JP2000216417A - 微細凹凸パタ―ン付き基板 - Google Patents

微細凹凸パタ―ン付き基板

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JP2000216417A
JP2000216417A JP11015702A JP1570299A JP2000216417A JP 2000216417 A JP2000216417 A JP 2000216417A JP 11015702 A JP11015702 A JP 11015702A JP 1570299 A JP1570299 A JP 1570299A JP 2000216417 A JP2000216417 A JP 2000216417A
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Tsutomu Minami
努 南
Masahiro Tatsumisuna
昌弘 辰巳砂
Atsunori Matsuda
厚範 松田
Shuzo Ohara
柊三 大原
Ryoichi Kitamura
良一 北村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型の反転形状を正確に転写できるととも
に、膜状物の屈折率を自由に制御することができ、更に
は厚膜化が可能となり、耐熱性にも優れ、例えば太陽電
池用基板や反射板など光学部材として有用な微細凹凸パ
ターン付き基板を提供する。 【解決手段】 基板上及び/又は微細な凹凸パターンを
有する型上に、オルガノアルコキシシランの加水分解・
重縮合物を含む溶液を塗布して膜状物を形成し、次いで
該基板と該型とを接合加圧して該膜状物を硬化させた
後、離型を行うことにより、該型の反転形状からなる微
細凹凸パターンを該膜状物に転写形成してなる微細凹凸
パターン付き基板において、前記オルガノアルコキシシ
ランの加水分解・重縮合物がフェニルトリアルコキシシ
ランとメチルトリアルコキシシランの共加水分解・重縮
合物であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機有機複合体膜
状物を用いた微細凹凸パターン付き基板に関し、特に型
の反転形状を正確に転写できるとともに、膜状物の屈折
率を自由に制御することができ、更には厚膜化が可能と
なり、例えば太陽電池用基板や反射板など光学部材とし
て有用な微細凹凸パターン付き基板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、微細凹凸パターン付き基板とし
て、ゾル−ゲル法を用いてテトラエトキシシラン等の有
機金属化合物とポリエチレングリコール等の増粘剤を含
む溶液をガラス基板上に塗布し、型を押し当てて凹凸パ
ターンを転写した微細凹凸パターン付き基板が特開昭6
2−225273などに報告されている。また、メチル
トリエトキシシラン等のオルガノアルコキシシランを含
む溶液をガラス基板上に塗布し、樹脂製の型を押し当て
て凹凸パターンを転写した微細凹凸パターン付き基板が
特開平6−114334に報告されている。さらに太陽
電池用基板として、光の利用効率を向上させる目的で、
その表面に微細な凹凸パターンを設けることが行われて
いる。そのために、比較的賦型が容易で、透明性にすぐ
れ、耐熱性もある硬化型の合成樹脂、例えばポリウレタ
ンアクリレート系の光硬化樹脂(耐熱温度200℃)か
らなる微細凹凸パターン付き基板が検討されている。
【0003】しかしながら、テトラエトキシシランとポ
リエチレングリコールを含む溶液を用いて作製した微細
凹凸パターン付き基板は、350℃程度の焼成により膜
状物が無機非晶質になるという特徴を有するものの、焼
成によって膜状物が収縮し、型の反転形状を正確には転
写できず、その結果、所定の寸法の凹凸パターンが得ら
れないという問題点を有し、また膜状物の厚みを1μm
以上にすると、膜状物の収縮応力によってクラックが発
生するなどの大きな問題点を含んでいた。
【0004】また、メチルトリエトキシシラン等のオル
ガノアルコキシシランを含む溶液を用いて作製した微細
凹凸パターン付き基板は、低収縮率であるため、型の正
確な転写や厚膜化が可能になるなどの優れた特徴を有す
るものの、膜状物の屈折率を積極的に制御することは困
難であった。
【0005】さらに、硬化型の合成樹脂を使用した樹脂
