JP2000214839A - 文字処理装置および文字処理方法 - Google Patents

文字処理装置および文字処理方法

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JP2000214839A
JP2000214839A JP11012611A JP1261199A JP2000214839A JP 2000214839 A JP2000214839 A JP 2000214839A JP 11012611 A JP11012611 A JP 11012611A JP 1261199 A JP1261199 A JP 1261199A JP 2000214839 A JP2000214839 A JP 2000214839A
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Shigeru Saito
茂 齋藤
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないメモリ容量のフォントキャッシュ手段
で、高速な展開処理を実現する高速処理の可能な文字処
理装置を提供する。 【解決手段】 入力多角形を各スキャンラインでの交差
辺数が2N以下となる複数の多角形に分割したデータを
キャッシュに登録する。アウトラインデータの曲線部を
直線ベクタに変換し、直線ベクタを複数の多角形データ
に分割して分割された多角形データをフォントキャッシ
ュ部に格納する。新たなデータ出力要求に応じて、フォ
ントキャッシュ部は、まず多角形データ、次にアウトラ
インデータの順に参照して、キャッシュ内に記憶された
対応データを出力するので、高速な展開処理を実現する
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアウトラインフォン
トデータを読み込み、読み込まれたフォントデータに基
づいてビットマップ展開を行なう文字処理装置及び文字
処理方法に関する。さらに詳しくは、アウトラインフォ
ントデータを直線近似した多角形を生成し、生成した多
角形に関する各スキャンラインでの描画線分数が展開処
理部の構成に基づいて予め定められた数を超えないよう
に生成多角形を複数の多角形に分割し、分割したデータ
をキャッシュに登録する構成としたものであり、少ない
メモリ容量のフォントキャッシュ手段で高速な展開処理
を可能とした文字処理装置及び文字処理方法を実現する
ものである。
【0002】
【従来の技術】アウトラインフォントデータをビットマ
ップ形式に展開する手順の概略について図1を用いて説
明する。アウトラインフォントデータをビットマップ形
式に展開するためには、まず要求された文字のアウトラ
インフォントデータを2次記憶装置などから読み込む。
読み込まれたアウトラインフォントデータが図1(a)
のようなデータであるとすると、まず、読み込んだアウ
トラインフォントデータを図1(b)のような指定され
たサイズに変換するためマトリクス変換を行う。さら
に、図1(c)のような曲線で表現された部分を直線近
似した多角形データに変換した後、スキャンラインごと
に塗りつぶしの処理を行いビットマップに展開(図1
(d))する。しかし、このような展開処理には時間が
かかるという問題がある。
【0003】そのため、従来からアウトラインフォント
データをビットマップ形式に展開したデータをキャッシ
ュに登録し、以後フォントの種類と文字コードと文字サ
イズが同じビットマップデータを要求された場合、再度
ビットマップ展開処理を行うのではなく、キャッシュに
登録してあるビットマップデータを利用する構成とする
ことにより処理時間を短縮する工夫がなされている。
【0004】しかしながら、ビットマップデータは一文
字あたりのデータサイズが大きいため、上述のキャッシ
ュ登録方法ではキャッシュに登録できる文字数が限ら
れ、文字のヒット率(キャッシュからの読み込み成功
率)も低下するという問題がある。これを解決するため
の構成として特開平3−287297号公報に記載の文
字発生回路がある。これはアウトラインデータを直線近
似した多角形データをキャッシュに登録するものであ
り、多角形データはデータサイズが小さいため、従来の
ビットマップデータを登録する場合に比べ、より多くの
文字をキャッシュに登録できるようになり、省メモリ
化、高速化が期待できる。
【0005】ところで、アウトラインデータを直線近似
した多角形データをビットマップ展開する際、従来は直
線近似した多角形の各辺と出力デバイスの各スキャンラ
インとの交点座標をDDA(Digital Diff
erential Analyzer)などの手法で計
算し、各スキャンライン毎にX座標値でソートして塗り
つぶしの始点/終点の対応を求め、その区間に対応した
スキャンラインに平行な線分をメモリ上に描画してい
た。
【0006】このような図形描画処理において、ビット
マップ展開のための動作は、各辺毎のDDAでの交点計
算やソートなどを含んでいるため重い処理となり、全体
の処理速度を落とす大きな要因となる。そこで、専用ハ
ードウエアによる高速処理が意図される。しかしなが
ら、これらの処理は、例えば図2(a)のように凸多角
形の場合には比較的単純であるが、図2(b)のように
凹部を含んでいる場合や図2(c)のように辺の交差を
含んでいる場合には、各スキャンラインについて複数の
始点/終点の対が存在することになり、求められた各交
点をソートして対応を見つける処理が必要になる。入力
される図形の複雑さに制約が無い場合には、発生する交
点の個数に制限がなくハードウエアでソート回路を構成
することは非常に困難となる。
【0007】このような問題を解決する試みとして、図
3のように多角形を底辺がX軸に平行な台形(四角形や
三角形を含む)など、ソートの必要性を生じさせない部
分図形に分割し、それぞれの分割多角形を基本として処
理を実行する手法がある。図3(a)が曲線で表現され
た部分を直線近似した多角形データであり、図3(b)
がこの多角形データを部分図形に分割するための分割ラ
インを示したものである。図3(c)は分割した1つの
部分図形(台形)を示す。個々の部分図形に基づいてビ
ットマップ展開を実行して図3(d)の出力を得る。こ
のような考え方に基づいて処理を行なう構成を示す従来
技術として、特開昭60−74086号公報や特開昭6
1−248176号公報に記載の技術がある。
【0008】さらに、展開処理部に2N個のDDA回路
と、2N個のデータをソート可能なソート回路を持ち、
各スキャンラインでの描画線分数をN本以下に制限した
多角形に分割して処理する構成を示す従来技術として、
