JP2000212976A - 擁壁およびその構築方法 - Google Patents
擁壁およびその構築方法Info
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Abstract
リート板を使用した擁壁およびその構築方法を提供する
ことである。 【解決手段】 コンクリート壁4の表面にプレキャスト
コンクリート板5、5aが複数枚張り付けられ、該プレ
キャストコンクリート板5の表面には、自然の石板14
が隣接状態に複数枚埋設されるとともに、プレキャスト
コンクリート板5の裏面に突出されたトラス筋15の一
部が前記コンクリート壁4内に埋設された。
Description
方法に関するものである。
面にコンクリートでレリーフ模様を形成したものや、自
然の石を埋設したプレキャストコンクリート板が使用さ
れていた。このプレキャストコンクリート板はこれ自体
が構造体として設計されているため、法面に設置するだ
けで擁壁を構築することができた。
プレキャストコンクリート板はこれ自体が構造体として
設計されているため、部材が大きくなり、かつ重量も重
くなっていた。そのため揚重機も大型化して運搬効率お
よび施工性がよくないという問題があった。
のであり、その目的は、運搬効率や施工性のよいプレキ
ャストコンクリート板を使用した擁壁およびその構築方
法を提供することである。
めの擁壁は、コンクリート壁の表面にプレキャストコン
クリート板が複数枚張り付けられ、該プレキャストコン
クリート板の表面には、自然の石板が隣接状態に複数枚
埋設されるとともに、プレキャストコンクリート板の裏
面から突出したトラス筋の一部が前記コンクリート壁内
に埋設されたことを特徴とする。また他の擁壁は、コン
クリート壁の表面にプレキャストコンクリート板が複数
枚張り付けられ、該プレキャストコンクリート板の表面
にはコンクリートでレリーフ模様が形成されるととも
に、プレキャストコンクリート板の裏面から突出したト
ラス筋の一部がコンクリート壁内に埋設されたことを特
徴とする。また擁壁の構築方法は、法面の下部に構築し
たコンクリート基礎上に、適宜間隔ごとに建て込んだ縦
材と、これらの縦材に適宜間隔をもって掛け渡した横材
とからなる鉄骨枠を組み立て形成し、前記基礎上にプレ
キャストコンクリート板を立てかけて、その裏面から突
出したトラス筋を前記鉄骨枠に接合した後、前記プレキ
ャストコンクリートの裏面側にコンクリート壁用の鉄筋
を配筋して型枠を組み立て、該型枠内にコンクリートを
打設してプレキャストコンクリート板とコンクリート壁
を一体にすることを特徴とする。
続されるとともに、裏面に突出したトラスの一部がコン
クリート壁内に埋設されたことにより、コンクリート壁
との一体性が強固となって、高い耐震性を得る。
ャストコンクリート板の表面に、コンクリートでレリー
フ模様が形成されたことにより、河川や道路などの各種
の擁壁の構築に対応できる。
用による石板表面の変化、苔の発生など、年月を重ねる
にしたがって自然な石積みの風合いを作り出す。
されたプレキャストコンクリート板で擁壁を構築したの
で、該擁壁が自然石を積み上げた石垣のようになる。
自然の石板を利用して形成したことにより、自然現象に
よる劣化を最小限に抑える。
よって縁切りされているので、石板とコンクリート板と
の熱収縮の差による影響を受けない。
いることにより、不慮の事故によって石板が割れたとし
ても、それを脱落させない。
幅に薄くできて、運搬効率および施工性の向上が図れ
る。
ート板のトラス筋を鉄骨枠に接合したことにより、前記
プレキャストコンクリート板が擁壁の型枠となる。
築方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は
擁壁の断面図、図2は同平面図である。
うに基礎3上に所定の角度で立設されたコンクリート壁
4と、自然の石板によって亀甲模様が形成されたプレキ
ャストコンクリート板5とから構成されている。
の角度をもって立設され、裏面側の控え壁6で支えられ
ている。コンクリート壁4内には縦材7と横材8からな
る鉄骨枠9が埋設され、前記縦材7は控え壁6が位置す
るコンクリート壁4内に埋設されて、方杖10で支持さ
れている。また鉄骨枠9には、プレキャストコンクリー
ト板5が連結金具11で接合されている。
図5に示すように、平面矩形のコンクリート板13と、
この表面に埋設された自然の石板(以下単に石板)14
と、コンクリート板13の裏面に配筋されたトラス筋1
5とから構成されている。
表面および周面を自然石そのままの凹凸状とするが、裏
面側は平面状に形成され、該裏面に2本のアンカー金物
