JP2000211538A - 電動パワ―ステアリング装置 - Google Patents

電動パワ―ステアリング装置

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JP2000211538A
JP2000211538A JP1717699A JP1717699A JP2000211538A JP 2000211538 A JP2000211538 A JP 2000211538A JP 1717699 A JP1717699 A JP 1717699A JP 1717699 A JP1717699 A JP 1717699A JP 2000211538 A JP2000211538 A JP 2000211538A
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steering shaft
driven gear
motor
steering
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Kaname Shiroshita
要 城下
Eiji Tanaka
英治 田中
Masaharu Urano
正治 浦野
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操舵補助力を伝達するためのギヤのバックラッ
シ調節を不要にすることで、組み立て時の作業性を向上
でき、そのギヤの噛み合いを円滑にできる電動パワース
テアリング装置を提供する。 【解決手段】ステアリングシャフト5に同心状に取り付
けられる従動ギヤ52に噛み合う駆動ギヤ51の駆動用
電動モータを備える。そのモータの出力トルクが駆動ギ
ヤ51から従動ギヤ52を介してステアリングシャフト
5に伝達されることで操舵補助力が付与される。その従
動ギヤ52はステアリングシャフト5に軸方向移動可能
かつ同行回転可能に取り付けられる。その従動ギヤ52
を前記駆動ギヤ51に弾力により押し付ける弾性部材7
5が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの出力
をステアリングシャフトにギヤを介して伝達することで
操舵補助力を発生する電動パワーステアリング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングシャフトの外周に同心状に
嵌め合わされる従動ギヤと、その従動ギヤに噛み合う駆
動ギヤと、その駆動ギヤの駆動用電動モータとを備え、
両ギヤを介して上記モータの出力トルクをステアリング
シャフトに伝達することで操舵補助力を付与する電動パ
ワーステアリング装置が汎用されている。
【0003】その駆動ギヤおよび従動ギヤとしてハイポ
イドギヤやベベルギヤ等が用いられ、その従動ギヤの軸
心と駆動ギヤの軸心は交差するものとされている。
【0004】従来、その従動ギヤをステアリングシャフ
トの外周における段差にシムを介して押し付け、そのシ
ムの厚さ変更により、その駆動ギヤと従動ギヤの噛み合
い部におけるバックラッシを調節していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バックラッシ
調節のためのシム交換は組み立て時の作業性を低下させ
るという問題がある。特に、ステアリングシャフトと従
動ギヤとの間にトルクリミッターを構成するトルク設定
部材を介在させる場合(特開平9‐207791号公報
参照)、そのシム交換の際にトルク設定部材も着脱する
必要があり、組み立て作業が非常に面倒なものになる。
また、車輪を介して作用する路面からの反力によって、
その駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯との衝突音が発生する
という問題があった。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る電動パワーステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
シャフトと、そのステアリングシャフトに同心状に取り
付けられる従動ギヤと、その従動ギヤに噛み合う駆動ギ
ヤと、その駆動ギヤの駆動用電動モータとを備え、その
