JP2000215320A - 画像形成装置およびグラデ―ションパタ―ン生成方法 - Google Patents

画像形成装置およびグラデ―ションパタ―ン生成方法

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JP2000215320A
JP2000215320A JP1447699A JP1447699A JP2000215320A JP 2000215320 A JP2000215320 A JP 2000215320A JP 1447699 A JP1447699 A JP 1447699A JP 1447699 A JP1447699 A JP 1447699A JP 2000215320 A JP2000215320 A JP 2000215320A
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Shoji Sakamoto
彰司 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑なグラデーションの描画にかかる負荷を
大幅に軽減して高速処理の可能な画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 描画平面上における星状多角形の頂点P
n列の座標値、星状多角形の核に含まれる点Pcの座標
値、および星状多角形を構成する頂点Pnと星状多角形
の核に含まれる点Pcにおける色値を含むグラデーショ
ン情報に基づいて頂点Pnと核点Pc間に複数の帯状領
域を設定し、隣接帯状領域の色値を徐々に変化させてグ
ラデーションを生成する構成であり、設定された複数の
帯状領域の境界位置を走査線の方向に順次識別するとと
もに、個々の帯状領域に設定された色値を出力すること
により、グラデーションパターンを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像描画命令を実
行して画像情報を形成するための画像形成装置に関する
ものであり、より詳細には徐々に色が変化するグラデー
ションパターンを用いた描画を効率的に処理、記述およ
び再現することのできる画像形成装置およびそのグラデ
ーションパターンの生成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】計算機システムを用いた文書作成システ
ムおよび文書印刷システムが高度化するに従い、そこで
用いられる表現技術も高度なものになってきた。効果的
なプレゼンテーションや立体の形状表現などの目的のた
めには、ある描画領域の色を徐々に変化させるグラデー
ションという技法が用いられている。文書作成ソフトウ
ェアでは様々なユーザインターフェースを用いてグラデ
ーションを指定している。
【0003】しかし、これを印刷するプリンタ側ではグ
ラデーションは大きな負荷となっている。これは文書デ
ータを記述するためのページ記述言語にグラデーション
を効率的に記述するための方法が規定されていないこと
に起因する。
【0004】グラデーションパターンを得る従来の記述
方法の一つとして、同じ形状を有して僅かに色の異なる
領域を少しずつずらして重ねて描画処理を行なう手続き
を記述したものがある。しかしながらこのような手続き
の実行に際しては、繁雑な手続きの反復実行が避けられ
ず、画像形成装置における処理系にとっての大きな負荷
となっていた。
【0005】このような問題に対し、プリンタ側でグラ
デーションを実現する方法が例えば特開平8−7231
7に開示されている。この方法はページ記述言語の記法
の一部としてグラデーションに関する記述を導入し、こ
れを解釈する際にはバックグラウンドとしてグラデーシ
ョンパターンを展開し、展開したグラデーションパター
ンを描画対象図形の形状で切り取ることで、プリンタ側
でのグラデーションを実現するものである。この方法に
よれば、繁雑な手続きの記述および実行を避けることが
できる。
【0006】しかし、このプリンタ側でのグラデーショ
ンを実現する手法では図形形状を含む広い領域のグラデ
ーションパターンを一度展開しておいてから図形形状に
沿って切り取るため、描画対象でない領域の色まで計算
する必要がある。また、この方法は2点間の線型補間で
表されるグラデーションを描画するために、等濃度の微
小な帯状領域ごとにその境界をDDA(Digital
Differential Analyzer)を用
いて計算し塗りつぶしを行っている。このため、計算の
進む方向は帯状領域の境界の向きとなり走査線の向きと
は一致せず、走査線を順に走査して塗りつぶしを行う一
般的な描画処理においては独立した処理工程が必要とな
ってしまう。
【0007】一方3次元コンピュータグラフィックスの
分野では、色を徐々に変化させて滑らかな曲面を表現す
る技法はシェーディングと呼ばれており、これを高速化
するために例えば特開平5−210748の如き方法が
開示されている。これは、走査線上の描画対象領域の両
端での色値から色の単位補間量を算出しておき、走査線
を走査する過程でこの単位補間量を整数倍した値を用い
て画素値を決定するものである。この方法では、描画対
象領域に対応する3次元空間内での平面の色は補間が可
能な程度に規則的に変化するものとしているが、実際に
は走査線上の2点での色値を補間しており、平面全体に
対する規則から直接補間を行っているわけではない。
【0008】ここで、描画対象領域に対応する3次元空
間内での平面の色は、その物体色や平面と光源の位置関
係など様々な要因を考慮する必要があるが、2次元の描
画平面に対する描画命令の系列として表現されるページ
記述言語では描画モデルの次元数が足りないためこのよ
うな複雑な情報を直接記述して処理することができな
い。したがって、プリンタにおいて上述の如き補間処理
を行うためには、少なくとも3次元の物体モデルから描
画領域の端点での色を求める手続きをユーザが与えなけ
ればならない。このため、この方法を直接プリンタに適
用しても、繁雑な描画手続きを実行しなければならずプ
リンタの負荷は軽減されない。
【0009】上述の如き問題に鑑み、本発明の発明者は
平成9年出願の特願平9−174019号において従来
手法と異なる新規なグラデーション描画方法を開示して
いる。これは、描画平面上のベクトルの両端点を表す2
点とそれぞれの点での色データを与えられた場合に、こ
のベクトルに垂直で内部の色値が均一な複数の隣接する
帯状領域によって表されるようなグラデーションパター
ンを、実際に帯状領域を描画することなく走査線を走査
する過程で生成するというものである。例えばYnの走
査線を走査する際に走査線Yn上の各X座標値における
色値を、上述の描画平面上のベクトルの両端点を表す2
点の位置データ及び色データから算出して描画命令で与
えられた所定のグラデーションパターンを走査線ごとに
描画するものである。
【0010】しかしながら、この方法が適用可能なのは
グラデーションパターンの色変化方向が描画処理領域に
おいて単一方向に均一に規定されたパターンである場合
に限定されていた。従ってこの方法では、例えば描画領
域において色の変化方向が複数あるような場合、あるい
は色変化の間隔が様々に変化する場合等、複雑なグラデ
ーションパターンを処理することが難しかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、他の描画命令と同等程度の
処理によって複雑なグラデーションパターンの描画を可
能にするとともに、グラデーションの描画にかかる負荷
を大幅に軽減して高速化した画像形成装置を提供するこ
とを目的とするものである。特に描画領域において色の
変化方向が複数あるような場合、あるいは色変化の間隔
が様々に変化する場合等、複雑なグラデーションパター
ンを容易に処理することを可能とする画像形成装置およ
びグラデーションパターン生成方法を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明の画像形成装置は以下の構成を有する。すな
わち、画像描画命令を実行して出力画像を得るための画
像形成装置において、画像描画命令に従って描画を行う
描画手段と、グラデーションパターンを生成するグラデ
ーション生成手段とを備え、描画手段は、グラデーショ
ン生成手段に対して描画平面上の星状多角形を構成する
頂点及び核点各々の座標値及び色値データを含むグラデ
ーション情報を付与し、グラデーション生成手段は、描
画出力を行なう各走査線において星状多角形を構成する
各頂点と核点とを結ぶ直線を分割して設定された複数の
帯状領域の境界位置を順次識別するとともに、個々の帯
状領域の設定色値を順次出力してグラデーションパター
ンを生成する構成を有することを特徴とする。
【0013】さらに本発明の画像形成装置において、描
画手段は、画像描画命令中にグラデーションの描画命令
を含む場合にグラデーション生成手段を呼び出すととも
に、グラデーション生成手段に対して、グラデーション
パターンを指定するグラデーション情報として、描画平
面上の星状多角形を構成する頂点Pn列の座標値、該星
状多角形の核に含まれる点Pcの座標値、および星状多
角形を構成する頂点Pnと星状多角形の核に含まれる点
Pcにおける色値、に関するデータを含むグラデーショ
ン情報を付与し、グラデーション生成手段は、描画手段
から付与されたグラデーション情報に基づいて星状多角
形を構成する各頂点Pnと星状多角形の核に含まれる点
Pcとを結ぶ複数の直線Lcnに予め定めた比率に従っ
て内分点または外分点を設定して、複数の直線Lcnに
設定された内分点または外分点の中から比率が等しいも
の同士を線分で結ぶことで得られる線を境界として構成
される複数の帯状領域を設定し、該設定された複数の帯
状領域中、個々の帯状領域内の色値を均一とするととも
に隣接する帯状領域において色値が徐々に変化するよう
に各帯状領域の色値を設定してグラデーションパターン
を表現する構成を有し、描画出力を行なう各走査線のう
ちグラデーションパターンを描画するグラデーション描
画領域において、設定された複数の帯状領域の境界位置
