JP2000210014A - 未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳及びその製造法 - Google Patents
未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳及びその製造法Info
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Abstract
ンを添加することにより、豆乳の機能性をさらに高める
ことを課題とし、ラクトフェリンの有するビフィズス菌
増殖効果、及び豆乳中のラフィノ−ス、スタキオ−ス等
の有するビフィズス菌増殖効果の相乗効果により、腸内
フロ−ラの改善をより一層高める未変性ラクトフェリン
入り滅菌豆乳、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 豆乳豆乳に対して0.1〜5.0%の割
合で、加熱滅菌され、かつ未変性のラクトフェリンを含
量する未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳、及びその製
造法。
Description
つ未変性のラクトフェリンを含量する滅菌豆乳、及びそ
の製造法に関する。詳しくは、本発明は、豆乳中に含ま
れている炭水化物のラフィノ−ス、スタキオ−ス等のビ
フィズス菌増殖因子、及び未変性のラクトフェリンの相
乗効果により腸内フロ−ラの異常を改善可能にするため
に、加熱滅菌され、かつラクトフェリンの生理活性を損
なうことのない未変性のラクトフェリンを添加した滅菌
豆乳、及びその製造方法に関する。
ゆばの原料として使用され、大豆の大部分の成分が含ま
れている。牛乳と比較しても栄養価が劣らないばかりで
はなく、近年生活習慣病に効果があることが判明し、我
が国のみならず海外においても注目され、「畑の乳」と
呼ばれる程栄養価の高い食品である。
ス、及びスタキオ−スは、ショ糖よりも高級な少糖類で
あり、母乳にもこの様な高級少糖類が含まれていること
から特に注目され、ビフィズス菌の栄養源となることが
見い出され[本間道、光岡知足編、「ビフィズス菌」、
第83ページ、ヤクルト本社、1978年]、ラクチュ
ロ−ス、ガラクトシルラクト−ス及びフラクトオリゴ糖
とともにビフィズス増殖因子として注目されている。
涙、唾液、末梢血、乳等に含まれている鉄結合性蛋白質
であり、有害細菌に対する抗菌作用[ジャーナル・オブ
・デイリー・サイエンス(Journal of Dairy Science)、
第67巻、第3ページ、1984年]、腸管からの鉄の
吸収促進作用[ジャーナル・オブ・ペディアトリック・
ガストロエンテロロジー・アンド・ニュートリション(J
ournal of Paediatric Gastroenterlogy and Nutitio
n)、第2巻、第693ページ、1983年]、免疫賦活
作用(山内邦男、今村経明、守田哲朗編、「牛乳成分の
特性と健康」、第101ページの表IV−7、光生館、1
993年)、細胞増殖作用[島村ら、「ラクトフェリン
の構造及び作用」(Lactoferrin stracture and Functio
n)、第1回国際シンポジウム、ハワイ、1992年]、
抗炎症作用[ビオキミカ・エト・ビオフィジカ・アクタ
(Biochimica et Biophysica Acta) 、第715巻、第1
16ページ、1982年]、ビフィズス菌増殖効果[特
公平7−79684公報、日本小児科学学会雑誌、第8
7巻、第6号、第1000〜1013pH、1983
年、ペディアトリック・リサーチ(Pediatric Researc
h)、第29巻、第2号、第208〜213ページ、19
91年]等、種々の生理活性を有していることが報告さ
れている。
食品、医薬品等に配合され、近年ラクトフェリン入りの
育児・幼児用ミルクも発売されている。