特願平9−302403号公報などがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アウト
ラインフォントデータから生成された多角形データにつ
いて分割する必要があるか否かを判定する判定処理や、
実際に複数の多角形に分割する分割処理には時間がかか
る。個々の入力データについてこの分割要否判定処理お
よび分割処理を行なうことが必要となる。たとえ以前に
処理したフォントと同じフォントデータが入力された場
合であっても同様の分割処理を入力フォントデータ毎に
繰り返すことが必要となるため処理時間が長くなるとい
う問題がある。
【0010】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のである。本発明の文字処理装置および文字処理方法
は、入力された任意の多角形データを各スキャンライン
での描画線分数を予め規定された値に基づいて制限した
複数の多角形に分割した複数の分割多角形データとし
て、この複数の分割多角形データをキャッシュに登録す
ることにより、少ないメモリ容量のフォントキャッシュ
手段で、高速な展開処理を実現することを目的とする。
【0011】さらに本発明の文字処理装置および文字処
理方法は、多角形データを各スキャンラインでの描画線
分数を予め規定された値に基づいて制限した複数の多角
形に分割した複数の分割多角形データとした複数の分割
多角形データをキャッシュに登録するとともに、アウト
ラインデータ、ビットマップデータについてもキャッシ
ュ登録可能な構成とし、各データの登録及び削除の優先
順を設定することにより、少ないメモリ容量のフォント
キャッシュ手段で、高速な展開処理を実現することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために成された文字処理装置に関するものであ
る。即ち、本発明は、アウトラインフォントデータをビ
ットマップ展開する文字処理装置において、アウトライ
ンフォントデータを格納し管理するアウトラインデータ
管理部と、アウトラインデータ管理部で読み込んだアウ
トラインフォントデータ中の曲線表現部分を直線近似す
ることによりアウトラインデータを直線ベクタに変換す
る直線ベクタ生成部と、直線ベクタ生成部で生成した直
線ベクタを複数の多角形データに分割する分割処理部
と、分割処理部で生成された複数の多角形データをビッ
トマップに展開する展開処理部と、分割処理部で分割さ
れた多角形データを格納するフォントキャッシュ部とを
備えることを特徴とする。
【0013】さらに本発明の文字処理装置において、分
割処理部は、直線ベクタ分割判定部と、直線ベクタ分割
処理部とを有し、直線ベクタ分割判定部は、処理対象ス
キャンラインでの直線ベクタの交差辺数をカウントし
て、該カウントされた交差辺数と展開処理部におけるD
DA部の構成数2Nとを比較して、カウントされた交差
辺数がDDA部の構成数2Nより大である場合に、直線
ベクタを複数の多角形データへ分割する必要ありと判断
して分割要の判定出力を行なう構成を有し、直線ベクタ
分割処理部は直線ベクタ分割判定部からの分割要の判定
出力に応じて、スキャンラインと交差する辺の数が2N
を超えている部分のエッジを分割し、すべてのスキャン
ラインでの交差辺数が2N以下になるまで分割を実行す
る構成を有することを特徴とする。
【0014】さらに本発明の文字処理装置において、フ
ォントキャッシュ部は、分割処理部で分割された多角形
データを格納するとともに、アウトラインデータおよび
ビットマップデータのうちの少なくともいずれかのデー
タについても併せて格納する構成を有することを特徴と
する。
【0015】さらに本発明の文字処理装置において、フ
ォントキャッシュ部は、データの出力要求に対して、ま
ずビットマップデータ、次に分割処理部で分割された多
角形データ、最後にアウトラインデータの順に順次参照
して、フォントキャッシュ部内に記憶された対応データ
を出力する構成を有することを特徴とする。
【0016】さらに本発明の文字処理装置において、フ
ォントキャッシュ部は、キャッシュの空き容量が不足し
た場合、必要なキャッシュの空き容量が得られるまで、
まずビットマップデータ、次に分割処理部で分割された
多角形データ、最後にアウトラインデータの順に順次フ
ォントキャッシュ部内のデータを削除する構成を有する
ことを特徴とする。
【0017】さらに本発明の文字処理装置において、フ
ォントキャッシュ部は、キャッシュの空き容量が不足
し、キャッシュ内からのデータ削除を実行する際、フォ
ントキャッシュ部内の個々のデータに関するデータ参照
回数、データサイズ、およびフォントキャッシュ部に対
する登録順番を変数とした評価関数に基づいて削除デー
タを選択する構成を有することを特徴とする。
【0018】さらに本発明の文字処理装置において、評
価関数はビットマップデータ、多角形データ、アウトラ
インデータをフォントキャッシュ部に残す優先度を表す
係数をwn、すなわちビットマップデータについてw
1,多角形データについてw2,アウトラインデータw
3とし、フォントデータの参照回数をvとしたとき、評
価関数f=(v×wn)として定義されるものであるこ
とを特徴とする。
【0019】さらに本発明の文字処理装置において、評
価関数はビットマップデータ、多角形データ、アウトラ
インデータをフォントキャッシュ部に残す優先度を表す
係数をwn、すなわちビットマップデータについてw
1,多角形データについてw2,アウトラインデータw
3とし、フォントデータの参照回数をフォントデータの
参照回数をv1、1文字分のデータサイズsの逆数1/
sをv2、データを登録した順番をv3としたとき、評
価関数f=wn×(v1+v2+v3)として定義され
るものであることを特徴とする。
【0020】さらに本発明の文字処理方法は、アウトラ
インフォントデータをビットマップ展開する文字処理方
法において、アウトラインデータ管理部で読み込んだア
ウトラインフォントデータ中の曲線表現部分を直線近似
することによりアウトラインデータを直線ベクタに変換
する直線ベクタ生成ステップと、直線ベクタ生成ステッ
プにおいて生成した直線ベクタを複数の多角形データに
分割する分割処理ステップと、分割ステップで生成され
た複数の多角形データをビットマップに展開する展開処
理ステップと、分割処理ステップにおいて分割された多
角形データをフォントキャッシュ部に格納するステップ
とを有し、新たなデータ出力要求に応じて、フォントキ
ャッシュ部は、まず多角形データ、次にアウトラインデ
ータの順に順次参照して、フォントキャッシュ部内に記