を走査線の方向に順次識別して個々の帯状領域に設定さ
れた色値を出力することにより、グラデーションパター
ンを生成することを特徴とする。
【0014】さらに本発明の画像形成装置は、描画手段
からグラデーション生成手段に付与するグラデーション
情報には、星状多角形を構成する各頂点Pnと星状多角
形の核に含まれる点Pcとを結ぶ直線Lcnの分割比率
を規定した分割データDを含み、グラデーション生成手
段は、分割データDを予め定めた比率として該分割デー
タDに基づいて複数の帯状領域を設定することを特徴と
する。
【0015】さらに本発明の画像形成装置は、グラデー
ション生成手段は、星状多角形の核に含まれる点Pcを
端点とし星状多角形の隣り合う頂点Pn,Pn+1のそ
れぞれとを結ぶ2つの半直線Lcn,Lcn+1がなす
楔型の半平面領域からなる楔型領域を設定するととも
に、楔型領域内における帯状領域を該楔型領域に含まれ
る星状多角形の辺に平行な線によって設定し、該設定さ
れた複数の帯状領域中、個々の帯状領域内では色値を均
一とし、隣接する帯状領域において色値が徐々に変化す
るように各帯状領域の色値を設定してグラデーションパ
ターンを生成することを特徴とする。
【0016】さらに本発明の画像形成装置は、グラデー
ション生成手段は、星状多角形の核に含まれる点Pcを
端点とし星状多角形の各頂点Pnとを結んで得られる複
数の半直線Lcnについて、各半直線Lcnと走査線と
のなす角の値θ(Lcn)に従って整列するとともに、
走査線上の任意点Pxと星状多角形の核に含まれる点P
cとを結んで得られる線分Lcxと走査線とのなす角の
値θ(Lcx)を求め、各半直線Lcnと走査線とのな
す角の値θ(Lcn)と、線分Lcxと走査線とのなす
角の値θ(Lcx)とを比較することによって、走査線
上の任意点Pxの前後に位置する頂点Pn及びPn+1
を特定し、頂点Pnを含む半直線Lcnと頂点Pn+1
を含む半直線Lcn+1によって規定される楔型領域を
該任意点Pxの含まれる楔型領域として特定する構成を
有することを特徴とする。
【0017】さらに本発明の画像形成装置は、グラデー
ション生成手段は、走査線上でグラデーションパターン
を描画するグラデーション描画領域内のグラデーション
描画開始点Psに到達すると、描画開始点Psと星状多
角形の核に含まれる点Pcとを結ぶ線分Lcsと走査線
とのなす角の値θ(Lcs)を、各半直線Lcnと走査
線とのなす角の値θ(Lcn)とを比較することによっ
て、描画開始点Psの含まれる楔型領域を特定し、特定
された楔型領域内に設定された複数の帯状領域の各々に
ついて、個々の設定色値を出力することでグラデーショ
ンパターンを生成することを特徴とする。
【0018】さらに本発明の画像形成装置は、グラデー
ション生成手段は、整列された半直線Lcnの系列から
走査線と交わる半直線Lcnが走査線となす角の値θ
(Lcn)を求め、該角の値θ(Lcn)の正接の逆
数:1/tanθ(Lcn)に走査線と星状多角形の核
に含まれる点Pcとの副走査方向の距離hを乗じた値h
/tanθ(Lcn)に星状多角形の核に含まれる点P
cの座標値を加えることで、走査線と半直線との交点座
標を求め、該交点座標をグラデーションパターンを生成
する基礎となる楔型領域の変更位置として識別し、該交
点座標の前後においてグラデーションパターンを生成す
る基礎とする楔型領域を隣接楔型領域に変更する構成を
有することを特徴とする。
【0019】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、画像描画命令を実行して出力画像を得るため
の画像形成装置におけるグラデーションパターン生成方
法において、描画平面上の星状多角形を構成する頂点及
び核点各々の座標値及び色値データを含むグラデーショ
ン情報に基づいて、描画出力を行なう各走査線において
星状多角形を構成する各頂点と核点とを結ぶ直線を分割
して複数の帯状領域を設定し、設定された複数の帯状領
域の境界位置を順次識別するとともに、個々の帯状領域
の設定色値を順次出力してグラデーションパターンを生
成することを特徴とする。
【0020】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、描画平面上の星状多角形を構成する頂点Pn
列の座標値、該星状多角形の核に含まれる点Pcの座標
値、および星状多角形を構成する頂点Pnと星状多角形
の核に含まれる点Pcにおける色値に関するデータを含
むグラデーション情報に基づいて星状多角形を構成する
各頂点Pnと星状多角形の核に含まれる点Pcとを結ぶ
複数の直線Lcnに予め定めた比率に従って内分点また
は外分点を設定し、複数の直線Lcnに設定された内分
点または外分点の中から比率が等しいもの同士を線分で
結ぶことで得られる線を境界として構成される複数の帯
状領域を設定し、該設定された複数の帯状領域中、個々
の帯状領域内の色値を均一とするとともに隣接する帯状
領域において色値が徐々に変化するように各帯状領域の
色値を設定してグラデーションパターンを表現し、描画
出力を行なう各走査線のうちグラデーションパターンを
描画するグラデーション描画領域において、設定された
複数の帯状領域の境界位置を走査線の方向に順次識別し
て個々の帯状領域に設定された色値を出力することによ
り、グラデーションパターンを生成することを特徴とす
る。
【0021】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法において、グラデーション情報には、星状多角形
を構成する各頂点Pnと星状多角形の核に含まれる点P
cとを結ぶ直線Lcnの分割比率を規定した分割データ
Dを含み、該分割データDに基づいて複数の帯状領域を
設定することを特徴とする。
【0022】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、星状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし
星状多角形の隣り合う頂点Pn,Pn+1のそれぞれと
を結ぶ2つの半直線Lcn,Lcn+1がなす楔型の半
平面領域からなる楔型領域を設定し、設定楔型領域内に
おける帯状領域を該楔型領域に含まれる星状多角形の辺
に平行な線によって設定し、該設定された複数の帯状領
域中、個々の帯状領域内では色値を均一とし、隣接する
帯状領域において色値が徐々に変化するように各帯状領
域の色値を設定してグラデーションパターンを生成する
ステップを有することを特徴とする。
【0023】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、星状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし
星状多角形の各頂点Pnとを結んで得られる複数の半直
線Lcnについて、各半直線Lcnと走査線とのなす角
の値θ(Lcn)に従って整列させるとともに、走査線
上の任意点Pxと星状多角形の核に含まれる点Pcとを
結んで得られる線分Lcxと走査線とのなす角の値θ
(Lcx)を求め、各半直線Lcnと走査線とのなす角
の値θ(Lcn)と、線分Lcxと走査線とのなす角の
値θ(Lcx)とを比較することによって、走査線上の
任意点Pxの前後に位置する頂点Pn及びPn+1を特
定し、頂点Pnを含む半直線Lcnと頂点Pn+1を含
む半直線Lcn+1によって規定される楔型領域を該任
意点Pxの含まれる楔型領域として特定するステップを
有することを特徴とする。
【0024】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、走査線上でグラデーションパターンを描画す
るグラデーション描画領域内のグラデーション描画開始
点Psへの到達を識別し、描画開始点Psと星状多角形
の核に含まれる点Pcとを結ぶ線分Lcsと走査線との
なす角の値θ(Lcs)を、各半直線Lcnと走査線と
のなす角の値θ(Lcn)とを比較することによって、
描画開始点Psの含まれる楔型領域を特定し、特定され
た楔型領域内に設定された複数の帯状領域の各々につい
て、個々の設定色値を出力するステップを有することを
特徴とする。
【0025】さらに本発明のグラデーションパターン生
成方法は、整列された半直線Lcnの系列から走査線と
交わる半直線Lcnが走査線となす角の値θ(Lcn)
を求め、該角の値θ(Lcn)の正接の逆数:1/ta
nθ(Lcn)に走査線と星状多角形の核に含まれる点
Pcとの副走査方向の距離hを乗じた値h/tanθ
(Lcn)に星状多角形の核に含まれる点Pcの座標値
を加えることで、走査線と半直線との交点座標を求め、
該交点座標をグラデーションパターンを生成する基礎と
なる楔型領域の変更位置として識別し、該交点座標の前
後においてグラデーションパターンを生成する基礎とす
る楔型領域を隣接楔型領域に変更するステップを有する
ことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置は、画像描
画命令としてグラデーションの生成が指示されると、描
画手段がグラデーション生成手段を呼び出し、その際に
描画手段はグラデーション生成手段に対して描画平面上
の星状多角形を表す頂点列と該星状多角形の核内の1点
の座標値および星状多角形とその核内の点のそれぞれで
の色値をグラデーション情報として渡す。
【0027】なお、星状多角形は次のように定義され
る。多角形のうち連続する辺以外で点が共有されないも
のが単純多角形であり、単純多角形Pの周上あるいは内
部に存在する点zについて、多角形Pを形成する周上あ
るいは内部の全ての点pに対して線分zpがPの内部に
完全に含まれるとき、多角形Pは星状であるという。上
述の性質を満たすような点zの集合を多角形Pの核とい
う。本明細書においては、星状多角形の核に含まれる点
を核点と呼ぶ。さらに後段で詳細に説明するが、図5中
に実線で示した星型の多角形が星状多角形の例である。
本発明におけるグラデーションは、図5における実線お
よび破線で示した星状多角形のうち隣り合うものを境界