不安定であり、62.5℃で30分間の加熱によりほぼ
失活し、70℃で15分間の加熱により完全に失活する
ことが知られており[ジャーナル・オブ・ペディアトリ
ックス(Journal of Pediatrics) 、第90巻、第29ペ
ージ、1977年]、ラクトフェリン溶液を予め酸によ
りpHを1.0〜6.5に調整することによりラクトフ
ェリンの熱安定性が増加し、加熱の最高温度が、130
℃で1〜2分の処理でラクトフェリンの未変性率が60
%以上であることが開示されている(特許第26880
98号)。
来の一般細菌及び耐熱性芽胞菌が混在し、100〜13
0℃の温度での加熱処理では高温菌は耐熱性胞子を形成
するために完全に死滅させることができず、保存中に耐
熱性胞子が発芽し、増殖する場合もある。
るためには、豆乳中の耐熱性芽胞菌を死滅させクロスト
リジウム・ボツリナム(Clostridium boturinum) を完全
に滅菌できる最低滅菌条件であるF0=3.1(Z=1
8とする)以上を満たす加熱条件で滅菌する必要がある
が、このような加熱条件では、ラクトフェリンの活性は
失われる。尚、F0は、加熱殺菌の致死値であり、一定
温度で一定数の細菌を死滅させるのに要する加熱時間
(分)を意味し、Zは微生物の熱死滅時間を1/10に
短縮させるのに要する華氏の温度増加量であり、この値
が大きい程微生物の耐熱性が高いことを意味する(乳業
技術講座編集委員会編、「乳業技術講座第1巻牛乳」、
第250〜252ページ、朝倉書店、昭和38年)。
ェリンと同様にビフィズス菌増殖促進効果、有害細菌の
静菌及び殺菌効果を有することも知られている(例え
ば、日本栄養・食糧学会誌、第42巻、第1号、第13
〜19ページ、1989年、特開平5−320068号
公報等)。
て、本発明者らは鋭意研究の結果、150℃〜155℃
で2秒間(F0=25〜81、Z=18とする)の滅菌
処理した豆乳に、同様に150℃〜155℃で2秒間以
上の滅菌処理したラクトフェリン溶液を無菌的に添加す
ることによりラクトフェリンの生理活性を損なうこと無
く、0.1〜5.0%(重量)の割合で未変性のラクト
フェリンを含有する滅菌豆乳、及びその滅菌豆乳を製造
し得ることを見い出し、本発明を完成した。
ラクトフェリンを添加することにより、豆乳の機能性を
さらに高めることを目的とし、ラクトフェリンの有する
ビフィズス菌増殖効果、及び豆乳中のラフィノ−ス、ス
タキオ−ス等の有するビフィズス増殖効果の相乗効果に
より、腸内フロ−ラの改善をより一層高める未変性ラク
トフェリン入り滅菌豆乳、及びその製造方法を提供す
る。
明の第一の発明は、豆乳に0.1〜5.0%(重量)の
割合で、加熱滅菌され、かつ未変性のラクトフェリンを
含量する未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳であり、加
熱滅菌されたラクトフェリンが、80〜100%(重
量)の割合で活性を残存していることを望ましい態様と
してもいる。
は、次のa)〜c)工程、 a)豆乳を滅菌し、冷却する工程、 b)酸性に調整されたラクトフェリン溶液に酸を添加
し、溶液を酸性に調整し、加熱滅菌する工程、及び c)加熱滅菌された未変性のラクトフェリンを、豆乳に
0.1〜5.0%(重量)の割合で前記滅菌された豆乳
に添加する工程、 からなることを特徴とする未変性ラクトフェリン入り滅
菌豆乳の製造法であり、加熱殺菌したラクトフェリン
が、80〜100%(重量)の割合で活性を残存してい
ること、加熱殺菌が、150〜155℃の温度で2〜5
秒間加熱して行われること、及びラクトフェリン溶液
が、pH2.0〜5.5の範囲に調整されることを望ま
しい態様としてもいる。
るが、本発明の理解を容易にするため、最初に本発明の
第二の発明について説明する。
製造することができる。即ち、大豆を水洗し、流水に浸
漬(例えば、12時間等。)し、浸漬した大豆を水とと
もにグラインダ−で磨砕し、生呉を調製する。この生呉