16が突出して取り付けられている。
cm2の自然石を使用する。この自然石は極めて耐久性
が強く、長時間外気に晒らされても表層剥離を起こしに
くく、例え起こしたとしても、その破片は小さく、しか
も表層剥離を起こすまでの期間が数十年から数百年の長
期にわたっている。さらに自然石は耐火性にも優れ、9
00〜1000℃程度の熱で熱しても著しい強度低下が
みられずに、逆に増大するという性質をもっている。
裏面に塗布された裏面材17を介してコンクリート板1
3に埋設され、前記アンカー金物16で固定されてい
る。また石板間の目地18にはコンクリートの固定枠1
9が隆起し、これによって石板周面14aが拘束されて
いる。固定枠19は石板周面14aの高さの半分以上ま
で隆起し、しかも石板周面14aが凹凸状であるためそ
の拘束が強固となっている。
によってコンクリート板13に固定されるとともに、固
定枠19によって石板周面14aが拘束されることによ
り、図5に示すように端部が割れたとしても、それが落
下することはない。
分の一成分形接着剤、例えば横浜ゴム株式会社製のハマ
タイト(商標名)が使用されている。これは強力な接着
力を保持しながらも、石板14のいかなる挙動にも耐え
得るような高い弾性変形をもっている。したがって、石
板14とコンクリート板13との間に生じる熱収縮や、
コンクリートの乾燥収縮によるズレに対しても良好な追
随性を有する。また裏面材17は石板14の裏面に塗布
されて、大気中に暴露されないので経年劣化が防げる。
ち小口面まで塗布されているため、ここから石板裏面へ
雨水が廻り込むのを防ぐとともに、緩衝材としての役割
を果たすため、石板14と固定枠19の間に生じる力を
消滅させることができる。
ユニットにして、プレキャストコンクリート板13の表
面に埋設すると亀甲模様20が形成される。
ラス筋15は、三角形状に配置された一本の上端筋21
と二本の下端筋22が、波形のラチス筋23で接合され
た三角トラスである。前記下端筋22はコンクリート板
13内に埋設されて補強筋24に接合されているが、ト
ラス筋15の上部はコンクリート板13の上面から突出
している。
長辺方向にだけ沿って配筋されているが、長辺方向およ
び短辺方向の2方向、すなわち格子状に配筋することも
できる。このような配筋は、プレキャストコンクリート
板5のねじれを防いで正常な形状を保持するとともに、
コンクリート壁4との付着を強める。
図6の(1)に示すように、縦方向および横方向に接続
金具25で複数枚が接続されると、(2)に示すよう
に、自然石を積んだ石壁のようになる。
示すように、鋼製の平板26の一方にボルト孔26aが
開口され、他方にはU字溝26bまたは長孔26cが設
けられている。前記のボルト孔26aには、一方のプレ
キャストコンクリート板5のアンカーボルト27が挿入
され、U字溝26bまたは長孔26cには、他方のプレ
キャストコンクリート板5のアンカーボルト27が挿入
され、これらにナット27aがねじ込まれている。
礎3に接合されたプレキャストコンクリート板5の下端
部を示している。これも前記と同様にボルト孔26a
に、基礎3からのアンカーボルト27が挿入され、U字
溝26bには、プレキャストコンクリート板5のアンカ
ーボルト27が挿入され、これらのアンカーボルト27
にナット27aがねじ込まれている。前記のプレキャス
トコンクリート板5の接合部間と、プレキャストコンク
リート板5と基礎3の接合部間とにはシール材29が介
在されている。また上下のプレキャストコンクリート板
5の接合間隔は、上部のプレキャストコンクリート板5
の下面に設けた調整ネジ30で調整する(図10)。
る。まず、図11に示すように、法尻にコンクリートの
基礎3を構築し、該基礎3上に所定角度の擁壁33を構
築して控え壁6で支持する。
置する基礎3上に縦材7を建て込んで方丈10で支える
とともに、これらの縦材7間にわたって横材8を適宜間
隔ごとに掛け渡して鉄骨枠9を組み立て形成する。
板5をクレーンで吊り上げて基礎3上に建て込み、基礎
3との間隔を調整してから下端部を接続金具25で固定
するとともに、上部を連結金具11で鉄骨枠9に接合す
る。
すように、先端部がプレキャストコンクリート板5の突
出金具12にボルト止めされるとともに、後端部が鉄骨
枠9の横材8に移動自在に載置されている。また連結金
具11の突出板11aには、基板11bにねじ込まれた
調整ボルト11cの先端が当接され、これによって鉄骨
枠9との間隔を調整する。すなわち、調整ボルト11c
でプレキャストコンクリート板5を前側または後側に傾
斜させて、法面2の傾斜角に応じた建て入れ角度にす
る。
