JP2000218514A - 研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

研磨装置及び研磨方法

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JP2000218514A
JP2000218514A JP2485399A JP2485399A JP2000218514A JP 2000218514 A JP2000218514 A JP 2000218514A JP 2485399 A JP2485399 A JP 2485399A JP 2485399 A JP2485399 A JP 2485399A JP 2000218514 A JP2000218514 A JP 2000218514A
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polishing
polishing pad
wafer
polished
vibration
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JP2485399A
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English (en)
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Norio Nakahira
法生 中平
Takashi Arai
孝史 新井
Sanpei Ezaki
賛平 江崎
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】CMP研磨装置に於いて、研磨パッドの径を大
きくしなくも、ウェハの被研磨面の各点に於ける研磨パ
ッドの相対速度が均一、従って研磨速度の均一性が良
く、研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動を行うため
の特別な複雑な制御を行わなくても、簡単な制御で研磨
パッドの表面の消耗がパッド面内で均一に進行するフッ
トプリントが小さいCMP研磨装置を提供することであ
る。 【解決手段】研磨パッド5を固定且つ移動する研磨パッ
ド部2と、ウェハ4を保持且つ移動するウェハ部1とを
具え、研磨パッド5とウェハ4との間に研磨剤6を介在
させた状態で研磨パッド5とウェハ4とを相対移動させ
ることにより被研磨部材を研磨する研磨装置において、
研磨パッド部2とウェハ部1とが、各々固定或いは保持
する研磨パッド5とウェハ4とに各々直線振動を与える
振動機構11・8を各々具え、各々の振動機構の直線振
動方向40・30が互いに直交させることによって解決
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばULSI等
の半導体を製造するプロセスにおいて実施される半導体
デバイスの平坦化研磨に用いるのに好適なCMP用研磨
装置、CMP研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の高集積化、微細化に伴
って半導体製造プロセスの工程が増加し複雑になってき
ている。これに伴い、半導体デバイスの表面は必ずしも
平坦ではなくなってきている。表面に於ける段差の存在
は配線の段切れ、局所的な抵抗の増大などを招き、断線
や電気容量の低下をもたらす。また、絶縁膜では耐電圧
劣化やリークの発生にもつながる。
【0003】一方、半導体集積回路の高集積化、微細化
に伴ってリソグラフィに用いる半導体露光装置の光源波
長は短くなり、開口数いわゆるNAが大きくなってきてい
ることに伴い、半導体露光装置の焦点深度が実質的に浅
くなってきている。焦点深度が浅くなることに対応する
ためには、今まで以上にデバイス表面の平坦化が要求さ
れている。このような半導体表面を平坦化する方法とし
ては、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishi
ng又はChemical Mechanical Planarization 、これより
CMP と呼ぶ) 技術が有望な方法と考えられている。
【0004】CMPはシリコンウェハの鏡面研磨法を基
に発展しており、図5に示すような装置を用いて行われ
ている。図5で100はCMP研磨装置、102は研磨