製の微細凹凸パターン付き基板を太陽電池用の基板とし
て用いた場合には、パターンからの反射・散乱効果によ
って太陽光の利用効率が向上することが明かとなってい
るが、長期間使用した場合に特性が劣化するという問題
と、耐熱性が低いためにより高温プロセスには応用でき
ないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定のアル
コキシシランの共加水分解・重縮合物を用いることによ
り、転写パターンの収縮率と膜状物の応力を低減するこ
とが可能となり、その結果、型の正確な転写と、数十ミ
クロンオーダの深さを持つ厚膜パターニングが可能で、
さらに、膜状物の組成を調整することによって膜状物の
屈折率をある範囲内で自由に制御でき、さらにまた、従
来の樹脂基板で問題であった、長期信頼性と耐熱性の問
題を解決でき、以って高効率、高信頼性の微細凹凸パタ
ーン付き基板を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、基板上及び/又は微細な凹凸パターンを有
する型上に、オルガノアルコキシシランの加水分解・重
縮合物を含む溶液を塗布して膜状物を形成し、次いで該
基板と該型とを接合加圧して該膜状物を硬化させた後、
離型を行うことにより、該型の反転形状からなる微細凹
凸パターンを該膜状物に転写形成してなる微細凹凸パタ
ーン付き基板において、前記オルガノアルコキシシラン
の加水分解・重縮合物がフェニルトリアルコキシシラン
とメチルトリアルコキシシランの共加水分解・重縮合物
であることを特徴とする微細凹凸パターン付き基板を内
容とするものである。
【0008】好ましい態様としては、フェニルトリアル
コキシシランとメチルトリアルコキシシランの比率が、
モル比で15/85から45/55の範囲である(第2
項)。また好ましい態様としては、微細な凹凸パターン
を有する型が樹脂からなる(第3項)。また好ましい態
様としては、樹脂がポリメチルペンテン−1樹脂である
(第4項)。また好ましい態様としては、樹脂が離型剤
を含有してなる(第5項)。また好ましい態様として
は、基板がガラス製である(第6項)。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は特定のアルコキシシラ
ン、即ちフェニルトリアルコキシシランとメチルトリア
ルコキシシランの共加水分解・重縮合物を膜状物の材料
に用いることを特徴とするものである。フェニルトリア
ルコキシシランとしてはフェニルトリエトキシシラン、
フェニルトリメトキシシランなどが例示でき、これらは
単独又は2種以上組み合わせて使用できる。また、メチ
ルトリアルコキシシランとしては、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリメトキシシランなどが例示でき、こ
れらは単独又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0010】本発明におけるフェニルトリアルコキシシ
ランとメチルトリアルコキシシランの比率は、膜状物の
所望の屈折率により適宜選択すればよく、フェニルトリ
アルコキシシランの割合が大きくなる程、得られる膜状
物の屈折率が大きくなる。例えば、本発明の膜状物をガ
ラス基板上に形成させ、太陽電池用基板として使用する
場合には、フェニルトリアルコキシシランとメチルトリ
アルコキシシランとの比率は、モル比で15/85から
45/55の範囲に制御し、ガラス基板との屈折率を一
致させるのが好ましい。本発明の基板の屈折率をガラス
基板の屈折率と一致させることにより、屈折率の異なる
境界面で起こる反射を少なくして太陽光の利用効率を向
上させることができる。さらに、得られた膜状物は、−
Si−O−結合が主体の組成物となり、耐熱温度も30
0℃で長期の使用に対しても信頼性の高いものである。
【0011】本発明において、微細凹凸パターンは特に
制限されず、例えば、断面が三角形状や円形状からなる
畝状につながるプリズム状パターン、又はピラミッド形
や半球状の単位を配備したレンズアレー状パターン、及
びその他不規則的形状などの凹凸パターンが挙げられ、
これらは規則的又は不規則的、フラクタル的パターンの
いずれであってもよい。また、該凹凸パターンのサイズ
も特に制限されず、例えば、高さ、幅(又は底辺又はピ
ッチ)がそれぞれ50nm程度〜数百μm程度から選ばれ