は所定の傾斜角をもっているが、これに限らず基礎3に
対して垂直状に建て込むこともできる。なお前記の縦材
7は継ぎ足して長くするため、プレキャストコンクリー
ト板5の上端部よりも上に突出している。
の建て入れ角度を調整した後、コンクリート壁4と控え
壁6の鉄筋(図示せず)を配筋するとともに、型枠(図
示せず)を組み立てる。
することにより、プレキャストコンクリート板5とコン
クリート壁4が一体となり、これらがトラス筋15で強
化される。
壁4上面から突出した縦材7に、他の縦材7を接合して
方杖10で支えるとともに、縦材7間に横材8を適宜間
隔ごとに掛け渡して、新たな鉄骨枠9を組み立てる。そ
して前記と同様の方法でプレキャストコンクリート板5
を建て込んで、新たなコンクリート壁4と控え壁6を構
築する。
部のプレキャストコンクリート板5とは接続金具25で
接合するとともに、接合部の間隙は調整ネジ30で調整
する(図9および図10)。このように新たなコンクリ
ート壁4を順次積み上げることにより、図1に示すよう
な擁壁1が構築できる。
クリートでレリーフ模様31を形成したプレキャストコ
ンクリート板32であり、このレリーフ模様31以外は
前記のプレキャストコンクリート板5と同様の構成であ
る。またトラス筋15も長辺方向の一方向だけに限ら
ず、長辺方向と短辺方向の2方向、すなわち格子状に配
筋することができる。このプレキャストコンクリート板
32を使用した擁壁33も前記と同様の方法で構築する
(図16)。したがって、このプレキャストコンクリー
ト板32を河川や道路などの種々の擁壁の構築に用いる
ことが可能となる。
合されるとともに、裏面から突出したトラス筋の一部が
コンクリート壁内に埋設されたことにより、コンクリー
ト壁との一体性が強固となって、高い耐震性を得ること
ができる。
鉄骨枠に固定されるとともに、擁壁内にも鉄骨枠が埋設
されているので、耐震性、耐久性、耐候性の大きな擁壁
となる。
ャストコンクリート板の表面に、コンクリートでレリー
フ模様が形成されたことにより、河川や道路などの種々
の擁壁の構築が可能となる。
用による石板表面の変化、苔の発生など、年月を重ねる
にしたがって自然な石積みの風合いが作り出せる。
プレキャストコンクリート板で使用した擁壁は、自然石
を積み上げた石垣のようになる。
自然の石板を利用して形成されたことにより、自然現象
による劣化を最小限に抑えることができる。
により縁切りされているので、石板とコンクリート板と
の熱収縮の差による影響を受けない。
いることにより、不慮の事故によって石板が割れたとし
ても、これが脱落しない。
幅に薄くできるので、運搬効率およびが施工性の向上を
図ることができる。
ート板のトラス筋を鉄骨枠に接合したことにより、前記
プレキャストコンクリート板を擁壁の型枠として使用で
きる。
−b線断面図、(3)はトラス筋の斜視図である。
(2)は同正面図である。
ト板の背面図、(2)は同正面図である。
の接合部の断面図、(2)は同背面図である。
の接合部の断面図、(2)は同背面図である。
基礎の接合部の断面図、(2)は同背面図である。
金具で鉄骨枠に取り付けた断面図、(2)は同背面図で
ある。
である。
ある。
図である。
る。
フ模様を形成したプレキャストコンクリート板の断面図
である。
キャストコンクリート板を使用した擁壁の断面図であ
る。
26)
めの擁壁は、コンクリート壁の表面にプレキャストコン
クリート板が複数枚張り付けられ、該プレキャストコン
クリート板の表面には、自然の石板が高弾性の裏面材を
介して隣接状態に複数枚埋設され、かつ目地に隆起した
コンクリートの固定枠で保持され、プレキャストコンク
リート板の裏面から突出したトラス筋の一部が前記コン
クリート壁内に埋設されたことを特徴とする。また他の
擁壁は、コンクリート壁の表面にプレキャストコンクリ
ート板が複数枚張り付けられ、該プレキャストコンクリ
ート板の表面にはコンクリートでレリーフ模様が形成さ
れるとともに、プレキャストコンクリート板の裏面には
長辺方向または、長辺方向および短辺方向に沿って配筋
されたトラス筋の一部が突出され、該突出したトラス筋
の一部がコンクリート壁内に埋設されたことを特徴とす
る。また擁壁の構築方法は、法面の下部に構築したコン
クリート基礎上に、適宜間隔ごとに建て込んだ縦材と、
これらの縦材に適宜間隔をもって掛け渡した横材とから
なる鉄骨枠を組み立て形成し、該鉄骨枠の前面の基礎上
にプレキャストコンクリート板を立てかけてその下端部
を、基礎との間隔を調整してから固定するとともに、プ
レキャストコンクリート板を前側または後側に傾斜させ
て建て入れ角度を調整して鉄骨枠に接合した後、プレキ