を連続式煮釜により蒸煮(例えば、100℃で4分間
等。)し、絞り機により豆乳及びおからに分離し、豆乳
を得る。
の方法により滅菌(例えば、UHT滅菌法等。)し、例
えば、均質機等により均質化する。
市販品であってもよく、牛乳から公知の方法(例えば、
特開昭63−152400号公報記載の方法等。)によ
り調製することもできる。ラクトフェリンは、通常牛乳
から分離されたものが安価であるが、本発明において
は、牛乳由来のラクトフェリンに限定されるものではな
い。
する試験例から明らかなとおり、豆乳に対して0.1%
以上であり、特に1.0〜5.0%の範囲が望ましい。
物は、市販品であってもよく、ウシラクトフェリンから
公知の方法(例えば、特開平5−320068号公報記
載の方法等。)により調製することもできる。ラクトフ
ェリン分解は、通常牛乳から分離されたラクトフェリン
から得られるものが安価であるが、本発明においては、
牛乳由来のラクトフェリン分解物に限定されるものでは
ない。
リン分解物をラクトフェリンと併用して豆乳に添加する
ことができる。ラクトフェリン分解物の添加量は、前記
ラクトフェリンの添加割合の範囲内であることが望まし
い。具体的には、未変性ラクトフェリンとラクトフェリ
ン分解物を併用添加する場合、そのらの合計の添加量
が、0.1%以上、望ましくは1.0〜5.0%の範囲
である。
る。即ち、ラクトフェリン単独、又はラクトフェリン及
びラクトフェリン分解物を、水に10〜25%の濃度で
溶解し、酸を添加してpHを2.0〜5.5の範囲に調
整する。pH調整に使用する酸は、乳酸、塩酸、酢酸、
クエン酸等を例示することができるが、乳酸が風味の点
から望ましい。
豆乳と同一の機械により、150〜155℃の温度で2
〜5秒間加熱して滅菌する。後記試験例から明らかなと
おり、pHを前記の範囲に調整することにより、加熱滅
菌後のラクトフェリンは、80%以上が未変性のまま残
存する。従って、本発明の方法においては、加熱滅菌し
たにもかかわらず、ラクトフェリンの生理的活性は維持
されているのである。
性ラクトフェリン溶液の所定量を添加し、均一に混合
し、以下公知の方法により容器に無菌的に充填し、密封
し、最終製品を得る。
は、必要に応じてビタミン、果汁、香料等を添加するこ
ともできる。添加するビタミンとしては、ビタミンA、
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミン
B12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイア
シン、パントテン酸、葉酸、ビタミンK、βカロテン等
を例示することができ、また、これらの混合物を適宜使
用することもできる。また、果汁としては、リンゴ果
汁、ミカン果汁、バナナ果汁等を適宜使用することがで
きる。
ヨーグルトフレーバー等を適宜使用することができる。
性ラクトフェリン入り滅菌豆乳は、少なくとも食品衛生
法に基づき加熱滅菌されているので、保存、輸送が容易
であり、かつ、直ちに飲用に供することができ、後記試
験例から明らかなとおり、長期間の保存によってもラク
トフェリンの凝集沈殿の生成が生成せず、製造直後と変
わらない良好な品質を維持している。
滅菌豆乳は、後記試験例から明らかなとおり、ラクトフ
ェリンの有するビフィズス菌増殖効果、及び豆乳中のラ
フィノ−ス、スタキオ−ス等の有するビフィズス増殖効
果の相乗効果により、腸内フロ−ラの改善をより一層高
める優れた効果を有している。また、この効果は、ラク
トフェリン分解物を併用することにより、一層顕著に発
揮されるのである。
に説明する。尚、以下の記載において、百分率は検出率
を除き特に断りのない限り重量による値である。
ェリン活性の残存を調べるために行った。
を1%の濃度で精製水に溶解し、90%の第一乳酸(ナ
カライテスク社製)の10%溶液を添加し、pHを表1
に示す値に調整した。