憶された対応データを出力するステップを有することを
特徴とする。
【0021】さらに本発明の文字処理方法において、フ
ォントキャッシュ部は、分割処理ステップで分割された
多角形データを格納するとともに、アウトラインデータ
およびビットマップデータのうちの少なくともいずれか
のデータについても併せて格納し、フォントキャッシュ
部に対するデータの出力要求に対して、まずビットマッ
プデータ、次に分割処理部で分割された多角形データ、
最後にアウトラインデータの順に順次参照して、フォン
トキャッシュ部内に記憶された対応データを出力するこ
とを特徴とする。
【0022】さらに本発明の文字処理方法において、フ
ォントキャッシュ部におけるキャッシュ空き容量が不足
した場合、必要なキャッシュの空き容量が得られるま
で、まずビットマップデータ、次に分割処理部で分割さ
れた多角形データ、最後にアウトラインデータの順に順
次フォントキャッシュ部内のデータを削除する削除ステ
ップを実行することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の文字処理装置およ
び文字処理方法の詳細について、複数の実施例を示して
図4以下の図面を参照しながら説明する。
【0024】
【実施例】[実施例1]図4は本発明の文字処理装置お
よび文字処理方法における動作原理を説明するブロック
図である。図4に示すように、本発明に係わる文字処理
装置は、入力部1と、制御部2と、アウトラインデータ
管理部3と、直線ベクタ生成部4と、分割処理部5と、
フォントキャッシュ部6と、展開処理部7と、出力部8
とを有する。以下、本実施例の各構成要素の概要および
動作について説明する。
【0025】図4において、入力部1はユーザ指示や外
部からの入力により、フォントの種類を表すフォントI
D、文字コード、文字サイズを1文字分ずつ制御部に送
る。制御部2は、要求された文字のフォントID、文字
コード、文字サイズをフォントキャッシュ部6に転送
し、該当する文字データが登録されている場合は、受け
取ったデータを展開処理部7に転送し、ビットマップ展
開する。また、該当する文字データが登録されていない
場合は、まずアウトラインデータ管理部3で該当するア
ウトラインデータを読み込み、次に直線ベクタ生成部4
で生成されたベクタを分割処理部5で多角形データに分
割し、最後に多角形データをキャッシュに登録すると同
時に、展開処理部7でビットマップ展開を行う。
【0026】アウトラインデータ管理部3は、要求され
たフォントIDおよび文字コードに対応するアウトライ
ンデータを読み込み、マトリクス変換を行った後、制御
部2に転送する。直線ベクタ生成部4は、前記アウトラ
インデータ管理部3で読み込んだアウトラインデータに
曲線が含まれている場合、その曲線部分を微小な直線ベ
クターで近似する処理を行う。分割処理部5は、前記直
線ベクタ生成部4で生成された直線ベクタを、展開処理
部7で処理するために分割する必要があるか判定し、分
割が必要な場合は、各スキャンラインでの描画線分数を
制限した部分多角形に分割する。
【0027】フォントキャッシュ部6は、前記分割処理
部5で分割したベクタデータをキャッシュに登録する。
次に同じフォントID、文字コード、文字サイズのデー
タが要求されたら、フォントキャッシュから該当するデ
ータを読み込み制御部2に転送する。展開処理部7は、
前記分割処理部5で分割したデータ、あるいは前記フォ
ントキャッシュ部から読み込んだデータをビットマップ
展開し、制御部2に転送する。出力部8は、前記展開処
理部7でビットマップ展開したデータをプリンタやディ
スプレイ装置などの出力デバイスに転送する。これによ
って、印刷や表示が行われる。以上、本発明の文字処理
装置の概要について記述した。
【0028】次に、本発明の文字処理装置における処理
の流れを図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0029】図5に示すS1では、図4に示す入力部1
からフォントID、文字コード、文字サイズの情報を取
得する。S2では、該当する文字データがフォントキャ
ッシュ部6に登録されているか調べ、登録されている場
合はS8へ、登録されていない場合はS3に移る。S3
では、要求された文字に対応するデータをアウトライン
データ管理部3で読み込み、マトリクス変換を行う。S
4では、マトリクス変換を行ったアウトラインデータの
曲線部分を、直線ベクタ生成部4で直線近似する。S5
では、直線近似したデータを分割する必要があるか調
べ、分割が必要な場合はS6へ、分割の必要がない場合
はS7に移る。S6では、直線近似したデータを分割処
理部5で、スキャンラインごとにエッジ数を制限したベ
クタに変換する。S7では、必要な分割処理を行ったデ
ータと、フォントID、文字コード、文字サイズの情報
をフォントキャッシュ部6に転送し、キャッシュに登録
する。S8では、フォントキャッシュ部6から、要求さ
れた文字に該当するデータを読み込みS9に移る。S9
では、スキャンラインごとにエッジ数を制限したベクタ
を展開処理部7でビットマップ展開する。S10では、
展開処理部7でビットマップ展開されたデータを出力部
へ転送する。このような動作を入力される文字の数だけ
繰り返し行う。
【0030】次に、本発明における文字処理装置の主要
部の詳細について説明する。はじめに、図4に示す制御
部2の処理について詳細に説明する。制御部2の動作
を、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
【0031】制御部2は、まず図6に示すS201にお
いて、入力部1からフォントID、文字コード、文字サ
イズの情報を取得する。S202では、要求された文字
のデータがキャッシュに登録されているか調べるため、
入力部1から取得したフォントID、文字コード、文字
サイズの情報をフォントキャッシュ部6に転送する。S
203では、該当する文字のデータがキャッシュに登録
されているか調べる。キャッシュに登録されている場合
はS208へ、また、キャッシュに登録されていない場
合はS204に移る。S204では、アウトラインデー
タ管理部3に要求された文字の情報を転送し、該当する
アウトラインデータをマトリクス変換したデータを取得
する。S205では、S204で取得したデータを直線
ベクタ生成部4に転送し、曲線部分を直線近似したデー
タを取得する。S206では、S205で取得したベク
タデータを分割処理部5に転送し、展開処理部7で処理
するために必要な分割処理を行ったデータを取得する。
S207では、S206で取得したデータと、文字情報