る。太陽電池用基板として用いる場合は、高さ0.3〜
2μm程度、ピッチが0.5〜3μm程度のものが好適
で、このような微細凹凸パターンを有する基板を使用す
ることにより、光閉じ込め効果によって光吸収の増大を
はかり変換効率を向上させる。
【0012】本発明において、型は上記微細凹凸パター
ンを有し、該パターンをフェニルトリアルコキシシラン
とメチルトリアルコキシシランの共加水分解・重縮合物
からなる膜状物に転写させるもので、離型性、耐熱性及
び耐溶剤性を有するものであれば特に制限されず、例え
ば、金属、セラミックス、合成樹脂等が挙げられる。耐
久性の点では金属やセラミックスが好ましく、パターン
の自由性、成形性、賦形性の点からは合成樹脂が好まし
い。
【0013】合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン−1(TPX)樹脂等の
ポリオレフィン樹脂やフッ素樹脂、シリコン樹脂、ウレ
タン樹脂等が挙げられ、なかでも、ポリメチルペンテン
−1樹脂が離型性、耐熱性、耐溶剤性に優れるばかりで
なく、複雑な微細凹凸パターンであっても正確に転写さ
せることができる点で特に好ましい。
【0014】これらの合成樹脂に、更に離型性を向上さ
せるために離型剤を含有させることができる。このよう
な離型剤としては特に制限されないが、添加した離型剤
がブリード・アウトせず、添加量の調整により容易に離
型性を制御できる点で、例えば特公平6−78505号
公報に記載されているポリメチルハイドロジェンシロキ
サンのアルケン(C10−C50)及びプロピレン付加物が
好適である。該離型剤の添加量は、0.1〜3重量%程
度が好ましい。0.1重量%未満では添加効果か十分で
なく、また3重量%を越えると樹脂組成物の加工性が悪
くなる傾向がある。また、上記離型剤を含む樹脂組成物
の熱的酸化に因る該離型剤の劣化を防止するために酸化
防止剤を添加することが好ましく、更に、必要に応じ、
他の安定剤を添加することもできる。型に微細凹凸パタ
ーンを形成する方法は特に制限されず、例えば該微細パ
ターンを有するエンボスロールとプレスロールとの間に
上記合成樹脂溶融物を押出すことにより得ることができ
る。
【0015】本発明に用いられる基板としては、特に制
限されないが、ガラス、セラミックス、金属、合成樹
脂、紙・加工紙・合成紙等が挙げられる。ガラス基板と
しては、石英ガラス、ソーダライムガラス、アルカリア
ミノシリケートガラス、アルカリボロシリケートガラ
ス、多成分系無アルカリガラス、低膨張結晶化ガラス等
が挙げられる。
【0016】本発明の微細凹凸パターン付き基板の製造
例について述べると、まずフェニルトリアルコキシシラ
ンとメチルトリアルコキシシランとを水、アルコール等
の有機溶媒に攪拌混合して溶液を得る。次に、この溶液
に希塩酸を加えて攪拌してフェニルトリアルコキシシラ
ンとメチルトリアルコキシシランの共加水分解を行い、
塗布溶液を調製する。
【0017】次いで、基板上又は微細な凹凸パターンを
有する型上又はそれらの両方に、上記塗布溶液を塗布し
て膜状物を形成し、基板/膜状物/型の三者をローラー
で加圧した状態で加熱して該膜状物を硬化させ、しかる
後に離型して、上記型の反転形状からなる微細凹凸パタ
ーンを転写形成した膜状物が基板上に形成された微細凹
凸パターン付き基板を得る。
【0018】加圧は、型の中の膜状物が十分に押し込ま
れる範囲で行うが、型を繰り返し使用する場合には、そ
の機械的変形による劣化を防止するために、可能な範囲
で低めに設定することが好ましい。具体的には、圧力を
0.2〜10Kg/cm2 程度とすることが好ましい。ま
た、型を膜状物に押し当てた状態での加熱は、型の反転
形状を該膜状物に転写する目的で実施するが、一般に、
温度が高くなれば短時間でのパターン転写が可能となる
反面、型の熱応力による劣化をもたらすので、生産性と
型材料の耐熱性によって最適温度を設定する。具体的に
は、30〜120℃程度に設定することが好ましい。さ
らに、パターンを転写した膜は、離型後、必要に応じて
膜状物の硬化をさらに進める目的で、より高い温度で熱
処理することができる。離型後の熱処理は、膜状物にク
ラックが入らない範囲で膜状物の厚さに応じてその温度
を設定するが、膜状物中の有機官能基の燃焼温度(40
0℃)以下とする必要がある。
【0019】上記の如くして得られた微細凹凸パターン