ャストコンクリートの裏面側にコンクリート壁用の鉄筋
を配筋するとともに型枠を組み立て、該型枠内にコンク
リートを打設してコンクリート壁を構築することを特徴
とする。
幅に薄くできるので、運搬効率およびが施工性の向上を
図ることができる。またプレキャストコンクリート板の
ねじれを防いで正常な形状を保持するとともに、コンク
リート壁との付着を強める。
Claims (8)
- 【請求項1】 コンクリート壁の表面にプレキャストコ
ンクリート板が複数枚張り付けられ、該プレキャストコ
ンクリート板の表面には、自然の石板が隣接状態に複数
枚埋設されるとともに、プレキャストコンクリート板の
裏面から突出したトラス筋の一部が前記コンクリート壁
内に埋設されたことを特徴とする擁壁。 - 【請求項2】 コンクリート壁の表面にプレキャストコ
ンクリート板が複数枚張り付けられ、該プレキャストコ
ンクリート板の表面にはコンクリートでレリーフ模様が
形成されるとともに、プレキャストコンクリート板の裏
面から突出したトラス筋の一部がコンクリート壁内に埋
設されたことを特徴とする擁壁。 - 【請求項3】 前記プレキャストコンクリート板の裏面
から突出したトラス筋は、一方向または二方向に配筋さ
れていることを特徴とする請求項1または2に記載の擁
壁。 - 【請求項4】 前記プレキャストコンクリート板が連結
金具によりコンクリート壁内の鉄骨枠に接続されている
ことを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の
擁壁。 - 【請求項5】 前記石板は、周面が粗面な平面六角形と
することにより、目地幅が不揃いな亀甲模様を形成する
ことを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の
擁壁。 - 【請求項6】 前記石板が高弾性の裏面材を介してプレ
キャストコンクリート板の表面に埋設されるとともに、
目地に隆起したコンクリートの固定枠で保持されている
ことを特徴とする請求項1、3、4、5のいずれかに記
載の擁壁。 - 【請求項7】 法面の下部に構築したコンクリート基礎
上に、適宜間隔ごとに建て込んだ縦材と、これらの縦材
に適宜間隔をもって掛け渡した横材とからなる鉄骨枠を
組み立て形成し、前記基礎上にプレキャストコンクリー
ト板を立てかけて、その裏面から突出したトラス筋を前
記鉄骨枠に接合した後、前記プレキャストコンクリート
の裏面側にコンクリート壁用の鉄筋を配筋して型枠を組
み立て、該型枠内にコンクリートを打設してプレキャス
トコンクリート板とコンクリート壁を一体にすることを
特徴とする擁壁の構築方法。 - 【請求項8】 前記コンクリート壁を順次積み上げて構
築することを特徴とする請求項7に記載の擁壁の構築方
法。
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JP01605999A JP3167689B2 (ja) | 1999-01-25 | 1999-01-25 | 擁壁およびその構築方法 |
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JP01605999A JP3167689B2 (ja) | 1999-01-25 | 1999-01-25 | 擁壁およびその構築方法 |
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JP2000212976A true JP2000212976A (ja) | 2000-08-02 |
JP3167689B2 JP3167689B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=11906012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01605999A Expired - Lifetime JP3167689B2 (ja) | 1999-01-25 | 1999-01-25 | 擁壁およびその構築方法 |
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-
1999
- 1999-01-25 JP JP01605999A patent/JP3167689B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JP3167689B2 (ja) | 2001-05-21 |
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