をフォントキャッシュ部6に転送し、キャッシュに登録
する。S208では、フォントキャッシュ部6から要求
された文字に対応するデータを読み込む。S209で
は、S206またはS208で取得したベクタ数を制限
したデータを展開処理部7に転送し、ビットマップ展開
されたデータを取得する。S210では、S209で取
得したビットマップデータを出力部に転送する。
【0032】次に、図4に示すアウトラインデータ管理
部3について詳細に説明する。図7にアウトラインデー
タ管理部3の構成を示す。アウトラインデータ管理部3
は、図7に示すようにアウトラインデータ読込部31
と、アウトラインフォントデータ32と、マトリクス変
換部33とから構成されている。まず、アウトラインデ
ータ読込部31で、制御部2から転送されたフォントI
Dおよび文字コードに対応するフォントデータをアウト
ラインフォントデータ32から読み込む。次に、読み込
んだフォントデータをマトリクス変換部33で所定の文
字サイズに変換した後、制御部2に転送する。
【0033】次に、直線ベクタ生成部4について詳細に
説明する。直線ベクタ生成部4は、前記アウトラインデ
ータ管理部3で読み込んだアウトラインフォントデータ
中に曲線が含まれている場合に、その曲線部分を、誤差
が曲線を直線近似する場合の精度を指示するフラットネ
ス(flatness)値で指定された精度以下となる
ように、微小な直線ベクタで近似する処理を行う。
【0034】例えば曲線のベクタには、図8に示す4つ
の制御点で表現されるベジエ曲線が使われる。この場合
直線ベクタを生成する処理は、図8に示す通りベジエ曲
線を再帰的に分割し、高さ(距離d)がflatnes
s値より小さくなった時点で分割を終了する。そして分
割された各ベジエ曲線の始点と終点を順番に結ぶことに
より、直線ベクタの生成が完了する。このような方法で
生成した直線ベクタを制御部2に転送する。
【0035】次に、分割処理部5について詳細に説明す
る。分割処理部5の構成を図9に示す。分割処理部5は
図9に示すように、直線ベクタ分割判定部51と、直線
ベクタ分割処理部52とからなる。
【0036】まず、図9に示す直線ベクタ分割判定部5
1の動作を、図10に示すフローチャートに沿って説明
する。まず図10に示すS511において、処理対象ス
キャンラインを表わすYcをエッジが存在する範囲の最
小値Yminに設定する。次にS512において、Yc
を開始点とするエッジがある場合はS513へ、無い場
合はS515に移る。S513では、カウント(cou
nt)にYcを開始点とするエッジの数を加える。次に
S514において、カウント(count)が2Nを超
えているかチェックし、超えている場合は分割が必要と
の判定結果を出力し、判定処理を終了する。次にS51
5において、Ycを終点とするエッジが存在する場合は
S516へ、存在しない場合はS517に移る。S51
6では、カウント(count)からYcを終点とする
エッジの数を引く。次にS517において、Ycがエッ
ジの存在する範囲の最大値であるYmaxと等しいかど
うかをチェックし、等しい場合には分割が不要との判定
結果を出力して、判定処理を終了する。次にS518に
おいて、Ycの値を1増加させて、S512に戻る。こ
のような処理を行うことで、全てのスキャンラインで辺
数2N以下の場合には分割が不要、そうでない場合には
分割が必要との判定結果を得ることができる。尚、ここ
では全てのスキャンラインで判定処理を行うように説明
したが、例えばエッジの総数が2N以下の場合のよう
に、明らかに分割が不要な場合は処理を省略できる。
【0037】次に、分割処理部5を構成する直線ベクタ
分割処理部52の動作を説明する。前記直線ベクタ分割
判定部51で分割が必要と判定された場合、スキャンラ
インに交差する辺の数が2Nを超えている部分のエッジ
を分割する。すべてのスキャンラインで辺数が2N以下
になるまで分割を繰り返し、分割後のベクタデータを制
御部2に転送する。また、分割が不要と判定された場合
は、分割処理を行わずにベクタデータを制御部2に転送
する。
【0038】図11は、N=4の場合の処理例を説明す
る図である。図11(a)のy座標がy1のスキャンラ
インで辺数が2N(すなわち8)を超えるため、図11
(b)に示すデータと図11(c)に示すデータに分割
する。これによって、すべてのスキャンラインYmin
〜Ymaxで辺数が2N以下となったため分割を終了
し、それぞれのベクタデータを制御部2に転送する。
【0039】次に、図4に示すフォントキャッシュ部6
について詳細に説明する。図12にフォントキャッシュ
部6の構成を示す。フォントキャッシュ部6は、図12
に示すように、フォントキャッシュ制御部61と、フォ
ントデータ記憶部62とからなる。
【0040】フォントキャッシュ部6の動作について図
13のフローチャートに沿って説明する。まず、フォン
トキャッシュ部から文字データを読む動作について説明
する。図13に示すS601では、フォントキャッシュ
制御部61が制御部2からフォントID、文字コード、
文字サイズの情報を取得する。S602で、該当するフ
ォントデータがフォントデータ記憶部62に登録されて
いるか調べ、登録されている場合はS603へ、登録さ
れていない場合はS605に移る。S603では、該当
するフォントデータが格納されている先頭アドレスをポ
インタPtに代入する。S604で、キャッシュにヒッ
トした回数を記憶するカウンタの値を1増加させる。S
605では、該当するフォントデータがフォントデータ
記憶部62に登録されていないため、NULLをポイン
タPtに代入する。S606で、ポインタPtを制御部
2に転送する。
【0041】次に、フォントキャッシュ部に文字データ
を登録する動作について、図14のフローチャートに沿
って説明する。図14に示すS611では、制御部2か
ら、フォントID、文字コード、文字サイズ、文字デー
タを取得する。S612で、文字データのサイズを調
べ、フォントデータ記憶部に十分なメモリの空きがある
か確認し、メモリの空きがある場合はS614へ、ない
場合はS613に移る。S613では、フォントデータ
記憶部62のカウンタの値が小さいデータから削除して
いき、文字データを登録するために十分な空きメモリが
確保できるまで繰り返す。S614では、S611で取
得したフォントID、文字コード、文字サイズの情報を
キーとし、文字データと、0に初期化したカウンタをフ
ォントデータ記憶部に登録する。ここでは、フォントデ
ータ記憶部62に必要な空きメモリがなくなった場合、
キャッシュにヒットした回数が少ないデータから削除す
る方法を示したが、サイズが大きいデータから削除する
