0019】ロータ頂部9のリーディング側には、アペ
ックスシール20と近接してリーディング側補助シール
30が設けられている。リーディング側補助シール30
は、アペックスシール22と同様の材料からなり、ロー
タ7の幅とほぼ同等の長さをもつ細長い部材である。補
助シール30は、ロータ外周面11a上に設けられた補
助シール溝32に組み付けられている。補助シール溝3
2とアペックスシール溝22がロータ厚さ方向について
平行であり、リーディング補助シール30もアペックス
シールと平行に配置されている。補助シール溝32の底
には補助シールスプリング34が組み付けられ、補助シ
ール30を半径方向に押している。
【0020】さらに、リーディング補助シール30はL
字型を有し、補助シール溝32の底部側で直角に折れ曲
がる。この部分に、抜け防止用のストッパー部36が形
成されている。
【0021】補助シール30のL字型形状に対応して、
補助シール溝32もL字形状を有している。ストッパー
部分でも溝幅がストッパー部の幅よりも十分に広く、従
ってリーディング補助シール30は、ロータ外周面11
aから突出する方向に移動できる。補助シール30は、
ストッパー部36がストッパー受部38(シール溝壁
面)に当接するまで移動できる。すなわち、ストッパー
部36が、シールの最大突出量を規定する突出量規定手
段として機能し、補助シール30の抜け落ちを防止して
いる。
【0022】ロータ外周面11aは、ロータ頂部9と異
なり、ハウジング内周面3に近づいたり、離れたりす
る。シールの最大突出量よりロータ外周面11aとハウ
ジング内周面3が離れているときは、リーディング補助
シール30はハウジング内周面3に接触しない。シール
の最大突出量以下の距離までロータ外周面11aとハウ
ジング内周面3が接近している間は、リーディング補助
シール30がハウジング内周面3に接触してシール機能
を果たす。
【0023】なお、シール最大突出量が大きいほど、長
い期間に渡ってリーディング側補助シール30をハウジ
ング内周面3に接触させて、シール効果を持続すること
ができる。しかし、最大突出量が大きくなるほど、シー
ル姿勢が不安定になり、摩耗量なども大きくなる。そこ
で、安定なシール姿勢が得られる範囲で、十分なシール
効果が得られる期間だけ補助シール30がハウジング内
周面3に接触するように、シール最大突出量およびそれ
に関連する各部寸法(ストッパー部およびシール溝)が
設定されている。その他、各部寸法は、補助シール30
および補助シールスプリング34がハウジングとシール
溝底に挟まれて損傷することのないように設定されてい
る。
【0024】また、リーディング側補助シール30は、
アペックスシール20よりもリーディング側に傾いて設
けられている。アペックスシール20は、ロータ頂部9
とロータ中心を結ぶラインL上に、ラインLに沿って配
置されているが、補助シール30はラインLに対してリ
ーディング方向に所定角度γだけ傾けて配置されてい
る。アペックスシール溝22および補助シール溝32
も、このようなシール配置に対応する方向に設けられて
いる。
【0025】一方、ロータ頂部9のトレーディング側に
は、アペックスシール20と近接してトレーディング側
補助シール40が設けられている。トレーディング側補
助シール40に関連する構成は、アペックスシール20
(ラインL)を挟んでリーディング補助シール30と対
称であり、詳細な説明は省略する。トレーディングシー
ル40もアペックスシール20とロータ厚み方向には平
行に配置し、補助シール溝42に組み付けられ、補助シ
ールスプリング44により外側へ押される。補助シール
40はストッパー部46を有し、ストッパー部46は補
助シール溝42のストッパー受部48と当接する。補助
シール40は、リーディング外周面11aがハウジング
内周面3に接近したときにシール機能を果たす。また、
トレーディング側補助シール40はアペックスシール2
0よりも所定角度γだけトレーディング方向に傾けて設
けられている。
【0026】その他、図には示されないが、従来のロー
タリーエンジンと同様の構成をもつコーナーシールおよ
びサイドシールがロータ7に設けられている。
【0027】次に、ロータリーエンジンが運転されると
きの上記シール構造によるシール作用を説明する。
【0028】図1(a)においては、ロータ外周面11
aの外側の作動室13aが燃焼工程にある。A部におい
ては、図2の拡大図に示すように、ロータ外周面11a
がハウジング内周面3に接近し、リーディング側補助シ
ール30がハウジング内周面3に摺接してシール機能を
果たす。一方、ロータ外周面11cはハウジング内周面
3から離れており、従ってトレーディング側補助シール
40はハウジング内周面3に接触せず、シール機能も果
たしていない。
【0029】図3は、図2のD部拡大図を示している。
燃焼ガス圧により補助シール30が幅方向に押され、補
助シール30と補助シール溝32の間に隙間ができる。
燃焼ガスは、この隙間から補助シール溝32に入り込
み、溝底に達する。そして、補助シール30はガス圧で