とする領域の内部を均一の色とし、隣接する領域の色が
徐々に変化するようなものである。
【0028】グラデーション生成手段は、描画命令の解
析の結果に基づいて渡されたグラデーション情報を用い
て星状多角形の核内の点を端点としそれぞれの頂点の方
向に伸びる半直線が形成する楔型の半空間の内部をその
半空間に含まれる星状多角形の辺に平行でその内部の色
値が均一となる複数の隣接する帯状領域によって徐々に
色値が変化するが如きグラデーションパターンを表現す
るが、その際にグラデーションパターンを描画する描画
領域においては走査線の方向に前記楔型半空間に含まれ
る部分とその半空間内部でのそれぞれの帯状領域に含ま
れる部分とを特定してゆく。この処理を各走査線につい
て行ってグラデーションパターンを生成する。
【0029】上述のように走査線ごとにグラデーション
パターンを生成してゆくことによって、従来のように3
次元モデルの複雑なパラメータを計算することなく、複
雑な色の変化を示すグラデーションパターンを高速に生
成することが可能となり、従来のようにバックグラウン
ドに大きなグラデーションパターンを生成しておく必要
もなくなる。
【0030】また、処理を走査線方向に進めることによ
って、走査線単位で処理を行うグラデーション以外の描
画処理との整合を図ることができる。
【0031】以下、本発明の画像形成装置及び方法につ
いて具体例を示しながら詳細に説明する。図1は本発明
の画像形成装置の第1の実施の形態を含むシステム構成
の一例を示すブロック図である。図1のシステム中、1
a,1bはクライアント計算機、2はネットワーク、3
は画像形成装置、4はプリントエンジン、11は命令解
析部、12は描画部、13はグラデーション生成部、1
4はページバッファである。
【0032】図1に示すシステムは、本発明の画像形成
装置3がネットワーク2に接続された印刷システムとし
て実現された例である。ネットワーク2にはクライアン
ト計算機1a,1bも接続されており、画像形成装置3
ははネットワーク2を介してクライアント計算機1a,
1bと接続されている。
【0033】クライアント計算機1a,1bで作成され
た印刷ジョブは、ネットワーク2を介して画像形成装置
3に送られる。なお、ネットワーク2に接続されるクラ
イアント計算機は図1では2台接続された例が示されて
いるが、これらの台数は限定されるものではなく何台で
もよい。また、画像形成装置3も1台に限らず何台接続
されていてもよい。さらに、ネットワーク2は他の機器
や他のネットワークに接続されていてもよい。
【0034】画像形成装置3には、実際に印字記録を行
うプリントエンジン4が接続されている。プリントエン
ジン4には、画像形成装置3で生成されたイメージデー
タが例えば1ページごと、あるいは1バンドごとに送ら
れる。プリントエンジン4は、画像形成装置3から出力
されたイメージデータを画素値に展開し、画像を出力す
る。図1では画像形成装置3とプリントエンジン4が別
体となっている構成であるが、画像形成装置3がプリン
トエンジン4を含む構成であってもよい。
【0035】図1に示すように画像形成装置3には、命
令解析部11、描画部12、グラデーション生成部1
3、ページバッファ14などが設けられている。
【0036】命令解析部11はネットワーク2を介して
送られてくるページ記述言語などで記述され印刷ジョブ
を受け取り、受け取った印刷ジョブの内容を解釈して描
画命令を描画部12に渡す。描画命令には、塗りつぶし
や輪郭描画などの描画の種類を表す描画コマンドと描画
図形の形状および色や線幅などの属性値を表す描画デー
タとが含まれる。
【0037】本発明の画像形成装置において新規な処理
として実行されるグラデーション処理に関する描画デー
タ、すなわちグラデーション処理を指定するグラデーシ
ョン情報もこの描画データに含まれる。グラデーション
情報は、星状多角形の頂点の系列と、この星状多角形の
核に含まれる1つの点(以下、核点と呼ぶ)および星状
多角形の輪郭の位置での色と核点の位置での色とを表す
2つの色値とからなる。
【0038】すなわち、描画データ中のグラデーション
情報について図5の星状多角形の例で説明すると、星状
多角形の頂点の系列は、図5中に実線で示された星状多
角形の5つの頂点座標データであり、星状多角形の核に
含まれる1つの点は図5に示す核点52の座標データで
あり、これら各座標点の色データが与えられる。
【0039】星状多角形の頂点の系列および核点はその
座標値であるが、これらは描画領域に必ずしも含まれて
いなくてもよい。すなわち、図5に示す最外周の四角形
領域が描画領域である場合、図5の例では5頂点を持つ
星状多角形は描画領域内に定義されているが、本発明の
構成はこのような場合に限らず、定義される星状多角形
領域と描画領域との大小関係は任意である。色値は色空
間での座標値とし、この色空間はデバイス色空間とは異
なるものであっても構わない。更にグラデーション情報
には、単位グラデーションパターンを色の変化方向に配
置する際の距離を含めてもよく、この距離は一定の固定
値でも変動する値の系列を用いてもよい。
【0040】描画部12は、命令解析部11から描画命
令を受け取ると、ページバッファ14に描画を行う。こ
のときグラデーションが指定されていれば、描画部12
はグラデーション生成部13を呼び出し、グラデーショ
ン情報を用いてグラデーションを生成する。グラデーシ
ョンが指定されていない場合は、一般のページ記述言語
処理系と同様に描画を行う。
【0041】グラデーション生成部13は、描画部12
から呼び出され、描画部12が描画処理を行っている走
査線上において、グラデーションを施す描画図形の存在
範囲(以下、グラデーション描画領域と呼ぶ)で色の変
化位置を順に求め、これを用いてグラデーションパター
ンを生成する。このグラデーションパターンは画素値を
保持する画素の並びであってもよく、またランレングス
表現のような圧縮された形式でもよい。
【0042】以下、本発明の画像形成装置における第1
の実施の形態において星状多角形の隣接する頂点のそれ
ぞれと核点とを結ぶ半直線がなす楔型領域の内部に対す
るグラデーションパターンを生成する方法を以下に説明
する。
【0043】本発明の画像形成装置におけるグラデーシ
ョンパターン生成の基本的な手法は次の通りである。ま
ず走査線と楔型領域の境界とが交わる点における色値を
求める。続いて楔型領域内における帯状領域の境界のう
ち、この走査線と次に交わる帯状領域の境界との交点座
標を求め、この座標値に個々の帯状領域の境界が走査線
と交わる時の交点間の距離を次々に加えていく。これら
の処理により色の変化点の座標値の系列を得る。
【0044】ここで、走査線と楔型領域の境界とが交わ
る点における色値を求めるためには、その点が何番目の
帯状領域に属しているのかを求めればよい。図5を用い
てその概略を説明する。図5中には実線で定義された星
状多角形52、及び同一形状の点線パターンが複数描か
れているが、これらの複数の星状多角形中の隣接する2
つの星状多角形によって挟まれた個々の領域が帯状領域
である。
【0045】帯状領域の設定は、例えば次のようにして
行われる。まず、描画命令に基づくグラデーション情報
に基づいて星状多角形を構成する各頂点Pnと前記星状
多角形の核点Pcとを結ぶ複数の直線Lcnに予め定め
た比率に従って内分点または外分点を設定する。次に、
複数の直線Lcnに設定された内分点または外分点の中
から比率の等しい点を線分で結ぶことで得られる線を境
界として複数の帯状領域を設定する。
【0046】グラデーションは個々の帯状領域に対して
順次変化させた色値を与えることによって形成される。
図5の中心に示される核点51の点が、例えばグリーン
濃度の高い色値G1として与えられ、核点から遠ざかる
方向に濃度の低いグリーンとなるグラデーションを形成
する場合には、図5に示す核点を含む最内周の星状多角
形内の色値はG1、最内周の星状多角形と2番目の多角
形によって挟まれた帯状領域の色値はG1よりも濃度の
低いG2、さらに順次核点から遠ざかるにつれて濃度を
低下しG3,G4,G5の色値として定義されることに
なる。
【0047】図5の実線で示した星状多角形と核点51
が定義されると、図5に示すように核点51と星状多角
形の各頂点とを結んで5つの楔型領域a,b,c,d,
eが規定される。ここで例えば走査線54と、楔型領域
aと楔型領域bの境界とが交わる点57における色値を
求めるためには、点57が何番目の帯状領域に属するの
かを求めればよく、図5で示す点57は核点51の含ま
れる帯状領域から5番目であり、描画命令に含まれるグ
ラデーション情報に基づいてその色値の算出が可能とな
る。なお上記の説明ではグリーンの濃度変化について説
明したが、帯状領域の色変化はRGBあるいはCMYK
等の各色値が複合的に順次変化するものであってよい。
【0048】走査線と楔型領域の境界とが交わる点にお
ける色値を求める具体的な手順は次の通りである。まず
核点とこの点をそれぞれ始点および終点とするベクトル
を考え、このベクトルと帯状領域の境界に垂直で長さ1
のベクトルとの内積を求め、この内積の値を帯状領域の
幅と比較すればよい。これによって走査線上のある点が
N番目の帯状領域に含まれると判定されると、核点での
色値に色の変化量のN−1倍を加えることでこの点での
色値が求まる。
【0049】また、上述した内積の値から帯状領域の幅
のN−1倍を減じた値に帯状領域の境界に垂直なベクト
ルと走査線のなす角の余弦の逆数を乗じれば、走査線上
での次の帯状領域の境界までの距離が得られる。これに
続く帯状領域の境界の走査線上での位置は、帯状領域の
幅に先程の余弦の逆数を乗じた値を順次加えていくこと
で得られる。この処理を楔型領域の境界に達するまで繰
り返すことで、楔型領域の内部に対するグラデーション
パターンを生成することができる。
【0050】ここに示した方法は1つの楔型領域の内部
における色値算出手法としては本発明の発明者が特願平
9−174019号において開示した方法と一部類似す
る手法を用いているが、本発明は1つの楔型領域の内部
に対するグラデーションパターンの生成方法に限定され