パッド、107は定盤、103は研磨ヘッド、104は
被研磨部材( ウエ ハ) 、105は研磨剤供給部、106
は研磨剤である。研磨パッド102としては、発泡ポリ
ウレタンよりなるシート状のものが多く用いられてい
る。この研磨装置はウェハの被研磨面に荷重Pを加えな
がらプラテンと研磨ヘッドを同じ方向にほぼ同一回転速
度で回転109、110させ、更に揺動111を加え、
ウェハ上の被研磨面である半導体デバイス表面を研磨す
る装置である。
【0005】従来のCMP研磨装置としては図5に示す
装置以外に図6に示すよう装置がある。図6の装置は研
磨パッド102がベルト状であり、ベルトを一方向に直
線状に移動させると共に、被研磨部材を固定した研磨ヘ
ッドを回転させる研磨方法である。研磨パッド102は
直線状に移動し、図2の装置に於ける揺動に対応する動
きとなっている。
【0006】図5、6の何れの従来例装置も、研磨ヘッ
ド側または研磨パッド側の少なくとも一方側に回転機構
を持っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】CMP研磨装置に求め
られる重要な性能として、被研磨部材の被研磨面内に於
ける研磨厚の面内均一性、従って、研磨速度の面内均一
性がある。この研磨速度の面内均一性を良くするため、
Prestonの法則から、被研磨面内の各点における
研磨圧が均一であるとすると、被研磨面内の各点におけ
る研磨パッドの相対速度を均一にする必要がある。これ
を満足するために、図5のような装置では研磨パッドの
回転速度と、研磨ヘッドの回転速度をほぼ同じにする必
要があることが知られている。この条件を満足させる
と、被研磨面内の各点における研磨パッドの相対速度は
研磨パッドの半径と被研磨部材の半径との差に比例する
ようになり、これは一般に相対速度を高めるためには被
研磨部材の半径と較べて充分に大きい半径を有する研磨
パッドを用いる必要があることを意味し、これはCMP
研磨装置を大型にし、その結果設置面積(フットプリン
ト)を大きくし、これらはCMPプロセスの原価アップ
に繋がる。
【0008】また、研磨パッドは研磨剤と共同で被研磨
部材を研磨すると同時に、多かれ少なかれその表面が消
耗するのが常であるが、この均一研磨性を長期に渡って
維持するためには、この研磨パッドの表面の消耗がパッ
ド面内で均一に進むことが好ましい。表面の消耗が不均
一に行われると研磨パッドのパッド面の平面性が悪化
し、その結果、被研磨部材の被研磨面と研磨パッドとの
当りが不均一になり、従って、被研磨部材の被研磨面全
面に渡る研磨圧が不均一になってしまうからである。こ
の研磨パッドの消耗の不均一性を低減するため、図5、
図6のような装置では、研磨パッドの寸法を被研磨部材
の寸法と比べ充分に大きくする、あるいは研磨パッドの
揺動を一定周期且つ一定振幅の均一に行うのではなく、
これらを研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動が必要
であった。この研磨経過時間毎に複雑に変化させる揺動
は、この条件を見つけるために長い調整時間を要する。
【0009】本発明の目的は、以上のように、研磨パッ
ドの径を大きくしなくも、被研磨部材の被研磨面の各点
に於ける研磨パッドの相対速度が均一、従って研磨速度
の均一性が良いCMP研磨装置を提供することである。
更に本発明の目的は、研磨経過時間毎に複雑に変化させ
る揺動を行うための特別な複雑な制御を行わなくても、
簡単な制御で研磨パッドの表面の消耗がパッド面内で均
一に進行するCMP研磨装置を提供することである。更
に本発明の目的は、フットプリントが小さく、高価なク
リーンルームの中での専有面積が少ないCMP研磨装置
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は研磨を行うための相対運動を基本的に往復
直線運動のみによって生じせしめた。このため研磨パッ
ドと被研磨部材が完全に並進運動を行うため、接触面の
任意の点で任意の時刻での相互移動速度は完全に等し
く、その結果、被研磨部材の研摩速度と研摩パッド面の
摩耗の均一性が補償できるのである。更に、双方の位相
差、振幅、振幅比を制御することにより完全に等方的な
研摩から異方的な研磨まで制御可能とするのである。
【0011】即ち、本発明は以上の問題点を解決するた
め第一に「研磨パッドを固定且つ移動する研磨パッド部