熱せず、他方を直接加熱式殺菌機(森永乳業社製)によ
り155℃、2秒間加熱処理(F0=81、Z=18と
する)し、のち室温に冷却した。
法[アナリティカル・バイオケミストリー(Analitycal
Biochemistry) 、第15巻、第45〜52ページ、19
66年]によりラクトフェリン残存量を測定し、各pH
の未加熱試料のラクトフェリン残存量に対する各加熱試
料のラクトフェリン残存量の比率から残存率(%)を算
出した。
明らかなとおり、pH2.0〜5.5の範囲に調整した
ラクトフェリン溶解液は、155℃、2秒間加熱処理を
行った場合、残存率は80%以上であった。
ラクトフェリン溶液を高温で加熱しても、高い割合でラ
クトフェリンの活性が残存すること、即ち、未変性のラ
クトフェリンが存在することが判明した。
度、pH、及び加熱温度を変更して試験したが、ほぼ同
様の結果が得られた。
乳の効果を調べるために行った。
滅菌豆乳を調製した。 試験動物 田中の方法(治療学、第14巻、第5号、第594〜5
97ページ、1985年)により、新生児の初期感染時
期及び未熟児の腸内フロ−ラに近似した異常な腸内フロ
−ラを安定して保有するマウスを作成した。
C)Balb/c雌10匹を、5匹ずつ2群に分けて糞
食防止ネットをいれたケージに入れ、1群(対照)を通
常の固形食で1週間飼育し、次に牛乳のみを自由摂取さ
せて1週間飼育した。他の1群を通常の常時固形食で1
週間飼育し、次に前記未変性ラクトフェリン入り滅菌豆
乳のみを自由摂取させて1週間飼育した。尚、両群とも
水を自由に摂取させた。
乳を投与後、1、3、5及び7日目の各マウスの新鮮糞
便を経時的に採取し、光岡の方法(「腸内細菌の世
界」、叢文社、1980年。以下に常法と記載する。)
により糞便中の有害細菌数を測定し、各群の平均値を算
出して試験した。
クテリアッセ−、ストレプトコッカス、スタフィロコッ
カス、及びクロストリジウムの有害細菌数は、対照群で
は、9.0±0.2(第1日目)、8.2±0.2(第
3日目)、8.1±0.2(第5日目)、9.8±0.
9(第7日目。検出率60%)であった。
滅菌豆乳投与群では、それぞれ対数値で6.2±0.2
(第1日目)、6.1±0.2(第3日目)、5.2±
0.3(第5日目)、7.0(第7日目。検出限界)以
下であった。
条件を変更しない限り数週間にわたりほぼ安定に維持さ
れていた。これらの結果から、本発明の未変性ラクトフ
ェリン入り滅菌豆乳により飼育したマウスの有害細菌数
は、牛乳で飼育したマウスのそれと比較して100〜1
000分の1以下に低減し、倍以上多い異常な腸内フロ
−ラを安定して長期間保有するマウス(以下牛乳飼育マ
ウスと記載する)を作成することが可能となった。
を調べるために行った。
2.0、5.0、及び7.0%の割合で豆乳に添加した
ことを除き、実施例1と同一の方法により7種類の試料
を調製した。
を、5匹ずつ7群に分け、試験例1と同一の方法により
試験を行った。
添加試料の投与によって、糞便中の有害細菌数は急激に
低下し、投与3日以降安定して低い水準に維持された。
また、1.0〜5.0%の未変性ラクトフェリン添加試
料投与群の糞便中のクロストリジウムの細菌数は検出限
界以下に低下し、7.0%未変性ラクトフェリン添加試
料投与群では、5.0%の未変性ラクトフェリン添加試
料投与群との差異が認められ無かった。
1.0〜5.0%の未変性ラクトフェリン添加により、
異常な腸内フロ−ラを保有するマウスの糞便中の有害細
菌数を短期間に低下させ、異常な腸内フロ−ラを改善す
る作用があることが判明した。尚、この試験に使用した
ラクトフェリンは、天然のラクトフェリンである。
リン)の効果を調べるために行った。
ェリンを使用したことを除き、実施例1と同一の方法に
より未変性鉄不飽和ラクトフェリン入り滅菌豆乳を調製
した。尚、鉄不飽和ラクトフェリンを添加しないことを
除き、実施例1と同一の方法により対照試料を調製し
た。
