JP2000213160A - 容器状建造物の作業用足場装置および内部作業方法 - Google Patents

容器状建造物の作業用足場装置および内部作業方法

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JP2000213160A
JP2000213160A JP11013509A JP1350999A JP2000213160A JP 2000213160 A JP2000213160 A JP 2000213160A JP 11013509 A JP11013509 A JP 11013509A JP 1350999 A JP1350999 A JP 1350999A JP 2000213160 A JP2000213160 A JP 2000213160A
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Nobuhiko Kimura
信彦 木村
Kazuo Kurihara
一男 栗原
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Kidoh Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCタンクのような容器状建造物に対して施
工や補修などの各種作業を能率的かつ経済的に行うこと
ができる足場装置を提供する。 【解決手段】 容器状建造物10の周側壁14に沿って
周状に敷設される軌道20と、軌道20上を走行自在に
配置され、周側壁14に沿って上方に延びる搭状足場3
0と、塔状足場30の上部から天井壁16に沿って軌道
20の敷設中心に向かって延びる橋状足場40と、軌道
20の敷設中心に立設され、橋状足場40の先端を回転
可能に支持する中心支柱50とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配水池となるPC
タンクなどの容器状建造物の築造あるいは補修などの作
業を行う際に利用される作業用足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PCタンクは、プレストレスコンクリー
ト(PC)を利用して築造される大型の容器状建造物で
ある。具体的には、例えば、本件特許出願人が開発した
PCパネタンクと呼ばれる技術では、円筒状の周側壁お
よび周側壁を覆う天井壁を、予め工場等で製造された鉄
筋コンクリートパネルを組み立てて構成し、パネル同士
の間にコンクリートを打設して一体接合させて築造す
る。接合後にPC鋼材に一定の引張荷重を加えておくこ
と、すなわちプレストレスを導入することで、築造され
たPCタンクの強度および耐久性、水密性などを大幅に
向上させることができる。
【0003】このようなPCタンクは、施工能率が高く
経済的に施工できることなどの利点を有し、配水池や浄
水池などの施工に広く利用されている。PCタンク施工
の際には、円筒状の周側壁および天井壁に沿って足場を
組み、この足場を用いて各種の作業を行っていた。ま
た、既設のPCタンクに対して、壁面の点検や塗装、補
修作業などを行う際にも、施工時と同様の足場が用いら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のPCタンクで
は、作業用足場を構築する作業に多大の手間と時間がか
かり、作業全体の能率を低下させたりコストを増大させ
るという問題があった。例えば、PCタンクの築造時に
は、PCタンクよりも一回り大きな囲い状あるいはドー
ム状の足場を構築して、その内側空間で、前記PCパネ
ルの組立やコンクリートの打設を行う。しかし、大規模
な足場を構築するのは手間と時間のかかる作業である。
PCタンクの外面を塗装したり補修したりする際にも、
上記同様の大規模な足場が必要であった。
【0005】さらに、PCタンクの内面を塗装したり補
修したりする際には、PCタンクの内部で、周側壁およ
び天井壁に沿って足場を構築する必要がある。施工後の
PCタンクは、水密性を確保するために、ほぼ密閉され
ていて、地表付近には作業車などが出入りできるような