方法や、最初に登録したデータから削除する方法など、
本発明の構成を変更しない範囲で各種の方法が可能であ
る。
【0042】次に、図4に示す展開処理部7について説
明する。展開処理部7の構成を図15に示す。図15に
示すように、展開処理部7は、2N個のDDA部71
と、DDA部71から出力される2N個のデータをX座
標値でソートするソート部72と、ソートされた結果か
ら始点/終点の対を求め、その間を指定の描画色でメモ
リに描画するメモリ描画部73とから構成される。
【0043】次に、展開処理部7の動作について図16
に示すフローチャートに沿って説明する。まずS701
において、処理対象スキャンラインを表す変数Ycを、
多角形の存在範囲のY座標の最小値Yminに設定す
る。次にS702において、DDA部71を用いて、現
スキャンラインYcと各辺との交点のX座標値を計算し
てXcを更新する。次にS703において、辺が設定さ
れているDDA部71からXcの値を全てソート部72
に出力し、ソート部72はこれを昇順になるようにソー
トし、メモリ描画部73に出力する。次にS704にお
いて、メモリ描画部73でソート済みのX座標値を先頭
から2個づつ取り出して対にし、その対間の水平線分を
塗りつぶす。次にS705において、Ycを1だけ増加
させる。次にS706において、このYc値が多角形の
存在範囲のY座標最大値Ymaxより大きいかどうかを
チェックし、もし大きければ処理を終了し、そうでない
場合にはS702に戻ってY=Ycの処理を継続する。
ここでは、Ymin〜Ymaxについて毎回Xcを更新
してソートするように説明したが、辺の追加/削除/交
差が生じた場合しかソートが必要にならないため、追加
/削除/交差の発生するスキャンラインで多角形を台形
に分割し、ソートを不要にする方法も考えられる。
【0044】上述したように、本発明の文字処理装置お
よび文字処理方法は、アウトラインデータに基づく多角
形データを分割して複数の多角形データとしてキャッシ
ュに登録して記憶する構成としているので、フォントキ
ャッシュに対するデータ出力要求があったときに分割多
角形データがキャッシュに登録されている場合は、分割
多角形データを出力することが可能となる。従って、分
割多角形データがキャッシュに登録されている場合は、
アウトラインデータからの分割処理や分割判定処理が不
要となり処理速度の向上が可能となる。
【0045】[実施例2]次に本発明の文字処理装置の
第2の実施例について説明する。第2実施例は実施例1
で述べた文字処理装置のフォントキャッシュに格納する
データを、入力された任意の多角形を各スキャンライン
での描画線分数が2N以下となる複数の多角形に分割し
たデータだけでなく、アウトラインフォントデータおよ
びビットマップデータも格納する構成としたものであ
る。この構成により、より少ないメモリ量で高速に展開
処理を行うことが可能となる。
【0046】フォントキャッシュ部6への文字データの
登録は、アウトラインデータ形式、多角形データ形式、
ビットマップ形式の順に優先して行う。フォントキャッ
シュ部6に登録されているデータを削除する場合は、ビ
ットマップ形式、多角形データ形式、アウトラインデー
タ形式の順に削除する。
【0047】本実施例の構成は基本的に実施例1で説明
した構成である図4に示すものと同様のものであるが、
制御部2の制御等が実施例1とは異なるものとなる。本
実施例2の文字処理装置の制御部2の動作について図1
7のフローチャートに沿って説明する。
【0048】制御部2は、まず図17に示すS671
で、入力部からフォントID、文字コード、文字サイズ
の情報を取得する。S672では、要求された文字のデ
ータがキャッシュに登録されているか調べるため、入力
部から取得したフォントID、文字コード、文字サイズ
の情報をフォントキャッシュ部6に転送する。S673
では、該当する文字のデータがキャッシュに登録されて
いるか調べる。ビットマップデータがキャッシュに登録
されている場合はS674へ、キャッシュに登録されて
いない場合はS675に移る。S674では、フォント
キャッシュ部6から、該当するビットマップデータを取
得する。S675では、多角形データがキャッシュに登
録されているか調べ、登録されている場合はS676
へ、キャッシュに登録されていない場合はS677に移
る。S676では、フォントキャッシュ部6から、該当
する多角形データを取得する。S677では、アウトラ
インデータがキャッシュに登録されているか調べ、登録
されている場合はS678へ、キャッシュに登録されて
いない場合はS679に移る。S678では、フォント
キャッシュ部6から、該当するアウトラインデータを取
得する。S679では、アウトラインデータ管理部3に
要求された文字の情報を転送し、該当するアウトライン
データをマトリクス変換したデータを取得する。さら
に、データと文字情報をフォントキャッシュ部6に転送
し、キャッシュに登録する。S680では、S679ま
たはS678で取得したアウトラインデータを直線ベク
タ生成部4に転送し、曲線部分を直線近似したデータを
取得する。さらに、直線近似されたベクタデータを分割
処理部5に転送し、展開処理部7で処理するために必要
な分割処理を行った多角形データを取得する。同様に、
多角形データと文字情報をフォントキャッシュ部6に転
送し、キャッシュに登録する。S681では、S680
またはS676で取得したデータを展開処理部7に転送
し、ビットマップ展開する。同様に、ビットマップデー
タと文字情報をフォントキャッシュ部6に転送し、キャ
ッシュに登録する。最後にS682で、S681または
S674で取得したビットマップデータを出力部に転送
する。
【0049】次に実施例2の文字処理装置におけるフォ
ントキャッシュ部6の動作について図18のフローチャ
ートに沿って説明する。まず、フォントキャッシュ部6
から文字データを読む動作について説明する。図18に
示すS621では、制御部2からフォントID、文字コ
ード、文字サイズの情報を取得する。S622で、フォ
ントID、文字コード、文字サイズをキーとし、該当す
るビットマップデータがフォントデータ記憶部62に登
録されているか調べ、登録されている場合はS623
へ、登録されていない場合はS625に移る。S623
では、データ形式を区別するための変数Typeに3を
代入する。S624では、該当するビットマップデータ
の先頭アドレスをポインタPtに代入し、カウンタの値
を1増加させる。S625では、該当する多角形データ
がフォントデータ記憶部62に登録されているか調べ、
登録されている場合はS626へ、登録されていない場