モータの出力トルクが駆動ギヤから従動ギヤを介してス
テアリングシャフトに伝達されることで操舵補助力が付
与される電動パワーステアリング装置において、その従
動ギヤはステアリングシャフトに軸方向移動可能かつ同
行回転可能に取り付けられ、その従動ギヤを前記駆動ギ
ヤに弾力により押し付ける弾性部材が設けられているこ
とを特徴とする。本発明の構成によれば、弾力により従
動ギヤを駆動ギヤに押し付けることで、両ギヤの噛み合
い部におけるバックラッシをなくすので、バックラッシ
調節が不要になり、組み立て時の作業性を向上できる。
【0008】前記ステアリングシャフトに筒状部材が軸
方向移動可能かつ同行回転可能に嵌め合わされ、その筒
状部材と前記従動ギヤとの間にトルクリミッターが設け
られ、そのトルクリミッターは、その筒状部材の外周と
従動ギヤの内周とに挟まれることで径方向に変形してい
るトルク設定部材を有し、そのトルク設定部材は、径方
向変形量に対応する径方向力を筒状部材と従動ギヤとに
作用させ、そのトルクリミッターのリミットトルクは、
そのトルク設定部材の径方向変形量に対応し、前記弾性
部材は、その筒状部材と前記ステアリングシャフトとの
間に配置されるのが好ましい。これにより、ステアリン
グシャフトと従動ギヤとの間の伝達トルクがリミットト
ルクを超えると、そのトルク設定部材と従動ギアとの
間、あるいはトルク設定部材と筒状部材との間の中の摩
擦抵抗の小さい方において、相対的な滑りが生じるの
で、トルクリミッターが機能する。このようなトルクリ
ミッターを設ける場合において、バックラッシ調節が不
要になるので、組み立て時の作業性が低下することはな
い。
【0009】前記ステアリングシャフトを支持するハウ
ジングを備え、そのハウジングと前記モータの中の一方
に凹部が他方に凸部が、その凹部の内周と凸部の外周と
が円柱面に沿うように形成され、そのモータはハウジン
グに、その凹部と凸部を介してインロー嵌合され、その
円柱面の中心は、そのモータの出力軸と同軸心の前記駆
動ギヤの軸心に対して偏心され、その円柱面の中心回り
にモータのハウジングに対する相対配置が変更可能とさ
れているのが好ましい。これにより、そのモータのハウ
ジングに対する相対配置を変更すると、駆動ギヤの軸心
位置はステアリングシャフトの軸方向において変化す
る。この変化により、その駆動ギヤに押し付けられる従
動ギヤの位置はステアリングシャフトの軸方向において
変化する。この変化により、その従動ギヤを駆動ギヤに
押し付ける弾性部材の弾力は変化する。よって、その弾
性部材の弾力を調節することで、駆動ギヤと従動ギヤの
噛み合いを円滑化できる。
【0010】その駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯の中の少
なくとも一方は、金属製の基部と、この基部よりも硬度
が小さく弾性に富む衝撃吸収部とを有し、その衝撃吸収
部を介して駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯とが噛み合わさ
れるのが好ましい。これにより、車輪を介して路面から
反力が作用する際に、駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯とが
衝突する際の衝撃を衝撃吸収部により吸収できるので、
歯の衝突音の発生を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1、図2に示す自動車用電動パワ
ーステアリング装置1は、ステアリングホイールに連結
される筒状第1ステアリングシャフト3と、この第1ス
テアリングシャフト3に同軸心に連結される筒状第2ス
テアリングシャフト5と、両ステアリングシャフト3、
5を支持するハウジング9を備える。両ステアリングシ
ャフト3、5に挿通されるトーションバー4が、ピン6
を介して第1ステアリングシャフト3に連結され、セレ
ーション7を介して第2ステアリングシャフト5に連結
される。これにより、その第1ステアリングシャフト3
と第2ステアリングシャフト5は、操舵トルクに応じて
弾性的に相対回転可能とされている。
【0012】図3に示すように、その第1ステアリング
シャフト3の外周の一部と第2ステアリングシャフト5
の内周の一部とは互いに対向する非円形部3′、5′と
され、両非円形部3′、5′が互いに当接することで、