開口はない。天井壁の中央に換気などに利用する小さな
開口部が存在するだけである。PCタンクの内部に作業
用足場を構築するには、分解された足場部材を前記天井
壁の開口部を通過させて内部に送り込み、PCタンクの
内部でPCタンクよりも一回り小さなドーム状の足場を
構築してから作業を始めなければならない。そのため、
PCタンクでの内部作業は、極めて面倒で作業時間とコ
ストが非常に高くつくものであった。
【0006】そこで、本発明の課題は、PCタンクのよ
うな容器状建造物に対して施工や補修などの各種作業を
能率的かつ経済的に行うことができる足場装置を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる容器状建
造物の作業用足場装置は、床面と、床面に立設された周
側壁と、周側壁の上部に配置され周側壁の内側を覆う天
井壁と、天井壁の一部を貫通する開口部とを有する容器
状建造物に用いる作業用足場装置である。容器状建造物
の周側壁に沿って周状に敷設される軌道と、軌道上を走
行自在に配置され、周側壁に沿って上方に延びる搭状足
場と、塔状足場の上部から天井壁に沿って軌道の敷設中
心に向かって延びる橋状足場と、軌道の敷設中心に立設
され、橋状足場の先端を回転可能に支持する中心支柱と
を備える。 〔容器状建造物〕前記したパネルを組み立てる構造のP
Cタンクのほか、施工現場でコンクリートを打設して築
造する通常のコンクリート製タンクや金属製タンク、木
造タンクにも適用できる。
【0008】容器状建造物の基本的な構造は、床面と周
側壁と天井壁とで構成された、ほぼ密閉状の空間を備え
る。床面に周側壁が立設され、周側壁の上部に配置され
た天井壁が周側壁の内側を覆う。天井壁には、中心等の
一部に天井壁を貫通していて出入りが可能な開口部とを
有する。通常、開口部には開閉自在な蓋を備えている。
【0009】容器状建造物の内部に設置される中心支柱
の先端を、開口部を通過させて外部に突出させる場合に
は、中心支柱と開口部の位置を合わせておく必要があ
る。通常は、天井壁の中央に開口部が配置される。但
し、中心支柱の全体が容器状建造物の内部に収まる場合
には、開口部の位置は中央でなくても構わない。 〔軌道〕搭状足場および橋状足場あるいはそこで作業を
行う作業者の負荷などを支持できるとともに塔状足場の
走行を可能にできれば、通常の機械装置における走行用
の軌道構造を採用することができる。
【0010】2本一対のレールと、レールの長さ方向に
沿って等間隔で配置されてレールを支持する枕木を組み
合わせることができる。軌道は、容器状建造物の周側壁
から一定の距離を離して、周側壁の内側または外側に敷
設される。既設の容器状建造物に対して内部作業を行う
際には、周側壁の内側で容器状建造物の床面に軌道を敷
設する。既設の容器状建造物に対して外部作業を行う際
には、周側壁の外側の地盤や基礎面上に軌道を敷設すれ
ばよい。容器状建造物の築造の際には、予定される周側
壁の位置に対して内側あるいは外側に沿って軌道を敷設
する。
【0011】軌道は、周側壁の配置形状に正確に合わせ
て敷設することもできるし、作業が可能であれば、周側
壁の配置形状と異なる配置形状で軌道を敷設することも
できる。例えば、円周状の周側壁に対しては同心円上に
軌道を敷設すればよい。多角形状の周側壁に対しては多
角形と同心の円周状に軌道を敷設することができる。さ
らに、後述する橋状足場の長さを可変にしておけば、軌
道を楕円状や長円状あるいは非対称形に敷設することも
可能である。
【0012】軌道は、全周に敷設することが望ましい
が、作業に必要な一部の周弧のみに軌道を敷設すること
もできる。既設の容器状建造物の内部に軌道を敷設する
ときは、軌道を前記開口部から搬入出が可能な寸法形状
に分割構成しておく。また、容器状建造物の床面に予
め、軌道を設置するための溝や凹部、穴などの構造を形
成しておくことができる。 〔塔状足場〕基本的には、通常の建築土木技術における
足場と同様の部材や構造が採用される。例えば、枠状や
板状の足場パネル、梁材、補強棒材、締結金具などを組
み合わせて構成することができる。これら汎用の足場部
材は、分解状態で容器状建造物の開口部から搬入搬出す