合はS628に移る。S626では、データ形式を区別
するための変数Typeに2を代入する。S627で
は、該当する多角形データの先頭アドレスをポインタP
tに代入し、カウンタの値を1増加させる。S628で
は、該当するアウトラインデータがフォントデータ記憶
部62に登録されているか調べ、登録されている場合は
S629へ、登録されていない場合はS631に移る。
S629では、データ形式を区別するための変数Typ
eに1を代入する。S630では、該当するアウトライ
ンデータの先頭アドレスをポインタPtに代入し、カウ
ンタの値を1増加させる。S631では、データ形式を
区別するための変数Typeに0を代入する。S632
では、該当するデータが登録されていないため、ポイン
タPtにNULLを代入する。最後にS633で、デー
タ形式を区別するための変数Typeと、データの先頭
アドレスを表すポインタPtを制御部2に転送する。た
だし、データがない場合は、Type=0,Pt=NU
LLとなる。
【0050】次に、フォントキャッシュ部6に文字デー
タを登録する動作について説明する。文字データの登録
の動作については、図19に示すフローチャートに沿っ
て説明する。まず図19に示すS641で、制御部2か
ら、フォントID、文字コード、文字サイズ、文字デー
タを取得する。次にS642で、文字データのサイズを
調べ、フォントデータ記憶部に必要な空きメモリ容量が
あるか確認し、メモリの空きがある場合はS645へ、
空きがない場合はS643に移る。S643では、ビッ
トマップデータ、多角形データ、アウトラインデータの
順番に文字データを削除していき、必要な空きメモリが
確保できた場合はキャッシュに登録するか区別するため
の変数Flagに1を代入し、確保できなかった場合は
変数Flagに0を代入する。S643の動作について
は、後で詳細に説明する。S644では、変数Flag
の値を調べ、キャッシュに登録する場合はS645へ、
登録しない場合は処理を終了する。S645では、S6
41で取得したフォントID、文字コード、文字サイ
ズ、データ形式の情報をキーとし、文字データと、0に
初期化したカウンタをフォントデータ記憶部62に登録
する。
【0051】次に、図19に示すフローチャートのS6
43の動作について、図20に示すフローチャートに沿
って詳細に説明する。まず図20に示すS651で、フ
ォントキャッシュ部6に文字データを登録するか区別す
るための変数Flagに1を代入する。次にS652
で、登録する文字データの形式を表すTypeと、登録
する文字データのサイズを取得する。ここでは例とし
て、Typeの値をアウトラインデータ形式の場合は
1、多角形データ形式の場合は2、ビットマップ形式の
場合は3とする。S653では、フォントデータ記憶部
62にビットマップデータが登録されているか調べ、登
録されている場合はS654へ、登録されていない場合
はS656に移る。S654では、キャッシュにヒット
した回数を表すカウンタの値を、登録されているすべて
のビットマップデータについて比較し、カウンタの値が
小さいデータを一文字分削除する。S655で、必要な
空きメモリが確保されたかを調べ、確保された場合は処
理を終了する。また、必要な空きメモリが確保されてい
ない場合は、S653に戻る。S656では、フォント
データ記憶部62に多角形データが登録されているか調
べ、登録されていて、かつTypeの値が1または2の
場合はS657へ、それ以外の場合はS659に移る。
S657では、キャッシュにヒットした回数を表すカウ
ンタの値を、登録されているすべての多角形データにつ
いて比較し、カウンタの値が小さいデータを一文字分削
除する。S658で、必要な空きメモリが確保されたか
調べ、確保された場合は処理を終了する。また、必要な
空きメモリが確保されていない場合は、S656に戻
る。S659では、フォントデータ記憶部62に多角形
データが登録されているか調べ、登録されていて、かつ
Typeの値が1の場合はS660へ、それ以外の場合
はS662に移る。S660では、キャッシュにヒット
した回数を表すカウンタの値を、登録されているすべて
のアウトラインデータについて比較し、カウンタの値が
小さいデータを一文字分削除する。S661で、必要な
空きメモリが確保されたか調べ、確保された場合は処理
を終了する。また、必要な空きメモリが確保されていな
い場合は、S656に戻る。S662では、フォントキ
ャッシュ部6に文字データを登録しないため、Flag
に0を代入する。
【0052】以上、フォントデータ記憶部62に必要な
空きメモリがなくなった場合、ビットマップデータ、多
角形データ、アウトラインデータの順にデータを削除す
る方法について述べたが、次に示すような評価関数を用
いる方法でもよい。評価関数の例として、ビットマップ
データ、多角形データ、アウトラインデータをフォント
データ記憶部62に残す優先度を表す係数をそれぞれw
1,w2,w3(w1<w2<w3)、また、フォント
データの参照回数をvとし、評価関数fをf=(v×w
n)とする方法が考えられる。ただし、wnはw1,w
2,w3のいずれかを表す。
【0053】このような評価関数を用いて、フォントデ
ータ記憶部62に登録されているすべてのデータについ
て計算し、値が小さいデータから削除する。また、同じ
値のデータが複数存在する場合は、ビットマップデー
タ、多角形データ、アウトラインデータの順にデータを
削除する。これによって、データサイズが大きいビット
マップデータから削除していく際に、ヒット率の高いビ
ットマップデータまで削除してしまうことが防げるよう
になる。
【0054】また、sをフォントデータ1文字分のデー
タサイズとし、vを1/sとしてもよい。この場合は、
サイズが大きいデータから削除され、より多くのデータ
をキャッシュに登録することが可能になる。
【0055】あるいは、vをフォントデータ記憶部62
に登録した順番として、古いデータから削除する方法も
ある。また、これらを組み合わせ、次のような評価関数
にすることも可能である。フォントデータ記憶部62に
データを残す優先度を表す係数をそれぞれw1,w2,
w3(w1<w2<w3)、フォントデータの参照回数
をv1、1文字分のデータサイズsの逆数1/sをv
2、データを登録した順番をv3とし、評価関数fをf
=wn×(v1+v2+v3)とする。ただし、wnは
w1,w2,w3のいずれかを表す。これによって、デ
ータの参照回数、データサイズ、登録した順番すべてを
考慮して、効率よくフォントデータ記憶部62の空きメ
モリを確保することが可能となる。
【0056】なお、図20ではキャッシュからのデータ