るものではない。特願平9−174019号に示す構成
は、描画領域内におけるある走査線上において1つの規
則的なグラデーションパターンのみが存在し、その1つ
の規則的なグラデーションパターンに基づいて描画処理
を実行する際には有効な手法であるが、色変化の方向性
が異なるもの、あるいは色変化率の異なるもの等、複雑
なグラデーションパターンが描画領域に存在する場合に
は有効な対処方法ではなかった。本発明の画像形成装置
におけるグラデーションパターン生成手法は複雑な色変
化方向が一様ではない複雑なパターンの生成処理が可能
である。
【0051】本発明の画像形成装置におけるグラデーシ
ョンパターン生成手法は、例えばあるグラデーションパ
ターンの生成において、まず1つの走査線上において交
差する複数の楔型領域を認識し、認識された複数の楔型
領域を個々に分割して、個々の楔型領域の内部に対する
グラデーションパターンの生成を実行し、走査線と交差
する各楔型領域の始点、終点情報に基づいて、グラデー
ション描画領域に含まれる複数の楔型領域に対して順次
異なる色変化パターンを適用することで複雑なグラデー
ションパターンの描画処理を実行する。
【0052】ここで、処理対象となる楔型領域の特定は
次のようにして行う。まず、核点およびグラデーション
描画領域の開始点をそれぞれ始点および終点とするベク
トルを考え、このベクトルが走査線となす角を求める。
続いて、核点を始点とし星状多角形のそれぞれの頂点の
向きに伸びる半直線が走査線となす角の値の系列と先程
求めた角の値とを比較することで、グラデーション描画
領域の開始点が属する楔型領域を決定することができ
る。この楔型領域の決定方法については、さらに後段の
図8、9及び図10乃至12のフローの説明の欄で詳細
に述べる。
【0053】なお、ここで、比較に用いる値は実際の角
の値であってもよく、角の三角関数の値であってもよ
い。例えば角の余弦の値を用いるならば、上述のベクト
ルを求める際に同時にベクトルの長さを計算し、ベクト
ルのx成分をこの長さで割れば余弦の値が得られる。こ
の場合、比較の対象は核点を始点とし星状多角形のそれ
ぞれの頂点の向きに伸びる半直線が走査線となす角の余
弦の値の系列であり、この値も同様の方法で求めること
ができる。また、核を通る水平線の上下でこの値の系列
を分割しておけば、2つの位置において余弦が同じ値を
取るために起きる混乱を避けることができる。以上のよ
うにして生成したグラデーションパターンには、色値と
色の変化位置の情報が含まれている。そのため、特別な
処理を行うことなく画素値の並びやランレングス形式の
データを生成することができる。また、グラデーション
パターンの生成過程でこのような形式のデータを直接生
成してもよい。
【0054】ページバッファ14は、描画部12による
描画結果を保持する。描画結果が画素値の配列の場合は
それぞれの画素における色値を保持し、ランレングス形
式の場合にはランの始点と長さおよび色値を組とするラ
ン情報を形成して保持する。ページバッファの内容は所
定のタイミングでプリントエンジン4に送られて印刷さ
れる。
【0055】次に、図1に示すシステムの一例における
動作例について説明する。クライアント計算機1a,1
bで作成された印刷ジョブは、ネットワーク2を介して
命令解析部11に送られる。
【0056】図2は、本発明の画像形成装置の第1の実
施の形態における命令解析部の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【0057】命令解析部11では、ネットワーク2を介
して受け取った印刷ジョブの内容を解釈する。ここでは
印刷ジョブは1ページを単位とした命令の集合であると
する。S21において、印刷ジョブから命令を1つ取り
出し解析する。
【0058】S22において、ページの終端に達したか
否かを判定し、ページの途中であればさらにS23にお
いて解析した命令が描画命令か否かを判定する。描画命
令の場合には、S24において描画部12へ描画命令を
転送する。そして、S21へ戻って次の命令の解析を行
う。
【0059】S22においてページの終端に達したと判
定されれば、1つの印刷ジョブが終了したものとして、
その印刷ジョブに関する処理を終了する。そして、新た
な印刷ジョブの処理に移るか、あるいは新たな印刷ジョ
ブの到着を待つ。
【0060】図3は、本発明の画像形成装置の第1の実
施の形態における描画部の動作の一例を示すフローチャ
ートである。命令解析部11で描画命令が検出される
と、検出された描画命令は描画部12に転送される。描
画部12では転送された描画命令が描画データの場合は
それを保持しておき、描画コマンドの場合はその時点で
保持されている描画データを参照して描画を行う。ここ
では描画コマンドとして、描画データで指示された図形
の内部を塗りつぶす塗りつぶしコマンドと、指示された
図形を線図形として描画する輪郭描画コマンドがあるも
のとする。もちろん、他の描画命令が存在していてもよ
く、一般のページ記述言語処理系と同様に描画を行う。
【0061】S31において、命令解析部11から送ら
れた描画コマンドが輪郭描画コマンドか否かを判定す
る。輪郭描画コマンドでなければ塗りつぶしコマンドで
あるとしてS32に進み、描画データのうち描画図形形
状データからその図形が横切る走査線を特定する。
【0062】S33において、S32で特定した走査線
のうち1本を取り出す。S34において、S32で特定
した全ての走査線についての処理が終了したか否かを判
定した後、S35において、S33で取り出した走査線
において、塗りつぶす図形の存在範囲を特定し、その存
在範囲に塗りつぶしの色情報を配置する。このとき、ペ
ージバッファ14が画素値の配列で構成されていれば、
塗りつぶす図形の存在範囲の各画素の値として色の値を
格納する。また、ページバッファ14が画素値のランレ
ングス形式であれば、走査線上の図形の存在範囲からラ
ンの開始点と長さを求めて色値とともにラン情報を構成
して加える。
【0063】1本の走査線についての処理が終了する
と、S33に戻って他の走査線についての処理を繰り返
す。S32において特定した全ての走査線について処理
が終了すると、S34でこれを検知して、1つの描画コ
マンドについての処理を終了する。
【0064】命令解析部11から送られた描画コマンド
が輪郭描画コマンドである場合には、S31からS36
に進み、線図形として描画する線の内側と外側に相当す
る描画境界を線幅データを用いて算出し、その後に描画
境界内をS32以降の塗りつぶし処理によって塗りつぶ
せばよい。
【0065】S35における塗りつぶし処理の際にグラ
デーションが指定されていれば、描画部12はグラデー
ション生成部13を呼び出す。グラデーション生成部1
3は、描画データとして保持されているグラデーション
情報を参照し、描画部13が描画している走査線上での
描画図形の存在範囲での塗りつぶし処理をグラデーショ
ンによって行う。
【0066】次に、グラデーション生成部13の処理に
ついて説明する。説明手順は以下の通りである。 a)グラデーション生成処理の概要(図4、5を参照) b)グラデーション生成処理の詳細(図6〜12参照) c)グラデーション生成処理の具体例(図7,13参
照)
【0067】a)グラデーション生成処理の概要(図
4、5を参照) グラデーション生成部13は、描画データとして保持さ
れているグラデーション情報を参照し、描画部13が描
画している走査線上での描画図形の存在範囲での塗りつ
ぶし処理をグラデーションによって行う図4は本発明の
画像形成装置の第1の実施の形態におけるグラデーショ
ン生成部の動作の一例を示すフローチャート、図5は同
じく動作の説明図である。
【0068】ここでは、グラデーションを構成する単位
である単位グラデーションパターンの形状は星状多角形
であるとする。先に簡単に説明したように星状多角形は
次に示すように定義される。多角形のうち、連続する辺
以外で点が共有されないものを単純多角形と呼ぶ。単純
多角形Pの周上あるいは内部に存在する点zについて、
Pの全ての点pに対して線分zpがPの内部に完全に含
まれるとき、多角形Pは星状であるという。また、上述
の性質を満たすような点zの集合をPの核という。本明
細書においては、星状多角形の核に含まれる点を核点と
呼ぶ。
【0069】図5において、実線で示した星型の多角形
が星状多角形であり、これを核点を中心として星状多角
形を各頂点の方向に放射状に拡大縮小したものを破線で
示している。本発明におけるグラデーションは、図5に
おける実線および破線で示した星状多角形のうち隣り合
うものを境界とする領域の内部を均一の色とし、隣接す
る領域の色が徐々に変化するようなものである。
【0070】また、色は核点51から星状多角形52の
方向へ次第に変化するものとし、それぞれの位置での色
値をCsおよびCeとする。
【0071】ここでは図5の最外周に示す四角形の内部
領域を描画領域とする。すなわち矩形状の描画図形53
に対してグラデーションを施すものとし、この描画図形
53の内部をグラデーション描画領域として定義され
る。
【0072】また図5に示す例では走査線54に対して
グラデーション処理を行うものとし、描画図形53と走
査線54の交点のうち左端の点および右端の点をそれぞ
れ描画開始点55および描画終了点56とする。
【0073】図5を参照しながら、図4に示す本発明の
画像形成装置の第1の実施の形態におけるグラデーショ
ン生成部の動作フローを説明する。まず図4のS41に
おいて、星状多角形の頂点を整列する。ここでは、核点
を通る走査線に平行な直線の走査線の走査が進む向きを
基準とし、核点と星状多角形のそれぞれの頂点とを結ぶ
直線がなす角の値の昇順に整列するものとする。図5に
おいては、核点51を中心とする時計の文字盤の3時の
位置を基準に反時計回りの順に整列するものとする。
【0074】次にS42においてグラデーションの刻み
幅を求める。例えばCs(核点の色値)とCe(星状多
角形の色値)の色空間での距離を予め定めたδcで割る
などの方法で分割数を求め、この分割数で核点と星状多
角形の頂点との距離を分割するといった方法で求めれば