るのに便利である。容器状建造物の寸法形状に合わせて
塔状足場の寸法形状を変更するのも容易である。
【0013】塔状足場には、軌道上を走行自在な走行手
段を備えている。走行手段は、電気モータや油空圧モー
タ、エンジンで駆動される車輌構造が採用される。具体
的には、車台の下部に複数の車輪を備え、車台の上部に
備えたギヤードモータなどで車輪を回転駆動させること
ができる。塔状足場を、既設容器状建造物の内部で使用
するときには、前記走行手段も、前記開口物からの搬入
搬出が可能な程度に分解できることが好ましい。具体的
には、車台と車輪、モータ、動力伝達機構などを分解可
能に構成しておくことができる。
【0014】塔状足場は、軌道上に設置された状態で、
容器状建造物の周側壁に沿って上方に延びるように配置
される。塔状足場の高さは、周側壁の高さに合わせて設
定される。塔状足場は、ほぼ垂直方向に延びる塔状をな
しているが、作業用あるいは作業器材の設置用に、水平
方向に突出するデッキ状の張出部を設けておくことがで
きる。周側壁が傾斜していたり段差がある場合には、塔
状足場も周側壁にしたがって傾斜や段差をつけておくこ
とができる。 〔橋状足場〕基本的には、前記塔状足場と同様に、通常
の建築土木技術における足場と同様の部材や構造が採用
できる。
【0015】橋状足場の一端は、塔状足場の上部に配置
され、そこから天井壁に沿って軌道の敷設中心に向かっ
て延び、他端が中心支柱に支持される。橋状足場は、作
業が可能な程度で天井壁の形状に沿っていればよく、天
井壁の形状と完全に一致している必要はない。例えば、
椀状に湾曲した天井壁や、段差を有する天井壁に対して
直線状の橋状足場を配置することができる。天井壁が外
周から中心に向かって高くなっている場合には、橋状足
場を、塔状足場側から中心支柱側へと傾斜して高くなる
ように配置することができる。
【0016】橋状足場には、作業者がその上で作業を行
ったり移動したりする床部を備えておくことが好まし
い。作業者の安全を確保したり作業を行い易くするため
に床部の両側に沿って手摺り部を備えておくことができ
る。橋状足場も、前記軌道や塔状足場などと同様に、前
記開口部からの搬入搬出が可能な分解構造にしておくこ
とができる。
【0017】橋状足場の長さを可変にしておけば、中心
支柱から軌道までの半径距離が変動しても容易に対応で
きる。この場合、軌道の敷設形状を円以外の形状にする
ことが可能になる。具体的には、橋状足場の一端側を他
端側に対して摺動引き出し可能に構成しておくことがで
きる。 〔中心支柱〕軌道の敷設中心とは、軌道が円周状に配置
されている場合には円の中心であり、軌道が多角形状に
配置されている場合には多角形の中心になる。但し、図
学上の正確な中心である必要はなく、ほぼ中心付近であ
ればよい。
【0018】中心支柱は、鋼管やコンクリート柱などの
構造強度を有する材料で構成することができる。中心支
柱の断面形状は、円形や多角形などが採用できる。前記
した開口部での搬入搬出が容易になるように、中心支柱
を長さ方向に分割構成しておくことができる。中心支柱
を既設の容器状建造物に設置するときは、内部の床面上
に中心支柱を設置する。容器状建造物の床面には、中心
支柱を嵌合支持したり位置決めしたりするための構造を
備えておくことができる。中心支柱をアンカーボルトな
どを用いて床面に固定することができる。
【0019】中心支柱が倒れたり傾いたりし難いよう
に、中心支柱を補強する補強手段を備えておくことがで
きる。具体的には、中心支柱の上部から複数方向に補強
ワイヤを延ばして、補強ワイヤの端部を軌道よりも内側
の床面あるいは地面に固定しておくことができる。中心
支柱の上部には橋状足場の先端が回転可能に支持され
る。回転可能な支持手段としては、通常の機械装置にお
ける回転支持機構が採用される。具体的には、中心支柱
の上端に軸受等を介して回転可能に取り付けられた回転
軸支部と、橋状足場の先端に配置され、中心支柱の回転
軸支部に連結される連結部とを備えておくことができ
る。橋状足場の先端に軸受等で回転可能にした回転連結
部を備えておき、中心支柱側の固定された軸支部と連結
することもできる。 〔作 業〕本発明の作業用足場装置は、容器状建造物を