付き基板は、透過、屈折、反射、集光、散乱、干渉、偏
光等の各種の光機能を有し、太陽電池用基板や反射板な
どの光学部材として利用される。
【0020】
【実施例】実施例1 メチルトリエトキシシラン12.48g、フェニルトリ
エトキシシラン7.21g、エタノール4.61gを秤
量し、室温大気中で攪拌することにより均一な溶液(フ
ェニルトリエトキシシラン/メチルトリエトキシシラン
のモル比=30/70)とした。これに、0.1重量%
の希塩酸7.21gをゆっくりと添加して室温大気中で
さらに1時間攪拌することにより、メチルトリエトキシ
シランとフェニルトリエトキシシランの共加水分解を行
った。得られたメチルトリエトキシシランとフェニルト
リエトキシシランの共加水分解・重縮合物を含む溶液を
塗布溶液とした。この塗布溶液をソーダライムシリカガ
ラス基板上に、面積20mm×40mmあたり0.2mlにな
るように滴下した。溶媒を蒸発させ、重縮合を進めるた
め大気中で所定時間放置した後、表面に頂角約60度、
斜辺30μmの正三角形状柱状物をピッチ30μmで平
行ストライプ状に配列した厚さ200μmのポリメチル
ペンテン−1(三井化学製、TPX)製樹脂型を、空気
を巻き込まないようにガラス基板上のメチルトリエトキ
シシランとフェニルトリエトキシシランの共加水分解・
重縮合物からなる膜状物に接合し、ローラーで加圧し
た。次に、ガラス基板/膜状物/ポリエチレン製樹脂型
が接合した状態で、80℃で10時間熱処理を行った
後、樹脂型を取り除き、図1に示す如き微細凹凸パター
ン付き基板を得た。
【0021】前記熱処理によってメチルトリエトキシシ
ランとフェニルトリエトキシシランの共加水分解・重縮
合物からなる膜状物は、硬化して透明非晶質膜状物とな
っていた。膜状物の表面には、樹脂型のパターンが正確
に転写されていた。また、膜状物の収縮による転写パタ
ーンの劣化や、膜状物のクラックや基板からの剥離は認
められなかった。得られた透明非晶質膜状物の光学的性
質を分光光度計を用いて評価した結果、可視域で完全に
透明で、屈折率は表1に示すように、約1.505であ
った。また耐熱温度は300℃であった。
【0022】実施例2〜5 フェニルトリエトキシシラン/メチルトリエトキシシラ
ンのモル比を20/80、40/60、60/40、8
0/20に変更した他は実施例1と同様にして、微細凹
凸パターン付き基板を得た。いずれも膜状物の収縮によ
る転写パターンの劣化や、膜状物のクラックや基板から
の剥離は認められず良好であった。いずれの膜状物も3
00℃の耐熱温度を示した。得られた膜状物の屈折率を
表1に示す。
【0023】比較例1 メチルトリエトキシシラン17.83gのみを用いた他
は実施例と同様にして微細凹凸パターン付き基板を得
た。膜状物は転写した凹凸パターンの凸部が平坦になっ
ており、深さが約5μmと浅くなっていた。これは、メ
チルトリエトキシシランの加水分解・重縮合物からなる
膜状物が、メチルトリエトキシシランとフェニルトリエ
トキシシランの共加水分解・重縮合物からなる膜状物に
比べて硬いために、型の中に膜状物が十分に押し込まれ
なかったためであると考えられる。また、部分的に膜状
物にクラックが観察された。これは、メチルトリエトキ
シシランの加水分解・重縮合物からなる膜状物が、メチ
ルトリエトキシシランとフェニルトリエトキシシランの
共加水分解・重縮合物からなる膜状物に比べて硬く、膜
状物の応力が大きくなったために生じたものと考えられ
る。膜状物の耐熱温度は300℃であった。得られた膜
状物の屈折率を表1に示す。
【0024】比較例2 フェニルトリエトキシシラン24.03gのみを用いた
他は実施例1と同様にして微細凹凸パターン付き基板を
得た。得られた膜状物は、フェニルトリエトキシシラン
の加水分解・重縮合物からなる透明非晶質膜状物となっ
ていた。膜状物の表面には、樹脂型のパターンが正確に
転写されており、膜状物の収縮による転写パターンの劣
化や基板からの剥離は認められなかった。しかしなが
ら、フェニルトリエトキシシラン100%からなる透明
非晶質膜状物は、実施例1〜5および比較例1で得られ
た膜状物よりも硬度が低く、機械的強度が低いことが分
かった。得られた膜状物の屈折率を表1に示す。表1か
ら分かるようにフェニルトリエトキシシラン100%か
らなる透明非晶質膜状物の屈折率は1.581と大き
く、膜状物とガラス基板との境界面で起こる反射が大き