と、被研磨部材を保持且つ移動する被研磨部材部とを具
え、研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在させ
た状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対移
動させることにより、前記被研磨部材を研磨する研磨装
置において、前記研磨パッド部と前記被研磨部材部と
が、各々前記研磨パッドと前記被研磨部材とに直線振動
を与える振動機構を各々具え、各々の前記直線振動方向
が互いに直交していることを特徴とする研磨装置(請求
項1)」を提供する。
【0012】第二に「前記振動機構の各々が、振動数、
または振幅、または両者の振幅比、または両振動の位相
差から選ばれた何れか一つ以上を制御する駆動制御部を
具えることを特徴とする請求項1記載の研磨装置(請求
項2)」を提供する。第三に「前記直線振動の波形が正
弦波であり、周波数が0.1〜30Hzで振幅が被研磨
部材の直径または長径以下であることを特徴とする請求
項1 、2何れか1項記載の研磨装置(請求項3)」を提
供する。
【0013】第四に「前記研磨パッド部または前記被研
磨部材部の何れか一方に、前記研磨パッドまたは前記被
研磨部材を回転するための回転機構を具えることを特徴
とする請求項1 〜3何れか1項記載の研磨装置(請求項
4)」を提供する。第五に「研磨パッドと被研磨部材と
の間に研磨剤を介在させた状態で、前記研磨パッドと前
記被研磨部材とを相対移動させることにより前記被研磨
部材を研磨する研磨方法において、前記研磨パッドと前
記被研磨部材の移動が各々直線振動からのみ成り、各々
の前記直線振動の方向が互いに直交していることを特徴
とする研磨方法(請求項5)」を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1、2に本発
明の実施の形態のCMP研磨装置を示す。本CMP研磨
装置は被研磨部材であるウェハ4を保持するウェハ部
1、研磨パッド5を保持する研磨パッド部2、及び研磨
剤6を供給する研磨剤供給機構3を備え、基本的にウェ
ハ4と研磨パッド5には直線振動のみが与えられ、回転
運動は与えられない。 ウェハ部1は、ウェハ4が保持
されるウェハ保持具7、直線振動(方向を30で示す)
をウェハ保持具7に与えるためのウェハ振動駆動部8、
ウェハ振動駆動部8の動きを制御するウェハ駆動制御部
12及び研磨パッド5面にウェハ4の被研磨面を押し付
け、研磨圧9を与えるための加圧機構(図示されない)
を備える。研磨パッド部2は研磨パッド5を保持する研
磨定盤(プラテン)10、直線振動(方向を40で示
す)を研磨定盤10に与えるための研磨パッド振動駆動
部11及び研磨パッド振動駆動部11の動きを制御する
研磨パッド駆動制御部13を備える。ここで直線振動方
向30と直線振動方向40とは互いに直交するように配
置される。しかし、これらの方向が直交する配置には特
に限定されない。
【0015】本CMP研磨装置では以下のように研磨が
行われる。先ず、被研磨部材であるウェハ4はウェハ保
持具7に保持される。ウェハ4は研磨パッド5の表面に
前記加圧機構によって加圧9され、ウェハ振動駆動部8
により与えられるウェハの直線振動30と、研磨パッド
振動駆動部11により研磨パッドに与えられる研磨パッ
ド5の直線振動40とによりウェハ4の被研磨面全面が
研磨される。研磨中、研磨剤供給機構3からウェハの被
研磨面と研磨パッド面との間に研磨剤(スラリー)6が
供給される。
【0016】研磨パッド5としては特に制限がなく、硬
質、軟質、多層構造、複合構造のものが被研磨部材の種
類に合わせて選択される。研磨パッドが軟質であっても
これを固定するプラテンの剛性により全体としての剛性
が保たれるのである。研磨パッドの寸法はウェハの寸法
より大きくするが、ウェハの直径(ウェハが非円形の場
合は長径)の2倍以下が好ましい。
【0017】ウェハ振動駆動部8は、ウェハに直線振動
を与える。ここで用いる振動の波形には特に制限がない
が、正弦的振動運動が運動の円滑性の点で好ましい。振
動数は好ましくは0.1Hz〜30Hzであり、より好
ましくは0.3Hz〜10Hzである。振幅(揺動幅)
は好ましくはウェハの直径または長径以下であり、より
好ましくはウェハの直径または長径の50%以下であ
る。ウェハ振動駆動部8のアクチュエータとしては、好
ましくは電磁または超音波リニアモータ、ラックアンド