両シャフト3、5の相対回転は一定範囲に規制される。
その規制により、過大な操舵トルクが作用した場合のト
ーションバー4の破損を防止している。
【0013】その第1ステアリングシャフト3は、一端
側が第1ボールベアリング8を介してハウジング9によ
り支持され、他端側がブッシュ10を介して第2ステア
リングシャフト5の内周により支持される。その第2ス
テアリングシャフト5は、一端側が第2ボールベアリン
グ11を介してハウジング9により支持され、他端側が
ニードルベアリング12を介してハウジング9により支
持される。その第2ステアリングシャフト5にヘリカル
ピニオン13が一体的に設けられ、このピニオン13に
ラック14が噛み合う。そのラック14はハウジング9
によりラック支持部材15を介して支持される。そのラ
ック14の各端に車輪(図示省略)が連結される。これ
により、操舵による第1ステアリングシャフト3の回転
が、トーションバー4、第2ステアリングシャフト5を
介してピニオン13に伝達され、そのピニオン13の回
転によりラック14が車両幅方向に移動し、自動車の操
舵がなされる。
【0014】その第1ステアリングシャフト3から第2
ステアリングシャフト5に伝達される操舵トルクを検出
するためのトルクセンサ20が設けられている。そのト
ルクセンサ20は、ハウジング9により保持される検出
コイル33と、その第1ステアリングシャフト3の外周
に固定される磁性材製の第1検出リング36と、その第
2ステアリングシャフト5の外周に固定される磁性材製
の第2検出リング37を有する。その第1検出リング3
6の一端面と第2検出リング37の一端面とは互いに対
向するように配置され、各検出リング36、37の一端
面に、それぞれ歯36a、37aが周方向に沿って複数
設けられている。その第1検出コイル33は第1検出リ
ング36と第2検出リング37の対向間を覆うように配
置される。操舵トルクによりトーションバー4が捩れ、
第1検出リング36と第2検出リング37とが相対的に
回転すると、両検出リング36、37の歯36a、37
aの対向部分の面積が変化する。その面積変化により、
その歯36a、37aの対向間における第1検出コイル
33の発生磁束に対する磁気抵抗が変化することから、
その変化に基づき第1検出コイル33の出力が変化し、
その出力に対応した操舵トルクが検出される。
【0015】そのトルクセンサ20に接続される車載制
御装置(図示省略)により、その検知された操舵トルク
に応じた出力トルクを発生するように電動モータ50が
駆動される。その電動モータ50はハウジング9に取り
付けられている。そのモータ50は、ケーシング50a
から突出する出力軸50bを有する。その出力軸50b
の外周に、駆動ギヤ51が同軸心に一体成形されてい
る。その駆動ギヤ51に噛み合う従動ギヤ52が、第2
ステアリングシャフト5の外周に同心状に嵌め合わされ
ている。その駆動ギヤ51が小ギヤとされ、従動ギヤ5
2が大ギヤとされる。本実施形態では、その駆動ギヤ5
1および従動ギヤ52としてハイポイドギヤが用いられ
ている。
【0016】そのモータ50のハウジング9への取り付
けのため、ハウジング9に凹部80が形成され、そのモ
ータ50のケーシング50aに凸部81が形成されてい
る。その凹部80の内周と凸部81の外周は円柱面に沿
う。その凹部80と凸部81を介してモータ50はハウ
ジング9にインロー嵌合される。図6に示すように、そ
の凹部80の内周と凸部81の外周が沿う円柱面の中心
Pは、駆動ギヤ51の軸心Qに対して図においてEだけ
偏心されている。その偏心量Eは、例えば±0.2mm
程度とされる。その円柱面の中心P回りにモータ50を
ハウジング9に対して回転させることが可能とされ、こ
れにより、その円柱面の中心P回りにモータ50のハウ
ジング9に対する相対配置が変更可能とされている。そ
のモータ50のケーシング50aをハウジング9に固定
するボルト82は、そのケーシング50aに形成される
通孔50a′に挿通される。その通孔50a′は、その
モータ50のハウジング9に対する相対配置変更を許容
するため、その円柱面の中心と同心の円に沿う長孔とさ
れている。
【0017】その第2ステアリングシャフト5の外周に
筒状部材60がセレーション61を介して軸方向移動可