よく、この場合δcは色の変化が滑らかに感じられるよ
うな色空間での距離とすればよい。
【0075】S43において、核点と描画領域の開始点
をそれぞれ始点および終点とするベクトルが走査線の走
査の進む向きとなす角を求める。これは、S41におい
て星状多角形の頂点を整列する際に用いた方法と同様に
行えばよい。
【0076】続いてS44において、描画領域の開始点
が属する楔型領域を求める。これはS43において求め
た角度をS41において求めた角度の系列と順に比較す
ればよい。
【0077】S43によって描画領域の開始点が属する
楔型領域が求まると、走査線が次に交わる楔型領域の境
界が特定できる。S41で求めておいた境界が走査線の
走査の進む向きとなす角の余弦の逆数を計算し、これを
走査線と核点の副走査方向の距離に乗じれば、走査線と
楔型領域の境界との交点と核点との走査線方向の距離が
得られる。これを核点のx座標の値に加えれば走査線と
楔型領域の境界との交点の位置が求められる。
【0078】S45ではこのような方法で走査線上であ
る楔型領域に含まれる部分の始点と終点を求め、これに
含まれる部分に対してグラデーションパターンを生成す
る。このグラデーションパターンは、楔型領域に含まれ
る星状多角形の辺に平行でS42で求めた幅の帯状領域
が走査線上に成す色の系列となる。
【0079】この処理をS47において描画領域の終了
点に達したと判断するまで繰り返すことで1走査線に対
するグラデーションパターンの生成を行い、続いてS4
8において描画すべき全走査線を処理したか否かを判定
し、未処理の走査線が残っていればS43に戻って未処
理の走査線のうちの1本についてグラデーションパター
ンの生成を行う。
【0080】全ての走査線に対する処理が終わると、グ
ラデーション生成部13の処理を終了する。こうしてグ
ラデーション生成部13で生成されたグラデーションパ
ターンはページバッファ14に蓄積される。
【0081】描画部12およびグラデーション生成部1
3によって描画されページバッファ14に蓄積された内
容は、印刷が指示されるとプリントエンジン4に送られ
て印刷の実行がなされる。
【0082】b)グラデーション生成処理の詳細(図6
〜12参照) 上述の動作の詳細を説明する。図6は印刷ジョブの一例
の説明図である。クライアント計算機1a,1b等から
ネットワーク2を介して送られてくる印刷ジョブは、こ
こでは、図6に示すようなページ記述言語によって記述
されているものとする。
【0083】この例において、記述61は色を指定する
描画データであり、記述62は図形形状を指定する描画
データである。記述62において“moveto”は始
点の移動を指示しており、(200,200)に始点を
移動する。“rlineto”は相対位置によって線分
の終点を指定するものであり、先程の(200,20
0)から(300,200)までの線分、(300,2
00)から(300,100)までの線分、(300,
100)から(200,100)までの線分を示す。
【0084】“closepath”は現在の座標位置
から始点までの線分を追加して図形形状を閉図形とする
ことを示すもので、この例では(200,100)から
(200,200)までの線分の追加を表す。すなわ
ち、記述62は、(200,200)を左上の頂点と
し、幅100、高さ100の四角形となる描画図形を与
えている。
【0085】命令解析部11は、これらの描画データに
関する記述を検出すると、その情報を描画部12に送
る。また、記述63は塗りつぶしを指示する描画コマン
ドである。
【0086】命令解析部11は描画コマンドに関する記
述を検出すると、それを描画部12に送る。描画コマン
ドには、ここに示したグラフィックス図形の塗りつぶし
を行う“fill”のほか、輪郭描画を行う“stro
ke”などがある。
【0087】これらの描画コマンドは、グラフィックス
図形の形状を表す形状データ(例:記述62)や、色
(例:記述61)や線幅などの属性データなどの描画デ
ータを参照する。これらの描画データは描画コマンドよ
りも前に描画部12に送られて保持されているものとす
る。図6に示した例では、記述63で塗りつぶしを指示
する“fill”コマンドが与えられており、図3のS
32以降の処理によって塗りつぶし動作を行う。
【0088】S32において描画図形の形状データから
その図形が横切る走査線を求め、S33〜S35におい
てそれぞれの走査線における描画図形の存在範囲に塗り
つぶしの色情報を配置する。
【0089】輪郭描画を指示するstrokeコマンド
が与えられた場合は、S36で線幅情報を用いて線の内
側と外側に相当する描画境界を算出し、しかる後に塗り
つぶしと同様に処理すればよい。図6に示した例ではグ
ラデーションが指定されていないので、一般のページ記
述言語処理系と同様に描画処理を行う。
【0090】描画部12の描画結果はページバッファ1
4上に生成される。1ページ分の描画終了や印刷ジョブ
の終了などの適当なタイミングでプリントエンジン4に
送られて印刷される。
【0091】図7は、本発明の画像形成装置の第1の実
施の形態において受け取るグラデーションによる描画指
示を含む印刷ジョブの一例の説明図である。図7におけ
る記述72および記述73は、図6における記述62お
よび記述63と同様である。
【0092】記述71はグラデーションに関する描画デ
ータである。この記述のうち、“/Star”および
“/Core”によってグラデーションパターンの星状
多角形およびその核点を指定し、“/StarColo
r”および“/CoreColor”によって星状多角
形の辺および核点での色を指定している。また“/St
eps”によって分割数を指定している。これらの指定
は“setgrad”によって描画部12に送られ、保
持される。
【0093】図7に示した例では、星状多角形の頂点が
(250,175)(225,150)(225,12
5)(275,125)(250,150)であり、核
点が(237.5,137.5)であり、この核点から
星状多角形のそれぞれの頂点までを分割数4に分割して
星状多角形の内部に縮小した星状多角形を生成し、これ
と同様の幅で星状多角形の外部にも拡大した星状多角形
を生成して、これらを境界としその内部の色が均一で隣
接するものの色が徐々に変化するような領域の集合とな
るようなグラデーションを与えている。また、記述72
は上述のように(200,200)を左上の頂点とし幅
および高さがいずれも100の四角形となる描画図形形
状を与えている。これらの記述は、命令解析部11によ
って解析され、描画部12に送られて保持される。
【0094】続いて塗りつぶしを指示する描画コマンド
(記述73)が検出されると、このコマンドは描画部1
2に送られる。描画部12では、既に保持している描画
図形形状データおよび描画属性データなどの描画データ
を参照して描画処理を行う。
【0095】ここでは、核点を中心として星状多角形が
放射状に広がるようなグラデーションによる塗りつぶし
が指示されているので、描画部12ではグラデーション
生成部13を起動してグラデーションによる塗りつぶし
を行う。グラデーション生成部13は、上述のデータを
受け取り、図4に示したアルゴリズムに従って各走査線
に対するグラデーションパターンを生成する。
【0096】次に図8乃至図12を参照してグラデーシ
ョン生成処理の詳細について説明する。ここでは核点及
び星状多角形のデータが座標値として与えられる一般的
な描画コマンド(例えばず6または図7に示すような描
画命令)に基づくグラデーション処理がどのように展開
されるかについて詳細に説明する。
【0097】図8は核点Pc、星状多角形を構成する1
つの辺P1P2、及び描画開始点Psとの位置関係を示
すものである。これらの各点と先に説明した図5に示す
各点と対応させると、図8における核点Pcは図5の点
51に対応し、図8の星状多角形の一辺P1P2は、図
5の領域a内に位置する星状多角形の辺に対応し、図8
の描画開始点Psは図5の点55に対応する。
【0098】図9は、核点PcからP1、P2、Ps各
点に至る線と、核点Pcにおける走査線に平行なライン
とのなす角を線分PcP1についてθ1、線分PcPs
についてθs、線分PcP2についてθ2として示した
図である。CosθsがCosθ1及びCosθ2の間
にあるときに、線分P1P2に基づく描画処理が実行さ
れる。これらについては図10乃至図12に示すグラデ
ーション生成処理フローの説明中で詳細に説明する。
【0099】以下、図10乃至12を参照してグラデー
ション生成処理について説明する。まず、図10のステ
ップ101でグラデーション生成部は、グラデーション
生成処理に必要なデータをセットする。核点Pc、描画
開始点Ps、星状多角形を構成する1つの辺を定義する
2つの端点P1、P2の各座標値が読み込まれ、さら
に、グラデーションを形成し個々が異なる色値からなる
複数の帯状領域の数、すなわち核点Pcから星状多角形
の辺P1P2までの分割数Dnがセットされ、さらに描
画を実行する走査線を定義するY座標としてYnを定め
る。
【0100】例えば図7に示す描画命令に基づく処理を
想定すれば、“/Star”に定義された星状多角形の
頂点座標データから端点P1、P2の各座標値が読み込
まれ、分割数Dnとして図7の描画命令における”/G
Step”のデータが読み込まれる。図7の例では分割
数は4であり、これは図5に示す例に対応する。すなわ
ち図5に示すように核点51から実線で示す星状多角形
までに4つの帯状領域が形成され、それぞれの帯状領域
に異なる色値が設定されることを示している。
【0101】次にステップ102において核点Pcから
点P1、P2、Psに至るベクトル、および星条多角形
の辺P1P2のベクトルが定義される。これらはステッ
プ101で求められた各点の座標値を用いて定義され
る。次にステップ103では、ステップ102で求めた
ベクトルの長さ(Lc1〜L12)が算出される。さら
にステップ104で核点Pcから点P1、P2、Psに
至るベクトル、および星条多角形の辺P1P2のベクト
ルについての単位ベクトルが算出される。