ピニョン機構、カム機構、ボールネジ機構の群から選ば
れた一つが用いられる。ウェハ振動駆動部にはこれに沿
って直線振動が行われるための直線ガイド機構を設ける
ことが好ましい。またウェハ駆動制御部12は、ウェハ
振動駆動部8の振動数、振幅の大きさを制御する。
【0018】また、研磨パッド振動駆動部11は、研磨
パッドに直線振動を与えるが、好ましくは正弦的振動運
動を与える。振動数は好ましくは0.1Hz〜30Hz
であり、より好ましくは0.3Hz〜10Hzである。
振幅は好ましくはウェハの直径または長径以下であり、
より好ましくはウェハの直径または長径の50%以下で
ある。研磨パッド振動駆動部11のアクチュエータとし
ては、好ましくはラックアンドピニョン機構、カム機
構、ボールネジ機構、電磁または超音波リニアモータ、
ボイスコイルの群から選ばれた一つが用いられる。研磨
パッド振動駆動部にはこれに沿って直線振動が行われる
ための直線ガイド機構を設けることが好ましい。また研
磨パッド駆動制御部13は、研磨パッド振動駆動部11
の振動数、振幅の大きさを制御する。
【0019】図1においては研磨パッドに対してウェハ
を上方に配置したが、逆に研磨パッドに対してウェハを
下方に配置しても、更に研磨パッドに対してウェハを側
方に配置しても良い。これらの配置は前後工程間での搬
送の行い易さ、終点検出の行い易さで選択される。研磨
パッドに対してウェハを下方に配置したときは、被研磨
面は上向きになり、研磨パッドの径をウェハの直径また
は長径よりも小さくするが、ウェハの直径または長径の
50%以上とするのが好ましい。振幅はウェハの直径ま
たは長径の50%以下が好ましい。
【0020】本実施の形態ではウェハの被研摩面上の任
意の1点に於ける研磨パッドの相対移動速度はウェハの
直線振動30と研磨パッドの直線振動40との合成で与
えられれ、一般に時間と共に変化する楕円運動となる。
ウェハと研磨パッドとは完全に並進運動するので、ウェ
ハの被研磨面上の全ての点が、研磨パッドによる同一速
度の摩擦を受けるので、ウェハの被研磨面上で研磨圧の
均一性が保たれている限り、研摩速度の面内均一性が確
保できる。更に、前記楕円運動の方向も時間と共に変化
するので、等方的研磨が行われ、研摩特性に異方性が生
じることを防ぐことができる。 [実施の形態2]本実施の形態のCMP研磨装置は、実
施の形態1のウェハ駆動制御部に、ウェハの振動運動と
研磨パッドの振動運動との位相関係、または振幅比の少
なくとも一方を制御するための、位相振幅比制御部を備
えた。対応する図面は同様に図1、図2となる。位相振
幅比制御部は、ウェハと研磨パッドの両振動運動の位相
差の大きさ、振幅の比率を制御するのである。位相差の
制御方法として、ウェハ及び研磨パッドの直線駆動部
8、11のアクチュエータの駆動電源の振幅または位相
の制御によって行っても良いし、またウェハまたは研磨
パッドの近傍に設けた検出器の信号をウェハ駆動制御部
または研磨パッド駆動制御部にフィードバックして行っ
ても良い。
【0021】今、xy直交座標系で、往復直線振動方向
40をx軸に、往復直線振動方向30をy軸にとる。ウ
ェハ駆動制御部12と研磨パッド駆動制御部13とが、
ウェハと研磨パッドとの各々に同じ周波数の正弦振動
(ウェハ振動及び研磨パッド振動とも呼ぶ)を与え、且
つ位相振幅比制御部が、二つの振動運動に次のような位
相差(ウェハ振動運動の位相と研磨パッド振動運動の位
相との位相差で、位相角で表す)を与える制御信号をウ
ェハ振動駆動部8に送ると、位相差(位相角)の増加に
対応して、ウェハの被研磨面に対する研磨パッドの相対
運動は、ウェハ自体の振動運動の方向がウェハ上の1点
を固定して見ると、符号を逆転した方向であることを考
慮して、位相差が0のときは第一の直線振動、位相差が
0とπとの間のときは第一の楕円運動、位相差がπのと
きは第二の直線振動、位相差がπと2πとの間のときは
第二の楕円運動(ここで第一・第二の楕円運動は互いに
反対方向に振動する)、そして位相差が2πのときは第
一の直線振動を順々に行い、位相差が2πの周期で同じ
振動振動を繰り返す。
【0022】位相振幅比制御部が、二つの振動即ちウェ
ハ振動の振幅と研磨パッド振動の振幅とを等しくするよ
うな制御信号をウェハ振動駆動部8に送ると、第一の直
線振動と第二の直線振動の方向は互いに直交し、第一と
第二の楕円運動は互いに逆回りに回転する円運動に変化
する。位相差(位相角)の増加に対応してウェハの被研