削除のフローを説明したが、キャッシュに対するデータ
記憶の際にビットマップデータ、多角形データ、アウト
ラインデータのいずれを優先的に登録するかの処理につ
いても上述と同様の評価関数を用いて優先順位を決定し
てデータ記憶するように構成してもよい。このようにす
れば、キャッシュに充分な記憶容量が無い場合にも、ビ
ットマップデータ、多角形データ、アウトラインデータ
のいずれかのデータを登録することが可能となる。
【0057】上述したように、本発明の第2の実施例に
おける文字処理装置および文字処理方法は、アウトライ
ンデータに基づく多角形データを分割して複数の多角形
データとしてキャッシュに登録して記憶する構成とする
とともに、アウトラインフォントデータおよびビットマ
ップデータもキャッシュに格納する構成としたので、キ
ャッシュに対するデータ出力要求があったときにビット
マップデータがキャッシュに登録されている場合は、ビ
ットマップデータを出力し、分割多角形データがキャッ
シュに登録されている場合は、分割多角形データを出力
することが可能となる。従って、ビットマップデータへ
の展開処理や、アウトラインデータからの分割処理や分
割判定処理を削減することが可能となり、処理速度がさ
らに向上する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の文字処理装
置および文字処理方法は、アウトラインデータに基づく
多角形データを分割して複数の多角形データとしてキャ
ッシュに登録して記憶する構成としているので、フォン
トキャッシュに対するデータ出力要求があったとき分割
多角形データがキャッシュに登録されている場合は、分
割多角形データを出力することが可能となる。従って、
分割多角形データがキャッシュに登録されている場合
は、アウトラインデータからの分割処理や分割判定処理
が不要となり処理速度の向上が可能となる。
【0059】また、本発明の文字処理装置および文字処
理方法は、多角形データを各スキャンラインでの交差辺
数がDDA処理部の構成数2N以下となる複数の多角形
に分割したデータをキャッシュに登録する構成を持ち、
データ出力要求に応じて、フォントキャッシュ部がまず
多角形データ、次にアウトラインデータの順に順次参照
して、キャッシュ内に記憶された対応データを出力する
構成を有するので、少ないメモリ容量のフォントキャッ
シュ手段でも高速な展開処理を実現することが可能とな
る。
【0060】さらに、本発明の文字処理装置および文字
処理方法によれば、フォントキャッシュ部に分割処理部
で分割された多角形データだけでなく、アウトラインデ
ータおよびビットマップデータのうちのいずれか又は両
方を格納する構成とすることにより、多角形データ、ア
ウトラインデータ、またはビットマップデータ、いずれ
かのデータの選択出力が可能となり、より高速な展開処
理を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 文字処理装置においてアウトラインデータを
ビットマップ展開する方法の説明図である。
【図2】 各種の多角形を示す図である。
【図3】 文字処理装置において多角形データからビッ
トマップ展開する方法を説明する図である。
【図4】 本発明の文字処理装置の基本構成を示すブロ
ック図である。
【図5】 本発明の文字処理装置の全体の処理の流れを
示すフローチャートである。
【図6】 本発明の文字処理装置における制御部の動作
を説明するフローチャートである。
【図7】 本発明の文字処理装置におけるアウトライン
データ管理部の構成を示すブロック図である。
【図8】 文字処理装置におけるベジェ曲線の再帰的な
分割処理を説明する図である。
【図9】 本発明の文字処理装置における分割処理部の
構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の文字処理装置における直線ベクタ
分割判定部の動作を説明するフローチャートである。
【図11】 本発明の文字処理装置における多角形デー
タの分割処理の一例を示す図である。
【図12】 本発明の文字処理装置におけるフォントキ
ャッシュ部の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の文字処理装置におけるフォントキ
ャッシュ部からデータを読み込む動作を説明するフロー
チャートである。
【図14】 本発明の文字処理装置におけるフォントキ
ャッシュ部にデータを登録する動作を説明するフローチ
ャートである。
【図15】 本発明の文字処理装置における展開処理部
の構成を示すブロック図である。
【図16】 本発明の文字処理装置における展開処理部
の動作を説明するフローチャートである。
【図17】 本発明の文字処理装置における制御部の動
作を説明するフローチャートである。
【図18】 本発明の文字処理装置におけるフォントキ
ャッシュ部からデータを読み込む動作を説明するフロー
チャートである。
【図19】 本発明の文字処理装置におけるフォントキ
ャッシュ部にデータを登録する動作を説明するフローチ
ャートである。
【図20】 本発明の文字処理装置におけるフォントデ
ータ管理部のデータを削除する動作を説明するフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 入力部 2 制御部 3 アウトラインデータ管理部 4 直線ベクタ生成部 5 分割処理部 6 フォントキャッシュ部 7 展開処理部 8 出力部 31 アウトラインデータ読み込み部 32 アウトラインフォントデータ 33 マトリクス変換部 51 直線ベクタ分割判定部 52 直線ベクタ分割処理部 61 フォントキャッシュ制御部 62 フォントデータ記憶部 71 DDA部 72 ソート部 73 メモリ描画部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウトラインフォントデータをビットマ
    ップ展開する文字処理装置において、 アウトラインフォントデータを格納し管理するアウトラ
    インデータ管理部と、 前記アウトラインデータ管理部で読み込んだアウトライ
    ンフォントデータ中の曲線表現部分を直線近似すること
    によりアウトラインデータを直線ベクタに変換する直線
    ベクタ生成部と、 前記直線ベクタ生成部で生成した直線ベクタを複数の多
    角形データに分割する分割処理部と、 前記分割処理部で生成された複数の多角形データをビッ
    トマップに展開する展開処理部と、 前記分割処理部で分割された多角形データを格納するフ