外側へ押される。補助シールスプリング(図示せず)が
与える力および補助シール自身の遠心力も外向きに作用
する。これにより、補助シール30はハウジング内周面
3に接触し、シール機能を果たす。
【0030】さらに、リーディング側補助シール30か
ら漏れたガスは、アペックスシール20によりシールさ
れる。図2に示すように、アペックスシール20もガス
圧に押されてトレーディング側の溝壁面に接しており、
これにより燃焼ガスがシール溝底部に回り込み、アペッ
クスシール20を外側に押している。この2重シール作
用により、ロータ頂部9付近での高いシール性が得られ
る。
【0031】なお、図2に示すように、トレーディング
側では、スプリングと遠心力の作用でトレーディング側
補助シール40が最大突出量まで突出している。
【0032】次に、図1(a)のB部は、上記のA部と
反対の状態にある。ロータ外周面11a、すなわちロー
タ頂部9のトレーディング側の外周面がハウジング内周
面3に接近しており、トレーディング側補助シール40
がハウジング内周面3に摺接してシール機能を果たす。
一方、リーディング側のロータ外周面11bはハウジン
グ内周面3から離れており、リーディング側補助シール
30はシール機能を果たさない。
【0033】次に、図1(b)は、ロータ7が30度回
転した後の状態を示している。C部では、トレーディン
グ側のロータ外周面11aおよびリーディング側のロー
タ外周面11cが両方ともハウジング内周面3から離れ
ている。従って、両側の補助シール30、40ともに、
シール先端がハウジング内周面3に接触しない。
【0034】図1(b)のC部のように、ロータ頂部両
側の外周面がハウジング内周面3から離れるときは、両
補助シール30、40がシール機能を果たさない。しか
し、この状態では燃焼時と比べてロータ頂部両側の作動
室ガス圧が低く、従ってアペックスシール20単独で十
分なシール効果が得られる。吸気行程などでも、補助シ
ール30、40は機能しないが、アペックスシール20
が単独で十分なシール機能を果たすことができる。
【0035】一方、図1(a)に示すように、ロータ外
周面11aとハウジング内周面3が接近し、2つの面の
距離が補助シールの最大突出量以下になっている間は、
作動室13aの両端部で補助シール30、40がハウジ
ング内周面3に接触し、シール機能を果たす。
【0036】ところで、このようにロータ外周面とハウ
ジング内周面が接近する状況は、すなわち、作動室の容
積が小さくなって作動室ガス圧が増大するときである。
燃焼によるガス圧増大に対処するため、高いシール性が
求められる。このような状況において、作動室両端で補
助シール30、40がシール機能を発揮し、2重シール
状態を提供する。従って、適切な時期に高いシール性を
得ることができる。
【0037】また、本実施形態では、図2を用いて説明
したように、補助シール30、40がロータ頂部9から
オフセットされ、アペックスシール20(ラインL)に
対して角度γだけ傾けて設けられている。図2に示され
るように、ロータリーエンジンの作動室が燃焼工程にあ
るとき、ハウジング内周面3に対するアペックスシール
20の角度αは鋭角になる。そのため、アペックスシー
ル20の姿勢が不安定になり、シール性が低くなる。し
かし、リーディング側補助シール30がリーディング側
に傾けて設けてあるので、補助シール30は、ハウジン
グ内周面3に対して、アペックスシール20よりも直角
に近い角度βを形成する。すなわち、シールが押される
方向とハウジング内周面のなす角度が直角に近い。これ
により、補助シール30は高いシール性を発揮すること
ができる。ここでは、リーディング側補助シール30に
ついて説明したが、トレーディング側補助シール40に
ついても同様である。
【0038】このように、高いシール性が求められる燃
焼工程において、アペックスシールの姿勢が比較的不安
定になってしまうにも拘わらず、補助シールが高いシー
ル性を発揮するので、補助シールとアペックスシールの
2重シール作用によって大幅なシール性向上が図れる。
【0039】また本実施形態では、補助シールのストッ
パー部によってシール突出最大量が規定され、シール抜
けが防止される。ロータ頂部はハウジング内周面と一定
の距離を保つが、ロータ頂部以外のロータ外周面とハウ
ジング内周面の距離は大きく変化する。本実施形態によ
れば、ロータ外周面とハウジング内周面の距離が大きく
なるときでもロータからの補助シールの抜けが防止され
るので、ロータ頂部から適当な距離だけオフセットした
外周面上の位置であって、良好なシール効果が得られる
所望の位置に補助シールを設置することができる。
【0040】さらに、本実施形態によれば、補助シール
は、限られた範囲でのみハウジングに接触する。作動室
が縮小するときに補助シールがハウジングに接触し、そ
の他の期間では補助シールがハウジングから離れる。従
って、高いシール性が求められるときのみ補助シールを
機能させることができ、摩擦損失を大幅に増大すること