料により2週間飼育したことを除き、試験例1と同一の
方法により試験を行った。
明らかなとおり、2%の未変性鉄不飽和ラクトフェリン
を添加した豆乳は、未添加の豆乳(対照)と比較して、
糞便中の有害細菌が顕著に低下した。
の試験を行ったが、腸内フロ−ラを改善する同様の作用
があることが判明した。
めに行った。
含量を、それぞれ1%に調整したことを除き、実施例2
と同一の方法により、未変性ラクトフェリン及びラクト
フェリン分解物を添加した滅菌豆乳を調製した。尚、ラ
クトフェリン及びラクトフェリン分解物を添加しないこ
とを除き、実施例2と同一の方法により対照試料を調製
した。
たことを除き、試験例1と同一の方法により試験を行っ
た。
らかなとおり、1%の未変性ラクトフェリン及び1%ラ
クトフェリン分解物を添加した滅菌豆乳は、未添加の滅
菌豆乳と比較して、糞便中の有害細菌は低下し、前記試
験例4よりも糞便中の有害細菌の低下は顕著であった。
この結果から、ラクトフェリン分解物の併用は、要項で
あることが判明した。
て同様の試験を行ったが、腸内フロ−ラを改善する同様
の作用があることが判明した。
クトフェリン(ベルギ−のオレオフィナ社製)50gを
5%の濃度で精製水に溶解し、1モルの塩酸を添加して
pHを3に調整した。次いでこの溶液を70℃の温度で
20分間加熱し、加水分解し、のち1モル苛性ソ−ダ溶
液でpHを7に調整し、凍結乾燥し、分解率が20%の
ラクトフェリン分解物20gを得た。
とおり調製した。市販の牛ラクトフェリン(ベルギ−の
オレオフィナ社製)30gを精製水2970lに溶解
し、得られた1%ラクトフェリン水溶液1lを20倍量
の0.05%EDTAを含む0.1モルのクエン酸溶液
(pH2.2)に対して4℃以下で30時間透析し、更
に脱イオン水に対して24時間透析し、凍結乾燥し、約
10gのアポラクトフェリンを得た。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
に12時間浸漬し、浸漬した大豆及び水170kgをグ
ラインダ−(長沢機械製作所製)に供給して磨砕し、生
呉約220kgを調製した。この生呉を連続式煮釜(長
沢機械製作所製)により100℃、4分間蒸煮し、絞り
機(荒井鉄工所製)により豆乳及びおからに分離し、豆
乳約190kgを得た。得られた豆乳の固形分を常法に
より測定した結果12%であった。
ョン式滅菌機(森永乳業社製)を使用して155℃で2
秒間滅菌処理し、均質機(三丸機械工業社製)を使用
し、1段目20MPa、2段目2MPaの圧力で無菌的
に均質化処理し、無菌タンクに貯蔵した。
ラクトフェリン(森永乳業社製。ラクトフェリン含量9
5%)2kgを添加し、TKホモミクサー(特殊機化工
業社製)を用いて溶解させ、ラクトフェリン液を調製
し、このラクトフェリン液に第一乳酸(ナカライテスク
社製。純度90%)を添加してpHを4.0に調整し、
のち水を添加して総量20kgに調整し、10%ラクト
フェリン液を得た。
ョン式滅菌機(森永乳業社製)により155℃で2秒間
滅菌処理し、均質機(三丸機械工業社製)を使用して1
段目20MPa、2段目2MPaの圧力で無菌的に均質
化処理し、前記無菌タンクに貯蔵した豆乳と混合し、2
%の未変性ウシラクトフェリンを含有する滅菌豆乳約1
00kgを得た。
ミネート材より構成された容器(テトラパック社製)
に、前記未変性ウシラクトフェリン入り滅菌豆乳をアセ
プティック包装機械(テトラパック社製)を使用して2
00mlずつ無菌的に充填し、未変性ウシラクトフェリ
ン入り滅菌豆乳400個を製造した。
菌豆乳は、未変性のウシラクトフェリンを1.9%含有
し、細菌汚染もなく、室温で6か月間保存後においても
沈殿の生成が無く、良好な状態を維持していた。
スチ−ムインジェクション式滅菌機(森永乳業社製)に
より150℃で5秒間滅菌処理し、均質機(三丸機械工
業社製)を使用して1段目20MPa、2段目2MPa
の圧力で無菌的に均質化処理し、無菌タンクに貯蔵し