能かつ同行回転可能に嵌め合わされる。その筒状部材6
0は、円筒部60aと、この円筒部60の一端から張り
出すフランジ60bとを有する。
【0018】その筒状部材60と従動ギヤ52との間に
トルクリミッター70が設けられる。上記従動ギヤ52
は第2ステアリングシャフト5の外周に、そのトルクリ
ミッター70を介して軸方向移動可能かつ同行回転可能
に取り付けられている。すなわち、そのトルクリミッタ
ー70は、その円筒部60aの外周と従動ギヤ52の内
周とに挟まれることで径方向に変形しているトルク設定
部材71を有する。このトルク設定部材71として本実
施形態では、図4の(1)、(2)に示すように、割り
溝71aを有する金属製リング本体71bに、周方向に
沿って一定間隔で、径方向外方へ突出する複数の半円筒
状突出部71cを一体的に形成したものが用いられる。
このトルク設定部材71は、各突出部71cにおける径
方向変形量に対応する径方向力を、筒状部材60と従動
ギヤ52とに作用させる。このようなトルク設定部材7
1として、例えばトレランスリング(レンコルトレラン
スリングス社製、SV型)を用いることができる。図5
は、そのトルク設定部材71の径方向変形量と径方向力
との関係を示す。すなわち、径方向変形量が一定値δa
以下において、径方向変形量に比例して径方向力が増加
するものとされ、その一定値δaを超える領域におい
て、径方向変形量に対する径方向力の増加割合が一定値
δa未満の領域における増加割合よりも小さくなる領域
Aを有する。その一定値δaを超える領域A内の値δb
に、そのトルク設定部材71の径方向変形量が設定され
ている。そのトルク設定部材71の径方向変形量に対応
する径方向力を筒状部材60と従動ギヤ52とに作用さ
せることで、そのトルク設定部材71の内周と筒状部材
60の外周との間の摩擦抵抗、およびトルク設定部材7
1の外周と従動ギヤ52の内周との間の摩擦抵抗によ
り、第2ステアリングシャフト5と従動ギヤ52との間
でトルクを伝達することができる。このトルクリミッタ
ー70のリミットトルクは、その摩擦抵抗、すなわちト
ルク設定部材71の径方向変形量に対応する。本実施形
態では、そのトルク設定部材71の内周と筒状部材60
の外周との間の摩擦抵抗が、そのトルク設定部材71の
外周と従動ギヤ52の内周との間の摩擦抵抗よりも小さ
くされる。よって、そのトルク設定部材71の内周と筒
状部材60の外周とが相対的に滑り始める時のトルク
が、トルクリミッター70のリミットトルクとなる。そ
のトルク設定部材71の径方向変形量に対する径方向力
の増加割合が、その径方向変形量に比例して径方向力が
増加する場合の増加割合よりも小さくされることで、筒
状部材60の外径寸法や従動ギヤ52の内径寸法の加工
公差によりトルク設定部材71の径方向変形量が変動し
ても、その径方向力の変動を小さくできる。これによ
り、その径方向力に対応して定まるリミットトルクを正
確に所期設定範囲内に設定することができる。
【0019】その筒状部材60のフランジ60bと第2
ステアリングシャフト5に形成されるフランジ5aとの
間に、皿バネにより構成される弾性部材75が配置され
ている。その弾性部材75は、その筒状部材60と第2
ステアリングシャフト5とにより挟まれることで、その
第2ステアリングシャフト5の軸方向に沿う弾力を作用
させる。その弾力により、その筒状部材60のフランジ
60bを介して従動ギヤ52を駆動ギヤ51に押し付け
る。その弾性部材75として、皿バネ以外のバネやゴム
等の弾性体を用いてもよい。
【0020】そのハウジング9は、ステアリングシャフ
ト3、5の軸方向に並列する第1部材9aと第2部材9
bを、ボルト(図示省略)により連結することで構成さ
れている。その従動ギヤ52の外周側は、その第2部材
9bにより第3ボールベアリング90を介して支持され
ている。その第1部材9aと第3ボールベアリング90
の外輪90aとの間に第1シム91が配置される。ま
た、上記筒状部材60と第2ボールベアリング11の内
輪11bとの間に、筒状スペーサ92と第2シム93が
配置される。その第1部材9aと第2部材9bのボルト
による締め付け力は、第1シム91、第3ボールベアリ
ング90、従動ギヤ52、筒状部材60、スペーサ9
2、第2シム93を介して、第2ボールベアリング11
の内輪11bに作用する。よって、その締め付け力によ