施工する作業と、既設の容器状建造物に対する塗装や補
修などの作業の何れにも利用できる。
【0020】<内部作業>既設の容器状建造物の内部で
作業する際には、以下の工程で作業することができる。 (1) 分解状態の作業用足場装置を天井壁の開口部から容
器状建造物の内部に搬入し、容器状建造物の内部で作業
用足場装置を組み立てる工程。
【0021】開口部からの搬入が可能であれば、各構造
部分の一部を組み立てた状態で搬入することもできる。
容器状建造物の外部にクレーンなどの搬送装置を設置す
ることができる。容器状建造物の天井壁や周側壁の外面
に部材搬送用の足場を設置することもできる。このよう
な搬送用足場は、周側壁の一部だけに設置すればよいの
で、全周に設置するような面倒はない。
【0022】作業用足場装置のほかに、内部作業に必要
な機器類も搬入される。例えば、塗装装置や検査装置な
どがある。これらの機器類も開口物から搬入搬出が可能
なもの、あるいは、分解組立が可能なものを用いる。 (2) 組み立てられた作業用足場装置の塔状足場および橋
状足場を、軌道に沿って周回移動させて、容器状建造物
の周側壁および天井壁に作業を施す工程。
【0023】具体的な作業としては、周側壁および天井
壁の内面塗装作業、汚れ除去作業、塗膜やコンクリート
の剥落、割れ、ヒビの補修作業、各種機器や配管の取付
作業などが挙げられる。塔状足場を連続的に走行させな
がら目的の作業を行うこともできるし、一定距離毎の走
行と停止状態での作業とを交互に行うこともできる。
【0024】(3) 上記作業(2) の終了後に、作業用足場
装置を分解し、開口部から搬出する工程。 <外部作業>既設の容器状建造物の外部で作業する際に
は、軌道を周側壁の外側に敷設する。天井壁の開口部か
ら搬入して床面に設置された中心支柱の上部先端が開口
部を通過して外部に突出するように設置する。軌道に塔
状足場を設置し、橋状足場の先端を、容器状建造物の外
部に延びた中心支柱の上部に回転可能に支持させれば、
塔状足場および橋状足場を使って容器状建造物の外面に
対する作業が行える。具体的な作業は、前記した内部作
業と同様である。
【0025】この場合、軌道、塔状足場および橋状足場
は容器状建造物の外部に設置するので、開口部からの搬
入搬出が可能なほどには小さく分解できなくてもよい。 <施工作業>容器状建造物を施工する場合、設計構造に
合わせて、周側壁が施工される位置の外側に軌道を敷設
するとともに、容器状建造物の中心位置に中心支柱を立
設することができる。軌道上に塔状足場を設置し、塔状
足場と中心支柱との間に橋状足場を設置する。この場
合、軌道や塔状足場、橋状足場および中心支柱は、予め
開放空間で組み立てておけばよいので、前記した開口部
からの搬入搬出が可能なほど小さく分解できるようにし
ておく必要はない。
【0026】施工作業には、前記したPCパネルの設置
作業、プレストレス導入作業、パネル接合のためのコン
クリート打設用型枠の設置作業、コンクリート打設作
業、塗装などの外面仕上げ作業などがある。容器状建造
物は、塔状足場および橋状足場の内側に施工されること
になる。天井壁の開口部が中心支柱の位置に相当するよ
うにして施工すれば、中心支柱を立設したままで、容器
状建造物を完成させることができる。
【0027】施工作業において、容器状建造物の内側に
作業用足場が必要な場合には、周側壁の内側になる位置
に軌道を敷設し、周側壁の内側になる位置に塔状足場を
設置し、天井壁の内側になる位置に橋状足場を設置する
こともできる。周側壁の内外に軌道を敷設し、内側の軌
道を走行する塔状足場および橋状足場と、外側の軌道を
走行する塔状足場および橋状足場の両方を、1本の中心
支柱に対して回転可能に支持させておくこともできる。
【0028】
【発明の実施形態】図1および図2に示す実施形態は、
既設のPCタンクすなわち容器状建造物に対して内部作
業を行う場合である。 〔PCタンク〕PCタンク10は、平坦な円形状をなす
床面12と、床面12の外周に垂直に立設された周側壁
14と、周側壁14の上端に、周側壁14の内部空間を
覆って配置された天井壁16とを有する。天井壁16