た。
ギーのオレオフィナ社製)を使用して実施例1と同一の
方法により調製した10%ウシラクトフェリン液5kg
及び参考例1と同一の方法により調製した10%ウシラ
クトフェリン分解物液5kgを、実施例1と同一の方法
によりスチ−ムインジェクション式滅菌機(森永乳業社
製)を使用して150℃で5秒間滅菌処理し、均質機
[エー・ピー・ブイ・ラニー(APV Rannie)社製]により
1段目20MPa、2段目2MPaの圧力で無菌的に均
質化処理し、前記無菌タンクに貯蔵した豆乳と混合し、
2%の未変性ウシラクトフェリン及びウシラクトフェリ
ン分解物を含有する滅菌豆乳約100kgを得た。
ミネート材より構成された容器(テトラパック社製)
に、前記未変性ウシラクトフェリン入り滅菌豆乳をアセ
プティック包装機械(テトラパック社製)を使用して2
00mlずつ無菌的に充填し、未変性ウシラクトフェリ
ン入り滅菌豆乳400個を製造した。
菌豆乳は、未変性のウシラクトフェリンを1.0%含有
し、細菌汚染もなく、室温で6か月間保存後においても
沈殿の生成が無く、良好な状態を維持していた。
ことを除き、実施例1と同一の方法により、未変性ウシ
ラクトフェリン入り滅菌豆乳400個を製造した。
菌豆乳は、細菌汚染もなく、室温で6か月間保存後にお
いても沈殿の生成が無く、良好な状態を維持していた。
ことを除き、実施例1と同一の方法により、未変性ウシ
ラクトフェリン入り滅菌豆乳400個を製造した。
菌豆乳は、細菌汚染もなく、室温で6か月間保存後にお
いても沈殿の生成が無く、良好な状態を維持していた。
こと、及びウシラクトフェリン分解物含量を1.0%に
調整したことを除き、実施例2と同一の方法により、未
変性ウシラクトフェリン入り滅菌豆乳400個を製造し
た。
菌豆乳は、細菌汚染もなく、室温で6か月間保存後にお
いても沈殿の生成が無く、良好な状態を維持していた。
豆乳に対して0.1〜5.0%の割合で、加熱滅菌さ
れ、かつ未変性のラクトフェリンを含量する未変性ラク
トフェリン入り滅菌豆乳、及びその製造法であり、本発
明により奏せられる効果は次のとおりである。 1)未変性のラクトフェリンと豆乳中のビフィズス菌増
殖因子との相乗効果により、ヒト又は動物の異常な腸内
フローラの細菌構成を改善する。 2)前記効果のある本発明の未変性ラクトフェリン入り
滅菌豆乳は、加熱滅菌されているので、長期間保存が可
能であり、容器から直ちに飲用することが可能である。 3)本発明の未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳は、保
存による品質の劣化がない。
は、次のa)〜c)工程、 a)豆乳を滅菌し、冷却する工程、 b)酸性に調整されたラクトフェリン溶液に酸を添加
し、溶液を酸性に調整し、加熱滅菌する工程、及び c)加熱滅菌された未変性のラクトフェリンを、前記滅
菌された豆乳に0.1〜5.0%(重量)の割合で添加
する工程、 からなることを特徴とする未変性ラクトフェリン入り滅
菌豆乳の製造法であり、加熱殺菌したラクトフェリン
が、80〜100%(重量)の割合で活性を残存してい
ること、加熱殺菌が、150〜155℃の温度で2〜5
秒間加熱して行われること、及びラクトフェリン溶液
が、pH2.0〜5.5の範囲に調整されることを望ま
しい態様としてもいる。
は、次のa)〜c)工程、 a)豆乳を滅菌し、冷却する工程、 b)ラクトフェリン溶液に酸を添加し、溶液を酸性に調
整し、加熱滅菌する工程、及び c)加熱滅菌された未変性のラクトフェリンを、前記滅
菌された豆乳に0.1〜5.0%(重量)の割合で添加
する工程、 からなることを特徴とする未変性ラクトフェリン入り滅
菌豆乳の製造法であり、加熱殺菌したラクトフェリン
が、80〜100%(重量)の割合で活性を残存してい
ること、加熱殺菌が、150〜155℃の温度で2〜5
秒間加熱して行われること、及びラクトフェリン溶液
が、pH2.0〜5.5の範囲に調整されることを望ま