    ォントキャッシュ部とを備えることを特徴とする文字処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記分割処理部は、直線ベクタ分割判定
    部と、直線ベクタ分割処理部とを有し、 前記直線ベクタ分割判定部は、処理対象スキャンライン
    での前記直線ベクタの交差辺数をカウントして、該カウ
    ントされた交差辺数と展開処理部におけるDDA部の構
    成数2Nとを比較して、前記カウントされた交差辺数が
    前記DDA部の構成数2Nより大である場合に、前記直
    線ベクタを複数の多角形データへ分割する必要ありと判
    断して分割要の判定出力を行なう構成を有し、 前記直線ベクタ分割処理部は前記直線ベクタ分割判定部
    からの分割要の判定出力に応じて、スキャンラインと交
    差する辺の数が2Nを超えている部分のエッジを分割
    し、すべてのスキャンラインでの交差辺数が2N以下に
    なるまで分割を実行する構成を有することを特徴とする
    請求項1記載の文字処理装置。
  3. 【請求項3】 前記フォントキャッシュ部は、前記分割
    処理部で分割された多角形データを格納するとともに、
    アウトラインデータおよびビットマップデータのうちの
    少なくともいずれかのデータについても併せて格納する
    構成を有することを特徴とする請求項1または2に記載
    の文字処理装置。
  4. 【請求項4】 前記フォントキャッシュ部は、データの
    出力要求に対して、まずビットマップデータ、次に前記
    分割処理部で分割された多角形データ、最後にアウトラ
    インデータの順に順次参照して、前記フォントキャッシ
    ュ部内に記憶された対応データを出力する構成を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の文字処理装置。
  5. 【請求項5】 前記フォントキャッシュ部は、キャッシ
    ュの空き容量が不足した場合、必要なキャッシュの空き
    容量が得られるまで、まずビットマップデータ、次に前
    記分割処理部で分割された多角形データ、最後にアウト
    ラインデータの順に順次前記フォントキャッシュ部内の
    データを削除する構成を有することを特徴とする請求項
    3に記載の文字処理装置。
  6. 【請求項6】 前記フォントキャッシュ部は、キャッシ
    ュの空き容量が不足し、キャッシュ内からのデータ削除
    を実行する際、前記フォントキャッシュ部内の個々のデ
    ータに関するデータ参照回数、データサイズ、および前
    記フォントキャッシュ部に対する登録順番を変数とした
    評価関数に基づいて削除データを選択する構成を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の文字処理装置。
  7. 【請求項7】 前記評価関数は、ビットマップデータ、
    多角形データ、アウトラインデータを前記フォントキャ
    ッシュ部に残す優先度を表す係数をwn、すなわちビッ
    トマップデータについてw1,多角形データについてw
    2,アウトラインデータw3とし、フォントデータの参
    照回数をvとしたとき、評価関数f=(v×wn)とし
    て定義されるものであることを特徴とする請求項6に記
    載の文字処理装置。
  8. 【請求項8】 前記評価関数は、ビットマップデータ、
    多角形データ、アウトラインデータを前記フォントキャ
    ッシュ部に残す優先度を表す係数をwn、すなわちビッ
    トマップデータについてw1,多角形データについてw
    2,アウトラインデータw3とし、フォントデータの参
    照回数をフォントデータの参照回数をv1、1文字分の
    データサイズsの逆数1/sをv2、データを登録した
    順番をv3としたとき、評価関数f=wn×(v1+v
    2+v3)として定義されるものであることを特徴とす
    る請求項6に記載の文字処理装置。
  9. 【請求項9】 アウトラインフォントデータをビットマ
    ップ展開する文字処理方法において、 アウトラインデータ管理部で読み込んだアウトラインフ
    ォントデータ中の曲線表現部分を直線近似することによ
    りアウトラインデータを直線ベクタに変換する直線ベク
    タ生成ステップと、 前記直線ベクタ生成ステップにおいて生成した直線ベク
    タを複数の多角形データに分割する分割処理ステップ
    と、 前記分割ステップで生成された複数の多角形データをビ
    ットマップに展開する展開処理ステップと、 前記分割処理ステップにおいて分割された多角形データ
    をフォントキャッシュ部に格納するステップとを有し、 新たなデータ出力要求に応じて、前記フォントキャッシ
    ュ部は、まず前記多角形データ、次にアウトラインデー
    タの順に順次参照して、前記フォントキャッシュ部内に
    記憶された対応データを出力するステップを有すること
    を特徴とする文字処理方法。
  10. 【請求項10】 前記フォントキャッシュ部は、前記分
    割処理ステップで分割された多角形データを格納すると
    ともに、アウトラインデータおよびビットマップデータ
    のうちの少なくともいずれかのデータについても併せて
    格納し、 前記フォントキャッシュ部に対するデータの出力要求に
    対して、まずビットマップデータ、次に前記分割処理部
    で分割された多角形データ、最後にアウトラインデータ
    の順に順次参照して、前記フォントキャッシュ部内に記
    憶された対応データを出力することを特徴とする請求項
    9に記載の文字処理方法。
  11. 【請求項11】 前記フォントキャッシュ部におけるキ
    ャッシュ空き容量が不足した場合、必要なキャッシュの
    空き容量が得られるまで、まずビットマップデータ、次
    に前記分割処理部で分割された多角形データ、最後にア
    ウトラインデータの順に順次前記フォントキャッシュ部
    内のデータを削除する削除ステップを実行することを特
    徴とする請求項10に記載の文字処理方法。
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WO2012168961A1 (ja) * 2011-06-07 2012-12-13 三菱電機株式会社 描画装置

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