は、外周側よりも中心側が突出した椀状に湾曲してい
る。天井壁16の中心には、比較的小さな開口部18が
設けられている。開口部18は、作業者が出入りできる
程度の大きさであり、直径が1〜2m程度である。開口
部18には、開閉自在な蓋19が取り付けられている。
【0029】PCタンク10の周側壁14および天井壁
16は、予め製造された複数枚のPCパネルを建て込ん
で構成し、各PCパネル間には間詰めコンクリートを打
設して一体接合する。その後、PCパネルの全体に配設
されるPC鋼材に強いプレストレスを導入することで、
強度、耐久性を向上させている。PCパネルの表面は、
仕上げモルタルなどで覆われている。 〔作業用足場装置〕PCタンクの床面12には、周側壁
14の内側に沿って円周状に軌道20が敷設されてい
る。図2に詳しく示すように、軌道20は、通常の鉄道
用軌道と基本的に同じ構造である。形鋼材からなり、円
弧状に湾曲したレール22と、レール22を支持する枕
木24とを有する。枕木24はボルトなどで床面12に
固定されている。レール22は定寸で弧状に製造された
ものを、ボルトなどで長さ方向に連結して使用する。レ
ール22の寸法は、開口部18からの搬入および搬出が
可能な程度に設定されている。
【0030】軌道20の上には、塔状足場30が配置さ
れている。塔状足場30の下部には、車台31を有し、
車台31の下面には、車台31の前後にそれぞれ、1本
の車軸に支持された左右一対の車輪32が配置され、一
対の車輪32が左右のレール22に跨がって走行する。
車台31の上部にはギヤードモータ34が搭載され、ベ
ルトやチェーンなどの動力伝達機構を介して車輪32を
回転駆動できる。
【0031】塔状足場30は、車台31の上部に、通常
の足場部材を用いて構築され、周側壁14の内側に沿っ
て上方に延びる塔部36を有する。塔部36の上端に
は、周側壁14側に突出するデッキ状の張出部38が設
けられている。張出部38の周囲には手摺りが設けられ
ている。塔状足場30の上端から、PCタンク10の中
心に向かって橋状足場40が延びている。橋状足場40
も、塔状足場30と同様に通常の足場部材を用いて構築
される。橋状足場40は、作業者が乗って作業したり歩
いたりできる床部44と、床部44に沿って左右に立設
された手摺り部46、46とを有する。
【0032】橋状足場40の先端は、中心支柱50の上
端で支持されている。中心支柱50は、開口部18の真
下すなわちPCタンク10の中心で、床面12に立設さ
れている。四角柱状をなす鋼材を上下に複数本、ボルト
などを用いて連結して中心支柱50が構成される。中心
支柱50の下部は、アンカーボルト56を用いて床面1
2に固定される。
【0033】中心支柱50の上部側方には、補強ワイヤ
54の一端が取り付けられ、補強ワイヤ54の他端は、
軌道20よりも少し内側で床面12に固定されている。
図2に詳しく示すように、補強ワイヤ54は、平面形に
おいて、中心支柱50の複数の放射方向に配置されてい
る。複数方向の補強ワイヤ54で引っ張っておくこと
で、塔状足場30や橋状足場40から加わる負荷に対し
て、中心支柱50を垂直状態で安定して保持することが
できる。
【0034】中心支柱50の上端には、下方部分に対し
て軸受などを介して回転可能に支持された回転軸支部5
2を有する。橋状足場40の先端に設けられた環状の連
結部42が、中心支柱50の回転軸支部52に嵌合取り
付けされており、中心支柱50に対して橋状足場40は
周回可能に支持される。 〔内部作業〕上記した作業用足場装置を用いて、PCタ
ンクの内部で壁面の塗装補修作業を行う方法を説明す
る。
【0035】塗装補修作業に必要な機器類や工具ととも
に作業者が、塔状足場30あるいは橋状足場40を使っ
て、周側壁14および天井壁16の内面に塗装補修作業
を行う。具体的には、塗装ガンを手に持った作業者が、
塔状足場30および橋状足場40から届く範囲の周側壁
14および天井壁16を塗装すればよい。作業者の代わ
りに、塔状足場30および橋状足場40に沿って移動自
在に取り付けられた塗装ロボットが塗装作業を行うよう
にすることもできる。
【0036】所定範囲の塗装作業が終われば、前記ギヤ