しい態様としてもいる。
Claims (6)
- 【請求項1】 豆乳に対して0.1〜5%(重量)の割
合で、加熱滅菌され、かつ未変性のラクトフェリンを含
量する未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳。 - 【請求項2】 加熱滅菌されたラクトフェリンが、80
〜100%(重量)の割合で活性を残存している請求項
1に記載の未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳。 - 【請求項3】 次のa)〜c)工程、 a)豆乳を滅菌し、冷却する工程、 b)酸性に調整されたラクトフェリン溶液に酸を添加
し、溶液を酸性に調整し、加熱滅菌する工程、及び c)加熱滅菌された未変性のラクトフェリンを、豆乳1
00g当たり0.1〜5.0%(重量)の割合で前記滅
菌された豆乳に添加する工程、 からなることを特徴とする未変性ラクトフェリン入り滅
菌豆乳の製造法。 - 【請求項4】 加熱滅菌したラクトフェリンが、80〜
100%(重量)の割合で活性を残存している請求項3
に記載の未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳の製造法。 - 【請求項5】 加熱滅菌が、150〜155℃の温度で
2〜5秒間加熱して行われる請求項3又は請求項4のい
ずれかに記載の未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳の製
造法。 - 【請求項6】 ラクトフェリン溶液が、pH2.0〜
5.5の範囲に調整される請求項3乃至請求項5のいず
れかに記載の未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳の製造
法。
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JP11017519A JP2000210014A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳及びその製造法 |
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JP11017519A JP2000210014A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 未変性ラクトフェリン入り滅菌豆乳及びその製造法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008079030A1 (en) * | 2006-12-22 | 2008-07-03 | Fonterra Co-Operative Group Limited | Methods of immune or haematological enhancement, inhibiting tumour formation or growth, and treating or preventing cancer |
JP2008539748A (ja) * | 2005-05-09 | 2008-11-20 | コンパニ・ジェルベ・ダノン | 総タンパク質含有量の高い大豆及び乳汁タンパク質系調製品の製造方法 |
WO2019176246A1 (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | 森永乳業株式会社 | ラクトフェリン含有水溶液の製造方法 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP11017519A patent/JP2000210014A/ja active Pending
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