【0102】次に図11のステップ105では図9に示
す核点PcからP1、P2、Ps各点に至る線と、核点
Pcにおける走査線に平行なラインとのなす角について
の余弦(Cos)および正弦(Sin)データを算出す
る。図9に示すように核点Pc上の走査線に平行なライ
ンと線分PcP1のなす角をθ1、線分PcPsとのな
す角をθs、線分PcP2とのなす角をθ2とし、それ
ぞれの余弦(Cos)データおよび正弦(Sin)デー
タが前段のステップで求められたベクトル長および座標
値に基づいて算出される。
【0103】次にステップ106において角度θ1、角
度θs、角度θ2の余弦(Cos)値の比較が行なわれ
る。図8および図9から理解されるように描画開始点P
sは辺P1P2によって定義される1つの楔型領域の内
部にあることを条件としてその1つの楔型領域でのグラ
デーション処理が可能となる。例えば図5で示す楔型領
域aについては、楔型領域aを定義する星状多角形の1
つの辺に基づいて処理を実行し、隣の楔型領域bについ
てのグラデーション処理は楔型領域bを定義する星状多
角形の1つの辺に基づいて処理を行なう。ステップ10
6は描画開始点Psが星状多角形を構成する1つの辺P
1P2に基づいて処理を行なうことが可能か否かについ
て判定しているものである。
【0104】次にステップ107において、描画を実行
する走査線と核点Pcとの距離(高さ)hを求める。こ
れは描画を実行する走査線のY座標値と核点PcのY座
標値の差分に相当する。
【0105】次にステップ108において辺P1P2に
よって定義される1つの楔型領域における現在の処理走
査線の描画終了点を求める。これは図5で示す点57で
あり図8では線分PcP2の延長線と描画開始点Ps上
の走査線との交点Qに相当する。この描画終了点のX座
標XNは、半直線PcP2と走査線との交点として求ま
り、描画終了点Qのx座標XNは、核点Pcと走査線の
距離hにこの半直線PcP2がx軸となす角の正接の逆
数1/tanθ2を乗じた値を核点Pcのx座標Xcに
加えることで得られる。この結果を得る式がステップ1
08に示す式XN=Xc+h/tanθ2である。
【0106】次にステップ109において帯条領域の境
界に垂直な向きの単位ベクトルが求められる。これは図
5または図13に示す実線または破線で示す星状多角形
で分割された帯状領域を規定する線に垂直な向きの単位
ベクトルであり、ここでは線分P1P2に垂直な向きを
持つ単位ベクトルが求められる。これはステップ109
に示すように辺P1P2の単位ベクトルのX成分、Y成
分を交換して一方の符号を反転することによって得られ
る。
【0107】次にステップ110において1つの帯条領
域の幅ωを求める。これはステップ110に示すように
核点Pcを始点とし頂点P1を終点とするベクトルPc
P1とステップ109で求めた単位ベクトルとの内積を
分割数Dで割ることによって求められる。
【0108】次にステップ111において、描画開始点
Psは、核点の属する帯状領域から何番(n)目の帯状
領域に属するかを求める。核点の描画色値は描画命令に
よって予め与えられており、図5または図13に示す実
線で与えられた星状多角形における色値も描画命令で与
えられ、また、核点から星条多角形に至るまでの分割数
も描画命令中に規定されているので、描画開始点Psが
何番(n)目の帯状領域に属するかを求めることによっ
て描画開始点Psの色値を決定することができる。ステ
ップ111に示すように核点Pcを始点とし描画開始点
Psを終点とするベクトルPcPsとステップ109で
求めた単位ベクトルとの内積をステップ110で求めた
帯条領域の幅ωで割ることによってnが求まる。但し、
nは整数値として求まるとは限らないので、図12のス
テップ112で示すように以下のステップではnの少数
以下を切り捨てて自然数として使用する。
【0109】ステップ111で描画開始点Psが何番目
の帯状領域に属するかが求められ、Psにおける描画が
開始可能となる。
【0110】図12のステップ112〜ステップ114
は、描画処理走査線上で1つの帯状領域から異なる色値
を持つ次の帯状領域に変化するX座標値、すなわち帯状
領域の境界座標を求めるステップである。まずステップ
112ではベクトルPcPsとステップ109で求めた
単位ベクトルとの内積によって、ベクトルPcPsを単
位ベクトル方向に射影した長さを求め、ここから次に走
査線が交わる帯状領域の境界までの幅の累和を減じた値
d’を求める。このd’は単位ベクトル方向における帯
状領域の幅を示す。
【0111】次にステップ112で求めたd’を走査線
の向きに補正する処理をステップ113で行なう。ステ
ップ112で求めたd’を単位ベクトルが走査線となす
角の余弦の絶対値|Y12/L12|で割り、値dを求
める。この値dは処理走査線上における1つの帯状領域
のX軸方向の距離を示す。
【0112】ステップ114で描画開始点のX座標値X
sにステップ113で求めた値dを加算し、帯状領域の
境界のX座標を算出する。描画色は帯状領域によって異
なり、帯状領域の境界を境に描画色を変更することにな
る。
【0113】ステップ115では、さらに次の帯状領域
の境界までの距離を求める。帯状領域の幅ωは先にステ
ップ110で求めており、これを走査線方向に射影する
ことによって走査線上のX軸方向の帯状領域の距離ω’
が求まる。ステップ115に示す式ω’=ω/|Y12
/L12|によりω’を求める。この1つの帯状領域、
即ちX座標値がω’変化する領域は1つの帯状領域内で
あり、1つの帯状領域内では同じ色値による描画処理が
なされる。
【0114】ステップ116ではステップ115で求め
たω’を先のステップ114で求めたX座標値Xnに加
算し、次の帯状領域の境界のX座標値Xn+1を算出す
る。
【0115】ステップ117ではステップ116で求め
られたXn+1がXNより大とならないかを判定する。
XNは先に説明したように図8における点QのX座標値
である。ステップ116で求めた次の帯状領域の境界の
X座標がXNより大であれば現在処理中の星上多角形の
構成線分P1P2に基づく処理ではなくなるから、ステ
ップ117の判定がNoとなり、ステップ119に進
み、次の楔型領域についての処理に移行する。即ち図5
で示す楔型領域aから楔型領域bについての処理に移行
する。
【0116】ステップ117の判定がYes、すなわ
ち、ステップ116で求めた次の帯状領域の境界のX座
標がXNより大でなければ現在処理中の楔型領域での処
理が可能であると判断され、ステップ118でX座標を
更新してさらにステップ116に戻り、さらに次の帯状
領域境界を求め、次の帯状領域の境界が現在の楔型領域
を超えるまでこの処理が繰り返される。
【0117】c)グラデーション生成処理の具体例(図
7、13参照) 図13は、本発明の画像形成装置の第1の実施の形態に
おけるグラデーションパターンの生成処理の具体例の説
明図である。ここでは一例として図13に示すようにy
=180なる走査線における処理について説明する。
【0118】図13に示した例は、図7に示した描画命
令に基づくものである。先に説明したように図7で示し
た描画命令は、星状多角形の頂点が(250,175)
(225,150)(225,125)(275,12
5)(250,150)である。この星上多角形が図1
3中に実線で示した星上多角形である。また核点が(2
37.5,137.5)である。核点から星状多角形の
それぞれの頂点までを分割数4に分割して星状多角形の
内部に縮小した星状多角形を生成し、これと同様の幅で
星状多角形の外部にも拡大した星状多角形を生成して、
これらを境界としその内部の色が均一で隣接するものの
色が徐々に変化するような領域の集合となるようなグラ
デーションを与えている。図13に示すように核点51
から実線で示す星上多角形までの帯状領域は破線で示す
ように4つ存在する。
【0119】また、図7の描画命令記述72は(20
0,200)を左上の頂点とし幅および高さがいずれも
100の四角形となる描画図形形状を与えている。図1
3に示す描画領域53である。図7の描画命令記述は、
命令解析部11によって解析され、描画部12に送られ
て保持される。
【0120】図13で示す走査線53に対しては、描画
開始点が(200,180)となり、これと核点(23
7.5,137.5)とがなすベクトルは(−37.
5,42.5)となる。このベクトルの長さでそれぞれ
の成分を割ると(−0.6616,0.7498)が得
られ、このx成分およびy成分の値はこのベクトルがx
軸の正の向きとなす角の余弦および正弦の値となってい
る。
【0121】星状多角形の頂点に対しても同様の計算を
行うと、頂点P2(250,175)の頂点に対して余
弦:0.3162が得られ、頂点P1(225,15
0)の頂点に対して余弦:−0.7071が得られる。
これらを比較すると、描画開始点Ps(200,18
0)は核点Pcを始点とし頂点P1(225,150)
および頂点P2(250,175)のそれぞれの向きに
伸びる半直線を境界とする楔型の領域に属することが分
かる(図11のステップ105〜106に対応する処
理)。
【0122】図13において、y=180なる走査線の
この楔型領域に対する描画開始点はPs(200,18
0)である。図13の点55に対応する。描画終了点Q
(XN,180)は核点Pc51と頂点P2(250,
175)がなす半直線と走査線との交点として求まる。
この描画終了点Qのx座標XNは、核点51と走査線の
距離にこの半直線がx軸となす角の正接の逆数を乗じた
値を核点のx座標に加えることで得られる。
【0123】核点Pcと走査線の距離は42.5であ
り、これに正接の逆数0.3333を乗じた値14.1
665を核点のx座標237.5に加えると、交点のx
座標251.6665が得られる。以上よりy=180
なる走査線のこの楔型領域に対する描画範囲は(20
0,251.6665)となる(図11のステップ10
9に対応する処理)。
【0124】続いてこの楔型領域に含まれる描画範囲に
対するグラデーションパターンを生成する。このグラデ
ーションパターンは、核点Pc(237.5,137.