り第2ボールベアリング11の内輪11bは、ステアリ
ングシャフト3、5の軸方向(A方向)に向かう。これ
により、その第2ボールベアリング11に予圧を付与で
きる。その予圧はシム91、93の厚さ変更により調節
できる。
【0021】上記構成によれば、モータ50により駆動
ギヤ51が駆動され、その駆動ギヤ51から従動ギヤ5
2を介して第2ステアリングシャフト5にモータ50の
出力トルクが伝達されることで操舵補助力が付与され
る。その従動ギヤ52を駆動ギヤ51に弾性部材75の
弾力により押し付けることで、両ギヤ51、52の噛み
合い部におけるバックラッシをなくすので、バックラッ
シ調節が不要になり、組み立て時の作業性を向上でき
る。また、そのモータ50のハウジング9に対する相対
配置を変更すると、上記偏心量Eに応じて駆動ギヤ51
の軸心位置Qはステアリングシャフト3、5の軸方向に
おいて変化する。この変化により、その駆動ギヤ51に
押し付けられる従動ギヤ52の位置はステアリングシャ
フト3、5の軸方向において変化する。この変化によ
り、その従動ギヤ52を駆動ギヤ51に押し付ける弾性
部材75の弾力は変化する。よって、その弾性部材75
の弾力を調節することで、駆動ギヤ51と従動ギヤ52
の噛み合いを円滑化できる。さらに、車輪の縁石への乗
り上げ等により第2ステアリングシャフト5と従動ギヤ
52との間の伝達トルクがトルクリミッター70のリミ
ットトルクを超えると、トルク設定部材71と筒状部材
60との相対的な滑りにより第2ステアリングシャフト
5と従動ギヤ52とが相対回転し、ギヤ51、52の歯
部及びモータ8の破損が防止される。このようなトルク
リミッター70を設ける場合において、バックラッシ調
節が不要になるので、組み立て時の作業性が低下するこ
とはない。
【0022】図7の(1)は本発明の第1変形例を示
す。上記実施形態との相違は、駆動ギヤ51の歯51a
と従動ギヤ52の歯52aの中の少なくとも一方が、金
属製の基部51′、52′と、この基部51′、52′
よりも硬度が小さく弾性に富む衝撃吸収部51″、5
2″とを有し、その衝撃吸収部51″、52″を介して
駆動ギヤ51の歯51aと従動ギヤ52の歯52aとが
噛み合わされる点にある。その衝撃吸収部51″、5
2″は、例えば基部51′、52′が挿入された型内で
成形されたり基部51′、52′にコーティングされる
合成樹脂やゴム等により構成される。本変形例では、そ
の衝撃吸収部51″、52″は、歯51a、52aの歯
先と歯元との中間位置において歯筋方向に沿うように基
部51′、52′に固定されている。これにより、車輪
を介して路面から反力が作用する際に、駆動ギヤ51の
歯51aと従動ギヤ52の歯52aとが衝突する際の衝
撃を衝撃吸収部51″、52″により吸収できるので、
歯51a、52aの衝突音の発生を防止できる。他は上
記実施形態と同様である。
【0023】図7の(2)は本発明の第2変形例を示
す。第1変形例との相違は、衝撃吸収部51″、52″
が、歯51a、52aの歯筋方向における中間位置にお
いて歯51a、52aの歯たけ方向に沿うように基部5
1′、52′に固定されている点にある。他は第1変形
例と同様である。
【0024】図7の(3)は本発明の第3変形例を示
す。第1変形例との相違は、衝撃吸収部51″、52″
が、歯51a、52aの全体を覆うように基部51′、
52′に固定されている点にある。他は第1変形例と同
様である。
【0025】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、駆動ギヤおよび従動ギヤとしてベベルギヤを用い
てもよく、駆動ギヤの軸心と従動ギヤの軸心との交差角
は90度に限定されない。また、従動ギヤをステアリン
グシャフトに直接に軸方向移動可能かつ同行回転可能に
取り付けてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、操舵補助力を伝達する
ためのギヤのバックラッシ調節を不要にすることで、組
み立て時の作業性を向上でき、そのギヤの噛み合いを円
滑にし、さらにギヤの歯の衝突音発生を防止できる電動
パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における電動パワーステアリ