くなることが分かった。膜状物の耐熱温度は300℃で
あった。
【0025】
【表1】
【0026】上記実施例1〜5、比較例1、2で得られ
た膜状物の屈折率とフェニルトリエトキシシラン/メチ
ルトリエトキシシランのモル比とを図2にプロットし
た。また、代表的なガラスの屈折率を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】表1、表2及び図2から、フェニルトリア
ルコキシシランとメチルトリアルコキシシランを併用す
ることにより、型の反転形状を膜状物に正確に転写でき
るとともに、膜状物の屈折率を自由に制御できることが
分かる。また、フェニルトリアルコキシシラン/メチル
アルコキシシランのモル比を15〜45/85〜55の
範囲に制御することにより、得られる膜状物の屈折率を
ガラス基板の屈折率と同一又は近似とすることができる
ことが分かる。
【0029】
【発明の効果】叙上のとおり、基板上に本発明のフェニ
ルトリアルコキシシランとメチルトリエトキシシランの
共加水分解・重縮合物からなる微細凹凸パターン付き膜
状物を形成した基板は、加熱による収縮率と膜状物応力
が小さいことによって、型の反転形状を正確に転写でき
るとともに、フェニル基とメチル基の比率を制御するこ
とにより膜状物の屈折率を一定の範囲内で自由に制御す
ることができ、更に、数十ミクロンオーダの深さを持つ
厚膜パターニングが可能である。また耐熱性にも優れて
いる。かくして、本発明の微細凹凸パターン付き基板は
高効率、高信頼性基板として、太陽電池や反射板など光
学部材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた微細凹凸パターン付き基板
を示す概略図である。
【図2】実施例1〜5、比較例1、2で得られた膜状物
の屈折率とフェニルトリエトキシシラン/メチルトリエ
トキシシランのモル比との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 微細凹凸パターンを有する膜状物 2 ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599072703 松田 厚範 大阪府河内長野市緑ケ丘中町12−5 (72)発明者 南 努 大阪府大阪狭山市大野台2−7−1 (72)発明者 辰巳砂 昌弘 大阪府堺市大美野128−16 (72)発明者 松田 厚範 大阪府河内長野市緑ケ丘中町12−5 (72)発明者 大原 柊三 大阪府大阪市住之江区安立4丁目13番18号 五洋紙工株式会社内 (72)発明者 北村 良一 大阪府大阪市住之江区安立4丁目13番18号 五洋紙工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上及び/又は微細な凹凸パターンを
    有する型上に、オルガノアルコキシシランの加水分解・
    重縮合物を含む溶液を塗布して膜状物を形成し、次いで
    該基板と該型とを接合加圧して該膜状物を硬化させた
    後、離型を行うことにより、該型の反転形状からなる微
    細凹凸パターンを該膜状物に転写形成してなる微細凹凸
    パターン付き基板において、前記オルガノアルコキシシ
    ランの加水分解・重縮合物がフェニルトリアルコキシシ
    ランとメチルトリアルコキシシランの共加水分解・重縮
    合物であることを特徴とする微細凹凸パターン付き基
    板。
  2. 【請求項2】 フェニルトリアルコキシシランとメチル
    トリアルコキシシランの比率が、モル比で15/85か
    ら45/55の範囲である請求項1記載の微細凹凸パタ
    ーン付き基板。
  3. 【請求項3】 微細な凹凸パターンを有する型が樹脂か
    らなる請求項1又は2記載の微細凹凸パターン付き基
    板。
  4. 【請求項4】 樹脂がポリメチルペンテン−1樹脂であ
    る請求項3記載の微細凹凸パターン付き基板。
  5. 【請求項5】 樹脂が離型剤を含有してなる請求項3又
    は4記載の微細凹凸パターン付き基板。
  6. 【請求項6】 基板がガラス製である請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載の微細凹凸パターン付き基板。
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