5)を始点とし頂点P1(225,150)および頂点
P2(250,175)のそれぞれを終点とする線分を
分割数4で等分に分割した点を結んだときに現れる帯状
領域を星状多角形の外部にも同じ幅で配置したものであ
る。
【0125】このグラデーションパターンを走査線上に
展開すると、帯状領域の境界と走査線の交点で色が変化
する領域の系列となる。この系列は、例えば次に示すよ
うにして求めることができる。
【0126】まず、帯状領域の境界に垂直な向きの単位
ベクトルを求める。これは、この楔型領域に含まれる星
状多角形の辺の向きの単位ベクトルの成分を交換し一方
の符号を反転させることで容易に得られる。星状多角形
の辺の向きの単位ベクトルは(0.7071,0.70
71)であるから、求める単位ベクトルは(−0.70
71,0.7071)となる(図11のステップ109
に対応する処理)。
【0127】核点と頂点を結ぶベクトルとこの単位ベク
トルとの内積を分割数で割れば、帯状領域の幅が得られ
る。核点Pc(237.5,137.5)を始点とし頂
点P1(225,150)を終点とするベクトル(−1
2.5,12.5)と単位ベクトル(−0.7071,
0.7071)の内積17.6775を分割数4で割る
と幅4.4194が得られる(図11のステップ110
に対応する処理)。
【0128】描画開始点Ps(200,180)と核点
Pc(237.5,137.5)を結ぶベクトル(−3
7.5,42.5)を先程の単位ベクトルの方向に射影
した長さ56.568を帯状領域の幅4.4194で割
ると12.7999となり、描画開始点は12番目の帯
状領域に含まれることが分かる(図11のステップ11
1に対応する処理)。
【0129】隣接する帯状領域の間での色値の差は星状
多角形の辺での色値から核点での色値を減じた値を分割
数で割ることで得られ、この値の整数倍に核点での色値
を加えれば帯状領域の色値が求められる。ここでは、δ
c=(0,10,0)となりc=(0,10,0)×1
2+(0,0,0)=(0,120,0)が得られる。
走査線上で走査を進める際には、帯状領域の境界に達す
るとこのδcの値を減じれば次の帯状領域の色値が得ら
れる。
【0130】帯状領域の境界と走査線の交点は例えば次
に示すようにして求められる。まず、先程求めた描画開
始点と核点を結ぶベクトル単位ベクトルの方向に射影し
た長さ56.568から次に走査線が交わる帯状領域の
境界までの幅の累和53.0328を減じた値3.53
52を求め、これを走査線の向きに補正するため先程求
めた単位ベクトルが走査線となす角の余弦の絶対値で割
ると4.9996が得られる(図12のステップ113
に対応する処理)。
【0131】これが走査線上での次の境界までの距離で
あり、これに続く境界までの距離は帯状領域の幅を同様
に余弦の絶対値で割ることで得られる(図12のステッ
プ115に対応する処理)。
【0132】上に示した方法によって走査線と帯状領域
の境界との交点と帯状領域の色が順に求められ、この処
理を楔型領域の境界に達するまで繰り返すことでこの楔
型領域に含まれる描画範囲に対するグラデーションパタ
ーンが得られる。
【0133】以降も同様にして隣接する楔型領域に含ま
れる描画範囲に対するグラデーションパターンを求め、
これを描画終了点まで繰り返せば走査線上の描画領域に
対するグラデーションパターンの生成が完了する。
【0134】この処理を各々の走査線に対して行うこと
で描画図形53内のグラデーションパターンが生成さ
れ、ページバッファ14に蓄積される。印刷指示が与え
られると、ページバッファ14の内容はプリントエンジ
ン4に送られ印刷される。
【0135】以上に示した方法を用いれば、グラデーシ
ョンを表現するために図形を何度も重ね描きする必要が
なく、グラデーションパターンの展開も描画対象領域内
だけにとどめることができるため、グラデーションを高
速に描画することができる。
【0136】[その他の実施例]次に本発明の第2の実
施の形態について説明する。図14は本実施の形態にお
けるシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0137】図中、1a,1bはクライアント計算機、
2はネットワーク、3は画像形成装置、4はプリントエ
ンジン、11は命令解析部、12a,12bは描画部、
13a,13bはグラデーション生成部、14はページ
バッファである。図14に示すシステムでは、クライア
ント計算機1a,1bおよびネットワーク2の動作は第
1の実施の形態の場合と同様である。
【0138】命令解析部11は第1の実施の形態の場合
と同様に入力を解析し、描画命令の場合は複数の描画部
12a,12bに送る。複数の描画部12a,12bは
描画命令を受け取ると、互い異なる走査線に対して独立
に描画処理を開始する。ここで描画命令にグラデーショ
ン描画が含まれている場合は、それぞれの描画部に固有
のグラデーション生成部13a,13bを呼び出して第
1の実施の形態の場合と同様にグラデーション描画を行
う。ここで、グラデーション描画処理は走査線を走査す
る方向に進み上下の走査線の描画結果を参照する必要が
ないため、お互いの処理の終了を待つ必要はない。描画
結果はページバッファ14に送られ蓄積される。
【0139】1ページ分の描画処理が完了すると、ペー
ジバッファ14の内容はプリントエンジン4に送られ印
刷される。
【0140】この実施の形態においては、複数の描画部
がグラデーション描画を含む描画処理を並列に進めるこ
とができるため、全体の描画処理を高速に行うことがで
きる。
【0141】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の画像形成
装置におけるグラデーション処理方法に従えば、走査線
ごとにグラデーションパターンを生成してゆくことが可
能であり、従来のように3次元モデルの複雑なパラメー
タを計算することなく、複雑な色の変化を示すグラデー
ションパターンを高速に生成することができ、従来のよ
うにバックグラウンドに大きなグラデーションパターン
を生成しておく必要もなくなる。
【0142】また、本発明の画像形成装置におけるグラ
デーション処理は処理を走査線方向に進めることが可能
な構成であり、走査線単位で処理を行うグラデーション
以外の描画処理との整合を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置のシステム構成例(実
施例1)を示す図である。
【図2】 本発明の画像形成装置における命令解析部の
動作フローを説明する図である。
【図3】 本発明の画像形成装置における描画部の動作
フローを説明する図である。
【図4】 本発明の画像形成装置におけるグラデーショ
ン生成部の動作フローを説明する図である。
【図5】 本発明の画像形成装置におけるグラデーショ
ン生成部の動作を説明する図である。
【図6】 印刷ジョブの例について説明する図である。
【図7】 グラデーションの描画指示を含む印刷ジョブ
の例について説明する図である。
【図8】 グラデーションの描画処理を説明する図(そ
の1)である。
【図9】 グラデーションの描画処理を説明する図(そ
の2)である。指示を含む印刷ジョブの例について説明
する図である。
【図10】 グラデーションの描画処理を説明する処理
フロー図(その1)である。
【図11】 グラデーションの描画処理を説明する処理
フロー図(その2)である。
【図12】 グラデーションの描画処理を説明する処理
フロー図(その3)である。
【図13】 本発明の画像形成装置におけるグラデーシ
ョンパターン生成処理を説明する図である。
【図14】 本発明の画像形成装置のシステム構成例
(実施例2)を示す図である。
【符号の説明】
1 クライアント計算機 2 ネットワーク 3 画像形成装置 4 プリントエンジン 11 命令解析部 12 描画部 13 グラデーション生成部 14 ページバッファ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像描画命令を実行して出力画像を得る
    ための画像形成装置において、 (a)画像描画命令に従って描画を行う描画手段と、 (b)グラデーションパターンを生成するグラデーショ
    ン生成手段とを備え、 前記描画手段は、グラデーション生成手段に対して描画
    平面上の星状多角形を構成する頂点及び核点各々の座標
    値及び色値データを含むグラデーション情報を付与し、 前記グラデーション生成手段は、描画出力を行なう各走
    査線において前記星状多角形を構成する各頂点と核点と
    を結ぶ直線を分割して設定された複数の帯状領域の境界
    位置を順次識別するとともに、個々の帯状領域の設定色
    値を順次出力してグラデーションパターンを生成する構
    成を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記描画手段は、画像描画命令中にグラ
    デーションの描画命令を含む場合に前記グラデーション
    生成手段を呼び出すとともに、グラデーション生成手段
    に対して、グラデーションパターンを指定するグラデー
    ション情報として、 描画平面上の星状多角形を構成する頂点Pn列の座標
    値、 該星状多角形の核に含まれる点Pcの座標値、 および前記星状多角形を構成する頂点Pnと前記星状多
    角形の核に含まれる点Pcにおける色値、 に関するデータを含むグラデーション情報を付与し、 前記グラデーション生成手段は、前記描画手段から付与
    された前記グラデーション情報に基づいて前記星状多角
    形を構成する各頂点Pnと前記星状多角形の核に含まれ
    る点Pcとを結ぶ複数の直線Lcnに予め定めた比率に
    従って内分点または外分点を設定して、前記複数の直線
    Lcnに設定された内分点または外分点の中から前記比
    率が等しいもの同士を線分で結ぶことで得られる線を境
    界として構成される複数の帯状領域を設定し、該設定さ
    れた複数の帯状領域中、個々の帯状領域内の色値を均一
    とするとともに隣接する帯状領域において色値が徐々に
    変化するように各帯状領域の色値を設定してグラデーシ
    ョンパターンを表現する構成を有し、描画出力を行なう
    各走査線のうちグラデーションパターンを描画するグラ
    デーション描画領域において、前記設定された複数の帯
    状領域の境界位置を走査線の方向に順次識別して個々の
    帯状領域に設定された色値を出力することにより、グラ
    デーションパターンを生成することを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記描画手段から前記グラデーション生
    成手段に付与する前記グラデーション情報には、前記前
    記星状多角形を構成する各頂点Pnと前記星状多角形の
    核に含まれる点Pcとを結ぶ直線Lcnの分割比率を規
