JP2000217453A - イチゴ用液体培地組成物 - Google Patents

イチゴ用液体培地組成物

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JP2000217453A
JP2000217453A JP11019990A JP1999099A JP2000217453A JP 2000217453 A JP2000217453 A JP 2000217453A JP 11019990 A JP11019990 A JP 11019990A JP 1999099 A JP1999099 A JP 1999099A JP 2000217453 A JP2000217453 A JP 2000217453A
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strawberry
seedlings
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liquid medium
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JP11019990A
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Yuichi Yonezu
雄一 米津
Tomokazu Kitano
智一 北野
Fumiaki Oda
文明 小田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イチゴの苗を自然環境に順化させる様な場合
にも環境の変化に良く耐える丈夫なイチゴの苗を培養す
ることができる技術を提供する。 【解決手段】 MS培地の2〜10倍希釈液に、2%以
上5%未満の糖、及び、0.5mg/リットル以下のベ
ンジルアデニン(BA)を含有させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イチゴの苗を肥大
させる技術に関し、イチゴ用液体培地組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イチゴ用液体培地組成物として
は、MS培地にショ糖を含有させてあるものが知られて
おり、さらに、そのイチゴ用液体培地組成物にベンジル
アデニン(以下BAと略称する)を含有させてあるもの
も知られており、そのようなイチゴ用液体培地組成物に
よってイチゴの培養することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のイチゴ
用液体培地組成物によれば、イチゴの芽数は増えるが、
増殖した苗は、自然環境の乾燥などに良く耐える頑丈な
組織が形成されにくいという現状があり、自然環境に順
化させる際に、20%以上の苗が枯死するような場合も
あった。
【0004】従って、本発明の目的は、上記実状に鑑
み、イチゴの苗を自然環境に順化させる様な場合にも環
境の変化に良く耐える丈夫なイチゴの苗を培養すること
ができる技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、液体培地
の組成を変更することにより、イチゴの苗を順化させや
すい丈夫なものにできるのではないかと考え、種々の培
地組成物について調べたところ、イチゴの生長に関する
種々の新知見を得た。本発明は、前記新知見に基づき成
されたものであって、上記目的を達成するための本発明
の特徴構成は、MS培地の2〜10倍希釈液に、2%以
上5%未満の糖、及び、0.5mg/リットル以下のB
Aを含有させてあることにあり、その作用・効果は以下
の通りである。
【0006】〔作用効果〕まず本発明者らは、従来の液
体培地の基本培地を種々変更して検討したところ、前記
基本培地には通常糖を添加してあるものの、MS培地の
2〜10倍希釈液に2%以上5%未満の糖を添加してあ
るばあいに、特に、イチゴの苗が、赤みがかった太いも
のになり(肥大し)やすくなり、自然環境の乾燥等に耐
えやすい組織を形成しやすいという新知見を得た。ま
た、植物を増殖させる培地組成物に、BAを添加してお
くと、植物の増殖が効率よく行われるということも知ら
れている。
【0007】つまり、MS培地の2〜10倍希釈液に、
2%以上5%未満の糖、及び、0.5mg/リットル以
下のベンジルアデニン(BA)を含有させてあるイチゴ
用液体培地組成物を用いると、肥大した丈夫なイチゴの
苗を得ることが出来、順化させるために地植えするよう
な場合にも取り扱い容易で、かつ、容易に順化させやす
くなり、イチゴを栽培するのに適する苗を提供できるよ
うになった。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、常法に従ってイチゴの茎の
先端の生長点を得るとともに、常法にしたがってある程
度の草丈(約2cm程度)まで培養した後、この苗を、
ステンレス鋼製の網2aからなる支持台の上に支持させ
密封容器3に設けてある載置部に載置した状態にする。
尚、密封容器3中には植物体の下部に接するように液体
培地4として培地A(後述)が入れてある。そして、こ
の密封容器は、振とう台上に固定して培養期間中振とう
を続け、前記液体培地4を常時攪拌して、クラウン部に
栄養分を供給し続けるようにして、収容した植物体を5
週間培養して増殖させる(図1参照)。
【0009】このようにしてイチゴの苗を培養させる
と、赤みがかった丈夫な苗が得られていた。さらに肥大
したイチゴ苗は、株分けし培土に移植された後、イチゴ
の果実を栽培するため順化して、自然環境下に移植して
用いられる。
【0010】尚、ここで用いた振とう台は、振とう台上
に固定した密封容器3を、水平面上に円を描くように垂
直軸心回りに回転させ、密封容器3内の培地4を攪拌出
来るものである。また、ここで用いる密封容器とは、内
外で気体の出入りを許容し、かつ、雑菌等の侵入を遮断
する容器を意味する。
【0011】尚、培地AとはMS培地(後述)を、4倍
に希釈したもの(以下1/4MSと称す)(以下1/n
MSと称するものはMS培地をn倍に希釈したものを指
す)にグルコースを4重量%、BAを0.03mg/リ
ットルになるように添加してある培地である。以下にM