なくシール性の向上が図れる。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、アペックスシールを挟んで両側に補助シールを設け
ることにより、ロータ頂部のシール性を向上することが
できる。作動室のシール性向上により、エンジン性能を
高め、出力および燃費の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシール構造が適用されたロータリー
エンジンの断面図である。
【図2】 図1のA部を拡大することにより本発明の補
助シールの構成を示す図である。
【図3】 図2のD部を拡大することにより補助シール
のシール機能を示す図である。
【符号の説明】
1 ロータハウジング、3 ハウジング内周面、5 偏
心軸、7 ロータ、9ロータ頂部、11a,11b,1
1c ロータ外周面、13a,13b,13c 作動
室、15 リーディング点火プラグ、17 トレーディ
ング点火プラグ、20 アペックスシール、30 リー
ディング側補助シール、36 ストッパー部、38 ス
トッパー受部、40 トレーディング側補助シール、4
6 ストッパー部、48 ストッパー受部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータハウジングと、 ロータハウジング内で偏心軸周りに回転可能に設けら
    れ、ハウジング内周面に沿って移動する複数のロータ頂
    部を有するロータと、 各ロータ頂部に設けられ、ハウジング内周面に摺接する
    アペックスシールと、を含むロータリーエンジンにおい
    て、 各ロータ頂部のリーディング側にアペックスシールに近
    接して設けられ、リーディング側のロータ外周面がハウ
    ジング内周面に接近したときにハウジング内周面と摺接
    するリーディング側補助シールと、 各ロータ頂部のトレーディング側にアペックスシールと
    近接して設けられ、トレーディング側のロータ外周面が
    ハウジング内周面に接近したときにハウジング内周面と
    摺接するトレーディング側補助シールと、 を含むことを特徴とするロータリーエンジン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のロータリーエンジンに
    おいて、 前記リーディング側補助シールは前記アペックスシール
    よりもリーディング方向に傾けて設けられ、前記トレー
    ディング側補助シールは前記アペックスシールよりもト
    レーディング方向に傾けて設けられていることを特徴と
    するロータリーエンジン。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のロータリーエ
    ンジンにおいて、 前記リーディング側補助シールおよび前記トレーディン
    グ側補助シールは、ロータ外周面から突出する方向に移
    動可能に設けられ、 各補助シールの最大突出量を規定する突出量規定手段が
    設けられていることを特徴とするロータリーエンジン。
  4. 【請求項4】 ロータハウジングおよびロータハウジン
    グ内で回転するロータを有し、ハウジング内周面に沿っ
    て移動するロータ頂部で仕切られた作動室がハウジング
    内周面とロータ外周面の間に形成されるロータリーエン
    ジンの作動室シール構造であって、 各ロータ頂部に設けられ、ハウジング内周面に摺接する
    アペックスシールと、 各ロータ頂部のリーディング側にアペックスシールと近
    接して設けられ、リーディング側のロータ外周面がハウ
    ジング内周面に接近したときにハウジング内周面と摺接
    するリーディング側補助シールと、 各ロータ頂部のトレーディング側にアペックスシールと
    近接して設けられ、トレーディング側のロータ外周面が
    ハウジング内周面に接近したときにハウジング内周面と
    摺接するトレーディング側補助シールと、 を含むことを特徴とする作動室シール構造。
  5. 【請求項5】 ロータハウジングと、ロータハウジング
    内で偏心軸周りに回転可能に設けられ、ハウジング内周
    面に沿って移動する複数のロータ頂部を有するロータ
    と、各ロータ頂部に設けられ、ハウジング内周面に摺接
    するアペックスシールと、を含むロータリーエンジンに
    用いられるアペックス補助シールであって、 ロータ頂部に対してリーディング側またはトレーディン
    グ側にアペックスシールと近接して配置され、リーディ
    ング側またはトレーディング側のロータ外周面がハウジ
    ング内周面に接近したときにハウジング内周面と摺接す
    ることを特徴とするアペックス補助シール。
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Cited By (5)

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