    定した分割データDを含み、 前記グラデーション生成手段は、前記分割データDを前
    記予め定めた比率として該分割データDに基づいて前記
    複数の帯状領域を設定することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記グラデーション生成手段は、前記星
    状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし前記星状多角
    形の隣り合う頂点Pn,Pn+1のそれぞれとを結ぶ2
    つの半直線Lcn,Lcn+1がなす楔型の半平面領域
    からなる楔型領域を設定するとともに、楔型領域内にお
    ける帯状領域を該楔型領域に含まれる前記星状多角形の
    辺に平行な線によって設定し、該設定された複数の帯状
    領域中、個々の帯状領域内では色値を均一とし、隣接す
    る帯状領域において色値が徐々に変化するように各帯状
    領域の色値を設定してグラデーションパターンを生成す
    ることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記グラデーション生成手段は、前記星
    状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし前記星状多角
    形の各頂点Pnとを結んで得られる複数の半直線Lcn
    について、各半直線Lcnと走査線とのなす角の値θ
    (Lcn)に従って整列するとともに、 走査線上の任意点Pxと前記星状多角形の核に含まれる
    点Pcとを結んで得られる線分Lcxと走査線とのなす
    角の値θ(Lcx)を求め、 前記各半直線Lcnと走査線とのなす角の値θ(Lc
    n)と、前記線分Lcxと走査線とのなす角の値θ(L
    cx)とを比較することによって、前記走査線上の任意
    点Pxの前後に位置する頂点Pn及びPn+1を特定
    し、前記頂点Pnを含む半直線Lcnと頂点Pn+1を
    含む半直線Lcn+1によって規定される楔型領域を該
    任意点Pxの含まれる楔型領域として特定する構成を有
    することを特徴とする1乃至4いずれかに記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記グラデーション生成手段は、走査線
    上でグラデーションパターンを描画するグラデーション
    描画領域内のグラデーション描画開始点Psに到達する
    と、 描画開始点Psと前記星状多角形の核に含まれる点Pc
    とを結ぶ線分Lcsと走査線とのなす角の値θ(Lc
    s)を、前記各半直線Lcnと走査線とのなす角の値θ
    (Lcn)とを比較することによって、前記描画開始点
    Psの含まれる楔型領域を特定し、 前記特定された楔型領域内に設定された複数の帯状領域
    の各々について、個々の設定色値を出力することでグラ
    デーションパターンを生成することを特徴とする請求項
    5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記グラデーション生成手段は、前記整
    列された半直線Lcnの系列から走査線と交わる半直線
    Lcnが走査線となす角の値θ(Lcn)を求め、該角
    の値θ(Lcn)の正接の逆数:1/tanθ(Lc
    n)に前記走査線と前記前記星状多角形の核に含まれる
    点Pcとの副走査方向の距離hを乗じた値h/tanθ
    (Lcn)に前記前記星状多角形の核に含まれる点Pc
    の座標値を加えることで、前記走査線と前記半直線との
    交点座標を求め、該交点座標をグラデーションパターン
    を生成する基礎となる楔型領域の変更位置として識別
    し、該交点座標の前後においてグラデーションパターン
    を生成する基礎とする楔型領域を隣接楔型領域に変更す
    る構成を有することを特徴とする請求項6記載の画像形
    成装置。
  8. 【請求項8】 画像描画命令を実行して出力画像を得る
    ための画像形成装置におけるグラデーションパターン生
    成方法において、 描画平面上の星状多角形を構成する頂点及び核点各々の
    座標値及び色値データを含むグラデーション情報に基づ
    いて、描画出力を行なう各走査線において前記星状多角
    形を構成する各頂点と核点とを結ぶ直線を分割して複数
    の帯状領域を設定し、 前記設定された複数の帯状領域の境界位置を順次識別す
    るとともに、個々の帯状領域の設定色値を順次出力して
    グラデーションパターンを生成することを特徴とするグ
    ラデーションパターン生成方法。
  9. 【請求項9】 前記グラデーションパターン生成方法に
    おいて、 描画平面上の星状多角形を構成する頂点Pn列の座標
    値、 該星状多角形の核に含まれる点Pcの座標値、 および前記星状多角形を構成する頂点Pnと前記星状多
    角形の核に含まれる点Pcにおける色値、 に関するデータを含むグラデーション情報に基づいて前
    記星状多角形を構成する各頂点Pnと前記星状多角形の
    核に含まれる点Pcとを結ぶ複数の直線Lcnに予め定
    めた比率に従って内分点または外分点を設定し、 前記複数の直線Lcnに設定された内分点または外分点
    の中から前記比率が等しいもの同士を線分で結ぶことで
    得られる線を境界として構成される複数の帯状領域を設
    定し、 該設定された複数の帯状領域中、個々の帯状領域内の色
    値を均一とするとともに隣接する帯状領域において色値
    が徐々に変化するように各帯状領域の色値を設定してグ
    ラデーションパターンを表現し、 描画出力を行なう各走査線のうちグラデーションパター
    ンを描画するグラデーション描画領域において、前記設
    定された複数の帯状領域の境界位置を走査線の方向に順
    次識別して個々の帯状領域に設定された色値を出力する
    ことにより、グラデーションパターンを生成することを
    特徴とする請求項8記載のグラデーションパターン生成
    方法。
  10. 【請求項10】 前記グラデーション情報には、前記前
    記星状多角形を構成する各頂点Pnと前記星状多角形の
    核に含まれる点Pcとを結ぶ直線Lcnの分割比率を規
    定した分割データDを含み、該分割データDに基づいて
    前記複数の帯状領域を設定することを特徴とする請求項
    8または9記載のグラデーションパターン生成方法。
  11. 【請求項11】 前記グラデーションパターン生成方法
    は、 前記星状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし前記星
    状多角形の隣り合う頂点Pn,Pn+1のそれぞれとを
    結ぶ2つの半直線Lcn,Lcn+1がなす楔型の半平
    面領域からなる楔型領域を設定し、 前記設定楔型領域内における帯状領域を該楔型領域に含
    まれる前記星状多角形の辺に平行な線によって設定し、 該設定された複数の帯状領域中、個々の帯状領域内では
    色値を均一とし、隣接する帯状領域において色値が徐々
    に変化するように各帯状領域の色値を設定してグラデー
    ションパターンを生成するステップを有することを特徴
    とする請求項8乃至10いずれかに記載のグラデーショ
    ンパターン生成方法。
  12. 【請求項12】 前記グラデーションパターン生成方法
    は、 前記星状多角形の核に含まれる点Pcを端点とし前記星
    状多角形の各頂点Pnとを結んで得られる複数の半直線
    Lcnについて、各半直線Lcnと走査線とのなす角の
    値θ(Lcn)に従って整列させるとともに、 走査線上の任意点Pxと前記星状多角形の核に含まれる
    点Pcとを結んで得られる線分Lcxと走査線とのなす
    角の値θ(Lcx)を求め、 前記各半直線Lcnと走査線とのなす角の値θ(Lc
    n)と、前記線分Lcxと走査線とのなす角の値θ(L
    cx)とを比較することによって、前記走査線上の任意
    点Pxの前後に位置する頂点Pn及びPn+1を特定
    し、 前記頂点Pnを含む半直線Lcnと頂点Pn+1を含む
    半直線Lcn+1によって規定される楔型領域を該任意
    点Pxの含まれる楔型領域として特定するステップを有
    することを特徴とする8乃至11いずれかに記載のグラ
    デーションパターン生成方法。
  13. 【請求項13】 前記グラデーションパターン生成方法
    は、 走査線上でグラデーションパターンを描画するグラデー
    ション描画領域内のグラデーション描画開始点Psへの
    到達を識別し、 描画開始点Psと前記星状多角形の核に含まれる点Pc
    とを結ぶ線分Lcsと走査線とのなす角の値θ(Lc
    s)を、前記各半直線Lcnと走査線とのなす角の値θ
    (Lcn)とを比較することによって、前記描画開始点
    Psの含まれる楔型領域を特定し、 前記特定された楔型領域内に設定された複数の帯状領域
    の各々について、個々の設定色値を出力するステップを
    有することを特徴とする請求項12記載のグラデーショ
    ンパターン生成方法。
  14. 【請求項14】 前記グラデーションパターン生成方法
    は、 前記整列された半直線Lcnの系列から走査線と交わる
    半直線Lcnが走査線となす角の値θ(Lcn)を求
    め、 該角の値θ(Lcn)の正接の逆数:1/tanθ(L
    cn)に前記走査線と前記前記星状多角形の核に含まれ
    る点Pcとの副走査方向の距離hを乗じた値h/tan
    θ(Lcn)に前記前記星状多角形の核に含まれる点P
    cの座標値を加えることで、前記走査線と前記半直線と
    の交点座標を求め、 該交点座標をグラデーションパターンを生成する基礎と
    なる楔型領域の変更位置として識別し、該交点座標の前
    後においてグラデーションパターンを生成する基礎とす
    る楔型領域を隣接楔型領域に変更するステップを有する
    ことを特徴とする請求項13記載のグラデーションパタ
    ーン生成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096109A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Kyocera Mita Corp 画像処理装置および画像処理プログラム
CN106846398A (zh) * 2016-12-05 2017-06-13 北京空间机电研究所 一种基于图像行数据扫描的星空目标最大光强位置的识别方法

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