S培地の組成を1リットル当たりの重量(単位mg)で
示す。
【0012】 硝酸アンモニウム(NH4NO3) ………………1,650 硝酸カリウム(KNO3) ……………………1,900 塩化カルシウム2水和物(CaCl2・2H2O) 440 硫酸マグネシウム7水和物(MgSO4・7H2O) 370 リン酸2水素カリウム(KH2PO4) …………… 170 硫酸鉄7水和物(FeSO4・7H2O) ………… 27.8 エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム(Na2−EDTA) …………………… 37.3 硫酸マンガン4水和物(MnSO4・4H2O) … 22.3 硫酸亜鉛7水和物(ZnSO4・7H2O) ……… 8.6 硫酸銅5水和物(CuSO4・5H2O) ………… 0.025 モリブデン酸ナトリウム2水和物(Na2MoO4・2H2O) …………………… 0.25 ヨウ化カリウム(KI) …………………… 0.83 ほう酸(H3BO3) …………………… 6.2 硫酸コバルト6水和物(CoSO4・6H2O) … 0.025 ニコチン酸 …………………… 0.5 チアミン塩酸塩 …………………… 0.1 ピリドキシン塩酸塩 …………………… 0.5 m−イノシト−ル …………………… 100 グリシン …………………… 2
【0013】以下に、様々な条件でイチゴの苗1を増殖
させた試験例を示す。
【0014】〔試験例1〕常法に従って生長点を培養し
て得たイチゴの苗1を3本ずつ液体培地Bが50mlず
つ入った密封容器3それぞれに密封し、前記振とう台を
用いて液体培地Bを常時攪拌し続ける条件下、培養を8
週間行い、苗を増殖・伸長させた。その後、液体培地B
を液体培地B〜Fに交換し、更に5週間同様に培養して
肥大させ、イチゴ苗の草丈が20mm以上で、かつ、赤
みがかった太い苗(以下、健苗と称する)の数を調べ
た。
【0015】尚、培地B〜Fの組成は、表1に示す通り
である。尚、培地の記載において、例えば1/4MSと
は、MS培地を4倍に希釈したものを示すものであり、
他のものもこれに準ずる。試験1の結果、容器当たりの
平均本数は図2のようになった。図2よりショ糖濃度2
〜4%の1/4MS培地(液体培地C〜E)を用いた場
合、健苗が多く得られていることがわかる。
【0016】〔試験例2〕また、常法に従って生長点を
培養した得たイチゴの苗1を3本ずつ液体培地I(後
述)が50mlずつ入った密封容器3それぞれに密封
し、前記振とう台を用いて液体培地Iを常時攪拌し続け
る条件下、培養を8週間行い、苗を増殖・伸長させた。
液体培地Iを液体培地A,D〜Hに交換し、更に5週間
同様に培養して肥大させ、健苗の数を調べた。
【0017】尚、培地A,D〜Hの組成は、表1に示す
通りである。また、前記液体培地Iには、窒素、燐、カ
リウムの比(N:P:K)が6.5:6:19である微
粉ハイポネックス(ハイポネックス社製)の0.1%水
溶液にMS培地の微量要素(後述)、MS培地のビタミ
ン類要素(後述)、30mg/リットルのエチレンジア
ミン4酢酸鉄、0.03mg/リットルのベンジルアデ
ニン(BA)、及び1%のグルコースを含有させてある
ものを用いた。
【0018】
【表1】
【0019】試験2の結果、容器当たりの健苗の平均本
数は図3のようになった。図3より、ショ糖濃度3、4
%及びグルコース濃度3〜5%(液体培地D,E及び
A,G,H)で健苗が多く得られていることがわかる。
従って、MS培地の4倍希釈液に、2%以上4%以下の
ショ糖もしくは3%以上5%以下のグルコース、及び、
0.5mg/リットル以下のベンジルアデニン(BA)
を含有させてあるイチゴ用液体培地組成物を用いてイチ
ゴを培養すれば、特に順化させ易くかつ取り扱い容易な
苗を短期で容易に得られることがわかる。
【0020】図2より、ショ糖濃度の高い1/4MS培
地を用いた場合には、25mm〜35mmで肥大した芽
の割合が高く培養されていることがわかる。また、図3
より、培地に含有させる糖分はショ糖よりもグルコース
が好ましく、糖濃度としては3〜5%程度が好ましいと
いうことがわかる。
【0021】従って、MS培地の4倍希釈液に、3%以
上5%以下のグルコースもしくはショ糖、及び、0.5
mg/リットル以下のベンジルアデニン(BA)を含有
させてあるイチゴ用液体培地組成物を用いてイチゴを培
養すれば、順化させ易くかつ取り扱い容易な苗を短期で
容易に得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イチゴ培養方法を示す工程図
【図2】イチゴ肥大度のショ糖濃度依存性を示すグラフ
【図3】イチゴ肥大度の糖度依存性を示すグラフ
フロントページの続き (72)発明者 小田 文明 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD04 AD20 CD02 CD07 CD09 4B065 AA89X BB13 BB15 BB16 BB34 BC12 BC13 CA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MS培地の2〜10倍希釈液に、2%以
    上5%未満の糖、及び、0.5mg/リットル以下のベ
    ンジルアデニン(BA)を含有させてあるイチゴ用液体
    培地組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102668987A (zh) * 2012-05-31 2012-09-19 句容市白兔镇云兔草莓专业合作社 草莓增殖培养基
CN103283594A (zh) * 2013-05-13 2013-09-11 北京林业大学 一种草莓微扩繁的液体培养方法
CN103651130A (zh) * 2013-12-04 2014-03-26 上海孙桥现代温室种子种苗有限公司 一种脱毒草莓试管苗复壮培养基

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CN103283594A (zh) * 2013-05-13 2013-09-11 北京林业大学 一种草莓微扩繁的液体培养方法
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