ング装置の断面図
【図2】本発明の実施形態における電動パワーステアリ
ング装置の要部断面図
【図3】本発明の実施形態における電動パワーステアリ
ング装置の部分断面図
【図4】本発明の実施形態におけるトルク設定部材の
(1)は断面図、(2)は正面図
【図5】本発明の実施形態におけるトルク設定部材の径
方向変形量と径方向力との関係を示す図
【図6】本発明の実施形態におけるモータの正面図
【図7】(1)は本発明の第1変形例におけるギヤの歯
の斜視図、(2)は本発明の第2変形例におけるギヤの
歯の斜視図、(3)は本発明の第3変形例におけるギヤ
の歯の斜視図
【符号の説明】
3 第1ステアリングシャフト 5 第2ステアリングシャフト 9 ハウジング 50 モータ 51 駆動ギヤ 51′、52′ 基部 51″、52″ 衝撃吸収部 52 従動ギヤ 60 筒状部材 70 トルクリミッター 71 トルク設定部材 75 弾性部材 80 凹部 81 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦野 正治 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA04 CA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングシャフトと、そのステアリ
    ングシャフトに同心状に取り付けられる従動ギヤと、そ
    の従動ギヤに噛み合う駆動ギヤと、その駆動ギヤの駆動
    用電動モータとを備え、そのモータの出力トルクが駆動
    ギヤから従動ギヤを介してステアリングシャフトに伝達
    されることで操舵補助力が付与される電動パワーステア
    リング装置において、その従動ギヤはステアリングシャ
    フトに軸方向移動可能かつ同行回転可能に取り付けら
    れ、その従動ギヤを前記駆動ギヤに弾力により押し付け
    る弾性部材が設けられていることを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記ステアリングシャフトに筒状部材が
    軸方向移動可能かつ同行回転可能に嵌め合わされ、その
    筒状部材と前記従動ギヤとの間にトルクリミッターが設
    けられ、そのトルクリミッターは、その筒状部材の外周
    と従動ギヤの内周とに挟まれることで径方向に変形して
    いるトルク設定部材を有し、そのトルク設定部材は、径
    方向変形量に対応する径方向力を筒状部材と従動ギヤと
    に作用させ、そのトルクリミッターのリミットトルク
    は、そのトルク設定部材の径方向変形量に対応し、前記
    弾性部材は、その筒状部材と前記ステアリングシャフト
    との間に配置される請求項1に記載の電動パワーステア
    リング装置。
  3. 【請求項3】 前記ステアリングシャフトを支持するハ
    ウジングを備え、そのハウジングと前記モータの中の一
    方に凹部が他方に凸部が、その凹部の内周と凸部の外周
    とが円柱面に沿うように形成され、そのモータはハウジ
    ングに、その凹部と凸部を介してインロー嵌合され、そ
    の円柱面の中心は、そのモータの出力軸と同軸心の前記
    駆動ギヤの軸心に対して偏心され、その円柱面の中心回
    りにモータのハウジングに対する相対配置が変更可能と
    されている請求項1または2に記載の電動パワーステア
    リング装置。
  4. 【請求項4】 その駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯の中の
    少なくとも一方は、金属製の基部と、この基部よりも硬
    度が小さく弾性に富む衝撃吸収部とを有し、その衝撃吸
    収部を介して駆動ギヤの歯と従動ギヤの歯とが噛み合わ
    される請求項1〜3の中の何れかに記載の電動パワース
    テアリング装置。
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CN113573969A (zh) * 2019-03-14 2021-10-29 株式会社万都 用于线控转向的转向系统
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