ードモータ34の作動により、塔状足場30を所定距離
だけ走行させる。橋状足場40は、中心支柱50に回転
可能に支持された端部を中心にして、塔状足場30に固
定された側の端部が塔状足場30とともに移動する。走
行停止したあと、その位置で前記同様の塗装作業を行
う。このような工程を繰り返すことで、周側壁14およ
び天井壁16の内面全体に対する塗装作業が完了する。
【0037】なお、塔状足場30の走行を、比較的にゆ
っくりとした速度で連続的に行いながら、同時に、塗装
作業も行うことができる。この場合、塗装作業の進行と
塔状足場30の走行速度とを合わせておけば、効率的な
作業が可能になる。 〔作業用足場装置の搬入および搬出〕PCタンク10を
配水池として使用している間は、PCタンク10の内部
は水で充満されている。したがって、前記のような内部
作業は、PCタンク10内の水を排水したあとで、作業
用足場装置を搬入設置してから行うことになる。
【0038】作業用足場装置の搬入は、軌道20、塔状
足場30、橋状足場40、中心支柱50などの部材を、
開口部18から搬入可能な寸法に分解した状態で行う。
PCタンク10の外部から開口部18を経て内部への搬
入作業を行うには、PCタンク10の外部に設置された
クレーン装置(図示せず)を利用することができる。こ
の場合、クレーン装置は部材搬入作業だけに使用すれば
良く、内部での装置組立作業や目的の内部作業の際には
不要である。また、PCタンク10の外壁に沿って、部
材搬送用の足場や搬送路を設置することもできる。この
ような搬送用の足場や搬送路を設置する場合も、PCタ
ンク10の1個所あるいは狭い範囲だけに設置すればよ
いので、作業の手間はそれほど掛からない。小さく分解
された部材であれば、クレーン装置などの大掛かりな装
置を使用せずに、手作業で搬入を行うことも可能であ
る。
【0039】内部作業を終了したあとは、PCタンク1
0の内部で各部材を再び分解してから、開口部18を経
て外部に搬出する。この際にも、必要に応じて、前記し
たクレーン装置や部材搬送用足場を利用したり、手作業
で行うことができる。 〔PCタンクの施工作業〕図3に示す実施形態は、作業
用足場装置を用いて、PCタンク10の築造施工を行
う。
【0040】予め、基礎面E上には、コンクリート打設
などで床面12を施工しておく。床面12の中心に中心
支柱50を立設する。中心支柱50の高さは、施工しよ
うとするPCタンク10の開口部18の位置よりも高い
位置になる。床面12の外側に沿って軌道12を敷設す
る。軌道12に塔状足場30を設置する。塔状足場30
の上端から中心支柱50に向かって橋状足場40が延び
て、中心支柱50の回転軸支部52に橋状足場40の連
結部42を支持させる。
【0041】この状態で、塔状足場30の内側および橋
状足場40の下方に、PCタンク10の周側壁14およ
び天井壁16を施工していく。具体的には、PCパネル
pを所定位置に配置したり、鉄筋にプレストレスを導入
したり、PCパネルp同士を接合するコンクリート打設
用の型枠を設置したり、コンクリートを打設したり、コ
ンクリート打設後に型枠を除去したりする作業を行う。
塔状足場30を軌道20に沿って周回させながら、PC
タンク10の全周にわたる施工が行われる。
【0042】なお、中心支柱50は、天井壁16の開口
部18の位置に配置されているので、天井壁16の施工
の邪魔になることはない。以上のようにして、PCタン
ク10が施工された後、PCタンク10の外部で、橋状
足場40、塔状足場30、軌道20の撤去作業を行う。
このときは、開口部18を介した搬送作業は行わないの
で、各部材を小さく分解する必要はない。中心支柱50
は、施工されたPCタンク10の開口部18を利用して
外部に取り出す。このときは、中心支柱50を小さく分
解して取り出してもよいし、外部に設置されたクレーン
装置などを利用して中心支柱50の全体を開口部18か
ら引き出すこともできる。
【0043】
【発明の効果】本発明にかかる容器状建造物の作業用足
場装置は、塔状足場と橋状足場とを中心支柱の周りで軌
道にしたがって移動させることで、周側壁および天井壁
の全体に対して目的とする作業を実施することができ