磨面に対する研磨パッドの相対運動は、位相差が0のと
きは第一の直線振動、位相差が0とπ/2の間のときは
第一の楕円運動、位相差がπ/2のときは第一の円運
動、位相差がπ/2とπの間のときは第二の楕円運動、
位相差がπのときは第二の直線振動(ここで第一・第二
の直線振動方向は互いに直交する)、位相差がπと3π
/2との間のときは第三の楕円運動、位相差が3π/2
のときは第二の円運動(ここで第一・第二の円運動は互
いに反対方向に振動する)、位相差が3π/2と2πと
の間のときは第四の楕円運動(ここで第一・第二の楕円
運動と第三・第四の楕円運動とは互いに反対方向に振動
する)、そして位相差が2πのときは第一の直線振動を
順々に行い、位相差が2πの周期で同じ振動運動を繰り
返す。
【0023】以上の研磨パッドとウェハの運動の様子を
より良く理解するために、図4に位相差がπ/2のとき
の研磨パッドとウェハの相対運動の様子を示す。図4に
於いてウェハと研磨パッドとは共に円形であり、ここで
は振動の中心(即ち無振動状態)に於いてウェハと研磨
パッドとが同心円上に配置されている。ウェハと研磨パ
ッドの振動運動の振幅の2倍(即ち最大振動幅)を2r
とすると、今ウェハの被研磨面上に任意の点W1
2 、W3 、W4 をとると、無振動状態で点W1
2 、W3 、W4 に接触していた研磨パッド上の点は、
振動一周期分で各々T1、T2 、T3 、T4 の軌跡を描
き、T1 、T2 、T3 、T4 は全て半径2rの円であ
る。即ちウェハ上のどの点を取っても研磨パッドの相対
速度は同一であり、ウェハの被研磨面上での研磨速度の
均一性が確保できる。
【0024】更に着目すべきことはウェハの振動運動
と、研磨パッドの振動運動との位相差に対応してウェハ
の被研磨面上に於ける研磨パッドの相対運動の方向を二
次元平面内で自由に変えられることである。またこの相
対運動の速度はウェハの被研磨面全面に渡って完全に均
一である。この相対運動のウェハ全面に渡る完全均一性
と、相対運動の方向を二つの振動の位相差の大きさを変
化させることによって自由に制御できるという事実によ
り、研磨速度即ち研磨膜厚の均一性を確保できるばかり
でなく、研磨パッドの相対速度の向きが偏らない、完全
に等方的な研磨が可能となる。更に研磨中に二つの振動
の位相差の制御に併せて振動の振幅または振幅比を制御
することによりウェハの被研磨面上の特定点を通過する
研磨パッド上の点を自由に選ぶことが出来る。これよ
り、研磨中に二つの振動の位相差または二つの振幅の大
きさまたは二つの振動の振幅の比率から選ばれた全てま
たは一部を連続的に変化させることにより、実質的にウ
ェハ面積よりも小さい領域での研磨パッドの平面形状誤
差(具体的にはウェハ面積よりも小面積の研磨パッドの
凹部、凸部、格子溝の凹部)のウェハの被研磨面上への
転写を防止することができる。
【0025】以上の実施の形態2では、ウェハ駆動制御
部に、位相振幅比制御部を備えたが、研磨パッド駆動制
御部に位相振幅比制御部を設け、ウェハに対する研磨パ
ッドの振動を制御しても良いことは勿論である。 [実施の形態3]本実施の形態のCMP研磨装置は、実
施の形態1または実施の形態2のCMP研磨装置から選
ばれた何れか一方にウェハの振動機構に加えて、ウェハ
の回転機構を設けた。その主要部が図3に示されてい
る。ウェハ回転機構により、ウェハを振動による速度よ
りも充分にゆっくりと回転させれば、ウェハに対する研
磨パッドの相対速度の均一性を確保しつつ、研磨パッド
面の回転方向の平面形状誤差のみならず、研磨パッド面
の点対称の平面形状誤差の研磨速度の不均一性に与える
影響がなくなる。
【0026】以上実施の形態1、2、3の発明は、半導
体製造に於けるCMPプロセスのみならず他の産業の製
造に於ける研磨プロセスにも用いることができる。本発
明は、CMPプロセスで半導体パターンが更に微細化し
た場合の研磨品質向上に特に有効であるばかりでなく、
機械的性質に異方性がある結晶の研磨に適合して研磨特
性に逆に異方性を与えることもできる。
【0027】更に、従来の研磨装置では研磨パッドが不
均一に磨滅するために研磨パッド面の形状が変形するの
で、面出しのための修正作業を必要としていたが、本発
明のCMP研磨装置では、ウェハの被研磨面の各位置で
の研磨パッドの相対速度が均一であり、従って研磨パッ
ドの磨滅が均一に行われるため、面出しのための修正作