る。容器状建造物の内側あるいは外側の全体にわたって
大規模な足場を構築する手間および資材が必要ないの
で、足場の構築、撤去が能率的かつ経済的に行える。し
かも、塔状足場および橋状足場の移動にしたがって、移
動場所で目的の作業を行えばよいので、作業者や作業機
器の移動の手間が省かれる。
【0044】特に、本発明の作業用足場装置を利用すれ
ば、密閉空間である容器状建造物の内部でも、目的の作
業を能率的かつ経済的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を表すPCタンクの一部断面
側面図
【図2】要部の水平断面図
【図3】別の実施形態を表す要部断面図
【符号の説明】
10 PCタンク 12 床面 14 周側壁 16 天井壁 18 開口部 19 蓋 20 軌道 22 レール 24 枕木 30 塔状足場 31 車台 32 車輪 34 ギヤードモータ 40 橋状足場 42 連結部 44 床部 46 手摺り部 50 中心支柱 52 回転軸支部 54 補強ワイヤ P PCパネル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面と、床面に立設された周側壁と、周側
    壁の上部に配置され周側壁の内側を覆う天井壁と、天井
    壁の一部を貫通する開口部とを有する容器状建造物に用
    いる作業用足場装置であって、 前記容器状建造物の周側壁に沿って周状に敷設される軌
    道と、 前記軌道上を走行自在に配置され、前記周側壁に沿って
    上方に延びる搭状足場と、 前記塔状足場の上部から前記天井壁に沿って前記軌道の
    敷設中心に向かって延びる橋状足場と、 前記軌道の敷設中心に立設され、前記橋状足場の先端を
    回転可能に支持する中心支柱とを備える作業用足場装
    置。
  2. 【請求項2】前記軌道、塔状足場、橋状足場および中心
    支柱が、前記天井壁の開口部を通過可能な寸法形状の部
    材から組み立てられる請求項1に記載の作業用足場装
    置。
  3. 【請求項3】前記軌道が、前記周側壁の内側で前記容器
    状建造物の床面に敷設され、 前記橋状足場が、前記天井壁の内面に沿って配置される
    請求項1または2に記載の作業用足場装置。
  4. 【請求項4】前記軌道が、前記周側壁の外側に敷設さ
    れ、 前記中心支柱の先端が、前記天井壁の開口部を通過して
    外部に突出して配置され、 前記橋状足場が、前記天井壁の外面に沿って配置される
    請求項1または2に記載の作業用足場装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の作業用足場装置を用い、 既設の容器状建造物に対して、分解状態の作業用足場装
    置を前記開口部から容器状建造物の内部に搬入し、容器
    状建造物の内部で作業用足場装置を組み立てる工程と、 前記組み立てられた作業用足場装置の前記塔状足場およ
    び橋状足場を、前記軌道に沿って周回移動させて、前記
    容器状建造物の前記周側壁および前記天井壁に作業を施
    す工程と、 前記作業の終了後に、前記作業用足場装置を分解し、前
    記開口部から搬出する工程と、を含む容器状建造物の内
    部作業方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100411611B1 (ko) * 2001-02-26 2003-12-18 이문구 회전비계
EP3545149A4 (en) * 2016-11-23 2020-11-11 Tindall Corporation METHOD AND DEVICE FOR CONSTRUCTION OF CONCRETE STRUCTURES IN STAGES

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KR100411611B1 (ko) * 2001-02-26 2003-12-18 이문구 회전비계
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