業の必要がなくなり、研磨パッドの使用時間を長くする
ことができる。
【0028】更にまた、研磨パッドの寸法が基本的にウ
ェハの寸法と同等であるので、CMP研磨装置の小型軽
量化を図ることができ、その結果設置面積、更には設置
費用を低減することができる。
【0029】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ウェハと
研磨パッドに基本的に直線振動を与えているので、ウェ
ハの被研磨面の研磨速度を被研磨面全面で均一にするこ
とができるのみならず、研磨パッドの磨滅が均一に行わ
れるため研磨パッドのドレッシングが不要であり、更
に、CMP研磨装置の小型軽量化を図ることができるの
で、設置面積、設置費用を低減することができる。
また、ウェハと研磨パッドの運
動の振動数、振幅、振幅比、位相差を制御できるので、
研磨パッドの微小なパターン等の凹凸部のウェハへの転
写が防止できる。
【0030】更にまた、ウェハまたは研磨パッドのどち
らか一方に直線振動に加えて回転運動を与えたので、研
磨パッド面の回転方向の平面形状誤差のみならず、点対
称の平面形状誤差の研磨速度の不均一性に与える影響が
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1、2の研磨装置の概念図で
ある。
【図2】本発明の実施形態1、2の研磨装置の要部の概
念図である。
【図3】本発明の実施形態3の研磨装置の要部の概念図
である。
【図4】研磨パッドとウェハの相対運動の様子の一例を
示す図である。
【図5】従来例1の研磨装置の概念図である。
【図6】従来例2の研磨装置の概念図である。
【符号の説明】
1 被研磨部材部 2 研磨パッド部 3 研磨剤供給機構 4 被研磨部材(ウェハ) 5 研磨パッド 6 研磨剤 7 被研磨部材(ウェハ)保持具 8 被研磨部材振動駆動部 9 加圧 10研磨定盤(プラテン) 11研磨パッド振動駆動部 12被研磨部材駆動制御部 13研磨パッド駆動制御部 14直線ガイド機構 15リニアモータ 16回転モータ 30被研磨部材の直線振動の方向を示す 40研磨パッドの直線振動の方向を示す

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨パッドを固定且つ移動する研磨パッド
    部と、被研磨部材を保持且つ移動する被研磨部材部とを
    具え、研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を介在さ
    せた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材とを相対
    移動させることにより、前記被研磨部材を研磨する研磨
    装置において、前記研磨パッド部と前記被研磨部材部と
    が、各々前記研磨パッドと前記被研磨部材とに直線振動
    を与える振動機構を各々具え、各々の前記直線振動方向
    が互いに直交していることを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】前記振動機構の各々が、振動数、または振
    幅、または両者の振幅比、または両振動の位相差から選
    ばれた何れか一つ以上を制御する駆動制御部を具えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】前記直線振動の波形が正弦波であり、周波
    数が0.1〜30Hzで振幅が被研磨部材の直径または
    長径以下であることを特徴とする請求項1 、2何れか1
    項記載の研磨装置。
  4. 【請求項4】前記研磨パッド部または前記被研磨部材部
    の何れか一方に、前記研磨パッドまたは前記被研磨部材
    を回転するための回転機構を具えることを特徴とする請
    求項1 〜3何れか1項記載の研磨装置。
  5. 【請求項5】研磨パッドと被研磨部材との間に研磨剤を
    介在させた状態で、前記研磨パッドと前記被研磨部材と
    を相対移動させることにより前記被研磨部材を研磨する
    研磨方法において、前記研磨パッドと前記被研磨部材の
    移動が各々直線振動からのみ成り、各々の前記直線振動
    の方向が互いに直交していることを特徴とする研磨方
    法。
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